(訳者注) 2007年の比較的古いニュースですが、とても感動しましたので、訳しました。わりと長いです。
Thailand's 'Doctor Death' transforms police work
ABC ニュース 2007.12.03
タイの「死のドクター」が警察に変化をもたらす

・「ドクター・デス」ことタイの法医学者ポーンティップ博士。2004年のスマトラ地震の津波災害では世界で最大の検死活動を行った。
タイの法医学の第一人者であるポーンティップ・ロジャナスナン氏は、30年のキャリアを持ち、その間に10,000体以上の死体を検死した。彼女は、死者たちの魂たちが彼女の守護天使となっていると信じていると語った。
「死者の魂が私を守っているのです」と、ポーンティップ博士は言う。彼女はタイで、「ドクター・デス(死の博士)」として知られている。
深紅の口紅とマルチカラーに染めたヘアスタイルを持つポーンティップ博士は、彼女が死者の魂たちの意志に導かれて、これまで、警察のいじめと死の脅迫に耐え続けてきたという。
今年52歳になるポーンティップ博士は、死者の魂を「彼ら」と呼び、そして、こう言った。
「彼ら死者の魂は、私に2つのことを遂行することを望んでいます。まず最初に、タイの法医学が改善することを望んでいる。そして、第2に彼ら魂は、タイの行方不明者のための研究所を設置することを望んでいます」。
ポーンティップ博士は、通常の何千もの死体の検死に加え、2004年のスマトラ大地震の津波の悲劇の際に大規模な法医学活動を率いた。
また、ポーンティップ博士は、タイでの犯罪捜査に DNA 鑑定を初めて導入した人物だ。彼女は、タイでの男性優位的な犯罪に対しての司法機関を設立した。しかし、この非常にパワフルな職業はこれまで過小評価されてきた。
タイには、検死結果に疑問を呈し、メディアに登場する医者たちの存在があるが、それらの人がタイでの捜査活動に大きな影響を与える。それにより、彼女は、今までいやがらせやイジメ、あるいは、訴訟の対象となってきた。
「警察は、私のことが好きではありません。私のことを悪く言ったりと、いろいろです。多分、彼ら警察は科学捜査が警察のパワーを削ぐと考えていて、そういう対象として私は見られているようです」と、ポーンティップ博士は言う。
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