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2013年03月08日



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アメリカ大陸周辺で何が起きようとしているのか(1) : ロサンゼルス沿岸のプレート境界の海底から大量に噴出するメタン



南北アメリカ大陸周辺の「あらゆる様子」がおかしい


fl-shark.jpg

▲ 英国デイリーメールの3月7日の記事より。フロリダの海岸に何万頭ものサメが集まっていることにより、海に入らないように警告が出されたという記事。






 

西海岸では10万頭のイルカがどこかに向かって泳ぎ、フロリダ沿岸には数万頭のサメが集まっている


今年に入って、数多くのことが起きますので、 In Deep でご紹介しきれないようなものや、小さな出来事などはメモ的な意味を兼ねて、「宇宙の中の地球と太陽系の記録(「地球の記録」から改題)」にはっているのですけれど、2月の中旬に、

100,000頭のイルカが米国西海岸沖をノンストップで泳ぎながらどこかに進んでいる
 宇宙の中の地球と太陽系の記録 2013年02月20日

dolphin-2013-01.jpg

という記事を上の写真と共にご紹介いたしました。


これは動画も撮影されていて、それを見ると、イルカの数の多さもですが、群れの泳ぎ方の激しさがおわかりかと思います。下が動画です。

サンディエゴの沖合のイルカの大集団





そして、今朝の英国デイリーメールには、最初に載せましたように、フロリダ沖に「数万頭」という数のサメが集まっているというニュース。沖というより海岸すぐ近くにまで来ているようで、同じデイリーメールの記事の写真を見ると、いかに海岸ギリギリまでサメが来ているかがおわかりかと思います。

shark-beaches.jpg

▲ 上と同じデイリーメールより。海の中の複数の影はすべてサメです。ややメタボな3人の地元住人がその光景を見て立ち尽くしています。


位置関係に関しては、下の地図のようになります。

fl-map-03.png

▲ 2013年2月のサンディエゴ沖でのイルカの大群と、3月のフロリダのサメの大群の位置関係。


10万頭のイルカが泳いでいる光景が見つけられたのが、サンディエゴという西海岸の街の沖で、今回のサメの大群はフロリダでの光景です。イルカにしてもサメにしても、数万頭だとか 10万頭とかの、その群れ方がすごいということもありますし、また、つい先日の記事、


ガザ地区に打ち上げられた無数のマンタと、エジプトに現れたイナゴの大群に思う「第6の太陽の時代」
 2013年03月02日


を書いた後に気づいたんですけれど、そもそも「エイって集団で生活するものなのだろうかな」という生態に関しての根本的な疑問もあります。何かの「変化」というようなことも関係していそうなのですが、そこは想像もつかないです。



▲ ガザ地区に打ち上げられた数百頭のエイ。


海洋生物が死んで打ち上げられる理由は探ればわかるものかもしれないですが、「普段あまり群を作らないものたちがどうして群をなすのか」ということに関してはわからない面もあります。


そして、今回の本題はここからです。




サンアンドレアス断層での異変


最近の北米も南米も含めて、アメリカ大陸全体の周辺は「何かおかしい」というような感じはあります。昨年の今頃は、南米で、イルカの死体が次々と打ち上げられていたこともありました(参考記事「政府により立ち入り禁止となったペルーのイルカ大量死現場周辺の海岸」)。


そんな中、先週、「サンアンドレアス断層のあるロサンゼルス沖から大量のメタンが噴出していることがわかった」ということが全米メディアで報道されました。

何かそれによって事故が起きたわけではないので、記事としては小さなものだったのですが、これまでの In Deep の記事などを辿っても、個人的にあまり無視できないものでもあります。

サンアンドレアス断層というのは、アメリカ西海岸に 1,300キロメートルにわたって続く巨大な断層のことで、下の2つの矢印の間のラインのあたりです。

san-andreas.png


この場所は数年前、まだ In Deep を始める前から気になっていた場所でもありまして、2008年のクレアなひとときの、

北米プレートでの地震について
 2008年12月10日

という記事などにわりと詳しく書いていますが、この場所はアメリカ大陸の過去数百年の中で最大の地震を起こしたと考えられている場所です。それは、西暦 1700年のことで、まだアメリカ合衆国がなかった時代のできごとです。

アメリカに文献が存在しないこの時代のことがわかったのは、実は日本の古文書からでした。

それについては、独立行政法人「産業技術総合研究所」の下のプレスリリースにありますので、興味のある方はそちらをご覧下さい。

北米西海岸で西暦1700年に発生した巨大地震の規模を日本の古文書から推定
 産業技術総合研究所  2003年11月21日発表


この1700年の地震は「アメリカで起きた地震なのに、日本の太平洋沿岸でも下のような高さの津波に襲われた」ほどの壮絶な地震だったと推測されています。

西暦 1700年にアメリカ西海岸で発生したマグニチュード 8.7から 9.2と推定される地震によって日本に到達した津波の高さ

1700-t.jpg



津波の伝わり方としては下のような感じだったと想定されています。

fig-1700.jpg



アメリカ西海岸のサンアンドレアス断層というのは、そういう過去を持つ場所でもあるのですが、とりあえず、その今回の「アメリカ西海岸でメタンが噴出している」という報道を先にご紹介しておきます。米国のロサンゼルスタイムスを引用した記事です。

注目していただきたいのは、後に書きますが、報道記事にある「悪臭」という単語です。


Methane from Ocean Blamed for SaMo Stench
KTLA 2013.03.04

サンタモニカの悪臭の原因は海底から噴出しているメタンが原因の可能性

samo-smell.jpg


ロサンゼルス当局は、サンタモニカに漂う悪臭の原因は、海からのメタンの大量放出によって引き起こされたと推定している。

サンタモニカの火災防護チームがサンビセンテ近くの沖で測定した結果、海中に大量のメタンを発見した。当局は、最近の水温の変化は、海面の下でメタンが放出されたことによってプランクトンや藻類の大量発生が引き起こされたものによるかもしれないと語った。

メタンガスは地殻プレートが移動したことによる地質現象によって噴出されている可能性も考えられるという。



わりと明確に「プレートが移動した現象によって」という可能性が書かれています。

現在、サンタモニカはこのメタンによる悪臭がするということなのですが、この「悪臭」で思い出すのが、昨年9月の下の2つの記事です。

カリフォルニアの周囲 100キロに漂う「 9月11日の腐臭」
 2012年09月12日

カリフォルニアの異臭は「アメリカのメッカ」から放たれたものか、あるいは違うのか」
 2012年09月13日


アメリカにとっては、ある程度の大きな意味を持つ日である 9月11日に、カリフォルニア全域で「腐臭」のような匂いが漂ったという出来事でした。下は当時の AFP の記事からの抜粋です。



地震の予兆? カリフォルニアの異臭騒ぎ、原因は…
AFP 2012.09.12

米カリフォルニア州で10日、卵の腐ったような臭いが約240キロメートルに及ぶ広い範囲で確認され、専門家による調査の結果、付近の湖で死んだ魚や藻類が原因であることが判明した。

10日に強烈な刺激臭を当局に通報した人は200人に上り、同州で長く発生が懸念されている巨大地震の予兆となる何らかの地熱現象ではないか、との憶測がインターネット上を駆け巡った。




結果として、匂いの原因はソルトン湖という湖が原因ということで収まったのですけれど、当時から不思議だったのは「ソルトン湖の位置からの風向きと、カリフォルニア州全域の位置」です。

下がソルトン湖で、赤いところがカリフォルニア州です。




当時、嵐やハリケーンなどが発生していなかった状況の中で、「偏西風と逆方向にへ数百キロも匂いが拡散する」というのはどうもおかしいと思っていました。


しかし、今回のロサンゼルス沖でのメタン噴出のニュースを見て、もちろん推測ですが、この時の匂いの原因も何となく理解できました。この昨年 9月11日のカリフォルニアの悪臭も海底の地殻異変に伴うメタンの噴出によるものだったと思います。位置関係として納得できるものです。


本当にそうなのかどうかは今後を見ていかないとわからないかもしれないですが、今回の報道にもありますように、地殻の変動によって大規模なメタンの噴出が続いているのなら、今後、他にも現象が起きると思われます。

カリフォルニア沖のイルカの大群などもあるいは関係していたかもしれません。

何しろ、イルカは海に住んでいるのですから、さすがに大量のメタンが噴出している環境は耐えられるものではないと考えられるからです。


今回のタイトルには「アメリカ大陸周辺で何が起きようとしているのか(1)」と「1」をつけていますが、他にも深い記事を見つけまして、それを機会がある時にご紹介してみようと思っています。

それは「南米と北米の間のプレートが引き裂かれる」と主張しているものでした。

もちろん、正式な科学記事や報道ではありません。

下のようなことを主張しているようです。

plates-selectfew.png


むしろ宗教じみた関係の記事で、先日の「イスラエルのイナゴ」の関係の記事を探している中で、イスラエル関係の人のサイトがあり、そこで見たものですが、今回のメタンの報道を見て、少し気になりました。

かなり長い記事ですので、いつかご紹介できましたら記したいと思います。



  

2013年03月07日



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「宇宙全体に DNA ブロックが散らばっている可能性」を示唆する論文からふたたび議論が活発化するパンスペルミア説

gin-dna.jpg

▲ 銀河中心の星間雲でも生命の素材の有機物が作られている可能性が大きい。






 



宇宙に疎外された宇宙人みたいな気分の春の日

米国の科学記事で「パンスペルミア説」という文字を久しぶりに見たので、今回はその記事を翻訳してご紹介します。

ちなみに最近、私の「双極」のアップダウンがさらに激しくなっていて、ウツが本格化する日などには、本当に生きているのがイヤで(自分がこの世に存在していることに穢らわしさを感じる)、昨日なんかも1日ほとんど動けずに寝てまして、 In Deep の記事は更新できませんでした。

若い時にもウツは多かったですけど、昔と違うのは「ひたすら自己否定に向かう」というところで、他人や周囲への攻撃的な面はほとんどなくなっています。

カート・コバーン予備軍のような感じはあります。

love.png

▲ 90年代の米国で最も人気のあったバンドのひとつニルヴァーナのカート・コバーンの自筆の遺書の最後の部分。「 I LOVE you . I LOVE you (愛してる 愛してる)」で終わっています。






「生命の生まれた場所」に対しての最終的な可能性の提示


人の遺書を参考にしている場合でもないのですが、まあ最近の私はそんな感じで、今日もまだ本調子ではないですので、あまり前振りなしで翻訳に入ろうと思います。

本題はタイトルの通りですが、2月に「天の川銀河の中心付近の星間雲の状態のシミュレーション実験」に関しての科学論文の発表がありました。その中で DNA ブロックは宇宙空間でも作られているということが示されたということについての記事です。

もちろん、DNA そのものが見つかったということではなく、DNA を構成する要素となり得るもの(星間分子と呼ばれるもの)の話なのですが、それは下のような感じのもののようです。

星間雲で形成され得る物質

dnablock2.gif

Daily Galaxyより。


図に入れた日本語は読みにくいかもしれないですので、下にも記しておきます。

Methyltriacetylene メチルトリアセチレン
Acetamide アセトアミド
Cyanoallene シアノアレン
Propenal プロペナール
Propanal プロパナール
Cyclopropenone シクロプロペノン
Methylcyanodiacetylene メチルシアノジアセチレン
Ketenimine ケテンイミン
Cyanomethanimine シアノメタンイミン


となります。

さすがに個別にこれがどんなものかは私にはわからず、日本語にするので精一杯でしたが、そのうち、調べたいと思っています。

(追記) 上のリスト以外にも、星間の分子については、星間分子の一覧という「天体望遠鏡の電磁波観測により発見され、同定された星間分子」の一覧が載せられているページがあることを教えていただきました。



こういう「宇宙に DNA の素材が散らばっているかもしれない」という可能性の中で、再びパンスペルミア説も大きく議論されています。

パンスペルミア説はこの In Deep を始める動機となった最大のテーマとなる学説ですけれど、先述しましたように、今の私にはそれを熱く語ることのできる情熱が欠如しておりますので、「星間雲」と「パンスペルミア説」をそれぞれ Wikipedia から抜粋しておきます。


パンスペルミア仮説

パンスペルミア仮説とは、「宇宙空間には生命の種が広がっている」「地球上の最初の生命は宇宙からやってきた」とする仮説である。

この説のアイディア自体は元々は 1787年ラザロ・スパランツァーニによって唱えられたものである。この後、1906年にスヴァンテ・アレニウスによって「panspermia」という名前が与えられた。

この説の現代の有名な支持者としてはDNA二重螺旋で有名なフランシス・クリックほか、物理学者・SF作家のフレッド・ホイルがいる。

アレニウスは以下のように述べた。

「生命の起源は地球本来のものではなく、他の天体で発生した微生物の芽胞が宇宙空間を飛来して地球に到達したものである」。





星間雲

ngc660.jpg

星間雲(せいかんうん)は、われわれの銀河系内や銀河系外の星雲(小宇宙、外宇宙ともいう)にみられるガス・プラズマ・ダスト(塵)のあつまりを総称したものである。



私の地球の生命の起源に関しての考え方は、上のパンスペルミアの説明にあるとおりですが、「アレニウス」という人については震災の後の頃に、

宇宙塵自身が生命であることに言及した 100年前のノーベル賞学者の実験
 2011年05月07日

という記事に書かせていただいたことがあります。

arrhenius.jpg

▲ 実験中のアレニウス。1900年代の初頭。


アレニウスは、

> 「生命の種子は、太陽風を受けて、秒速 100Kmの速度で宇宙を旅してきた」


と記述していました。

もっとも、アレニウスがノーベル賞を受賞したのは、パンスペルミア説とは関係なく、「電気解離の理論」というものによってした。その貢献で 1903年にノーベル化学賞を受賞しています。

その後、100年以上、パンスペルミア説は無視されたままです。

はっきり言わせていただきますと、パンスペルミア説は、まるでオカルトか、スピリチュアルの世界の話のような扱い方をされてきたような部分がありますが、この何世紀もの間に、多くの科学者たちが情熱と人生を傾けた「現代科学の世界の最大のテーマ」の1つです。

しかし、この 200年くらいの間にそれは見事に「握りつぶされた」という感じがあります。いろいろな理由はあるでしょうけれど、その背後に、進化論と現代宇宙論(ビッグバン理論)があることは確かだと思われます。

もうそろそろ進化論だとかビッグバン理論だとかいう科学論から人類は脱却すべきではないかと本気で思います。もうそんなに時間がないと思うのですよ、地球とかの意味も含めていろいろな意味で。

ちなみに、In Deep パンスペルミアのカテゴリーはこちらです。


では、ここからカリフォルニア大学の最近の論文を紹介した記事の翻訳です。





Panspermia: New Evidence Comets Seeded Life On Earth
IIAI 2013.03.05


パンスペルミア説 : 彗星が地球に生命をもたらしたことに関しての新しい証拠


halley.jpg

▲ 彗星が地球に生命をもたらしている可能性を米国カリフォルニア大学の化学研究チームは述べた。


遠い宇宙での状況をシミュレーションした最新の実験によると、生命の複雑なビルディング・ブロック(生命の分子などの構造)は、星間での氷の塵の中で形成された後、地球へともたらされたかもしれないことを明らかにした。

カリフォルニア大学バークレー校の化学研究者たちの最新の研究では、すべての生命が共有するアミノ酸と関連する生命のビルディング・ブロックに必要な酵素や糖、タンパク質といった複雑な分子が、宇宙空間で形成されることが可能であることが提示された。この見解は、それらの生命の構成要素が、彗星や隕石によって地球にもたらされるという可能性をも示唆するものだ。

ハレー彗星のような彗星は、ジペプチドなどの複雑な分子の温床となりうる。そして、彗星は地球に衝突した際に、これらの分子、あるいは「生命の種(胞子)」を地球にばらまいている可能性がある。

これまで、地球の科学では、生命は地球での原始の海にその起源があると想定した中で生命起源の研究が続けられてきたが、地球の生命の起源についての新たな提示となり得る可能性がある。

今回のカリフォルニア大学バークレー校の実験では、二酸化炭素、アンモニア、メタン、エタン、プロパンなどの様々な炭化水素を含む空間でのシミュレートや、超低温の高度な真空状態内で宇宙線の状態を高エネルギーの電子でシミュレートした中で、複雑な有機化合物が形成、反応することが確認された。





ここまでです。

記事はわかりにくいですが、簡単に書くと「宇宙空間と同じ条件で有機物が形成され、化学的な反応が起きることが示された」ということのようです。

つまり、宇宙のどこでも生命、あるいは生命の素材が誕生し続けているという意味だと思います。



  

2013年03月05日



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そして、イランの首都テヘランでは「突然変異した巨大ネズミの大群とイラン軍の戦争」が進行中

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rats-war-top.jpg

▲ イランの首都テヘランで起きている「軍隊と巨大ネズミの戦争」をギャグで表したらしい記事。エジプトの報道メディア El Balad より。しかし、テヘランで軍隊が巨大ネズミの狙撃を始めていることは事実で、そのことは下のほうで報道記事をご紹介します。
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聖書の世界が次々と現れる中東にて


先日の記事、

ガザ地区に打ち上げられた無数のマンタと、エジプトに現れたイナゴの大群に思う「第6の太陽の時代」
 2013年03月02日

では、エジプトに出現したイナゴの大群のことを取り上げたのですが、事態は拡大の様相を見せ始めています。

事態が拡大というより「報道の規模が拡大した」という感じです。

それはイナゴの大群が「イスラエルに向かい始めた」からです。
前回の記事に載せた位置関係の地図に、現在の状況を加えたものが下の地図です。

map-egypt-gaza-2013-03.jpg


関係した記事を簡単にご紹介しておきます。



Israel on alert as locusts swarm Egypt
news.com.au 2013.03.05

israel-locust-01.jpg

隣国エジプトのイナゴの大群発生に対して警戒するイスラエル

破壊的な数のイナゴの大群がエジプトで発生しているが、隣国であるイスラエルも警戒態勢に入った。イナゴは農作物に壊滅的な影響を与える可能性がある。このイナゴの大群が、エジプトからイスラエルに広がる可能性があり、懸念を強めている。

イスラエル農業省は緊急ホットラインを開設し、イナゴの大発生を防ぐためにイナゴの目撃情報を当局に報告するようにイスラエル住民に求めている。

くしくも、イスラエルでは聖書にイナゴの厄災が登場する「出エジプト記」と関係する過越祭が近づいている時期でもある。聖書によれば、イナゴの厄災は、神が古代ヘブライ人を奴隷にしたためにエジプト人に課せられた十の災いの一つだ。






というような感じになっているようです。

前回記事で書きましたが、私のようなキリスト教徒ではない人間でも「聖書の中の記述」を気にしていたくらいですから、聖書に関わりの深い人たちには「エジプトからイスラエルにかけてイナゴの大群が出現している」とい事実は印象的に感じるのかもしれません。

下は、米国「タイム」のオンライン版のその記事のページです。

time-03-05.jpg

TIME より。


「イナゴの大群が、聖書にある十の厄災のごとくエジプトに舞い降りた」いうような見出しになっていて、アメリカの記者でさえもこの出来事から「聖書」の記述を連想していたようです。

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旧約聖書の予言書「ヨエル書」に出てくるイナゴ


イナゴは、聖書の中に繰り返し出てきます。
特に「出エジプト記」といものの中には、現在起きている光景とよく似た描写が出てきます。

日本聖書協会の共同訳から抜粋します。


出エジプト記 / 10章 12-15節

主はモーセに言われた。「手をエジプトの地に差し伸べ、いなごを呼び寄せなさい。いなごはエジプトの国を襲い、地のあらゆる草、雹の害を免れたすべてのものを食い尽くすであろう。」

モーセがエジプトの地に杖を差し伸べると、主はまる一昼夜、東風を吹かせられた。朝になると、東風がいなごの大群を運んで来た。いなごは、エジプト全土を襲い、エジプトの領土全体にとどまった。このようにおびただしいいなごの大群は前にも後にもなかった。

いなごが地の面をすべて覆ったので、地は暗くなった。いなごは地のあらゆる草、雹の害を免れた木の実をすべて食い尽くしたので、木であれ、野の草であれ、エジプト全土のどこにも緑のものは何一つ残らなかった。



また、一方で、イナゴは旧約聖書の「ヨエル書」というものにも出てきます。
そもそも、この「ヨエル書」の第1章は、日本聖書協会のページでは下のように始まります。

yoeru-01.jpg



この「ヨエル書」のヨエルというのは誰だかよくわからないみたいで、Wikipedia には、


1章1節によれば、筆者はペトエルの子ヨエルであるという。ただし、ペトエルという名は聖書中ここにしか出現せず、ヨエルの出自を明らかにする情報は存在しないと言ってもよい。



とあります。

この「ヨエル書」というのは、上の Wikiepdia によれば、「ユダヤ教では後の預言者に分類され、キリスト教では預言書(十二小預言書)に分類される」というものだそうで、つまり、予言的な正確を持つもののようです。

たとえば、下のような下りが次々と出てきます。


ヨエル書 1章 15節
ああ、恐るべき日よ
主の日が近づく。全能者による破滅の日が来る。

ヨエル書 2章 10節
その前に、地はおののき、天は震える。太陽も月も暗くなり、星も光を失う。




このヨエル書のラストは何となく、こう、「情緒的」ともいえる結末を見せておりまして、読んでいてなかなか響きがよかったですので、3章を全文抜粋しておきます。




ヨエル書 3章 1-5節

その後
わたしはすべての人にわが霊を注ぐ。
あなたたちの息子や娘は預言し
老人は夢を見、若者は幻を見る。

その日、わたしは
奴隷となっている男女にもわが霊を注ぐ。

天と地に、しるしを示す。それは、血と火と煙の柱である。

主の日、大いなる恐るべき日が来る前に
太陽は闇に、月は血に変わる。

しかし、主の御名を呼ぶ者は皆、救われる。主が言われたように
シオンの山、エルサレムには逃れ場があり
主が呼ばれる残りの者はそこにいる。






最初は「ヨエル書を読めば、酔えるっしょ」という冗談を書こうとしていましたが、そういう感じではないですね(書いてるじゃねえか)。





過越祭 (ペサハ)というユダヤの祭

このようなことが書かれてある聖書ですが、今回の「イスラエルへのイナゴの進行」が大きく報道されるのには他の理由もあるようで、もうじき、ユダヤ教の非常に大きな宗教的祭事があることも関係しているようです。

その直前にイナゴがイスラエルにやって来たと。

その祭事とは、私は今回初めて知ったのですけれど、日本語では「過越」(すぎこし)というものだそうです。英語で、Passover、 現地のヘブライ語では、passover.pngというものだそうで、「ペサハ」というような読み方をするようです。こちらによりますと、起源は、


聖書の出エジプト記 12章に記述されている、古代エジプトでアビブの月に起こったとされる出来事と、それに起源を持つとするユダヤ教の行事のことである。

(中略)

神は、当時 80歳になっていたモーセを民の指導者に任命して約束の地へと向かわせようとするが、ファラオがこれを妨害しようとする。そこで神は、エジプトに対して十の災いを臨ませる。その十番目の災いは、人間から家畜に至るまで、エジプトの「すべての初子を撃つ」というものであった。



この十の災いの中に「イナゴ」が出てくるのです。

前回記事から引用しますと、モーセは、


> イナゴの猛威は、全てを食いつくし 最後は、伝染病により ファラオから奴隷、家畜に至るまでその初子は全て死に絶えたのであった。


というようなことをしたようです。

あーなるほどねえ・・・。


たかがイナゴの大群の出来事がどうしてこんなに大きく報道されているか、やっとわかりましたよ。

いや、イナゴの大群なんてもの自体は数年おきにどこかで発生していて、それほど珍しいことではないのですが、「場所」と「時期」の関係でこんなに大きくなったもののようです。

このペサハという祭、今年は 3月 26日の日没から始まるようです。


ここまで長くなってしまいましたが、冒頭に載せました、「イランの巨大ネズミとの戦い」の話を簡単に書いておきます。





いまだかつて見たことのないような巨大ネズミの鎮圧に軍隊が乗り出したイラン


ちょっとグロい写真ですが、その「巨大ネズミの巨大さ」を示すために、写真つきのニュースのひとつを載せておきます。

teheran-bigrats.jpg

▲ 英国のインターナショナル・ビジネスタイムズより。タイトルは「変異体の巨大ネズミと陸軍の狙撃手たちによる戦争がテヘランで発生」。


上の記事をご紹介します。

ここからです。

ちなみに、記事に、イランの大学教授の話として、「おそらく放射線、およびそれらに使用される化学物質の結果として、遺伝子が変異を起こしたのではないだろうか」というゴジラみたいな談話がありますが、そのあたりは研究実証された話ではないですので、適度にお受け下さい。



続きを読む



  

2013年03月02日



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manta-top-01.jpg

▲ 2月28日に、パレスチナのガザ地区海岸に打ち上げられたエイ(マンタ)。報道では 400体はあったと伝えられています。下に動画もあります。






 


2013年3月の終わりの中東のふたつのできごと


map-egypt-gaza-2013-02.jpg

▲ 今回のできごとの位置関係を示した地図です。



昨日は記事を更新できなかったのですが、昨日知った中東の報道からいろいろ調べているうちに時間が過ぎてしまった次第です。そのニュースとは、今回のタイトルにもしていますが、下のふたつのニュースです。

文章は内容の概要です。


「ガザ地区に大量のエイの死体が打ち上げられる」

manta-01.jpg


ei-gaza.png
Assabeel 2013.02.28

ガザ地区の沿岸で、大量のマンタの死体が発見された。翌朝、エイは地元の漁師たちによって解体された。エイは多くが血まみれだった。
正確な原因はまだわかっていない。




「エジプトにイナゴの大群が来襲」

egypt-locust.jpg


Farmers brace for locust invasion in Egypt's Nile Delta
Ahram 2013.02.26

エジプト南東部のナイル川デルタ地帯を異常な数のイナゴの大群が襲っており、農業地帯にダメージを与える可能性があると国連食糧農業機関(FAO)が報告した。

国際穀物理事会によると、エジプトは2012年に8.5万トンの小麦を生産しているアフリカ最大の小麦の産地であり、イナゴによって農作物が被害を受けることによる食糧供給への影響が懸念されている。それでなくとも、エジプトの財政は現在、不安定な状態で、そこにさらなる打撃が加えられる可能性がある。




前回の記事、

「空に太陽がふたつ見える時に法王はローマから逃げるだろう」と ノストラダムスは述べたのか述べなかったのか
 2013年02月28日

では、ノストラダムスの「百詩篇」の中からいくつかご紹介するようなことになっていました。

最近は偶然性だけで生きている私は、「昨日の今日だし、ノストラダムスにマンタとかイナゴとか出てるかも」と調べてみると、ノストラダムスの詩の中には「イナゴ」が出てくるものがありました。

訳はノストラダムス wiki から拝借したものです。


ノストラダムス 百詩篇第 3巻 82番

フレジュス、アンチーブといったニース周辺の諸都市は、
海と陸から鉄器によって荒廃させられる。
イナゴたちが海と陸とで順風に乗る。
戦争の掟なしに囚われ、死なされ、縛られ、掠奪される。



イナゴは聖書にも出てきます。

「ヨハネの黙示録」の9章です。


ヨハネの黙示録 / 9章 1節-6節

第五の天使がラッパを吹いた。

すると、一つの星が天から地上へ落ちて来るのが見えた。この星に、底なしの淵に通じる穴を開く鍵が与えられ、それが底なしの淵の穴を開くと、大きなかまどから出るような煙が穴から立ち上り、太陽も空も穴からの煙のために暗くなった。

そして、煙の中から、いなごの群れが地上へ出て来た。

このいなごには、地に住むさそりが持っているような力が与えられた。いなごは、地の草やどんな青物も、またどんな木も損なってはならないが、ただ、額に神の刻印を押されていない人には害を加えてもよい、と言い渡された。

殺してはいけないが、五か月の間、苦しめることは許されたのである。いなごが与える苦痛は、さそりが人を刺したときの苦痛のようであった。この人々は、その期間、死にたいと思っても死ぬことができず、切に死を望んでも、死の方が逃げて行く。



というくだりです。

また、「出エジプト記」の14章7説にも「神はイナゴ、カエル、地、そして死を送りつけた」という下りがあり、過去記事の「血の川の出現:原因不明の理由で真っ赤に染まったベイルートの川」に、その部分があります。




軽簡単旧約聖書「創世記 出エジプト」より。

モーセとアロンは、十の災いを示した。
杖でナイルの川の水を打つと川は、血の色に染まり飲めなくなった。
次に蛙の大群が押し寄せ エジプト人の体と家を覆い しらみとアブが大発生して 家畜や人を襲い疫病が蔓延した。
人と獣に膿をもつ腫れ物ができ 空からは雷鳴と供に激しく雹が降り 畑の作物と木々を打ち砕いた。
イナゴの猛威は、全てを食いつくし 最後は、伝染病により ファラオから奴隷、家畜に至るまでその初子は全て死に絶えたのであった。






この「出エジプト記」によると、モーセとアロンが示した災いの順番としては、

・川が赤くなる
・カエルの大群
・しらみの大発生
・アブの大発生
・疫病
・人と獣に腫れ物
・雷鳴と雹
・イナゴ
・伝染病
・すべての初子が死に絶える


などとなるようです。

上の中で、雷鳴や雹などは今では普通のことですし、伝染病も満ち溢れていますが、カエルとかしらみとかアブというのはどうなんですかね。まあ、しらみを「スーパーナンキンムシ」と言い換えれば・・・思い当たるフシも。

そんなわけで、上のそれぞれに合う In Deep の過去記事から、雷鳴と雹や、感染病などあまりにも多いものを除いて、他のものを照らしてみますと、




などのようになりそうです。


ところで、雹(ひょう)は最近の自然現象としては確かにありふれてはいますけど、最近の傾向としては「ものすごくデカイ」のですよ。数十センチとか1メートルとかの雹が降るのです。

最近も米国のミシガンで下みたいな雹が降っています。

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Ice boulders roll onto shores of Lake Michigan より。


下のは昨年4月の米国テキサス。

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「直径1メートルの雹(ひょう)」を降らせた春のテキサスの「異常な嵐」より。


これらがもし、人や建物に直接当たった場合はどうなるかというのは想像できる部分があります。かつては「大きいことはいいことだ」と言われたりしたものですが、なんでも大きければいいというものでもなさそうです。


ここまで「イナゴ」から脱線してしまいましたが、昨晩何を調べて朝になってしまったのかというと、「エイ」なんです。



スマイルフェイスのまま海岸に広がる数百の死体


下の動画は、現地のテレビで放映された「打ち上げられたエイ」の動画です。


パレスチナのガザ地区に大量のマンタ(エイ)が打ち上げられる




ニュースの後半は、地元の漁師たちがエイを切り刻んで持って行く映像となって、なかなか凄惨ですので、そこは割愛しましたが、そこまで見たい方は、オリジナルのこちらに全編あります。

今回、ガザ地区に打ち上げられたエイは、英語の記事などを読むと、マンタ、あるいはオニイトマキエイというもののようなんですが、このマンタというものが、聖書やあるいは神話や伝説に出てくるかというと、それがどうもわからない。


調べていてわかったのは、そもそもこのマンタ、あるいはエイ全般というものの生態は謎が多いということだったのですけれど、まあ、しかし、そのあたりに踏み込むと無駄に長くなりますので、また「エイ」の出来事などがありました時に、ふれてみたいと思います。


ちなみに、マンタは、昨年の夏に私は実物を見ました。

過去記事の、

生物学者も識別できない大量の「謎の生き物」に侵略されているオアフ島の海岸
 2012年07月22日

で、江の島水族館に行った時のことを書いていますが、そこにマンタもいました。

マンタは裏から見ると、下みたいな顔(?)をしているんですよ。
裏という言い方でいいのかどうかわからないですけど。

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nique's AREA88 より。


なので、ガザの海岸で死んでいる 400体のマンタも砂にくっついているほう、つまり、裏側のほうは、上みたいな顔のままで死んでいると思うのです。スマイルで転がる死体たちというのか。

そのあたりを想像すると、迫力のあるニュースだという気もします。


今回の出来事は、ふたつとも中東で起きているということもありますが、特にイスラエルなどに関しては今年になって、何度か記事にしたこともあり、特に個人的に、この3月からはイスラエル周辺の動向を注目しているという部分はあります。


今年に入ってからのイスラエル関係の記事は下のものなどです。

イスラエルの「嘆きの壁」に中国人民解放軍の参謀総長が立つ姿を見た日
 2013年01月31日

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ジョージ・ワシントンのビジョンと予言(1): オバマ大統領が初めてイスラエルに降り立ち、第112代ローマ法王が選出される3月を前に
 2013年02月24日


また、ここ1年くらいの間に、イスラエル周辺での中東で起きた中で印象的な現象としては、下のようなものがありました。

イスラエルの天気予報マークに出現した「虹」マーク(2012年11月)

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▲ 記事「虹という「地獄の門」の彼方に」より。2012年11月20日の天気予報が「虹」と示されていました。



ベイルートで赤く染まった川(2012年2月)



▲ 記事「血の川の出現:原因不明の理由で真っ赤に染まったベイルートの川」より。





第6番目の太陽の時代は本当にやって来るのだろうか


それにしても、なんだかんだと、現在のいわゆる「第5の太陽の時代」では、やはり中東というものは、全世界の意識が向く場所なのかもしれないなあと思います。

この「第5の太陽の時代」というのはスピリチュアル的な話ではありますが、世界各地の古代文明に出てくる概念で、「今の時代の次は第6の太陽の時代になる」と言われていたりします。そして、それが始まるのは、2012年12月21日だという人もいますし、 2013年 3月28日と主張する人たちもいます。

解釈の正否はわかりませんが、しかし、この概念はマヤ文明やアステカ文明を含む古代メソアメリカ文明に共通した部分が多くあるようです。

その中で、アステカ文明では、現在の時代である「第5の太陽」までを下のように説明しています。過去記事「アステカ神話の過去4つの世界と太陽。そして、現在の太陽トナティウの時代の終わりは」からです。







第1の太陽 アトル 水の太陽

第2の太陽 オセロトル ジャガーの太陽

第3の太陽 キアウトル 雨の太陽

第4の太陽 エヘカトル 風の太陽

現在の太陽 オリン(トナティウ) 地震の太陽







時代区分の解釈はともかくとして、古代のマヤ文明やアステカ文明の人々は、その「第6の太陽の時代という完全に新しい時代」が来るとした未来感の中で生きていたようです。

そういう時代が本当に来るのかどうか、もはや私にはわからないところはあるのですけれど。