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2013年04月04日



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開戦前夜(3): 米国当局はずっと EMP 兵器実験としての北朝鮮の実験の成否を監視していた



関連記事:
開戦前夜(1): 北朝鮮が米韓との戦争に勝つ可能性があるとすると? を考えてみる
開戦前夜(2): 中国人民解放軍の機械化師団が北朝鮮との国境に向けて大規模な移動を開始
開戦前夜(4):「朝鮮半島からブラックスワンが現れた」と題する記事を書いた米国記者







 


準備なのか、単なる脅しか、あと10日以内にはわかるかも

米国のわりと正当なメディアである WND のついさきほどの記事に、最近の米国当局で「米国で EMP 攻撃の脅威の現実感が増している」ことと、政権などとの考え方の食い違いなどのことについて書かれてある記事がありましたので、翻訳してご紹介します。


ところで、今朝書きました「中国人民解放軍の機械化師団が北朝鮮との国境に向けて大規模な移動を開始」では、中国軍や韓国軍など、周囲の状況に関しての記述の多い記事でしたが、「当事者」である北朝鮮軍の動きは日本の報道にもあります。

テレビ朝日の報道から要点を抜粋しておきます。


核攻撃作戦承認…“北”新型ミサイルを日本海側に
ANN 2013.04.04

ann-0404.jpg


北朝鮮の挑発的な動きが激しさを増しています。まず、北朝鮮は、新型のミサイルを日本海側に移動させ始めました。また、寧辺(ニョンビョン)にある停止中の原子炉で再稼働に向けた兆候がみられるとアメリカの専門家が分析しています。さらに、4日朝の臨時ニュースで、北朝鮮軍は「核での攻撃を含む作戦が最終的に承認された状態だ」と表明しました。

この新型ミサイルは、「KN08」と呼ばれるアメリカ本土まで届くとみられる長距離ミサイルか、「ムスダン」と呼ばれる沖縄、グアムを射程にする中距離ミサイルである可能性が高いとのことです。いずれにしても、北朝鮮のミサイル発射に向けた具体的な兆候が明らかになり、関係国の緊張が一気に高まっています。



私は軍事は素人ですが、 EMP 兵器を3年くらい前に知った時に、正直「この世で最も怖い兵器」と感じました。いわゆるアルマゲドン(人為的なほうのアルマゲドン)は多分これだと。

今回のアメリカの記事を読むと、それはアメリカ人も同じだったようで、昨年の北朝鮮のミサイル実験なども、「米国当局者は常に EMP 兵器としての完成度を念頭に置いて実験を見ていた」ということがわかります。国を守る立場としては正しい見方だと思います。


しかし、一般的には、 EMP は理解されにくい兵器ですので(誰も直接死なないし、物質的には何も破壊しないため)、その恐怖を伝えることは難しかったと思います。

どうもオバマ大統領もその脅威をよくわかっていないようですし。


まあ・・・・・政策や軍事に詳しい人になればなるほど、「最近の戦争」は意味がわからないと思います。

「まるで子どもの遊びに見える」

かもしれません。

その通りなんですよ。

科学知識での子ども遊び。
EMP もサイバー攻撃も、新型ウイルスの作成も、別に大人じゃなくてもできる。



さて、無駄口はともかく、翻訳に入ります。


ああそうだ、一応、前回に続き、下の聖書の言葉を貼っておきます。

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聖書 マタイによる福音書 24章 6-8節

戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。

しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。




ここからです。
なお、 EMP 爆弾については、記事の後に過去記事を貼っておきますので、ご参照下さい。


また、記事に出て来る「米国を核攻撃する内容」のビデオは、In Deep で過去に字幕を入れたものと入れていないものも含めて、ご紹介したものがありますので、記事中にそのうちの動画2つを貼っておきます。





U.S. on alert for nuclear blast overhead
WND (アメリカ) 2013.04.04

米国は頭上高くで炸裂する核爆発の脅威の下にある


EMP32.jpg


アメリカの当局者たちは、北朝鮮が米国の高高度の上空で核装置を爆発させることのできる「宇宙ロケット」を使うことのできる段階にあることに懸念を持つ。この高高度核爆発は EMP 爆弾とも呼ばれ、電磁バルスを生成して地上の広範囲に影響を与える。これにより、米国の広範囲に渡る配電システムが使用不能になるだけではなく、全国の主要なインフラの多くが破壊されてしまう。

実はアメリカ当局者は、この北朝鮮の「宇宙ロケット」と EMP の関係の状態を監視し続けていた。そして、昨年12月には、北朝鮮の三段ミサイルが、EMP 兵器としての効果を生成できる高さで作動することを確認した。

この懸念は、ハワイと米国本土内のターゲットだけではなく、日本と韓国にある米軍基地に対する攻撃も脅威とも繋がっている。

北朝鮮の指導者キム・ジョンウンは 28歳の青年だ。

その指導者は昨日、米国を目標とするロケット攻撃をおこなうことを許可する書類に署名した。

署名は、北朝鮮の上級指導者たちによる緊急会議の後に署名された。公表された写真の後ろには、ターゲットになる米国の都市が示された地図が貼られていた。そこには、ハワイ、ワシントンD.C. 、そしてロサンゼルスが示されていた。

今回の脅威が急激に露見したのは、米国と韓国との合同軍事演習中、爆撃可能な状態の米軍のステルス機2機が朝鮮半島に派遣された後だった。

ステルス機の派遣後、キム・ジョンウンは、「我々はいつでも米国本土、ハワイ、グアムを含めた太平洋上各地の米軍の軍事基地を叩くことができるための準備状態に入ることを指示した」と発表したことが韓国のメディアを通して報じられた。

このステルス機の派遣を、キム・ジョンウンは「すでに脅迫の段階を越えた行為と判断した」と述べたという。

そして、北朝鮮は韓国との軍事ホットラインを切断し、北朝鮮全土に戒厳令体制を敷いた。


また、北朝鮮は、この数週間、「米国を核攻撃する内容」のビデオを3種類公開していた。それは記事の一番下にある。

ホワイトハウスの副報道官によると、「私たちは、私たちの国家の防衛と、同盟国における利益と防衛を尊重するための意志と能力を持っていることを常に明確に現してきた。米国と韓国との合同軍事演習は、米国がこの地域を防衛することのできる明確な証拠となる」と述べた。

今回の北朝鮮の好戦的な対応に対して、アメリカ国防長官のチャック・ヘーゲルは、米国西海岸のイージスミサイル防衛システムの配備を命じた。

第二の弾道ミサイル迎撃レーダーは日本に配置する。

しかし、イージス艦のミサイル防衛システムは 2017年まで正式稼働されない。

また、米国を目標にした北朝鮮の先制核攻撃の脅威は、ミサイルに搭載される弾頭の小型化に成功した実験を目のあたりにしていることにも起因している。

この「弾頭の小型化」は、明らかに米国のイージス艦の対ミサイル網を通過するために設計されたものと見られる。北朝鮮の強い態度はそこにもあるのかもしれない。


そして・・・米国軍はあまり過大に表現することをしないが、実際には、北朝鮮は「米国に EMP 攻撃を仕掛けようとしているのではないか」という懸念が非常に強くなっているという事実がある。

EMP 攻撃は米国の主要な電気網とインフラ、エネルギー、また、それらに依存している水・食糧配給にも影響が出る、また、コンピュータ系統がダメージを受ければ、宇宙システムにまでにも影響を及ぼすのだ。

最近の研究によって、その影響は「壊滅的」だと見られている。

最低でも数ヶ月は米国は「サバイバルの地」となる可能性がある。

水もない、食糧もない、電気も通信手段もない。
そもそも下水処理さえできない。

最近、米国の専門家は「キム・ジョンウンは中国からのアドバイスをすべて無視して核実験からミサイル実験までおこなっている」ことを指摘する。なので、今回の脅威にも中国の抑止力は役にたちそうにないという。

今では中国と北朝鮮のどちらが立場が上かすでにわからないほど事態は混沌としている。

アメリカ当局者の一人は言う。

「オバマ大統領は、無知なのか、ポーズからなのかわからないが、北朝鮮の挑発を単に『今までと同じ威嚇のやり方』と決めつけているフシがある。あるいは、そのようなポーズをとり、アメリカ国民を欺いている可能性さえ感じる」。

つまり、キム・ジョンウンは米国から譲歩を引き出すためにこのようなことをやっているとオバマ大統領は考えているというわけだ。

また、別の専門家によれば、キム・ジョンウンは軍部の支持を得られていないと見られている。彼の父親のキム・ジョンイルは北朝鮮の軍部を完全に掌握していた。

なので、キム・ジョンウンの好戦的な発言や態度は、自分も父親のように、軍部からの支持を得るための試みではないかという。

最近は行動の兆候も見られている。

現在、北朝鮮では、長距離ミサイルを日本海側に移動させており、トンチャリの長距離ミサイル実験場に向かって移動する複数の車両が確認されている。

多くの米国の専門家の意見では、今回の「危険な試み」は、国内に対しての姿勢と、北朝鮮軍部の信頼を得るための行動だという見方が一般的だ。

以下が北朝鮮が最近発表した動画だ。



北朝鮮による動画 『米国のお陰だ』




北朝鮮による動画 『銀河9号に乗って』








ここまでです。

最後は「国内に対しての姿勢と、北朝鮮軍部の信頼を得るための行動だという見方が一般的だ」と、ハッピーエンドで終わっていますが、どうなんですかね。

私の感想を正直に書けば・・・場合によっては、キムさんは「やる気」だとも思います。


過去記事の「 EMP 関連の記事」をリンクしておきます。

米国の保守系シンクタンクが「米国は電磁パルス攻撃で壊滅する」と報告
 2010年11月30日

「EMP 攻撃シミュレーション」だったとすると、完全な成功を収めたように見える北朝鮮のミサイル実験
 2012年04月17日

北朝鮮はスーパーEMP兵器を完成させたのか?
 2011年06月27日





  


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▲ 北朝鮮との国境に向けて大規模な移動を続ける中国の人民解放軍の第百九十機械化師団と思われる軍隊。






 



関連記事:
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開戦前夜(3): 米国当局はずっと EMP 兵器実験としての北朝鮮の実験の成否を監視していた
開戦前夜(4):「朝鮮半島からブラックスワンが現れた」と題する記事を書いた米国記者

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(※)これらの記事で使っている「開戦前夜」という言葉は、H・G・ウェルズの 1800年代の小説「宇宙戦争」の序章のタイトルということで使っているので、現実的な開戦前夜という意味とはやや違います。でも、現実的な意味もさすがに入っていますけれど。
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最初になんとなく聖書のワンフレーズでもはっておきます。

matai.jpg


聖書 マタイによる福音書 24章 6-8節


戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。

しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。






アイスランドについて


本記事の前にアイスランドの状況について書いておきます。

昨日、「アイスランドの群発地震に対して出された異常事態宣言」という記事に書いたのですが、またアイスランドで、激しい群発地震が発生しています。

ただ、これまでと違うのは、アイスランド政府から公式に「不確定状態宣言」という、あまり聞き慣れない状態が宣言されているところがこれまでとは違います。

そこで、しばらくのあいだ、あるいは群発地震が収まるまで、アイスランドの群発地震の状況を最初に表で示しておきたいと思います。下は今日(2013年04月04日)の状態です。

iceland-2012-0404.jpg


リアルタイムでお知りになりたい場合は、アイスランド気象庁の地震情報サービスページにリアルタイムでの情報があります。

今回とほぼ同じ場所で群発地震が起きたのは昨年 2012の10月でした。

その時の記事は、


アイスランドで始まった「何か」
 2012年10月21日


これら一連の地震は場所からいって火山性の地震とは関係ないはずです。では、どうして気になるのかというと、プレート上の地震だからです。

ice-land-location.jpg



そして、日本も下のように複数のプレートの上にある国で、




もし、仮に地球全体のプレートで似たような動きがあった場合、複数のプレートの結合点には何らかの影響があると考えるからです。

ちなみに書いておきますが、これは「日本に地震が起きる」という意味ではなく、プレートの境界面に「これまでにない圧力が加わる」というようなことへの懸念というか、要するに何が起きるのかはわからないのですが、地質的に不安定になるのではないかというような意味でもあります。

まあしかし・・・もうすでに「大地は不安定」という部分はありまして、今から大地がひとつふたつ消えてもあんまり関係ないという意見もあるかもしれないですけれど、まあ気にはなりますので。

アメリカのシンクホール状況なんかもさらにムチャクチャなことになっているようで、地元のメディアではルイジアナ等を含むいくつかのシンクホールが「無制御に拡大している」ことが報じられています。

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Extinction Protocolより。


また、地球の大陸の分断に関して、ドイツで創立 460年を誇る名門大学、フリードリヒ・シラー大学イェーナが発表した論文で、「将来的に、オーストラリアは分断され、アフリカの大地は引き裂かれるだろう」というものがありました。

これも翻訳できる機会があれば、ご紹介したいと思います。

アフリカ大陸の将来的な分断に関しては過去記事の、

近いうちにアフリカ大陸が2つに分断されるかもしれないとの研究
 2010年06月26日

にあります。


しかし、今回は「戦争」の話題です。





大国がいっせいに動き始めた2013年04月02日


まあ、北朝鮮の話で、食傷気味の方もあるかと思いますが、戦争が起きると日本も地理的に近いこともあり、いろいろと影響もありますので、気になる時には書いておきます。

ちなみに、私の住んでいる近所にも米軍基地が多くありまして、通常ならこのあたり一帯も(北朝鮮の、という意味ではなく、日本を攻撃する際の国のすべての)攻撃目標エリアとなっているはずで、ミサイル攻撃などを受けた場合(私が生きていれば)その状況なども報告できるという環境に住んでいます。私の近所で最も近い米軍施設は、米軍所沢通信基地で、私の家から「徒歩10分」のところにあります。私の散歩コースです。

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▲ 埼玉県にある米軍所沢基地。春先にはこの道をよく散歩します。緑や畑の多い光景の中に送電タワーが建っています。このあたりで戦闘があった場合は、通信の司令中心基地となるので、敵対勢力から見れば、最初に叩いておきたい場所かと思います。



私は映画『地獄の黙示録』の中で、マッドなカメラマンを演じるデニス・ホッパーの下の台詞が大好きで、この数十年、よく口の中で「モゴモゴ」とこの言葉を発していたりしました。

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さて、今回のニュースメインタイトル通り、中国軍が 4月 2日から北朝鮮との国境沿いに大規模な軍の移動を開始させていることに関しての報道で、わかりやすいアメリカ軍の動きに比べると、中国軍は意図がよくわからないですので、迫力があります。

すぐ翻訳に入ります。

米国の「ワシントン・フリー・ビーコン」の「危険な仕事」というタイトルの記事です。ちなみに、原文の Risky Business は、1983年にトム・クルーズが初めて主演した映画『卒業白書』の原題でもありますけれど、関係ないでしょうね。

では、記事はここからです。





Risky Business
Washington Free Beacon (アメリカ) 2013.04.03

危険な仕事


risk1.jpg


中国政府は今週、中国北東部の軍事力増員政策の一貫として、北朝鮮との国境周辺に戦車や装甲車、航空機を含む軍隊を移動させている。これは、北朝鮮との危機に関連して、米国が軍を動かしていることと関係している。

しかし、オバマ政権は、核兵器を楯に米国と韓国に対して前例のない威嚇と挑発をし続ける北朝鮮の紛争の危険が増しているにも関わらず、この「北朝鮮の兄弟」といえる中国軍の国境沿いの軍事力増強を軽視している。

機密情報へのアクセス権を持つ米国当局者の報告が、今回の「ささやかな」軍事的な動きを明らかにした。

報告によると中国の人民解放軍の部隊と、戦闘用車両の動きは、中国北東部の、遼寧省大慶と、国境沿いにある黒龍江省の瀋陽で見られている。

移動している軍は、中国の遼寧省に本部を置く第百九十機械化師団歩兵旅団であると報告は述べた。この大隊は、中国の国境沿いでの地域紛争や難民の流入に対処する、前線の戦闘部隊であると考えられている。

戦闘機は、遼寧省、河北省など広範囲を飛んでいることが確認された。

4月1日に、朝鮮半島の黄海の真向かいにある地域で、中国軍のロシア製戦闘機 Su-27 (スホーイ27)が墜落するという事故が起きているが、これは、軍の動員の増加に関係した出来事であったかもしれないと、当局者は述べた。

米国の当局者によると、今回の中国軍の動きは、おそらく2つの含みを持つだろうと述べる。

ひとつは朝鮮半島に有事が起きた場合に、北朝鮮から大量に中国に流入してくることが予測される難民に対しての国境警備。

もうひとつは、中国政府が、北朝鮮に対して「我々は防衛協定を守っている」ということを示すためのもの。中国は北朝鮮と相互防衛条約を結んでいる。朝鮮戦争の際にも中国軍はこの協定の上で北朝鮮を援護した。

また、米国当局者によると、北朝鮮内部の動きとして、陸地での移動型のミサイルシステムの具体的な動きの兆候を把握したという。また、ある関係者は、北朝鮮のトンチャリ(東倉里)にある長距離ミサイル発射場で動きが見られるという。


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我々は国境付近で、中国軍の軍事力増強についてコメントを求めたが、回答は拒否された。

また、 4月2日、中国北京で人民解放軍と中国国防省のスポークスマンは、中国東北部での軍事力の増強はしていないと語った。

国防省のスポークスマンは、「朝鮮半島の情勢は極めて複雑で敏感だ。とにかく今は緊張を緩和させ、地域の安定を維持することが重要だ」と述べた。

また、北朝鮮が国内の原子炉を再稼働すると発表したことに関しては、中国外務省のスポークスマンは「極めて遺憾だ」と述べている。

韓国も大きな動きを見せている。韓国国防省は、北朝鮮に対して、先制攻撃をおこなうことを許可する「能動的抑止」と呼ばれる新たな危機管理計画に移行したことを 4月2日に発表した。

しかし、この緊張の高まりにも関わらず、軍事境界線付近で韓国と北朝鮮が共同運営する経済特区として知られる開城(ケソン)工業団地は開かれたままという事実がある。






ここまでです。

一番最後の、「開城工業団地が開かれたままとなっている」に関してですが、上の記事の出たすぐ後に、韓国人の立ち入りが禁止されました。事実上の閉鎖といってもよろしいかと思います。

CNNの記事を貼っておきます。


北朝鮮、開城工業団地への韓国側従業員の立ち入りを禁止
CNN 2013.04.03


kim-san-04.jpg


北朝鮮は3日朝、軍事境界線付近で韓国と共同運営する開城工業団地へ向かう韓国人従業員の通行を禁止すると、韓国側に通告した。

韓国側はこの決定に「深い遺憾」を表明。韓国統一省は「工場の安定操業の障壁になる」として、通行をただちに正常化するよう求める声明を出した。

統一省によれば、北朝鮮から通告があった時点で、工業団地には861人の韓国人従業員がいた。

従業員らは数日間連続で勤務してから交代するケースが多く、そのスケジュールに沿って毎日数百人が出入りしている。この日は484人が団地に入り、446人が出てくる予定だったが、正午過ぎまでに韓国側に戻った労働者は予定の人数よりはるかに少ない。

米韓などへの挑発姿勢を強めている北朝鮮は先月末、同工業団地を閉鎖することもあり得ると警告していた。専門家らはこれに対し、閉鎖によって韓国よりも北朝鮮側が大きな打撃を受けると予想されることから、実行の可能性は低いとの見方を示していた。

北朝鮮は2009年3月にも、開城工業団地につながる境界を閉鎖した。今回と同様、米韓合同軍事演習の期間中だった。工業団地にいた韓国人従業員数百人が足止め状態になったが、翌日には帰宅を許され、閉鎖も1週間後に解除された。





  

2013年04月03日



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▲ 14世紀のイタリアのカトリック修道院での連続殺人を軸に、中世の修道院の異常な日常を描いた痛快娯楽作品『薔薇の名前』(1987年)の台詞より。左が若き日のクリスチャン・スレーター、右がすでに老いている主人公のショーン・コネリー。字幕は彼らの台詞ではなく、殺人事件の犯人である修道院の書司によるもので、これが「連続殺人の理由」でもあります。






 

さらば、アリストテレス


先日ひさしぶりに映画『薔薇の名前』を見ていました。中世の暗黒時代に修道院で起きる殺人事件をめぐる映画なのですが、その陰惨な描写と、だからこそ脳に焼き付くイメージを提供してくれる今の娯楽映画では絶滅してしまった系統の映画のひとつです。


まあしかし、この映画の内容そのものはともかく、最終的にこの映画で殺人を引き起こしていた要因のひとつが、紀元前の哲学者アリストテレスの記した『詩学』の第二部「再現する対象の差異について」をめぐるストーリーであることがラストで明らかになっていきます。

喜劇と悲劇を論じたくだりらしいです。

それを見ながら、

「アリストテレスってこっちの(文学や娯楽の)理論では優れた人だったんだなあ」

と改めて知りました。

そして「こっちの理論」という言い方には「あっちの理論はダメ」という含みもあります。


何しろ、アリストテレスは、死後2300年を経つ今でもなお私たち「生命は宇宙からやって来た」と考える人たちにとっての「障壁」となっている人であり、私がケンシロウなら、アリストテレスは宿敵「ラオウ」に相当します。


alist.jpeg



たとえば、過去記事(こちらなど)に何度も出てくる以下のくだり、


彗星や火球の衝突の話は、プラトンの時代には全く普通の話であった。しかし、哲学者アリストテレスからは地球が彗星には関係なく安全だと考えられるようになった。アリストテレスは彗星や隕石を天体とはせず、大気現象だとした。西洋思想では地球は宇宙から切り離されてしまったのである。


フレッド・ホイル著『生命はどこから来たか』より。



にあるように、アリストテレスは、彗星と地球との関係性というものをこの2000年以上にわたって、わかりにくくさせてしまった元凶でした。

彗星 - Wikipedia には、



古代ギリシアの時代から長い間、彗星は大気圏内の現象だと考えられてきたが、16世紀になって、宇宙空間にあることが証明された。



とありますが、ずいぶんと長い間、彗星は宇宙での現象ではなく、地球の大気圏内の現象だと考えられていたということがわかります。

大気圏内の現象というのは、たとえば、虹や雷とか、過去記事の、


地球の上空では光のフラッシュが永遠に続いていて、私たちはその下にいる
 2012年07月15日


などでご紹介したことのある、スプライトやジェット、エルブスというような名称の「光の現象」がありますが、彗星もそういうもののひとつだとずっと考えられてきたのです。

地球の上空の 30キロか ら100キロくらいの高層大気には「まだ解明されていないけれど、見える光の現象」は数多くあり、下の表がその一部です。



▲ スプライト、ジェット、エルブスの想像図。電気と科学の広場より。


しかし、彗星はこれらとは違い、「宇宙で起きている現象」だということが、今から400年くらい前にようやくわかってきて、現在はさらに観測も進化しました。





賢者でもあったアリストテレス


そのように、地球の現象に関しては、困った存在であったアリストテレスなわけですが、しかし、いっぽうでアリストテレスという人は、『薔薇の名前』を見て知るように、当時の敬虔な修道士をして、

神を笑うことを許されれば、世界はカオスに戻ってしまう

と思わせしめ、笑いの存在そのものを怖れされるほど「大衆文化における笑いの重要性」を紀元前に記していたというスゴイ人物であることも知ります。

今でいえば複数の肩書きを持っているような人物、たとえば「風俗評論家」と「天文物理学者」のふたつの肩書きを持っていたとして、アリストテレスという人は天文物理学者としては今イチだったけれど、風俗評論のほうでは右に出るものがいないというような人だったようです。

笑いを人間の生活の中で重要だと考えていたアリストテレスなら、「アリスト、照れるッス」というようなダジャレも言っていたかもしれません (>_<) 。




関係ないですけれど、紀元前の哲学者は同時に格闘技にも精通していた人も多く、プラトン(紀元前427年 - 紀元前347年)などは、そもそもその名前が Wikipedia によれば、


祖父の名にちなんで「アリストクレス」と命名されたが、体格が立派で肩幅が広かったため、レスリングの師匠であるアルゴスのアリストンに「プラトン」と呼ばれ、以降そのあだ名が定着した。



というように、「レスリングの師匠」を持っていたりしたわけで、当時は哲学も格闘も政治も同じ土俵にあったようです。

絵画と写真を比べても、現代の格闘との相関関係は何となくわかります。

まずは「決めのポーズ」が似てきます。


プラトン(紀元前の哲学者)

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▲ イタリアの画家ラファエロが 1510年に描いた「アテナイの学堂」に登場するプラトン。



ストーンコールド・スティーブ・オースティン(米国の元プロレスラー)

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▲ アメリカのプロレス団体 WWF が主催した 1999年の「キング・オブ・ザ・リング」に登場するストーンコールド・スティーブ・オースティン。



私はプラトンもオースティンも好きですが、やはり好きな人というのはルックスもある程度は似てくるものだということを実感します。


えーと・・・・・で、何の話でしたっけ?
ブロレスの未来でしたっけ?

ああ、彗星だ!

そうです。
彗星の話です。





彗星の正体


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▲ クロアチアのパジンで1997年3月29日に撮影されたヘール・ボップ彗星。 Wikipedia より。


先に、フレッド・ホイル博士の『生命はどこから来たか』の部分を抜粋しましたが、この『生命はどこから来たか』の第1章は「彗星の正体」というタイトルで、この章の冒頭にもアリストテレスの名前が登場します。

抜粋します。


夜空に突如として出現する彗星は、いつの時代も人々の注目を集めてきた。彗星が出現するたびに、人々は同じ問いを発してきた。

「彗星の正体は何なのか?」

ギリシャの哲学者アリストテレスは、彗星は「大気と天界のあいだの摩擦によって起こる現象」で、疫病などの厄災の前兆であると考えていた。これに対し、ローマ人の哲学者セネカは、

いつの日か、彗星が天のどのあたりを運行しているのか、なぜ他の惑星と比較して、かくも特徴的な軌道に従って天空を横切るのか説明し、彗星の大きさや性質についてわれわれに教えてくれるような人物が現れるだろう。


と書き残しているから、彼が彗星を地球のはるか彼方を行ったり来たりする天体だと考えていたことが分かる。

けれども、アリストテレスに関する研究がさかんだった中世には、彗星を大気の中で起きる虹や雷のような気象現象の一種だと考えるのが一般的になってしまい、彗星を凶兆と見なす考え方も、つい最近まで人々のあいだに根深く浸透していた。



とあります。

上にある「彗星を凶兆と見なす考え方」がホイル博士の死後も続いていたことは、一昨年のエレニン彗星などのことを思い出すとわかります。意味なく人々に嫌われたまま消えていった可哀想なエレニン彗星についての過去記事は下などにあります。

エレニン彗星は 9月11日に太陽フレアの中でほぼ完全に消滅
 2011年09月17日



▲ エレニン彗星が崩壊・消滅した光景。過去記事「消滅したエレニン彗星:そして、彗星の存在の意味」より。


ちなみに、アリストテレスの2000年にも続く呪縛を破るキッカケとなったのが、我らがヒーローのイケメン科学者ニュートンの発見した「万有引力の法則」を適用できる科学者たちが出現してからだったようです。『生命はどこから来たか』では、上のあとに以下のように続きます。


彗星の研究が「科学」と呼べる域に達したのは、 17世紀のエドモンド・ハレーの研究からだった。彼は、彗星に関する古い記録をあさっては、友人アイザック・ニュートンが発見した万有引力の法則を適用して軌道を計算し、ついに、 1531年と 1607年に出現した三つの彗星の軌道が酷似していることを発見した。



これが、宇宙の中で彗星が「軌道を持って周回しているのではないか」ということに気づいた人物がこの世に現れた瞬間です。

ニュートンとハレーというふたりの科学者によって、世界は少し前進したかのように見えました。

しかし、それから 400年。

彗星が宇宙での現象であることがわかったということを除いては、実はこの頃からそれほど解明は進んでいないと言えます。

上に何度か引用したWikipedia にも、


彗星の性質などには、未だに不明な点も多く、彗星の核に探査機が送り込まれるなど、現在でも大きな関心が寄せられ、研究が活発に続けられている。



と、ハレー博士からの発見からの進歩は遅いことが伺えます。

しかし、実際には科学の進歩というのはじっくりと進むものではありませんでした。
いろいろな突破口が「突然発見(あるいは、発明)される」ものでした。


この 2013年から 2014年にかけて、私は先日の記事などで、


今年か来年に人類(つまり私たち)の「観念の変転」がなければ、すべての人類はすべてこの宇宙から消え去るのではないかと私は考えます。これは死ぬとか絶滅とか人類滅亡ではなく、存在そのものが消え去るということです。

宇宙史の中で「人間の存在はなかったこと」になる。



というようなことを書いておりましたけれど、この「観念の変転が起きるため」には、やはり曖昧な思想だけでは苦しく感じます。

その「観念の変転」を促す科学的な大きな発見、あるいは、発明などが必要かとも思います。

しかし、そのことはまた改めて書こうと思います。




ロシアで話題の虫はエイリアンなのか、地元に出現した新しい種なのか


さて、ここまでさんざん映画とプロレスについて語ってきたわけですけれど(そうだったのかよ)、今回は昨日見た奇妙な報道とその動画を貼っておきます。

今年2月に隕石が爆発したロシアのウラル地方の話題で、そこで正体のわからない虫たちが「雪を食べている」というもので、地元では「隕石が運んできた宇宙の虫では」というような話となっているというものです。

cha.jpg

▲ その記事より。


実際には、十数メートル程度の隕石では、大気圏を突破した後の摩擦熱により、隕石に生物が付着していたとしても生き残る可能性はありません。

ただし、「彗星」の場合は違う可能性もあるかもしれないですが。

彗星の核は基本的に氷で、しかも大気圏に突入するまでは絶対零度に近い低温であるので、爆発による分子的な破壊を免れれば、あるいは地上に到達できる可能性もあるのかもしれません。

それでは、ここからロシアの声の記事です。





「チェリャビンスク隕石で飛来した」雪を食べる虫
VOR 2013.04.02





ロシアの冬の風物詩、雪が、異星の生命に食べつくされようとしている。 Runet上に、チェリャビンスクで撮影された不思議な生物の映像が登場した。チェリャビンスク隕石衝突から1ヶ月経ってから現われだしたマッチの頭より小さなこの昆虫は、雪の中を這い回り、雪を食べる。それと時節を合わせてウラル地方当局は、地上の雪の量が劇的に減少している、と発表した。

学者の間でも意見が分かれている。チェリャビンスク生物学大学教授で生物学博士のゲオルギー・ベロノシュキン氏は、「隕石の中には、星間飛行を生き延びた地球外生物が含まれていたのかもしれない。地球で思いがけないご馳走にありついた、すなわち氷の状態の水に。そういうことかもしれない」と語っている。

しかし、別の学者グループは激憤している。地球外「摂雪」生物飛来説は投機的デマであり、映し出されているのは「ユキノミ」あるいは「ユキトビムシ」に過ぎない、と。






ここまでです。

参考までにですが、2月にロシアのウラル地方で爆発した「隕石」は、隕石ではなく「彗星」だったかもしれないとする報道は、当時、ありました。

日本の報道から抜粋しておきます。
産経新聞のものです。


彗星だった? 露の隕石、水分検出
msn 産経 2013年02月19日

ロシア南部チェリャビンスク州に落下した隕石について、露専門家は、落下時に軌道上で大量の水分が検出されたことから、落下したのは隕石ではなく「彗星」の可能性があると明らかにした。

国営ロシア通信によると、隕石の降下時に、ロシアの気象衛星が軌道上で水の分子を大量に検出していたことが判明。2月19日、会見した応用地球物理大学のラプシン学長は「宇宙からの物体は、氷をたくさん含んだ彗星だった可能性がある」と述べた。今後、詳しく調査するという。



パンスペルミア説から見れば、「隕石」と「彗星」は意味が違うもので、岩の固まりに過ぎない隕石には生命が付着することはあっても、大気圏の通過の際に摩擦熱ですべて死滅するはずで、隕石から生命が地球にもたらされるという可能性はほんどないように思います。

しかし「彗星」は核が超低温の氷ですので、大気圏通過の際の摩擦熱をかなり緩和する作用はあります。数百度の温度に数秒耐えられるような細菌(大腸菌は耐えられる)のような生物なら、大気圏突破の可能性はゼロではないかもしれません。

クマムシのように、1ミリ程度の生物でも、かなり強いものも地球には存在します。

kuma-mushi.jpg

▲ 過去記事「人類がついに最強多細胞生物クマムシとの対話を始める」より。


クマムシで注目すべきは「マイナス273度」という、ほぼ絶対零度の気温でも生きていられることです。つまり、「マイナス273度」というのは宇宙空間の基本的な気温で、しかも、「真空でも死なない」ため、クマムシは、地球よりも宇宙に適しています。

私は3年前にこのクマムシを知った時、その脅威の生態に驚き、それからあらためて生命に着目し始めました。植物に興味を持ち、育て始めたのもその頃からです。



  
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