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2013年06月29日



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再び現れた太陽の横の「木星サイズの物体」から、類似した過去の現象の時代を振り返る



popocatepetl-volcano.jpg

▲ スーパームーンを背景に噴火するメキシコのポポカテペトル山。6月23日。






 


もうひとつの現実があるような夢を毎晩見ていたスーパームーンの前後

先週の数日間は、異常なほどハッキリとした夢を毎晩見続けていまして、スーパームーンとは関係ないんでしょうけれど、でも何となく、「やっぱり少しは関係あるのかなあ」と考えてしまうほど、毎晩毎晩、現実がもうひとつあるかのような夢を見続けていました。

スーパームーンとは、月が地球にいつもより近づくので大きく明るく見えるということらしいんですが、スーパームーン - コトバンクには下の記載があります。


(スーパームーンの時には)地震が起こるなどの災禍が訪れるという風説がある。しかし、そのような事実の裏付けはなく、力学的には潮位の干満の差がわずかに大きくなる程度に過ぎないと考えられている。



と書かれていますけれど、ここにある、


> 力学的には潮位の干満の差がわずかに大きくなる


というのを以前は見落としていました。これ自体がすごい。たとえどんなわずかな差であっても、地球の「海」の質量を考えてみると、月がものすごいパワフルな影響を地球に与えていることがわかります。

潮位の干満に影響するようなエネルギーが、こう・・・寝ている私たちの脳や体にもジワジワ影響して・・・というようなこともあり得るかもなあと思ったり思わなかったり(どっちだよ)。


それにしても、夢もあまりにもその様相がリアルだと、「やはりあれはどこか他に存在する現実の別の世界だよなあ」と思わざるを得ない部分があります。脳の中で作り出される架空というように考えることのほうが無理がありそうで。

以前、米国の理論物理学、ミチオ・カク博士の「夢とデジャヴ」についてのことを翻訳した、

「デジャヴ(既視感)はパラレルワールドの存在と関係がある可能性」に言及した米国のミチオ・カク博士
 2013年01月04日

という記事の途中の余談めいた部分で、


夢のすごいところは、「既視感(経験したことのある感覚)と未視感(経験したことのない感覚)が同居している」ところに、さらに自分の実際の世界の中には存在していないものも出てくる、というところにあります。

過去も未来も架空もゴチャゴチャになっていて、ないものまで登場するのに「しかもまるで本当のように感じる」という「夢」というものを私たちは見る。



と書きましたけれど、先日まで見ていたものにはその要素がすべて入っている上に、あまりにもリアルで、改めて「夢」というものについて考えたりしていた最近でした。




メキシコ富士

ところで、今回の記事の一番上に載せました写真は、メキシコのポポカテペトル山という山で、現在噴火中の山です。写真はスーパームーンのほうのことで載せたので、どんな山か知らなかったのですので調べてみましたら、この山、「メキシコの富士」と言われているんですね。

下は Wikipedia からの抜粋です。


このポポカテペトル山は成層火山であり、見た目が富士山にそっくりなため、日系人や日本人にはメキシコ富士と呼ばれることもある。この他、この山の付近はメキシコ国内有数の未確認飛行物体が多数目撃される地帯として、UFO研究家などに広く知られている。



これを読んで、「ああ、あの山か」と思い出しました。

昨年、やたらと UFO とされる物体が噴火中に火口の中に突っ込んでいく様子が撮影され、メキシコではテレビでも報道されていたので覚えています。

下の動画はその時のものからの抜粋です。




科学者なども登場していろいろと可能性を論じたりしていましたが、結局、何であるかはわからなかったようで(そりゃそうでしょうけれど)、その後もこの火山の噴火口に突入する物体は何度か記録されています。


・・・と、ここまで全然タイトルと関係してないことでしたね。
ここからタイトルの話に少し入ります。

そんなに大した話ではないのですが。





太陽への巨大な訪問者のあった後には何が起きる?


昨年の記事になりますが、

「太陽騒動」から3年目の 2012年に再び太陽の周囲に集まる「巨大物体」たちを前に無視もできずに呆然と見つめる私
 2012年12月18日


という記事に、 2012年 5月 2日に NASA の太陽観測衛星 SOHO が撮影した写真を載せたことがあります。

下の写真です。


2012年 5月 2日の太陽観測衛星の画像




何かこう、太陽の横に丸いものが見えるのですが、太陽との比較で見ると、木星くらいか、それよりも大きいようなサイズといえそうなものです。



そして、下の写真は 10日ほど前の、やはり NASA の SOHO の写真です。


2013年 6月 17日の太陽観測衛星の画像

sun_obj-2013-06.jpg


私自身でも、Helioviewer などで確認しましたが、もう少し解像度のいいもので確かめてみると、下のように、大きな物体だけではなく、太陽の下側に何となくいろいろと小さな丸いものも写っているということに気づきます。

sun-obj-2013-06-17-02.jpg

▲ SOHO の COR-1カメラより。



昨年のものと似ている感じもしますけれど、この大きな丸いものは、サイズ的に考えてもあまりにも巨大なもので、何であるかを想像するのは難しいですが、私はふと、「太陽の横の巨大なものといえば・・・」と、米国ハーバード大学の資料庫にある「1921年に科学者たちが太陽の横に見たものに関しての文書」を思い出しました。





92年前に天文学者たちが見たもの

その資料は The SAO/NASA Astrophysics Data System という天文に関しての膨大な資料があるハーバード大学のデータシステムサイトの中にあります。

これについては、上にリンクしました過去記事「太陽騒動から3年目」の記事の中で翻訳していますので、再掲しておきます。


Observations of an Unidentified Object seen near the sun on Sunday, August 7, 1921

1921年8月7日に、太陽の近くで観測された正体の物体


1921-87.jpg


1921年8月7日の夕暮れの時に、非常に興味深い現象が起きた。

その時、その光景を目撃したのは、米国プリンストン天文台の所長であるヘンリー・ノリス・ラッセル氏と、そして、米軍のエディー・リッケンバッカー大尉、リード・チャンバー大佐ら数人だった。

彼らはキャンベル天文台のキャンベル氏の自宅から天体を観測していた。

その時、西側の高い上空に非常に濃い色の「雲」が現れた。そして、浅くて薄い層の雲の一群が地平線に隣接した。ふたつの雲はくっきりと現れていた。

そしてそのすぐに、太陽の低い位置が地平線に沈もうとしたのだが、そこにはモヤのような煙のような光を帯びた雲があった。それから、太陽は興味深い幾何学的な連続のような形をしながら地平線に沈もうとしていた。

太陽は地平線に沈んでいった。
しかし、その太陽の横に「何かある」のである。

チャンバー大佐は、周囲にこのように尋ねた。

「太陽の左にあるあの星は何という星ですか?」

リッケンバッカー大尉はしばらくの間、太陽の横にある星を見たが、「コメントできません。わからないのです」と述べるだけだった。

プリンストン天文台所長のラッセル氏は、それが水星ではないかと考えたが、調べてると、水星ではないことがわかった。

その後、ラッセル所長は、ハーバード大学の天文台のベイリー教授に手紙を書き、教授の考えを聞いた。ベイリー教授の意見は金星ではないかということだったが、しかし、ベイリー教授のもとには、同じ日に別の人物から「不審な天体を見た」という問い合わせがあった。

この2カ所のそれぞれの天体を見た位置と、目撃した時間から計算すると、その不審な天体は信じられない猛スピードで移動したことが判明し、結果的にそれが何であるかはわからなかった。



というものです。


この 1921年の時の目撃例は、観測した人たちが当時の天文学の専門家たちだったということもあり、このような正式な資料として残されているもののようです。この 1921年のものも、先日の SOHO で撮影されたものも、正体がわかることもないかもしれないですが、その正体よりも、

「太陽の横にデカイものが見えた後に地球ではどんなことが起きていたんだろう」

と、急に、あまり関係のなさそうな関係性に興味がいくのでした。

太陽活動(太陽の黒点数)と社会活動には明らかな関係性があることは今までもたまに書いていましたが、「太陽の横にデカイものがあることと地球のことが関係あるのか」というと、まあ、ないと思います。しかし、何だか考えてみたくなったりしたんですね。


まあ今の社会・・・私自身はあまり快く思うことができない今の地球の人間社会の行く末も知りたいというか。

そういうこともあって、何となく気になりました。

太陽の横に高速で移動する物体が観測された 1921年8月7日から、翌年1922年にどんなことが起きていたのか 1921年 - Wikipedia1922年 - Wikipedia から見てみました。もちろん、いろんなことが起きていたわけですけれど、目についたのは下のいくつかの項目でした。


・1921年11月4日 - 原敬首相が東京駅で暗殺される
・1921年11月25日 - 皇太子裕仁親王(後の昭和天皇)が摂政に就任
・1922年4月3日 - ヨシフ・スターリンがロシア共産党書記長に選出
・1922年10月31日 - ベニート・ムッソリーニが首相に就任
・1922年11月1日 - トルコ革命
・1922年11月26日 - ハワード・カーターがツタンカーメンの墓を発見
・1922年12月30日 - ソビエト連邦成立




その後の数十年の世界を予感させるようなことが「始まった頃」というような感じがいたします。

ツタンカーメンの墓に関しては、ちょうど最近、ファラオの陵墓から出土された像が動いたというようなことを記事にしたこともあり、載せました。

死者の世界の王「オシリス神」の像が動き始めた年に浮かび上がる「洪水の概念」
 2013年06月25日

という記事です。



まあ、これからの地球・・・。

観念的なことは置いておいても、社会の激変というものは確かに起きつつある予兆はあって、経済も戦争に関することも他の様々なことについていろいろなところで言われていることですが、しかし、一方で、「社会や経済に関しての人の予測は当たらないものだ」という事実も 2008年以来実感していることでもあり、何ともいえない部分もあります。

そういえば、アメリカで「トレンド予測家」という肩書きで比較的有名人であるジェラルド・セレンテという人がいます。

この人は昨年、「2013年の金融崩壊は大恐慌より深刻なものになるだろう」というようなことを、様々なところで述べていましたが、つい先日、彼は最新のトレンド予測を自身のリサーチ会社のサイトで述べていました。やはりいつもと同じように悲観的なことを語っています。

経済の問題(あるいは崩壊)と共に「戦争」がキーワードになる時代だと予測しているようです。

gc.jpg

USA Watchdog より。


それでも、未来がどうなるのかは、結局、時間や時代が進んでみないとわからないことだとも思います。それが良い方向であろうと、悪い方向であろうと、少なくとも私たちは「未来」へとは向かっているわけですし、一応、「進んでいる」ことだけは確かなようですので。


最近、冒頭に書いた「夢疲れ」のせいもあるのか、更新がやや滞りがちでしたが、書いておきたいことはいろいろとあります。




  

2013年06月25日



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自ら回転を始めた古代エジプト像を人々は「ファラオの呪い」と形容し


6月24日の英国のデイリーメールの記事で、1日で 1000近いコメントが書き込まれたような話題となった記事があります。それは下のような記事でした。

osiris-01.jpg

Daily Mail より。






 


これはタイトルだけを読んでも何だかよくわからないと思うのですが、英国の美術館にある古代エジプトのオシリスという神の彫像が「自分で動いた」というものです。

ところで、記事をご紹介する前に、この「オシリス」について Wikipedia から説明を抜粋しておきます。


オシリス

オシリスは、古代エジプト神話に登場する神の一柱。

生産の神として、また、エジプトの王として同国に君臨し、トトの手助けを受けながら民に小麦の栽培法やパン及びワインの作り方を教え、法律を作って広めることにより人々の絶大な支持を得たが、これを妬んだ弟のセトに謀殺された。

この際遺体はばらばらにされてナイル川に投げ込まれたが、妻であり妹でもあるイシスによって、男根を除く体の各部を拾い集められ、ミイラとして復活。以後は冥界アアルの王として君臨し、死者を裁くこととなった。


osiris-totenbuch.jpg

古代エジプトの『死者の書』に描かれるオシリスの姿。




そして「動く像」に関してのデイリーメールの報道は短くしますと、下のようなものです。




マンチェスター美術館にあるファラオの陵墓から発見された死の神の彫像が自分自身で回転した


英国マンチェスター美術館に展示されている、紀元前 1800年ごろにエジプトで作られたとされるオシリス神の偶像が、自ら180度回転した。

回転は昼間にのみ起こり、夜間は運動が止まっていた。その様子は美術館の監視カメラに記録されていた。神像はガラスケースに収められており、ケースの鍵を持っているのはひとりの学芸員だけで、他の人間が触れることはできない場所だ。

監視カメラの映像を早回しで見てみると、像はまるで意思を持つように正確な円を描いて半回転している。

専門家も理由がわからず、「いわゆるファラオの呪いでは?」などと冗談とも何とも言えない返答しかできなかった。

像の高さは 25センチメートル、「ネブ・ア・セヌ ( NEB-A Senu )」と名付けられたもので、エジプトのファラオの陵墓から発見された彫像だ。1933年、マンチェスター博物館の収蔵品となった。

オシリス神は死者の世界をつかさどる。







ちなみに、一度だけ回転したということではなく、最近、気づくと回転していることに気づいた学芸員が、監視カメラで1日中、部屋を監視することを決めたところ、誰も触れていないのに回転していたことが判明したということのよう。

記事にある監視カメラの映像はマンチェスター美術館が公開しており、下がその動画です。




その映像から、どのように回転していたかを示したスクリーンショットが下のものです。
最初の写真で丸く囲んだ像がオシリス神の彫像です。

キャプションはデイリーメールのものです。


回転するオシリス神の彫像

o-1.jpg

▲ 30センチほどの高さのこのオシリス神の像は80年前からこの美術館に展示されているが、最近になって回転していることに気づいたという。そこで、学芸員は、監視カメラを設置することを決めたとという。




o-3.jpg

▲ 美術館の閉館時には、明らかに像の向く位置が変化していることがわかる。




o-4.jpg

▲ 翌日の美術館のオープンしている日中。一周の約4分の1程度まで像は回転している。




o-5.jpg

▲ さらにその翌日の朝。彫像はさらに動いていた。顔の向きは最初の方向から相当移動した。




o-6.jpg

▲ その日の美術館の閉館の時間。彫像は最初からほぼ180度回転していた。



というものなんですが、なぜ回転しているのか今のところ理由はわからないながら、英国の物理学者のブライアン・コックス博士という人などがコメントを寄せており、展示しているガラス面や置いている石台などに微妙な振動の原因となる差分摩擦というようなものが起き、それにより回転しているのではないかというようなことを述べています。

しかし、デイリーメールではそのコックス博士のコメントを載せた後に、

「しかし、それなら、どうして前にも後ろにも進まず、しかも、ほぼ完全な円を描いて回転しているのだろうか?」

と記しています。
私もそれは思います。

美術館の振動で動いているのなら、もう少しランダムに動くように思います。


なお、この記事の注目度はかなりのもので、さきほど見てみましたら、コメント数が下のような状態になっていました。

pha-com.jpg


記事の掲載から2日ほどなので、ものすごいコメント数だと思います。


さて、実は今回この像の「オシリス」という神様の名前をはじめて知ったのですね。それが「冥界=死者の世界」を司る神様であるということも知ったのですけれど、少し調べてみると、このオシリスという神様には、いろいろな見方や考え方があって、その中には「ややコワイ帰結」となっている話もあるようです。





3800年を経て動き始めたオシリスの本当の姿は?


ところで、上のオシリスは冥界の神であると同時に、日本人に贈る聖書ものがたりという本などの記述によると、「ナイル川の守り神」であるそう。

このナイル川は現在、エジプトと、エチオピアの間で「ナイル川」を巡っての水戦争の瀬戸際にあることが報じられています。

nile-sw.jpg

アルジャジーラより。


どちらの国かもしれないですが、特に、エジプトの水不足がひどいらしく、エチオピアがナイル川にダムを建設すると、エジプトへの水の量が大きく減るのだそうで、エチオピアに警告しているのですが、その内容が、「戦争を含むあらゆる選択肢がある」というようなものですので、かなり厳しい問題のようです。

神様がたくさんいる(いた)はずのエジプトで、ナイル川の守り神であるオシリス神もいるというのに、どうもこの川を巡って大きな衝突になりそうになっている。


「うーん・・・」といくつかのページを見ていましたら、「戦争はなぜ起きるのか」というブログに「オベリスクの悪魔 オシリスと地獄 聖書の神ヤハウエの正体オシリス」というページがありました。

書いている人自身の考えだけではなく、いろいろな書物などから抜粋されています。


それによりますと、このオシリス神というのは、ギリシャ神話のディオニュソスという神と同一であり、それは戦争の神であるというようなことが書かれてありました。

ディオニュソスというのは一般的にはお酒(ブドウ酒)の神様というような感じで言われている神様です。


そのブログの記事からいくつか抜粋してみます。


「エジプト神イシスとオシリスの伝説について」プルタルコス著(岩波文庫)より

オシリスは大遠征軍を起こしたが、その時、全軍を多くの部分に分け、そのおのおのに動物の姿の旗印を与えた。そしてこれが、この旗印のもとに集まっていた人々の一族のものたちにとって神聖で貴重なものになったというのです。

そしてディオニュソスはほかならぬオシリスと同一の神であるがゆえに湿り気の元締めで、従ってHyesと呼ばれる、などと申します。




「世界宗教史2」ミルチア・エリアーデ著(ちくま学芸文庫)より

密儀は、信者たちがディオニュソスの完全な顕現に参与することで成り立っていた。

儀式は村から遠く離れた山や森の中で行われる。
生贄を八つ裂きにし、生肉を喰らうことによって、神との交流が実現される。



などとあり、そして、このブログの作者は、下のような図式を記していました。


> オシリス=ディオニュソス=アッティス=アドナイ=ハデス=ヤハウエ=聖書神=サタン


途中を省略すれば、「オシリス=サタン」ということになってしまいますが、そういうものなのですかねえ。


いろいろな解釈があるのでしょうけれど、仮にマンチェスター美術館のオシリス像が上の図式に当てはまるようなものだった場合、「それが動き出した時代」というものの意味を思います。




聖書に書かれてある「洪水」の意味


先日の記事、

黙示録的な洪水(2): 川のない山間にある「インド有数の聖地」が鉄砲水に飲み込まれる時
 2013年06月22日

では、インドのウッタラーカンド州という山の中にある聖地が鉄砲水により壊滅的な被害を受けたことにふれていますが、それから3日経っても、被害の全貌はまだはっきりとしていないながら、下のような見出しの記事が報じられています。

utk-5000.jpg

NDTV より。


昨年からですけれど、最近は洪水に関してのことについてずいぶんと多く書いていました。しかし、どうして今回、古代エジプトの像が動いた話から洪水の話になったのかといいますと、上に引用したブログの最後のほうに、ミルチア・エリアーデという人の著作の中にある「ノアの洪水」についての抜粋があったのです。

そこには以下のように書かれてありました。


「世界宗教史1」ミルチア・エリアーデ著(ちくま学芸文庫)より

洪水の原因は人間の罪であると同時に世界の老朽化であることが確認される。

宇宙は、それが存在する、すなわち生存し、生産するという単なる事実によって、
しだいに退化し、ついに衰亡するのである。これゆえに、宇宙は再創造されなければならないのである。

言いかえれば、洪水は新しい創造を可能にするために「世界の終末」と罪に汚れた人間の終末を大宇宙の規模で実現するのである。



と書かれてあるのだそう。


まあしかし、このような宗教的な意味がどうであれ、洪水は実際に急激に増え続けていて、時期を考えてみると、これからも増えると思います。洪水はどこでも起きるのでしょうが、今回自分の書いたものを読んでいると「いわゆる聖地と呼ばれるようなところ」に危機があったり、とかを感じたりしてしまいます。


自然の上に神がいてもいなくても、人間は自然を制御できないわけで、フレッド・ホイル博士の書いていた「天体の爆撃の時代」もそうですが、自然の猛威が圧倒的に人類を攻める時、人間は謙虚になり、自然や、あるいはその上にいるのかもしれない神に対して畏怖を持ち振る舞うようになっていくようです。

「人間から傲慢が消えていく」

ということです。

フレッド・ホイル博士によれば、この 500年間はその逆の時代で、「現在の世の中は、人間が自然や宇宙を恐れることのなくなった傲慢な時代」ということのようです。


私もそう思いますし、何より私自身がそのような(自然と宇宙に対しての)傲慢さの中で生きていることにも気づきます。




  

2013年06月23日



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voi-top2.jpg
▲ ヴォイニッチ手稿より。イラストは、大きくわけて、未知の植物、宇宙の図、そしてたくさんの女性たちが描かれてます。文字もイラストも、そのすべてにおいて、ヴォイニッチ手稿ひとつも解明されていません。






 


ヴォイニッチ手稿に関しての In Deep 内の関連記事

『ヴォイニッチ手稿を解読した』という人物の登場
 2011年12月06日

ヴォイニッチ手稿とアステカ文明のリンク(1)
 2014年02月09日

ヴォイニッチ手稿とアステカ文明のリンク(2)
 2014年02月10日





英国の研究者たちが続けているヴォイニッチ手稿の解読


ヴォイニッチ手稿というのは、1400年代のはじめ頃に記されたとされる謎の古書で、現在の地球に存在しない文字のようなテキストで記され、数多くの未知のものが描かれたイラストが添えられています。

人類や自然界の秘密や真実が隠されているかもしれない古書と呼ばれることもある一方で、今では「内容に意味がないデタラメの書」という説も強いです。

この古書に関しての一般的な説明を Wikipedia から抜粋しておきます。


14世紀から16世紀頃に作られたと考えられている古文書。全230ページからなり、未知の言語で書かれた文章と生物を思わせる様々な彩色された挿絵から構成されている。

文章に使用されている言語は、単なるデタラメではなく言語学的解析に照らし合わせ、何らかの言語として成立機能している傍証が得られているため、一種の暗号であると考えられているが内容は不明。

手稿には、記号システムが確認されている特殊な人工文字によって何かの詳細な説明らしき文章が多数並んでおり、ページの上部や左右にはかなり緻密な、植物や花の彩色画が描かれている。植物の絵が多いが、それ以外にも、銀河や星雲に見える絵や、精子のように見える絵、複雑な給水配管のような絵、プールや浴槽に浸かった女性の絵などの不可解な挿し絵が多数描かれている。




この説明の中にある「複雑な給水配管のような絵」というあたりは、文字だけではわかりにくいと思いますが、たとえば、下のようなものです。

voi-sys1.jpg

▲ ヴォイニッチ手稿より。


植物のイラストがもっとも多いですが、上のように、女性たちが合理的な説明のつかない行動をしていることを示しているページも数十ページにわたり続きますので、ヴォイニッチ手稿の中で重要なテーマであることを感じます。イラストに男性は一切出てきません

人間で登場するのは女性だけで、あとは植物と宇宙の構造のような図。


昨日の英国の BBC の報道で、このヴォイニッチ手稿が取り上げられていることを見つけまして、そのタイトルが「ミステリアスなヴォイニッチ手稿は「真実のメッセージ」を持つ」というものだったのでした。

読んでみると、内容はタイトルとはちょっと違う感じで、ほんの少し研究が進んだけれど、相変わらずデタラメ仮説も根強いというものでしたが、しかし、英国ではいろいろな大学でかなり真剣にこのヴォイニッチ手稿の解読について取り組んでいるということを知り、いまだに多くの人の心を惹きつけるものではあるようです。


ヴォイニッチ手稿の解読に関しては、過去記事の、

『ヴォイニッチ手稿を解読した』という人物の登場
 2011年12月06日

という記事でもご紹介したことがあります。

このヴォイニッチ手稿は、インターネットで、ほぼ全部を閲覧することができますので、興味のある方はぜひご覧いただけるとよろしいかと思います。

Voynich Manuscript

に、ヴォイニッチ手稿を所蔵するイェール大学のバイネキー稀書図書館がデジタルカメラで撮影し公開したものを並べてくれているサイトがあります。






ちょっとした偶然

実は数日前に、ふだんそれほど交流しているというわけでもない方から久しぶりにメールをもらったんですが、その内容が、ヴォイニッチ手稿についてのものでした。

メールに BBS の過去ログの URL があったのですが、それを見てみると、日本でも、ヴォイニッチ手稿について真剣に考えている人たちが結構いらっしゃることを知ります。教えてもらったログは、こちらです。

宇宙の人類の関係とか、あるいは DNA やクローン技術と関係していることだとか、様々な人たちがいろいろと考えているようです。


また、女性しか出てこないことについては、全体性に関しての希望とも呼べる説の発見のメモというページに、


> ヴォイニッチ手稿の挿絵には見渡す限り人間の形をした者は全て「女性」である。
> なぜ女性なのかと言う点だが、人間が母親のお腹で初めて人間の形を成した時の性別は皆「女性」だからである。
> 男性への分化はその後に起こる。


というような抜粋があったりもしました。


そんなこともあり、ここ数日ヴォイニッチ手稿のことを考えていた時に、昨日 BBC の報道を偶然、目にしましたので、これは何かの縁だろうからご紹介しておいたほうがいいかなあ、と記事にした次第です。


ちなみに、今回のオリジナル記事はわりと長いものでしたので、余談はこのくらいにして、ここから本記事に入ります。



続きを読む



  

2013年06月22日



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「水」の被害による言葉を失う光景の数々







 

先日の記事、

世界中で止まらない「黙示録的な洪水」の連鎖
 2013年06月20日

では、インド北部で起きている大洪水についてふれたのですが、その後の報道などを見ていますと、この洪水は、地域によっては、いわゆる通常の洪水とは違う原因の被害があったことがわかってきます。

このインドのウッタラーカンド州という中で、特に大きな被害を受けた集落のひとつに Kedarnath という村があります。正確な読み方はわからないですので、便宜上、ケダールナスと読ませていただきます。下が鉄砲水に襲われた後のその村の光景の写真です。

Kedarnath_temple_flood_landslide_photo.jpg


ke-02.jpg

Kedarnath floods 他より。


このケダールナスという村の場所は地図では下の場所になります。

Kedarnath-map-1.jpg

▲ ウッタラーカンド州 ケダールナス( Kedarnath )位置。チベットの国境に近く、ほとんど山岳地帯と言えます。


チベット自治区との国境に近い場所で、このあたりはほとんど山岳地帯のはずです。

「そんな場所で上のような激しい洪水が?」

と思い、グーグルアースの写真で、この村のあたりを見てみました。

それが下の写真です。

keda-ge.jpg


写真は冬の季節のもののようで雪がありますが、いずれにしても、見た感じでは完全な山岳地帯で、周囲にも「洪水を起こすような川の存在」というようなものも見えません、。


それなのに、どうしてこんな村を壊滅させたようなすさまじい鉄砲水が起きたのかを調べてみますと、インドのメディア PTI の記事を引用したサイトがありまして、そこに以下のように説明されていました。


今回のケダールナスの洪水は「ケダルドーム」の破壊によって引き起こされたと考えられている。ケダルドームとは、決壊したチャルバリ湖 ( Charbari ) の貯水池につながっている氷河状態のドームだ。

今回の記録的な豪雨は、インド北部の特にウッタラーカンド州とヒマーチャルプラデーシュ州の州で壊滅的な洪水を引き起こした。また、北インド全域に渡って地滑りが発生している。現在、インド陸軍、国境保安部隊(BSF)、国家災害対応部隊(NDRF)などが救助活動をおこなっている。

被害の大きかったケダールナスはウッタラーカンド州でも神聖なヒンズー寺院のある場所のひとつとして知られている。



詳細はわからないですが、山中の「氷河」あるいは「万年雪」のような状態のようなドームが、豪雨によって破裂、あるは溶解して、それが貯水地の大きな決壊に結びついたというような感じが伺えます。


ちなみに、ウッタラーカンド州では、 6月 20日から 22日までの3日間、州による「喪に服する期間の宣言」が出されました。被害の甚大さを印象づける出来事だと思います。

この記事をインドのメディアからご紹介します。


Three-day state mourning declared in Uttarakhand
oneindia (インド) 2013.06.20

ウッタラーカンド州は3日間の喪に服すことを宣言

uttarakhand-3-mourning.jpg


ウッタラーカンドの州政府は 6月 20日、絶え間ない豪雨によって引き起こされた洪水災害に対し、 6月 22日までの3日間を州として喪に服する期間とすることを宣言した。

州政府長官のSSネギー氏は、「鉄砲水と豪雨による洪水により、多くの人々の生命と財産に大規模な被害が生じたことに対して 6月 20日からの3日間を喪に服する状態とする」と述べた。

この期間、州政府の建物や施設ではすべて半旗が掲げられ、また、この期間での冠婚葬祭等は行われないこととする。







自然に対しての経験則が通用しなくなっていく時代に


最近、過去のウェブボットの抜粋などをしていることが多かったのですが、上のような「高高度での洪水」という言葉も何度も出てきていたものでした。

大きな被害が実際に出ている中で、それを書くのは心苦しいですのですけれど、そこに書かれている状況が非常によく今回の災害と似ている以上は、それはつまり、「今後も同じような原因での洪水が起きる可能性もあるものかもしれない」というようなこともあり、短く抜粋しておきます。

その「同じような原因」とは、経験したことのないほどの豪雨と共に、「氷河や万年雪などが溶けることによる洪水」も含まれます。

今から4年以上前のウェブボットからです。


ALTA レポート 1109 パート1
ウェブボット 2009年1月31日配信

・ 地獄の夏の期間には地球環境も大きく変化する。それは洪水の発生である。しかしこの洪水はおもに平地が水浸しになる一般的な洪水とはかなり異なっている。それは降雨量がほとんどない高地の谷あいの地域などで発生する大雨による洪水である。大雨はものすごい水流となって高地の谷を下り、洪水を引き起こすのだ。これにより、高高度の地域に突然と湖が出現する現象が相次ぐ。

・ さらに、高高度の山間の降雨量の増大は、山間部の万年雪を溶かしてしまう。これによる予期せぬ雪崩が相次ぐ。この現象の影響は深刻である。万年雪は水の供給源ともなっているため、これが溶解することで供給源が失われてしまうのだ。




ちなみに、大規模な洪水は、現在、カナダのカルガリーでも起きています。

ca-floods-01.jpg

CNN 「カナダ・カルガリーで洪水、住民10万人が避難も」 より。



今に始まったことではないかもしれないですが、「経験が通用しない」というようなことがいろいろな自然と関係する現象などの中に見受けられます。

雨の量。
その降る地方や季節。
気温や風。

いろいろな自然での出来事が、「ほんの数年前と違う」ということは、毎日の生活の中でも感じられます。

最近、日本では、登山される方の遭難が大変に多いことがよく報道されます。



これも「高齢者が増えたため」というようなことでまとめているものもありますが、その一方で、経験則が通じない「天候の変化」というものも少なからず含まれているような気はします。


まあ・・・・・実は・・・私自身は、「人間はあまり山に上らないほうがいいのでは」というようなことを思う人なんですが(山が神様なら、神様を足で踏んづけている)、しかし、登山を否定しても仕方ないわけで、これからは富士山の登山者なども増えるのでしょうけれど、ベテランの方も含めて、経験則以外の出来事によっての事故は起きるようにも思います。

特に、富士山に関しては噴火の可能性もそれなりにあるわけですし。
これもまあ・・・最近の富士山とそれを取り囲む日本人との関係に関しては、過去記事の、

富士山はもう日本人を守らない
 2013年05月08日

正直な気持ちを書いてしまったこともありますが、しかし、地元の人たちは喜んでいるわけですし、そのことに水を差す気もないですので、今後もうまく富士山と共存でききる日々が続けばいいなとは思います・・・。


いずれにしても、山にお上りになる方はお気をつけください。



ところで、台風4号というものがありました。

天気図などをよく見ている方は、あれが途中から「妙なこと」になっていたことに
お気づきだったのではないかと思います。

下は 6月 21日午前 5時の気象庁の天気図の雲の様子ですが、まだ台風4号は「勢力を保っている」と報道されていた時です。

t4.png


天気予報などでは上の丸の場所に「台風4号」と書かれていたのですが、雲の様子を見ると、上の通り「そこには何にもない」のでした。

勢力が弱まったとはいえ、ここまでまったく何もない状態で台風の進路を説明していた予報士の方々というのもちょっとこう、形而上的な感じさえするものでした。


私たちが初めて目にする「そこに何も存在しない台風」・・・。


なかなか気象の説明も脈絡がつかなくなっているのかもしれません。




  

2013年06月20日



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holly-statue.jpg

▲ インド北部で早いモンスーン到来による歴史的な洪水が発生しています。洪水に飲み込まれたウッタラーカンド州にある聖地リシケシのシヴァ神の巨大な像。6月18日の BBC より。






 


洪水という言葉の意味


4年ほど前にクレアなひとときに「大洪水と向き合うこと」というタイトルの記事を書いたことがあります。

その 2009年も大変に洪水が多い年で、何百年に一度、というような形容がつけられる洪水が多く発生していたのですけれど、しかし、昨年2012年の、

洪水...洪水...洪水.. 世界中で異常な数と規模で発生し続ける洪水
 2012年08月26日

という記事では、それをさらに上回るような洪水が、2009年よりもはるかに多くの地域で、あるいは「世界の至るところ」で起きていました。それには、日本の九州での洪水も含まれます。


そして今年 2013年。

さらに洪水の規模は拡大しているように見えます。

先日の、

「夜光雲の様子がおかしい」と科学者たちが語るその下の地球は未曾有の洪水に覆われ
 2013年06月11日

では、ヨーロッパの大洪水の様子を取り上げていますが、ヨーロッパの最近数百年で最悪だったと考えられるこの洪水は、下の地域を壊滅的な状態にしました。

eu-floods.jpg


今、ヨーロッパの洪水の舞台は、フランスに移っています。

fr-floods.jpg

▲ この洪水は現在まだ進行しているものです。Channelnews Asiaより。


ドイツやノルウェーの洪水でもそうでしたが、このフランス南部でも「それまで経験したことのないような豪雨が短時間に降った」とされています。

そして、今現在、世界でもっとも激しい洪水に見舞われているのがインド北部なのですが、そのことは最後に報道の翻訳を含めてご紹介します。


その前に、日本のことを少し。

上に書きました「それまで経験したことのないような豪雨」。
これが日本でも昨日から起きています。

ちょっと前の記事までは「水不足が深刻化している」ことを書いていたのですが、西日本ではこの水不足は現在の雨で相当解消しそうなので、それはいいことだと思いますが、しかし、それだけでは済まない被害や影響なども起きそうな感じとなっています。今の気候は、どちらの方向に向いても「極端」に向かうということを感じます。

下の記事は今朝のウェザーマップからの抜粋です。


記録的な大雨続く 各地で観測史上1位
ウェザーマップ 2013.06.20

活発化した梅雨前線に伴い、西日本から東日本を中心に発達した雨雲がかかっている。和歌山県古座川町では午前3時頃に1時間降水量が73ミリの非常に激しい雨が降り、6月としては1位の降水量を記録した。

また、各地で記録的な大雨となっており、24時間降水量は、きのう6月19日までに石川県七尾市で219.0ミリ、島根県大田市で195.0ミリと観測史上最多となったが、20日午前5時40分現在、山口県萩市で310.0ミリなど、観測史上1位の降水量となり、記録を更新している。



上のようにいろいろな場所で、観測史上の雨量の記録を更新している状況で、しかも、地域によっては、雨の本番はこれからだと思いますので、いろいろとご留意されていただきたいと思います。


とにかく、世界のどこでも、「ほどほど」という部分があまりないのです。


そういえば、最近、4年前ほどのウェブボットを取り上げることが何度かありましたが、上のほうでふれました4年前のクレアの記事にも、ウェブボットからの抜粋がありました。


ALTA1109 パート3
ウェブボット 2009.01.24

数年前からの現象だが、2009年頃に「洪水」という言葉がピラミッドの頂点に来るようになった。

これは自然災害としての「洪水」だけではなく、「家の差し押さえの洪水」「破産の洪水」「通貨の洪水」「ハイパーインフレーションの洪水」などというように、「洪水」の言葉で形容できる様々な現象を指している。

このように、「洪水」は幅広い現象を説明できるキーワードなので言葉のピラミッドの頂点にくるのだ。




今回は最後に、インドで起きている壊滅的ともいえる洪水についての記事をご紹介しておきたいと思います。





インドの洪水


下の動画は、インドでの現地のテレビ報道からの抜粋です。




報道そのものはロシアの声から、写真は AP などのからご紹介いたします。このインドの洪水は、報道により犠牲者数はかなり違い、また、時間と共に増え続けていますので、被害状況は暫定的なものです。

ところで、このインドの洪水も上のほうに書きました「ほどほどという部分がない」ということを感じさせるもののひとつではあります。

どうしてかというと、ほんの少し前までインドの一部では「極端な水不足で人々が苦しんでいた」からです。

下は、日本のサンケイビズの6月1日の記事です。
リンク先に記事がありますので、興味のある方はお読み下さい。

india_water_shortage.jpg

▲ サンケイビズ インド 水不足が招く悲劇より。


インドは広いですので、洪水も干ばつもインドの全体にあてはまるものではないですが、それでも「中庸が存在しない現在の気候」というものを感じます。

では、ここからインドの洪水の記事です。





インド北部 土砂崩れと洪水で少なくとも 130人死亡
VOR 2013.06.19

写真: Nation


1-monsoon.jpg


大雨による洪水と土砂崩れにより、インド北部のウッタラカンド州、ヒマチャルプラデシュ州、ウッタルプラデシュ州の3つの州では、少なくとも 130人が洪水により亡くなった。

なお、行方不明者は、数百名に上っている。



monsoon-2.jpg


首都ニューデリーを含めて、インド北部では今年、雨季のモンスーンが例年よりも早く始まった。その大雨により、ガンジス川をはじめ一連の河川が氾濫し、何百もの家や橋が被害を受けた。現在インド当局は、被災者を地元の学校やカレッジに収容している。


monsoon-3.jpg


またインド空軍は約 20機のヘリコプターを使って、洪水により屋根の上や水没した道路に取り残された人々の救助作業を続けている。

こうした救助作戦には、約 5千人の軍人が投入されている。インド当局は、市内を流れているヤヌナ川の氾濫を警戒し、沿岸に住む市民 1万 5千人を避難させた。





ここまでです。

世界中で起きているこのような大洪水は、どこの国にとっても人ごとではなくなっているはずで、もともとが雨の多い日本でも、その雨の記録さえ次々と更新されているわけですので、今後もどんなことが起きるかわからない面はありそうです。

何もかも気をつけることは無理ですけれど、特にお子さんたちが水場の近くに行くことはご注意されてほしいように思います。




  

2013年06月18日



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今の私たちが生きている世界と、そしてローマ法王の本音





▲ 記事「太陽の表面にこれまで見たことのないサーペント(蛇)のような磁気フィラメントが多数這い回っている」より、6月13日の太陽の表面。






 


今となって現実に広がる「過去に語られた未来」

最近の記事では、3〜4年前のウェブボットをご紹介したりしていました。

その理由は、2009年の夏に起きるとして書かれていた状況が、2013年の今の状況と実際的にも、そして精神的な意味でも似ていると感じたからです。

その中にある予測と共に、ウェブボット代表者のエッセイなどを抜粋したりしていたのですが、今回もひとつ記しておきたいと思います。 2009年 4月のウェブボットの序文で、エッセイというより、クリフ・ハイが思っていたところの「2009年」という年に起きると予測していた概要のテーマのような感じの文章です。

エッセイのオリジナルのタイトルはフランス語で「 Merde, et merde encore! 」です。
「再びクソとクソ」というような意味でしょうか。


ALTA レポート 1309 パート6
ウェブボット 2009年4月18日配信

( 2009年の)キーワードは「変容」だ。
「変容」はそれぞれの季節で異なった現れ方をする。

夏のひどい状態は、地球関連カテゴリーの「海洋の異常」、アメリカ国民のカテゴリーの「社会崩壊」「経済危機」「食糧危機」、世界の民衆のカテゴリーの「経済危機」「政治危機」、報道のカテゴリーの「内部告発者」「統制の崩壊」、さらに影の支配勢力のカテゴリーの「恐怖による支配の崩壊」「宇宙からの未知のエネルギー」、さらに宇宙関連のカテゴリーの「宇宙からの未知のエネルギー」、「エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男」、「太陽の病気」、「太陽の異常が人間に及ぼす影響」などの複数のカテゴリーに属する複数のキーワードを通して現れている。

これが秋の感情値がもっとも高くなる転換点を過ぎると、「通貨の喪失」と「戦争の脅威」というキーワードが大変に強くなっている。まだ多くのことが集合無意識の海の中にただよっているが、これから感情値が強まるのはこうしたキーワードであることははっきりしている。



項目がたくさん並べられているのですが、カテゴリーごとに抜き出すと、

・海洋の異常

・米国の社会崩壊
・米国の経済危機
・米国の食糧危機

・全世界の経済危機
・全世界の政治危機

・内部告発者の報道機関への登場
・報道の統制の崩壊

・恐怖による支配の崩壊

・宇宙からの未知のエネルギー
・エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男

・太陽の病気
・太陽の異常が人間に及ぼす影響

・通貨の喪失

・戦争の脅威


というようなことが 2009年に起こり、その 2009年の夏は後に「地獄の夏」と呼ばれる夏となるだろうといった予測でした。


そして 2013年の今。

改めて上の項目を見てみると、「宇宙からの未知のエネルギー」という項目と、「エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男」というふたつは確認しようのない項目なので、何とも言えないものですが、それ以外については本当に今の時代を感じさせます。


特に「内部告発者」というのは今が旬のキーワードなのですが、これについては、以前から、


現在のあなたや私はインターネットやスマートフォンを通して、現実にはどんな世界に住んでいるのか


ということを本当は書きたいのですが、摩擦なく書くには難しい問題です。

今までブログを書いていてコワイと思ったことなどないですが、この問題は、正直恐ろしい部分があります

まあ、そのことを書く機会などはおいおい考えるとして、2009年のウェブボットの

・海洋の異常
・社会崩壊
・経済危機
・太陽の病気
・太陽の異常が人間に及ぼす影響
・戦争の脅威


というものに関して、最近は切実に感じることだとは多くの方が思っていらっしゃるのではないでしょうか。


太陽の病気(太陽の異常)については、過去記事も多くあり、最近も何度か記事にしました。

そして、先日の記事、

太陽の複合的なフレア発生の可能性は? : 巨大コロナホールと太陽フィラメントが同居している中に戻ってくる多数の黒点群
 2013年06月16日

では、

・黒点からの太陽フレア
・磁気フィラメントによる太陽フレア(ハイダーフレア)
・コロナホールからの太陽風


という、強力な太陽風や太陽嵐(どちらも大量の電磁波や放射線のようなもの)を起こす要因となるものが一同に介しそうになっていることなどを記しました。

corona06.jpg

▲ 太陽の中央の巨大な黒い部分が 5月の下旬から「太陽に穴が開いたように」出現していたコロナホール。


もちろん、そんな複合的なフレアなど発生するはずがないと思いますが、しかし「絶対にない」と言える人もいないはずです。

太陽と地球の関係は長いですが、「太陽観測の歴史」など短いものです。

そして、私たち人類が太陽を観測し始める前の太陽で何が起きていたかは私たちにはわからないわけで、長い時間の中では、とんでもない大きな現象というものが起きていた可能性はかなり高いように思います。



上のウェブボットの項目の「社会崩壊」、「経済崩壊」、あるいは「戦争の勃発」といったキーワードに関しても、今はここ数年でも最大に感じます。

日本語のニュースを読んでいるだけでも世界の混乱と緊迫は十分にわかります。




ブラジル、トルコ、そしてシリアの現在

サッカーといえばブラジルというような連想が起きやすいですが、そのブラジルでは、そのサッカー大会への反対も含まれるデモが 20万人というブラジルの近代史で珍しいほどの大規模なものになりつつあります。


ブラジル:反政府デモ20万人に拡大 W杯反対の主張も
毎日新聞 2013.06.18

サッカーのコンフェデレーションズカップが続く南米ブラジルで、公共交通料金の値上げをきっかけとする反政府デモが拡大し、少なくとも8都市で計20万人以上にふくれ上がった。

来年にワールドカップ(W杯)開催を控える中で、首都ブラジリアのサッカー場では「我々はW杯はいらない。必要なのは病院と学校のための金だ」と抗議するデモ隊もおり、コンフェデ杯やW杯への政府支出もやり玉に挙げられている。

軍政(1964〜85年)が終わってから、同国ではこれまで大規模な反政府デモはなかった。



そして3週間目に突入しようとしているトルコのデモは一触即発。


トルコ副首相、抗議活動収束に軍投入も辞さない姿勢表明
ロイター 2013.06.18

エルドアン政権に抗議するデモが続くトルコのアルンチ副首相は17日、抗議活動の収束に必要であれば軍隊の投入も辞さないとの姿勢を示した。

同副首相は国営TRTテレビに対し、「警察と治安部隊はすでに投入されている。これで十分でない場合、憲兵隊が投入される。さらに不十分な場合は、トルコ軍の一部を出動させる可能性もある」と述べた。



そして、イランはアサド政権を支援するため、4000人の軍隊をシリアに派遣。

iran-4000-troops.jpg

ABC オーストラリア よリ。


もちろん、このまま世界が穏やかに収束していくということもあるかもしれませんけれど、どうにもそう思うことのできない感じはあります。まあ、これは私個人の「心の闇」が世界の見方を暗くしているからかもしれません。

見る人が見れば今の世界は「幸せな世界」なのかもしれないですが・・・私にはまったくそうは見えません。


あと、ウェブボットの項目に、

・通貨の喪失

という項目があります。

これはわかりにくいですけれど、いろいろな意味で、今後は現実感のある話になっていく感じもしないでもないです。

アメリカは今年 10月に新紙幣を発行しますが、そのあたりのことも思い出したりしました。


新100ドル札を10月発行 模様動くなど偽造対策強化
CNN 2013.04.25

米連邦準備制度理事会(FRB)は、新しい100ドル札を10月8日に発行すると発表した。製造工程で予想以上の遅れが生じたため、当初予定からは3年近くずれ込んだ。



日本の「円」にしても、今のままでずっと続いていくのかどうか・・・。


まあ、社会的な予測は私のできるところではないですので、このあたりにしておきますが、こういう混乱が予測される世界の中では、国の指導者の人なんかも大変でしょうが、宗教などの代表者の人々も大変だと思います。

そんな中、先日、新ローマ法王のフランシス法王が、「法王になりたくなかった」と語ったことがニュースとなっていました。

newpope.jpg

HP より。


何だか忘れていました・・・新しい法王のこと。

前法王ベネディクト16世が退位する頃は報道も大きく、このブログでも何度か記事にしました。

過去記事の、

最後の法王と呼ばれ続けたベネディクト16世(2): 予言では存在しない 112代法王
 2013年02月17日

のタイトルにありますように、聖マラキ( 1094年 - 1148年 )という人がおこなったとされる「予言」では、ローマ法王は 111人目で終わり、112人目については書かれていないのでした。

実際の記述は下のようなものです。


「全ての教皇に関する大司教聖マラキの預言」より 111番目の教皇

111. オリーブの栄光

ローマ聖教会への極限の迫害の中で着座するだろう。
ローマ人ペトロ 、彼は様々な苦難の中で羊たちを司牧するだろう。そして、7つの丘の町は崩壊し、恐るべき審判が人々に下る。
終わり。



この111人目で「法王の歴史は終わり」と書かれてあります。

111人目の法王にあたるのは、前法王のベネディクト16世でしたので、「次は記されていない」ということで、112人目は登場しないと言われていたりしたのですが、その112人目の法王はいらっしゃるわけです。

その「予言では存在しないけれど存在しているフランシス法王」が、「本当は法王になりたくなかった」と語っていたという話です。


訪問先で子どもたちの前で語ったことのようです。
その記事をご紹介しておきます。





Francis Gets Personal: I Didn't Want To Be Pope
HP 2013.06.07

個人的な話では:「私は法王になりたくなかった」


教皇フランシスは 6月 7日、「法王には決してなりたくなかった」と思っていたことを明らかにした。また、法王は現在、「精神的な健康」のために、バチカンのホテルで暮らしていることも同時に述べた。

法王は現在、イタリアとアルバニアを横断してイエスズ会の学校を訪問しており、何千人もの生徒たちと会っている。ここで法王は、自発的な側面を見せている。

というのも、これまで法王の答弁は、あらかじめ用意された質問と答えで成り立つものだったが、フランシス法王は事前準備された言葉を使わず、自分の言いたい言葉で子どもたちと語ったのだ。

生徒たちは、法王が何の準備もしない質問に応答してきたことに驚きつつも、生徒たちはこの法王の行動に歓声と拍手で応えた。

法王は、子どもたちの質問にひとつひとつ応えた。

そして、子どもたちとの会話の中で最も衝撃的な瞬間は、テレサという6歳にもならない赤毛の女の子がフランシス法王に「法王になりたかったですか?」ときいた時におとずれた。

フランシス法王は、「自分自身を憎んでいる人だけが法王になるのですよ」と冗談を言ったが、しかし、その後、法王は真面目な顔で「私は法王になりたくなかった」と言ったのだ。

他にも 30分間のあいだにいくつかの質問に法王はフランクに答えた。

ベネディクト 16世の時にも、年に1、2度、若い人たちから質問を受けることがあったが、ベネディクト法王の時には質問は必ず事前に準備された。

しかし、今回のフランシス法王の質問と答えは明らかに自発的なものだった。

彼の子どもたちへの最後のメッセージは心地良いものだった。

「誰であろうと、きみたち子どもから希望を奪ってはいけない」。





ここまでです。

なんとなく「悪い人ではなさそう」といった感じのフランシス法王の印象を受ける記事なんですが、しかし、「法王になりたくなかった」という人が法王をやっているというのは、やはり「 112人目の法王の存在の希薄さ」というものを感じる部分もあります。



  

2013年06月17日



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最近、個人的に「虚無感」のようなものが長く続いているんですが、周囲にもそういう人が多いとことを知りました。最近、その虚無感と平行宇宙のことなどと絡めた記事を書いているんですが、書けば書くほど何が何やらわからない記事になりまして、そちらはもう一度整理してみます。

今回は虚無感とも平行宇宙とも関係ない、むしろライトな内容ですが、最近、少し気に入っていたふたつのニュースについてです。






 

忘れた頃に蘇る「彼ら」


先日、英国のベルファスト市というところの墓地にある木を切り倒したところ、「木の切断面にキリストのような顔が現れ、参拝者が殺到している」というニュースがありました。

下は YouTube に投稿された動画からのスクリーンショットです。

jesus-tree-1.jpg

Belfast City Cemetery Phenomenon より。


こういうニュースはわりとよくあることでして、これ自体はそんなに驚くようなことでもないとも思うのですが、この YouTube の動画を見た時に私が反応したのは、すぐ下にあった「コメント」だったのでした。

動画自体はイギリスからのもので、全体的に英語のコメントばかりの中に、日本語でのコメントがありまして、そこに下のように書かれてありました。

comment-1.png


これを読んで思わず笑ってしまったのですが、皆さんは昨年の「修復ブーム」を憶えてらっしゃるでしょうか。

In Deep でも二度ほど記事にしています。

2012年にスペインで生まれた「新しいキリスト像」の価値観が瞬く間に世界を席巻
 2012年08月27日

モナリザとマンモンとマタイ(とブラッド・ピッドも含む)に挟まれ、7つの大罪が心にしみる秋の朝
 2012年09月28日


どんな出来事かということに関しては、当時の AFP の記事から部分的に抜粋しておきます。


「世界最悪」の修復キリスト画が大人気、訪問者が急増
AFP 2012.08.26

「世界最悪の修復」でサルさながらに変貌してしまった102年前のキリストの肖像画を見ようと、スペイン北東部ボルハを訪れる人々が数百人規模に急増している。

この肖像画はスペイン人画家エリアス・ガルシア・マルティネスが1910年に描いたもので、ボルハ市内の教会の柱に直接描かれている。傷みが目立ち始めたため、年齢が 80代とされるセシリア・ヒメネスさんが善意で修復を試みたところ、オリジナルと似ても似つかないとして地元住民から苦情が殺到。

静かな町だったボルハに、世界中のメディアの注目が一気に集まった。一部メディアはこれを史上最悪の修復と伝えた。



その上にあるスペインのヒメネスさんによる「史上最悪の修復」と言われた修復キリスト画は下のものです。

re-jesus-01.jpg



そして、下の写真がイギリスで話題となっている「木の中から現れたキリストの顔」です。

re-jesus-2.jpg


まあ・・・・・確かに雰囲気は似ています。


ちなみに、スペインの修復キリストは「修復される前のキリスト像」と並べたものがあります。地元スペインの当時のメディアからのものです。



▲ キリスト画の修復前(左)と修復後。


今回の木の切り株に浮かび上がったイエス像がどちらによく似ているかというと・・・やはり修復後のほうに見えなくもないです。




あるいは存在しないリアルなイエス様

ところで、本物のキリストの顔に関係するものといえば、トリノにある聖ヨハネ大聖堂に保管されている「トリノの聖骸布」というものがあります。Wikipedia から説明を抜粋します。


聖骸布(せいがいふ)

Shroud_positive_negative_compare.jpg

▲ トリノの聖骸布

聖骸布は、キリスト教でいう聖遺物の一つで、イエス・キリストが磔にされて死んだ後、その遺体を包んだとされる布。

聖骸布は、その発見以来、長き言い伝えと共に、キリストの遺骸を包んだ布であると信じられてきた。その真偽については、これまでにも一般公開された機会などに合わせて専門家による科学的調査が進められてきた。

いずれにしても、その真偽については依然として決定的なことは言えず、現在も世界中で様々な研究が行われている。カトリック教会は布の真偽に関係なく、信仰のための重要な道具であるとの立場である。




この聖骸布ですが、年代を測る方法のひとつである放射性炭素年代測定法などでは、西暦 1260〜 1390年の間くらいのものと出たりしていて、信憑性についてはいろいろありますが、真偽はともかく、上の聖骸布の複製から再現された「イエスの顔」というものがあります。

下の写真です。

torino.jpg


聖骸布のイエス様の顔と、修復キリストのお顔ではずいぶんと違った風情となっているわけですが、2013年になってイギリスに出現したそのお顔は、どちらかというと修復系だったということに、いろいろと思うところがありました。


ちなみに、昨年の「修復騒動」は、後日談を書いた記事「モナリザとマンモンとマタイ(とブラッド・ピッドも含む)に挟まれ、7つの大罪が心にしみる秋の朝」に書きましたが、修復した女性が突如「ヒール」となったりした展開などもあり、いろいろと「この世」を考えさせてくれる出来事でした。



ところで、中国では、先週くらいに、「エイリアン捕獲」騒動が中国内外のメディアで大きく報じられていました。そのことにも少しふれておきます。







ゴムの残骸をなすすべなく報道するメディア


これは、日本語でも報道されていましたので、その記事を抜粋しておきます。


山東省浜州の男性が宇宙人捕獲、当局や専門家は結論出さず
newsclip.be 2013.06.11

宇宙人を自ら仕留めたと警察に通報したという話題が山東省浜州市で広がっている。宇宙人か否かを含めた真偽は、まだ明らかにされていないという。政府系ウェブメディアの人民網が6月10日付で伝えた。

本人の李さんが記したブログによると、今年3月9日の午前2時ごろ、黄河周辺を飛行中のUFOを偶然発見。UFO本体は取り逃がしたものの、野兎を狩る電撃ネットを巧みに利用し、乗組員5人のうち1人を死亡させ捕獲した。収穫物は自動車で自宅に運び込み、損傷しないよう冷蔵ケースに入れて保存している。

生き残った宇宙人の報復を恐れて、李さんは速やかに通報して公安を呼んだ。冷蔵ケースの物体は全体が茶色で、ゴムのような材質で形成。目と思われる穴や、手足はついているが、生物とは思えない無機質な姿で収納されていた。



記事はまだ続きもありますが、文字だけで写真がなかったですので、中国のメディアを探してみたのです。

そして・・・。

記事の写真を見た途端に、「これは紹介するのはやめよう」と思い、当時は話題にふれることもありませんでした。

何しろ、その李さんが捕獲して保管しているという宇宙人は下の写真のシロモノです。


ch-ali-1.jpg



ch-ali-2.jpg

▲ 中国メディア kdnet 他より。


・・・(笑)。

ちなみに、横でポーズを決めている男性が李さんです。


私は若い頃、SF映画が好きで、特殊メイクアップアーティストになりたいと思っていたこともあったのです。そんなこともあり、十代の頃からいろいろな素材でモンスターなどを作っていましたが、上手ではなかったとは思いますけれど、しかし、それでも、李さんの作ったこのエイリアンよりは丁寧に作っていたと思います。


ちなみに、この李さんはその後どうなったかというと、続報があります。


宇宙人の写真をネット公開した中国人 刑務所に
VOR 2013.06.13


冗談でインターネット上に写真を公開し、あたかも宇宙人が存在するかのように信じ込ませた中国人が、刑務所に送られる羽目になった。

山東省のリ・カイさんは、嘘の情報を流布させたとして5日間自由を剥奪された。「Global Times」紙が伝えた。リ・カイさんによれば、3月、黄河で宇宙人の死体を見つけ、それを冷凍保存していたという。その写真は6月9日に公開された。

ブロガーたちの間ではこの写真が瞬く間に広がったが、警察は公式に、これが「偽物」であるとの声明を出した。

警察がリ・カイさんのところを訪れたところ、宇宙人を自作したことを自白した。

「テレグラフ」紙がリ・カイさんの言葉として伝えたところによれば、「私はUFOファンだ。他の人も宇宙人を信じるようになって欲しかっただけだ。」という。



まあ、李さんにとっては残念な結果になってしまいましたが、しかし、まだ方法は残っているかもしれません。

それは「修復すること」です。

李さんの言う「他の人も宇宙人を信じるようになって欲しかっただけだ」という思い入れも、このゴム人形では他の人々に通じませんので、修復を重ねて、さらなる高みを目指してもらいたいと思います。

そうすれば、どこかから自然とその姿が出てくるようになるかもしれません。


イギリスの墓地の木の中に現れた修復されたキリスト様のように。





  

2013年06月12日



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▲ 今回の記事と関係ないですが、数日前にフランスのカンヌなどのあるリゾート地沖で発生した、海上の大竜巻。この地域では非常に珍しいそうです。動画や文字記事は「フランスのカンヌの沖合に出現した巨大な水上竜巻」にあります。
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ギリシャで「当日の通達」により公共テレビ放送局が閉鎖された日に


今朝、驚いたのニュースは NHK の下のニュースでした。
部分的な抜粋です。


ギリシャ 財政再建で公共放送局閉鎖へ
NHK 2013.06.12

多額の財政赤字を抱えるギリシャ政府は11日、財政再建策の一環として、公共放送「ERT」の放送を11日いっぱいで終了させ、閉鎖すると発表し、従業員などが反発しています。

ギリシャ政府の報道官は11日、テレビで演説し、公共放送のERTについて、運営にむだが多いと厳しく批判したうえで、「われわれは財政赤字を減らして危機から抜け出さなければならず、公共部門のむだを見逃すことはできない」と述べて、11日いっぱいで放送を終了させ、閉鎖すると発表しました。

そのうえで報道官は、今後はより少ない職員によって運営される新しい放送局の設立を目指し、関連法案の準備を進める考えを明らかにしました。



それで、この後、どうなったかというと、「本当にその日のうちに公共放送が止まった」のでした。その後の展開は AFP の「ギリシャ政府、公共放送局を閉鎖 衝撃広がる」という報道に出ています。

その部分だけ抜粋します。

記事に出てくる ERT というのが放送局の名前です。


ERT は発表後も放送を続けていたが、国営アテネ通信によると、放送は午後 10時からギリシャ各地で徐々に停止し始め、午後 11時すぎに全土で完全に途絶えた。

ERT で 30年間働いてきたという技術者の男性は、警察が山に登ってきて送信施設を管理する人員を制圧したと述べた。

財務省は放送停止に合わせ、 ERT の組織は解体されたと発表。




政府が「今日で公共放送局を閉鎖します」といって、数時間後に「警察が送信施設を制圧」して、そのまま放送終了・・・。

「そんなのアリなの?」

と、さすがに驚きました。

公共放送というと、たとえば日本でなら NHK に同じことが起きるようなことを考えると、いかにこれが「あり得ない」という感覚を抱くような出来事かおわかりかとも思います。

国営メディアの「当日通達、当日閉鎖」というのは、クーデターなどがあったような場合を別にすれば、普通に機能している国では聞いたことがないです。

もちろん、ギリシャのインターネットなどのメディアは大きく報道しています。


greek-tv-2.jpg

▲ ギリシャの報道メディア TANEA のトップページ。騒然とした放送局周辺の様子が伝えられています。


これ、やっばり普通じゃないですよね。

気候も含めて、やっぱりいろいろと「普通ではない」ということを思うところで、先日の記事の、

「穏やかな地獄の夏」へ向かう気配の中で : 噴出する様々な異常気象の原因
 2013年06月08日

のタイトルの「地獄の夏」というフレーズを再び思い出します。






その舞台は 2009年ではなく 2013年以降だったのかも


この「地獄の夏」というフレーズは、ウェブボットに 2009年春頃までのレポートにほぼ毎回登場したフレーズで、正確には

2009年 地獄の夏

というフレーズでした。


つまり、ウェブボットの予測では 2009年の夏の状態を「地獄のような時期になる」と予測していたのでした。しかし、特にそういうようなこともなく 2009年の夏は過ぎていき、そして、それから4年経ちました。


今になって、その「地獄の夏」として描写されていた 2008年頃のウェブボットを読んでみると、まるで、「今」のことを読んでいるような気がしたのです。

それで、少し抜粋してみようと思いました。

2008年から 2009年のウェブボットには、「地獄の夏」のフレーズは、何度も何度も出てくるので、その中のほんの一部です。たとえば、下の「 2009年」というのを「 2013年」などと置き換えて読んでみていただくのと、なんとなく現実感のある文章にも思えてこないでしょうか。


ALTA レポート 909 パート5
ウェブボット 2008年12月7日配信

・ 2009年に地獄の夏を経験するのはアメリカだけではない。英語圏に属するすべての地域、さらに英米の金融資本が流入し主要な役割を果たしているEUの諸地域もこれを経験する。2009年の5月末から、アメリカはその存在が危機に瀕する時期を迎えるので、これにより世界中で民衆は、社会的にも、また個人的にも混乱する。

・ 世界的な混乱は6月の夏至の日前後から拡大する。混乱の原因は金融システムに集中するがそれだけではない。天候の異変によっても混乱が引き起こされる。地球環境の劣化によっていくつかの地域の生態系が崩壊するのである。

・ 地球環境の劣化は、世界の沿岸部が海抜の変化によって大きな影響を受ける事態をももたらす。これによって、多くの人が民族大移動のように居住地域を変えなければならない事態にいたる。





ALTA レポート 1109 パート1
ウェブボット 2009年1月31日配信

・ 2009年地獄の夏の期間 ( 5月半ばから 10月 10日くらいまで ) には地球環境も大きく変化する。それは洪水の発生である。

・ この洪水はおもに平地が水浸しになる一般的な洪水とはかなり異なっている。それは降雨量がほとんどない高地の谷あいの地域などで発生する大雨による洪水である。大雨はものすごい水流となって高地の谷を下り、洪水を引き起こすのだ。これにより、高高度の地域に突然と湖が出現する現象が相次ぐ。

・ 高高度の地域における降雨量の突然の増大は、気象のパターンに甚大な影響を与える。夏のジェット気流の方向が変化するのである。これによって気象パターンが変化し、本来は洪水とは無縁な乾燥地域 が洪水に襲われるような現象が見られるようになる。また反対に、この気象パターンの変化で干ばつが多く発生する。

・ 気象パターンの変化で、乾燥地帯で洪水が発生し、湿潤な地域で干ばつが起こるというような変化が出てくる。特に干ばつは深刻である。



他にも様々な描写は数限りないのですが、ウェブボットでは、「2009年地獄の夏」は、


・金融市場の崩壊
・洪水を筆頭とする自然環境の激変
・太陽活動の異常
・戦争
・真実の暴露


といったことについての大きな出来事が起きるという「予測」が数多く書かれていました。

上の中では「真実の暴露」なんていうのも最近いろいろとあります。

少なくとも、2009年よりは上のそれぞれが非常に「身近」に感じるのが現在の 2013年であり、そして、あるいは来年はさらにこれが肥大するのか、あるいは、もう地球なんてなくなっているのか(おいおい)それはわからないですが、いずれにしても、今となって、ウェブボットの内容と現実のリンクが大きくなっていることは感じます。

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▲ ヨーロッパの洪水被害は経済的にもドイツだけで120億ユーロ(約1兆5000億円)に達する可能性があるそうです。







赤の意味をさらに考えて


ところで、タイトルにした「血を流す樹」というのは、最近、 YouTube にそのような木の映像がアップされて話題となっているのですが、まあ・・・その映像自体は限りなくフェイクの雰囲気が強いのですが、では、なぜそのことにふれるのかというと、やはり今まで「血」と「赤」のことについては多く記事にしてきたことがあるということと、そして、今回の YouTube の投稿の説明欄で、旧約聖書の「エズラ記」というものを知ったということがあるためなのでした。

YouTube のその動画はリンクだけを示しておきます。
動画自体は私にはフェイクに見えます。

bl-ki.jpg

http://youtu.be/9Ez7jzTo_RE


この動画そのものはともかく、投稿した人のこの動画の説明に「聖書エズラ記の黙示録の描写に木が血を流すという部分がある」と書かれてあったのですね。

聖書のエズラ記というものをここではじめて知ることになったわけですが、なるほど読んでみますと、確かに「木から血が滴り落ち」という記述が出てくる。聖書というものにはいろいろな書やセクションに「終末」、あるいは「黙示録的」な描写が出てくるものだなあと改めて思います。


本当は今回の記事そのものを「地獄の夏」と「赤の意味」と「エズラの黙示録」を組み合わせてうまく書きたかったのですが、今回の一度ではまとめるのは無理な感じですので、今回はそのエズラ記の「血を流す樹」の部分を抜粋して記事をしめておきたいと思います。


次回か近いうちに、もう一度、ウェブボットや「赤の意味」について書かせてもらうことになると思います。まだ書き足りていないことがあるのです。


では、エズラ記はここからです。
日本聖書協会からです。







エズラ記(ラテン語) / 5章 1-8節


では、しるしについて語ろう。見よ、その日が来て、地上に住む人々は大いなる恐怖に捕らえられ、真理の道は隠され、国土は信仰の不毛の地となるだろう。

そして不義が、あなた自身が見ている以上に、また、あなたがかつて聞いた以上に増えるだろう。

また、あなたが今見ているその国は世界を支配しているが、やがて乱れて廃虚となり、人はそこに荒れ地を見るようになる。

しかし、もし、いと高き方があなたに生き残るのをお許しになるなら、三日の後に天変地異を見るであろう。

突如として夜中に太陽が輝き、真昼に月が照る。その上、木から血が滴り落ち、石が声を発し、人々は恐慌を来し、星は軌道を脱するだろう。

そして、地に住む人の望まぬ人物が支配するようになり、鳥さえもみな渡り去るだろう。

ソドムの海は魚を吐き出し、夜には得体の知れぬ妖怪が声を発し、すべての人がその声を耳にする。方々で深淵が口を開き、そこから繰り返し炎が吹き上がる。





ここまでです。

参考までに、過去の「赤の意味」というようなことについて書いたことがあります記事をリンクしておきます。

2012年の「赤」の意味: DNA を持たずに増殖する「赤い雨から採取された細胞」とつながる人間の赤血球
 2012年11月28日

赤の意味: 再び現れた赤い海と赤い雨
 2012年07月31日



  

2013年06月11日



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▲ 6月8日にスコットランドのエアシャー( Ayrshire )から撮影された夜光雲。Spaceweather より。今年は夜光雲の出現の時期が異常に早いようです。






 

超高高度の青く光る雲「夜光雲」がその高度も出現時期も以前と違ってきている


昨年の6月に、

謎の「光る雲」がどんどん高度を落としてきている
 2012年06月26日

という記事で「夜光雲(やこううん)」というものについて書かせていただいたことがあります。

この夜光雲というものは、 Wikipedia の説明をお借りすれば、


夜光雲

中間圏にできる特殊な雲で、日の出前や日没後に観測される気象現象である。通常の雲が地上〜10km付近にできるのに対し、夜光雲は地上約75〜85 kmの中間圏界面付近にできる。高度の高い位置に発生するため、太陽が地平線付近にあるとき下から日が当たり、青白く輝いて見える。



というものです。

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上の黄色の枠で囲んだあたりが「中間層」といわれる高層大気圏で、夜光雲はこのあたりにできる雲とのことですが、このあたりはもう「ほとんど宇宙空間」なんですね。


下の写真は、過去記事に載せた写真ですが、「地球上空 30キロから地球を撮影した光景」です。



▲ 過去記事「手作りオモチャで宇宙から地球を撮影した親子の記録」より。

定義上はともかく、感覚的には高さ 30キロでも十分に宇宙空間のようなものですので、高度 75キロとなると、もっとさらに上の位置で、そういうところにできる特殊な雲です。


昨年の記事では、その夜光雲が


・以前に比べて頻繁に発生しており、かつ広範囲で発生している。

・高度が下がってきている。

・輝きが増してきている。


ということをご紹介したのですが、先日の NASA のサイエンス・ニュースでは、それに加えて、「今年は出現時期が異常に早い」ということが書かれていました。

その記事を翻訳してご紹介しようかとも思ったのですが、読みますと、要するに「太陽活動と関係ありそうだけれど、理由はよくわからない」ということで、あとは、夜光雲の一般的な説明となっていましたので、リンクを示すに留めておきたいと思います。

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▲ NASA サイエンス・ニュース「Noctilucent Clouds Get an Early Start」より。


しかし、逆にこの NASA の理由を曖昧にした書き方が、何となく異常な感じを読み手に与えたのか、様々なブログなどで、「夜光雲の動きに異常があらわれる」というようなタイトルで紹介されていました。


太陽活動と夜光雲の関係ということを上に書きましたけれど、その関係は決してわかっているわけではないですし、そもそも、 Wikipedia の「夜光雲の発生のメカニズム」を読みますと、


夜光雲は古くから知られている現象であるが、近年の二酸化炭素やメタンの増加により、対流圏の気温が上昇し、それに伴い、中間圏の気温が低下したために発生しやすくなったとも考えられている。また、スペースシャトルからの排気に含まれる水蒸気が、一部の夜光雲の発生に関連しているとの学説もある。



のように書かれていて、「〜と考えられている」とか「〜との学説もある」という表現にあるように、今でもわからないことのほうが多い現象のようです。



この夜光雲とは関係があることではないですが、先日の記事、

「穏やかな地獄の夏」へ向かう気配の中で : 噴出する様々な異常気象の原因
 2013年06月08日

で取り上げました、現在ヨーロッパで起きています「過去 500年で最大の洪水」は、今もなお続いています。そのことにふれておきます。

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▲ チェコの Volny より。






自然災害が人間、そして宇宙と繋がっているのなら現在の状況は?


最近は、何だか自然災害の関係の記事ばかりが続いているような気もしますけれど、しかし、過去記事「ロシア宇宙主義チジェフスキー博士の言葉でわかりかけてきたニルヴァーナの「3つのALL」の意味」などを含めて何度か記している概念ですが、


・地球上の生命現象は宇宙の物理的な現象とつながっている。



そして、


・ひとつひとつの人間の細胞は宇宙の情報に反応しており、大宇宙はこの情報を細胞のひとつひとつに浸透させている。



というような概念がロシア宇宙主義という昔の学問にあり、正しいかどうかはともかく、私自身はとても好きな概念で、そういう意味でも、現在、世界各地で止まることのない「自然災害の連続」は何を現しているのかということは考えるに値することのような気もします。


洪水被害がひどいのは、ドイツ、チェコ、ハンガリー、そしてポーランドなどのようですが、今朝のユーロニュースで、それらを地図と共にわかりやすくまとめていましたので、ご紹介したいと思います。

ちなみに、ハンガリーでは激しい雨ばかりではなく、雹(ひょう)を伴う雪嵐まで降っています。

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▲ ハンガリーの HIR 24 より。


それでは、ここからユーロニュースの今朝の報道です。

記事には地図が出ていますが、国名が出ている国が現在、洪水被害を受けている国と考えていいようです。

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そして、これらの国の中を部分的に、あるいは全域を流れる大河川のドナウ川やエルベ川といった川の水位が過去最高にまで上がっているということです。





No let up as ‘record floods’ sweep Germany and Poland
euronews 2013.06.10


「記録的な洪水」はその勢力が収まることなく、ドイツとポーランドを襲う


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欧州の洪水は、 6月 10日にドイツ北東にあるフィッチベックでダムが決壊した後もさらに拡大し続け、被害を増大させている。

エルベ川(チェコ北部およびドイツ東部を流れる国際河川)の水位は、通常の 5メートルを大きく上回り、 7メートル 48センチにまで上昇した。エルベ川周辺のマクデブルクからは 23,000人の住民が避難した。

市内のボランティアの人々は、重要な変電所を保持するために厳しい作業を続けている。

ドイツのメルケル首相は、6月10日、洪水に見舞われたウィッテンベルゲ市などを訪れた。そして、首相は、洪水に対処する人々、あるいはボランティアで働いている人々を激励した。



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▲ ドナウ川の洪水で浸水した家。ハンガリーの首都ブダペストから 20キロの場所にあるセンテンドレ市はドナウ川の過去最大の水位によって多くの家々が被害を受けた。 6月10日。


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▲ ブダペストのドナウ川沿いにある観覧船のチケット売り場。ほぼ完全に水没している。 6月10日。


この洪水での被害額の推定は現時点で数十億ユーロ(数千億円)に上るだろうことが確実視されている。

ポーランドでは 6月9日の嵐によって3時間の間に1平方メートルあたり 30リットルという驚異的な豪雨に見舞われ、ワルシャワの機能は麻痺した。

予測では、ポーランド全体ではさらに雨が続くと見られている。





ここまでです。

この記事にはないですが、人的被害もかなり出ていて、6月11日現在で二十名以上の方が亡くなっています。

そして、国と地域によりますが、上のいくつかの国ではまだしばらく大雨が続くという予測が出されています。


そして、北半球では、日本を含む多くの国々がこれから「雨の本番」の季節を迎えます。




  

2013年06月09日



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昨日の、

「穏やかな地獄の夏」へ向かう気配の中で : 噴出する様々な異常気象の原因
 2013年06月08日

という記事で「水不足」の話を書いたすぐ後に、今度は「台風が発生した」というということを気象庁が発表していました。

yagi-01.jpg


台風3号が発生
tenki.jp 2013.06.08

気象衛星画像を見ると、日本のはるか南の海上にある雲が渦を巻いています。
この熱帯低気圧の雲は、8日21時に台風3号になりました。
今年は1月と2月に台風が1個ずつ発生しましたが、今回はそれ以来のことです。



とのことです。
この台風3号の英語名は YAGI (ヤギ)ですが、意味はわかりません。






 


台風とは関係ないですが、今日なども九州や四国などでは相当の雨が降っているようで、水不足どころか、地域的には逆の心配が出てきているようです。

台風が日本に近づくとしても、あと3日後くらいで、しかも大した勢力の台風でもないので、普通なら何の心配もないような話なのですが、やはり、昨日の記事にも書きました「最近の自然の出来事はなんでも前代未聞」というような面は確かにありますので、簡単に「何の心配もない」とは言い切れない面はあります。

なぜか知らないですけど、米国の Accu Weather という天気予報サイトでは下のような図を載せて、なんだか煽っていました。

acc-ttf.png

アメリカは日本について、政治や経済のことはあまり報道しないですが、日本の災害のことについては一生懸命報道します(苦笑)。自然災害や熱帯低気圧は、アメリカのほうが今、深刻なはずなんですけれど。






「 30分で1ヶ月分の雨」が降った例も


台風そのものの威力はどうであれ、梅雨前線などと結びつくと昨年の7月に九州であったような、とんでもない量の雨が降る可能性もないではないかもしれないですので、どんな自然現象でも今は侮らないのがよろしいかとは思います。

昨年の九州の豪雨は海外でも大きく報道されていました。お忘れの方もいらっしゃるかもしれないですので、その時の海外での報道の動画をはっておきます。

2012年7月の九州の豪雨




ちなみに、「最近の前代未聞の降雨の例」としては、5月31日に、ロシアのヤロスラヴリという街で、「30分間で1ヶ月の降水量と同じ量の雨が降った」という例があります。

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ロシアの声より。


ロシアのヤロスラヴリというのは下の場所にあります。
モスクワに比較的近い場所です。

yarosraburi.jpg


ロシアでは、昨年も南部のクバン地方という場所で「1昼夜で6ヶ月分の降雨量に相当する雨が降った」ということがありました。それに関しては、昨年の7月の記事、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

でふれていますが、その中で私は下のように記していました。


最近の日本や世界各地の自然災害を見ていますと、「もはや今までと同じような気候や天候が繰り返される時代ではない」ということが今年は特に明らかになってきている気がします。

「今まで」というのは、この 2000年とかそういう区切りですが、文化、生活、そして農作なども今までは違う形に変貌させていかなければならない時期の始まりということなのかもしません。もちろん、先のことはわからないですが、しかし今後、突然、穏やかな気候に戻るというような気はあまりしません。



この1年前に記した感想は今でも同じか、あるいは確信めいてきている感じがあります。

それでも、どんなに気候が変動したり激しいものとなっても、人間はある程度は順応してきた歴史があるわけで、今までも人類はそうやって変化の中で生きてきたものでもあります。

なので、環境の変動に過度の心配をする必要もないとは思いますが、しかし環境の変動が「ある程度を越える」と、順応できる人の数も減ってくるということは言えそうで、上の「私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない」という記事には、2008年に米国スタンフォード大学の研究として、「人類は7万年前に人口が 2000人にまで減少していた」という可能性を発表した記事を抜粋しています。

このことはいつも私が思い出す出来事でもありますので、再度、一部抜粋しておきます。


Study says near extinction threatened people 70,000 years ago
AP 2008.04.24

人類は7万年前に全世界でわずか2000人にまで減少し、絶滅しかけていたことが研究で判明

遺伝学研究によると、ミトコンドリア DNA の追跡により、現在の人類は約 20万年前にアフリカに住んでいたミトコンドリア・イブと呼ばれる単一の母親の子孫であることがわかっている。そして約6万年前から全世界へ人類の分散が始まった。

しかし、この「人類の全世界への分散までの間に何が起きていたか」については今までほとんどわかっていなかった。

最近のスタンフォード大学の研究によると、今から7万年前に極端な気候変動によって、人類の数は一時 2000人にまで減少し、絶滅の危機に瀕していた可能性があることがわかった。



多少の誤差はあるだろうにしても、この研究の数値がある程度信頼できるものなら、この 2000人がその後の7万年で 70億人にまで増えたということになるわけです。 350万倍?(計算違うかもしれません)。いずれにしても、比較的短い期間にものすごい増え方をした人類なわけですが、急激に上がったものというのは、落ちる時はストンと落ちるものが多いです。


今がその「落ちる時期」なのかどうかわからないですが(後になってわかることだと思いますので)、イメージ的には「近い」感じもします。




雲が描く龍の顔

ところで、今回の記事のタイトルに「龍の顔」と書きまして、まあ大した意味はないんですが、気象庁の天気図などを見ていた時に、現在(2013年6月9日午前)の雲の形を見ていると、日本付近の雲が「龍のかたち」に見えたんです。

dragon.jpg

▲ 6月9日午前10時の日本付近の雲。


北海道のほうにあるのが尻尾で、西日本のほうにあるのが頭。

そして、東北の太平洋上の沖の上でグルッと尾が円を描いているような感じ。


ちなみに、戦時中の海外のイラストには下のような日本の描かれ方もありますし、「龍 vs 龍」といった感じですかね。


j-dragon-576.jpeg

▲ 過去記事「土星を周回する月の龍」より。



さらに記事のタイトルには「日本で最強の火山:薩摩硫黄島」と入れたのですが、このことに関して少し書いておきます。薩摩硫黄島は上の「龍の雲」では顔の中心あたりにある火山です。





日本で最大規模の火山は鹿児島の海底にある


日本最大の火山というと、どうしても「富士山」というものを筆頭に考えますが、象徴としてはそれは非常にわかりやすいし、正しいようにも思います。

しかし、単純に「大噴火の比較」としては、日本の過去数万年で、他と比較できないほどの最大の大噴火をしたことが確実となっているのは、鹿児島の薩摩硫黄島、あるいはそこにある海底の火山なのです。

地球には「7大超巨大火山(スーパー・ボルケーノ)」と呼ばれているものがあり、それは、


1.セージア渓谷 (イタリア)
2.イエローストーン (米国)
3.薩摩硫黄島 (日本)
4.トバ火山 (インドネシア)
5.ニュージーランド北島のカルデラ群 (ニュージーランド)
6.シャツキー海台 (太平洋の日本側)
7.オントンジャワ海台 (ソロモン諸島)


とされています(7つの超巨大火山より)。


現存している火山の中で、スーパー・ボルケーノとされる火山は日本では、薩摩硫黄島と、あるいはそれを含む海底にある「鬼界カルデラ」だけのようです。

この火山が噴火したのは、放射性炭素年代測定法では今から約 6300年前ほど。その規模は、巨大噴火に埋もれていた幻の縄文文化というサイトによりますと、


爆発規模は、フィリピン・ピナツボ火山の 10〜 15倍ぐらい、雲仙普賢岳のおよそ 100倍と驚異的で、過去一万年の日本火山史のなかで最大の噴火だった。

上空 3万mの成層圏にまで達した大量の火山灰は、遠く東北地方にまで飛散したほどで、南九州一帯は 60cm以上の厚さで埋め尽くされた。



という噴火でした。

そういう超巨大火山であるというせいもあるのでしょうが、少しでも噴火活動があると、わりと海外のサイトなどでも取り上げられます。今、薩摩硫黄島は小規模な噴火を起こしているのですが、海外のサイトでは、早速、下のような図入りで説明されていました。

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New activity reported at Japan’s Satsuma-Iwo-jima (Kikai) volcano (日本の薩摩硫黄島(鬼界)で新たな火山活動) より。



ちなみに、今、薩摩硫黄島で起きている噴火は小さなものです。
日経新聞の記事を抜粋しておきます。


薩摩硫黄島の警戒上げ、小規模噴火
日本経済新聞 2013.06.04

気象庁は4日、薩摩硫黄島(鹿児島県三島村)の噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引き上げた。火山灰の状況から小規模な噴火があったと判断した。噴火の発生は2004年10月以来。

今後も小規模な噴火の恐れがあり、火口から約1キロ以内で警戒が必要としている。ただ火山性地震は少ない状態が続いており、地殻変動もないという。



ということで、現時点では何の心配もない薩摩硫黄島ですが、この薩摩硫黄島とその下にある巨大な「火山の母体」である海底火山が、縄文時代以来の日本での最大の噴火を起こしたエネルギーを持つ火山であるということは事実のようです。

ちなみに、この噴火のせいかどうかはわからないですが、九州の縄文文化が、この噴火を境に忽然と姿を消したことが上記の巨大噴火に埋もれていた幻の縄文文化に書かれてあります。

薩摩硫黄島の噴火前までは、南九州の縄文文化は、他の地域と比べて並外れて進んだ文明の発展を見せていたようです。それが「瞬時」に途絶えてしまった。

確かに巨大な火山の噴火は文明に大きく影響する可能性が常にあります。そういう意味では、富士山も日本を変化させる可能性を持っているのかもしれません。