2013年07月30日



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本来なら「100年に1度の災害」がもはや特別な出来事ではなくなっている世界に生きている



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▲ 日本の豪雨を報じる 7月29日のウォール・ストリート・ジャーナル「Japan Soaked by Downpours, East and West」より。






 


昨年の7月に、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

という記事を書いたことがあります。

昨年も洪水の多い年でしたが、しかし、「1年後の夏はどうなっているのだろう」ということに関しては、どういう方向に行くのかよくわかりませんでした。世界の気候は、すでに、少し先の気候に対しての予測ということ事態ができないような混沌を見せ始めていました。

今あらためて上の記事を読み返しますと、私は下のように書いています。


正直な思いを書けば、今後も、この「洪水」というものとは向き合い続けなければならないことのように感じています。

その理由は、たとえば、九州の「前例のない雨量の雨」というものを見てもそうですが、「もはや天候は過去とは違う」ということがあるからです。

また、こちらの記事では、先日発生したロシアの洪水についてふれたのですが、そのロシアの洪水の状況も「異常」だったことが続報で明らかになっています。



これは予測とかではなくて、文中にありますように単なる「正直な思い」なのですが、この文章の中にある 2012年 7月に起きたロシア・クバン地方での洪水というのは、当時としては「かつて経験したことのない雨」という表現を言い尽くしているような雨と洪水でした。



▲ 豪雨で水没したロシアのクバン地方西部。2012年7月。


そこで起きた洪水について、ロシアのモスクワ国立大学の気象学者が述べた言葉が下のものです。


今回洪水が起きたクバン地方ゲレンジク地域は乾燥した亜熱帯地方に属する。

ところが今回、ゲレンジクでは1昼夜に300ミリの降雨量を記録した。これは7月としては6ヶ月分の降雨量に相当する。

300ミリがどれほど多いものであるかを理解するためには、1平方メートルあたりの面積に10リットルのバケツの水を30回注いでみれば想像がつくだろう。




上の中に「これは7月としては6ヶ月分の降雨量に相当する」という言葉があります。

私は昨年、上の言葉に「驚き」を感じながらも、それでも何となく「ひとごと」のような感覚はありました。


「何ヶ月分の雨が1日で降るとかは特別なことで、そうそうあるものではないだろう」


と。

しかし、今の日本・・・

下の記事は 7月28日の毎日新聞のものです。


記録的大雨:数十年に1度の「特別警報」相当 気象庁発表
毎日jp 2013.07.28

山口、島根両県で28日、局地的に猛烈な雨が降った。気象庁は「経験したことのないような大雨となっている所がある」と発表。

8月30日以降、数十年に1度の災害が迫った場合に発表される「特別警報」に相当する豪雨として警戒を呼び掛けた。

気象庁によると、山口県萩市で正午過ぎまでの1時間に138.5ミリ、島根県津和野町で明け方の1時間に91.5ミリの猛烈な雨を観測、いずれも地点観測史上最多となった。両地点とも午後2時過ぎまでの24時間降水量が350ミリ前後となり、7月の平均降水量を上回った。


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▲ 大雨で氾濫する山口県萩市の蔵目喜川。7月28日。時事通信より。



上の記事の、

> 24時間降水量が350ミリ前後


という部分。

昨年のロシア・クバン地方の洪水被害で降った「当地での6ヶ月分の雨量」が 300ミリだと書かれてあった部分を思い起こしていただきたいと思います。


そんな途方もない量の雨が、日本の各地で毎日のように降っている。


上の記事にもあります「観測史上最多」という文字を今年何度見たことでしょうか。


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▲ 7月30日の Google ニュースより。


そして、他の国の多くでも豪雨と洪水に関して、相変わらず毎日のように報じられています。






巨大洪水の報道を見ない日のない夏


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▲ 英国にも大きな嵐が迫っているようです。デイリースターの 7月28日の記事



中国では歴史的な洪水と歴史的な干ばつが同時に発生している

洪水はいろいろな国や地域でひどい被害を出していますけれど、中国の甘粛省というところで発生している洪水の被害はひどく、現在まだ進行しているかもしれないですが、昨日までの時点では、50万人近くが被災しているとのことです。

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▲ 甘粛省の天水市というところで洪水で破壊された村。この天水市だけで 22名の方が洪水で亡くなっています。 huanqiu より。



しかし、中国では、その一方で激しい干ばつに見舞われているという現実もあります。

新華社から現在の状況を抜粋します。



Lingering drought scourges parts of China
xinhuanet 2013.07.25

長引く干ばつが中国の地方を苦しめ続ける

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▲ 中国湖南省の邵陽県。干上がった大地がえんえんと続く。

中国中部で7月上旬以降続いている干ばつにより、湖南省では 53万3000人が飲料水の不足にあえいでおり、また、14の市と107の郡の約 600万ヘクタールの農地の作物が損傷を受け、 31万1000頭の家畜の水が不足している。

また、湖南省の 186の河川と 252の貯水池がすでに干上がっている。



この中国の洪水のほうの被害なんですけど、下のようなニュースにあるように「この60年の間で最も多くの洪水による避難民を出した」とありますが、他の洪水の報道でも「そのような見だしの報道ばかり」なんです。この何十年で、あるいは、この何百年で・・・という形容のことです。

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▲ 中国のニュースサイト sohu より。


先月の記事「世界中で止まらない「黙示録的な洪水」の連鎖」などで取り上げた、欧州やインドなどの洪水でも「何十年に一度」、「何百年に一度」という報道の文字が躍ります。

こう頻繁にこれらの表現を見ていますと、もう、これは特別な出来事だとはいえない頻度だと思わざるをえません。


最近は以前にもまして「全世界を飲み込む洪水」のようなことを考えることもありますけれど、最近、記事にしています「北極、南極の氷(永久凍土)の溶解」と、今のこの「毎日毎日、新しい降雨記録を生み出すような豪雨の中の生活」を見ていますと、その思いもまた強まります。


まあ・・・・・。


いろいろな理屈や原因はともかく、ともかく、実際に私たちは今そういう時代に生きている。


それにしても、まだ8月にもなっていないわけで、台風などを含めて、気候が本格的に荒れるのは通常ならこれからです。

10月頃を迎えるまでに、これらの気候の劇的な変化と「平行」するように、私たちの精神にも何らかの変化があるのかも・・・とも思いますけれど。

そのあたりについて、また過去のウェブボットの記述や、他のいろいろな観点からまた続けて書いてみたいと思います。



  

2013年07月27日



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▲ パルテノン神殿とスーパームーン。2013年6月23日。 HP より。



体調というか、メンタルというか奇妙な日々なのですが


最近、「太陽と人間の活動」に関しての記事を書くことがわりと多くありました。

「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
 2013年07月11日

なぜ「太陽生物学」や「太陽と人体に関しての研究の数々」は歴史から消えてしまったのか?
 2013年07月18日

などの記事ですが、下の記事では、「繰り返しやってくる太陽からの磁気の中で自分の何がどう変わるかを観察してみる」というような小見出しのセクションに私は下のように書いていました。


「地磁気と人類の心と体」が関係があるのだとすると、そういう時に、感情の爆発、体調不良、病気の発現、精神的なトラブル、人間関係のトラブル、暴力的な何らかの事象などが「増える」可能性はあると思います。

もちろん、具体的な現象となって見えてくるものではないかもしれないですが、個人的には「自分の精神状態」も含めて、世の中を見てみたいと思っています。

それと共に、皆さんも体もですけれど、「心」のほうもお気をつけ下さい。



なんて、人の心配をしている以上に、自分自身がおかしくなっています。

体調が悪いというのとも少し違うし、メンタルの方面も何だか朦朧としたり・・・と、まあ、本当に頭がイッてしまった可能性もありますけれど(笑・・・えるのは本人だけ)、上の記事などでは、太陽活動と、それによる地磁気活動が人間に影響を与えているということを書いたのですが、昨日、BBC の記事に、下のタイトルの記事を見つけたのです。

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▲ 英国 BBC の7月25日の記事「Full Moon 'disturbs a good night's sleep'」より


これは翻訳した記事を載せますけれど、最初に要点を書くと、「満月とその周辺の頃」には、


・眠りの時間が短くなり、深い眠りも少なくなる。

・メラトニン(ホルモン)のレベルが減少する。


というふたつのことがわかったということなんです。


これですけどね、少し前に書いた記事で、今年、「スーパームーン」っていうのがあったんですけど、あの頃に書いた自分の状態を思い出したりもしました。

6月29日の記事「再び現れた太陽の横の木星サイズの物体から、類似した過去の現象の時代を振り返る」という記事の冒頭にこう書いてあります。


もうひとつの現実があるような夢を毎晩見ていたスーパームーンの前後

先週の数日間は、異常なほどハッキリとした夢を毎晩見続けていまして、スーパームーンとは関係ないんでしょうけれど、でも何となく、「やっぱり少しは関係あるのかなあ」と考えてしまうほど、毎晩毎晩、現実がもうひとつあるかのような夢を見続けていました。

(中略)

それにしても、夢もあまりにもその様相がリアルだと、「やはりあれはどこか他に存在する現実の別の世界だよなあ」と思わざるを得ない部分があります。



とまで書いてしまうほど、本当に毎日、リアルというのか強烈というのか、そういう夢を見続けました。

それ以降はまたぼんやりとした夢に戻っていたんですが、数日前あたりからどうも「またなんかリアルになってきている」と思っていたんですけど、今回の BBC の記事を見て「もしや」と思い、満月カレンダーというのを見てみたんですよ。

full_moon-2013.jpg

満月カレンダー より。


前回の6月23日の満月はスーパームーンでもあったわけですけれど、最近もまた、7月23日が満月だったようで、 BBC の記事のように、眠りを妨げられているかどうかはともかく「夢のリアルさ」との関係は興味深いですので、今後少し気にしてみようかなと。

次は、8月21日が満月ですので、その数日前後、夢がどうなるものか。


満月と共に太陽活動なんかで地磁気が乱れていたりしたら、もう「マッドネスな昼(現実)のあとに、マッドネスな夜(夢)」というような1日となってしまいそうですけれど。





パラレルワールドと人間を仲介しているのは「夢の程度」をつかさどる月なのかもしれないと思ったり


その頃の記事の、「太陽の巨大コロナホールと時期を同じくして現れるスーパームーン : その影響は地球に対してか人間の「こころ」に対してか」という記事には、月の西洋での価値観について Wikipedia からの引用を記しています。


月 - ヨーロッパの伝統文化

西洋では月が人間を狂気に引き込むと考えられ、英語で "lunatic"(ルナティック) とは狂気におちいっていることを表す。また満月の日に人狼は人から狼に変身し、魔女たちは黒ミサを開くと考えられていた。



私は今の世の中に「狂気」を感じ続けているのですけれど、「月」というのは、その狂気をあらわしてきた存在ではあるけれど、でも、実際には日常の人間の精神に影響しているのは、最近の記事のように「太陽活動とその磁気」である感じがとても強いのですが、しかし「月」は「眠り」に介入していたということが今回わりとハッキリしてきたわけです。

眠り。それは夢との関係でもあるはずです。

月が夢と関係があるのかもしれないと思うと、月はアナザーワールドとの仲介的な概念を持つなのかもしれないとも感じます。


上にリンクした記事「太陽の巨大コロナホールと時期を同じくして現れるスーパームーン 」には、2009年のウェブボットに出ていた「未来に起こりそうな出来事」として、次の項目が挙げられていたことを記しています。


・海洋の異常
・米国の社会崩壊
・米国の経済危機
・米国の食糧危機
・全世界の経済危機
・全世界の政治危機
・内部告発者の報道機関への登場
・報道の統制の崩壊
・恐怖による支配の崩壊
・宇宙からの未知のエネルギー
・エイリアンテクノロジーを持ち出す2人の男
・太陽の病気
・太陽の異常が人間に及ぼす影響
・通貨の喪失
・戦争の脅威


ここにあるものは、多くが 2013年の今とリンクするものですが、「月」に関する項目はない。

しかし、全体として変化していく中に「月の影響が大きくなる何か」は出てきそうな気はするのですけれど。


ふと、昔書いた様々な「太陽と月」に関しての記事を思い出します。

あまり多岐に書くとゴチャゴチャしますので、今回はこのあたりまでとしておきますけれど、特に思いだしたのは、「月と太陽は見た目では同じ大きさだった」ことを知った日のことです。

地球と太陽の組成はまったく違うものというオーストラリア国立大学の研究発表
 2012年04月06日

という記事の余談の中で書いています。

夜の月を見た翌日、同じ位置で「曇った日の太陽」を見た時に知ったのでした。






また、アイヌ語で、太陽と月の呼び方が、

・昼の太陽(トーカム・チュッ・カムイ)
・夜の太陽(クンネ・チュッ・カムイ)


というもので、大ざっぱにいえば、「夜」と「昼」だけの違いの区分であり、基本的に同等の呼び方をしていたことも知りました。


それと、今回の記事に出てくるメラトニン

これも松果体などと絡んだ話となってきて、「第三の眼」というようなこととも関係しそなんですが、今回は余談はここまでとして、 BBC の記事に入ります。

松果体とメラトニンの関係について書いた過去記事は、

あらゆる手段で「光」を求める生命: フンコロガシの行動、松果体の意味、そして「太陽神の目」の実体
 2013年01月29日

などいくつかあります。メキシコの「松果体で見る魚」の話や、ジョルジュ・バタイユの『松果体の眼』という小説の話などにもふれています。

third-003.jpg

▲ 上の記事より、松果体で光を見ていることがわかった目を持たない淡水魚。


今の世の中は大変なことが多いですが、その一方で人間が本当に影響を受けているものや、「本当の知覚」というものに私たちはもしかすると、少しずつ近づいているのかもしれません。


それでは、ここから BBC の記事です。

なお、研究を導いたスイスのバーゼル大学とは、1460年に創立されたスイス最古の大学で、ユングも卒業者だという歴史ある大学です。




続きを読む



  

2013年07月26日



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宇宙も太陽も自分たちの中に存在しているという認識を持つ人類文明を夢見ながら

soho-angels.jpg



真実の太陽に近づくためには、太陽の変化が必要なのではなく、私たち人類の精神的変化が必要だと考える最近


少し前に、下のふたつの記事を書きました。

「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
2013年07月11日

「真実の太陽の時代」がやってくる(2):私たちの太陽系は「尾」をなびかせながら宇宙を進んでいた
2013年07月14日


上の「1」のほうは、『太陽活動と景気』という本に掲載されていたおびただしい資料と近代の太陽に関しての学問の歴史を見ているうちに、「人類史と太陽との間のあまりにも密接な関係」いうものがわかってきたということを書いています。

「2」は、最近観測された「太陽系の全体の真実の姿が彗星と似ている」ということを記した記事でした。パンスペルミア説の多くでは、彗星が宇宙の中で生命を運搬すると考えられています。



▲ 上記記事「「私たちの太陽系は「尾」をなびかせながら宇宙を進んでいた」より。


そして、これらの記事に「真実の太陽の時代がやってくる」というタイトルをつけた意味なのですが、それは、太陽のほうに何か起きるというほうの意味ではなく、「太陽に対しての人間の考え方にきっと変化が起きてくる」という一種の希望をこめてつけたものです。


上の「1」の記事ではロシア宇宙主義の科学者であり、太陽生物学(ヘリオバイオロジー)という学問を提唱したチジェフスキー博士について、三菱 UFJ 証券参与・景気循環研究所長の嶋中雄二さんの著作『太陽活動と景気』の中に書かれてある下の部分を抜粋しています。


ロシアの科学者で歴史家でもあったA・L・チジェフスキーは、紀元前 600年にまで遡り、戦争、民族大移動、革命、流行病のような社会的大変動に及ぶ資料を72の国から集め、これら地球上の人間活動と太陽活動との関係を徹底的に調べた。

太陽の影響力は、彼によれば、個体から集団、群生に至る生物系のすべての組織レベルにおよんでいるとされた。

こうして、チジェフスキーは、地球上のあらゆる生物の発達は、太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではないと考えた。彼は、戦争や革命など人間の不穏状態に関する徴候、あるいは「大衆の興奮も太陽の周期に従っている」とした。



上の中で、

> 戦争や革命など人間の不穏状態に関する徴候、あるいは「大衆の興奮も太陽の周期に従っている」


の部分に関しては、その相関グラフから明らかで、チジェフスキー博士は下の図を 1920年に発表しています。今から2年ほど前の記事「最近のカオスな太陽データから考えるいろいろなこと」に載せたものに注釈を加えたものです。

helio-1920.png

▲ オリジナルの論文は、 Cycles Research Institute に保存されています。


今、社会は全体として混沌としていますけれど、様々な要因はあるとしても、その最も大きな要因は「太陽」だと言って差し支えないと私は思います。

しかし、この響き・・・、つまり、「動乱や戦争の一番の原因が太陽」だなんてことは、今の人間社会の価値観では認められないし、もちろん、そんな報道もできないはずです。

その最も大きな理由は「人間が人間をコントロールしているのだ」という意識が、今の地球にはあまりに大きいからだと私は考えています。「エライのは自然ではなく人間である自分なのだ」と。

確かに、人間が人間を社会的にコントロールしていることも事実ですけれど、それが「大きな波」となって社会を変革や破壊するまでの大きさになるためには、地球の人間の精神状態や生理状態がいつもとは違う興奮状態にある必要があります。

もっとも、ある種の社会的指導者の人々の一部はこの「太陽と人間の仕組みを知っている」という可能性はあります。

911が起こされたのも太陽活動最大期でした。

・・・いや・・・そんな程度の話ではなく、歴代の人間による歴史的な事件のほとんどは太陽活動最大期に起きています。

下は4年前にクレアなひとときの「皆既日食と地震と1963年のことなど」という記事のために調べた、過去の太陽活動と世界の歴史的な大事件の発生の関係です。




・第5太陽活動周期(1790年前後がピーク) フランス革命(1789年)
・第6太陽活動周期(1805年前後がピーク) 神聖ローマ帝国の解体(1806年)
・第7太陽活動周期(1815年前後がピーク) ウィーン体制の開始(1815年)
・第8太陽活動周期(1830年前後がピーク) フランス7月革命(1830年)
・第9太陽活動周期(1838年前後がピーク) アヘン戦争(1840年)
・第10太陽活動周期(1850年前後がピーク) 太平天国の乱(1851年)
・第11太陽活動周期(1860年前後がピーク) アメリカ南北戦争(1861年)
・第12太陽活動周期(1870年前後がピーク) 独仏戦争(1870年)
・第13太陽活動周期(1885年前後がピーク) 甲申政変(1884年)
・第14太陽活動周期(1895年前後がピーク) 日清戦争(1895年)
・第15太陽活動周期(1918年前後がピーク) ロシア革命(1917年)
・第16太陽活動周期(1930年前後がピーク) 大恐慌スタート(1929年)
・第17太陽活動周期(1940年前後がピーク) 第二次世界大戦勃発(1939年)
・第18太陽活動周期(1948年前後がピーク) 第1次中東戦争(1948年)
・第19太陽活動周期(1958年前後がピーク) チベット動乱(1959年が頂点)
・第20太陽活動周期(1970年前後がピーク) ブレトン・ウッズ体制の終了(1971年)
・第21太陽活動周期(1980年前後がピーク) イラン革命(1979年)
・第22太陽活動周期(1990年前後がピーク) ソ連崩壊(1991年)
・第23太陽活動周期(2000年前後がピーク) アメリカ同時多発テロ(2001年)




何もかも「歴史的な争乱や変革」というのが、太陽活動の最大期に起きているのです。

この時期でなければ、それらは上の時ほど大きな動乱にならなかった可能性もあるかと思います。

なので、「仮に」、そういう事件や出来事が何者かによって仕掛けられていたものだとすれば、誘発させる「タイミング」は太陽の活動状況と照らし合わせていた可能性を強く感じます。





太陽を理解する時までに

現在の社会では、太陽と社会活動の関係は真面目な社会論の中で語られることはありません。

しかし、いつかは私たち人間はそこに向かわなければならないはずです。

太陽こそが私たち人間の活動の中心だということを認識するという方向に。



太古、さまざまな地域の人々は、太陽を神と崇め、あるいは神と崇めなくとも、太陽を中心とした生活を送っていました。

太陽が単に熱と光を与える「学問上の物体」という範疇を越えて、人間の生活の中心だったと思います。そして、太陽生物学のような近代の様々な学問も、「太陽と人間が一体化していること」を調査で明らかにしているのです。




▲ アステカ神話の太陽神トナティウ。神話では現在の太陽そのものの存在で、この神の舌(黒曜石のナイフ)が宇宙を形作る4つの要素と一致する時、現在の第5の太陽滅亡の日となるのだそう。過去記事「太陽黒点磁気スマイルと現在の太陽神トナティウ」より。


しかし、もっと重要なことは「私たち人間は太陽に単に支配されているわけでも、太陽に従属しているわけでもない」ということです。

なぜなら、太陽は宇宙の中にありますが、その宇宙の場所は最終的に「人間の中に存在する」ということを・・・まあ、以前たまに書いていましたが、なかなかわかりやすく書けないので最近は書いていませんけれど、いずれにしても、私自身は、宇宙は人間の中にあるということを理念ではなく、現実に考えています。

ところで、日月神示の「月光の巻 第25帖」という中には下のような記述があるそうです。
部分的な抜粋です。


肉体の自分と魂の自分との和合出来たら、もう一段奥の魂と和合せよ。更に、又奥の自分と和合せよ。一番奥の自分は神であるぞ。

山も自分、川も自分、野も自分、海も自分ぞ。草木動物 悉く自分ぞ、歓喜ぞ。その自分出来たら天を自分とせよ。天を自分にするとはムにすることぞ。



ここに


> 天を自分とせよ


とありますが、その状態に行き着けるかどうかとは別として、天が自分なら、「太陽はその中にある」ということにもなります。つまり、「自分の中に太陽がある」と。



何だか太陽のことを長々と書いてしまいましたが、また、先日、「太陽の天使」が NASA の太陽観測衛星 SOHO に撮影されていましたので、ご紹介しておきます。





繰り返し現れ始めた「太陽の天使」と呼ばれる光


その前のものも、過去記事の、

太陽の天使の再来
 2013年02月21日

より載せておきます。








今回のものは 7月24日の太陽観測衛星 SOHO の画像に写っていたものです。

sun-angel-20130724.jpg


実際の写真へは、 NASA の 20130724_0500_c2_1024.jpg にあります。

まあ、こういうものの正体はともかく、太陽と私たち自身の関係性に関しての「考え方」が変化していく社会を私たちの世代で見ることができるのかどうなのか。

若干諦めの気分が強いのは確かですが、多少の希望はまだあります。



  

2013年07月22日



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見たことのないような巨大なコロナホールを目にして

先週、太陽の「北極」の部分にコロナホールと呼ばれる暗い部分が移動しながら、太陽の北の極地を覆い続けていたのですが、その大きさ!

下は 7月 18日のその写真です。

corona2013-07.jpg

▲ 太陽観測衛星 SOHO による撮影。






 


こんな大きなコロナホールは見たことがないように思いますし、そのことに驚いたりしていたのですが、コロナホール自体は珍しい現象というわけではないです。

しかし、コロナホールは、地球に対して太陽風で「地磁気」に大きな影響を与えます。

先日の、

21世紀も「太陽が暗くなる時」を経験するのか? : 全世界が地獄の様相を呈した6世紀と酷似してきている現在に思う
 2013年07月15日

という記事で、「地磁気と人間の健康や精神とは大きな関係があることはほぼ確実かもしれない」ということを記したのですが、上の巨大なコロナホールも地球の地磁気にかなり影響を与えていると思われます。

その影響の結果はともかく、今回はこのコロナホールについての記事をひとつご紹介したいと思います。



その前にひとつ書いておきたいことがあります。





ジョルダーノ・ブルーノが「焼かれた」直接の理由


子どもが夏休みに入って、少し慌ただしかったりしたのですが、昨日、記事を更新できなかったのは、書いている途中でネットで買った本が届いたことでした。

それに目を通しているうちに時間が来てしまったのですね。

その本は Amazon のリンクで見つけた宇宙の始まり - 史的に見たる科学的宇宙観の変遷』というタイトルのものでした。

書いたのはスヴァンテ・アレニウスという人で、いわゆる物理化学の創始者の1人と言われる人ですが、 Wikipedia の説明では下のような方です。


スヴァンテ・アレニウス

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スヴァンテ・アレニウス(1859年 – 1927年)は、スウェーデンの科学者で、物理学・化学の領域で活動した。物理化学の創始者の1人といえる。1903年に電解質の解離の理論に関する業績により、ノーベル化学賞を受賞。アレニウスの式、月のクレーター Arrhenius、ストックホルム大学の研究所名などに名を残している。



この『宇宙の始まり』という本の日本語訳が最初に出版されたのは昭和6年( 1931年)のことで、私の手にしたものはそれを現代仮名遣い等に訂正し復刻したようなものらしいです。


このアレニウスという人は、 In Deep にも過去にも何度か名前が出てきておりまして、最初に出てきたのは、一昨年の、

宇宙塵自身が生命であることに言及した 100年前のノーベル賞学者の実験
 2011年05月07日

という記事でした。

ごく最近では、

なぜ「太陽生物学」や「太陽と人体に関しての研究の数々」は歴史から消えてしまったのか?
 2013年07月18日

という記事の中にも出ています。

そんなわけで、興味はあったのですけれど、その著作を手にしたことはなかったのです。

それが Amazon の「この商品もいかがですか?」的なリンクに、このアレニウスの『宇宙の始まり』という本があったのでした。古本で 350円でした。

相変わらず目次を見て、興味のある部分だけを読むという読書法ですが、サブタイトルの「史的に見たる科学的宇宙観の変遷」にもあるように「宇宙の創造の神話」から始まるもので、いわゆる科学書よりは飛躍的に楽しい内容だと思います(まだ一部しか読んでいないのですけど)。

でまあ、いろいろな部分はともかく、目次の中にジョルダーノ・ブルーノに関しての記述があったのです。ブルーノは過去記事にもずいぶんと出ていただいていた方です。





ブルーノは、上のように「自説を撤回しなかったため、火刑となる」とありますが、以前からどうも曖昧な説明だなあと思っていたのです。

アレニウスの著作にその具体的な理由が出ていたのです。

それは、「モーゼのおこなった奇蹟も単なる自然の法則によってに過ぎない」と主張したのが、ブルーノが火刑になった直接の原因だったのでした。

mose1.jpg

▲ モーゼの奇蹟と呼ばれているもの。


「あー、その時代にそれを言っちゃなあ」

と思いましたが、アレニウスはブルーノの学説の主張と経歴を大変に短く、わかりやすくまとめていますので、資料として記しておきます。




第6章「新時代の曙光。生物を宿す世界の多様性」より
アレニウス著『宇宙の始まり』

ジョルダーノ・ブルノはその信条のために国を追われ、欧州の顕著な国々を遊歴しながらコペルニクスの説を弁護して歩いた。しかして、恒星もそれぞれ太陽と同様なもので、地球と同様な生存者のある遊星で囲まれていると説いた。

彼はまた、太陽以外の星が自然と人間に大いなる影響を及ぼすというような、科学の発展に有害な占星学上の迷信に対しても痛烈な攻撃を加えた。

彼は、諸天体は無限に広がる透明な流体エーテルの海の中に浮いていると説いた。この説のために、またモーゼの行った奇蹟も実はただ自然の法則によったにすぎないと主張したために、とうとうヴェニスで捕縛せられ、ローマの宗教裁判に引き渡された上、そこでついに焚殺の刑(火刑)を宣告された。

刑の執行されたのはブルノが 52歳の春 2月17日であった。

当時アテンにおけると同じような精神がローマを支配していて、しかもそれが一層粗暴で残忍であったのである。要するに、ブルノの仕事の眼目はアリストテレスの哲学が科学的観照に及ぼす有害な影響を打破するというのであった。

宗教裁判の犠牲となって尊い血を流したのはこれが最後であって、これをもって旧時代の幕は下ろされたと言ってもいい。






ちなみに、アレニウスの書いたこの『宇宙の始まり』の最後の章に、私の思っていることを一文で言い表している記述がありました。



生命は、宇宙空間、すなわち地球よりも前から生命を宿していた世界から地球に渡来したものと考え、また物質やエネルギーと同様に生命もまた永遠なものである、とこう考えるより他に道はほとんどなくなってしまう。



とあるのでした。

同時に、アレニウスは「生命の永遠性の証明は困難である」とも書いています。


ちなみに、この『宇宙の始まり』そのものは上のように素敵な記述が多くある一方で、典型的なエリート白人であるアレニウスの「未開民族に対しての差別的な表現」も多々、目にします。

多分・・・アレニウスは人間的、あるいは人道的には大した人じゃなかったと思います(笑)。

しかし、それとは別に彼は「完全な科学者」だった。


それにしても、現代の宇宙モデルが「オカルトに近い」ということを、この本などを少し読むだけで改めて思います。

昨年の記事「大出血のような太陽フレアと真っ赤な富士山上空を眺めながら「物質は永遠」という法則を子ども科学本で知った日」で知った「物質不滅の法則(質量保存の法則)」の観点からだけでも、それは思います。


しかし・・・最近ではもう、世の中(の科学論)は変わらないという諦めが強く、変わるとしたら、それはすべてが「ゼロ」に帰した後なのだと思います。



絶滅という語句に不安と共に希望を感じるのはそのあたりにも理由があるのかもしれません。



というわけで、この本には「人類の歴史」などについても興味深いことが書かれていますので、いずれまたご紹介することもあるかもしれません。



何だか繋がりがないですけれど、ここから最初に写真を載せました、太陽のコロナホールに関しての記事です。

ちなみに、今現在のコロナホールは下のような状態です。

coronalhole-7-21.jpg

Spaceweather より。

北極部分のコロナホールはやや小さくなりましたが、左右に大きな亀裂の形状をしたコロナホールが出現していますので、地球への地磁気の影響は続くと思います。

つまり、しばらくは地球の人類は「体も心もおかしくなりやすい」と。

それでは、ここからです。
デイリーギャラクシーの記事からです。





Image of the Day: Gigantic Coronal Hole Found Hovering Over Sun's North Pole
Daily Galaxy 2013.07.20

巨大なコロナホールが太陽の北極上を覆っているのが発見される


欧州宇宙機関( ESA )と米国 NASA の「太陽・太陽圏観測衛星」( Solar and Heliospheric Observatory / 普通は略して SOHO と呼ばれる)は、2013年7月18日の EDT (米国東部標準時)午前 9時 6分に、太陽の北極点の上を覆いながら移動し続ける巨大なコロナホールの写真を撮影した。

コロナホールは、太陽のコロナが平均よりも暗く、冷たく、そして密度が低い外層大気の領域だ。それは、より低い温度を有しているため、周囲よりもはるかに暗く見える。

コロナホールは、太陽活動周期とは異なる時に、異なる場所に頻繁に出現するものであるにも関わらず、太陽表面活動の典型的な現象だ。

現在は、ご存じのように、太陽活動周期(サイクル 24)の最大期に向かって進行している最中で、太陽活動の頂点は 2013年に後半になると予測されている。

そして、この最大期に向かう間に、コロナホールの数は減少する。

太陽活動の最大期のあいだ、太陽の磁場は反転し、新しいコロナホールが磁気整列と共に「極」の近くに出現する。

コロナホールは、その後、太陽が再びその活動の最小期間に向かって移動する極からさらに伸び、サイズと数を増加させる。そのような時に、コロナホールは大きくなって出現する。

コロナホールの穴は、太陽の粒子の高速風の発生源であることが知られており、そのために私たちが宇宙天気をより良く理解するために重要なものだ。その太陽風の速度は、太陽の他の遅い粒子の風の3倍ほどある。

コロナホールの発生する要因は明らかになっていないが、太陽の他の場所では磁場が宇宙空間に放出されて、またループして太陽表面に戻ってくる光景が見られるが、コロナホールではそのループがうまくいかないとされている。





  

2013年07月18日



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そして、人間が影響されるかもしれない太陽の CME の磁気が現在、続々と地球に到達している

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▲ 太陽からの CME の太陽風の磁気で発生したオーロラを背景にしたイエローストーン国立公園。7月15日。Spaceweather より。






 


2013年も「太陽に何が起きているのだろう」と考える


なんとなく、 2009年、つまり4年前の NASA の太陽活動に関してのニュースリリースを読んでいました。

2009-nasa-predict.png

NASA 2009年 5月 27日の記事より。


この 2009年の頃は、太陽活動のピークは、 2013年 5月になると予測されていました。つまり、今の 2013年 7月というのは、すでに太陽活動の最大期を過ぎた頃となっているということになっていました。

さらには、その太陽活動のピーク時には、巨大な太陽フレアが次々と発生したり、巨大な CME (太陽からのコロナ質量放出)が地球に向けて噴出されたり、といったようなことが言われていたわけですけれど、実際には、太陽は、まだ活動の最大期に入ろうともしていません

このブログでも当時は2013年の太陽活動については、下のような感じでよく記事にしていました。

2010-nasa-flare.jpg

▲ 過去記事「NASA が発表した「2013年 太陽フレアの脅威」の波紋」より。


しかし、 2013年も半分を過ぎましたけれど、壊滅的な太陽フレアどころか、「大きな規模の太陽フレアそのものがほとんど起きていない」という状態となっています。


むかし、北野武監督の『キッズ・リターン』という映画がありましたが、そのラストの台詞は、共に夢破れた十代の青年同士が自転車に乗りながら、以下のように語るシーンで終わりました。


「俺たちもう終わっちゃったのかなあ」

「バカヤロー、まだ始まっちゃいねえよ」


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現在の太陽はそのような感じとなっているわけです(どのような感じとなっているのだ)。

思い起こせば、キッズ・リターンを観た時には劇場で涙が止まらなかったわけですけれど、太陽もあのように泣かせてくれるのかどうか。


この「太陽活動が予測通りに最大期に進まない理由」は、多分ですが、ふたつの理由が考えられるように思います。



太陽活動の周期が11年ではなくなっていること

ひとつは国立天文台などが以前観測した「太陽活動の周期がズレてきている」ということとの関係。これは、過去記事、

太陽に何が起きているのか : 太陽の異常に関する数々の報道
 2011年09月03日

に、当時の報道を載せたことがあります。

部分的に再掲します。

日本の太陽観測衛星「ひので」が、太陽の北極域で磁場が反転し始めた様子を観測することに成功したことに関する記事です。


地球環境に変動?太陽北極域で異例の磁場
読売新聞 2011年09月02日

太陽の北極、南極の磁場は約11年周期で反転することが知られているが、今回は予想時期より2年も早いうえ、南極域では反転が見られないなど異例の様相を呈している。

磁場の反転と、太陽の黒点数増減の周期は、通常約11年で一致していたが、2009年初頭まで続いた黒点の周期は12・6年に延びた。

研究チームの国立天文台 常田佐久教授は「観測されたことのない事態だ。地球環境との関係を調べるため、太陽活動を継続的に監視していく必要がある」と話す。



ということで、このことが現在でも起きていれば、太陽活動の周期は従来の「 11年周期」ではなく、 12年 6ヶ月周期ということになり、予測より1年から2年近く、そのサイクルが長くなることになります。

もし、そうだとした場合、太陽活動の最大期は 2014年から、さらには 2015年にまで達する可能性もあるということかもしれません。


しかし、「もうひとつの可能性」というものもあり、こちらはやや深刻な感じでもあります。



すでに太陽活動のピークが終わった可能性

これは昨年12月にアメリカ海洋大気庁( NOAA )が発表した内容を記事にしたことがあります。

それは、

2013年に最大を迎えると予測されていた太陽活動のピークがすでに終わった可能性を NOAA が示唆
 2012年11月06日

というもので、「太陽活動のピークはもう終わったのかもしれない」というようなことを示唆する内容でした。

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▲ 赤い線が予測されていた太陽黒点数の推移。2013年の夏に向けてピークを迎える予測でした。青い線は実際の太陽活動の動きで、2012年秋頃に最大値(それでも低い)を記録してから、下がり始めています。


もし仮に太陽活動のピークがすでに終わったとするならば、今回のサイクル 24での太陽活動は極端に「低い」活動だったといえそうなので、その太陽活動の弱さは今後の「小氷河期の到来」というような、かつてもあった時代(マウンダー小氷期)を想定させる部分もあるのですが、まあしかし、やはり 2014年になるまではわからないと考えたほうがよさそうです。


しかし、黒点数や太陽フレアなどから見る太陽活動はそれほど大きくないのですが、現在、太陽の影響での地球の「磁気活動」は活発です。



歴史から消えた「太陽と人間の関係」の科学的研究


先日、

21世紀も「太陽が暗くなる時」を経験するのか? : 全世界が地獄の様相を呈した6世紀と酷似してきている現在に思う
 2013年07月15日

という記事で、「地磁気が生物に与える影響」について書きました。

下のような資料などもいつくか載せました。

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▲ 1967年から 1972年まで、二つの病院に入院した 5000件の救急心臓症例を、毎日の地磁気活動指標と関係づけて、季節調整済で月次データとして比較したグラフ。


そして、上の資料などが掲載されている嶋中雄二氏著『太陽活動と景気』から、地磁気と人間の肉体と精神の関係に関しての文章を抜粋しました。


ちなみに、もともと大気中の電気量と人体の関係に着目したのは 1903年にノーベル化学賞を受賞したアレニウスというスウェーデン人科学者です。

アレニウスは気管支炎の周期的発作や、出生率など様々の「周期」を見いだしています。

ただ、アレニウスの時にはまだ「太陽」は登場していませんでした。

その後、ドイツ人研究者たちが磁気嵐と人間の自殺との関係を見いだしたり、アメリカの整形外科医が、精神病院への入院と太陽フレアの相関を見つけたりといった具体的なデータが次々と示し始められます。


その時の記事には書きませんでしたが、「太陽と血液凝固の関係」を最初に見いだしたのは、日本人科学者でした。興味深いので、少し抜粋してみます。


『太陽活動と景気』第6章 太陽活動と人間の生理 より抜粋

1951年に東邦医科大学の血液学者、高田蒔教授は、血液中のアルブミン水準を検査する指標である「高田反応指標」が太陽活動の変化により変動することを発見した。アルブミンは、血液の凝固を促進する有機コロイドである。

すでにそれ以前にも 1935年に、日本の科学者たちは、人間の血液凝固速度が太陽活動と関係していることを見いだし、太陽黒点が太陽の中央子午線を通過するとき、血液凝固速度は二倍以上に高まったと報告している。



これ、なんかすごいと思いませんか?

太陽黒点が太陽の中央子午線を通過するとき、血液凝固速度は二倍以上に高まった」ということは、そういうことが関係する病気は、太陽の動きと照らし合わせれば、予防とまではいかなくても、ある程度の「対策」程度にはなりそう。


・・・それにしても・・・なんでこれらの様々な有益な医学知識が現代社会からは消えてしまったんだ?とは素直に思います。


ちなみに、日本では、1966年に日本人科学者たちによって「交通事故と太陽活動の関係の計測」もおこなわれていたんです。結果として、「黒点数と交通事故数には明確に関連がある」ことがわかったんです(黒点数が多い時のほうが交通事故が多い)。

そんなこと私は今回の資料を読むまで知りませんでした。

上のすべての実験は、その国の一流の科学者たち、あるいは医学者たちによるものだったのに、なぜか今では一般的な知識としては残っていない。


なぜ?


あまり陰謀論が好きではない私ですが、どうも、このあたりにはいろいろと思ってしまう部分もあります。

それにしても、私がこの数年で知った「好きな概念」はどうも不遇な扱いを受けています。

それはたとえば、


チジェフスキー博士の太陽生物学だったり、
フレッド・ホイル博士のパンスペルミア説だったり、
ジョルダーノ・ブルーノの宇宙は無限説だったり。



これら、あるいは彼らはすべて「焼かれて」しまった。

チジェフスキー博士は当時のソ連のスターリン政権からシベリア送りにされ、フレッド・ホイル博士は受賞が確実視されていたノーベル賞を与えられず、ジョルダーノ・ブルーノは文字通り焼かれてしまいました。


まあしかし、それはともかく、上のほうに、1903年にノーベル化学賞を受賞したアレニウスという人の名前が出てきますがけれど、実はこのアレニウスが現代科学の中に「パンスペルミア説」という言葉と概念を登場させた人なんです。




▲ スヴァンテ・アレニウス(1859年 – 1927年)。


この世界的な化学者であるアレニウスこそが、宇宙塵(宇宙の塵)そのものが生命であると言及した「パンスペルミア始祖」とも言えます。

このあたりは、過去記事の、

宇宙塵自身が生命であることに言及した 100年前のノーベル賞学者の実験
 2011年05月07日

という記事の中に、エピソードで知るノーベル賞の世界というサイトからの抜粋がありますので、再度掲載しておきます。


アレニウスは、化学の分野のみならず、あらゆる科学にも通じていた。彼が貢献しなかった科学の分野はほとんどなかったとも言われているのだ。

彼は、宇宙空間を漂っている「生命の種子」を想定し、これが太古に地球上に降り注いだ可能性もあり、地球上の生命の発生にもつながったのではないか、とする「パンスペルミア説」(汎宇宙胚種説)なども提唱。

彼は、そうした生命種子は、「太陽風を受けて、秒速100Kmの速度で宇宙を旅してきた」とまで計算していたのだ。



アレニウスが残した数々の業績の中で、この「パンスへポルミア説」だけは、現代社会で無視されたまま現在に至っています。


まあしかし、公式にどうであろうと、今の世の中では、


地球の生命は宇宙からやってきた


ことと、


地球のすべての生命は宇宙と太陽と影響を相互にして生きている


と思っている人は、案外多いような気がします。


現代社会になる前の昔の日本なんかは、みんなそう考えていたはずですし。

じゃなきゃ、「八百万の神様」なんて発想は出てこない。

この「八百万の神様」という発想は、宇宙の無数の存在のすべてひとつひとつが神と呼ばれて差し支えないものだということだと思いますし。

お米ひとつぶと神様は同一である」という思想ですね。

それを自然に受け入れていたのですから、昔の日本人は大したものだと思います。




繰り返しやってくる太陽からの磁気の中で自分の何がどう変わるかを観察してみる


というわけで、ここまで長くなってしまったんですが、最初書こうと思っていたのは、ここ最近は繰り返し地球の地磁気が強くなる時がやって来ているということだったんです。

黒点数も多くはないし、大きな太陽フレアも発生させていないのに、太陽が CME を何度も地球に向けて放出しているのです。

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Science World Report より。


最近では、日本時間で、7月16日に地磁気活動のピークがあったようです。

そして、次は 7月19日頃に太陽風の影響を受ける見込みとなっています。


上にも書きました「地磁気と人類の心と体」に関係があるのだとすると、そういう時に、感情の爆発、体調不良、病気の発現、精神的なトラブル、人間関係のトラブル、暴力的な何らかの事象などが「増える」可能性はあると思います。


もちろん、具体的な現象となって見えてくるものではないかもしれないですが、個人的には「自分の精神状態」も含めて、世の中を見てみたいと思っています。

それと共に、皆さんも体もですけれど、「心」のほうもお気をつけ下さい。






  

2013年07月15日



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「資料、年輪、考古学資料のすべてが6世紀中期は、異常な悪天候に見舞われた時期だったことを指し示している。日光は薄暗くなり、地球に届く太陽熱は減少し、干ばつ、洪水、砂嵐が起こり、季節外れの雪と特大のひょうが降った」 (ディヴィッド・キース『西暦 535年の大噴火』)

sunlight.jpg






 



地磁気と地球の生物


先日の、

「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
 2013年07月11日

という記事に『太陽活動と景気』という著作からグラフや一部の内容などをご紹介しました。

太陽活動が、人間活動の多くと関係していることを示したもので、 20世紀初頭のロシアで「太陽生物学」という学問を創設したチジェフスキー博士の活動などにもふれられています。チジェフスキー博士は下のような結論に達していたようです。


太陽の影響力は、個体から群生に至る生物系のすべての組織レベルにおよんでいる。

地球上のあらゆる生物の発達は、太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではない。




チジェフスキー博士などの場合は、黒点数などから見る太陽活動から調べたものでした。

その一方、黒点数による太陽活動の他にも、太陽は CME (太陽からのコロナの質量放出)や、あるいはコロナホールなどからの太陽風とか太陽嵐などと呼ばれるものによって、地磁気などの「磁場」や「磁気」といったものの影響を地球に与えるわけですけれど、私は以前から、個人的に「この地磁気がどうもあるものと関係しているのではないか」と思い続けていました。




ヒトを心身共に攪乱する地磁気

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▲ 太陽と地磁気の関係についての一般的な説明。地磁気観測所より。


うちの奥さんは、数年前から介護と関わっていて、日々、多くのご老人たちと会うのですが、私は私で数年前から太陽に興味を持って、太陽フレアとか CME とか地磁気などのことについて、NICT 宇宙天気情報だとか、スペースウェザーなどで、日々の太陽の活動などを見ていました。

そして、奥さんの話す「その日のご老人たちの様子」の話を何度か聞いているうちに、


「磁気と人間の健康(心も体も両方)は関係あるのではないか」


と何となく思うようになっていました。

ご老人たちが倒れたり、入院したり、あるいは精神的に不安定だったり、といった話を聞いた時には、地球の地磁気が乱れていたり高かったりしていた時が多かったということがあるのです。

とはいえ、「そんなこと(地磁気と人間の健康と関係あること)は気のせいだろうなあ」と思っていたのですが、前述した『太陽活動と景気』に出ていたデータでは、「気のせいでもなさそうということが言えそうなのです。

下のグラフは、スリーヴァスターヴァという人物が、1979年に二つの病院に入院した 5000件の救急心臓症例と毎日の地磁気活動を 6年間分比較したものです。

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▲ 『太陽活動と景気』より。オリジナルの出典元はH・J・アイゼンク&D・K・B・ナイアス著『占星術 - 科学か迷信か』(1986年)。



さらに、少し違うものですが、地磁気と感染症について、下のようなグラフもあります。

sun_dessese.jpg

▲ オリジナルの出典元は、前田担著『生物は磁気を感じるか』(1985年)。


データの期間が長くないですので、地磁気以外の要因も考えられるかもしれないとはいえ、ここまで見事な相関グラフを描かれると、「何の関係もない」とは言いにくい部分はありそうです。

このあたりのことについて、『太陽活動と景気』から、その部分を抜粋します。
文中の「図 6-4」というのは上の「磁気活動と入院数」のグラフです。



第6章 太陽活動と人間の生理 「太陽活動と健康・精神」より抜粋


フランスの医師サルドゥーと天文学者ヴァロの二人は 267日間の期間をとり、心筋梗塞や卒中発作などが、黒点が太陽の中央子午線を通過したときに 84パーセントの確率で起こることを明らかにした。

マリンとスリーヴァスターヴァは、 1979年、こうした線に沿って、より長期間のデータでの分析を行った。

彼らは、 1967年から 1972年の6年間にわたって、二つの病院に入院した 5000件の救急心臓症例を、毎日の地磁気活動指標と関係づけた。季節調整済で月次データの比較を行った結果、彼らは、相関係数 0.4から 0.8の範囲の有意な相関を見いだした。図 6-4 は、その全般的結果を示したものである。

二人のドイツ人研究者、B・デュールとT・デュールは、 50年ほど前に、黒点、磁気嵐オーロラといった太陽活動と人間の自殺との関係について、太陽活動が特に活発な日には自殺が約 8パーセント増加することを見いだした。

1963年、アメリカの整形外科医R・ベッカーは、精神病院への入院が太陽フレアと相関していることを見いだした。後に彼は、地磁気の乱れと入院中の精神患者の行動の乱れとの間に、相関を見いだした。さらに、磁場や宇宙線の放射量が変化すると、患者の反応時間や課題遂行にも影響があらわれることを報告した。

中枢及び末梢神経系への地磁気の効果としては、精神病や神経反応との関係が調べられている。太陽活動や地磁気撹乱は、ヒトの精神活動を乱すことが知られており、精神分裂病の患者数は、約 10年の周期的変化を繰り返していることがわかっている。





これを読んで、「なるほど・・・」という思いがあります。

最近どうも世の中の出来事やヒトのすることが「くるっている」・・・というような感じを抱いていて、そのことについて書くことなどもありましたけれど、「太陽活動や地磁気撹乱は、ヒトの精神活動を乱すことが知られており」ということらしく、太陽活動最大期というものは「たくさんの人々がおかしくなって当たり前」というようなことも言える時期なのかもしれません。。


また、現在の太陽は「磁極が多極化」していますが、こういう現象は、少なくとも過去長くなかったことだと思いますので、「これまでとは違う太陽からの磁気の影響を私たち人類も、あらゆる動植物たちも受けている」のかもしれないようにも思います。



▲ 過去記事 「奇妙な太陽のポールシフトは太陽系全体に影響を与えるか?: 国立天文台が発表した4極化する太陽磁場」より。

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私たち人間もまた磁場を持つ

ところで、上で抜粋した章の後半に、下のような記述があります。


地磁気と生物との関係を考えてみれば、生物固有の「生体磁場」にも目を向けるべきかもしれない。

実際、麦などの植物の種子にも、数ガンマの磁場が発見されているが、最近では、ヒトにも磁場が存在すると考えられている。



とのことで、磁場はこの地球に生きている生物や、あるいは私たち人間自身にも存在しているということのようです。

これに関しては、TDK マガジンの「生体磁気を観測する」というページに、


科学的解明が進んでいない生体磁気は、DNAの塩基配列とともに、解読が待たれる人体最後のヒエログリフ(神聖文字)ともいえる。



というようなことが書かれていました。

簡単にいうと、「地球も太陽も人類も、とにかくこの宇宙にあるあらゆるものは自分の磁場を持っている」ということが言えるのかもしれず、それは多分、相互に影響し合っているものなのだと思われます。

この「宇宙と人間の磁場による相互作用」というのは、どうもオカルト方面ではなく、わりと正当な科学のほうでそのうち解決していきそうな感じの問題のようにも思います。


ここまで書いていたことはタイトルとあまり関係ないのですけれど、ここから少し関係します。

上のような「病気と太陽の関係」の相関図をみているうちに、以前、記事にしたことがある「西暦 535年から起きたこと」にも、太陽活動が関係していたのではないかと感じたりしたのです。




過去 2000年の中で最大の天変地異と社会的な危機に見舞われた6世紀と現在の時代の比較


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デイヴィッド・キーズという英国のジャーナリストが書いた「カタストロフィー」(邦題『西暦535年の大噴火』)という著作があるのですが、その中には6世紀に全世界で発生した異常気象、そしてやはりほぼ全世界で流行した伝染病の原因が研究されています。

著者は、

「 535年に何らかの大災害が起き、それによって世界全体でその後の数年から十数年、深刻な気象変動が発生した」


と考えるに至り、その原因として考えられる3つの要因として、


・インドネシアのクラカタウ火山の大噴火
・小惑星の衝突
・彗星の衝突



のどれかが起きた可能性を上げて、そして、この中ではクラカタウ火山の大噴火の可能性が最も高いのではないかとする内容でした。


それらについては、過去記事の、

西暦 541年の東ローマ帝国でのペスト襲来に関してのヨーアンネースの記録
 2012年09月20日

ウイルスの流入の繰り返しでDNAの進化をなし得てきた人類をサポートする「宇宙と火山」
 2012年09月23日


などに記したことがあります。そして、最近、『太陽活動と景気』にあるグラフを見ているうちに、6世紀の感染症の大流行にも太陽活動が関係していたのではないかという気がしたのです。


ちなみに、西暦 535年から 536年のあいだの1年間というのは、当時の歴史家の記述によると下のような状態だったようです。


歴史家プロコピオスの西暦 536年の記述より

昼の太陽は暗くなり、そして夜の月も暗くなった。太陽はいつもの光を失い、青っぽくなっている。われわれは、正午になっても自分の影ができないので驚愕している。太陽の熱は次第に弱まり、ふだんなら一時的な日食の時にしか起こらないような現象が、ほぼ丸一年続いてしまった。月も同様で、たとえ満月でもいつもの輝きはない。



この「太陽が暗くなった原因」というものが、本当にひとつの国での火山噴火だけで説明できるのだろうかという気は以前からしていました。そして、火山噴火の影響による災害が、干ばつから洪水から、あるいは伝染病の世界的な流行にまで及ぶものだろうかとも思います。


それはともかくとしても、この後、6世紀にはほぼ全世界を異常気象と、伝染病の大流行が覆います。ヨーロッパの各地ではペストの大流行があり、アジアでも天然痘と思われる病気の猛威が吹き荒れました。

日本でも 530年代に発生した天然痘だと考えられる大流行は大変なものだったようで、デイヴィッド・キーズの著作には以下のような描写があります。


『西暦 535年の大噴火』より


異常事態が起こった。ひどい伝染病(おそらく天然痘)が日本で発生したのである。多くの人びとが亡くなった。日本では何世代も前から天然痘が流行したことはなかったので、免疫もほとんどなかったに違いない。

「国に疫病がはやり、人民に若死にする者が多かった。それが長く続いて、手だてがなかった」と『日本書記』には書いてある。

伝染病が流行した地域は、おそらく人口密度の高い地域だったのだろう。そうした地域では、人口の六割が死亡したと推定される。とくに被害に大きかった地域では、住民の九割が罹患し、生き残れたのは三割だけだったと思われる。




記録に残る上では、日本でこのような激しい伝染病の惨禍は、その後は1918年のスペイン風邪の流行までなかったのではないかという気もします。


上でふれました『太陽活動と景気』の中にある下のような「病気と地磁気の関係」

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を見ますと、当時、確かに火山の噴火、あるいは彗星などの衝突など何かの大きな自然災害があったとは思いますが、同時に、太陽活動にも何か極めて異常な磁気活動が起きていたのではないかという気もするのです。


太陽活動の観測が始まったのは 1600年代ですので、6世紀の太陽活動の状態を知ることは無理っぽいですが、535年からの数十年間というのは、世界中が混沌とした時代だったことは明らかで、それも、経済や戦争などの方面の混沌ではなく、


・天変地異と異常気象
・病気の流行



なのですが、どうも読み直してみると、当時の時代と、ごく最近の時代が「起きていることが似ているような気がする」のです。


ただまあ、それは私だけがそう感じただけかもしれませんので、上記したデイヴィッド・キースの著作から当時の世界の自然現象をまとめた部分からアジアを中心として、かなり飛ばし飛ばしですが、抜粋してみたいと思います。






6世紀中期の気象異変
デイヴィッド・キース著『西暦 535年の大噴火』 第9章「いったい何が起きたのか」より


「太陽から合図があったが、あのような合図は、いままでに見たこともないし、報告されたこともない。太陽が暗くなり、その暗さが1年半も続いたのだ。太陽は毎日4時間くらいし照らなかった。照ったといっても、実にかすかだった。人々は太陽が以前のように輝くことは2度とないのではと恐れた」

これは、わが地球が 535年から 536年に遭遇した運命について、6世紀の歴史家で優れた教会指導者だった「エフェソスのヨーアンネース」が書いた言葉である。この終末論的な文章は、彼の偉大な歴史書『教会史』第二巻に収載されている。

(中略)

異常現象は、地球の反対側でも記録されていた。『日本書紀』によれば、天皇は詔の中で飢餓と寒さを憂えていた。

中国でもこの天災は年代記に詳述されている。 535年に、中国北部で大干ばつが生じた。『北史』はこう伝えている。「干ばつのため勅令が下された。『首都長安とすべての州以下各地域にいたるまで、死体は埋葬すべし』という内容だった」

この干ばつはすぐさま厳しさを増し、通常なら豊穣ないし、ある程度豊穣な耕地が何十万、何百万平方キロメートルも干上がってしまった。資料は、大規模な砂嵐が猛威を奮い始めたことを記している。

すなわち、 535年の 11月 11日から 12月 9日、南朝の首都だった南京に、空から砂ぼこりが大量に舞い降りてきたのだ。「黄色い塵が雪のように降ってきた」

『北史』によれば、干ばつの悪化に伴い、中国中部の陝西(せんせい)地方では 536年に人口の7〜8割が死亡した。人々は人肉を食べざるを得なかった。

何ヶ月か経過するうちに、天候はますます奇妙になってきた。『北史』の記述によると、 536年 9月には中国北部の各地でひょうが降り、「大変な飢饉になった」。

537年 3月になると、中国北部の9つの地域であられが降り、干ばつが発生した。538年に入ると干ばつは終焉を告げたが、気象異変は依然として続き、今度は大洪水が何度も発生した。この年の夏には「カエルは樹の上から鳴いていた」と記されている。車軸を流すような豪雨だったのだ。

朝鮮半島でも事態は急を告げていた、 535年から 542年は、前後 90年間( 510- 600年)で最悪の天候が続いたと記録されている。

6世紀中期の気象異変は、アメリカにも、ロシアの草原地帯にも、ヨーロッパ西部にも、そして、その他の地域にも影響を及ぼした。だが多くの地域は記録を残していない。

(中略)

ほかにも、6世紀中期の気象異変を伝える資料としては、年代的にそれほど精密とは言いがたいが、川の氾濫、湖面の高さ、そして考古学的調査結果がある。特に劇的だったのは、現在の南米コロンビアのサン・ホルヘ川流域の低地の調査で、それによると、過去 3300年間で洪水時の水位が最低だったのは6世紀中期だった。

さらには、メキシコのテオティワカンの人間の骸骨は、6世紀中期から末期に大飢饉がこの都市を襲い、その直後にこの都市が滅亡したことを強烈に示唆している。

ペルーでは、考古学的な証拠が6世紀の異常事態を示していた。つまり、ナスカ文化が地下水路を必死に建設した事実である。

アラビア半島のイエメンでは、540年代に巨大ダムが大洪水で決壊した。

(中略)

資料と年輪、それに考古学資料のすべてが「6世紀中期は、異常な悪天候に見舞われた時期だった」ことを指し示している。日光は薄暗くなり、地球に届く太陽熱は減少し、干ばつ、洪水、砂嵐が起こり、季節外れの雪と特大のひょうが降った。





ここまでです。

この中に出てくる「干ばつ」、「洪水」、「豪雨」、「ひょう」、「砂の嵐」など、他の様々も含めて、あまりにも激しい自然の異常現象は今の地球がリアルタイムで経験していることであることは事実です。それに関して「似ている」と感じた次第なのですが、ただし、まだ起きていないことがあります

それはまだ、「太陽は暗くなっていない」という事実です。

西暦 535年に太陽が暗くなった原因はわかっていませんが、私たちも「暗い太陽」というのを見ることになるのかどうなのか。






  

2013年07月14日



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関連記事:
「真実の太陽の時代」がやってくる(1):私たち人類は何もかも太陽活動に牛耳られている
2013年07月11日






 


太陽系もまた彗星のように生命を運搬する役割なのかも


私たちの天の川銀河の中での太陽系(あるいは太陽圏)の位置というのは、銀河を上から見たような形でいえば、下のあたりにあるとされています。

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▲ 名古屋市科学館サイト「銀河系と天の川」より。



太陽系が移動しているということもまた、何となくですが知ってはいることで、その速度に関しては、 2012年 5月のナショナルジオグラフィックのニュースによりますと、時速 8万 3700キロということになるそうで、かなりの高速で移動しているようです。

時速 8万 3700キロとサラリと書きましたけれど、これがどのくらいの速さかというと、たとえば、地球の直径は下の通り、1万 2700キロ程度。

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地球の直径の2倍以上の距離の時速で移動しているのです。

それでも、何となく私たちの頭の中にある太陽系の移動のイメージは下のような感じで「円のままスーッと動いている」ような状態を想定しているような感じは、少なくとも私にはあります。

milkey-solar-01.jpg



しかし、実際には太陽は下のように移動していたのでした。


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NASA には太陽圏を観測する星間探査衛星 IBEX というものがあり、星間境界、つまり太陽系の中と外の状態などを観測するために打ち上げられた衛星なのですが、その観測のデータ解析により上のことが明らかになりました。

7月12日に NASA はニュースリリースと同時に、イメージ動画も YouTube に発表しています。下は、その中からの抜粋です。実際には音楽が入っているわけではありません(苦笑)。


太陽系の尾



▲ NASA がリリースしたオリジナル動画はこちらにあります。



太陽系がこういう「尾」を持って高速で移動しているという状態を見ると「太陽系自身もまた彗星の役割を持つものなのかもしれない」ということを考えさせてくれます。

「彗星の役割」はパンスペルミア説では宇宙での生命の運搬です。

そして、役割と同時に、宇宙の遠くの他の地点から見れば、太陽系というのは案外、下のようなものに見えているのかもしれないなあと思ったりもいたします。

sun-comet.jpeg






太陽系が彗星なら、太陽系と共に移動する私たち人類にも「太陽系と同じ意味」があるのかもしれないと思ってみたり

そして、パンスペルミア説で言われるように「彗星が生命を宇宙にもたらしている」とすれば、太陽系も、そして太陽系の中にいる私たち人類もその太陽系という巨大な彗星の中の生命の一員であることは間違いないわけで、あるいは、生命に溢れたこの地球も、太陽系と共に銀河全体に生命を運搬し続けているものなのかもしれないとも思います。

最近の私は、

「どうして自分はこの世にいるのだろう」

ということを考えることが多いですけれど、自分には宇宙の中の生命の運搬役の末端としての役割もあるのかもしれないと思うと、そこにかろうじて「存在の理由」も何となく見いだせるのかもしれないと思ったり。

何しろ、私たちは太陽系と共に、1時間で8万キロメートルも宇宙の中を動き続けているわけですから。

全部その中でやっている。

ご飯を食べたり、恋をしたり、戦争したり、すべてその中でおこなわれています。時速8万キロの移動の中で。


まあ、そんなわけで、今回は、この「太陽系の尾」が観測されたことについて NASA のニュースリリースからご紹介したいと思います。

ところで、太陽の話題のついでに、小さな余談を。





これも例の太陽に向かう天使?


今年2月に、

太陽の天使の再来
 2013年02月21日

という記事を記したことがあります。

これは 2013年 2月 20日と、昨年の 2012年 10月 15日に太陽観測衛星に、「天使のような形」の同じようなものが写っていたというものでした。それが光などの何らかの現象なのか、あるいは何かの物体なのかはわからないですが、写っていたことは確かでした。

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そして、3日ほど前の 7月11日に、また「少し似たようなもの」が、やはり太陽観測衛星 SOHO の画像に写っていました。

20130711_angel-01.jpg



上の丸の部分で、拡大しますと、下のような感じです。

0711-angel-02.jpg


写真のリンクは SOHO のこちらとなります。


このことは、まあ一応続けて今までご紹介していることですので、簡単にふれておきました。

では、ここから「太陽系の尾」に関しての NASA のニュースリリースです。






NASA’s IBEX Provides First View Of the Solar System’s Tail
NASA 2013.07.10

NASAの星間観測衛星 IBEX は「太陽系の尾」の最初の観測を提供する


helio-sphere-comet.jpg


長い間、私たちの太陽系は、彗星のような尾を持っているだろうと仮定されてきた。

それは、たとえば、地球の大気を通過する流星や彗星が尾を持っているように、別の媒体を介して移動する物体がその後部から粒子による流れを発生させるように、太陽系も彗星のような尾を持つのではないかという仮定があったのだ。

しかし、私たちの太陽系を包む泡である太陽圏と呼ばれる領域はこれまで観測されたことはなく、その尾も観測されていなかったが、太陽系と星間宇宙との境界付近の全領域を観測するために打ち上げられた NASA の星間境界探査衛星 IBEX が、以前は可能ではなかった「太陽圏の尾」のマッピングのデータを提供したのだ。

科学者たちは The Astrophysical Journal (天体物理学ジャーナル)で、2013年7月10日にその論文を発表した。その中で、この尾について説明されている。

科学者たちは、 IBEX によって観測された3年間の観測画像データを組み合わせ、高速と低速移動する粒子の組み合わせを示すことにより尾をマッピングした。

「中性原子を調べることにより、 IBEX はヘリオテイル( 太陽圏の尾)の最初の観察を行ったのです」と、 IBEX プロジェクトのディヴィッド・マッコマス主任研究員( David McComas )は述べる。

「これまで、太陽圏が尾を持つという可能性は示唆されてきました。しかし、私たちには観測することができなかったのです」。

今回、太陽圏の境界での衝突によって作成された中性粒子を測定することにより、このような領域をマッピングすることができたという。

このテクノロジーは、高エネルギー中性原子イメージング( energetic neutral atom imaging )と呼ばれ、中性原子の動きは太陽磁場の影響を受けないという事実に基づいている技術だ。その結果、中性粒子がどこから来たのか観察することができる。



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中性原子を使って、IBEXは地球の軌道から遠くの構造を観察することができる。 IBEX は全天をスキャンするので、太陽圏の持つ尾は、天の川銀河での私たちの位置を理解するために重要なもので、これはそのための最初のデータとなる。

NASA のエリック・クリスチャン( Eric Christian )氏は以下のように述べた。

「この尾は、天の川銀河の中を私たちが辿ってきた足跡です。私たちがその構造の一端を理解し始めたことは大変にエキサイティングなことだとです。次のステップは、私たちの宇宙モデルにこれらの観測を取り入れ、私たちが本当の太陽圏を理解するプロセスを開始することです」。






  

2013年07月11日



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「地球上のあらゆる生物の発達は太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではない」(A・L・チジェフスキー)








 


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▲ 太陽系は彗星のように「尾」を持っていることが、NASA の星間境界観測機 IBEX の観測によってわかりました。NASA によるイメージ図。YouTube NASA チャンネルより。この記事については、現在翻訳していまして近いうちにご紹介できると思います。





今日、明日は太陽についての記事を書こうと思います。
ひとつは最近知った、「太陽と人間の関係」についてのこと。

もうひとつは、上の図に示した「太陽系の本当の姿がわかった」というものです。

最初はこのふたつをまとめてひとつの記事にしようとしたんですが、どうも書いているうちに、長すぎるものとなりそうでしたので、上の「尾を持つ太陽系」については、「私たちの太陽系は彗星のように「尾」を持って移動していた」というような感じのタイトルで明日以降、翻訳してご紹介したいと思います。

NASA のリリースは NASA’s IBEX Provides First View Of the Solar System’s Tail (NASA の星間境界観測機 IBEX が初めて太陽系の尾の姿を見せてくれた) にありますので、興味のある方はどうぞ。


太陽といえば、実はこの数日、大きな黒点群が地球面に向いています。活動そのものは強くはないのですが、今出ているその黒点群は肉眼でも見えるほど大きなものです。

sunspot-sunset_0710.jpg

Spacceweather より 7月10日の夕焼け。白く囲んだところが黒点群 1785。英国セルジーから撮影。







数日前に偶然手にした「太陽に関しての本」が教えてくれたこと


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▲ フレッド・ホイル博士とチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士が、1990年にネイチャー誌に発表した「太陽黒点数サイクルとインフルエンザの流行」のグラフ。著作『太陽活動と景気』からのものです。



今回は太陽の話題なんですが、少し前に偶然、古本屋で買った本が、結果として私にとってとても貴重な買い物となったということがありました。

それは、日経ビジネス文庫というところから出ている『太陽活動と景気』というタイトルの本で、最初に書かれたのは 1987年だそうで、2010年に改訂して文庫として出版されたもののようです。

書いた人は嶋中雄二さんという方で、著者紹介を見ると「三菱 UFJ 証券参与 景気循環研究所長」という物々しい肩書きで、まるでビジネス書のように感じるかと思われるのですが、この本は・・・というか、この嶋中さんという方は「太陽に取り憑かれている人」だと感じます。

その資料の膨大さと出典元はインターネットなどで探し出せるような安易なものではなく、壮絶ともいえる「太陽と人間の関係の記録」の総まとめのようなものなっている本です。

もともと古本屋で買った理由が、パラッと開いたページにロシアのチジェフスキー博士の名前とその研究が出たり、その少し先には、フレッド・ホイル博士チャンドラ・ウィクラマシンゲ博士の名前も出てきたということがありました。


フレッド・ホイル博士は、このブログに何度も何度も出てくる方で、パンスペルミア説を現代科学の最大の見地で研究し続けた方です。最近の記事では、

「私たちはひとりではない」と語り続けるチャンドラ博士が隕石から見つけたエイリアンの化石
 2013年01月25日

という記事の最後のほうに、フレッド・ホイル博士とチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士が 1986年におこなったハレー彗星に関しての共同研究に関しての文章を載せています。

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▲ フレッド・ホイル博士(右の白髪の人)と、英国カーディフ大学時代のチャンドラ博士(左)。


ロシアのチジェフスキー博士は、ロシア宇宙主義という思想の中で「太陽生物学」という学問を切り開いた人物です。最近の記事では、

私たちに残されたかすかな「破局の回避」の可能性のために(1): 「人類のひとりと宇宙は同一のもの」
 2013年03月24日

などで取り上げたことがあります。


『太陽活動と景気』には、チジェフスキー博士の研究や、それと関係する資料もいくつか掲載されています。下は、太陽生物学の見地から調べた「デンマークにおけるコレラでの死者数と太陽活動の変化」をあらわすグラフです。

solar-corera.jpg

▲ 図にある「ウォルフ数」とは、ウォルフ黒点相対数のことで、太陽表面に存在する黒点と黒点群の総量を計測、数値化したものです。


上に載せたフレッド・ホイル博士のインフルエンザの流行と太陽黒点数の相関関係といい、上のコレラと太陽活動の関係といい、あるいは、『太陽活動と景気』の中におびただしく出てくる様々な資料は、病気を含めて、「きわめてさまざまな範囲にわたって、人間の活動と太陽活動の動きは一致している」ということが言えると思います。

太陽活動と人間関係に興味のある方はぜひこの『太陽活動と景気』をお読みいただくといいと思います。グラフを見ているだけでも面白いです。 Amazon に新刊も古本もあります。

ところで、その『太陽活動と景気』には下のような図もありました。

solar-loving.jpg

なんと、結婚の数と太陽黒点活動の推移です。
比較的短い期間の集計データですが、ほぼ一致している。

「結婚や恋愛も太陽に牛耳られていたとは!」

という何となく「ヤラレタ」思いがしたものでした。

そういえば、私も今の結婚をしたのは、サイクル23の太陽活動最大期の頂点だった 2001年の夏でした。その直後にアメリカで 911が発生します。





チジェフスキー博士のこと




▲ 20世紀初頭に「黒点と人間の精神活動」の研究をはじめとして、「地球上の生命現象が宇宙の物理的な現象とつながっている」ことを発表したロシアのアレクサンドル・チジェフスキー博士(1897 - 1964年)。


先にリンクしました過去記事「私たちに残されたかすかな「破局の回避」の可能性のために」や、あるいは昨年の記事、

太陽と宇宙線と人類の関係の中で浮かび上がる 1900年代ロシア宇宙主義の科学
2012年06月22日

などで、チジェフスキー博士のことについて少し書いたのですが、彼に関して詳しいことは知りませんでした。

そのチジェフスキー博士の経歴や、研究についてのことが『太陽活動と景気』に書かれていたのです。彼はその学問のせいで、当時のソ連のスターリンにシベリア送りにされていたということも初めて知りました。

チジェフスキー博士のことを知ったことも、また私にとっては、この本が大変に貴重なものとなった意味でもあります。

その部分を抜粋しておたきいと思います。
なお、漢数字は英数字に変換しました。






チジェフスキーと太陽生物学
嶋中雄二著『太陽活動と景気』 第6章「太陽活動と人間の生理」より


1915年から24年にかけて、ロシアの科学者で歴史家でもあったA・L・チジェフスキーは、紀元前 600年にまで遡り、戦争、民族大移動、革命、流行病のような社会的大変動に及ぶ資料を72の国から集め、これら地球上の人間活動と太陽活動との関係を徹底的に調べた。

彼は、1764年から1900年に至るペテンブルグ、1800年から1900年にかけてのロシアの総死亡率を分析し、それらが太陽黒点周期と一致していることを見いだした。また彼は、ペストをはじめ、コレラ、インフルエンザ、回帰熱、脳脊髄膜炎、ジフテリアその他の伝染病、それに病害虫といったものが、いずれも太陽活動と驚くほど対応していることを発見した。

チジェフスキーは、ペストの流行は6世紀以来、太陽黒点が最小のときに比べて最多のときには、約二倍も多く生じていると主張し、この原因を太陽からの有害な放射線(たとえば紫外線)の増減に求めた。

太陽の影響力は、彼によれば、個体から集団、群生に至る生物系のすべての組織レベルにおよんでいるとされた。

そして彼は、動物の血液、リンパ液、原形物質等のコロイド電気変化が、太陽活動の変化やバクテリアの成長と平行関係にあることを突きとめた。こうした研究の延長線上で、後に、太陽活動の最盛期の年には、ジフテリア菌の毒性が減少し、あたかも無害なバクテリアのようになってしまうことも発見された。

こうして、チジェフスキーは、地球上のあらゆる生物の発達は、太陽宇宙因子の直接的影響下に進んだものであり、人類もその例外ではないと考えた。彼は、戦争や革命など人間の不穏状態に関する徴候、あるいは「大衆の興奮も太陽の周期に従っている」とした。

チジェフスキーによって先鞭をつけられたこの「太陽生物学」(ヘリオ・バイオロジー / Helio-biology )は、その後ロシアの科学者の間で支持され、研究が盛んとなっていったのだが、西欧やアメリカではあまり受け入れられず、今日に至ってもなお、受け入れられていない。とはいえ、あまりにも斬新で意表をつくような彼の研究は、当時のソ連でも反発を買い、彼自身はスターリンによりシベリアへ送られ、フルシチョフの時代にやっと釈放されている。

これは、チジェフスキーの説が正しいとすると、歴史の大変動の背後にあるものは、唯物弁証法よりもむしろ太陽であることになってしまうからであった。

チジェフスキーは次のように書き記している。

「病気や死の転帰を誘発するのが宇宙や天地間の現象である、という推測は妄想であってほしい。だがもとより妄想などではない。すでにむしばまれている個体をおそってこれを打ち倒す、例の外部の要因としての衝撃であるかもしれないのだ」。





(編者注) このチジェフスキー博士も、当時のソ連によってシベリア送りになっていたということに衝撃を受けました。

今まで私がこのブログで取り上げた好きな科学者たちはことごとく「焼かれてきた」という歴史があります。

「それは真実ではないのだろうか」というようなことを研究していた科学者の数々、たとえば「地球の生命は宇宙からきた」ことや「ビッグバンは存在しない」と主張し続けたフレッド・ホイル博士や「宇宙は無限である」と主張していたジョルダーノ・ブルーノなどのような人々の多くは「焼かれて」しまいました。そのあたりは過去記事の、

現代のジョルダーノ・ブルーノを作り出さないために
 2012年03月01日

バチカンの希望の砦は「宇宙人という神」の登場
 2011年11月01日

などにも書いたことがあります。

jj2013.jpg


チジェフスキーが当時のソ連の政権からシベリア送りにされ、さらにはその後の西欧の科学界で完全に無視されているというところにも同じ「焼かれる理由」を感じます。

そして、それ以上に、一部の人たちにとっては、「太陽が人間に最も影響を与えている」という考え方は都合の良くない学問なのかもしれません。人間に影響を与えるのは「太陽ではなく人間」というふうに政治家も、あるいは科学者もメディアなどもそう思いたいのだと感じます。

太陽生物学がその後の西側諸国で学問としてまったく相手にされなかった理由も、そのあたりにありそうです。何しろ、チジェフスキー博士の主張を裏付ける資料は「いくらでもある」のに、再考されることがない。

しかし、いくら焼かれ続けても、真実の思想、あるいは真実ではなくとも、その人(ここでは私)にとって素敵な思想というのは永遠に残るものだと思いたいです。

そういう意味で、今回、偶然この『太陽活動と景気』という本を手にしたことは大変ラッキーですし、また、こういう本を書かれていた方がこの日本にいたのだということも嬉しく感じます。





  

2013年07月10日



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Phantoms and Monsters より。






 


最近の私にとっては、「そもそも実在しているのだろうか」という想いさえ抱かせる元 NSA (アメリカ国家安全保障局)のエドワード・スノーデンさんですが、彼自身にまつわる話にはそれほど興味はなく、最近ネットで目にした「スノーデンさんの証言」だというものの中に、

「地球の内部に知的に高等な生命が住んでいる」

というようなものがあったということに興味を持っています。

実際には、そもそも、このスノーデンさんの証言の存在の真偽さえ不明としか言いようがないのですが、「地球の内部への興味」に関する記事もしばらく書いていないですので、そのことを紹介していた記事を翻訳してみたいと思います。

記事の前に、「地球の中のこと」についての過去記事を少し振り返ってみたいと思います。



地球の内部は謎だらけ

たとえば、昔から「地球空洞説」というようなものは存在して、あるいは小説やファンタジーの世界でも古くから語られてきていたようです。

小説で代表的なものは、フランスのジュール・ヴェルヌという人が 1864年に書いた『地底旅行』というもの。これは地球の中心にある空洞へ旅行する話で、その内容は、Wikipedia では下のように説明されています。


3人は数十日をかけて南東へ 1400km 、下へ 140km 進んで大空洞に到達する。「オーロラのような電気現象」で照らされたこの大洞窟には、海があり、キノコの森が繁茂し、地上では絶滅したはずの古生物たちが闊歩していた。



▲ 小説のイラスト。登場人物たちが地球の中心で見た巨大キノコの森。



というようなものです。

さらに遡ると、17世紀のアタナシウス・キルヒャーというドイツの科学者が『地下世界』という地質学の本を 1664年に出版していますが、これが非常に魅力的な図に満ちた科学書なのです。

このことは過去記事の、


17世紀の科学書「地下世界」に描かれる地球の内部
 2011年09月28日


でふれています。


そして、時は過ぎ、20世紀。

人間は宇宙へと赴き、「地球を宇宙から見る」ことができるようになります。

そういう中で、いくつかの「なんとなく不思議な写真」といったものが、 NASA などの写真データの中に見受けられるようになります。

これは簡単にいうと、北極に大きな穴が開いているのではないかというようなことさえ思わせるようなものです。


下のそれぞれの写真は、過去記事「歴史の中での地球中心の謎(前編)」からのものです。



▲ 1969年にアポロ11号が撮影した地球の写真





▲ 同じく 1969年にアポロ11号が撮影した地球の写真





▲ 1968年に気象衛星 ESSA-7 が写した写真。

米国海軍少将バード提督のエピソード

そんな中で輝く話が、1926年5月9日に航空機による初の北極点到達を成し遂げた米国の英雄であったリチャード・バード海軍少将に関係する逸話です。それは「地下世界とのコンタクト」のストーリーでした。



▲ リチャード・イヴリン・バード(1888年10月25日 – 1957年3月11日)。アメリカ合衆国の探検家。海軍少将。


バード提督の死後、アメリカの哲学者レイモンド・バーナードによって記された『空洞地球 - 史上最大の地埋学的発見』に、バード少将のもうひとつの大冒険「地下世界との接触」が描写されます。『空洞地球』には以下のように書かれています。


バードは、地下で千年以上に渡って存在し続けてきた巨大な地下世界の代表者とコンタクトした。

地下世界の住人は姿はほとんど人間と似ているものの、地上の人間よりも外観的にも内面的にも美しいという印象を持った。地下世界では戦争がなく、新しいエネルギー源を持っており、食料や光に困ることはない。

地下世界の人々は地上の人々と何度かコンタクトを取ろうとしたにも関わらず、全て拒絶された。もし、いつか地上の世界の人々が自滅するような事があった場合にのみ、手を差し伸べる事を決め、地上との接触を絶った。



という、あくまで「話」ですが、存在します。

このバード少将の自筆だとされるその時の日記については、過去記事の、

米国海軍少将バード提督のすばらしき北極旅行日誌
 2012年06月02日

に記していますので、よろしければお読みいただければ幸いです。

私はわりと好きなんですよ。
このバード少将の表情が。

この人自身が、多少卓越した感覚を持っている人だったのではないのかなあというような、単なる直感ですけど、そう思うところはあります。




古代から現在に続く地球空洞説

ここまで書いた中世から現在への流れというのは、「地下には別の世界があり、その入り口は北極のあたりにあるのではないか」という感じの流れです。

今でもこのことについては、よく目にすることがあり、「地球内部に隠されているかもしれないパラレルワールドへ」という過去記事では、ロシアのプラウダに載せられていた地球空洞説の歴史についてご紹介しました。

そこから歴史について抜粋しますと、下のような感じらしいです。


地球内部に隠されたパラレルワールド より


古代ギリシャの神話では、タタール人(ロシアの民族のひとつ)についての不吉な地下社会の伝説が語られている。

紀元前 500年頃の古代ギリシアの自然哲学者アナクサゴラスは、空気球とエーテルの雲によって囲まれる平らな地球のモデルを提唱している。

1818年に、アメリカ陸軍の大尉だったジョン・クリーブス・シムズは「同心円と極地の空洞帯」という著作で「地球空洞説」を唱えた。地球は厚さ1300キロメートルの地殻で、各々の両極に直径2300キロメートルの開口部を持つ五層の同心球であり、地表の海はそのまま裏側にまで続いているという考えを提唱した。

アメリカの医師だったサイラス・ティードは、1869年に、凹面地球モデルという概念である「空洞宇宙起源論」を提唱した。

これより先に、イギリスの天文学者であるエドモンド・ハレーは、1692年に地球空洞説を発表しており、「地球内部は明るく、居住可能である」としている。




というような感じで、古代ギリシャの時代から続いた話は、ついに今回、話題の渦中の人物であるエドワード・スノーデンさんにまで及んだということになるようです。

今回ご紹介する元記事は、ロシアのクロニクルに掲載されていたものですが、それを短くまとめた米国のブログの記事をご紹介します。

なお、スノーデンさんによると、知的な生命が存在するのは「マントル」だということが記されているとのことです。マントルの位置は下の図がわかりやすいかと思われます。

mantle.jpeg

▲ 学研ホームページ「学研サイエンスキッズ」より。

それでは、ここからです。





Snowden Reveals Documents: 'More Intelligent Homo Sapiens Exist Underground'
Phantoms and Monsters 203.07.10

地球の地下に、さらに知的な現生人類(ホモ・サピエンス)が存在することを記した文書をスノーデンが明らかに

mantle-2.jpg

アメリカ国家安全保障局( NSA )の監視文書の情報をリークした人物として知られることになったエドワード・スノーデンはベネズエラへの亡命を許可された。そのスノーデンは、安全な場所で、とても衝撃的で世界を揺るがすような政府の秘密文書を私たちと共有する意志を示した。

次のようにスノーデンは証言した。

「政府の最高首脳陣たちは UFO が何であるのかを知りません。公式の話として UFO が単なる気象用バルーンや自然現象であるという可能性については否定されています。どちらかというと、これらは、私たち自身を超えた知性によって導かれているかのように UFO について述べているように感じる文書です」。

「結局、最も信頼性がある不可解な目撃例は、熱水噴出孔(海底で地熱で熱せられた水が噴出する亀裂)から海底を出た後に、直接太陽の軌道に入っていくことが目撃された車両です……」。

「弾道ミサイル追跡システムと深海のソナーは国家機密として保持されているために、科学者たちはそのデータにアクセスすることはできません。しかし、 DARPA (アメリカ国防高等研究計画局)の関係者たちのほとんどは、地球のマントルに、ホモ・サピエンス(現生人類)よりもさらに知的な人類種が存在していることを確信しています」。

「このことについては、その場所(マントル)が、数十億年の期間、多かれ少なかれ安定し続けていた地球での唯一の場所であるということを考えることがわかりやすいかと思います。長く安定している場所に住むということは理にかなっています。それらの種は特殊環境生物として、私たちとは異なる気温の下で生きているのかもしれないですが、加速度的に知性を繁栄し、発展することができたのです」。

「大統領は、彼らの活動について毎日ブリーフィングを受けています。彼らの遙かに進んだテクノロジーは、どんな戦争であっても私たち人間にはほとんど生き残る可能性はないとアナリストは信じています」。

「彼らの視点から私たち(人間)への一般的な感情は蟻(アリ)ですので、彼らが私たちに共感したり、あるいは、私たちとコミュニケーションをしようとする可能性はありません。現在の非常事態計画は、さらなる攻撃を阻むという望みの中で、希望のない敵を「あざむく」ために深い洞窟で核兵器を爆発させることです」。





地球の内部に関しての In Deep の関連記事

米国海軍少将バード提督のすばらしき北極旅行日誌
 2012年06月02日

17世紀の科学書「地下世界」に描かれる地球の内部
 2011年09月28日




  

2013年07月05日



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ネオニコチノイド系殺虫剤がミツバチの遺伝子活動に変化を与えることが判明

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▲ 先月、カナダのオンタリオの養蜂場で同国として最悪のミツバチの大量死が発生しました。その数 3700万匹。崩壊した(ハチが消えた)巣の数は 600 。msn living より。






 


ミツバチのささやきは地域的には消滅している


最近、米国やカナダにおいて、再びミツバチの大量死の報道を多く見かけます。ミツバチだけではないので、もはや蜂群崩壊症候群( CCD )という言葉だけではなく、大量死とか、あるいは「大量絶滅」という表現も見受けられます。


今回のタイトルにつけた「英国の子どもの5人に1人は生まれてから一度も野生のミツバチを見たことがない」というのは、今年4月に米国 msn が報道した下の記事から拝借したものです。

uk-bee-kids.jpg


この概要も短くご紹介しておきます。


A shocking number of British kids have never seen a bee
msn (米国) 2013.04.15

ミツバチを一度も見たことのない英国の子どもの衝撃的な数

長期間にわたり、私たちはミツバチの個体数の減少についての話を聞いてきた。その原因が、病気か天候か寄生虫か殺虫剤かはともかく、結果として、英国で行われた新たな調査は「ハチに刺された」かのように痛みを伴うものだった。英国の10歳未満の子どもの5人に1人は野生のミツバチを生まれてから一度も見たことがないことがわかったのだ。





主要原因に近づきつつある CCD の研究

この「ミツバチの大量死」については上の記事にも「その原因が、病気か天候か寄生虫か殺虫剤かはともかく」とありますが、諸説あるのですけれど、最近では、ネオニコチノイド系と分類される農薬が要因のひとつであることについては、かなり重要と見なされています。

2012年に欧米で数多くの実験によって、ネオニコチノイド系の成分により CCD が発生することが確認され、そして、2013年には日本人研究者による実験で「蜂群が最終的に消滅することが確認されました。

下は蜂群崩壊症候群 - Wikipedia からの抜粋です。


2013年には金沢大学教授山田敏郎の研究でネオニコチノイド系農薬によって蜂群が最終的に消滅することが確認された。実験では高濃度から低濃度(100倍に希釈)までの農薬を餌に混ぜてセイヨウミツバチ1万匹8群に投与したところ、濃度にかかわらず成蜂数が急激に減少し群は最終的に絶滅した。

従来の有機リン系農薬の場合は、時間経過とともに蜂は回復するとしたうえで、ネオニコチノイド系農薬は「農薬というより農毒に近い」もので、「このまま使い続け、ミツバチがいなくなれば農業だけでなく生態系に大きな影響を与える」と警告した。



とのことです。

下は山田敏郎教授がおこなった実験の様子の写真です。

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▲ 2013年6月18日の東京新聞オンライン版「ミツバチの群れ 農薬で消滅 ネオニコチノイド系 金沢大確認」より。


このような実際的な実験では証明されるにも近い形となってきているのですが、さらに最近になって、ネオニコチノイド系農薬が、「ミツバチの遺伝子を変化させてしまう」ことが判明したことが、7月2日のアメリカの科学サイト PHYS.ORG に掲載されていました。

今回はその記事をご紹介します。

その前に、最近起きたアメリカでのハチの大量死についても簡単にふれておきたいと思います。




アメリカ・オレゴン州で6月に発生したハチの大量死

アメリカで発生したハチの大量死はオレゴン州で起きたもので、ミツバチではなく、「マルハナバチ」というもので、下の記事の写真にあるような黒いハチです。

bee-oregon.jpg

Oregon Live より。


上で禁止された殺虫剤は、ノミなどの駆除に使用するジノテフランというネオニコチノイド系の殺虫剤とのことです。

この大量死は農地ではなく、都市部の街の中で起きたことのようで、街中にこのマルハナバチが地面や道路に大量に散らばっていたようです。

Bumblebees-0621.jpg

▲ 地元(オレゴン州ウィルソンヴィル)の人が撮影した死んだマルハナバチが地面に散らばる様子。6月21日。Earth Files より。


これも、6月15日に近くの農園で農薬を散布して、すぐにハチの大量死が始まり、因果関係がハッキリしているもののようです。


ちなみに、2013年12月よりネオニコチノイド系農薬3種はEU全域で使用が原則禁止となるとのこと。

ただ、以前からいろいろな生き物の大量死のことを書くこともありましたけれど、近年の大量死はミツバチに限ったことではなく、ミツバチ以外の大量死が人間に重要ではないかというのも、それはそうは言えない面もあるはずで、この問題の範囲は大きいような気もします。

ネオニコチノイドが昆虫全般の神経系に影響するという説が正しければ、大量死しているのはミツバチだけではないはずで、膨大な種類の昆虫が減少しているように思います。しかし、「効果的な害虫駆除」を強く望んだのも私たち(人間)であって、そこが難しい部分なのかもしれません。


ともあれ、私たちが食べている食物の3分の1は、ミツバチの受粉と関係しているものだそうですので、人間は確かに「ミツバチに生かされてきた」という側面はかなりありそうです。

都市伝説となっている「地球からミツバチが消え去ったら、人間は4年も生きてはいけない」というアメリカの映画『ハプニング』の中でアインシュタインの言葉だとして出てくる架空の言葉は、それは架空の言葉であっても、多分、それに近いニュアンスは事実であるようにも感じます。

では、ここから農薬とミツバチの遺伝子についての記事です。





Insecticide causes changes in honeybee genes, research finds
PHYS.ORG 2013.07.02


殺虫剤はミツバチの遺伝子に変化を引き起こすことが研究により発見された


英国ノッティンガム大学の学者たちによる新しい研究で、ネオニコチノイド系殺虫剤への曝露がミツバチの遺伝子に変化を引き起こすことが示された。

科学誌 PLOS ONE に掲載された研究では、欧州委員会が最近決定した3種類のネオニコチノイドの使用を禁止する決定を支持するものとなった。

私たちが食べている食物の3分の1に関係にミツバチの受粉は関係しているが、そのミツバチの個体数の減少と殺虫剤との関係の証拠が高まってきているが、今回の研究は、ミツバチの遺伝子の変化とネオニコチノイド、イミダクロプリドとの関係について調べた初めての包括的な研究となる。

この研究は生命機能研究科のラインハルト・ストーゲル博士が率いたもので、実際の草原の現実的な環境の中で実施された。そして、非常に低いレベルの曝露(ほんの少しの量のネオニコチノイドにあたる)でも、ミツバチの遺伝子の活動に影響をおよぼした。

研究者は、ミツバチの幼虫の細胞は成虫より激しく活動しており、それが殺虫剤に対して、毒素を分解に関与する遺伝子の活性を増加させていることを確認した。細胞を動かすためのエネルギーの調節に関与する遺伝子も影響を受けていた。

このような変化は昆虫の寿命を減少させることが、ショウジョウバエなどの研究で広く知られている。成虫になる割合が小さくなる。

英国生協コーペラティブ・グループ( The Co-operative )の開発マネージャー、クリス・シェアーロック氏は以下のように語る。

「この研究は非常に重大なものといえます。これは、殺虫剤の曝露によってミツバチの遺伝子活動に影響を受けることを明確に示したものですが、今でも英国ではどこでも普通にこの殺虫剤を使っています」。

2013年12月よりネオニコチノイド系農薬3種はEU全域で使用禁止となる。