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2013年08月09日



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日本列島はピンク色に包まれ、そして、中国の全土は赤と黄色に染まっていく 2013年の夏



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▲ 北半球の私たちは「暑い」関係のニュースが多いのですが、南半球の一部ではかつて経験したことのないような寒波に見舞われているようです。写真は、1975年以来の降雪があったブラジルのクリルティバ市。南アフリカも壊滅的な寒さが続いている模様。 Faun Kime より。






 


2013年の立秋を過ぎて


今日(8月9日)は、外に出る用事が何度かありました。

最初は午前10時過ぎでした。



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すでにかなり暑いですが、まあ、なんとか歩いて行ける程度の暑さ。


その後、帰宅し、次に出たのは午後2時過ぎでした。




外に一歩出た瞬間・・・。



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「これは・・・!」と、空を見上げますが、そんなことをしてもどうにかなるわけもなく、とにかく歩き始めましたが、すごいすごい。少し気を抜くと朦朧としそうになるほどの暑さです。



何とか用事を終え、帰宅後、午後3時頃の日本の気温の状況を気象庁のアメダスで見てみました。

気温の色わけは下のようになっています。
赤だと 35度以上。

kion-08-09.png


8月 9日午後 3時の日本の気温の状況。

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あー、関東から西はほとんどピンクか赤だ・・・


日本は上のようにピンクに染まっていますが、お隣の中国などでは、文字通りに「赤い中国」というようなことになっています。






破る記録も底をついてきた中国



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人民網より。


上は、猛暑の報道が多い中国の記事の中でもちょっと気にいったもので、タイトルの「魔都」という言葉は、中国語での正確なニュアンスはわからなくとも、「なるほど」と納得させられる気もしないでもない言葉です。

魔の都。

上海では、立秋の 8月 7日に 40.8度まで気温が上昇し、これは中国で気象記録が始まった 1872年以来の最高気温だとか。つまり、 140年の記録を一気に破ったということのよう。しかも、上海では 2日続けて 40度を越えていて、これも始めて。

中国の他の地域はもっと激しい高温に見舞われているようです。


「40℃でも涼しいほう」、中国の猛暑で豚も熱中症
大紀元 2013.08.08

暦の上ではすでに秋だが、中国各地では猛暑が続いている。中国メディアによると、7日16時の最高気温トップ5は重慶市と浙江省奉化市が43.5℃で首位、四川省興文43℃、同省徐永42.8℃、同省合江42.6℃と続く。

記録的な猛暑が全国を席巻している。同日15時の観測によると、国土の六分の一は35℃以上の猛暑に襲われおり、そのうちの7万平方キロは40℃を超えている。130の観測点は今年の最高気温を記録した。

上海市では同日12時に最高気温が40.8℃まで上昇し、1872年に気象記録が始まって以来の最高気温を記録した。

歴史的な猛暑は各地で影響を及ぼしている。緑茶の有名ブランド「龍井」の生産地である杭州では、連日40℃を超える高温で1000ムー(約67万平方メートル)の茶畑が枯れてしまった。収穫まで3〜4年間はかかるため、今後三年間の収穫は見込めないという。

福建省では6日、豚の輸送車が横転し、脱出のチャンスにも関わらず、12頭の豚は熱中症になり道路の真ん中で動けず、1頭は死亡した。



上のほうに書きました「赤い中国」という意味は、気温の分布を見るとわかりやすいです。

下の図は、7月の中国本土の各地で記録された最高気温を色分けしたものです。

red-china.jpg


真っ赤で、たまに黄色いところがあります。

ch-flag.jpeg




まあしかし、中国の図では「 30度以上で赤」なので、ピンクの日本もこの気温分布に照らし合わせると実は真っ赤ということは言えそうです。


英語圏の報道でも中国の猛暑の報道は多いです。
下は、オーストラリアのインターナショナル・ビジネス・タイムスの記事です。

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IB Times より。


上の車は、どうやら、猛暑と車のエアコン機材の関係で上のように火が上がったということのようですが、中国では、線路や道路も各地で暑さのために歪みまくっているとのこと。

日常の生活でも、人々の生活スタイルが多少逸脱してきて、下のような「川に食卓を持ち込んで」という珍しい食事の風景などもわりと見られるようです。

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Faun Kime より。





「かつて経験したことのない」という形容は「すでに経験した」と同義になり


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NHK より。


今は気象庁の大雨の表現として「経験したことのない大雨」という区分が存在します。これは本来、「極めて珍しい」という意味も含めての表現だと思うのですが、しかし、今年、この表現を何度耳にしたことかと思います。

先月、 NHK サイトの特集で「「特別警報」運用開始まで1か月」という記事がありました。

これは、8月30日から始まる気象庁の「特別警報」の運用についての記事で、そこには以下のようにあります。太字は原文のままです。



0731_nhk_kaigi.jpg

「特別警報」が発表される「重大な災害の危険性が非常に高い」とはどのような状況なのでしょうか。

気象庁は、その地域にとって50年に一度あるかないかの現象が起きている場合、または発生が予想された場合に「特別警報」を発表することにしています。地域差はありますが、発表基準は、「50年に一度」の大雨、「50年に一度」の暴風、「50年に一度」の高潮、・・・ということになります。



ということなのだそうですが・・・。

もう、今年は雨にしても気温などにしても、 50年分くらいはクリアしてしまったのでは?という気もしないでもないです。


2011年の震災はもちろんですが、この2年ほどの「わりとあっという間」に、私たちは、 50年に 1度などでは済まない程度の環境の大きな変化を実際に体験している中で生きているということに気付きます。


いやあ・・・そう思うと、私なども含めて、こうやって「今、生きている」ということは確かにすごいことなのだとも思います。


この「生きていられる」という状態がいつまで続くのかは誰にも(もちろん自分自身にも)わからないことですが、環境や天災の前に、病気や生活、あるいは経済での問題なども存在したり、あるいは戦争などだって起こらないとも限らない。

なので、「この先どこまで生きるのか」ということは、本当にまったくわからないですけれど、とりあえず「今は生きているんだ」ということに気付いたりもします。



そして、この先、昨日の記事、

NASA が「太陽の磁極の反転(磁場のポールシフト)」が始まったことを確認
 2013年08月08日

にありますように、太陽の磁場の反転が起こる可能性が高くなっています。




これが地球の気候や、あるいは地殻変動などに影響を与えるものなのかどうかはわからないです。

わからないですが、最近多く載せていました資料などを見ていても、太陽の磁場反転が地球に何の影響も与えないということもなさそうで、まして、太陽事態がどうも「おかしい感じ」となっている今、この夏から秋の終わり、あるいは今年の終わりにかけては、さらにいろいろな「変化」が起きても不思議ではなさそうです。

とりあえず今の日本の多くの地域ではこの「暑さ」と「度重なる豪雨」に対応しながら、次の激変への心の準備をしていくということになるようです。



  

2013年08月08日



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地球は広大な「太陽圏の電流シート」と巨大な磁場嵐に包み込まれる


太陽の磁場の逆転、つまり太陽の磁場のポールシフトに関しては、一昨年以来、「いつ起きるのだろうか」というようなことを含めて、何度か記事にしていましたが、 NASA が公式に「近い」と発表しました。

あと3ヶ月〜4ヶ月くらいの間までには発生するだろうと見られているようですので、秋の終わり頃までには太陽の磁場が逆転するということになりそうです。

この太陽の磁場の逆転事態は約11年周期(今はこの周期が崩れてきていますが)の太陽活動としては正常な動きなのですが、留意したいのは、国立天文台などの観測によって、「現在の太陽磁場には異常が起きている」という可能性が高いということです。

すなわち、「太陽磁場の4極化」で、図でいえば、下の右側の「2012年の太陽」という状態となっている可能性があるということです。




上の状態について書きました過去記事は、

奇妙な太陽のポールシフトは太陽系全体に影響を与えるか?: 国立天文台が発表した「4極化する太陽磁場」
 2012年04月21日

国立天文台が「太陽の磁場異変の進行」を確認し、その状態が過去の「小氷河期」と類似していることを発表
 2013年02月05日


になりますが、今回の NASA の記事にはその「太陽の磁極の4極化」についてまったく触れられていませんでしたので、太陽の磁場の現況についてはわかりにくい面はあります。


しかし、もし仮に「太陽の4極化」が現在でも続いているというような場合、今までと同じ太陽活動周期で起きていたことと同じような「ごく普通の動きとなる」と言えるものなのかどうかは何ともいえない面がありそうな感じもしないでもない、というような感じもしないでもないです(どっちだよ)。


ちなみに、本記事には、太陽圏電流シートのような聞き慣れない言葉が出てきますが、太陽の磁場の反転の時の、地球が太陽磁場の反転で受ける「太陽圏電流シート」の影響を図で簡単に表しますと、下のような感じになるようです。

realtime_flarealert.jpg

The Extinction Protocol より。


この図などから見ますと、地球は太陽の磁場の反転によって磁場と電子の影響を大きく受ける、ということになるようなのですが、それがどのくらいの期間続くのかはよくわからないですし、その影響もわかりません。






太陽活動と地球の地震や火山の噴火などとの関係についての再考

ちょっと横道に逸れますが、先月、何度か出てきました『太陽活動と景気』という著作の中で、個人的に大変に驚く記述を見かけまして、少しそのことを書いておきます。

それは、「太陽黒点の変動と連動して、地球の表面の距離自身が変動しているかもしれない」というデータです。

下の図は、フランスのパリ国際時間研究所という機関の所長が計測した「パリ・東京」、「パリ・ワシントン」間の距離(経度)のグラフです。

stoico.png


上の図の意味しているところは、「パリ-東京間、そしてパリ-ワシントン間の距離が 11年周期の太陽黒点サイクルと連動して変動している」という、ちょっとにわかには信じがたいデータなのですが、これがもし本当か、あるいは再度実証できるのなら、「地球の表面の地殻は太陽活動と連動して動いている」ということが言えるかもしれなく、太陽活動と地殻異変の関係が、もしかしたら何かわかるのかもしれません。


それにしても、太陽については、その観測技術などについてはとても発達してきたわけですが、「太陽と人類の関係」についての学問についてはほぼ衰退してしまったというような感じがあります。

私は今となって「その理由」が何となくわかってきましたけれど、しかし、その根本的な理由はともかくとして、ごく一般的な理由として、「現在は、いわゆる科学者しか太陽のことを研究していない」ということがあることに、やはり『太陽活動と景気』の一節で気づかされます。

以下のような記述があります。

ちなみに、この著作を書いた嶋中雄二さんという方は、三菱UFJ証券参与・景気循環研究所長という立場にいる方です。


『太陽活動と景気』 第9章 コンドラチェフ・サイクルと太陽活動 より


今日の経済学者は、学問の細分化の影響を受けすぎたためか、経済問題を考える場合、経済変数だけか、あるいはせいぜい政治・文化・歴史・社会・技術といった周辺諸分野の知識のみで処理してしまおうとする傾向がある。

だが、 19世紀の経済学者は、けっしてそのような狭いアプローチでは満足しなかった。「経済学」( Economics )の名づけ親の一人でもあるジェヴォンズは、その半生を経済変動の周期性の研究に捧げ、ついにその原因を 11年の太陽活動周期に求めた。

いわゆる「太陽黒点説」の提唱者であり、 1870年代のことである。



何だかとても納得できます。

学問の細分化というのは、「専門」という意味では良い面もあったのかもしれないですが、科学の基本は「すべての根本はひとつ」という、エメラルド・タブレットなどにも通じる理念だと思う部分はありまして、「大局的に見る」ということは科学者であろうと、経済学者であろうと大事なことだと思います。いわゆる「学者」という肩書きのある方々は、そうであってほしいと願います。


というわけで、ちょっと横道に逸れてしまいましたが、 NASA のサイエンス・ニュースから太陽の磁場の反転についての記事です。





The Sun's Magnetic Field is about to Flip
NASA サイエンス・ニュース (米国) 2013.08.05


太陽の磁場が反転しようとしている


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大きな何かが太陽で起ころうとしている。

米航空宇宙局(NASA)からサポートされている観測施設からの測定値によると、太陽の巨大な磁場が反転しようとしているのだ。

「太陽が完全な磁場の反転をするまで、もはや、3〜4ヶ月もかからないように見えます」と、米国スタンフォード大学の太陽物理学者トッド・ホークセマ( Todd Hoeksema )博士は言う。

「この変化は太陽系全体に影響を及ぼすと思われます」。

太陽の磁場の極性の変化は、およそ 11年周期で発生する。それは、太陽の内側の磁気ダイナモを再編成する各太陽周期のピーク時に発生する。これからやって来る太陽磁場の反転は、サイクル24(第24太陽活動周期)の中間点にある。

私たちはすでに太陽活動周期の最大期の半分を過ぎた時点におり、そして、残りの半分の太陽活動最大期が控えている。

ホークセマ博士は、スタンフォード大学のウィルコックス太陽観測所( Wilcox Solar Observatory )の責任者だ。ウィルコックス太陽観測所は、太陽の極磁場を監視する世界でも数少ない観測施設となる。

地球の科学者たちが、地球の気候変動の兆候を地球の極地で観察するように、太陽物理学者たちもまた、太陽の変化の追跡に同じように極(磁極)を観測する。

ウィルコックス太陽観測所は 1976年から太陽の極磁場を追跡しており、それ以来、太陽は、太陽表面で3度の磁場の逆転を観測している。

太陽物理学者フィル・シェラー( Phil Scherrer )博士は、 「太陽の極磁場が弱くなり、そして磁場がゼロになった後、反対の極から再び磁場が出現するのです。これは、太陽活動周期の正常な動きのひとつです」と説明する。

太陽の磁場の反転は文字通りのビッグイベントだ。太陽の磁気の影響を受ける範囲を「太陽圏」とも呼ぶが、その範囲は冥王星をはるかに越え、太陽を中心とした数十キロ億メートルの範囲に広がっている。

太陽物理学者たちが、太陽の磁場の反転について語る時に、その会話の中には、しばしば「太陽圏電流シート」( heliospheric current sheet )の中心、という概念が登場する。


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太陽圏電流シートは、太陽が誘導磁場を回転させることにより電流を生じさせる、磁場の磁極が北向きから南向きに変わる太陽系の広大な面で、太陽圏内で赤道面上に広がっている。

そこには1平方メートル 0.0000000001アンペアの電流が流れている。弱い電流ではあるが、これが1万キロメートルの厚さで、数十億キロメートルという広大な範囲に広がっている。

太陽圏は、この巨大なシートを中心に構成されている。

磁場の反転時には、太陽圏電流シートは波状となり、私たちの地球もこの電流シートの中に浸されることになる。そして、別の面からの移動は、私たちの地球の周囲に宇宙嵐(磁気嵐)を引き起こす可能性がある。

磁場の反転は宇宙線にも影響を与える。

宇宙線は、銀河で超新星爆発やその他の激しい出来事によって、ほぼ光速に加速した高エネルギー粒子だ。宇宙線は、宇宙飛行士や宇宙探査の中で危険な存在であり、一部の研究者の中には、宇宙線が地球の雲の生成や地球の気候にまで影響を与える可能性があると言う人々もいる。

太陽圏電流シートは、宇宙線が太陽系の内側に侵入しようとした際に宇宙線の方向を曲げ、宇宙線に対するバリアとして機能する。電流シートは、深宇宙からやって来るこれらの高エネルギー粒子に対しての楯として機能する。

磁場の反転が近づくと、太陽の南と北の二つの半球のシンクロ(同調)が崩れることを、ウィルコックス太陽観測所のデータは示す。

「太陽の北極がすでに磁場の反転の兆候を見せ始めている時には、まだ南極は反転の兆候を見せておらず、後に追いついてくるのです」とシェラー博士は言う。「しかし、すぐに両方の極が反転を始めます」。

太陽の磁場の反転が始まった時には、ホークセマ博士とシェラー博士、そして研究チームは、一般にそのニュースを公開し、共有することになるという。




  

2013年08月06日



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2011年の震災後の日本での出産調査に出た男女の出産比率の偏り

かなりの熱を出しながら飛行機に乗ったりしたりしていて、何が何だかわからない数日を過ごしていましたが、夏風邪は地域を問わず、わりとはやっているみたいです。そのうち記事にしたいですけれど「世界を覆う病気の渦」というキーワードもなかなか肥大しているように感じます。

熱もあったりしますので、今回はすぐ本題に入ります。






 


人類は女性がいる限り滅びはしないという「絶対」の中で

今回はタイトルのつけ方に迷ったのですが、アメリカの大学の研究調査により、2011年の震災後9カ月以降、「男の子の赤ちゃんの出生比率が大きく下がった」という調査結果についての記事が、米国のニューサイエンティストの記事にあり、興味深かったのでご紹介します。

震災も含めて、このような「巨大な社会的ストレス時」には同じように、男の子の比率が減ることが過去にも記録されているのだそう。

これは「女の子の出産数が増える」ということではなく、「男の子の出産数が減る」ということで、結果として女の子の比率が上がるということになるようです。

出産するのは女性ですので、タイトルの冒頭の「人類は」という部分は「女性は」でもよいのかもしれないのですが、結局、理由はよくわかっていないようで、男性ホルモンの一種のテストステロンというものも関係している可能性も書かれてあり、穏便に「人類は」としました。


そして、この巨大なストレスがさらに巨大になった場合、「女性が極端に多く産まれてくる」という世界になる可能性(男性が生まれてこないことにより、結果的にそうなるということ)もあるのかもしれません。


男性が何億人いても、ひとりの女性がいないと人類は存続しませんが、XとYの染色体を見ている限り、「その逆は有り得るかも」と思う私です。


記事中に出てくる専門用語の説明も記しておきます。


ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン

性腺の分化成熟や、生殖過程の調節を行うホルモンのひとつで、子宮絨毛から分泌され黄体からプロゲステロンを分泌させて妊娠状態を保つ。





テストステロン

ステロイドホルモンで、男性ホルモンの一種。
胎生期、妊娠6週目から24週目にかけて大量のテストステロンが分泌される時期があり、これに曝されることによって、脳は女性的特徴を失う。




それでは、ここから記事です。





More girls born in Japan after quake skews sex ratio
New Scientist 2013.08.04


震災後に日本ではより多くの女の子が生まれ、男性と女性の人口比率を偏らせた


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巨大地震が2011年3月に日本を襲った後、男の子が生まれた数は、女の子が生まれた数より少なかったことがわかった。

米国カリフォルニア大学のラルフ・カタラーノ (Ralph Catalano )博士と、その研究チームは、2006年から2011年末までの間、日本においての病院での出生の記録を精査した。

地震後、震源地に最も近い地域で出産された赤ちゃんの性別は女の子であることが多かったことがわかったが、震源地から遠い地域では出生の性別の偏りは見られなかった。

科学誌「アメリカン・ジャーナル・オブ・ヒューマン・バイオロジー (American Journal of Human Biology)」 に発表された数値によると、震災で最も大きな被害を受けた地域の数々では、男の子が生まれた割合は予測より 2.2%少なかった。

このような偏りが示されたのはこれが初めてのことではない。例えば、2008年の米国の株式市場の暴落(いわゆるリーマンショック)の後にも、男の子の出生比率が少なくなったことが記録されている。

カタラーノ博士は、その理由について、「これは進化なのかもしれない」と述べる。

男の子は女の子と比べて、早産となる可能性が高く、また、男の子のほうが女の子より出生時の低体重に関連する問題に苦しむことが多い。震災や経済危機のようなストレス時には、女の子を出産するほうが、母親の出産の負荷に関して有益である可能性がある。

しかし、なぜ、ストレスが多くの男の子の流産を引き起こしてしまうのかについての理由は不明だ。

日本の震災後の調査では、震災後、9カ月目に男の子の出産率が女の子より落ちた。

研究チームはこれらの理由となる証拠を発見したが、カタラーノ氏は、これらには複数のメカニズムが働いている可能性があると語る。

胎児は、母親の免疫システムから「ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン」と呼ばれるホルモンを作り出す。弱いオスの胎児はこのホルモンをあまり作り出さない。したがって、より大きなリスクにさらされる可能性がある。

英国ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンのウィリアム・ジェームズ博士は、父親のテストステロンのレベルがストレス時の男女比の偏りに影響していると考えている。

博士によると、ストレスが大きな期間、男性はテストステロンを多く作らない。そして、テストステロンのレベルが下がると、Y性染色体を運ぶ 「男性となる精子」の数が減り、質も落ちている可能性があるという。