南米プレート周辺で続く大規模な地殻変動

▲ BBCの報道より。
(訳者注) 以前、コロンビアのグラマロテという町が原因不明の大規模な地殻変動で被害を受け、「地図から町が消えた」というような報道タイトルが見られるような被害となってしまった自然災害がありました。
(関連記事)
・原因不明の地割れと地滑りで破壊され「7日間で地図から消えた」コロンビアの町 (2011年01月19日)
・災害現場の空に浮かび上がる「欠けた五芒星」と、完全に廃虚と化したコロンビアの町 (2011年01月23日)
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これに関しては、「欠けた五芒星」だとかいろいろなことも絡んできていたのですが、それはともかく、今回、コロンビアから比較的近いボリビアの首都ラパスで、この地域では経験したことのない地殻変動による地滑り(報道では断層が動いたとなっています)で大変な被害が出ています。
今回の地滑りも、コロンビアの地滑りの時と同様に、最初は「豪雨で」という報道だったのですが、最新の CNN の報道では「突然の地震で」に変わっていますので、地震を含めた何らかの地殻の変動があったようです。
それと、これは上の2つと関係ないことですが、南米プレート絡みであるということもあり、太平洋のイースター島の海域でのマグニチュード 6 の地震のことも記しておきます。
その3つの地点を地図にしました。

ラパスの惨状
文字の記事の前に写真を何枚かご紹介しておきます。
上のトップの写真もそうです。
写真だけでも、その激しさがおわかりになるかと思います。
そして、もっとすごいのは、これだけの災害にも関わらず、「怪我人、死者」共にゼロ(報道では)という点です。コロンビアの災害でも町が消滅したほどの地殻変動だったのに、死者や怪我人については記事になかったように思います。このことのほうがすごいような気も・・・。



ちなみに、このボリビアという国は、Wikipedia によると、国教はローマ・カトリックで、国民の95%がローマ・カトリックを信仰。南米最大の救世主像はこのボリビアにあるようです(下)。

あと、この国の標語に目が行きます。
スペイン語で「 Morir antes que esclavos vivir 」。
意味は、「奴隷として生きる前に死ぬこと」。
ここから CNN の記事をご紹介しますが、記事自体はとても短いものです。
Massive landslide hits Bolivian capital
CNN 2011.02.28
巨大な地滑りがボリビアの中心都市を襲う
突然発生した地震活動が、2月28日にボリビアの中心地ラパスで「巨大な地滑り」を引き起こしたことがボリビアの国営通信社によって報じられた。
ABI 通信社のレポートによると、泥流は少なくとも 800世帯から住居を奪った。
しかし、建物に莫大な被害が出たものの、人的被害は報告されていない。
断層が 80〜100ヘクタール(80万〜100万平方メートル)に渡って変動したことが原因だと ABI 通信は伝えている。
ボリビアの大統領はこの地滑りでの被害の状況把握のため、この日の遅く、政府の大臣クラスの緊急会議を招集した。
そして、地域に非常事態を宣言した。
(追加の記事)
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