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2011年09月29日



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「目玉焼き星雲」の愛称で呼ばれる超巨星の姿が銀河に現れるまで



(訳者注) 世界最大の天体観測施設のひとつである ESO (欧州南天文台)の天体観測設備やその望遠鏡での観測成果は素晴らしいとしか言えないものだと思いますが、最近の発表でもっとも興味深く思ったのは、下の写真の恒星(太陽系でいう太陽)の写真でした。


face-nebula-1.jpg


これが最近になってから、「太陽よりはるかに大きい超巨星」であることが判明したということが昨日報道されていました。この恒星に正式につけられている名称は「 IRAS 17163-3907 」という味気ないものですが、天文家たちの愛称は「目玉焼き星雲」(Fried Egg nebula)

実際、 欧州南天文台からリリースされた正式な論文のタイトルも、

独立したシェルに囲まれた赤色超巨星 IRAS 17163-3907 、あるいは目玉焼き星雲
A double detached shell around a post-Red Supergiant: IRAS 17163-3907, the Fried Egg nebula

というものでした。

この超巨星は、地球から1万3000光年の距離にあり、明るさはなんと太陽の500,000倍 (50万倍)


今回この星のことを紹介しようと思ったのは、 ESO が発表した静止画から作った動画が YouTube で公開されているのですが、「銀河の中からこの目玉焼き星雲」が浮かび上がる光景が面白くて仕方なかったということが理由です。

動画も貼っておきますが、YouTube の動画は結構消えたりすることも多いですので、スクリーンショットで「銀河の中から目玉焼き星雲」が浮かび上がる様子を残しておきます。





Zooming Into The Fried Egg Nebula
YouTube 2011.09.28

目玉焼き星雲へズームイン


私たちの住む天の川銀河。

feg-1.jpg



そこには無数ともいえる星があります。

fe-2.jpg



拡大していくと、銀河の中心近くに赤く光る星が。

fe-3.jpg



これは明るい!

feg-04.jpg




おお、その光の中心に何か見えてきた。

fe-05.jpg




これはまるで顔のよう。そこにいるのは神か天使か?

feg-07.jpg




・・・って、なんか変なものかあ・・・。

feg-11-2.jpg


という気持ちの流れでした(笑)。

銀河の中心には意外に奇妙な形のものたちがいるようです。
でも、ちょっと顔っぽいのは確か。


こちらが動画です。




しかし、これは、まさに 1902年のジョルジュ・メリエスが製作したサイレント映画「月世界旅行」で月が現れてくる様子そのものであります。

moon-2011.jpg

ちょっと笑いました。

あと、太陽のことで追記しておきます。
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2011年09月28日



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1-Kircher_s_drawing_of_the_Sun_1678-SPL.jpg

▲ アタナシウス・キルヒャーが『地下世界』で描いた「太陽」。300年以上前のイラストですが、現実に、現在観測されている太陽とさほど差はありません。最近になってようやくリアルな写真が撮影されるようになった太陽の黒点の写真

magnificent_strip.jpg

などを見ると、ほぼそのままのように見えます。

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[資料] 17世紀に描かれた地球の「内側」

[地球の内なる太陽] Vol.5 - 歴史の中での地球中心の謎(前編) の後編となるはずの「The Hollow Earth Enigma (地球空洞説というミステリー)」を訳している中に、はじめて知る人や単語が数々出てきます。

ここに出てくるアタナシウス・キルヒャーとか、フェルディナンド・オッセンドフスキとか、これまでまったく聞いたことのない名前にあたる際に、それを調べるという段取りが多くなり、翻訳そのものより、その背景や歴史を調べる時間に大きく使っています。そして、その中で、「地球の内側の世界はずいぶんと昔から具体的に描かれている」ということを知ります。

そういうことなどを、自分が知るためのメモという意味も含めて、資料的に断片的に記しておきたいと思います。

今日は17世紀に書かれたに『地下世界』という文献からイラストをご紹介します。


ちなみに、このアタナシウス・キルヒャーという人は、 Wikipedia によりますと、当時の科学界の最高権威にいた科学者の一人だったようで、

ヒエログリフ (ヒエログリフ=聖刻文字、神聖文字) の科学的研究と読解に取り組んだパイオニアとしても有名。また伝染病がなんらかの微小生物によって引き起こされるという考えをはじめて実証的に示し、その説にもとづいた予防法を提案した。当時のヨーロッパ学会における最高権威であったが、最晩年はルネ・デカルトなどの合理主義の立場から批判にさらされた。


ということです。

この「地下世界」を描くことになる研究についてはこうあります。



地質学

1638年、アタナシウスは地球内部の構造を調査するために南イタリアへ赴き、ヴェスヴィオ火山に登って噴火口を調査している。

またメッシーナ海峡では地底から聞こえる不思議な音に興味を引かれている。一連の地質学研究は1664年に出版した『地下世界』にまとめられた。同書の中では潮流の原因は海洋における温度の違う水の動きにあると鋭い考察を行っている。







今回は、フランス国立図書館(こちら(仏語))で公開されているキルヒャーの『地下世界』のイラスト内容の抜粋などを資料として書いてみたいと思います。

kir-01.jpg

▲ アタナシウス・キルヒャー(1602-1680年)。

日本語の文献でこれらのことにふれている詳しいものに、間瀬玲子さんというヨーロッパ語系文学の研究家の書かれた PDF 書類「ネルヴァルとアタナシウス・キルヒャー」という論文を見つけましたが、そこで、キルヒャーと共に、やはり地球の地下の様子が描かれている 19世紀フランスの作家ジェラール・ド・ネルヴァルという人の『オーレリア』という作品のことに触れられています。オーレリアで描写される「地球内部」はこのようなものです。


『オーレリア』 第一部 第4章 より

私は地球を貫く深淵に落ちたと思った。溶解した金属の流れによって苦痛もなく運ばれていくような気がした。

無数の似たような河は、その色調が化学的相違を示していて、脳葉の間を蛇行する脈管と血管のように地球の内奥に筋をつけていた。



それでは、ここからキルヒャーの「地下世界」のイラストです。

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2011年09月21日



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地球の中に秘密の「生命地帯」が存在するのだろうか?

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カテゴリー[地球の内なる太陽]の他の記事

Vol.0 - 私たちが過去の知識から学ぶべき本質的なこととは何か?
Vol.1 - [地球の内なる太陽] の意味
Vol.2 - 地球からのニュートリノと地球内部からの膨大な熱の源は何か
Vol.3 - ヘルメスのエメラルド板

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(訳者注) 米国に基盤を置く「アメリカ化学会」は、世界最大の科学系学術団体で、グリグリの科学の最前線情報を提供する権威筋であるわけなんですが、そのアメリカ化学会での先日の会合(第242回ミーティング)での話題は、
 
 > 1864年のSF小説「地底旅行」について

だったのだそう。

その「地底旅行」という小説はフランスのジュール・ヴェルヌという人が書いたもので、内容は一言でいうと、

地球の中心にある空洞へ旅行する話

で、 Wikipedia にはストーリーとしてこのように書かれてあります。

3人は数十日をかけて南東へ 1400km 、下へ 140km 進んで大空洞に到達する。「オーロラのような電気現象」で照らされたこの大洞窟には、海があり、キノコの森が繁茂し、地上では絶滅したはずの古生物たちが闊歩していた。

mash-01.jpg

▲ 小説のイラスト。登場人物たちが地球の中心で見た巨大キノコの森。




ちなみに、「地底旅行」はアメリカでの英語版では「A Journey to the Center of the Earth」(地球中心への旅)です。


もちろん、化学界がこのようなことを話題にしたことには正当な理由があり、それは、現在、化学会が取り組んでいる大きなプロジェクトである DCO プロジェクトという地球の深層部の調査があり、そのプロジェクトの目的は、


・ダイヤモンドの生成についての調査
・石油の由来の解答を得ること
・新たな極限環境での地球生物を見つけること



などがあるのだそう。

ちなみに、石油の由来というのは、こちら によると、


1. 生物由来説(有機成因論)
2. 無機成因論
3. 石油分解菌説



などの説があり、資本主義とか西側諸国の多くの国では、「1」の生物由来説が主流ですが、ロシアなどでは「2」が主流で、さらに、「3」の石油分解菌説は日本で生まれた説で、もし、「2」か「3」なら、将来、石油が枯渇するということはないことになるのだそう。ただ、「1」の生物由来説でも、「生命が地球の奥深くのどこにでもいる」ということになると、石油はどこにでもあるということにもなるわけですが。

今回のアメリカ化学会での考え方は、「1」の生物由来説を採りつつも、「地球の内部にはまだ知られていない他の生物の生息地帯が存在するのではないか」という疑問に繋がったもののようです。それが冒頭の「地底旅行」と繋がったようです。

そういえば、以前、

生物は地球のいたるところに存在する: 地中3.6キロから発見された「悪魔の虫」
 2011.09.03

devil-worm.jpg

という記事をご紹介したことがあります。

下3キロという場所から大型生物(0.5ミリの線虫。上の写真)が発見されたというニュースでした。
思っている以上に地球にはどんな場所にでも「生命」が存在するようです。


それでは、ここから今回の本記事です。



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2011年09月20日



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9月3日に「太陽に何が起きているのか : 太陽の異常に関する数々の報道」という記事を書いたんですが、その後に示されるデータでは、その「異常性」がさらに際だってきています。

上の記事の要点としては、


・現在は太陽活動(サイクル24)の最大期に向かう途中にある。
・なので、本来なら太陽活動は活発になり、黒点や太陽フレアなどが増えていくはず。
・ところが、そのようになっていない。



という感じの流れでした。

さらに、「太陽活動サイクルの11年という周期サイクルそのものがズレてきている(12.6年になった)」ことが、国立天文台の常田教授などの発表によって明らかになっています。


上の記事を書いた後、これらの状態が加速しているような感じがします。
それらのことをデータと共に記しておきたいと思います。


なお、最初に書いておきますが、「太陽活動の法則が崩れていることが悪いことなのか、それとも悪いことではないのか」というのはわかりません。あるいはその影響もわかりません。

では、最近の太陽活動の状況をデータから見てみます。



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2011年09月17日



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[追記]その後、この続きの記事でさらに写真をご紹介しました。記事は「120年前の日本の光景に見る「私の中のパラダイス」」です。
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古文書や古い学術資料などの新しい発見の報告が随時おこなわれるCHICC マンチェスターというサイトがあります。

先日、そこに「日本人の手により記述される 1897年の日本の光景」と題された膨大な量の着色された写真と、イラストが紹介されているページがリンクされていました。


その時酔っ払っていたのですが、その中の一枚を見て、私は唐突に涙が出てきました。

それはこの写真でした。

1-japan.jpg

1897年の「京都の嵐山の橋」だそうです。

この光景は3月11日の震災の後に、東京吉祥寺の井の頭公園で私が感じた光景(心象の意味での風景)とまるでそっくりだったのです。

震災1週間目くらいの頃から2ヶ月間くらいの間、よく吉祥寺の井の頭公園に行き、ボーッとその光景を眺めていました。
あの頃の井の頭公園の光景は震災後の(私個人の)心の復興の過程そのものでした。

そんなわけで、その「1897年の日本の写真」の数々を見て、ご紹介したくなったので、一部ですが、ご紹介したいと思います。

該当サイトにはものすごい量の写真がありますので、ご各自でご覧いただきたいと思います。
こちらです。

Japan, Described and Illustrated by the Japanese


そこから何枚か抜粋してみます。


ここに写っている国が美しい国だということを改めて感じます。
いろいろとありますが、今でも基本的には変わらないとも思っています。

なお、関連する過去記事として、震災後1ヶ月後にこのような記事を書いたことがあります。

どんなに愛される資格があるのかを私たちは知らない (2011年04月14日)

1858年に、日英条約のために来日していた英国の使節団の人が書いたものの紹介でした。



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2011年09月16日



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前回の記事、「ニビルは地球には近づけない」に、「現在まで発見されていない巨大な天体が地球近辺に存在すると考えることは難しいのでは」というようなことを書いたのですが、そう考えたことのひとつに、

・天体観測技術の設備と解析手法の急速な進歩

があります。

最近、そのことを実感したニュースがありました。

数日前に、米国ハーバード大学の科学者が、 NASA のケプラー望遠鏡の画像を解析している中で、これまで見つかっていなかった惑星を発見したというものです。記事では「見えざる惑星」と記されています。

ケプラー望遠鏡は、太陽系外惑星の観測のために NASA が打ち上げたもので、宇宙にあり、これまでに輝かしい成果を上げています。Wikipediaには、


ケプラーが未確認の惑星候補を既に1000個以上発見していることが報告された。うち288個が地球サイズの候補で、生命居住可能領域を公転する地球サイズの候補も5個発見されている。



とあり、今後もさらに「他の地球」を発見し続けることと思いますが、今回は、このケプラーによりこれまで知られていなかった惑星を発見したというニュースです。

大きさは地球のサイズの2倍くらいで、距離は地球から 650光年の場所にあるようです。

「見えない」という意味は、つまり、今まで見つからなかったという意味で、文中でも、1846年の「海王星の発見」を引き合いに出しています。不思議なのは、その太陽系の軌道上の動きとは違うような動きを見せているようです。

なので、その太陽系内に「他の軌道システム」が存在しているということなのか、あるいは、昨日も書きました、「さらに大きな軌道グループ」というのが存在している可能性もあるようにも感じます。

宇宙空間で惑星が単独で浮いているという可能性は(その場所で惑星が生成されたという事実からも)ないと思われ、浮遊しているように見える惑星も何らかの「見えざる引力」の影響下にあると思われます。


私たちの太陽系でも、すでに土星の巨大な引力圏が判明していて、また、私たちの地球自体もかなりの範囲の引力影響圏を持っており、「入れ子の軌道」というようなことになっているのかもしれませんが、いずれにしても、太陽系周辺でさらに他の巨大惑星が見つかる可能性もあるということも考えられるようです。


発表は、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのプレスリリースで行われました。ちなみに、発見してリポートしたのは、サラ・バラードさんというハーバード大学の女性科学者です。


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2011年09月15日



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数字の「」を調べているうちに、ちょっと面白い考えに発展しそうなことを見つけました。

サラッと書けば、1、2行で済みそうなことなのですが、せっかく発見したんだから、じっくり書きたい・・・。ということで、そのことを書いておきます。

「4」関係の前記事はこちらです。




最近、こちらでは数字の「4」のことなどを書き続けているわけですが、この「4」という表記が含まれている、

1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 

を、わたしたちは一般的に「アラビア数字」と呼んでいます。


アラビア数字について、調べてみると、


> ヨーロッパのアラビア数字は直接にはアラビアのインド数字に由来する。


とあり、さらに、


> インド最古の数字はブラーフミー数字


とあります。

「ブラーフミー数字」なんて言葉は初めて知るわけで、明日にも忘れていそうな名称ですが、 Wikipedia で、その「ブラーフミー数字」という項目を見てみると、このような表がありました。


bra.png



ほお、4が十字架だ

と思い、説明を読むと、


姉妹の文字体系であるカローシュティー文字が4をX字型の記号で表していたことを連想させる。


という記述があり、また「カローシュティー文字」などという新しく知る数字がでてきます。

いずれにしても、これらが私たちが使っている数字の源であるわけなので、そのカローシュティー文字というものも見てみると、


carou.png


となっています。

こちらは、4が「バツ」、あるいは「エックス」になっている。

さて、ここで「4」を並べてみますと、




・アラビア数字の「4」

4



・ブラーフミー数字(インド最古の文字)の「4」
bra-2.png


・カローシュティー数字の「4」
caro3.png


これらと似ている馴染みの文字。

・漢字の「10」





・英語のエックス







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今の中国はどうやら、日本や英語圏以上に「終末ブーム」で、中国語のメディアを見ると、毎日のように「末日」(終末の日)という単語が見出しに踊ります。


今日はそういう記事の中の代表的なものをひとつご紹介したいと思います。「2013年、ニビルという星が地球に接近して地球を大きな災害が襲う」というものです。

近代史というのは、日本のノストラダムスのブームの時代もそうでしたし、江戸自体やそれ以前の日本の終末ブーム(宗教が多数勃興した頃)もそうだったような気がしますが、終末のブームは人心の苦境の象徴という部分は常にあって、アメリカの昨今の終末ブームもそうですが(米国では貧困層が史上最多)、中国社会でもその人々の息苦しい状況がわかります。

そして、そういう場合に終末や地球の終わりを想いを馳せて日々生きることで、毎日が過ごせるのならそれでいいのだと思います。「生きる糧」というのは人が思っている以上に複雑で、明るい夢だけが人の希望となるという単純なものではありません。「地球の滅亡を夢想することが私の生きている証だ」と思いながら生きている人もたくさんいます。そして、これは過去の歴史も語っています。日本でも平安時代以降の文献にたくさん見ることができます。
なので、最近だけの話でもないです。

パニック障害だった二十代の私もわりとそうでした。

そういう意味で、終末思想の流行はそれが精神的なサバイバルに繋がるのなら、現実がどうであれ、私はむしろ「あっていいもの」だと考えています。精神的サバイバルとしての終末思想です。


sunsun.jpg

▲ 台湾の数日前のテレビニュース。太陽が2つ見えることがニュースとなり、「世界末日」(世界の終わり)と書かれています。YouTube より。


ただ、そういう「終末への想い」というものは大事ではあっても、最近の天体に関しての騒動は、先日のエレニンにしても、今回のニビルというものにしても、それが娯楽だとしても、どうも素直に楽しめない部分はあります。

最近1年くらいで観測発表され確認され始めている「宇宙の法則」というものを考えていくと、やはり、彗星の衝突や巨大惑星の接近というものが「ふいに」起きるという可能性がどうも考えにくい気がして仕方ありません。そのことを少しだけ書いてみたいと思います。






 




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2011年09月14日



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数字としての意味はともかく、現実的な人類の存在や生活の中での基本数というものが「4」であるかもしれないと気づいてから、今まであまり考えてこなかった「4」のことを考えるのですが、一応その前記事2つを。



ところで、最近どんなものに対してでも「形そのものに意味があるのでは」と考える習性があるのですが、最近の「4の話から十字架へと行き着いた」という流れはなんだか唐突な感じはしていたのですが、この「4と十字架の関係」も「4」を眺めていて、納得することがありましたので書いておきます。

これは、西洋の0〜9の数字の中で「自ら十字を内包しているのは4だけ」ということに気づいたということなんですが、下に書いておきます。
その部分を円で囲んでいます。


4-four-2.png


「8」も中央の「点」を持つクロスの形をしていて意味が深いような感じがしますが、直線と直線が交わるものは4だけのようです。

漢字になると「」などという壮絶なものがありますが、このあたりは少しややこしい話となりそうですので、今回は「4の中には十字架がある」ということに気づいたというところまでにしておきます。



4は文字通りの世界の基本

さて、タイトルにした「4と同義語である世界」なんですが、難しいことを書こうというのではなく、わりとそれはもうその通りみたいなんですよ。私は、若い頃、出版関係などでバイトみたいなことをしていたことがありますが、出版界では、「世界は4色」なんですね。

出版では、色は「 CMYK 」という4つの色ですべてをあらわします。

こちらの図などでおわかりかとも思うのですが、

cl_02.png

赤と青と黄色と黒の4つで、基本的にすべてを表現します。


では、方角は?
Wikipedia を見てみましょう。

四方は「東・西・南・北」。

他の言い方では、「左・右・前・後

それぞれ4です。
Wikipedia には「四隅」という概念も出ていて、それが

北東・北西・南東・南西」と4つ。

では、季節は?

四季:春・夏・秋・冬


体は?

四肢:左手・右手・左足・右足

あるいは、「四大元素」なんて概念もあるようです、

四大元素:地・水・火・風


このあたりは、ヘルメスのエメラルド版を思い出させるものもありますが、1年半くらい前にクレアに書いた「薔薇十字団は地球の成り立ちをこう見る」という記事に載せたことがある 18世紀にドイツで書かれた「薔薇十字の秘密」という本に出てくるイラストに上の「四大元素」を絵で表現したようなものが出てきます。

bara-2.jpg

雲が雨を降らし、そして雲が風を吹いている様子が描かれ、その下に、どうにも混沌としている「地」が描かれています。

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2011年09月13日



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前回書いた「交差点での覚醒」をさきほど読み直していたら、そこに「十字の由来」が示されていることに気づきました。

まあ、一般知識としての十字架の由来が何であるのか私は知らないですが、多分、ほぼ間違いなく、以下の理由で十字架の概念がこの世に誕生したと思います。

最初にその「理由」を言葉で書きますと、


 ・十字架はカオスの世界に秩序を導入するための現実的な手段


だということです。

仮に、キリスト教での十字架の由来がそうでなくとも、「十字を描く」という行為にはその機能があります。


これも言葉ではうまく書けないですので、図などで書いてみますが、前回の記事で、「交差点の示唆は、2本のラインがすべてを中心に集める意味であり、そしてそれが示す数は4に見える」ということを書きましたが、それを補強する意味となります。


まず最初に(この世は)とりあえず「何となくカオス」な状態だった。つまり、方向性とか、指示性とか、目的性とか、そういうものがない状態だったとします。あるいは、今どこかにそういうものがあるとします。
まあ、写真は適当ですが。

chaos.jpg


することは、ここに

・縦に1本
・横に1本


のラインを引くだけです。


cross-2.png


1本の道が2つ交差して、十字の形になります。

これは前回書いたことと同じです。

で、カオスの状態で個別を認識するのは何だか変なんですが、実際には「方向での固まりという形ですべてを把握」するとなると、大体「8方向」ですべてを把握できることになるように思います。

すなわち、上下左右(の漠然とした方向)と、そのそれぞれの片隅(の漠然とした方向)です。

下の図のような感じです。


1-direction.jpg


1〜4が上下左右(の漠然とした方向)。
A〜Dがそれぞれの片隅(の漠然とした方向)。



そして、2本引かれた道が「漠然と」方向性を指し示すとします。
道はどちらからどちらの方向に行ってもいいです。


2-direction.jpg


すると、自然と道が交差している中央の黄色の「★」のところが中心点として認識されることになります。


方向性のなかった「空間」に「中央という認識」が生じます。

中央という認識は「位置」であり、これは「出発点の誕生」、あるいは「方向性の誕生」となります。
それまでにはなかった概念です。

これで道のライン上ではない「A〜D」も「中央を認識した方向性」の中で移動することが(本人が望めば)可能となります。


3-direction.jpg


この時点で「ここは、もはやカオスではない」ということになりそうです。

そして、これは「全方向から中心点の向こう側」に適用できるわけで、つまり、「中心点を中心として無数の十字」を描けることになり、最終的にはこの「元カオスのフィールド」は「きれいな円形」となっていくはずです。

musu-1.jpg



何だか図が複雑で、いろいろなことをしたように見えますが、やったことは、


・カオスの中に、縦に1本、横に1本、ラインを引いただけ


です。

cross-2.png


ただ、「方向性を持たせても、人はそれに従うものだろうか」ということはあります。つまり、「カオスのままがいい」ということなら、いくら十字で方向性を持たせても意味がないわけですが、そのあたりは難しいところです。

しかし、これまでの歴史を見ていると、人間は「もたらされた方向性に従ってきた」というイメージは確かにあります。つまり、カオスより方向性を好むと。

(とはいえ、それは今までの 5000年間くらいの話で、この先もずっとそうなのかどうかはわからないです)


とりあえず、十字架がどうしてこの世に登場したのかが個人的にわかったということで今回はまあ満足しました。

意外と個人的に小さな頃から謎だったんですよ。

「なんで十字の形が貴重なの?」と。


それは、要するに文明の基本数である「」(それは同時に「1」と「2」と「7」を意味する)を表明したシンボルが十字であり、十字架だったと。


「4」は人間の文明の象徴であり(これは今後多くの例を挙げることができると思います)、それを最初に「シンボル」として提示したのが十字架だったのだと思います。


今回は十字架で終わってしまいましたが、問題は十字架というより「4」そのものの意味のわけで、十字架は「4」があらわすこの世の多くのもののうちのひとつということであって、この「4」はもう実在している他のものともっと照らし合わせてみる必要があるようです。

ちなみに、記事「 ヘルメスのエメラルド版」でご紹介した説明文で、

 > 中央のリングの下と星の楯の上の間に VITRIOL の 錬金術のシンボルがある。

というこの「シンボル」はこれでした。

vitro.png

曖昧な(下が何かとつながっているので明確な十字ではないという意味)十字架が描かれているわけですが、これもまた意味を考えてみたいところです。

どうも、これは「単なるカオスの是正ではない」ということを言いたいような感じがします。