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2013年01月29日



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あらゆる手段で「光」を求める生命: フンコロガシの行動、松果体の意味、そして「太陽神の目」の実体





▲ 「ラーの眼」(あるいはホルスの眼)と呼ばれる古代エジプトのシンボル。古代エジプトの神「ホルス」の右目は太陽を、左目は月を象徴していたとか。過去記事「2008年、なぜ世界中の海軍は海賊征伐の目的でアデン湾に向かったのか」より。






 

天の川銀河の星の「光」をナビとして使っていたフンコロガシ

昨日くらいに、「フンコロガシが銀河の光を道しるべにしていた」という科学報道があって、翻訳してご紹介しようと思っていたのですが、今朝になり日本語の報道でもいくつか目にしましたので、そちらのリンクを貼っておきます。

フンコロガシ、天の川を道しるべにまっすぐ移動 研究
 AFP 通信 2013.01.28


フンコロガシは天の川の光を頼りにまっすぐにふんを転がすという研究結果が、米科学誌カレント・バイオロジーに発表された。

南アフリカのウィットウォータースランド大学の生物学研究チームは、地元のプラネタリウムで夜の空を再現し、フンコロガシの行動を観察した。その結果、脳は小さく、視力は弱いフンコロガシが、天の川の星々の光を頼りにまっすぐ進み、ふんを奪い合うライバルのいる場所に円を描いて戻らないように移動していることが分かった。



というものです。
海外では、天の川銀河の写真とフンコロガシを対比させた写真などを使った記事などがいくつかありました。


dun.jpg

▲ 米国の科学サイト Sci-News より。


どうして、このニュースに興味を持ったのかというと、これが「光の感知」に関しての話だったからです。


もっというと、個人的にはこの話は「松果体」に行き着きます。


今回のフンコロガシの話と松果体が直接関係あるということではないですけれど、「宇宙の光を追い求める地球の生物の器官」という意味でそこに行き着くというような感じです。

光の「松果体と光の関係」に興味を持ったのは、2年ほど前、米国の大学の日本人科学者が、「目を持たない魚が松果体で光を見ていることを突き止めた」という記事を書いた時でした。

しかも、曖昧に光を感知しているのではなく、この魚たちは「光を直接感じとっている」のです。つまり、「松果体で直接光を見ている」という意味のことで、かなり衝撃的な発表だったと今でも思います。

記事は、クレアの「ペアである自分(2) 宇宙の場所」に載せたものです。

少し抜粋しておきます。


Blind Fish Sees With the Pineal Gland

目を持たない魚たちは松果体で見ていた

mexico-fish.jpg


メキシコの淡水に住む熱帯淡水魚には2つの種族に属するものがいる。

ひとつは、陸地の川に住んでいる目を持つ種類。もうひとつは、洞窟の中に住んでいるもので、こちらの種類は目を持たない。

この目のないメキシコの淡水魚は、眼原基(目の前段階のもの)自体は、胚として成長するが、その眼原基は幼生の時にウロコで覆われることにより退化してしまうために、器官としての目にはならない。

そのため、彼らは目を持っていない。

これまで、目を持たないこの魚は光を感じ取ることはできないと思われてきたが、メリーランド大学の研究者たちが2008年に「ジャーナル・オブ・エクスペリメンタル・バイオロジー」紙に発表した研究論文によれば、「別の方法で見ている」ことが明らかとなった。

この魚の目は機能していないが、脳の中央近くにある松ぼっくりの形をした内分泌腺の「松果体」で光を検出していることがわかったのだ。松果体は皮膚の奥深くにある器官であるにも関わらず、この器官で光を感知できているという。

この松果体は、いくつかの脊椎動物では「第3の目」としての器官として知られているという。



記事は、以下、実験の具体的な方法が記されている部分ですので、割愛しました。


ここに出てくる「松果体」。
人間では下の位置にあります。



▲ 松果体は、医学的な意味では、メラトニンというホルモンを作り出すことに関与していること以外の役割はほとんど不明です。


上に出てくるメキシコのない魚では、「想像上」ではなく、「現実としての光」を松果体で見ていることがわかったのですが、この報道で私が思ったのは、「・・・ということは、松果体を持つほぼすべての動物は本来、このメキシコの魚と同じ能力を潜在的に持っているのだろうなあ」ということでした。

なぜなら、脊椎動物というのは、大体において、「器官の役割は似たようなもの」だからです。

通常の地上に住んでいる多くの脊椎動物は、人間も含めて、目や耳や口の役割は、基本的な機能としては同じような感じだと思います。もちろん、わかっていない動物たちの機能は多くあるわけですけれど、共通している部分が多いことも事実です。


「目」に関しては、地中深くなど暗闇にすむもので、目で光を感知できない場所で生きているような動物の多くは、「目」ではなく「松果体」で光を捕らえているのだと思いますが、実はそれは「目の代用ではないかもしれない」ことも、上の実験でわかっているのです。


つまり、「目がないから、代わりに、松果体が発達したのではない」ようなのです。

というより、「光の探知に関しては目より松果体のほうが役割が大きい」ことが上のメキシコの魚の実験でわかっています。

上の実験では、実はその後、目や松果体を取り除いたりする、やや残酷な実験となっていくのですが、その結果は驚くべきものでした。


両眼を取り除かれた陸地の魚と洞窟の魚は両方が従来と同様の振舞いを示したが、松果体が取り除かれた魚では、約10パーセントの魚しか影への反応をしなかった。



つまり、目がある魚も、主に松果体を使って光を見ていた、ということがわかったわけです。

普通に考えると、「目がある」と「目がない」というのは表面的な大きな違いに見えますが、少なくとも上のメキシコの魚に関しては、光を探知する機能としては、「ほとんど違いはない」ということがわかったのです。



「太陽神の眼」は「人間の第3の眼」の象徴なのか?

その「光を見る」松果体の構造。上にその場所の簡単な位置の図を載せましたが、さらに、詳細な図としては以下のようになります。

pituitary_pineal_glands_ja.JPG

松果体 - Wikipedia より。



さて、今回の記事は「フンコロガシ」で始まる記事だったのに、冒頭には下の「ラーの眼(ホルスの眼)」と言われている図を載せましたが、その理由がこのあたりから始まります。


ra-eye.jpeg


米国の BBS 記事に下の図が掲載されていました。

脳は模型です。

日本語はこちらで入れていて、名称には間違いがあるかもしれないですが、大体のところです。

third-eye.jpg


さらに、下の図も。
こちらは脳全体との対比となっています。


eye-3.png


記事そのものは、報道ではなく、松果体に関しての一般的な「神秘的意味」というものをまとめたもので、特にご紹介はしませんが、下のリンクです。

Secrets Of The Third Eye, The Eye Of Horus, Beyond The Illuminati
(第三の眼の秘密、ホルスの眼、イルミナティを超えて)


このタイトルにある「イルミナティを超えて」というのは何のことかよくわからなく、また本文のほうでも特にふれられていないのですが、画像検索などをしていると、どうも、この「ホルスの眼」のイメージは、イルミナティなどと絡んで、「悪い象徴」として語る派というものが存在するようです。

何かこう、下のような図案の概念と同一視しているのかもしれません。

ilm.jpeg

▲ 陰謀論の引き合いとして出されることが多い「眼」のマーク。これはドル紙幣の裏。



しかし、まあ・・・それを言い出すと、眼のマークは全部、陰謀というようなことになりかねなくて、つげ義春の「ねじ式」なんかもヤバくなりそう。

tsuge.jpg

▲ 漫画家、つげ義春の代表作『ねじ式』(1968年)より。クラゲに腕を刺されて病院を探すけれど、その町には眼科しかない。



まあ、「なんでもかんでもやっちまえ!」のフレーズというのはこの世の常でありまして、この「眼」の話も、昨年の過去記事の「殺され続ける詩人シナ」でふれました、シェークスピアの舞台劇『シーザー』の中のも、「どうだっていい、名前が同じだ・・・やっちまえ、やっちまえ」というフレーズを思い出します。



まあ、それはともかく、Wikipedia の「松果体」には、「松果体の哲学や象徴としての意味」についての記述もあります。

それを抜粋しておきます。


松果体 - 哲学との関連

デカルトは、この世界には物質と精神という根本的に異なる二つの実体があるとし、その両者が松果体を通じて相互作用するとした。デカルトは松果体の研究に時間を費やし、そこを「魂のありか」と呼んだ。

松果体は眠っている器官であり、目覚めるとテレパシーが使えるようになると信じる人もいる。

「松果体の目」という観念は、フランスの作家ジョルジュ・バタイユの哲学でも重要なものである。批評家ドゥニ・オリエは、バタイユは「松果体の目」の概念を西洋の合理性における盲点への参照として使っていると論じている。



上のジョルジュ・バタイユというフランスの作家なんですけれど、私は読んだこと自体がないのですが、若いには、日本のパンクスたちの間で絶大な人気を誇っていました。

バタイユの文学作品のタイトルをそのままバンド名としているものもたくさんあったし、今もあると思います。

日本だけでもバンド名として使われたバタイユの作品タイトルとしては、

『太陽肛門』(1931年)
『マダム・エドワルダ』(1941年)
『ラスコー』(1953年)


などがあります。
アルバム

butti.jpg

▲ 晩年のジョルジュ・バタイユ。




バタイユにとっての松果体

また、今回調べていてはじめて知ったのですが、太陽の誘惑というサイトによりますと、ジョルジュ・バタイユには、『松果体の眼』という松果体そのものの名前が使われるような未完の作品があるらしいです。

ここでは「松果線」と訳されていますが、松果体のことです。

その内容は上のページから抜粋しますと、


『松果腺の眼』。未完に終わったこの幻想的テキストは、この時期のバタイユの探求の痕をいちばんよく見せているように思われる。

題名からすると、『大陽肛門』での火山の主題を展開しようとして発想されたようだが、火山のイメージはこの著作では背景に後退し、関心は松果腺の眼というやはり奇怪な幻想へと移ってゆく。

松果腺の眼とは何か。

人間の頭蓋の上部には一個の分泌腺があって、松果腺と呼ばれているが、この分泌腺の作用はよく解明されていず、ある生理学者たちは、〈眼球となるはずだったが、発展しなかった〉ものと考えている、とバタイユは書く。この未発達に終わった眼は、肛門に発端を持っている、と彼は考える。

前述のように猿はエネルギーを集約し発散させる突出した肛門を持っているが、この肛門のありように変化が起こるのだ。猿は森から出て、後足で歩行を始め、直立の度合いを高める。するとこの肛門は両足の間に引き込まれてゆく。こうして人間が成立するとき、肛門は尻の奥に隠されてしまう。

肛門のこの隠蔽は太陽との直結性の隠蔽であり、この隠蔽によって人間は自律的な存在となるのだ。

しかしながら、肛門のこの隠蔽は、それで平穏に完了するのではない。

内部に貯め込まれたエネルギーは、新たな出口を求める。それは直立に向かう人間の動きに従って、上方に向けて集中され、まさに太陽との直接的な関係を回復しようとして、頭頂に開口部を求める。

こうして頭蓋に大陽に向かう眼球が生じようとする。
それは、水平方向に働き、対象を捉え、有用な世界を組織してゆく眼ではなく、垂直方向にのみ作用し、大陽を見るためだけの眼である。

それが松果腺の眼だ。

太陽から火山を経て肛門へ受け渡されたエネルギーは、異様な眼を作り出すことで再び太陽へ回帰しようとする、とバタイユは論じる。




もう・・・何が何だか私には理解できないですが(苦笑)、多分、ラストの部分から考えると、バタイユは、

「松果体の役割は、太陽から火山を経て肛門へ受け渡されたエネルギーを、松果体を通して再び太陽へ回帰させること」

と考えたように読めなくもないです。

なるほど、「松果体は光を見る機能」を持つことが上のメキシコの魚の実験などでわかっているわけで、太陽を探し出す機能としては一理あります。

ちなみに、上の他のページの他の部分によれば、バタイユがこの『松果体の眼』という小説を思いついたのは、「動物園でサルのお尻が赤くなっているのを見たとき」だったとか(笑)。



しかし、上のページを読んでいると、若者たちがバタイユに憧れた理由もわかるような「ソソる文言」が並んでいます。上のページでバタイユの著作に出てくるフレーズ・・・たとえば・・・、

・「死にゆく私」と「死にゆく神」の間

・人間の自己としての存在を意識することを超えてしまう「完全な超越性」

・残酷と汚辱のなかで、神でも虚無でもなく破局となって最後に現れるのはただ物体である世界


のようなフレーズ。
どうもソソる感じですね。

若い時の私はこういう難しいことにまったく興味がなかったですが、今ならちょっと興味あるかもしれません。


さて、フンコロガシから始まって、なんだかわからない展開となってしまいましたが、「未来の人類の進化」のひとつには、この「松果体の働きの再活性化」というものがあるのではないか、とは昔から言われていることのようではあります。

そういえば、今回の話はフンコロガシと共に、「ホルスの眼」から始まりましたが、バタイユの最初の作品といえる『眼球譚』(1928年)の表紙には下のようなものもありました。

histoire.jpeg

▲ 1967年出版の『眼球譚』の表紙。


さて・・・こんなに長くなっていますが、実は今回のこの部分は「余談」として書き始めたことなのでした。フンコロガシの記事が日本語の記事となっていましたので、今回は、別の記事をご紹介するつもりで書き始めたら、もう何が何だかわからない展開となってしまいました。

その話題は松果体などとはまったく関係のない「飢え」と「カニバリズム」に関係する話で、最近の報道からいろいろと思うことがありました。

次回で書きたいと思います。



  

2013年01月25日



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hoyle-and-wickramasignhe.jpg

▲ 若き日のフレッド・ホイル博士(右の白髪の人)と、英国カーディフ大学時代のチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士(左)が一緒に写っている非常に貴重な写真。ふたりとも「地球の生命は宇宙からやって来た」ことの追求に人生を捧げた科学者たちです。Wickramasinghe: Death from Aboveより。






 


エラソーなことを言っている間に風邪のようなものをひき

実は、昨日の記事を書いた後に、子どもがぐったりとして帰ってきまして、高熱が出ていました。本人曰く「急に熱くなった」とのこと。その前日までは風邪の気配もありませんでしたし、時事としても、下のようなニュースが出ている真っ直中。


インフル患者140万人、前週の倍近く増加−小児にも拡大・感染研
医療介護CBニュース 2013.01.25

インフルエンザの患者がさらに急増している。国立感染症研究所感染症情報センターによると、14-20日の週に全国約5000か所の定点医療機関を受診した患者数は1施設当たり22.58人で、前週の12.07人の2倍近くに増えた。この値を基に推計した全医療機関の受診者数は約140万人で、今シーズン初めて100万人を超えた。



うちの子も吐いたりしてキツそうだったんですが、数時間後に熱は下がり、夜中には微熱がありつつも元気になり、今回のはインフルエンザではないようです。

とはいえ、上のように流行している現状ですし、風邪などで弱っている時には気をつけたいところであります。

そんなわけで、昨日の記事で「ためしてガッテン」で放映していた「風邪の感染に関しての驚くべき米国での実験結果」について書いたとしていたんですが、私も風邪がうつってしまいまして、なんとなくテンションも下がり(苦笑)、結果だけを書いておきますね。

番組自体は、NHK のこちらの番組案内にある「マスクの予防効果のアップ術」というものですが、そのテーマとはあまり関係のないことです。

番組のラストのほうで、米国の医療機関が、風邪(かインフルエンザ)の感染に関して以下の3つの実験をおこなったことについてふれていました。

写真はイメージです。


[1] 風邪を引いていてマスクを着用した患者と同じテーブルを囲んで短時間過ごす

ex001.jpeg



[2] 風邪を引いた患者が使った容器(コップなど)をさわる

ex002.jpeg



[3] 風邪を引いた患者と網などでを隔てた同じ空間の部屋で三日間過ごす

ex003.jpg



[3]の意味は、「患者と部屋の空気は共有しているが、体の直接的な接触はない」というためのものだと思います。つまり、それぞれの実験の意味は、

[1] 患者の飛沫が飛ぶ範囲での感染率
[2] 体液からの感染率
[3] 空気からの感染率

だと思います。

私たちが日常、あるいは今まで普通に言われてきていたことでは、なんとなく「風邪のウイルスが大気中を漂っていて、他の人たちに感染していく」というようなイメージがあります。

そういう意味から見ると、3日間という長い時間を患者と空気を共有する[3]の感染率が高い感じがします。

そして、その実験結果。


[1] 8パーセント

[2] 50パーセント

[3] 0パーセント



でした。

細かい点は違うかもしれませんが、大まかではこんな感じです。
というか、[3]の感染率が「ゼロ」だということに驚いたのです。


つまり、ごく簡単にいうと、(実験結果に若干の誤差があっても)「風邪は空気感染しない」と、ほぼ言える数値かと思います。というより、表現に語弊があるかもしれないですが、風邪に空気感染は存在せず、体液からのみ感染することを知りました。


ここから考えると、「効果的な風邪の予防法」がかなり見えてくるのです。特に、「学校や職場の集団感染を決定的に食い止める方法」は上の結果で実はわかると私は思いました。

しかし、上に書きましたように、そんなエラソーなことを書く人間が風邪を引いてしまった状態(苦笑)で、テンションが消えてしまいましたので、いずれまとめて書いてみたいと思います。


しかし、風邪ウイルスが大気を介しての水平感染はしないとした場合、大気中では何してるんですかねえ・・・。ウイルスの存在が消えるわけではないでしょうし。

パンスペルミア説では、風邪もインフルエンザウイルスも大気圏を突破した彗星の破片から大気中に拡散するというようなことをフレッド・ホイル博士なんかは言っていましたけれど、それだけ(大気中を漂うだけ)では、少なくとも風邪のウイルスは人には感染しないと言えそう・・・。

というわけで、今回はそのパンスペルミアと関係した話題です。






アリストテレスの時代に終わった「私たちはひとりではない」という人類と宇宙の関係が蘇った「20世紀」という時代


今回は過去記事に何度も登場しているチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士の記事のご紹介です。

chandra-wickramasinghe-2013.jpg

▲ チャンドラ・ウィクラマシンゲ博士。本来の専門は数学です。


ところで、このチャンドラ・ウィクラマシンゲ( Chandra Wickramasinghe )博士の日本語表記に関しては、 Wikipedia などを含めて日本語では公的なページがないので、適当な日本語表現としたままですが、インターネット上では「ウィックラマシンジ」というものも多いです。私は記事全体を流動的に書かせていただいていますので、表記が統一されていない場所があると思いますが、ご容赦下さい。

ところで、チャンドラ博士はフレッド・ホイル博士亡き後の、博士の研究を正当に受け継ぐひとりなわけですが、日本語紹介ページがほぼありませんので、簡単にその経歴を書いておきます。

英語ページには膨大な量のチャンドラ博士についての記述があります。
今回は英語の Wikipedia からの翻訳抜粋です。


Chandra Wickramasinghe

チャンドラ・ウィックラマシンジは(1939年1月20日生まれ)は、スリランカ出身のイギリスの数学者である。現在は「宇宙生物学 カーディフセンター」 の代表。

スリランカのセイロン大学を1960年に主席で卒業した後、英国ケンブリッジ大学で博士号を取得。1973年から英国カーディフ大学で数学の教授を務め、1999年から現職。

ウィックラマシンジはカーディフ大学時代にパンスペルミア仮説を展開していたフレッド・ホイルと共同で研究を続け、「星間粒子赤外線スペクトルの観測」などにより、宇宙塵や彗星の物質が部分的に有機物であることを突きとめ、パンスペルミア仮説に発展的な貢献を与えた。

バンスペルミア仮説とは、「生命は宇宙に広く存在しており、地球の生命の起源は地球ではなく、他の天体で発生した微生物の芽胞が地球に到達したものである」という説で、ウィックラマシンジは、ホイルの死後も、彗星と星間物質のスペクトル分析による識別を一層進めている。

ホイルと同様、ウィックラマシンジの発表する理論は現代の科学界からはまったく支持されていない。しかし、彼の観測結果と発表とパンスペルミア説は、世界中のメディアや宇宙ファンたちを魅了し続けている。



というような感じです。

「世界中のメディアを魅了」という部分は、悪く言うと「大衆受けする」というよう意味でもあるのですが、実際、英国の大衆メディアであるデイリーメールなどでは、チャンドラ博士が何か発表するたびに記事として取り上げられたりしています。

これは、多分、博士は数年前から、意識的にかもしれないですけれど、口にする、

「私たちはひとりではない」( We are not alone )

というキーワードとも関係しそうです。

この「 We are not alone 」というフレーズは、もともとは、スティーブン・スピルバーグ監督の1977年の映画『未知との遭遇』のオリジナルポスターに記されたキャッチフレーズだったんです。

michi.jpg

▲ 未知との遭遇のポスター。日本語版でも上部の「We are not alone」は英語のまま掲載されました。


We are not alone のあとには「この宇宙の中で」という文言が続くような意味で、「宇宙の中で私たち人類はひとりではない」ということを文章でキャッチコピーとして明記した初めての映画だった・・・と思います。違うかもしれないですけれど。

SF映画は当時まで星の数ほどありましたけれど、それまでのパターンは、

・地球に宇宙人が攻めてくる(あるいは友好のために来る)

・地球の人間が他の惑星へ行く


のどちらかが主流で、「地球は宇宙の中のひとつの惑星だ」という考え方を押し出すものはあまりなかったように思います。

このあたり、それこそ上のチャンドラ博士の師匠のような存在だったフレッド・ホイル博士の言葉を借りると「アリストテレス以来、人間の考えは変わってしまった」のだそうです。過去記事の、


天上の神々の地位
 2012年10月07日


に、フレッド・ホイル博士の『生命はどこから来たか』のエピローグを抜粋していますが、そこに下のような記述があります。


『生命はどこから来たか』 エピローグ より

彗星や火球の衝突の話は、プラトンの時代には全く普通の話であった。しかし過去の大災害の記憶は忘れられ、哲学者アリストテレスからは地球が彗星には関係なく安全だと考えられるようになった。

アリストテレスは彗星や隕石を天体とはせず、大気現象だとした。
西洋思想では地球は宇宙から切り離されてしまったのである。

この変化はソクラテス後二〇〇年で起きたのだが、それは隕石の落下や空の " 流れ " の明るさが急に減少したためである。



要するに、哲学者アリストテレスの時代は現在の地球と同様、「空から隕石や彗星などがあまり降ってこない時代」だったようです。「天体のショー」としてそれを眺めていられる時代だった。これは今の時代と同じです。

今も「何々流星群の天体ショーを見よう」とか、日食や月食の観測について「ショー」として取り上げられますが、時代によっては「そのショーそのものが地球に突っ込んできた」ことはよくあったのです。


いずれにしても、確かに地球は宇宙の中にある。

これは、生命についても同じ考え方でいいと思います。

いわゆる「宇宙人」という単語には、地球の人類も含まれていると。


このことを「文字」として私たちにまた再認識させてくれたのが、スティーブン・スピルバーグ監督(が考えたコピーかどうか知らないですが)が提示してくれた、

「私たちはひとりではない」

という文言であり、現在まで続く、SF、オカルト、スピリチュアルなどの多くの思想もここに続くもののように思います。


そして、その「私たちはひとりではない」という言葉を現代のメディアの上に復活させたのがチャンドラ博士だと私は思います。

なので、多くの私たちの(特に中年世代)がチャンドラ博士にひき付けられる理由はそのあたりにもあるように思います。


というわけで、日本のメディアでは完全に無視されているチャンドラ博士とその発表ですが、博士の最新の発表に関しての記事も、英国を中心におびただしい数の報道が出ていました。


ところで、上の Wikipedia の紹介記事の中にある「粒子の赤外線スペクトルの観測」というのは難しい言葉ですが、これに関して、3年くらい前の「クレアなひととき」の「宇宙はすべて生き物からできている」という記事に、グラフつきで書いたことがありますので、記事の下に抜粋しておきます。 

とりあえず、そのチャンドラ博士の最新の研究発表の報道記事を、米国の著名科学サイト「デイリー・ギャラクシー」からご紹介します。





From the X Files: "A Meteroite That Crashed to Earth this December Contains Proof that We are All Aliens"
Daily Galaxy 2013.01.23

2012年12月にスリランカに落下した隕石が「私たち人類はすべてエイリアンである」ことの証明を示唆する


chandra.jpg


スリランカ生まれの英国の数学者、チャンドラ・ウィックラマシンジ博士は、2012年12月にスリランカに落下した幅約6センチの隕石から、地球の海藻とよく似た化石を発見した。

ウィックラマシンジ博士は現在、英国の「宇宙生物学 カーディフセンター」の代表を務めているが、生前のフレッド・ホイル氏との共同研究者として知られている。

彼らの提示した理論は「パンスペルミア仮説」というもので、それは、星間粒子の赤外線スペクトル分析から宇宙塵は部分的に有機的であることを見いだし、そこから「地球の生命は宇宙からもたらされた」という理論を導き出した学説だ。

ウィックラマシンジ博士は、常に「私たちはひとりではないことを証明したい」と考えている科学者として知られている。今回の隕石の化石の発見に関しても、「人類の生命が地球外からもたらされた証拠を含んでいる」と述べる。

この岩は、スリランカの中央地域のポロンナールワという町で目撃された火球を辿った際に発見された隕石で、英国の研究室に搬送され、最新型の走査型電子顕微鏡で詳細に調査がなされた。

その結果、この岩から見つかった化石は 5500万年前の地球、つまり恐竜時代の地層から見つかる化石と似たものだった。

懐疑論者たちは、地球に落下した後に付着したものだという意見を提出したが、ウィックラマシンジ博士は、「隕石から見つかった中の藻類の化石に関しては、地球で見つかる化石と似ていますが、この隕石には、私たちが認識したことのない生物の痕跡を含んでいます」と言う。



bac-2013.jpg


ウィックラマシンジ博士は、「私たちはすべてエイリアンです(We are all aliens)。これは、人類のすべては、宇宙の異星の祖先を共有しているという意味です。宇宙は生命の種を惑星系に拡大させ続けています」と語る。

最近の多くの発見と観測、そして計算は、この「地球の生命は宇宙から来た」という説を支持する多くの証拠を示唆するようになっていると博士は述べた。






(訳者注) 本記事はここまでですが、2010年に書きました、「クレアなひととき」の記事から、チャンドラ博士のハレー彗星の観測に関して記した部分を抜粋しておきます。


地球の成り立ち(0):宇宙はすべて生き物からできているクレアなひととき 2010年05月09日)より。



ハレー彗星の成分と一致した地球の「あるもの」

1986年に英国のカーディフ大学でチャンドラ・ウィクラマシンゲ教授たちのチームが、シドニーのアングロ・オーストラリアン天文台にあるアングロ・オーストラリアン望遠鏡で観測した、「ハレー彗星の赤外線吸収スペクトル」というものを示した貴重な観測結果のいくつかのグラフがあります。「スペクトル」というのは「分布図」くらいに思っていただければいいと思います。

銀河からは地球に向かって常に赤外線が放射し続けているそうで、このことによって、「様々な宇宙の物質の赤外線の吸収スペクトル」というものを観測できることができます。これはつまり、「赤外線がその物体を通過する際のいろいろ」を調べることで、その物質がどんな性質を持っているかを調べられるということです。

そして、宇宙の物質の赤外吸収率を観測した後に、地球上の実験施設で、同じような強度の赤外線を様々な物質に照らして、その吸収スペクトルを調べることで、その宇宙の物質が「地球でいえばどんな物質と似ているか」ということがわかるということになるようです。

そして、チャンドラ博士は1986年のハレー彗星の観測で、「地球上のある物質のスペクトルがハレー彗星のスペクトルと一致する」ことを発見したのです。下の表がそれです。

モノクロですのでわかりにくいですが、点の部分が、ハレー彗星のスペクトル。曲線で描かれている部分が「地球上のある物質」のスペクトルです。

fred2.jpg

このハレー彗星と同じ曲線を示した地球上の物質が何かというと、これが何と「大腸菌」なんです。これは簡単にいうと、「ハレー彗星は細菌(微生物)の固まりかもしれない」という可能性を示したグラフということになります。

英国カーディフ大学において、この後、「大腸菌の宇宙環境シミュレーション下での適応実験」が執拗に繰り返されるのは、この時のハレー彗星と大腸菌とのスペクトルの一致によります。こういう懸念というか疑念というか希望というか、そういう空気がカーディフ大学の天文学チームや宇宙生物学チームの間に広がったのは、1986年のチャンドラ・ウィクラマシンゲ教授の上記のハレー彗星の観測によるところが大きいです。





  

2013年01月21日



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andromeda-dwarf-galaxy.jpg

▲ 現代の宇宙モデルでは説明のつかない矮小銀河が周回していることがわかったアンドロメダ銀河。地球からの距離は、250万光年程度。






 


現代の宇宙モデル理論の矛盾が早いピッチで噴出し続ける2013年


今年、2013年になってから、宇宙に関しての下の2つの記事を記させていただきました。









どちらも、現代までの天文学や宇宙物理学などでの「宇宙モデル」という概念が崩壊・・・とまでは言わないまでも、説明が難しい事態が観測されているということに関してのものでした。

今回ご紹介するものも同じようなタイプの記事で、米国のメディア「クリスチャン・サイエンスモニター」にとても興味深い記事が載っていました。

それは「アンドロメダ銀河の周囲に現代の宇宙モデルでは説明のできない宇宙構造が見つかった」というものです。今年 1月3 日の「ネイチャー」誌に発表されたものだそう。

このクリスチャン・サイエンスモニターという媒体は、その紙名から宗教的なものとおもわれがちなのですが、一般紙です。そのあたりについては、昨年、このクリスチャン・サイエンスモニター紙から記事をご紹介した、


宇宙空間に「強烈な匂い」が漂っていることを知った日
 2012年07月24日


の中でもふれましたが、キリスト教系新宗教の創始者が創刊(1908年)したためにこのタイトルとなったようです。

ところで、上の「宇宙の匂い」のことは自分でも最近忘れていましたが、そうそう、「宇宙空間ってところには強烈な匂いが満ちている」のですよ。しかも、ステーキっぽいような、金属のような形容のしづらい匂いで。

don-02.jpg

▲ 国際宇宙ステーションで6ヶ月のミッションを終えて地球に帰還した NASA のドン・ペティット宇宙飛行士のインタビューに字幕をつけたもの。「宇宙はどなんな匂いですか?」と質問された時のものです。NASA のYouTube のリンクはこちらです。



今回のアンドロメダ銀河に関しての記事は、私には「どうして奇妙なのか」はよく理解できないですので、あまり余計なことを書かずに翻訳に入ろうと思います。

翻訳の前に、今回の記事に出てくる、アンドロメダ銀河、局部銀河群、についての一般的な説明を Wikiepdia から抜粋しておきます。


アンドロメダ銀河

地球から約239万光年の距離に位置し、およそ1兆個の恒星から成る渦巻銀河である。直径22〜26万光年で、直径8〜10万光年である我々の銀河系(天の川銀河)よりも大きく、局部銀河群で最大の銀河。

また、肉眼で見える最も遠い物体である。




局部銀河群

局部銀河群は、太陽系の所属する天の川銀河が所属する銀河群である。局部銀河群には銀河系を含め、大小およそ40以上の銀河の所属が確認されている。

最も大きい銀河はアンドロメダ銀河で、その重力にひかれて多くの銀河がアンドロメダ銀河周辺に存在する。



ということですが、今回アンドロメダ銀河の周囲で見つかった宇宙構造は「規定外のもの」だったようです。

では、ここからです。





What's going on around Andromeda? Curious structure puzzles scientists
Christian Science Monitor (米国) 2013.01.04


アンドロメダ銀河の周辺で何が起きているのか? 奇妙な構造が科学者たちを困惑させている


科学者たちの研究グループが、アンドロメダ銀河の軌道上の非常に狭いリング上で 13の矮小銀河を発見した。これは、現在の宇宙モデルにはまったく適合しないことであり、科学者たちは当惑している。

それらの 13の矮小銀河は、アンドロメダ銀河の周囲のリング上を、まるで、ゲームをプレイするように宇宙的スケールで動いている。これらを現在の天文学での宇宙モデルでの「銀河の進化」に関する理論で説明することは非常に難しいのだそうだ。

現在の理論にならえば、数十億程度の星からなる小さな銀河は、ランダムにアンドロメダ銀河の周囲に配置されているべきなのだ。

しかし、それらの矮小銀河は、アンドロメダ銀河の周囲を3万光年の厚さで幅が 100万光年の軌道を描き回っている。比較として、アンドロメダ銀河の直系は 22万光年だと見積もられている。

カリフォルニア大学の天文学の研究者であるマイケル・リッチ( Michael Rich )博士によると、「私たちの銀河系を含め、これらのリングは、局部銀河群と呼ばれており、宇宙での最大の宇宙構造を示す代表的なものです」なのだという。

リッチ博士の研究グループは 2013年1月3日に『ネイチャー』にこの観測について発表した。

「局部銀河群」は、1000万光年の幅を持ち、54以上の銀河から構成されている。

現在の天文物理学での銀河進化の理論では、この、アンドロメダ銀河の周囲に現れているようなリングが出現することは考えられないという。

加えると、現在の天文学では、私たちの銀河系(天の川銀河)とアンドロメダ銀河は、約 45億年後に衝突すると思われている。このふたつの銀河の距離は、わずか 250万光年まで近づいている。

リッチ博士は以下のように述べる。

「このアンドロメダ周囲の宇宙構造に関しての明確な説明は今の私たちにはありません」。

フェルミ国立加速器研究所の天文学者クリス・ストートン(Chris Stoughton )博士は、これらの構造を理解することは、宇宙の「暗黒物質」の謎の解明にも関係するかもしれないと述べる。

暗黒物質とは、成長する銀河の繭(まゆ)を形成する足場を提供したとされる。しかし、暗黒物質は光線を発しないので存在を直接見つけることができない。天文学者たちは、暗黒物質を重力の影響からその存在を推測してきた。





(訳者注) 余談になりますが、過去の In Deep の記事にも「アンドロメダ」という言葉は出てくるのですが、それは、作家の埴谷雄高さんのことについて書いた時のものでした。

翻訳も終わりましたし、少し書かせていただこうかと思います。
上の記事の内容とは関係のない話ですが。




アンドロメダ兄弟を探して


過去記事の、

「宇宙は人間そのもの」という結論を夢想するとき
 2012年03月19日

という記事で、NHK が 1995年1月13日に「 ETV特集」という当時のテレビ番組で、5日間連続で放映した「「埴谷雄高独白 死霊の世界」」の中からの埴谷さんの言葉を抜粋しています。

haniwa.jpeg

▲ 「埴谷雄高独白 死霊の世界」の中の埴谷雄高さん。手に持っているのは、ハンガリーの「トカイ」というワイン。数ヶ月にわたるインタビューの間、いつでもこのトカイワインを飲み続けていました。


この「「埴谷雄高独白 死霊の世界」」を見たのは 1995年ですから、もう18年前のことのようですけれど、当時も今以上にテレビを見ない生活だったんですが、偶然、他の人の部屋のテレビで流れていたものでした。そして、友人にビデオに録画をしてもらって、その後何度も見ました。

その時まで、この「埴谷雄高」という老人が誰なのかも知らなかったし、「死霊(しれい)」なんていう小説の存在も知りませんでした。


番組の5回目の最終回に「アンドロメダの自分の兄弟」についての話が出てきます。
再度、文字と映像を抜粋しておきます。

埴谷さんの言っているアンドロメダ関係の数値は約20年前のもので、今と違いますが、そこは下の埴谷さんの言葉そのもので、「天文学もだんだん数値も変わってきて」という通りですので、適度に読まれて下さい。


「埴谷雄高独白 死霊の世界」第5回より
NHK ETV特集 1995年1月13日

アンドロメダはですね、我々の銀河から 150万光年と言われていたわけですけど、でも今はですね、まあ、天文学もインチキでね、だんだん数値も変わってきて、今では 210万光年ぐらいだといわれているわけです。

だいたい、銀河もアンドロメダも直径は 10万光年ということになっているんですよ。遠くから見ると双子星雲で、非常に遠くから見ると同じようなものが二つ並んでいるわけです。

僕の病気が治った時に表に出てみると、アンドロメダが見えるわけです。

そうするとですね、 昔はこれは 150万光年ということで、直径 10万光年ということだったんですけど、15回繰り返していけば向こうに到着するわけですよ。今は 21回ということになったわけだけれども、それでも 21回でも、地球と月よりもこっちのほうが近いんですよ。

地球と月は、地球の直径を30何回繰り返さないと、到達できない。

だから、地球と月よりもアンドロメダと銀河のほうが近い兄弟。

ということで、僕の兄弟はアンドロメダにいる。

「X(エックス)埴谷」というのがここにいて、僕が見ている時は向こうからも見ていると。僕が見ていると向こうからも同じように見ている。「宇宙の鏡」と同じで、僕が見ているということは、向こうからも見ているわけだ。

「あっ、あそこの向こうの兄弟、あいつが考えている、いつ会えるかな」というようなことですよ。



下のは、その映像です。




それで、上の In Deep の記事では、そこからスエデンボルグという 18世紀の人の話へ飛びまして、当時の私の結論として、埴谷さんの「夢」をかなえるたったひとつの考え方というものは、


> 宇宙の状態はひとりの人間の内部の状態と同じ


と考えることではないのかなあと思った次第でした。

現代物理学モデルが崩壊・・・。いや、崩壊という悪い言い方ではなくとも、現代宇宙モデルが見直しの方向に来ている中で、今後の「宇宙と私たち人間の関係」というものも、また個人個人で考えていくことが大事かなとも思います。

個人個人というのが大事で、統一した意見なんて要らないのですよ。

そんものはクソで。

なぜかというと、統一した意見なんかができあがると、またも子どもたちが学校で「教わる羽目」になる。

統一した意見以外は禁じられる。

だから、どこまでも意見はバラバラでいいと今も思います。


上に書いたスデンボルグの著作の内容の抜粋も一応しておきます。
何が書かれてあるのか今でもよくわからないですが。


『宇宙間の諸地球』 星天の諸々の地球
イマヌエル・スエデンボルグ 1758年


自然界の空間と距離とは、引いては進行は、その起源と第一原因においては、内部の状態の変化であって、天使たちや霊たちにあっては、それはこの変化に応じて現れ、かくて彼らはこの変化により一つの所から他の所へと、また一つの地球から他の地球へと、実に宇宙の端にある地球へすらも明らかに移されることができることを知られよ。

人間もまたそのように、その身体は依然その同じ場所に止まりつつも、その霊は移されることができるのである。人間の霊はそのように移ることができることを感覚的な人間は理解することはできない。なぜなら、そのような人たちは空間と時間の中にいて、その運動をその空間と時間に従って測るからである。



やっばりよくわからないですけれど、埴谷さんにしても、スエデンボルグにしても、フレッド・ホイルさんにしても、これだけ長い期間、繰り返し、自分の頭の中に出てくるのですから、何か重要なこと(私にとってということ)はあるのでしょうねえ。



  

2013年01月20日



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shimla_snowfall.jpg

▲ この雪の風景はどこか・・・というと、インドなんです。シムラーという地域の 1月18日の様子。もう2週間、雪が降り続けているのだそう。高原にあるシムラーはインドの中では冬は寒い場所ですが、こんなに長く雪が降り続けるのは記録的とか。気温もあと 0.2度下がれば、40年前の低温記録を抜き、観測史上最低気温を更新するそうです。 INDIA TV NEWS より。






 


地球の天候が「カオス化し始めた」といくつかの意見


今朝、北海道の実家から電話があり、話していましたところ、今年も北海道は大変に雪が多いのだそうです。ふと、「1年前の In Deep の記事」を見てみると、ちょぅど1年前の2012年1月20日の記事は、

岩見沢の大雪。そして、サハラ砂漠の雪
 2012年01月20日

というものでした。

昨冬も北海道は大雪で、特に私の実家のある岩見沢という町は、もともと雪の多い町なのに「観測史上最深の雪」が降り続け、あちらこちらで建物が倒壊するという事態に陥っていたのでした。

それが昨冬ですが、北海道では今年も雪が多い上に、ふだんなら北海道の中でもあまり雪が降らないような地域でも記録的な大雪が降っているのだそうです。

そして、母親が言っていた中で印象的だったのが、

「雪もだけど、とにかく今年は寒くてね。北海道がイヤになっちゃったっていう人も多いのよ」

という話でした。

この「冬はいつも寒い地方が、いつもの冬よりさらに寒い」という現象は実は、今年、世界のいろいろな場所に出現しています。


そして、一方で、南半球は夏ですが、「暑すぎる」状態が続いています。


sydney-46-2.jpg

▲ オーストラリアのシドニーでは 1月 18日に、最高気温が観測史上最高の 46.5度まで上昇しました。オーストラリアのシドニーで観測開始以来の最高気温の記録となる「 46度」を記録 (地球の記録 2013.01.19)より。


その後、シドニーでは「46.5度」まで気温が上がったそうです。

しかし、上のブログ「地球の記録」の前日の記事は、ベトナムでの異常な寒波について書いたものでした。

vi-03.JPG

▲ ベトナムの首都ハノイで病院に入りきれず、病院の庭に寝かされる人たち。ベトナム北部では、寒波のために体調を崩す人が続出していて、病院でも、すでに運ばれてくる人々を収容する場所も、診察する時間もなくなってきているとのこと。異例の寒波と戦うベトナム北部の人々: 増え続ける患者を収容しきれない病院 (地球の記録 2013.01.18)より。



アジアの寒波では、

死んでいない太陽。そして、「地獄の猛暑」に困惑する南半球
 2013年01月06日

という記事で、下のような北インドの状況を記しました。

india-cold-03.jpg


そして、今、この極端な気候が北半球、南半球共に、その地域が拡大してきているような感じがあります。「感じ」というか、現時点では、明らかに極端に気候に世界の多くの地域が「襲われている」といえると思えます。

その原因が何かはわかっていませんが、今朝、目にした米国の災害系ブログの下のタイトルが目をひきました。


Russia: record snow, Sydney: record heat. Is the magnetic field reversal throwing the planet’s weather into chaos?
「ロシアは記録的大雪、シドニーでは記録的熱波。これは、地球の磁場の逆転が天候をカオスに導いているのか?」
The Extinction Protocol 201301.19


というものです。

このブログはニュースをそのまま転載するものですので、タイトルにブログ作者の私感が入っているということになるのですが、しかし確かに、少しずつ規模が拡大していた「気候の異変」がここにきて、一気にバーストする予兆を見せているように見えます。



地図上で「天候でふたつにわけられる」地球

上のブログに下の地図が掲載されていました。
日本語はこちらで入れたのですが、もともと小さい図ですので、読みにくいかもしれません。すみません。

chaos-map-2013.png


上を図を非常に大ざっぱに区切れば、下のように気候が「二分」している感じがあります。

chaos-map-02.jpg


実際には地球はその形と共に、高低の温度差もありますので、このように単純に分けられるものではないですけれど、まあ、わかりやすくはあります。

ところで、上の地図の左上に「カムチャッカでは記録的な火山活動」とありますが、これもずっと気になっていることではあります。

カムチャッカだけではないですが、最近、世界の火山活動がものすごいのですよ。

特にカムチャッカは非常に活発です。ボルケーノ・ディスカバリーによりますと、最近新たに活動を始めた火山を含めて、現在、カムチャッカでは以下の火山が噴火しています。


・シベラハ山(Shiveluch)
・クリュチェフスカヤ山( Kliuchevskoi )
・ベシミアニ山(Bezymianny )
・キジメン山(Kizimen )
・カリムスキー山(Karymsky )
・トルバチック火山(Tolbachik )



そして、カムチャッカには下の地図ほど火山が存在するのです。

赤い三角()はすべて火山です。

kamchatkaMap.gif


海外の記事では、「世界の火山活動が覚醒した」という表現を見たことさえありますが、この「火山」についてはまた今度書きたいと思います。

以下、気候に関して、いくつかの報道を掲載します。





極端な寒波と大雪に見舞われる北半球と、極端に暑い南半球


まず、イギリス。

イギリスだけではなく欧州の多くで雪が多いですが、特にイギリスでは、現在、大雪で生活が一部麻痺するほどの影響が出ています。


英各地で大雪、市民の生活にも影響
AFP 通信 2013.01.19

uk-2013-01.jpg


イギリスでは今週、警戒警報が出されたウェールズ南部をはじめ、各地で大雪となった。空の便で欠航が相次いだほか、ロンドンとベルギーのブリュッセルを結ぶユーロスターでも運休が出るなど、雪の影響で交通網に大きな混乱が生じた。

また、休校した学校は 3000を超えた。



次はロシアです。
ほぼ全域でまったく記録的な大雪が続いています。

ご紹介するロシアタイムスの見出しが注目に値します。
それは「 Snowpocalypse 」(スノウポカリプス?)。

「雪」の snow と「黙示録」の apocalypse を合わせた造語だと思います。

日本語風にいえば「雪マゲドン」。

とはいえ、実際にはどう訳していいのかわからないので、「雪の黙示録」と、つまらない訳にさせていただきました。


Snowpocalypse Russia: 'Snow tsunami' swallows streets, cars, buildings
RT 2013.01.19

ロシアの雪の黙示録:「雪の津波」が道路を飲み込み、車も家も飲み込んだ

rt-01.jpg


前例のない豪雪がロシアを見舞っている。容赦ない大雪は、交通機関を麻痺させ、いくつかの村や町は現在、雪により分断され孤立してしまっている。

1月18日、首都モスクワでは、1月の1ヶ月分の降雪量に相当する雪が降り、交通機関が完全にストップするという危機に瀕した。空港も同様だ。 12,000台の除雪車が四六時中、道路の除雪作業にあたったが、交通麻痺を解消することはできなかった。


rt-snow.jpg

▲ 出動する除雪車。24時間体制で除雪を続けたが、道路を正常に戻すことはできなかった。


また、アルタイ共和国では 12の村落が雪で孤立している。現在、救急隊と物資の運搬者が現地に向かっているが、道路事情は良くない。

今年のロシアは 1938年以来の大雪となっており、また気温も極端に低い。シベリアでは昨年 12月にマイナス50度を記録し、多くの人たちが避難した。

現在までに寒さによって、ロシア全土で 90人が凍死しており、また、事故を含めて、寒波と大雪が原因による死亡者数が 200人以上にのぼっていると公式に発表された。



というように大変なことになっているようなんですが、ヨーロッパでは、他の多くの地域で同じような状況となっている場所も多いようです。

シベリアといえば、マイナス50度を記録した際に、「沸騰したお湯が一瞬で凍る」という様子が YouTube にアップされていました。

沸騰させたお湯が瞬時に凍結するマイナス50度のシベリア




ここまでで結構長くなってしまいましたので、それらを総括して短くまとめていた米国の報道をご紹介して今回の記事を括ろうとと思います。

ちなみに、後日取り上げるかもしれないですが、 米国も実は天候がおかしいのです。毎年雪が降る州では今年は雪がまったく積もらないなどの一方、例年は雪の降らない多くの州が雪に見舞われています。

では、ここからです。





Wild Weather Strikes Across the Globe
newser (米国) 2013.01.18

ワイルドな天候が世界中を直撃している

us-2013.jpg

▲ 雪の直撃を受けた米国テネシー州のノックスビル。2013年1月18日。


オーストラリアで記録的な暑さを記録している一方で、米国の南東部とイギリスでは例年にはない記録的な大雪に見舞われている。

このような「ワイルド」な天候の例が世界各地で見られる。

米国では、ミシシッピー州で 4〜6センチの積雪があり、バージニア州では、雪が 20センチ積もった。これにより多くの交通機関が影響を受け、事故で少なくとも一名が死亡した。

英国では、ヒースロー空港が雪のために閉鎖され、180便の運行が停止された。ロンドンの積雪は最大で 20センチ程度になると見られている。

しかし、オーストラリアでは、シドニーで 1939年に記録された高温の記録を破る歴史的な熱波に見舞われており、その気温は 46度に達している。

現在、オーストラリアでは全土の 70パーセントが熱波に見舞われていて、特に大陸の中心部は、「熱のドーム」と言われている。これはオーストラリアの観測史上でも前例のないことだと政府の報告で述べられた。





ここまでです。

上の記事の「熱のドーム」というのは、過去記事の、

「一線」を越え始めた世界の気候: オーストラリアでは摂氏 50度を見据え、中東では過去最大級のスーパーストーム
 2013年01月10日

に載せましたオーストラリアの気温分布図でその意味がおわかりになるかと思います。




オーストラリア大陸の中心がとんでもない高温となっており、火山の火口のような「熱のドーム」の形を形成しているかのように見えるのです。

今後の気候の動向にもよりますが、「カオス化した気候」は、農業生産などを含めて、生活に密接に関係してくることでもありますので、今後も取り上げることもあるかと思います。

今の(為替などを含めて)状況を見ていますと、今後、日本は食糧価格を含めて急激にアップする危険もないではなさそうですので、気候で農業生産がダメージを受けた際のいろいろな可能性はあると思います。中国政府が前例のない規模で食糧備蓄を続けているソース(英語))ことも、戦争の準備というだけではなく、あるいは気候の予測などとも関係があるのかもしれません。

この中国政府の前例のない、ものすごい量の食糧輸入と食料備蓄の現実については、後日、時間があれば、記事にしたいとも思います。



  

2013年01月18日



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私たちの銀河系から隣人であるアンドロメダ銀河までの距離の1600倍の大きさの宇宙構造体の存在が天文学会を揺さぶる

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▲ 今回発見された天体(クエーサー)の全体の想像図。横の幅は 40億光年。アイン主体以来の現在の宇宙物理学のモデルでは、宇宙構造の大きさの上限は12億光年を超えることはないと考えられています。






 

先日の銀河の崩壊は「うお座」から「みずがめ座」への移行の象徴?


少し前に、

私たちの銀河系の近隣銀河の中心が突然の爆発的崩壊! この事態に困惑する天文学者たち
 2013年01月09日

という記事をご紹介しました。

その翻訳記事の出だしは、


近隣の銀河で不意に起きた巨大な爆発の発見が天文学者たちに驚きをもたらしている。おそらくは銀河の中心付近にあるブラックホールから強力に吐き出された噴出によるものではないかと考えられているが、その驚きと困惑は大きい。



というものでした。



▲ 中心部が爆発崩壊した「うお座極環状銀河 NGC 660 」。


この記事を書いた後に、知り合いの人から、

「崩壊した銀河ってうお座にありますね」

と言われました。


考えれば、「うお座極環状銀河」と自分で書きながら、そのことに気づいていなかったのですが、なるほど、「うお座での崩壊」というのは今の時代を確かに象徴しているのかもしれないなあとも思いました。

最近はこのことを書いていないので、何のことだかわからない感じに思える方もいらっしゃると思いますが、「うお座からみずがめ座への時代への移行」というのは、このブログ以前からのひとつの主要な概念のひとつでした。


最近の記事では、昨年の10月の、

2013年の巨大彗星アイソンのこと。そして宇宙から地球に降り続ける生命のこと
 2012年10月11日

という記事の中で少しふれていますので、その部分を抜粋します。


超巨大彗星アイソンが告げるのはどのよう時代の幕開けなのか

ところで、「黄道帯」という言葉は馴染みがない場合もあるかもしれませんが、辞書的に書けば、「惑星から見て、天球上を恒星が1年かかって1周する大きな円の経路」となりますが、文字での説明より、占いなどで説明される「黄道十二宮」というような図を見たほうがわかりやすいかと思います。




「何々座の時代」とかの 2000年くらいずつ移動していく「新しい時代」の概念もこの黄道の概念と結びついているようです。

現在はこの概念では、上の図では下の右よりにある「うお座」の時代で、これはちょうどイエス・キリストが生まれた頃からはじまったようです。現在はその隣の「みずがめ座」へと移行してます。なので、あと何百年か経てば、「みずがめ座の時代に生きる地球の人々」というようなことになっているのだと思います。

そして、約2万6000年かかって、また元の位置に戻ってくる。すなわち、今から2万6000年後には今と同じようなうお座の時代となっている。

うお座の時代はキリストの誕生という「象徴」から始まった男性性の時代(権利、所有、戦争、物質、金銭、技術などの時代)でしたが、みずがめ座の概念は「女性性」であって、具体的にはこの「女性性の時代」がどういうものかはわかりづらいですが、まあ・・・多分少なくとも 500年後くらいにはそういう時代が完成しているのではないかと思う部分もあります。



ということで、つまり、占星術的なものの見方では、現在の私たちは「 2000年単位での歴史での大きな転換点の途中にいる」ということになると思います。

そういうこともあり、今までの 2000年のうお座の時代の象徴ともいえる銀河の中心が先日の記事のように崩壊したという事象は、やはり印象的だと思える出来事なのでした。



というわけで、今回も宇宙関係の記事です。

それは、「観測史上で最大の天体が発見された」というニュースです。

こちらの過去記事で、次に書くとしながら、なかなかご紹介できないでいました。





何もかも巨大な「クエーサー」という天体


まず、今回見つかった観測史上最大の天体は、天体の分類では「クエーサー」とされているもので、私は相変わらず、「天体の分類」というものがほとんど理解できないのですが、Wikipedia から抜粋しておきます。


クエーサー

Gb1508_illustration.jpg

▲ クエーサーのイメージ。


クエーサーとは、非常に離れた距離において極めて明るく輝いているために、光学望遠鏡では内部構造が見えず、恒星のような点光源に見える天体のこと。



とのことですが・・・まあ、このクエーサーというものが他の天体とどのように違うものなのかは、私にはわからないのですが、しかし、そこに記述されている「単位」が「ことごとくデカい」という特徴があります。

たとえば、上の Wikipedia の記述の中には、最初のほうに、


クエーサーは宇宙に存在する天体の中で最も明るいと考えられている。一般的にクエーサーの明るさは(略)銀河系の明るさの1000倍、太陽の10兆倍である。



いきなり「太陽の明るさの 10兆倍」とかいう単位。

また、下のような記述もあります。


コロラド大学やカリフォルニア工科大学らにより、クエーサーAPM 08279+5255に地球上の海水の100兆倍の水が存在することが発見された。



こっちは 100兆倍というような単位・・・。

こういう大ざっぱな単位が行き交うものだということでお考えいただくと、今回発見された天体の大きさの「桁外れの単位」も、納得できる部分もあるのかもしれません。

そして、今回発見された、その天体の大きさは・・・ 40億光年

もう一度書きますけど、40億光年。
40センチじゃないですよ(逆に、そんな小さい天体があるかよ)。


つまり、もう、よくわかんない大きさなんですよ。


たとえば、私たちの銀河系(天の川銀河)の大きさはどのくらいかというと、下のようになっています。 Wikipedia より。

milky-way-07.jpg


直径が大体、10万光年くらいということの模様。

ここから考えてみても、「40億光年」というのは、何だか「わからない」としか言えない部分があります。

私などは「大きいことはいいことだ」などと思いますが、しかし、「天文学」としての問題では「大きいことはいいことだ」というわけにはいかないようです。この「途方もない大きさの存在そのものが現代の物理学に問題を投げかけている」ようなのです。


「40億光年の大きさのものが宇宙にある」ということ自体が、現在の「宇宙理論」や「宇宙の歴史」と適合できる話なのかどうか、ということのようです。

ちなみに、Wikipedia の宇宙の年表は、下のような記述で始まっています。


観測によれば、宇宙はおよそ137億年前に誕生した。
それ以来宇宙は3つの段階を経過してきている。

未だに解明の進んでいない最初期宇宙は今日地上にある加速器で生じさせられるよりも高エネルギーの素粒子からなる高温の状態であり、またほんの一瞬であったとされている。そのためこの段階の基礎的特徴はインフレーション理論などにおいて分析されているが、大部分は推測からなりたっている。



今回は私感はともかく、多くの科学サイトで、今回の発見を「アインシュタインの理論以来の宇宙論への挑戦となるかもしれない」というような書き方がなされています。

要するに上の「推測」は正しくないかもしれなかったということです。


今回の記事によると、現在の宇宙モデルの理論では、


> 宇宙構造の大きさの上限は 12億光年を超えることはないと考えられている


のだそうです。
しかし、今回発見された宇宙構造は 40億光年ある。

私自身には物理的な矛盾を察知することは無理ですので、物理にお詳しい方は今回発見されたクエーサーについて、ご考察されることを期待したいです。

では、ここから翻訳です。





The Largest Structure in Universe Discovered --Quasar Group 4 Billion Light-Years Wide Challenges Current Cosmology
Daily Galaxy 2013.01.12


40億光年の広さを持つ、これまでで最大の宇宙の構造体の発見が現在の宇宙論に疑問を投げかける


mps-001.jpg


これまで観測された中で最大の宇宙の天体が天文学者たちの国際チームによって発見された。この巨大なクエーサー群は、構造体のすべてを横切るために光速で40億年かかる。

クエーサーは、膨大な遠い距離を越えて見える極端に明るい輝度を持ち、そして、初期宇宙からの銀河の核であると考えられている天体だ。

1982年以降、クエーサーがグループとして驚くほどの巨大なサイズの構造体を持つことが知られるようになり、多くの巨大クエーサー群( LQG )が知られるようになった。


しかし、今回見つかった直径40億光年という巨大クエーサー群の存在は、現在の宇宙モデルに疑問を投げかけることになった。

今までアインシュタインの宇宙モデル理論は「仮に合理的に理論に疑いを持ったとしても」実測として示されたことはなかった。

たとえば、私たちの天の川銀河の最も近い隣人の銀河であるアンドロメダ銀河からの距離は地球から約 250万光年で、メガパーセク単位では、 0.75Mpc だ。



(訳者注) 単位の Mpc (メガパーセク)というのは、宇宙の距離の単位のひとつで、1MPC で、326万(3,260,000)光年ということのようです。



この単位でいえば、私たちの銀河系全体を横切るのに、 2から 3Mpcとすることができるが、巨大クエーサー群では 200Mpc (約 6億光年)を越えるような構造体の存在が複数知られる。

しかし、現在の宇宙物理学の理論モデルは、アルバート・アインシュタインの理論に基づくもので、その理論からは、宇宙構造の大きさの上限は 370Mpc (約 12億光年)だ。それが私たちが宇宙で見られる最大の宇宙構造であり、理論では、それを超えることはないと考えられている。

しかし、今回発見された宇宙構造は、500Mpc に相当するものであり、これは私たちの銀河系からアンドロメダ銀河までの距離の 1,600倍に相当する。

英国のセントラル・ランカシャー大学にあるエレミア・ホロックス研究所( Jeremiah Horrocks Institute )の天文学者ロジャー・クロウズ博士は、以下のように述べた。

「今回発見された巨大クエーサー群は驚きであり、理解が難しいが、これが今まで観測された中での宇宙最大の構造体であるということは確かだ。そして、今回の発見は非常に刺激的でもある。今回の発見は、私たちの認識に疑問を突きつけるもので、宇宙の謎が解決されるどころか、新たな謎が生まれたと言ってもいいのだ。私たちは非常に難しい問題の前にいる」。





ここまでです。

専門用語が多く、翻訳に時間がかかったわりには、どうしてデカいとダメなのかが理解できず、物理の基本がわからない私・・・。

まあしかし、私は何年も前の記事の頃から・・・、たとえば、

ビッグバン理論では説明できない古い巨大な銀河が多数発見される
 2010年11月26日

のような、いくつかの記事で、「137億年前より古い銀河の発見」で、宇宙理論は崩壊していくものと思っていましたが、今回のように、違う方向もあるのだなあと思いした。

理論はよくわかんないんですけどね。

冒頭に書きました「うお座の銀河の崩壊」と共に、新しい時代に入るためには、どうしても「現在の宇宙理論」は崩壊する必要はあるとは思っていますので(その理由は、「仮に理論は合っていても、理念として間違っているからです」)、もっともっといろいろと見つかるといいですね。



  

2013年01月16日



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map_norderoogsand.png

▲ ドイツで「新しい島」が浮上した場所の地図。沖合にある島の海岸のようです。ECplanet より。






 


先日の記事の、

CIAの元分析官が「中国の砂漠にある謎の巨大建造物エリア」をグーグルアースで発見
 2013年01月14日

にも書きました「ドイツ沖に新しい島が浮上」というニュースをご紹介したいと思います。


その前に、先日のパソコンのセキュリティ関係の記事、「アメリカ国土安全保障省と日本のセキュリティ機関が同時に出した深刻な PC のセキュリティ警告 2013年01月12日」の続きにも少しだけふれておきます。「 Java (ジャバ)」という世界の 10億台以上のパソコンに組み込まれているプログラムの問題です、





積み上がり続けるサイバーアルマゲドンの「種子」


その後、 Java をリリースしているアメリカのオラクル社は、すぐに修正プログラムをリリースしました。こちらにその修正版があります。

しかし、その後の報道を見ると、しばらくは Java は無効にしたままのほうがよさそうです。アメリカ国土安全保障省は引き続き「無効化の勧告」を出しています。詳しくは下の CNET の日本語版記事をお読み下さるとよろしいかと思います。

「Javaアップデート後も無効化を」- 米国土安全保障省が勧告
 CNET News 2013.01.15


ところで、サイバー関係といえば、今、世界では「レッド・オクトーバー( Red October )」と名付けられた強力なマルウェア(他人の端末やパソコンなどから情報を盗み出すタイプのソフトウェア)がロシアのセキュリティ会社「カペルスキー社」によって発見されています。

このレッド・オクトーバーは、個人ではなく、政府や国家機関のコンピュータをターゲットにしたマルウェアであることが明らかになっています。


現在、カペルスキー社が公表した「狙われたと考えられる国のリスト」が各メディアから発表されていますが、それが下の表です。赤で塗られた国が検出された(ターゲットにされた)国で、横にある丸いアイコンは収集された情報の種類(機関)だと思います。

red-october.png

政府機関などを狙うマルウェア「Red October」--カスペルスキーが調査報告 (CNET)より。


上の地図には(見事に)日本も含まれていて、日本も何らかの国家情報が盗まれていた可能性が高いわけですけれど、このレッド・オクトーバーは「何らかの国家の支援を受けて作成されている可能性を示唆する(どこかの国家の主導で作成されたもの、という意味)」ということですが、それがどの国の可能性があるかということについては公表されていません。

上の地図を見ると、狙われている国の中心が「ロシアから中東アジア」という「中国を取り囲む国々」ですので、そのあたりで推測できそうな部分はありそうです。


そんなわけで、着々と「サイバー戦争は進んでいる」と思えます。


私たちは実際のドンパチ戦争のほうにばかり目を向けますが、戦争の計画立案ツールと保存場所はコンピュータであり、兵器そのものもコンピューター制御である現在、サイバー作戦の意味は極めて大きいと思います。

比較的最近の過去記事の中から、サイバー戦争に関しての印象的な記事をいくつかリンクしておきます。



というわけで、ここから、ドイツの新しい島に関してのご紹介です。




浮上した島は「 25個のサッカー場が入る面積」の砂の島


このニュース、最初は短いニュースとして見たのですが、そのタイトには「異常な」とか「普通ではない」というような意味の単語で始まるものでした。

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▲ その報道「ザ・オーストラリアンより。


その内容は大まかにようなものでした。


驚異のできごと:新しい島がドイツの海岸の沖に浮上

新しい島がドイツの沖合で発見された。この、サッカー場 25個分ほどもある大きな島はドイツの海岸の沖で、この島の中州に構成されている陸地は、過去数年間で北海の激しい海から浮上した。

この島の存在に気づいたのは、バードウォッチャーや自然愛好家たちだった。この島の砂丘では海鳥たちが巣作りをしたり、羽を休めているのだ。風がヨーロッパの全土からこの新しい島に種子を運んだようで、調査では49種類の種子が検出された。



というものでした

記事のタイトルを読んだ時には、「突然、海中から鳥や植物の茂る島が浮上した」かのようなイメージをもって読んでいたのですが、その後、調べてみると、この島の浮上は 1999年から始まり、そして、その後、数年間の間に徐々に浮上を続け、島の面積も拡大し続けたということのようです。そして、現在では植物と共に、新しい鳥類たちが定着し始めたということのよう。

なので、それほど異常なことではないのかもしれないですが、ただ、「サッカーは25個分に相当する新しい島がいつのまにか海上に現れていたということは事実」で、ドイツの人でも、今回の記事を読むまで知らなかった人は多いのではないでしょうか。



新しい大地には新しい生命の生活がすぐに始まる

最近の人間のほうは、「島というのは戦争の原因となる岩の固まり」としか思っていないフシも見受けられますが、大地というのは本来は生命が住むためにあるもので、この新しい島でも「たった数年で新しい大地に生命たちが息づいていく光景」が見られます。

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▲ 島の別の写真。海の中から浮上した島に風で運ばれた植物の種子が発芽し、このようにどんどんと緑の風景を作っていっているようです。


なので、たとえば仮に、もっともっと巨大な大陸や大地が海中から浮上したりして現れたとしても、そこに生命が息吹いて新しい地球として機能していまでにはそれほど時間はかからないかも、などと考えた次第です。


ただ、私は「陰陽」とか「バランス」という概念を気にする人なので、地球上の大地も何かが上昇すれば、何かは沈むものだと思っています。


最近、地球の地殻変動に関して、インド・オーストラリア・プレートの海底で起きている「かもしれない」大規模な地球の地殻変動について下の記事にしたことがありましたが、仮に地殻変動が続いているのだとすると、今年は今後も、地殻に関しての多くの報道を私たちは目にすることとなるのかもしれません。

インド・オーストラリアプレートの境界で急速な「海底隆起」が起きているかもしれない
 2012年12月05日



▲ 上の記事より。2012年に、「数日で数百メートルの海底の変動」があったと考えられる場所です。


そんなわけで、ドイツのメディアでもう少し詳しく、この新しい島のことが報道されているものがありましたので、ご紹介します。

ここからです。





New sandy bird island rises off North Sea coast
The Local (ドイツ) 2013.01.05

新しい砂と鳥の島がドイツ北部の沖に浮上


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ドイツの北海の沖の浅瀬から上昇を続けている新しい島は、鳥類の新しい聖域となっていると野生動物の専門家たちは言う。

その島は、シュレースヴィヒ=ホルシュタイン州の海岸から北部に 25キロの沖合にある海上に浮上した島だ。この新しい土地は、サッカー場が 20個以上入るほどの面積があり、専門家によると「まるで火山島のように」この数年で浮上した。

この島は、1999年以来、浮上と拡大を開始し、また、水や砂の流れもあり、どんどんと「完成した島」として発達を続けている。

島で最大の砂丘は、現在4メートル以上の高さにまでなっている。そして、島の砂丘はところどころが植物で覆われている。

これらの植物は、鳥たちが巣を作り繁殖をするための完全な聖域を形作る。

調査によると、以前見られなかったセグロカモメなどを含む、ガチョウ、アジサシ、チドリ、そして、ハヤブサなどの鳥類が目撃され、また、数十種類の植物の種子が確認されている。

自然保関係者は、「これはこの地の生物学的重要性を提起しています。珍しい鳥類たちがさらにこの砂丘を発見して根づくことを期待します」と語った。




  

2013年01月15日



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NASA が月面のデータに30年以上にわたり修正を加え続けてきた証拠の内部告発も開示される


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▲ 米国の退役軍人向けの政治サイト「ベテランズ・トゥディ」の記事「Congressionial Disclosure Studies Alien Moon Bases (「月にエイリアンの月面基地が存在することが議会で暴露」)より。






 


「月面」と「アメリカと中国」、そして、「戦争と陰謀」。それぞれの真実


アメリカに「ベテランズ・トゥディ」( Veterans Today )という政治サイトがあります。この「ベテラン」というのは英語では「退役軍人」のことをさします。退役軍人や、軍事動向に興味のある読者に向けての政治的なサイトで、英語の Wiiepdia では下のようにあります。



Veterans Today

「ベテランズ・トゥディ」(VT)は自らを「国家安全保障、地政学的な安定と国内政策の分野における軍事とベテランのコミュニティのメンバーの位置を表すオンラインジャーナル」とするアメリカの政治のウェブサイト。

同サイトを批判する「名誉毀損防止同盟 ( ADL ) 」等はベテランズ・トゥディの記事が、主に陰謀と右翼過激派を指向しているウェブサイト上だと批判している。



まあ要するに、どこの国にもよくある「保守派の右系サイト」というもののようです。

ちなみに、上に出てきた アメリカの名誉毀損防止同盟というのも今回初めて知ったのですけれど、こちらは、日本語の Wikipedia にもありました。


名誉毀損防止同盟

名誉毀損防止同盟(Anti-Defamation League 略称ADL)とは米国最大のユダヤ人団体。ブネイ・ブリスに起源を持ち、反ユダヤ主義と合法的に対決することを目的としている。ユダヤ人団体ではあるが、究極的な目的として、ユダヤ系以外を含む全ての市民の平等をも謳っている。



なんだかこのような物々しい始まり方をいたしましたが、そのような物々しい話題として上がるような政治サイトに「月面にエイリアン基地があることが議会に提出される」という記事が出ていたという話です。

そして、同時に記事では「 NASA が数十年にわたり、宇宙の写真に修正を加え続けてきた」という、まあ、私はそれとリアルタイムで戦ってきたので(笑)よくわかりますが、そのことにもふれられています。


こういうニュースがいわゆるSF系やオカルト系のサイトにあっても何も感じないのですが、純粋な政治系サイトに出てくるあたり、「世の中もいろいろと変わってきたものだなあ」という思いがして、ご紹介しようと思いました。


ちなみに、今回の記事の「核」となるのは実は「中国の宇宙開発」なんです。


まあ・・・中国・・・。

中国といえば、今の日本との絡みでのキーワードは「戦争」であることは確かで、最近の米国の BBS などを見ると「アルマゲドン戦争は日本と中国の戦争から始まるのかねえ」というような書き込みも多く、また通常の海外の報道でも今では、「日本と中国の戦争は始まるのか」といったものばかりが目につきます。


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▲ 米国の「ビジネス・インサイダー」という経済ニュースサイトより「中国紙は日本との海域問題で「最悪を想定して準備している」と述べる」という昨日の記事。


勘弁してほしいとは思いつつも、昔の日本だって、ほとんどの人がしたくない戦争に引きずり込まれていったのは同じ。


そして、たくさん死んだ。
日本人だけじゃないですけど、本当にたくさん人が死んだ。


私は自分だけが楽に人生を終えていいとは思わないですし、あるいは、自分が死ぬ瞬間に「ああ、死んだ人はこういうふうに苦しんで死んだんだ」とわかることで、死ぬ瞬間にだけ少しは謙虚になれるかなあ、という思いもあります。

子どもなんかもいる私ですし、戦争なんかないほうがいいですけれど、それとは別に、現代の私たちは少し傲慢な気がします。この傲慢は是正したほうがいいと最近思います。


まあ、いずれにしても、私は今の世界には少し疲れているので、何もかも消えてもそれでも結構(まあ、私は今、うつ気味なのでこういう思考に向きやすい)。





中国は月面の真実の写真の公開に本当に踏み切るのか


話が逸れましたが、同時に、中国は「今後、数週間から数ヶ月の間に月面の写真を公開する」という談話を発表しているようですので、このあたりがどうなるか。

中国は巨大ですので、それを封じることは難しいでしょうし、 NASA を含めて、もし仮に、よく言われているように「陰謀論と宇宙の真実が関係あるのならば」、いわゆる「影のエリート」と言われるような人たちはやや苦しい感じかもしれません。


なお、記事には、中国の月の探査機「嫦娥2号」というものが出てきます。
私は知らなかったので、Wikiepdia から説明を抜粋しておきます。


嫦娥2号

嫦娥2号(じょうが2ごう/Chang'e 2)は、中華人民共和国が2010年10月1日に打上げた月探査機。中国2機目の月周回機であり、月探査終了後は中国初の小惑星フライバイも行った。

解像度10メートルという高解像度CCDカメラと改良した3Dカメラを搭載する。



カナダの科学者がこの中国の月探査機の写真を入手したことが話のベースとなっています。

というわけで、ベテランズ・トゥディの記事を。





Congressionial Disclosure Studies Alien Moon Bases
Veterans Today 2013.01.09


エイリアンの月面基地が存在することが議会で暴露される

長年にわたり改ざんされてきたデータ、写真、ビデオが議会に開示


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月には地球からは見えない月面があるが、そこにエイリアンの月面基地があるといったような写真やビデオは実は珍しいものではない。これらは、NASA や防衛宇宙プロジェクトによって、30年間にわたって、継続的に修正・改ざんされてきた。この調査が最近議会に開示された。


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月や火星に関しての宇画写真の研究者たちによれば、そこに明らかに撮影されている人工の建造物などが映り込んだ写真は NASAの 上層部たちの判断によって、継続的に修正が加えられてきた。

NASA の内部告発者であるケン・ジョンストン(Ken Johnston)氏とドナ・ハレ(Donna Hare)氏の2人は、「月にエイリアンが存在している証拠を消し続ける NASA のトリック」と題する論文の中で、 NASA が証拠写真の隠滅を主導し、これまでに数千枚にのぼる写真に修正をほどこし、曖昧で見えにくいものへと細工していたと NASA を告発した。

方法の一つとしては、フィルターを使用して動いている物体を消してしまう方法がある。また、ソフトウエアによって地形そのものに微調整を加えるという方法もあるという。

その結果、本来の写真に写っていた物体が消えてしまうということになる。

カナダのメディア『ザ・カナディアン』は、「科学者マイケル・サラ(Micheal Salla)氏が、月面に建物物や構築物がはっきりと写っている写真が存在していることを公表した」という記事を発表している。

それによると、博士は、中国の月探査衛星「嫦娥2号」が撮影した高解像度の写真を入手したが、そこには月面の建物や複合的な構築物がはっきりと写っていたと述べている。



3-moon.jpg



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そして、中国は「嫦娥2号」から受信したすべてのデータや写真を今後数週間から数か月以内に公開するとしている。

これから新たな時代が始まりそうだ。


ところで、 NASA の消息筋によれば、確実とは言えないが、来月、地球は「小惑星」とニアミスを起こし、もしかすると壊滅的な大惨事になりそうな衝突があるかも知れないことを示唆した。

この問題もまた NASA の問題を提示している。

直径約 50メートルの小惑星が地球の静止衛星の間を通り抜けることに対して適切な追跡や準備ができていないことが問題なのではなく、むしろその脅威そのものが公表されないことが問題なのだ。



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▲ NASA はこれからもフォトショップですべてを覆い隠すつもりだろうか。





(訳者注) 最後の写真は何ですかね。キャプションが少ないので、よくわからないのですが、いわゆるイメージ写真なのかな。よくわからないです。

ところで、記事の最後のほうにあった、


NASA の消息筋によれば、確実とは言えないが、来月、地球は小惑星とニアミスを起こし、もしかすると壊滅的な大惨事になりそうな衝突があるかも知れないことを示唆した。



というのは、先日の In Deep の記事の、


2月15日に地球の軌道圏内に突入してくる小惑星が重力の影響でどんどんコースが地球寄りに
 2013年01月12日


のことなんですかね。

他に該当する小惑星がないので、多分このことだと思うんですけど、やっぱりどんどん軌道がズレてきているのが気になっている人はいるんだなあ・・・。

いや、私も上の記事では直接的には書かなかったんですけど、記事に載せた当日の軌道の下の図を見て気になることはあったんですよ。





このコースだと、なんか「地球から離れていくようなコース」をとっているじゃないですか。

でも、この小惑星のコースに重力で作用を与えそうなもの(引力とか)を持つものは、みんなその逆にあるのですよ。

地球も太陽も月も。

なので、もし、そっちの重力に引っ張られたら、もっと地球に接近するような気が実はしているんですけれど、でもまあ、当日ギリギリまでわからないことですしね。



ところで、今回の関連記事として、過去記事で、NASA が「修正したけれど修正に失敗した写真」を載せた記事をふたつほどリンクしておきます。


・土星の衛星ディオネの後ろを通過する何か



▲ 「土星の衛星ディオネの後ろを通過する直径1000キロ以上の巨大な物体」(2010年10月09日)より。



・月面に写る「草」



▲ 「アームストロング船長の失敗」(2012年04月05日)より。1969年のアポロ11号の月面着陸の際の写真。



  

2013年01月14日



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▲ 今回の記事とは関係ないですが、最近、「中国は最終戦争を起こそうとしているのでは?」という論調の記事をよく見かけます。専門家によると、食糧を含めた備蓄量や、国内の防衛体制が異常なのだそう。上は「Is China preparing for war or catastrophe? Mysteriously stockpiles rice and other commodities」(「中国が戦争か壊滅的な災害のための準備をしている?」)より。






 


爆発的な噴出するニュースの数々


今日(1月14日)、関東地方の内陸部のこちらではこの冬最初の大雪となりました。


今回はタイトルにした「中国の砂漠で発見された建造物のミステリー」の写真をご紹介しようと思うのですが、写真が多いついでといっては何ですが、最近ご紹介できなかった他のニュースなどのいくつかの写真を載せておこうと思います。

先日の記事、


2月15日に地球の軌道圏内に突入してくる小惑星が重力の影響でどんどんコースが地球寄りに
 2013年01月12日


の最初のほうに書きましたけれど、本当にいろいろな出来事が多くて、上の記事で、「次回ご紹介します」などと書いている間にもどんどんいろいろな出来事が起きます。

そんな中でも衝撃的なニュースとして、実は、ドイツの海に突然、新しい島が浮上するリンク(英語))というニュースがありまして、今、位置関係などを含めて調べています。

場所によっては、最近の地殻変動関係の記事、


インド・オーストラリアプレートの境界で急速な「海底隆起」が起きているかもしれない
 2012年12月05日

地図から消滅した南太平洋のサンディ島: 古代の超大陸が分裂したと考えられる海域での異変
 2012年11月23日


などとの関連で地図などを眺めると興味深いことがわかるかもしれません。

これはぜひ記事にしようと思います。

ちなみに、ちょっとおかしかったのは、上の「ドイツの新しい島」は、現在「サンディ島」と呼ばれています。もちろん消えたサンディ島と関係があるわけではなく、意味ではなく、「砂だらけの島( Sandy Island )」という程度の意味ですが、なんとなくその関連性が面白かったです。

あっちで消えて、こっちで出てくる」というような感じというのか。

というわけで、ここからいくつか最近の出来事の写真をご紹介した後、中国の砂漠で発見された巨大な建物群の写真も載せます。


中国の謎の建造物に関しては、ずいぶんと前の記事ですが、


グーグルアースで見つかった中国ゴビ砂漠の正体不明の巨大な建造物
 2011年11月16日




などもありました。中国はとにかく広い国なので、いろいろな「知られていないもの」が存在しているようで、次々とグーグルアースなどで見つかっているという状態です。

それでは、ますがはそれとは別の最近の出来事を。




オーストラリアの「赤い波」

下の写真はオーストラリアで数日前に起きたことですが、どういう状況か、おわかりになりますか?


red-wave.jpg



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これは、実は「砂嵐」なんです。


巨大な「赤い波」がオーストラリアを包み込む
 Digital Journal (オーストラリア) 2013.01.12


オーストラリアは3年ほど前にも「赤い朝」というのを経験していて、また同じような状況となったようですが、今回は、その嵐が海のほうでも立ち上がったために、地元の人たちの BBS などでも、


「なんだか聖書っぽいなあ」


というような書き込みも見られるものすごい風景でした。

YouTube にもいくつかアップされています。





イスラエルの二重の虹

次はこちらです。


rainbow-0107.JPG


見た通りの二重の虹なんですが、場所が問題で、先日の、

「一線」を越え始めた世界の気候: オーストラリアでは摂氏 50度を見据え、中東では過去最大級のスーパーストーム
 2013年01月10日

という記事で、イスラエルを含めた中東全域が激しい嵐に見舞われたことを記させていただいたのですが、上の虹は「その嵐の後」あたりにイスラエルで撮影されたものです。現地の方が送って下さいました。

きれいといえば、きれいですけれど、「虹という「地獄の門」の彼方に」という過去記事に書きました「虹の下には地獄の釜が開いているというイスラエルの伝説」を思い出すと、単純に「きれいだねえ」とも言えない面もないではないかもしれません。

ちなみに、二重の虹の現象そのものはものすごく珍しいというものでもなく、出る時には出るもののようです。

次はまた毛色の違うものです。





月にもいろいろな事情がある

米国の「月惑星研究所(LPI)」という NASA 関係などの資料を管理、研究して、そして公開している部署があります。

usra.png

そこには、アポロなどを含めて、NASA などが撮影してきた夥しい数の写真がありますが、たまに「奇妙な写真」が見つかります。

たとえば、下のような写真。


lunar-01.jpg


月の表面です。

こちらで丸で赤く囲んだ部分はそれぞれ下のようになっています。


lunar-object-02.jpg



lunar-object-03.jpg



まあ、それぞれ何らかの月での自然現象なんでしょうけれど、あまり見たことのない現象でしたので、ご紹介してみたりしました。現物の写真は、LPI の写真番号 3213 にあります。



というわけで、ここから中国の施設関連の記事です。

最初にこのことを報道したのは米国の WIRED やライブサイエンスといった科学メディアでした。

見つけたのは CIA の元アナリストで、衛星写真の分析の相当なスペシャリストだということですが、彼にも「これが何かわからない」ということです。

場所は中国のカシュガルというところにある砂漠ですが、この「カシュガル」というのは、国家区分としては確かに中国とはいえ、新疆ウイグル自治区のさらに欧州よりの下の地図の「A」のあたりの場所で、かなりの辺境地区といえます。

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なお、ロシアの声の報道によりますと、このあたりは、


米国の一部の専門家らは、これらは中国が太陽系をより深く研究するための準備であると考えている。その目的のために中国ではすでにいくつかの戦略施設および基地が設けられており、カシュガルの北西部には直径35メートルのアンテナが建設されることになっているという。



とありますが、これも推測であり、本当なのかどうかはわかりません。

では、本記事はここからです。





What Did Google Earth Spot in the Chinese Desert? Even an Ex-CIA Analyst Isn’t Sure
WIRED 2013.01.09


グーグルアースで中国の砂漠に確認されたものは何なのか? CIA の元分析官もわからないと述べる


米国CIAの元分析官、アレン・トムソン( Allen Thomson )氏は、好奇心から中国南西部のカシュガル周辺をグーグルマップで調べていたところ、偶然にも大量の建造物群を発見した。


アレン・トムソン氏は、 1972年から1985年までCIAで勤務し、その後も、1996年まで米国国家情報会議にコンサルタントを務めた衛星画像の分析のスペシャリストだ。また、グーグルアースで秘密施設を発見することにも長けている。


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トムソン氏は、グーグルアースで、2008年にイランのロケットセンターと思われる施設を発見し、2011年には中国ゴビ砂漠で「地下バンカーミサイル基地」だと考えられる施設を発見している。

しかし、トムソン氏は、今回発見したものが何か「見当がつかない」と言う。その巨大さと、そして、見たことのないような形状、そして、驚くほど急速にできたと思われることなどを挙げ、現在のところは推測できないとしている。




  

2013年01月04日



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夢やデジャヴで私たちが見て体験しているものは「どんな存在」なのか?

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▲ 今回の記事とは全然関係ないんですけど、ちょうどマヤカレンダー騒動の日付けが終わった翌日の 2012年 12月 23日にロシアのモスクワの上空に出た「 DNA の形をした雲」。Unusual World より。私自身、こういう雲はよく見ますけれど、ここまできれいな二重らせんのものは見たことがないです。






 

混乱と混沌の中にあったこの数週間の状態は落ち着いていくのですかね


昨年の暮れは、個人も法人も確かになんだか混沌としていました。

オーストラリアの首相の発言(映像)とか、ロシアの首相の発言(字幕つき映像)とか、いろいろと混乱・・・というか、グタグダになっていた感がありますが、台湾でも数日前に連日、「台湾に宇宙人が現れた」という報道を報道各社がテレビなどで流していました。

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やっぱり「混乱しているのかなあ」とやや思います。
娯楽番組ではなく「ニュース」ですしね。


いや、私自身もなんだか今でも精神的には混沌としているんです。

そんな中で、最近また、中国古代神話の人類の創造神である「ヌーワ」と精神的に対峙していて、

「どうしてオレは今ここにいるんだ?」

ということを、相当混沌とした気持ちの中で自分と(見えない)ヌーワに問いかけています。


ヌーワに関しての記事は、以前のブログの「クレアなひととき」のものですが、

中国の天地創造神話 - 女媧(Nüwa)
 クレアなひととき 2011年06月01日

人類の未来(5):神話が教えてくれる「女性」
 クレアなひととき 2011年07月02日

などがあります。

上のうちの後者の記事は一昨年のものですが、この記事の一番最後のほうに、これから「男女」、あるいは人類が向かう方向として下のように私は書いています。


消滅を目前にしたみずがめ座の時代の男性の最大の役割とは

古代神話から読み取ることのできる「男性と女性の存在の概念」については他に下の2つのことがあります。

男性の役割は、本来、女性とは関係のないところにあり

そして、

女性もまた男性とは関係のないところにある

ということ。

では、双方が何に関係しているかというと、男女とも相手は「宇宙」(のようなもの)であり「世界」(のようなもの)であり、言い方によっては「神」(のようなもの)とかそういうものです。

そして、それらはまた「母なる地球」と呼ばれる理由を持つ女性自身でもあるのですが。

男女のどちらが「この宇宙から最初に消えていく」のかは、今さら書くまでもないと思いますが、一応書きますと、男性です。実際に Y 染色体を減少させ続けている男性が先に消えます、物理的に考えても合理的な考えだと思います。

では、「男性がこの宇宙に存在している最大の目的は何か」ということを、特に私たち男性は知る必要があります。

それは、ヌーワ(つまり宇宙で単一の女性)の心の空白を永遠に埋めるものをこの地球(あるいは宇宙)に文明として残すこと。

それが終わった宇宙から順次、男性(の染色体を持つもの)は消えていくということになると思います。



というようなことを書いていましたが、昨年の末あたりからまたこのことをよく考えるようになりました。

まあしかし、このことはまた別の話として、いつの日か。



そして、最近の「水没関係」の話からも離れまして、昨日の記事、

水没していく地球に住む私たちの 2013年からの決意
 2013年01月03日

の最後に、「夢やデジャヴはパラレルワールドと関連あるのか?」というようなことを書きましたので、その記事翻訳してご紹介しようと思います。

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夢やデジャヴで私たちが見ているものは何なのか?


今回の記事はミチオ・カク(加來道雄)博士という、近年、米国メディアに頻繁に出る米国の日系3世の物理学者の話の記事ですが、難解なものではなく、軽い感じのものです。

カク博士の専門そのものは、超弦理論だとか量子力学などの難解な物理学の専門家ですが、「この世には多くの宇宙が同時に平行して存在している」というパラレルワールド理論を早くから支持した人です。

そして、今回、カク博士は、「デジャヴは、異なる宇宙から移転してきたことと関係あるかもしれない」という興味深いことを言っていました。要するに、デジャヴは「他の宇宙での体験との原子の波動のリンクと関係する」というような意味合いだと思います。


ところで、この「デジャヴ」という意味の正確な定義を Wikipedia から抜粋しておきます。


既視感

既視感(きしかん)は、実際は一度も体験したことがないのに、すでにどこかで体験したことのように感じることである。デジャヴ(デジャブ)(英語を経由した発音)などとも呼ばれる。



また、上のページには「未視感」というセクションもありましたので、抜粋しておきます。


未視感

既視感と逆に、見慣れたはずのものが未知のものに感じられることを「未視感」という。「ジャメヴ」とも呼ばれる。



この「未視感」って私は結構あるんですよ。
いつも見ているのに「見たことのないものに感じる」という感覚。

いちばん多いのが「文字」なんです。

普通のひらがなとかが、突然、「なんだこれ?」とわからなくなるんです。

もちろん、読めるんだけど、その文字の形が「見たことのないものの」のように感じて気持ち悪くなることがあります。


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▲ 突然、文字が変に見えてきたりすることってないですか? 上みたいに見えたりして、困ることがたまにあります。


そういう時はとにかく視線を逸らします。




既視感と未視感と「存在しないもの」が混在する夢という場所


最近、「夢」のことを書いていましたが、夢のすごいところは、上の「既視感と未視感が同居している」ところに、さらに自分の実際の世界の中には存在していないものも出てくる、というところにあります。

過去も未来も架空もゴチャゴチャになっていて、ないものまで登場するのに「しかもまるで本当のように感じる」という「夢」というものを私たちは見る。



夢に関しては、昨日の記事で、元旦から2日くらいまでに見た夢を書きましたが、最近、夢が具体的で激しくなっています。

昨日なんか、ロサンゼルス(あるいは西側に海岸がある華やかな街)らしき場所が複数の核攻撃を受けて、私はちょうどの現場に居合わせた「夢」を見ました。

灰と化した人々が白い雪みたく道の上に積もっている。


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▲ 昨日、夢の中でいた街では何カ所かでこのようにキノコ雲が上がりました。


ところが、やはりコワイとかの感情はあまりないのです。
淡々としている。

ただ、夢の中でも「逃げる方向の計算」とかはしているんです。

「あの方向でキノコ雲が上がったから、そっちの地下街から向こうのビル側に行ったほうがいい」

とか思いながら行ってみると、そこは灰と化した「元人間」の雪が積もっている。


まあ、こういう極端な夢を連日見るというのは自分の感情の変化と関係あると思うのですが、しかし一方では「社会全体の精神的混沌」を感じているという可能性もあるような気はします。

それとも、やっぱり疲れているのかなあ。
この世の飽和状態に。


話がおかしな方向にいきましたが、今回の本題は久しぶりの軽い話題で、「デジャヴ」と「パラレルワールド」の関係についての話です。

ここから本題です。





Can Parallel Universes Explain The Déjà Vu Phenomenon?
Messagetoeagle 2013.01.01


パラレルワールドは、デジャヴ現象を説明することができる?


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▲ デジャヴとパラレルワールドに関係があるという説が存在する。


デジャヴ(既視感)を経験したことがあるだろうか? デジャヴは、実際には経験していないのに、経験したような感覚を持つような感覚のことだ。デジャヴの語源はフランス語だが、その意味である「すでに見たこと」という意味が英語などの言語にも転用された。

デジャヴという奇妙なこの感覚は、長い間、超常現象から神経障害までを含む原因として説明されてきた。特に、心理学や脳神経学の研究対象として注目された。

科学的には、既視感は予知や予言ではなく、記憶異常であると考えられるのが現在の一般的な科学的見解だ。

近年、より多くの科学者たちがこの現象についての研究をおこなっており、デジャヴに関して、今までになかった新しい理論のいくつかが発表されている。そして、新しい理論の多くは、デジャヴが単なる記憶異常に起因するものではないということを示唆している。

心理学の面からの新しい理論と同時に、より神秘的な説としては、「生命の旅」の中での過去の記憶と結びついているというスピリチュアルな意見もある。

しかし、いろいろな説が出る中でも、いまだにデジャヴはミステリーであり、その原因が合理的に説明されたことはない。


その中で、大変に興味をひく理論のひとつが「デジャヴがパラレルワールド(平行宇宙)の存在と関係している」という可能性に関しての説だ。



今では多くの人が知るところとなったが、私たちの存在しているこの宇宙は単一ではないという理論が存在する。数多くの宇宙が互いに平行して存在しているという説で、多元性の中での宇宙の存在は「パラレルワールド」と呼ばれている。

そして、米国の著名な物理学者ミチオ・カク博士によると、デジャヴは「異なる宇宙からの転移、あるいは(波動の)同調と関係あるかもしれない」という。

カク博士は、量子物理と超弦理論の専門家だ。



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▲ 素粒子論と超弦理論の理論物理学ミチオ・カク博士。日系アメリカ人3世。


ノーベル賞学者であり、パラレルワールドを提唱した理論物理学者のスティーヴ・ワインバーグ博士の説を、カク博士は支持している。私たちの存在しているこの宇宙には同時に無数の宇宙が平行して存在しているという理論だ。

カク博士はこれを日常にたとえて以下のように説明してくれた。

「駅からあなたの家に帰るまでに、あなたは非常に数多くの違った種類の、違った周波数の電波に満ち溢れた中を歩いています。その数は無数ともいえるもので、本来ならそこから意図的に何かを選ぶこなどできない。でも、たとえば、あなたが車でラジオをつけると、その中のひとつのラジオ局から音楽が流れる」。

「そのラジオの電波は他の電波と干渉していないにも関わらず、しかし、他の無数の電場も同じ場所に存在しています。電波の持つエネルギーにもそれほどの差はないのです。選ばれたラジオ局は、ただひとつだけ(あなたが選んで)同調したものです」。

「同様に、私たちの宇宙も、私たちの一つの身体と一致するように調整されている可能性があるということです。特定の宇宙に対応するように、その宇宙の振動(波動)の中にある原子から私たちの身体は成り立っているのです」。


パラレルワールドは、それぞれの宇宙は同じ振動数で振動していないが、ひとつの宇宙と他の宇宙が「同調するとき」に、宇宙と宇宙の間で転移が発生すると理論的には考えられているという。

もちろん、デジャヴがパラレルワールドと関係しているかどうか実際のところはわからないが、カク博士は、「パラレルワールドの中で他の宇宙と同時に振動しているとき」の状態のひとつとして説明することはできるかもしれないと述べる。




  

2013年01月03日



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▲ 中国浙江省にある千島湖の中に水没していることがわかった「中国のアトランティス」と呼ばれている 1300年前の都市。Rediscovery of China’s Atlantis より。こちらにダイバーによる動画もあります。






 


元旦の「夢」の二日後に

ちょっと「夢関連」で驚いたことがあったのですが、今回の本文の記事はそれとはあんまり関係ないですけど、その驚いたことをちょっと書いておきますね。下らないといえば下らない話です。

下の写真は、今朝の米国の科学ブログの IIAI に載っていたものです。

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Planet-Forming Gas Streams Seen For The First Time
(惑星が形成されるガスの流れを史上初めて観測)

という記事です。

何だかキレイなものですが、「このようにしてガスの流れが長い時間をかけて惑星を形成していくのではないか」というような記事で、その内容自体はどうでもいいのです。

これも例の「科学的推測」ですから。

私が驚いたのは、この「形」でした。今年の 1月 1日に書いた記事の一番最後に元旦の朝に見た夢のことを書いたんです。

下みたいな他愛ない文章でした。


初夢というわけではないのでしょうが、丸い惑星みたいな UFO から降りてきたお供えの餅みたいな人に、「一緒に来ないか」と言われたけれど決心がつかない夢でした。



にある夢に出てきた「丸い惑星みたいな UFO」というのがまさに上の形と色だったんです。

まあ、色は上の写真ほど鮮やかだったかどうかは定かではないですが、その丸いものはふたつの「青い色をした岩」のようなものに挟まれながら飛んでいました。

で、その夢を見た二日後の今朝、上の写真を見たもので、

「あーこれは!」

と、驚くというか、何だか納得した次第でした。


記事では、上のような状態で何百光年もガスの移動が起きることにより惑星が形成されていくのではないかということです。そして、こういう状態が初めて観測されたということのようです。

ちなみに、私の夢のほうでは、その上みたいな丸いものから降りてきた人(?)は、ゴーストバスターズみたいなモチみたいな人でした(笑)。

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▲ ゴーストバスターズのゴースト。夢ではこんな人に「いっしょに乗りませんか?」と言われたのですけれど、急に言われてもねえ・・・(苦笑)。


ところで、今日は、それとは別の昨日見た「夢」の話を書かせていただこうと思います。

それは「水没していく地球の上で暮らしている夢」でした。





水没していく地球の人々には悲壮感はないのでした


初夢というのが元旦の朝に見るものを言うのか、元旦の夜に眠った後に見るものなのかがいまだによくわからないのですが、初夢の定義はともかくとして、昨日1月2日に見た夢は「水没していく地球で生活している私たちの日常が描かれた夢」でした。

こういうニュアンスの夢というのは何だかパニック的な感じがすると思うのですが、そうでもないのです。

時期はクリスリスかなにかで、私も含めて、友人たちは男性も女性もクリスマスの準備や、バーの飾り付けなどで楽しんでいて(私は現実の生活では、ふだんはクリスマスなど祝わないのに)、私に至っては、昔の知り合いの女の子を口説いたりしている。


しかし、その夢の生活の基本ベースは水上、つまり「船の上か、水から突き出た文明の跡」となっているようでした。

船で海上を移動しながら、陸地のある場所(高い土地?)に移動する。
下みたいな感じの都市生活。

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▲ 多くが水没しているので、このように船で移動します。ただ、戦争中のようで、たまに横切っていく他の国の船から、窓の中に機銃掃射を撃ち込まれたりするので、安全というわけでもない場所でした。



しかし、船で水上から突き出たビルなどに行っても、干潮や満潮などの影響なのでしょうが、そういう陸地も時間によって、どんどん水没していく。

夢で見たクリスマスっぽいバーでのパーティも高いビルの上のほうおこなわれているようなんですが、窓の下を見ると、すでに人が水に浮いて頭しか見えなくなったりしている。

「ああ、もう水が来てる。船着き場まで行かなきゃ」

と、ビルの上にさらに高く備え付けられたハシゴを登って、船を待つ。

そんな生活をしている夢でした。


でも、上に書いた繰り返しになりますが、「悲壮感」とか「恐ろしさ」とか全然ないんです。それが普通の生活の感覚になっていて

ただ、その夢では、どういう戦争か知らないですが、戦争が始まっているようで、近くを通っていく船から頻繁に銃撃を受けます。しかし、それもまた冷静なもので、私も、船に一緒に乗っている友人もワインを飲んだりして、それを見ている。


ところで、今回は後半でもウェブボットを引用しようと思いますが、2009年6月17日配信のウェブボットの ALTA レポートに下の記述があります。


ルネッサンスと新電力の概念は「海洋の変化」というキーワードとの関連が強い。

海の環境が大きく変化するので、そうした環境変化に適応するため、2014年ころから北の海に水上で生活する一団の人々が出現する。2014年以降、彼らの共同体はどんどん拡大する。



このフレーズは、ずいぶん前のことで忘れていたのですが、今回の夢で思い出しました。

その夢では他にもいろいろと思い出しましたので、後で引用するかもしれません。




戦争で死んだ少女たちが夢で夜な夜な蘇る

ところで、夢だから何でもありなんでしょうが、「死者と遊んだんだなあ」と気づくシーンがありました。

移動する船の廊下には、その戦争(あるいはその船の中?)で死亡したと思われる人たちの写真が廊下に並べられて、花が添えられている。その最初にある写真、つまり「戦死者第1号」の人は若い女性なのですが、私をそれを見て、

「あ! これさっき会ってた女の子だ。デートしてくれるって言ってたんだよ」

と言うと、友人は、

「ここに書いてある死亡時期を見たらずいぶん前に死んでるぞ」

と言います。

「そうかあ。死人だったのか・・・。それじゃ、もともとデートできなかったんだねえ」

と、私は筋違いの感想を述べたりしていました。


思えば、その夢ではやたらと人が死んでいて、自殺などを含めて、夥しく人が死んでいる夢なのですが、その「死」に悲壮感があまり伴わないので、イヤな感じがないというのが不思議でした。



それでも、夢で水没していく地球の光景はとてもリアルで、朝目覚めて、

「地球の水没のことって In Deep とか、記事で書いたことあったような気もする」

と思い、ちょっと調べてました。

新年早々の記事が「水没する地球」がテーマでは、おめでたくないですが、でも、夢で確信しましたが、「それは恐ろしいことではない」のかもしれません。





水没はせずとも、洪水の時代ではあるという事実


In Deep の昨年の記事では、「水没」というテーマではないですが、洪水のことはずいぶん取り上げたことがあります。


洪水...洪水...洪水.. 世界中で異常な数と規模で発生し続ける洪水
 2012年08月26日

という記事では、2011年までの「大洪水の増加」を表にしました。


2000年から2011年までの大規模洪水報道の件数
World Flood Timeline より。

2011年 ( 37件)
2010年 ( 23件)
2009年 ( 7件)
2008年 ( 6件)
2007年 ( 13件)
2006年 ( 3件)
2005年 ( 4件)
2002年 ( 3件)
2000年 ( 1件)



また、洪水とは直接関係はないでしょうが、昨年の7月に「グリーンランドの氷がたった4日間でほとんど溶けてしまった」というやや異常な事態をご紹介したことがあります。

メルトダウンの序章? : 「たった4日間でほぼすべて溶けて消えた」グリーンランドの氷床
 2012年07月26日


上の記事で下の図を載せましたが、このような変化が「あっという間に」起きたという一種の「事件」でした。




上に「メルトダウンの序章?」なんていう言葉をタイトルに入れていますが、このメルトダウンというのは比喩ではなく、文字通り、「氷のメルトダウン(全部溶ける)」のことを書いたものでした。それは、「全世界の氷」という意味でもありました。

もっとも、北極などの氷も含め、確かに氷は非常に急速なスピードで溶けているとはいえ、「メルトダウン」というようなことにはなっていません。





現在の科学界の一般論では「地球はあと数十万年は水没しない」となっていますが


2012年の年末、ロシアのメディア「ロシアの声」に「全世界が水没することはない」というタイトルの長い記事が出ていました。

長い記事ですので、多くを抜粋はできませんが、日本語の記事ですので、興味のある方は下のリンクをお読み下さい。

全世界が水没することはない
 VOR 2012.12.28


上の記事では、ロシアの「北極・南極研究所」という研究所のゲンリフ・アレクセーエフという科学者は、

「現在、人工衛星によって観測されている最もよく知られている海面の水位の評価報告によると、1年で3.4ミリ上昇している。この計算によると、21世紀の間に34センチ上昇することになる。これは、ロシアや北国にとっては、それほど大きな意味を持っていない」


とのことです。
そして、続けて、

「今後、数十万年は(水没に怯えることなく)人々は穏やかに生活することができるだろう。欧州の海抜の低い地域が水没すると語るのは時期尚早だ。」


と述べています。


さて・・・。


そのあたりは私にはわからないですが、たとえば、これを読んでいる皆様方はどのように思われますか?

ロシアの科学者の方のおっしゃるように、私たち人類は今後、「何十万年も」水没の脅威にさらされることなく生きていける・・・と・・・思いますか?


どうなんですかね。
私は本当にわからないのです。


そういえば、久しぶりに最近のウェブボットの記事を拝見しました。
2012年9月30日に配信されたものと書かれてありました。

私はもう2年以上、ウェブボットを読む機会がなく、最近のものは知らなかったのですが、目についたのは下の記述でした。


北半球における「沿岸部の海面上昇」について

・巨大な洪水は2013年4月から始まり、その後、19カ月間続く。また、世界のあらゆる地域にある泉や深堀井戸などから、水があたかも噴火したかのように勢いよく噴出する。これは、地球内部の圧力が増加したことが原因だ。

・沿岸部の海面上昇が原因で各地で人口の移動が発生する。これは2012年の冬から2013年の春分の日頃に始まる。

・山岳に住む馬を使う部族や、洪水の廃墟からゴミを漁る部族などが出現する。現在の我々の文明がこのような原初的な状態に回帰するためには普通であれば何千年もかかるが、巨大水害のトラウマがあまりに大きいため、これまでの文明とは分離した新しい文明の建設が進む。



この中の特に最後の「洪水の廃墟からゴミを漁る部族などが出現する」という文章に大きな興味を持ちました。

なぜかというと、このキーワードは4年前のウェブポッドにも出ていたものです。

ウェブボットで繰り返し出てくるキーワードの実効性というものは強いと今は感じています。それはたとえば、「太陽の病気」というようなキーワードのように、時を越えて、何度も何度も出てくるキーワードには確かに「人類の精神と記憶に染みついた概念」としての何かがあるのかもしれません。


2009年頃に、私がそのウェブボットを読んだ時、私は下のように思いました。


「将来、私たちは水没しつつある文明の中でゴミを拾いながら生きていき、それでもその次の時代に向かって何とか生きていくのだ」


と。


そうなるかどうかなんてわかるわけはないですが、その時にそう思ったことは事実でした。そういう想いもあり、今年のお正月の「水没の夢」ともつながったのかもしれません。

その2009年のウェブボットを抜粋して、今回の締めといたします。

ここからです。





地球環境 Terra - Diaspora, Shift Happens, Climate Confusion
ウェブボット ALTA レポート 2009.01.18 配信


・世界の沿岸部の水位が変化する現象は単一の出来事であるというよりも、数年に及ぶ長いプロセスであることがデータから次第に明らかとなった。

・沿岸部の水位の変化というのは、水位が上昇し洪水が発生するという現象だけではなく、その正反対の現象、すなわち海の水位が下降し沿岸部の陸地が拡大する現象も同時に指している。これは、アフリカ大陸に大きな裂け目ができ、その裂け目に紅海が吸い取られ、その結果として海が全体として縮小する現象が原因となる。

・この現象はポールシフトが原因となって起こるとのデータが強い。それは2012年頃から何らかの形で感じられるようになる。

・人口の大移動が世界的に発生し、人々は洞窟のような場所に住み、ゴミをあさることが生活を維持するための主要な手段となるとのデータがある。

・この他に(2012年以降の)時代は「惨めさ」「通常の状態に復帰できない」「通常からの逸脱」「突然の欠乏」「大量の雨雲と雨」「突風」「土砂崩れ」などのキーワードの感情値が高い。

・さらにこの現象は、宇宙からの未知のエネルギーとも関係している。このエネルギーの存在は公式には認められていない。水位変化の現象は「輝くトラ」というキーワードとの関連が深い。

・とにかく(2009年以降の)自然災害の特徴は洪水が異常に多いことである。ただその規模はこれまでの洪水とは異なっている。これまで経験したことのない大量の雨が降り、そのためいままで川がなかったところに 川が突然とできたり、渓谷ができるような異常現象を目撃するだろう。洪水の規模はあまりに大きいので、 洪水が海まで飲み込んでしまかのような印象を受けるだろう。







というようなくだりです。

この2009年のウェブボットの上に挙げた最後のくだりである「これまで経験したことのない大量の雨が降り、そのためいままで川がなかったところに 川が突然とできたり、渓谷ができるような異常現象を目撃するだろう」というのは、 In Deep の昨年の記事である、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

で、ロシアのクバン地方というところで起きた「考えられない豪雨の被害」の際に、モスクワの気象学者が以下のように述べたことを載せました。


「同地方で過去100年にこうした集中豪雨がなかったことから、近い将来に同じ事態が繰り返される危険性が全くないとは言い切れない。これは気候変動に端を発する異常気象が多くなったことと関連する。われわれはいかなる事態が起こってもおかしくないと準備を怠ってはならない」



確かに、「それまでまったく経験してこなかったこと」が起き始めているのは事実です。2012年はその「序章」だったと感じます。

そして、今年最初の記事に書きましたように、今年は、地球が彗星による洗礼を受ける可能性が比較的高いです。




▲ 現代人類がほぼ初めて目にするほど巨大に光る彗星アイソンの予想される 2013年の軌道。「2013年のアルマゲドンは単なる破滅か、それとも人類を「精神的奴隷」から解放する独立宣言のラッパを鳴らす新しい光か」より。


そこに必要な意志は、どれだけ弱くても「決意」という意志だと思います。


これは生き残る決意という意味ではありません
そういう時代の中に存在している自分を見つめる決意だとも感じます。
実際に生き残るとか死ぬとかはあんまり関係ないと思います。


ところで、今回、夢のことを書いたのですが、最近、「夢やデジャヴはパラレルワールドとの関連があるのか?」というような科学記事を読みましたので、ご紹介できるかもしれません。