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2012年07月14日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




五億年前の遺伝子を復活させた NASA の科学者による「リアル・ジュラシックパーク」実験への賛否



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▲ 古代の遺伝子を現代の遺伝子に混合させて「進化」させるという試みを生物学史上初めておこなった NASA の宇宙生物学者のベトゥール・ガージャール(Betül Kaçar )博士。女性です。博士が手にしているのがその大腸菌。
--

(訳者注) うちの子が小学生としてはじめての夏休みが近くなりました。7月中は子どもといろいろと行く予定になっているのですが、8月には奥さんと子どもは2週間ほど私の実家の北海道へ帰省することになっています。

で、私は・・・帰省しないのですが(笑)、実家にしてみれば「孫の帰省」こそがイベントであるようです。

どこの家でも、あるいは昔からそうでしたけど、この「孫バカ」というものにはスゴイものがあって、いつの時代でも「孫には無償で与える」という部分はあるようです。

「どうしてそんなに孫がかわいいのか」に関しては、私自身が孫を持つ可能性は年齢からもあり得ませんので、わからないまま死んでいくのでしょうけれど。

そういえば、「パンスペルミア説」を取り上げる時に、いつも名前を出させていただくフレッド・ホイル博士は、性格が非常に気むずかしいことで有名だったようで、インタビューなどでも、特に科学の素人には非常に不親切な人だったそうですが、インタビュアーや取材者たちの中では、フレッド・ホイル博士とスムーズに対談するための「ある秘訣」が知られていたそうです。

それは、

「ホイル卿の機嫌を良くするには孫の話から入れ」

だったそうです。

フレッド・ホイル博士は 2001年に 86歳で亡くなりましたが、博士には4人の孫がいて、特にその中の末孫であったニコラ・ホイルという女の子の話なら「いつまでも笑顔で続けた」ようです。

強固に現代宇宙論を批判し、パンスペルミア説の研究に生涯を捧げた英国科学界の最大の科学者であり、また、現代のジョルダーノ・ブルーノそのものでもあった異端児であるホイル博士も、家では相当な「孫バカのおじいちゃん」だったようです。


Fred-Hoyle.jpg

▲晩年の頃のフレッド・ホイル博士。


そのあたりに関しては、ホイル博士が1987年の著作『進化の数学』の中に次のようなくだりを書いているあたりにも垣間見られるような気がします。


孫を持つ身になると、直接の子供では両親の遺伝子の混合は起きていないように思えてならない。混合は、孫の代になってようやく起きる。それだから、孫と祖父母との関係は、直接の親子関係とかくも違ったものになるのだろう。

遺伝子の立場から見れば、男の女の直接的な結びつきでは、何とも達成されていないのだ。その次の世代、すなわち孫が生まれるまでは・・・。


『進化の数学』(1987年)より。


上の文章はまったく科学とは関係ないです(笑)。

これは結局、「孫ってのはなんてかわいいんだろう。この存在こそ私の遺伝子の現れなんだな。自分の子どもなんかとは比較にならないほど最高にヨイね」という気分を現したくだりだと思います。ホイル博士ほどの人を、このようにしてしまう「孫」というのは何なんでしょうかね。


上のフレッド・ホイル博士の写真を見て、孫と書いていたら、クッキーか何かの CM を思い出しました。

調べてみると、クッキーではなくて、ヴェルタース・オリジナルというドイツのキャンディーの模様。森永製菓のサイトに CM がありました。

mago.jpg

この CM のこの場面のナレーションは、「それはこの子もまた特別な存在だからです」というものです。


さて、ずいぶんと話が逸れましたが(本当だな)、上でフレッド・ホイル博士の名前が出て来ましたが、今回は、「進化」というものに関しての研究についての話でもあります。



太古の DNA への介入を始めた人類科学


記事のタイトルに「ジュラシックバーク」とありますが、考えれば、スティーブン・スピルバーグ監督の映画ジュラシックバークも公開されてから 20年近く経っていることに気づきます。

ジュラシックバークの内容は、その根幹をきわめて簡単に現すと、

 > 本物の恐竜がいるテーマパークを作る

という話です。

では、その「本物の恐竜をどのように作るのか」ということに関しては、Wikipedia の説明をそのまま掲載します。


琥珀に閉じ込められた蚊の腹部の血液から恐竜の DNA を採取し、これを解析・復元した上で欠損部位を現生のカエルの DNA で補完し、さらにこれを現生爬虫類(ワニ)の未受精卵に注入することで恐竜を再生する。



ということです。

これに関しては、映画の中でも「子どもたちのためへの説明映画」という形で、わかりやすく説明しているシーンがあります。


mr-dna.jpeg

▲ 映画内の映画に登場するアニメで、DNA の移植と再生について説明する「ミスター DNA」というキャラクター。この映画で説明を受けた後、テーマパーク「ジュラシックパーク」では、実際の受胎作業の光景なども見物できるということになっています。


現在、 NASA の科学者がおこなっているのは、このような「大型生物の再生」に関してではないですが、「古代の遺伝子を現代の生物の遺伝子に組み込む」という意味では、似た話にも思えます。


また、上のジュラシック・パークについての Wikipedia の説明には、続けてこのような記述があります。


琥珀中ではなく、剥製や永久凍土中に保存されている絶滅生物のDNAから情報を復元することは2009年現在の技術でも可能であると考えられており、絶滅生物のクローニングを目指す研究が行われている。マンモスなどはこの対象として良く取り上げられる。



とあります。

これは、今年2012年になり、何度も報道されていて、ひとつは「日本とロシアの共同研究によるマンモスの再生」の報道で、もうひとつは「韓国とロシアと共同研究によるマンモスの再生」です。

それぞれ、今も日本語のニュースが残っていますので、ご参照下さい。



日本のほうは、日本側の主軸区となるのは近畿大学の研究チームです。また、上の韓国のほうのニュースでは、2006年に胚性幹細胞(ES細胞)研究で論文を捏造したとして報道された黄禹錫(ファン・ウソク)元ソウル大教授が主軸です。

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▲ ロシアの研究機関とマンモス再生の共同研究について調印する韓国のファン・ウソク元ソウル大教授(左)。テレグラフより。


というわけで、どうも人は「古代の生物の再生」にえらく興味があるようです。


私自身は、実はこれらのすべての行為に、かなり否定的で、その理由は、

「絶滅したものは絶滅する理由があったから絶滅した」

のであり、再生に何の意味があるのかよくわからないということがあります。
絶滅もまた「摂理」だと考えます。


とはいっても、実際に DNA レベルで生物に介入できるようになった生物科学では、これらと類似した様々な研究と実験が繰り返されるとは思います。もちろん、もしかしたらこれらの研究は、実際に世の中の役に立つことなのかもしれないし、それはわかりません。


というわけで、大型生物の再生とは違うながらも、 DNA に介入して、「生物の進化を眺める」という、科学史上初めての試みが米国の大学内にある NASA 研究所で進められています。


実験進化

なお、翻訳記事には「実験進化」という言葉が出て来ます。初めて目にしたのですが、調べると「人為的に進化を引き起こす研究」のことだそうです。

つまり、「人間の手による進化」ということのようです。
進化といえるのかどうかは微妙ですが。



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2012年07月13日



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洪水被害の報道が「ない日がない」日々の中で


昨日の記事、

「太陽が消えたスウェーデン」を含む「経験したことがない」と人々が語る東欧と北欧の異常気象

の中で、「現在の九州などの大雨被害も海外では報道されていない」というようなことを書いたのですが、その後、被害が拡大するにつれて、海外でも取り上げられています。

海外の人たちが最初にこの洪水被害を知ることになった報道は、多分、米国の NBC の報道で、そこにヤマモト・アラタ(Arata Yamamoto / 漢字は不明)という記者の方がいるようで、この名前だと日本人の方だと思うのですが、その人が NBC でリポートした記事が数々のサイトやブログに引用されています。

下はそういうもののひとつですが、「想像もできないほどの大雨により地図から消えた日本の町」というようなタイトルがつけられています。

j-floods.jpg

下の映像は 米国 NBC の報道 に部分的に字幕を入れたものです。あまり時間がなく、ナレーションと字幕の内容は同期していませんが、大体の内容としていただければ幸いです。




数日前に書いた「「アメリカとイギリスで「対極の気候」を迎えた2012年の夏」」という記事の中で、世界各地で起きている洪水のことに少しふれたのですが、正直な思いを書けば、今後も、この「洪水」というものとは向き合い続けなければならないことのように感じています。

その理由は、たとえば、九州の「前例のない雨量の雨」というものを見てもそうですが、「もはや天候は過去とは違う」ということがあるからです。

また、上の記事では、先日発生したロシアの洪水についてふれたのですが、そのロシアの洪水の状況も「異常」だったことが続報で明らかになっています。下は、ロシアのメディア「ロシアの声」の記事で引用されていた、モスクワ国立大学の気象学者の言葉です。


「今回洪水が起きたクバン地方ゲレンジク地域は乾燥した亜熱帯地方に属す。ところが今回ゲレンジクでは1昼夜に300ミリの降雨量を記録した。これは7月としては6ヶ月分の降雨量に相当する。300ミリがどれほど多いものであるかを理解するためには、1平方メートルあたりの面積に10リットルのバケツの水を30回注いでみれば想像がつくだろう」。



つまり、ロシアの洪水の被害があれほどひどいものとなったのは「それまで誰もそんな雨を経験したことがない乾燥した土地」だったからで、洪水に対しての対策や心構えといったものが存在しない土地だったようです。そのような乾燥した地域に「6ヶ月分の雨が一昼夜で降った」という異常中の異常といえる雨だったようなのです。


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▲ 豪雨で水没したロシアのクバン地方西部。本来は雨が少ない乾燥地帯だそうです。


最近の日本や世界各地の自然災害を見ていますと、「もはや今までと同じような気候や天候が繰り返される時代ではない」ということが今年は特に明らかになってきている気がします。

「今まで」というのは、この 2000年とかそういう区切りですが、文化、生活、そして農作なども今までは違う形に変貌させていかなければならない時期の始まりということなのかもしません。もちろん、先のことはわからないですが、しかし今後、突然、穏やかな気候に戻るというような気はあまりしません


上のモスクワ国立大学の気象学者はこのようにも言っています。


「同地方で過去100年にこうした集中豪雨がなかったことから、近い将来に同じ事態が繰り返される危険性が全くないとは言い切れない。これは気候変動に端を発する異常気象が多くなったことと関連する。われわれはいかなる事態が起こってもおかしくないと準備を怠ってはならない」。



九州の大雨でも、雨に関しての表現を変えた気象庁は、

「かつて経験したことがないような雨」

という表現を使いましたが、これは上のロシアの気象学者と同じような表現ともいえます。


これから先、私たちはどのくらいこの「かつて経験したことがない」という現象と遭遇していくのかわからないですが、しかし、それも紛れもない今後の私たちの生活の現実であるわけです。



次の新しい十数万年に向けて


地球上に、通称ミトコンドリアイブなどと呼ばれる私たちの母「みたいな」人が現れたのは 20万年前くらいだと言われています。

その後の十数万年というのが、現代の私たちの人類文明のひとつのスパンだと考えることができると思うのですが、文献や記録といったもので残る私たちの生活は、せいぜい数千年です。日本に関しては 2000年前も正確にはわかりません。

そして、人類が本格的に「世界に広がった」のは、ほんの6万年くらい前のことであることも、遺伝子学でわかってきています。そこから現在の地球の人類文明は事実上スタートしたようです。

そして、その後に「記録としての文明」が生まれるまでの数万年の間、人類がどの程度の気候変動を経験してきていたのかも実は誰にもまったくわかりません。7万年前に人類は「 2000人程度まで減ったかもしれない」ということが、ミトコンドリアDNA の解析によって判明したという発表が 2008年に米国スタンフォード大学から発表されました。

下のニュースは要約ですが、それに関しての 2008年の報道です。


Study says near extinction threatened people 70,000 years ago
AP通信 2008.04.24

人類は7万年前に全世界でわずか2000人にまで減少し、絶滅しかけていたことが研究で判明

遺伝学研究によると、ミトコンドリアDNAの追跡により、現在の人類は約 20万年前にアフリカに住んでいたミトコンドリア・イブと呼ばれる単一の母親の子孫であることがわかっている。そして約6万年前から全世界へ人類の分散が始まった。しかし、この「人類の全世界への分散までの間に何が起きていたか」については今までほとんどわかっていなかった。

最近のスタンフォード大学の研究によると、南アフリカのコイ族とサン族が 9万年前と15万年前にほかの人々から分岐した形跡がミトコンドリアDNAの解析で判明した。

そして、今から7万年前には極端な気候変動によって人類の数は一時 2000人にまで減少し、絶滅の危機に瀕していた可能性があることがわかった。



この研究が完全に正しいかどうかはともかく、「極端な気候変動によって人類は絶滅の危機に瀕した」ということがある程度はわかりはじめています。

ちなみに、上のくだりで大事なのは「絶滅の危機に瀕した」という「瀕した」という部分です。

つまり、人類は絶滅しなかったということです。


もちろん、いつかまた人類は2000人になってしまうのかもしれないですが、それは懸念や心配するような話ではなく、単なる地球の循環でありサイクルです。


幸いなことに、人間は過去も未来も見えません。知ることもできません

このあたりは、震災後に何度も書いていたことと重なりますので、ふれないですが、とりあえず人間が体験できるのは「瞬間の現実」だけです。

なので、過去や未来を心配するより、目の前に起きることにとにかく対処しながら、そして、あとは普通に生活できれば、それでいいのだと思います。
できれば楽しく。


私たちが将来、化石や遺跡として発見される頃、それを見つけたその未来の人々が「この時代の文明は素晴らしい」と思えるようなものが残ればいいのだと思うし、少なくとも日本には多少そういう「素晴らしかった文明」が存在しているとも思います。

そして、私たちが遺跡になっていく時代がこの夏から始まるのかもしれません。
それは同時に次の新しい数万年の時代のはじまりかもしれないです。


上に書いた「人間は過去も未来も見えません。知ることもできません」ということに関しての関係記事をリンクしておきます。

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[予言から離脱した人類]の関連記事:

アカシックレコードからの脱却と独立を果たした奇跡の生命
2011年03月17日

予言から離脱していく人類
2011年04月11日

もはや神も大地も怒らない
2011年04月08日

--
[1年前の In Deep ]
2011年07月12日の記事

世界の夏: やはり天候配置が世界的にシフトしているのかも


--
[2年前の In Deep ]
2010年07月12日の記事

自動小銃を使用できる「武装サル兵士」をタリバン軍が訓練中




▲ 機関銃での射撃訓練を受けているサル兵士。

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2012年07月12日



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20111206-icebar-jegbar.jpg

▲ ハンガリーの「アイスバー」。ハンガリーは連日の猛暑に見舞われていますが、もともと涼しい土地なので、エアコンを持つ人が少なく、地下のワイン倉庫などに氷を積み上げた「氷の部屋」で過ごすことが大流行。ハンガリーも6月の時点で、最高気温を更新中です。写真は、ハンガリーの地元メディアより。
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(訳者注) 分野の違うところでいろいろなことが起き続けていて、同時に、いろいろな報道があり、「どれを書こうかなあ」とニュースを読んで迷っているうちに昨日は結局アップできませんでした。

なんというか、「天下の大事件」というようなものがあるわけではないのに、報道の内容自体が「激しく」なっている感じがします。

今日は、また天候のニュースをご紹介しようと思いますが、その前に、3日ほど前の記事、

アメリカとイギリスで「対極の気候」を迎えた2012年の夏
 In Deep 2012年07月09日

で少しふれた穀物価格なんですが、その時には、「小麦、トウモロコシ、大豆の価格が、市場最高値をうかがっている」というというようなことを書いたのですが、その夜に、トウモロコシと大豆価格が史上最高値を更新してしまいました。


大豆価格が史上最高値に

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フジフューチャーズ シカゴ大豆チャートより。


この大豆価格というのは、「個人的な不安材料」のひとつなんですよ。

それはまあ納豆のことなんですけどね。

震災後の記事「東京 DAY11くらい: 飲料水パニック発生」というものに、


個人的なダメージが強いのが、ずっと「納豆がない」のです。
震災後数日後からはスーパーでもコンビニでも棚にあるのを見たことがありません。

私は「大事な食べ物をひとつ挙げなさい」と言われたら、即座に「納豆」と答えられる人なので、これはキツかった。



と書いたことがありますが、まあそんな感じなのです。

私は北海道生まれなのですが、子どもの時の食事、特に朝食はご飯と納豆が基本で、他に何かおかずが「出ることもある」という食生活でしたので、今でも私の「おかずの基本」は納豆です。ほとんど毎日食べますので、年間だと 300食程度は食べているのではないでしょうか。実際には、朝以外も食べますので、それ以上だと思います。

今、納豆はとても安いですし、昔からも「安い食品」として安定している納豆ですが、しかし、最近のニュースなどを見ても、今の価格が続くのは絶望的だと思われます。

日本の大豆の自給率は「お話にならない」レベルで、下の表でおわかりかと思いますが、この線のうちの一番下の「0パーセントに近い」のが大豆です。実際には、5パーセント程度です。

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▲ 農民運動全国連合会「崩壊寸前になった穀物生産」より。


豆腐や納豆や油揚げなど、日本食の根幹に関係するものの材料であるのに関わらず、大豆はほとんど全部「輸入」なのです。なので、「納豆も豆腐も食べられなくなる日」が来るということは、私自身は覚悟しています。

多分、必ずその日は来ると思います。

コメを含めて、穀物はそのうち異常に貴重なものとなると思っていますが、しかし、最近の(私を含めて)食べ物を粗末にしている状況を考えると、そういう目に遭わないとダメなのかもなとも思います。

まあ、納豆が思い出の中に消える日まで毎日食べておこうと思います。


また、農作物の一大輸出国である米国の猛暑による干ばつ状況も絶望的なようで、米国『フォーブス』のサイト記事には下の地図が出ていました。


us-drought-2012.png


日本語は私が加えたもので、干ばつ状況の一番下は「ムチャクチャな干ばつ」としましたが、正式には、「異常な干ばつ」というような意味です。

過去記事の、

完全な崖っぷちに立たされた世界の食糧供給
 In Deep 2011年05月17日

というもので、昨年時点で米国は自然災害で農作物への毀損が進んでいることを書きましたが、今年は「夏前から」すでに干ばつが激しいようです。


話がそれてしまいましたが、上に書きました穀物や農作物価格というのも、今後の世界の天候に左右される部分が最も大きいわけですが、そういう意味も含めて、今回も天候の話です。

今回は意外と知られていない「ヨーロッパ全土の異常気象」についてです。

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2012年07月10日



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▲ NASA が2010年12月に「新しい生命」として事前アナウンスした際のプレスリリース。写真下部が NASA が新しい生命とした GFAJ-1 というカリフォルニア州モノ湖で採取されたバクテリアの写真。このたび、これが新しい生物ではなく「普通の地球の生物」だったことが実験により判明。
--

(訳者注) 2010年12月に NASA が「異例の大規模発表」をおこなったということがありました。その時には In Deep でも何度か取り上げました。

その記事は、

地球上で見つかった「炭素ベースではない」まったく新しい生命: NASA による発表が行われる予定
 In Deep 2010年12月03日

というもので、NASA が「発表に関する事前のアナウンス」までおこなって話題となったものでした。これは、つまり、

「×月×日×時に、重大な発表を行います」

というタイプの事前アナウンスで、しかし、それがどういう内容かを事前アナウンスで言わない。
そのせいもあり、ネット上などでも様々な噂が流れました。

海外の BBS などでは、主に次の二点のどちらかの発表が NASA から行われるのではないかとする意見が主流でした。

すなわち、

・エイリアンとの会見の発表ではないか
・他の惑星での生命に関しての発見のアナウンスではないか


というものでした。

何しろ NASA で過去にこのような事前アナウンスの例がなかったということもありますし、また、発表内容に関してのアナウンスが一切なかったもので、世界中のSFファンたちが心をときめかしました。
私も「何の発表だろうなあ」と考えていました。


結果としては、その発表は、「地球で見つかったリンを使わないタイプの新しい生命」に関しての発表で、生物学者たちは興奮しても、SFファンが喜ぶようなものではありませんでした。

それはモノ湖という米国の湖で見つかったバクテリアで、「生命に必要なリンを使わず、ヒ素を使う」というまったく新しい生命として GFAJ-1 と名付けられ、今では Wikipedia にも GFAJ-1 のページがあります。

GFAJ-1.jpg

▲ GFAJ-1 。


しかし、科学誌サイエンスの最新号に「新しい生命だということが否定された」という複数の論文が掲載されました。

つまり、新しい生命でも何でもなかったようなのです。


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成果が求められ続ける「現代科学界」の迷走


今回の報道のいくつかを読んでいて、ふと、先日の、ヒッグス粒子が「見つかったかもしれない」と大騒ぎになった時に書いた記事を思い出しました。

科学者たちの「神」の意味
 In Deep 2012年07月05日

上の記事に書いた下のくだりを思い出します。


普通の他のいろいろな科学の発見で、「〜と見られる」とか「発見か?」というような暫定段階での研究成果がこんなに大きく報道されることがあるでしょうか。普通だと、科学的発見というのは、「確定」ということになって、大発表になるはずだと思うのです。

それがどうして、こんなに大きく報道されるのか。
どうして暫定結果を世界的報道としなければならないのか。

(中略)

ここからは否定的な意味で書くのではなく、こういうことはすべての科学の研究には必要なことなんですが、「予算の確保」なんです。



から始まる部分です。

つまり、科学研究の予算確保のためには、とにもかくにも「話題」となり、「注目」を浴びる発表が必要だということが確かにあるようです。


ヒッグス粒子に関係する CERN は欧州が中心となって世界中から予算が拠出されていますが、 NASA は米国内の一種の政府機関です。なので、その予算は米国政府での予算編成の中で決められます。

その NASA に数年前から起きていることが、「米国政府による NASA の予算の削減」です。

過去記事の、

米国政府が NASA 火星計画の予算を停止。米国の火星ミッションが事実上終了へ
 In Deep 2012年02月29日

には、「米国政府が NASA の予算の削減を発表し、事実上、米国の火星計画は中止される」ことについて書かれていて、また、翻訳したのは米国のブログ記事なのですが、その作者は、下のように書いています。


The Oldest Human Skull より。
--

火星探査に対しての予算削減の理由は経済的な理由だけによるものではない。簡単にいうと、NASA は火星での生命の発見に事実上失敗しており、それが最大の原因だ。

科学者たちは長い間、火星で実際の生命を発見することのないまま、議論上だけで「生命が存在する可能性」を延々と語ってきた。そして、多大な資金が火星探査に費やされてきた。

それなのに、今でもなお、NASA は「火星探査のミッションは火星の生命を探すためではない」とアナウンスし続けている。

(中略)

しかし、それはとんでもない「浪費」であり、予算の無駄遣いだったのだ。



とあります。

実は、端的に言いますと、

米国政府は NASA に「高度な宇宙生物を発見してもらいたかった」

ということがあったことは書類上ハッキリしているようです。

ところが、NASA は多くの「推定証拠」があるにも関わらず、その発表に極度に神経質になり続けた結果、米国政府は、

「もう月や火星探査はやめよう。予算もないし」

という形で火星探査は今年8月に火星に到着する無人探査機キュリオシティを最後に打ち切りとなりました。そして、宇宙関係の予算そのものが大幅に削減されてしまっています。

宇宙開発は今後は民間に」などという言葉も出てくる始末。


NASA が「微生物ごときの発表」にそんなに慎重だったということを不思議に思われる方もいるかと思います。知的生命ならともかく、バクテリアくらいならどこで発見されたっていいだろうと。

この「どうしてそのことに科学者たちが慎重になるのか」に関しては、過去記事の、

現代のジョルダーノ・ブルーノを作り出さないために
 In Deep 2012年03月01日

をご参照していただきたいと思いますが、簡単に書くと、微生物やバクテリアであっても、うかつに宇宙生命の存在を認めてしまうと「現在の物理学と生命科学の根幹」に違反してしまうおそれがあるということからです。

その現在の物理学と生命科学の根幹は、


・ビッグバン理論(物理学)
・進化論(生命科学)



ですが、ここに違反すると科学者としての立場が「焼かれてしまう」可能性があります。そこで、たかがバクテリアの発表にもそんなに慎重になっていたのですが、しかし慎重すぎた

なぜなら、米国でもどこでも政府の人間は科学者ではありません。

政府や政権の人気、あるいは利権などが絡まない科学研究にいつまでもお金を出し続ける政府はどこにもないと思います。


でも、お金(予算)が提出されないと科学の研究はできないという事実もあります。

2010年の NASA の「新しい生命」の大々的な発表も、先日のヒッグス粒子の「暫定結果」の世界的な発表も、根底には以上のような理由が内在しているような気がいたします。



「新しい生命の存在」は夢物語なのか


確かに、発表を受ける私たちとしてはやや困惑しますが、科学の研究に予算がなければ続けられないのも事実ですので、まあ、批判的ではなく見ていきたいとは思いますけれど、研究者サイドも、もっと素直になってもいいのかなあとも思います。


そんな中、科学誌サイエンスに掲載された、その2010年の「 NASA の大々的な発表」が間違いだとする論文のが昨日、世界中で報道されました。

この報道の内容はわかりやすくはないですが、ポイントとしては、いちばん上の In Deep の過去記事で訳した「 NASA が新たに発見されたDNA ベースではない生命形態の発表を予定」から抜粋しますと、この部分です。



地球上で見つかった「炭素ベースではない」まったく新しい生命: NASA による発表が行われる予定より。
--

NASA の科学者が、現在、我々が知っているものとはまったく違う形態のバクテリアを発見したことを発表する。このバクテリアは、リンではなく、ヒ素を使う。

地球上のすべての生命は、6つの構成要素からなっている。
それは、炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄だ。

小さなアメーバから、大きなクジラまで、地球上で生命といわれるものはすべてこの構成要素を共有している。

しかし、今回発見されたバクテリアはそれが完全に違うと考えられるという。



です。

そして、この部分が実験により否定され、「これは新しい生命ではない」ということになったようです。今まで発見されていなかった極限環境生物の一種という分類に収まる「通常の地球上の生物」だったようです。


もちろん、今後、「炭素、水素、窒素、酸素、リン、硫黄の生命に必須の6種の要素を使わない生命」、あるいは、「 DNA を持たない生命」などが地球で発見されれば、それはいつでも大きなニュースとなると思いますが・・・ふと「そういう生命は存在しないのでは・・・」と思ったりもする夏の日でした。

それでは、前振りが長くなってしまいましたが、ここから記事です。



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2012年07月09日



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そして、異常に懸念され始めている食糧価格の高騰と食糧危機


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▲ ミズーリ州セントルイスの6月28日のハイウェイの電光掲示板。表示されている「華氏 109度」は、摂氏で約 43度。これは当地としての最高記録。
--

(訳者注) 今回はまた「天候」のことなんですれど、昨日、途中まで書いていた時に、ロシアで「大洪水」の報道などがあり、その関係のニュースなどを見ているうちに昨日はアップできませんでした。本題とは関係ないですが、その洪水のことについて少し書かせていただきます。


世界中で頻発する「終末的な」と形容される大洪水


今、世界中で洪水がものすごくて、特に、ロシア、中国、インドなどのものは、海外のニュースの見出しに「カタストロフ的な」とか、「聖書の予言のような」というような形容がつくことも多いです。

それぞれの日本語の報道やブログなどをリンクしておきます。




なお、ロシアの洪水は被害の全貌が明らかになったというわけでもないですし、インドの洪水はいまだ進行中のようですが、ロシアとインドの洪水を、現地などでの報道から動画に短く編集してみました。

ロシアとインドの洪水




ちなみに、報道によりますと、プーチン大統領は7月9日を「喪の日」とする大統領令に署名したそうです。


ロシアの洪水では、「5ヶ月分の雨量の雨が一日で降った」という報道記事も目にしました。正確な数値はともかく壮絶な豪雨での洪水だったようです。

日本でも、西日本などで次々と、観測史上最高の雨量というようなものを記録し続けている現状を見ると、この「洪水」という自然災害は今後も大きな存在となってくるような気がします。


この洪水というのは、たとえば、それは聖書に出てくるからとか、そういうことではなくとも、「水で」ということがあります。そこに一種の意味性も感じるのですが、しかし、実際に洪水被害に遭われている方もいる中でそのあたりはうまく書けないです。

しかし、世の中では相変わらず地震などは大きな話題となっても、「洪水の予測」というものに関してはあまり大きな話とはならないようです。

私は3年くらい前に、「世界は本格的な洪水に見舞われるのかも」というようなことを当時の「クレアなひととき」に書いたことがあって、なんかいろいろと準備(笑)していたこともあったのですが、今はもう何もしていません。


それと、食糧価格と食糧危機
これもかなりマズイ状況に見えます。

下のグラフは、7月6日までの米国での、小麦、トウモロコシ、大豆の先物の価格のグラフなんですが、揃って、「市場最高値」をうかがっています。


food-2012.png

シカゴ商品取引所小麦・トウモロコシ・大豆先物相場の推移より。


そして、今後も、米国の未曾有の暑さからの干ばつの状況に加えて、世界各地の荒れた天気からの「不作」というものからの悪化はあり得るとも言われています。それがこの高値とも関係しているようです。

また、中国が市場で大量に穀物を買っているということが言われていて、中国が本格的に食糧を「他から買い始める」ということになると、本当に大変かもなあ、とは思います。

もちろん、これはただちに食糧価格や、食糧危機に直結する話ではありません。
しかし、ただちに改善するというようなものでもないような気もします。

さて、これらは前振りでした。
ここから本題です。


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(訳者注) 昨日、一昨日と、ヒッグス粒子のことについて少し書いていました。
昨日の記事は、

科学者たちの「神」の意味
 In Deep 2012年07月05日

というタイトルのものだったんですが、今朝、ロシアの「プラウダ」に、今回のヒッグス粒子の発表に関して「神を演じる科学者たち」というタイトルの記事がありました。

それは、「Congratulations」(おめでとう)で始まったあと、

「科学界の皆さん、神の粒子を発見されたそうで、おめでとう! でも、あなたたちは実際には何も発見していない」


という出だしで始まる過激なもので、その内容をご紹介したいとも思ったのですが、内容が専門的すぎて訳せないのです。粒子を計測するための「ギガ電子ボルト」( GeV / c2 )という数値などの計算や、何だかわからない物質の名前などから構成される内容で、実証的な科学批判のようなののですが、書いてあることがひとつもわかりません。

その記事をリンクしておきますので、科学にお詳しい方等お読みくださればと思います。
プラウダはロシアメディアですが、これは英語の記事です。

Scientists play God

pravda-07-05.png

▲ その記事より。なぜか「焼け野原の写真」が添えられています(笑)。



さて、今回は「病気」の話なんですが、私が「パンデミックや感染症の流行」といったものに興味がある理由などについて少し書いておきたいと思います。


インドに再び降った「赤い雨」


私が感染症などのウイルスなどによる病気に興味がある理由としては、フレッド・ホイル博士などによるパンスペルミア説(生命は宇宙から運ばれている)の存在があります。

パンスペルミア説を支持する科学者たちの間では、1960年代くらいから、

彗星が病原菌を運んでいる可能性

について、わりと長い間、実証的な研究が進められていたということがあります。

フレッド・ホイル博士に関しての Wikipedia から抜粋します。


ホイルは晩年、生命の起源を自然主義的に説明する化学進化の理論を頑強に批判した。チャンドラ・ウィクラマシンゲと共にホイルは、生命は宇宙で進化し、胚種 ( パンスペルミア / panspermia ) によって宇宙全体に広がったというパンスペルミア仮説を唱えた。

また地球上での生命の進化は彗星によってウイルスが絶えず流入することによって起こると主張した。



というものです。

フレッド・ホイル博士が亡くなった後、その弟子的な立場のチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士が研究を続けていると思うのですが、新しいリリースの話をききませんので、どのようになっているのかよくわかりません。


それと関連して、最近、印象的な出来事がありました。

かなり前に In Deep の記事で、

インドに降った赤い雨の中の細胞が 121度の温度の下で繁殖し、銀河にある光と同じ光線スペクトルを発した
 In Deep 2010年09月07日

というものを書いたことがあります。

2001年に、インドのケララ州というところで「2ヵ月間に渡って赤い雨が降り続けた」という奇妙な現象がありました。各国の科学者たちがそれについて調べている中で、

赤い雨は生命だった

というひとつの結論に達したというものです。




▲ 2001年のインドの雨の顕微鏡写真。これらの生命には「 DNA 」がありませんでした。


その雨には、上の写真のような「生命」が含まれていることはすぐにわかったのですが、奇妙だったのは、「これらの生命が DNA を持たなかった」という点でした。

仮に、地上に降った後に微生物などの生命が混入したのであれば(地球上の微生物ならば)、それは必ず DNA を持つのですが、上のものには「 DNA がなかった」のです。


地球上にある生命や、その素材の中で「 DNAを持たないもの 」というのは限られているようで、その中のひとつが「人間の赤血球」です。

それらは

ヒトを含め哺乳類の赤血球は、成熟の途中で細胞核とミトコンドリア等の細胞器官を失っているので、正常ではない場合を除くと、DNAを持っていません。 (Yahoo! 知恵袋より)

ということなのだそうです。


つまり、上の写真の赤いものが「赤血球」であれば問題はなかったのですが、上記 In Deep の記事でご紹介した米国マサチューセッツ工科大学の記事によると、これらは赤血球ではなかったようなのです。

そこには、

これらの細胞が 121度の温度下で繁殖した

という驚くべき結果について載せられています。

そして・・・最近またインドで降ったのです。赤い雨が


これに関しては、Sudden Red Rain Shower Causes Panic In Kannur (インドで突然の赤い雨に人々はパニックに)という記事などありますが、もう少し詳しい状況がわかりましたら、ご紹介したいと思います。


いずれにしても、「いろいろと空から降っている」というような現状はあって、これに関しては、実は 1980年代に NASA は高層大気圏を調査していたのですよ。でも、理由を明らかにしないまま、調査は中止となったことが、フレッド・ホイル博士の著作に載っていました。「あの実験が続けられていれば」とホイル博士は残念がっていました。

しかし、たとえば、 In Deep の過去記事ですが、

宇宙のバクテリアを用いての強力な発電実験に成功した英国の研究チーム
 In Deep 2012年02月29日

というように、現在では実際に高層大気にいる「宇宙の微生物」を使っての発電なども進められていたりと、時代は少し変わってきましたけれど。これに成功したのは、英国の名門、ニューカッスル大学の研究チームです。


前置きが長くなりましたが、「病原菌」というのは上に書いた例と並べられるものだと私は考えていて、それだけに「病気の意味」など考えるところは多いです。


それでは、ここから本文です。
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2012年07月05日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





最近、世界中で「子どもだけを襲う未知のウイルス」が爆発的な流行の兆しを見せていて、なんとなく気になるので、そのことを書こうと思っていたんですが、書いていると、また、前振りが長くなってしまいましたので、その記事は別として今日アップしようと思います。

その「謎のウイルス」の記事は、昨日書き上げるつもりだったんですが、昨日の日記、「「絶望の粒子」の発表に委ねられる In Deep と私の人生の存亡」を書いた後、なんとなく散歩に行って、そのまま電車に乗って、所沢で何となく降りて、所沢でダラダラと過ごして、焼き鳥屋でお酒を飲んだりしているうちに一日が終わってしまいました。

昨日、毎日新聞に出ていたんですが、今、私の住んでいる埼玉というのは「昼夜間人口比率」というものが全国最低なんだそうです。


昼夜間人口比率:全国最低 90年以来5回連続で
毎日jp 2012.07.04

10年に実施された国勢調査で、県内の夜間人口100人当たりの昼間人口の割合を示す「昼夜間人口比率」が88・6と、全国最低だったことが県の分析で分かった。全国最低は、90年の国勢調査以来5回連続で、都内の職場や学校へ通う「埼玉都民」という性格が続いている。



昼夜間人口比率ってなんだ?」と読むと、つまり「東京都内などに仕事に行っている人が多いので、昼はあまり人がいない」ということのようです。

その比率が世界一(世界かよ)。
いや、日本一。

この比率、「働き盛りの年齢の男性や女性」に限定すると、もっと大きな数値になるはずです。つまり、埼玉県の日中は「二十代から五十代くらいの労働年齢の男女が少ない」ということだと思います。

そのせいかどうか、午後4時過ぎくらいだと、所沢の町は学生さんのような若い人の姿がとても多く、女子高生などは、どこで着替えているのか、制服ではなく私服で闊歩しています。

そういう中に私などを含めた「社会の落ちこぼれ的な中年男性たち」がダラーッと徘徊したり、ゲーセンのメダルコーナーで苛立ったりしている光景を目にします。


というわけで、またどうでもいい話から始まりましたが、帰ってみると、CERN のニュースは確かに大きく報道されているのですが、その見出しを見て、「またか」と、思いました。



ヒッグスに関しては「永遠にこの繰り返し」でもいいのかも


ヒッグスに関しての報道は見られた方も多いと思いますが、これらの見出しが並びます。

hig.png


「発見か?」
「〜とみられる」

という文字が続きます。

英語だと下のような「99パーセント、ヒッグスに違いない」などが並びます。

99percent.jpg


実は一昨年からずっとこの繰り返しなんですが、なんとなく不思議な感じがしませんか?

つまり、普通の、他のいろいろな科学の発見で、「〜と見られる」とか「発見か?」とか「ほぼ間違いないと思われる」というような暫定段階での研究成果がこんなに大きく報道されることがあるでしょうか。

普通だと、科学的発見というのは、

「確定」

ということになって、大発表になるはずだと思うのです。

報道では、


CERNは統一見解で、暫定的な結果としながらも「新粒子を観測したことは画期的で、その意味は非常に重要だ」と強調。年内にもヒッグス粒子かどうか確定するとの見通しを示した。



とあり、「暫定的」と自ら述べて、さらに、「年内にも確定」と、確定していないことを宣言しています。


それがどうして、こんなに大きく報道されるのか。

その理由はいくつかあると思いますが、ひとつは報道側が、この「新しい神の登場」の重大性をあまり意識していないということもあるかもしれませんが、それよりも「何らかの強力なプッシュ」はあるのだと思います。

プッシュというか、「報道してほしい」と。

どうしてか?

どうして暫定結果を世界的報道としなければならないのか。


ここからは否定的な意味で書くのではなく、こういうことはすべての科学の研究には必要なことなんですが、「予算の確保」なんです。 CERN は世界で最も大きな予算を編成している科学組織で、年間予算は大体 800億円〜1000億円くらいです。

下の収支は10年くらい前のものですが、以後も大体同じような予算です。スイスフランで書かれてありますが、非常に大ざっぱにというと、この数字に「億円」をつければ、桁としての大体の目安となると思います。

cern-bud.jpg


これを見ると予算のほとんどが「加盟国からの分担金」でまかなわれていることがわかると思います。つまり、単独運営をしている組織ではないのです。

コトバンクの CERN には以下のようにあります。


この分野の実験的研究には巨大な粒子加速器が不可欠であるが,加速器の建設には莫大な費用がかかるので,アメリカとソ連以外の国は単独ではこの負担に耐えられない。



この「加速器」とある中の、LHC というものには2兆円などの莫大な予算がかかっています。

上に「ソ連」とあるのは、CERN が創設された 1950年代はロシアは旧ソ連だったからですが、上にあるように、この CERN というのは、各国から予算を集めて運営している組織です。

しかも、それでも赤字を計上したりしていて、とにかく、お金のかかる実験をしているのですが、いずれにしても、「成果を出し続けていかなければならないという宿命」を負っています。

1000億円といえば、南太平洋あたりの小国の GDP にも匹敵する金額で、決して小さいとは言えない額です。

特に資金を出している主体がヨーロッパの国々です。
それで、「今年は何の成果もありませんでした」というわけにはいかない。
現在のヨーロッパの経済的問題は書くまでもないと思います。

場合によってはユーロ崩壊などとも言われている中で、どこかの国の誰かが、

「CERN へ金出すのをやめればいいんじゃないか?」

と言ってそれを実行したら、他の国も追随してしまうわけで、そうすると CERN は機能しなくなってしまうのです。さすがに、今の経済状態の中で、科学研究に単独で 1000億円を出せる国はあまりないはずです。

なので、それを避けるために、 CERN は成果を発表し続けなければならない。
次々とノーベル賞クラスの発見をしなければならない。

そういうあたりが、暫定的な発表に繋がっているのだと思います。
正直、心情はよくわかります。



新しい「神」を数百年以上求めて続けてきた科学界


ヒッグスは「神の粒子」とか呼ばれていますが、この「神」とは何かお考えになったことがあるでしょうか。

一般的には、「神」とは宗教などでの「神様」のことを言うと思うのですが、そんな大それた冠をつけている。


名前は忘れてしまいましたが、 ALS で車椅子に乗っている米国かどこかの科学者の博士が、「神がなくても宇宙は説明できる」と言っていたことがありましたが、これが科学者の夢だと思います。

新しい神様。


それが科学者たちにとっての「夢のヒッグス粒子」です。


仮にそれが見つかれば、この世の中は自分たちの「計算通りの世の中」であることが証明されるわけで、計算が適用できない宇宙は存在しない。

見た目がどうであろうと、

「それは計算ではこのようになります」

と言える世界。


太陽黒点が顔みたいに見えても、

「それは計算ではこうなります」と。


宇宙の銀河の形がどれだけ美しくても、

「それは計算ではこうなります」と。


人間の感情とか、見た目とか、考えとか、夢とか、形而上とか、宗教とか、芸術とか、恋愛とか、美的感覚とか、味覚とか、そういうものもすべてが、

「計算ではこうなりますから」

と言える世の中。



そのための「神様」がヒッグス粒子なのだと思います。

そして、その発見は、計算のできる科学者だけが「神の使者になれる瞬間」だということにもなるのかもしれません。なので、科学者(の一部)は本当にその発見を望んでいるでしょうし、あるいは、「望んでいない」という科学者もいると思います。

しかし、上にも書きましたけど、私は別に批判的ではないのですよ。
私は実は CERN は存続してほしいのです。


その理由はただひとつで、CERN がクラウド実験というプロジェクトをおこなってるからです。

過去記事の、

「宇宙線が雲を作るメカニズム」の一部を欧州原子核研究機構 CERN が解明
 In Deep 2011年08月26日

にあるように、宇宙線の働きの根本に対しての検証を莫大な予算でおこなえる組織は、現在は CERN だけだと思うのです。

このクラウド(CLOUD)実験というのは、「雲はどうしてできるのか」というための実験で、そんな実験に考えられない予算をつぎ込んでいるというのは、ばかばかしいと思う方のほうが多いと思います。

それでも、私はこの実験ではじめて「宇宙線が雲を作り出している」ことを知り、そして、もしかすると宇宙線の働きはさらに大きなものであることがわかるかもしれない。

わかってどうなる、という話もありますが。


いずれにしても、 CERN は今後も、「ほぼ間違いない」ということで、発表を続けていくと思いますが、それでいいのだと思います。

欧州連合が崩壊して予算が機能しなくなる日まで。


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2012年07月04日



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タイトルはまあどうでもいいです(笑)。これはまあ、日本語でもさんざん報道されているんですけど、7月4日に、欧州合同原子核研究所(CERN)から、ヒッグス粒子というものについて発表があるらしいんですよ。

たっくさんニュースになってます。
下のは、産経ニュース。


ヒッグス粒子 存在確実か 4日研究成果発表
msn産経ニュース 2012.07.03

すべての物質に重さ(質量)を与えている未知の素粒子「ヒッグス粒子」の最新の研究成果を日米欧の実験チームが4日、発表する。ヒッグス粒子が存在する確実な証拠が得られた可能性があり、「発見」と断定できる信頼度にどこまで迫れるか注目される。

発表するのは東大や高エネルギー加速器研究機構などが参加する日欧米の「アトラス」と、欧米中心の「CMS」の2チーム。実験施設があるスイスの欧州合同原子核研究所(CERN)で日本時間4日午後6時、統一見解を公表する。



このヒッグス粒子というのが何なのかは詳しいところが私にわかるわけもありませんが、ただ、私としては、

もし本当にヒッグス粒子が見つかったのなら、今の私の人生の一部はそこで終わる

ということは言えそうです。

このヒッグス粒子、詳しいことは上に書いたように全然わからないですが、その「重要性」は Wikipedia の下のあたりに書かれてあります。抜粋します。


ヒッグス粒子とは、素粒子に質量を与える理由を説明するヒッグス場理論からうまれた、理論上の粒子である。(中略)

ヒッグス粒子の存在が意味を持つのは、ビッグバン、真空の相転移から物質の存在までを説明する標準理論の重要な一部を構成するからである。もしヒッグス粒子の存在が否定された場合、標準理論(および宇宙論)は大幅な改訂を迫られることになる。



とあります。

この後半の部分ですね。

> (ヒッグス粒子が見つからなければ)ビッグバン理論と現在の宇宙論は大幅な改訂を迫られることになる。


というところが注目するところです。

これは、つまり、「ヒッグス粒子が見つかれば、ビッグバンがあった証拠となり、宇宙は有限であるという証拠になる」と言い換えられると思います。

ヒッグス粒子はビッグバン擁護の「最後(で唯一)の砦」だと言えそうです。


ご存じの方もいらっしゃるかもしれないですが、私のこの In Deep のテーマはいくつかありますが、その中の最も大きなもののひとつが、

ビッグバン理論が否定される日を夢見ている

ということがあります。

ビッグバン理論とは一言でいえば、


現在の私たちが生きている宇宙というものは、無限ではなく、有限の単なる時間軸に沿ったつまらない日常の経過に過ぎない。


という理論です。

多次元宇宙だとか、無限の命だとか、命の再生だとか、そんなものはビッグバン理論下では存在しません。

でまあ、私としては、そういう宇宙はつまらないと思うのです。

宇宙は無限であり、そうあってほしい。

ジョルダーノ・ブルーノが言っていた通りに、宇宙は人間自身と共に永遠に広がっているもので、「端もない」し、まして、「宇宙の始まりなどない」ということだと思っています。

下に書きますが、仏様なんかも大体同じこと言っていました。
宇宙は永遠で無限みたいなもんだと。


しかし、明日、CERN が「ヒッグス粒子が見つかりましたよ」と「確実な発表」をおこなった場合は、(私にとっての)この世は終わりです。

アルマゲドンです。

もちろん、他の方には何の関係もないことです。

私にとっては、です。


私が夢にまで思い浮かべていた「無限の宇宙、そして人類そのものが宇宙である」という思想は、それこそ「宇宙の果て」にまでふっ飛んで消えていきます。


そう。この「宇宙の果て」というような宇宙に有限の広がりを設けたのも、ビッグバンであり、そのために必要だったのが「ヒッグス粒子」という想像上の物質でした。

進化論も、ミッシングリンクという「中間物」がいまだに見つかっていないですが、ビッグバンにも証拠としての物質はなかったはずです。計算以外は。そして、ヒッグス粒子が見つかれば、その証拠となり、ビッグバンは「あった」ということになります。


ということはそれで私の宇宙(のひとつ)は終わりですので、このブログでも、今後はビッグバンに関しての記事は書かないことになると思います。


ちなみに、「極めて見つかる可能性が高まった」という発表ではダメで、私の宇宙が終わるには、「見つかった」という断定の発表が必要です。


まあ、しかし、これだけ注目を受け続けていて、そこで事前に通告した上で発表するというのですから、見つかったのかもしれないですね。

昨年12月の過去記事でご紹介した、

『神の粒子は存在しない』: CERN の発表
 In Deep 2011年12月01日

あたりではちょっとホッとしていたんですけどね。
上の記事では、CERN の物理学者のポーリーン・ギャグノン博士という人が「ヒッグス粒子は存在しない可能性がある」と言っていました。

しかし、その後、見つかったのかもしれません。

ヒッグス粒子が見つかったとなると、なるほど、世の中がつまらない理由もわかります。もともとこの宇宙には「無限」という夢が存在しないという証拠になるのですから。


というわけで、ちょっとした日記となってしまいました。
後で、今日の翻訳の記事は書きますね。

ところで、もう少し日記を。
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2012年07月03日



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(訳者注) 昨日の記事で、米国の大規模停電によりコードレッド(非常事態)下で業務していた NASA は本日、通常業務(コードブルー)に戻りました。

今回はその NASA とも関係する話です。


月の色が気になってきた最近


私たちがよく目にする月の写真や、あるいは漠然とイメージする「月の色」というのは、下のような感じではないでしょうか。

1-moon-mono.jpeg


なんというのか、いつのまにやら「完全なモノクロとしての月」というイメージが私たちの中にはできあがっている感じがあります。

しかし、実際には月の色は下のような「感じ」のものだとされています。

これはオカルトだとか陰謀論だとか、そういうものとは関係なく、光の反射の問題の話です。

2-moon-color.jpg


上のカラーの月の写真は、普通の天文写真のサイト(Russell Croman Astrophotography)からのもので、色の差異は強調されていますが、このような色の差はあるようです。

このように月に色がついて見える理由については、一般的には「月に色があるから」ではなく、光の反射によって発生すると説明されています。

たとえば、「月の真実の色」と題されたページではそれに関して、以下のような科学的な説明がなされています。翻訳します。


The Moon's True Colors

月の真実の色

MoonTrueColors-Medium.jpg

月の表面の大部分に色はないが、表面の化学組成の違いがあるため、反射される光から生じるわずかな色の変化がある。右の写真は、その色の差異をデジタルで強化したもので、実際にここまでの色があるわけではない。

月面の白い高地の部分は、シリコン、カルシウム、そして、アルミニウムから成る鉱物からなっている。

外皮の隙間は溶岩が低地のクレーターに流れ、それは「月の海」を作り、その溶岩が冷やされた玄武岩は、鉄とチタンを豊富に含んでいる。それは赤く反射する。



という説明で、つまり、

月の表面には色はないが、光の反射により色があるように見える

ということのようです。

なので、モノクロの月で正しいと「されて」います。


考えてみれば、私なども生まれてからずっと「モノクロの月の写真」ばかり見続けてきたせいもあるのでしょうが、「月面に色はない」(白黒)と普通に信じていたりしたわけなのでした。


そんな中、先日、米国の BBS の見出しを眺めていましたら、「月の色の真実の映画」というのものがありましたので見てみましたら、アマチュア天文家が自分の望遠鏡で撮影した月面の映像を自主映画的に公開するというもののようでした。

映画は「 CELESTIAL 」というもので、予告編が YouTube にありますが、この映画を紹介するのが目的ではないですので、ご興味のある方は上のリンクからどうぞ。

その予告編から音楽とかキャッチを除いたものが下の映像です。




米国などでは、「月の真実」というとすぐに陰謀論と結びついてしまうのですが、私は陰謀論のほうには興味がなく、「月の色」に興味があります。


その理由については、わりと頻繁に月や太陽などのことについて書くことが多かったせいというのもありますし、それに加えて、最近の月の色についてのいろいろを見ていると、

月と水星は似た色をしているかもしれない

と思ったのです。
これは今回の月の話とは関係ない話になるんですが、少し書きます。


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2012年07月02日



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code-red.jpg

▲ 7月2日現在、NASA のゴダード宇宙飛行センターのウェブサイトに表示されている「コード・レッド」(最高レベルの警報)表示。この翻訳は記事内に記しました。
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(訳者注) 昨日の米国の BBS の書き込みに、「 NASA の太陽関係のほとんどのウェブサイトやリアルタイムデータがダウンしてるぞ」というものがあったんですね。

アメリカの悪天候などのニュースを知っていたので、「もしかして」と、NASA のデータセンターがあると考えられる場所を見てみました。


NASA で多くの観測リアルタイムデータや、それに関してのニュースを統括して発表するのは、いつも NASA のゴダード宇宙飛行センターというところですので、データセンターもそこにあると思われます。

念ため、 Wikipedia を見てみました。


ゴダード宇宙飛行センター

メリーランド州グリーンベルトに位置する、NASAの衛星の管制・通信に関するフィールドセンターである。

ゴダード宇宙飛行センターは、ハッブル宇宙望遠鏡、エクスプローラー計画、ディスカバリー計画、地球観測システム、INTEGRAL、SOHO、RXTE、Swiftを含む、地球、太陽系、銀河に関する、NASAの多くのミッションや国際共同ミッションを管理している。



とのこと。
ここで間違いないと思います。

そのゴダード宇宙飛行センターのあるグリーンベルトという場所は下の地図の「A」の場所です。

outage-map-01.png


そして、7月1日の時点で、米国北東部では 数百万世帯が停電となっており、非常事態宣言が発令されていますが、下の図は、今回の嵐が襲った場所に関しての図です。

noaa-06-26.jpeg


青い点が強風等の観測された場所です。

どうやら NASA のデータセンターは今回の嵐と停電の影響を完全に受けてしまったようです。

このアメリカの今回の「悪天候とその後の大規模停電」については今朝のロイターの記事を引用しておきます。


米東部の暴風雨で少なくとも12人死亡、300万世帯超で停電
ロイター 2012年07月01日

r-0701.jpeg

首都ワシントンを含む米東部で暴風雨が発生し、30日までに少なくとも12人が死亡、300万世帯以上が停電に見舞われている。ワシントンやオハイオ州、バージニア州、ウェストバージニア州の当局は、非常事態宣言を発令した。

オバマ米大統領も同日、米連邦緊急事態管理局(FEMA)に対し、復旧支援を命じた。停電の復旧には1週間かかる場合もあるとみられている。




7月2日現在、ゴダード宇宙飛行センターのウェブサイト自体は表示されますが、太陽観測に関してのいくつかはダウンしたままです。SOHO の太陽観測データ のみ先ほど復帰したようです。

また、ゴダード宇宙飛行センターのウェブサイトには、現在、トップページに下の「レッドアラート(警報)マーク」が表示されています。

この記事のトップに貼ったのがそのスクリーンショットです。

上の「コード・レッド」は通常だと、「最高レベルの警報」を意味します。
書かれてある文字を訳しておきます。


現在の状況: コード・レッド

code-red-100.jpg

2012年06月30日(土曜日)より発令中。

NASA ゴダード宇宙飛行センターのある施設は、メリーランド州グリーンベルトに位置しており、今回の嵐の中心地だった。そのため、施設全体の停電のため、現在、最高警報レベルの下でオペレーションが行われている。現在、施設の職員たちは、緊急時以外の義務を免除されている。電力が復旧した際にこのメッセージは更新され、すべてのに職員にメールが配信される。



とのことです。

今回の嵐で被害を受けたり、停電となった地域は、アメリカ東海岸のワシントンDCなどを中心とした、いわゆる「中枢部」といえる場所です。非常事態宣言の意味はそこにもあるでしょうし、NASA 以外にも深刻な影響を受けた大規模設備はたくさんあるはずです。

さて、しかし、問題となるのは、数百万世帯が停電していて、その復旧には、1週間程度の時間がかかるという点です。

何が問題かというと、先日書きました、

太陽活動が弱くなる中で「異常な高温」 を記録し続けるアメリカ
 In Deep 2012年06月29日

という問題なのです。アメリカの歴史的な猛暑の中で、多くの民間の人たちが冷房設備はもちろん、医療、衛生等においてのあらゆる電気手段を失った状態にあると推定できるのです。


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