今日、ご紹介するニュースは、アゾフ海という黒海北部にある湖(内海)の水が「突然赤くなった」というものです。アゾフ海というのは下の地図の位置にある場所です。
このアゾフ海の海域の一部が現在下のようになっています。
▲ English Russia の7月25日の報道より。
そして地球上で唯一の「 DNA を持たない生命組織」のひとつである「赤血球」という存在
この出来事単体としては、「なんらかの藻類か、あるいは化学物質のため」という一言で終わらせることができるのかもしれないですが、この「水が赤く変化する」という出来事を今年になってから何度記事にしたことかということを思い起こします。
過去記事としては、
などがあります。
またつい最近、「世界中で血を流す聖母マリア像」のことを記事にもしました。
・世界中に出現する「血を流す聖母マリア」:インドでは血の涙。米国ではこめかみから流血
2012年07月23日
実は最近、この「血」と「赤」という意味から、「パンスペルミア説」や「宇宙の物質」、そして「彗星の意味」といったあたりなどをぼんやりと考えていましたところ、ふと、「自分でも異常な考えとしか思えないような考え」に向かおうしている部分があります。
これらは、とても一気に書けることではないですし、今回1度で書こうとすると、ものすごい長いものとなってしまうことになってしまうと思いますので、続けて書けるかどうかはともかく、何度かにわけます。
そして、この考え方は、経路を書かずに結論だけ書くと、単なる狂人と思われかねないですので(別に狂人だと思われること自体はどうでもいいんですけど、それだとその後の記事を読んでもらえなくなるかと思いまして)、流れの中で書ければ、と思います。
ちなみに、その「異常な考え」というのは、この In Deep の2年くらい前のパンスペルミアの関係記事から、つい最近の「宇宙の匂い」の記事にいたるまでずっと繋がっている概念です(というか、今になって繋がってきた)。
ですので、仮に In Deep を少し以前から読んで下さっているような方がいらっしゃるとするらば、もしかすると、それほど違和感のない話である可能性もあるかもしれないです。
その漠然とした経路のようなことだけ少し書いておきたいと思います。
今回の記事のタイトルにもした「赤」に至るのでに繋がる、その考えの要素の「漠然とした」流れです。
私の頭の中に芽生えてきた生命の経路に関しての「異常な」考え方の途中まで
・パンスペルミア説(生命は宇宙がばらまいているという説)
・地球のすべての生命は DNA を持っている
・DNA を持たない生命や組織は、ほぼ存在しない
・ところが、地球上には DNA を含まない生物の組織がある
・それはヒトを含む哺乳類の赤血球
・動物が「赤」を作り出せるのは基本的に赤血球だけ
・この世に「生命の赤」が存在しているのは基本的に赤血球があるため
・ところが、その赤血球「だけ」がこの世で DNA を持っていない
・つまり、どうやら・・・「赤血球は生命とは言えない」
・ということは、もしかすると・・・(以下略)
という感じで、すごいところで「以下略」となっていますが、まあ、その先のあたりのところが上で書いた「狂気的ともいえる発想」であって、先に単に狂人と思われるよりは、もう少し時間をかけて考えてみたいと思ってもいます。
「ヒトの赤血球が DNA を持たない」ということのもっともわかりやすい説明は、こちらなどにありました。
真核生物のDNAは、細胞核とミトコンドリアと葉緑体に含まれています。
ヒトを含め哺乳類の赤血球は、成熟の途中で細胞核とミトコンドリア等の細胞器官を失っているので、正常ではない場合を除くと、DNAを持っていません。
私たちは鉄である
なお、「なぜ血は赤いのか」ということについては、血液に赤血球が含まれているからということは分かるのですが、では、その「赤血球が赤いのはどうしてなのか」ということを知りませんでしたので、それがわかりやすく書かれてあった説明ページから抜粋しておきます。
「血はなぜ赤い?」というページより。抜粋です。「鉄錯体」という耳慣れない文字が出て来ますが、これは鉄の分子、要するに「鉄」ということでいいかと思います。
赤血球が赤い理由
血液が赤いのは赤血球のためですが、赤血球が赤いのは中にヘモグロビンが含まれているからです。
ヘモグロビン
ヘモグロビンは、ヘム鉄錯体とグロビンというタンパク質からできています。グロビンは透明ですが、ヘムは赤色であるので、ヘモグロビンは赤色です。血液が赤い理由は鉄錯体の色だったのです。
ヘム
ヘムはポルフィリンが配位した鉄錯体です。人間以外にも魚や蛙などの脊椎動物の血は赤く、ヘモグロビンが含まれています。しかし、エビやタコのような無脊椎動物の血は赤くなく、青色をしています。これは、鉄錯体ではなく銅錯体のヘモシアニンだからです。
ちょっと長く引用しましたが、どうしてかというと、結局、私たちの血が赤いのは「鉄」の分子から赤血球が構成されているからということを客観的に理解してちょっとしたショックを受けたからです。
つまり、私たちは「鉄の存在によって血を色を感じている」ということです。
私たちは「赤くないと血だと認識できない」です。
怪我や事故などで流れる血。
それは赤い。
だから、「血が流れている」とわかる。
それはつまり鉄がそう見せている。
もちろん、血液自体は赤血球だけではなく、様々なものから作られるとはいえ、私たちが「血だ」と認識するためには「赤」が必要なはずです。
仮に、人間の赤血球のその部分が鉄でなければ、人間の血は赤くなかった。
それが銅などなら青い血になっていたでしょうし、あるいは、まったく別のものなら、「人間の血が水のような透明な血であった可能性」もあったわけです。
でも、私たちはそんな液体を「血」だと認識しない。
血は赤です。
死を象徴する血であるけれど、情熱を象徴する血。
それは赤い。
そういえば、最近、インドで「再び赤い雨が降った」ことが話題となっていました。これに関して、過去記事で、2001年にインドに降った赤い雨の記事を書いたことがあります。
これは私がパンスペルミア説に興味を持つキッカケともなったものですが、この「空から降った赤い雨」から採取された微生物にも「DNAがなかった」のです。赤くて DNA がないというヒトの赤血球と同じ特性を持った「生物」がそこにいたのでした。
それについての過去記事は、
・フレッド・ホイルさんの霊に捧げる:インドに降った赤い雨の中の細胞が 121度の温度の下で繁殖し、銀河にある光と同じ光線スペクトルを発した
2010年09月07日
にあります。
まるで「空から赤血球が降ってきた」ようなこれらの事件ですが、では、人間の赤血球はどこで作られているのかというと、一般的には「骨髄の中」で作られるとされています。
いや、実際、そこで作られているのですが、しかし、本当かどうかはわからないですが、こちらによりますと、
胎児および出産から数ヶ月などは肝臓などで造血される。
成人でも骨髄での造血に支障が生じた場合などには、同様に肝臓などで造血されることがある。
ということで、どうも、この「赤血球」というものは、「出所があやふや」という部分があるようです。
さてさて・・・赤と血と人間と宇宙とDNAと生命と宇宙の誕生は結びつくのでしょうか。
あー、まあ、そんなの結論に行くのは無理ですな。
ハハハ・・・(力なく笑うなよ)。
とりあえず、あまり長くなるとアレですので、今回の記事のご紹介をします。
ここからアゾフ海に関しての記事です。
写真中心で、文字は少ないです。
The Azov Sea Turned Bloody Red
English Russia (ロシア) 2012.07.25
アゾフ海が血の赤に変わった
地元ではパニックも
ウクライナ南東部にあるベルジャンスク村付近で、アゾフ海の海の色が「血の色」に変わったという出来事で起きており、住民の人々と、そして科学者たちも困惑している。
地元の住民の中には、「これは何かが起きる前兆なのではないのか」と言う人々が多くいる。地元の当局は、これはあくまで自然現象であり、通常のことであると説明することで住民たちに平静を求めているが、しかし、長年住んでいる住民たちにとっては、この現象が「普通のことではない」と感じているという。
現在、科学者たちによって分析が進められているが、今のところは原因はわかっていない。有毒な物質である可能性も排除できていないため、解明が待たれるところだ。
これらの写真は、地元の住民の方々によって撮影された写真だ。