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2014年06月30日



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地球の磁場が弱くなっていることを欧州宇宙機関の地磁気観測衛星(SWARM)が確認



Earth_s_magnetic_field_node.jpg

▲ 地球の磁場のイメージ。2014年6月19日のESA(欧州宇宙機関) Swarm reveals Earth’s changing magnetism より。






 


先週の「不明熱」の記事翌日の記事の後、日曜を経まして、不安定な感じではありますが、おかげさまで一応体調は戻りました。けれど、しかし、この何年かに一度忘れたころにやってくる原因のわからない熱はなんなのだろうなあと思います。

何の症状もなく「熱だけ 40度出る」というのは釈然とはしない感じもいたしますけれど、不明熱の記事に書きました、アメリカのカザンジャン博士( P.H.Kazanjian )という人のデータでは、「その他」と「原因不明」を合わせれば、それが不明熱の原因の全体の4分の1にも上るということで、理由の分からない発熱というのは「この世」ではわりと普通のことなのかもしれないです。





地磁気の減少の意味

数日前に、ある発表のことを調べたりしていて、翌日に記事にするつもりのところで熱を出してしまったのですが、6月 19日に、欧州宇宙機関( ESA )が、

地球の磁場が弱くなっていることを確認した

という公式発表をおこないました。

ニュースリリースそのものはそれほど長いものではなく、詳細についてまでの発表はされていないのですけれど、今回はそのリリースをご紹介します。

magnetic-2014-jun.gif

▲ 欧州宇宙機関のニュースリリースより、2014年 6月までの地球の磁場の分布。地球全体の磁場が均等に弱くなっているのではなく、場所によりずいぶんと差があるようです。


しかし、「磁場とか地磁気といったものが弱くなった」として、それの何が問題なのか、ということもあると思いますので、多少ふれておきたいと思います。

まず一般的には、磁場は「地球の生命を、宇宙からの有害な線などから保護してくれている」ということがあります。ですので、磁場の減少もあまりにも度が進むと、人間を含む地球上の多くの生命に有害だとされています。

また、地磁気の減少は、「それに頼って行動している生物」、たとえば代表的なものでは、鳥などがそのように言われますが、それらが生きていく上でも、地磁気で方向を得て行動していると考えられている動物は、地磁気が消滅した場合、「その種としての生存そのもそのが厳しいことになる」可能性が言われています。

それらの予測的なことはともかくとしても、地磁気は現在、実際に減少し続けています。

たとえば、下のグラフは、過去記事、

ドイツの科学研究法人が「急速なポールシフトと気候変動と超巨大火山の噴火が同時に発生していた」ことを証明
 2012年10月18日

に載せました西暦 1880年から 2000年までの約 120年間の地球の地磁気の変化のグラフです。

1880年から2000年までの地球の地磁気の強度変化

poleshift-1.gif


地磁気は一貫して弱体化し続けていて、これは現在進行している極のポールシフト(磁極の移動)とも関連しているかもしれないことが下の「過去100年での北極(磁極としての北極)」の移動でもおわかりかと思います。

1904年から2001年までの北極(磁極としての北極の移動)

1904-2001-poleposition.gif

過去記事より。







地磁気が弱くなると何が起きるのか?

2004年に、秋田大学の地球資源学科のウェブサイトに「渡り鳥が飛べなくなる日  地球の磁場強度が少しずつ減少している」として掲載された文章には、


現在の地磁気の減少傾向がそのまま続くと、西暦 3525年には地磁気の強さはゼロになってしまいます。



と書かれてありました。

そして、これは、地磁気の減少の「現在の加速度」がわかる以前の数値ですので、仮に現在の磁極の移動、あるいは、それに伴う地磁気の減少が加速していれば、西暦 3525年どころではなく、


「地球から地磁気が消滅するという事態は、すぐ先にもやってくるかもしれない」


・・・というのは、やや大げさでも、それほど遠い未来の話ではないことではあるかもしれません。

秋田大学の地球資源学科のページには、


磁極が入れかわるときに地磁気の強度はゼロになるとの予想があります。地磁気の減少は磁場逆転の前触れかもしれません。

地磁気がなくなると、影響を受けるのは鳥だけではありません。私たち人間にも大きな影響があります。今まで地球磁場が食い止めていた宇宙線が直接降り注いで人類は危機に直面することになります。




と書かれていましたが、それに加えて、最近の記事、

ポールシフトに関する最近の緊迫(1) : 磁場の反転時には「地球から大量の酸素が消滅する」とする科学論文の発表…
 2014年06月16日

では、中国科学院の研究グループが、「磁場が逆転する時、酸素が地球外へ流出していく」という内容の論文を科学誌に発表したことを取り上げました。

ch-sc-03.gif

▲ 2014年5月15日の科学誌「アース&プラネタリー・サイエンス・レターズ(Earth & Planetary Science Letters)」の記事より。


この理屈は、


地磁気の逆転は、地球の大気の保護を弱め、地球の磁場が弱くなる時、地球から酸素イオンが宇宙へと流出するを動力を与える。



というようなもので、過去の大量絶滅の原因としても、その原因として考える余地のある理論ではないか、というようなものでした。

ちなみに、関係ないでしょうけれど、日月神示に、

今に大き呼吸(いき)も出来んことになると知らせてあろうが...


という文章で始まるくだりがあることを知ったことをこちらの記事に載せたりしています。





地磁気は人体のあらゆる面に影響する

しかし、何よりも、「地磁気と人体の関係」ということでは、最近よく引用させていただく、地磁気学の権威だった前田担(ひろし)元京都大学名誉教授の名著(日本に他に同類の本がないと思われますので)『生物は磁気を感じるか ― 磁気生物学への招待』(1985年)の中に見出した、「人類と地磁気の様々な関係」の資料やグラフには圧倒を受け続けたものです。

たとえば、その中でも印象深かったもののひとつが、過去記事、

「確定的な未来」を想起する驚異的な2つの科学的資料から思うこれからの太陽と地球と女性(そして消えるかもしれない男性)
 2014年04月10日

の中に載せました、「地磁気と人類の生殖の関係」を示す(かもしれない)下のグラフでした。

female-1932-1960.gif

▲ 前田担著『生物は磁気を感じるか』より。


これは、「地磁気の減少と共に、女性の初潮年齢が下がっていた」ということがわかったというもので、たった 30年間での変化としてはかなりのものだと思います。これはノルウェーのデータですけれど、他の国のグラフを見ても、似たような傾向はあり、もちろん、これは地磁気だけが関係しているというわけではないはずだとしても、ひとつのデータとして残っているということも事実です。


他にも、『生物は磁気を感じるか』には、人間を含む哺乳類が「地磁気から受ける影響」について、以下のようなことが、1960年代頃からの研究で確認されていることが記されています。


・たんぱく質の構造が変化する
・DNA や RNA の向きに影響を受ける
・遺伝子の遺伝暗号エラーの増減に影響を受ける
・赤血球の運動が変化する
・細胞の培養の変化に影響する
・血液の凝固速度が変化する
・水を軟水化させる影響と関係する




など、他にもいろいろと書かれています。

しかし、これらの貴重な研究はこの時代のあたりで止まっていて、この時代、つまり1980年代以降、これらの研究が進んでいるとは思えません。

1900年代のはじめから各国で続けられていたこれらの「地磁気と人間」、「太陽と人間」に関しての科学的、医学的研究は、なぜか突然のように止まってしまったのです。


科学や医学は、この頃( 1980年代後半)から「太陽活動と人類活動の関係の無視」を始めた。

という感じが私にはあります。

理由はよくわからないですけれど、ただ、フレッド・ホイル博士の『生命はどこからきたか』という著作には、


地球上の生物が絶えず宇宙から影響を受けてきたという考え方は、古くから確立してきたキリスト教会の教えに反するものであった。

六世紀頃までには、天は地上には何の影響も与えないという教えが、キリスト教の教義に含まれるようになり、その例外は太陽が地球に恵みをもたらすことだけであった。




という部分があり、この「太陽の恵み」というのも、地磁気や、あるいは DNA への関与といったものではなく、農作や気温との関係での「太陽が地球に恵みをもたらす」というほどの意味だったのだと思われます。

いずれにしても、

「宇宙が人間に影響を与える」という考え方は、さまざまな方面から認めるわけにはいかない

という概念のひとつだったということもあるのかもしれません。

しかし、私は、先日の(やや)病床の中で書きました、

復活の兆し。そして奇妙な夢の中で答えられなかった、人間と「宇宙でのコリオリの力」の関係
 2014年06月28日

の中で書きましたように、私たち人類はは、

太陽からの大きな影響を受けつつ


しかし、

日常においては地球のチカラそのものと整合する必要がある


という生き方しかできないのだと思ったりします。


というわけで、磁場や地磁気というものが、私たちにかなり大きな意味を持つものかもしれないということを長く書いてしまいましたが、ここから、欧州宇宙機関のニュースリリースです。

タイトルに「 SWARM 」とありますが、これは人工衛星の名称です。 SWARM (人工衛星) - Wikipieda によりますと、


SWARMは欧州宇宙機関(ESA)が2013年11月に打ち上げた地磁気観測衛星。同型の衛星3基が連携して観測を行い、地球磁気圏のデータを収集する。



というものです。

SWARM_orbits.gif
Space for Kids


ちなみに、今回のニュースリリースには「北の磁場がシベリアに方向に向けて移動していることも確認された」ということも書かれてあります。

磁場に関しての様々なことが進んでいるようです。




Swarm reveals Earth’s changing magnetism
ESA (欧州宇宙機関) 2014.06.19

esa-swarm-top.jpg


人工衛星 SWARM が明らかにした地球の磁場の変化


欧州宇宙機関(以下 ESA )の3基の人工衛星が連携して地球磁気圏の観測をおこなっている衛星 SWARM (以下 スウォーム)から送られてきた最新の高解像度のデータセットの結果は、私たちの地球を保護している地球の磁場のもっとも最近の変化をあきらかにした。

スウォームは2013年11月から運用されており、宇宙線の衝突や荷電粒子から地球上の私たちを保護してくれている地球の磁場の複雑な仕組みに対して前例のない洞察を提供してくれている。

過去6ヶ月の間におこなわれた観測では、磁場は、地球の西半球で最も劇的に減少しており、全般的にも地磁気が弱くなっていることを示している。

他方、たとえばインド洋南部などでは、磁場は今年1月以来強くなっている。

また、最新の測定で、北の磁場がシベリアに方向に向けて移動していることも確認された。

これらの変化は、地球の核に由来する磁気信号に基づいている。今後数ヶ月にわたって、科学者たちは、他の情報源、すなわちマントル、地殻、海洋、あるいは電離圏や磁気圏からの磁気の影響を解明するためにデータを分析する。

これらは、宇宙天気のトリガーとなる私たちの地球内部で発生する自然現象のプロセスが太陽活動によるものだという新しい洞察を提供するものかもしれない。同様に、これらの情報は、なぜ地球の磁場が弱まっているのかをよく理解できるキッカケとものとなるかもしれない。

これらの結果は、デンマーク・コペンハーゲンでの「スウォーム科学会議( Third Swarm Science Meeting )」ではじめて発表された。



  

2014年06月23日



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aleutians-top.gif

▲ NASA の国際宇宙ステーション ISS によって撮影されたパブロフ火山。2014年6月23日の MINING より。






 


最近、ポールシフトに関しての記事を久しぶりに続けて書いたりしました。

ポールシフトに関する最近の緊迫(1) : 磁場の反転時には「地球から大量の酸素が消滅する」とする科学論文の発表…

ポールシフトに関する最近の緊迫(2) : 北の「磁極」がシベリアにまで移動しつつあるという情報の真偽…

などです。

そして、今回は報道としては少し古いものですが、2012年に、英国の名門国立大学であるリバプール大学から発表された論文について書かれたサイト記事をご紹介したいと思います。

その内容は、

過去の地球の磁極の反転(磁場のポールシフト)は、巨大火山活動と連動した

というものです。

このことを思い出したのは、最近の「環太平洋火山帯」の動きの活発化と関連します。

今、ロシアのアリューシャン列島からアメリカのアラスカにかけて、大変に活発な火山の噴火、そして地震活動が続いています。





アリューシャン列島とアラスカで増加し続ける地震と噴火

先日、アラスカにあるブルックス山脈というところで、謎ともいえる群発地震が続いていることを記したことがありました。

全世界の地震の連動:アラスカのブルックス山脈で極めて珍しい群発地震
 2014年06月15日

そして、ロシアからそのアラスカまで続く「アリューシャン列島」の地震の回数と、火山噴火の数が記録的なものになっていて、噴火に関しては過去 26年間で最大になっていることが、アラスカ火山観測所の発表で明らかになりました。

米国アラスカのブルックス山脈の位置は下です。

broocks.gif


そして、北米からロシアまで続くアリューシャン列島の位置は下の地図で白く囲んだあたりです。

alska-map.gif


アラスカ火山観測所によりますと、現在、アリューシャン列島では、噴火の可能性のある黄色(コード・イエロー)の警告が出されている火山が3つあり、噴火が差し迫っていることを示す警告(コード・オレンジ)の火山も3つあることを発表しています。

volcanoes-aleutians.gif

▲ 左上から、クリーブランド火山(コード・イエロー)、シシャルディン火山(コード・オレンジ)、パブロフ山(コード・オレンジ)、ベニアホフ火山(コード・イエロー)、セミスポチノイ火山(コード・イエロー)。MINING より。


特に、冒頭の写真に写っているパブロフ山という火山の噴火は、すでに火山灰の高さが、9,144メートル、つまり上空9キロメートルにまで達しており、これでさらなる大噴火を起こした場合は、想像を絶する大噴火になりそうです。

しかし、科学者たちがこの活動が今後どうなっていくのかということについての情報と推測を持っていないということも明らかになっています。

ある科学者は、アリューシャン列島の噴火の連続について、「これは火山の噴火が偶然集中したものに過ぎない」と言っていることが MINING の記事に書かれてありますが、同じ環太平洋帯でのアラスカのブルックス山脈の地震は、4月18日から始まり、今なお続いています。

alska-swarm-scientists.gif

▲ 2014年6月16日の The News Tribune Swarm of earthquakes in Alaska puzzles scientists より。


そして、後述しますが、今年の環太平洋の地震活動の活発化を見ても、これらは「偶然」ではないと私は思います。


下の図は、アメリカ地質調査所( USGS )の、6月23日の時点の「アラスカ地域においての過去30日間のマグニチュード 2.5 以上の地震」の発生状況です。

broocks-2014-06-23.gif

30 Days, Magnitude 2.5+ Worldwide より。


ブルックス山脈は火山ではないので、この地震は地元の科学者たちからも、大変に「不気味」というようなとらえ方をされています。

ちなみに、アリューシャン列島の同時期の地震回数は下のような状況で、大体、1ヶ月間で、マグニチュード 2.5以上の地震が 270回前後発生しています。

アリューシャン列島の5月26日からの30日間のM2.5以上の地震

russia-to-alaska.gif

USGS より。


アリューシャン列島に関しては、通常での地震の回数の基準を知りませんので、これが特別多いのかどうかはわからないですが、アラスカ火山観測所が、火山噴火と共に、「地震も顕著に増えている」と述べていますので、通常より多いのだと思います。






全体として活動が活発になっている環太平洋火山帯

環太平洋火山帯は、英語では「火の輪」(Ring of Fire)と呼ばれていて、その名のとおり、地震のほうではなく、「火山の集中している場所」という意味ではあるのですけれど、結局、この地帯はくまなく地震が多いのも事実です。

今年は特に活発です。

大きな人的被害の出た地震が少ないため、今年あまり地震が頻発しているイメージはないかもしれないですが、たとえば、今年3月には、

2014年 3月 15日に環太平洋火山帯で「同時多発的な連鎖発生」を起こした中規模地震群
 2014年03月16日

というようなこともありました。

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▲ 2014年3月15日の USGS より。この日、インドネシア、フィリピン、日本、イースター島、コロンビア、チリ、西アフリカ、ギリシャ、アゼルバイジャン、インドなどでマグニチュード5程度の地震が連続して発生しました。


そして、最初のほうにも書きましたけれど、最近は「ポールシフトが加速している可能性」を感じてもいまして、それと関係のある 2012年の記事を翻訳してご紹介したいと思います。

磁場の反転と火山活動に関係があるというものです。

ここで言われる「地球内部の構造」の理論そのものは、私はあまり信用できない面もあるのですけれど、それはそれとして、ご紹介します。この記事の作者自身も、リバプール大学の調査そのものには大きな興味をいだきつつも、「火山活動と磁極の反転の関係」について、研究発表と「逆の因果関係」を述べていますが、私も、このサイト記事の作者と同じような考え方です。

いずれにしても、ここからその記事をご紹介します。




Magnetic Reversals Linked to Massive Volcanism
Magnetic Reversals and Evolutionary Leaps 2014.08.12


磁気の逆転は大規模な火山活動と関係している


Geographic-vs-magnetic.jpg


リバプール大学の科学者たちは、大規模な火山活動が磁極の反転のトリガーとなる可能性を示唆する研究を発表した。この科学者たちは、地球の磁場の長期反転率の変動が地球の核からの熱流の変化によって引き起こされ得ることを発見した。

約 2億年前から 8000万年前の間の磁極反転の「発生の間隔」に焦点を当ててみると、この期間には磁場の反転が非常に多く起きていたことがわかった。この時期はまだ恐竜が生きていた時代だが、磁場の反転は、10万年に 10回ほどの頻度で起きていた。

ところが、それから 5000万年後に磁場の反転が発生しなくなり、それから約 4000万年もの間、磁場の反転は起きなかったことを述べている。

ただし、磁場には 11,500年周期のサイクルの「周遊」が存在しており、このことに関して、リヴァプール大学の科学者たちは考慮しなかったようだ。

いずれにしても、これらの「磁極の反転の間隔」にバラツキが生じる理由として、何百万年にもわたって発生する地球の核とマントルの境界を越えての熱損失の変化のパターンと関係している可能性が発見された。

そして、磁場の反転が少なくなった時には、巨大火成岩岩石区(Large igneous provinces / 広大な範囲に渡り火成岩が分布している地域およびそれを生成した火山活動)も少なくなっていたこともわかったことで、磁場の反転とマントル活動に関係があることを見出した。

しかし、全体としてみると、リバプール大学の科学者たちは、「マントルの活動が磁場の反転を引き起こした」としているが、私(サイトの作者)自身は、同時期にその現象が起きていたことは事実だとしても、相関関係はその「逆」だと思う。

つまり、磁場の反転が巨大な火山の噴火のキッカケとなったと考えられる。

なお、2011年のネイチャーに、巨大火成岩岩石区が急激に作られた時代と、過去のペルム紀の大絶滅( 2億5200万年前の大量絶滅)と、恐竜の絶滅(約 6500万年前)の時代がリンクしていることについての論文が掲載されたことがある。


castrophes-nature.gif

▲ 2011年9月14日の Nature より。




(訳者注) 記事の後半にはネイチャーに掲載された「大量絶滅と巨大火山活動の関係」についての論文が紹介されていますが、この、過去の「大量絶滅」については、現在でも、それぞれについて確固たる原因は確立されていないわけですけれど、「原因のすべてではなく、ひとつだけ」ではあるにしても、大量絶滅の原因のひとつに「広大な地域で火山活動が活発になる」ということはあったのかもしれません。

それでも、結局は、「大量絶滅の理由」とは複合的なものではあるとは思われます

今月のはじめ頃に書きました、

「地球の海が急速に酸性化している」という論文を6度目の大量絶滅の中にいるかもしれない今の時代に読む
 2014年06月03日

などのように、「海の水」そのものが大きく変化していけば、多くの海洋生物は生き残れないわけですし、先日の「ポールシフトと酸素の消失の関係の記事」のように、地上から酸素が大幅に少なくなれば、地上の生物もかなりの種類がダメージを受けることになります。

酸素の減少量によっては、哺乳類から昆虫などに至る、あらゆる大型生物が生き残れない可能性はあります。

しかし、その一方で、酸素がなくても生きられる微生物も多くいるわけで、それらはまた「次の進化の主役」となっていくのかもしれません。2010年には「単細胞生物」ではなく、「多細胞生物」で、酸素を必要としない生物がギリシャで発見されました。

winthout-sanso.jpg

▲ ギリシャのクレタ島近くの海底の堆積から発見された「酸素を必要としない生物」の姿。2010年04月14日の過去記事「酸素なしで生きる多細胞生物が発見される」より。酸素を必要としない多細胞生物が発見されたのは、これが初めてのことでした。


いずれにしても、現在の地球に生物が定着して以来、「微生物(ウイルスのような非生物も含めて)が存在しかったことは一度もない」ということだけは事実で、地球の生命の歴史はそれらが見続けてきています。



  

2014年06月22日



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big-bang-top.gif

▲ 2014年6月20日のロシアのプラウダより。






 



今回は、ロシアのプラウダに上のようにとても興味深い記事を見つけまして、それをご紹介したいと思います。

ところで、最近の、

ポールシフトに関する最近の緊迫(1) : 磁場の反転時には「地球から大量の酸素が消滅する」とする科学論文の発表。そして、日本で西之島が「新しいアトランティス」となる時
 2014年06月16日

という記事で、中国科学院の科学者たちを中心とした研究身グループが、磁場のポールシフト、つまり、地球の磁場が反転する時に、「酸素が地球から外へと流出していく」というシミュレーションの研究発表をしたことを書きました。

上の記事に翻訳がありますので、細かいところはそちらを読まれていただければ幸いですが、大ざっぱに書きますと、


・地磁気の逆転は、実質的に地球の大気の保護を弱める。

・地球の磁場が弱くなると、酸素イオンが太陽風により地球外に流出する。

・過去の大量絶滅時の大気レベルの低下の原因もこれで説明できる可能性がある。




という感じのことでした。

現実的な話として、現在はリアルタイムで、すでに磁場の大幅な移動が起きているわけで、それがさらに進行している可能性について、上の続きの記事でもある「ポールシフトに関する最近の緊迫(2)」に書きました。


過去約 420年間の磁場の移動距離(単位はキロメートル)の変化
420-year-magnetic-pole-shift-c.gif


まあ、中国科学院の論文はひとつの推測として「そういうものもある」という認識でいいと思いますが、最近、知人の方に「日月神示にそのようなことが書いてある部分がある」ということを教えていただきました。

日月神示の五十黙示録 / 第07巻 / 五葉の巻にある「第十五帖」に下のように記されているそうです。


今に大き呼吸(いき)も出来んことになると知らせてあろうが、その時来たぞ、岩戸がひらけると言ふことは【半分のところは天界となることぢゃ、天界の半分は地となることぢゃ】、今の肉体、今の想念、今の宗教、今の科学のままでは岩戸はひらけんぞ、今の肉体のままでは、人民生きては行けんぞ、一度は仮死の状態にして魂も肉体も、半分のところは入れかえて、ミロクの世の人民としてよみがへらす仕組、心得なされよ、神様でさへ、この事判らん御方あるぞ、大地も転位、天も転位するぞ。



息ができなくなる時が来て、それで、人々は一度「仮死」のような状態になると。
そして、とにもかくにも、大地も天体も「変転」すると。

そのようなことが書かれてある下りでした。

何となく「なるほどねえ」と思いましたので、ご紹介しておきました。

ちなみに、上の日月神示の中に「今の科学のままでは岩戸はひらけんぞ」とありますが、今回はそっち方面の話となります。





消えた「初期宇宙の重力波の証拠」

「宇宙のインフレーション理論」というものがあるそうで、インフレーションというのは、「膨張」という意味ですが、 Wikipedia の記述によりますと、


宇宙のインフレーションとは、初期の宇宙が指数関数的な急膨張を引き起こしたという、初期宇宙の進化モデルである。ビッグバン理論のいくつかの問題を一挙に解決するとされる。



とあります。

ここの、

> ビッグバン理論のいくつかの問題を一挙に解決する

とあるところに注目していただきたいのですが、ここを読むだけで、ビッグバン理論には「いくつかの問題」があるということが、まずわかります。

そして、その「いくつかの問題」に関しては、この宇宙のインフレーション理論を完全に証明させれば、ビッグバン理論にある多くの矛盾や問題が一気になくなる可能性があるということです。

逆にいうと、これらが証明されない限りは、あるいは「この理論が崩壊すれば」、ビッグバン理論そのものの存在が危ういということにもなりかねないようです。

今回ご紹介するプラウダの翻訳記事で報道の内容そのものは大体わかると思うのですが、「出来事の経緯」について少し補足として記しておきたいと思います。





米国の天体物理学者たちの「大発見」の真偽

今年3月に、アメリカのハーバード・スミソニアン天体物理学センターなどの研究グループが非常に大きな発見をし、それは世界中のメディアで報道されました。

下は日経サイエンスの当時の記事からのものです。


実は存在、ビッグバン以前 宇宙誕生の痕跡を初観測
日経サイエンス 2014.04.26

宇宙誕生直後に起こった現象として「ビッグバン」はよく知られている。このビッグバン以前に、極小だった宇宙全体が一瞬で急膨張する「インフレーション」現象が起きていたとする説が、宇宙誕生の謎を説明する理論として有力視されている。

米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターなどの研究グループは3月、このインフレーションが起きていたことを示す証拠を発見したと発表、世界的な大ニュースとなった。そのインパクトは昨年のノーベル物理学賞の受賞テーマであるヒッグス粒子の発見を上回るともいわれる。




しかし、3ヶ月経った現在、この研究グループの科学者たちの大発見は、「間違っていた可能性」が極めて大きくなっていて、ロシアのプラウダは「意図的にも近い作り話」であるような、やや悪意のあるニュアンスで記しています。


それにしても、今回の問題だけではないですが、科学の世界で、なぜこういうようなこと、つまり、「間違い、あるいはものによっては、ねつ造だとすぐにわかってしまうような科学発表がなされるのか」ということに関しては、上の日経の記事にありますように、初期宇宙の重力波の発見という「偉業」がなされた場合、


「そのインパクトは昨年のノーベル物理学賞の受賞テーマであるヒッグス粒子の発見を上回る」


のだそうで、そして、プラウダの記事にあります、


「専門家たちは、重力波に関しての発見者は、ノーベル賞の重要な候補となるとされている」


というようなことを踏まえて考えるとわかりやすいかと思います。「名誉」、あるいは「野心」といったものと関係していることは想像に難くなく、さらに、過去記事の、

ビッグバン理論での宇宙の誕生より古い「 145億年前の星」が観測された報道を見た日に(2): 破局の回避という奇跡があるとすれば
 2013年03月09日

に、フレッド・ホイル博士が、『生命はどこからきたか』(1995年)という著作において、「科学者たちが歴史に残るような大きな業績を残したい」と考えることについての「意味」について書いています。

たとえば、ニュートンによる力学の飛躍的な進歩がその後の天体力学の発展や現代の量子力学を導いてきたように、ある科学者の偉大な発見により、その後の科学が大きく変わることがあるという事実を記した後に、みんなそのような科学者となりたいと願うのは当然であるとして、しかし、フレッド・ホイル博士は以下のように記しています。


これらの進展に貢献した科学者各人の称賛に値する業績は偉大であり、その名は永く刻まれるようになっている。科学者たちが大進展の主役になりたいと野心を持つのは当然である。ある者はその才能により成功し、ある者は幸運に恵まれ、さらにある者はけしからんことに作り話で成功を収めた。そのやり方は、何もないのに大進展があったかのように振る舞うのである。



この「けしからんことに作り話で成功を収めた」というのは、ここではビッグバン理論のことを言っているのですけれど、いずれにしても、

名誉

もっと具体的にいえば、

ノーベル賞を筆頭とした様々な賞

のために、世界中の科学者たちが奮闘していて、中にはほんの一部ではあろうとも、そのために「科学者としての本質を逸脱する人もないではない」というようなことを書いています。

さらに、最近では日本の何とか細胞などの話も含めて、科学の世界では「論文のねつ造」だとかコピペだとか、あるいは発見の偽り申告などが常に存在しますが、それは上に述べた名誉や「賞」や「名誉」だけではなく、さらに切実な問題が内在していることは、過去記事の、

「暗黒物質は存在しないかもしれない」 : 王立天文学会の総会で発表された科学界にとっては衝撃的な新学説
 2014年02月13日

の最後に「現代科学の何が問題なのか」というセクションに記したことがあります。

そこでは、英国のノンフィクション作家のピート・デイヴィスという人が、1918年のスペイン風邪について書いたノンフィクション『四千万人を殺したインフルエンザ』の中の以下の部分を抜粋しています。


科学者たち --- ことに、どんどん財源が縮小されつつある公的資金に頼っている人々 --- は、熾烈な競争の中で活動している。そこにはたらくシステムを一言でいえば、「発表するか、消えるか」である。研究助成金を獲得するためには、自分の勤勉さ、意欲、創意を示すことになる論文の数を増やしていかなければならない。



多くの科学者が科学者として生き残るためには研究助成金が必要で、そのために「より多くの論文を発表すること」(内容の探求よりも、論文の数が必要)が科学者の情熱の中心となっていることを問題だとしています。

名誉

資金

の争奪戦の中で科学の世界は進行していて、もちろん、その競争が良い方向に向くことも多いでしょうけれど、間違いも多々起きてしまいます。

ビッグバンのような過誤も。





初期宇宙に「すでに物理の法則が存在していた」理由

しかし、そのような科学の世界の問題はともかくとして、「宇宙のはじまり」という概念について、何よりも私たちが考えなければならないのは、次のことのように思います。

それは、最近の記事の、

「なぜ何かがあるのか」の考えに今日一日私を取り憑かせた悪感情の余韻から改めて知るアレニウスたち19世紀の「賢者」たちの高み
 2014年06月17日

の中に、初期宇宙のインフレーション理論を提唱した人物として知られるアメリカのアラン・グースという宇宙物理学者が記した『なぜビッグバンは起こったのか ― インフレーション理論が解明した宇宙の起源』という本に以下の文章があることを記したことがありますが、それ自体が「この世の最大の謎」だと思います。

それは、


宇宙の創造が量子過程で記述できれば、一つの深い謎が残る。何が物理法則を決定したのか。



という部分です。

上のほうに抜粋いたしました日経サイエンスには、宇宙のインフレーション理論というのは、


このビッグバン以前に、極小だった宇宙全体が一瞬で急膨張する「インフレーション」現象が起きていたとする説



という記述があります。

もう一度抜粋しますけれど、「ビッグバン以前に」です。

ということは、 ビッグバンというものがあったと仮定した場合、


・ ビッグバン以前に

・ 量子過程で記述できる物理法則が存在していた



ということになってしまう。

つまり、「まだ宇宙はなかったのに、現在に通用する物理法則が存在していた」ということになってしまうと解釈せざるを得なくなるのです。

これは多分、科学では解決しようのない謎というのか、「宇宙が生まれたという概念そのものを否定せざるを得ないような現実」があったことになります。

いずれにしても、余談が長くなりすぎました。
ここからプラウダの記事です。




Big Bang theory goes up in smoke
プラウダ 2014.06.20

煙と消えゆくビッグバン理論


picep2.jpg

▲ 南極点での宇宙観測の拠点BICEP2望遠鏡。


ビックバンによって宇宙に初期重力波が生成されたことを証明する証拠を持っていたと、かつて述べたアメリカの天文物理学者たちは、今以下のように述べている。

「私たちはそのような証拠の発見をしていない」。

もし、彼らがその理論の過ちを証明した場合、現在のビッグバン理論での重力波の出現の問題は無期限に延期されることになる。

そして、30年以上前にこの重力波についての論文でノーベル賞を受賞したロシア人科学者も、彼がその理論を確認することができない場合、ノーベル賞受賞に適格ではないように思える。

話は、今年3月に世界中のメディアで報道された「大発見」にさかのぼる。

それは、米国ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの専門家たちが、南極に設置された BICEP2 (宇宙観測望遠鏡)により「インフレーション(宇宙の急膨張)理論での初期重力波の証拠を発見した」ことを発表したのだ。

この出来事は、「ビッグバン理論とインフレーション理論の完全な証明である」として、世界中のメディアで報道され、多くの喝采と議論を巻き起こした。

しかし、最近、事態は新たな方向に動き出した。

重力波の証拠を発見した南極の望遠鏡 BICEP2 の観測基地の科学者たちが、彼らの研究結果を、科学誌『フィジカル・リサーチ・レターズ( Physical Research Letters )』に論文を発表した。この論文は「センセーション(大事件)」と呼ばれた、記事には、この研究の中に死角が存在することが指摘されている。

米国ミネソタ大学の教授であり、 BICEP2 の代表的な物理学者の一人であるクレム・プライケ( Clem Pryke )博士は、ロンドンでの講演の中で、「状況が変わったことを認識している」と述べた。

ビッグバン理論では、巨大な爆発が起きた後、急激な宇宙の膨張と、宇宙の連続的な急拡大が起きたとされている。この段階の存在の証拠は 2006年に発見された。

ロシア人科学者を含め、世界の多くの科学者たちが「巨大な重力波がこの段階に登場し、宇宙の膨張を可能とした」と説明する。この理論によると、重力波により、原子レベルの小さな変動は、銀河を形成した巨大な騒乱の種へと変化する。

アメリカの科学者たちは3月に、CMB (宇宙マイクロ波背景放射)地図上に、重力波の痕跡を発見したと発表した。

彼らが発見したと「されるもの」は、BICEP(Background Imaging of Cosmic Extragalactic Polarization / 銀河系外の偏光背景画像) という望遠鏡によって、なされた。この望遠鏡の目的は、「宇宙が生まれた時」の宇宙マイクロ波背景放射の偏光を測定することにある。

その数ヶ月後、この研究に対して調査をしていた研究家が、このアメリカの科学者たちが発見した「偏光の変化」は、むしろ、初期の重力波ではなく、他の原因によって観測される可能性があると述べた。

そして、プランク望遠鏡(宇宙背景放射を観測するための人工衛星に搭載されている高機能の望遠鏡)から受信されたデータが公表された後、このアメリカ人科学者たちの「発見」に対しての批判は大幅に増加した。

量子物理学の創始者であるマックス・プランクにちなんで名付けられたこのプランク望遠鏡は、放射線自体の温度に関する独自の情報を入手することができ、そのデータは非常に信用できるものとされている。

このプランク望遠鏡の最新データと BICEP2 のデータが異なっていたのだ。

欧州の科学者たちは 2014年中にプランク望遠鏡のさらなるデータを開示することを約束した。

いずれにせよ、3月にアメリカの科学者たちが、初期の重力波の存在の証拠を見つけたという報告は、実際には作り話といってもいいことだったのかもしれない。

以前から専門家たちは、このような重力波に関しての発見者は、ノーベル賞の重要な候補となることを示唆していた。

インフレーション理論は、 1979年にソビエト時代の若き科学者アレクセイ・スタロビンスキ( Alexei Starobinsky )によって表明された。そして、1981年にアメリカのアラン・グース(Alan Guth)が「インフレーション理論」という用語としてこの理論を提唱した。





ここまです。

記事の中にちょっと皮肉に思えた部分がありました。

上のほうでご紹介しました、「宇宙のインフレーション- Wikipedia 」のページの最後の1行は下のような文章で終わっています。


今後は、プランク衛星や南極点衛星などによって、更なる精密探査が行われる事によって、この未解決の問題についての一定の見解が得られるのではないか?と期待がもたれている。



皮肉にも、冒頭に貼ったプラウダの記事は、ここに出てくる、

・プランク衛星
・南極点衛星 BICEP2


の、それぞれのデータの矛盾によって、アメリカの科学者たちによって発表された、「大きな発見」が間違い(ブラウダの書き方では「ホラ話 ( hoax ) 」)だった、ということが明らかになってしまったことが書かれています。

皮肉は皮肉ですが、しかし、これにより「現実」があぶり出されたわけで、これらのふたつの存在は重要なものだったのかもしれなかったとも思います。

それにしても、どうやらビッグバン理論の崩壊(最初は「修正」)の時期はもうすぐのようです。



  

2014年06月18日



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前記事:
ポールシフトに関する最近の緊迫(1) : 磁場の反転時には「地球から大量の酸素が消滅する」とする科学論文の発表。そして、日本で西之島が「新しいアトランティス」となる時

 2014年06月16日






 


ポールシフトが急速に進んでいるという怪情報がありながらも、正確なところがわからないジレンマ

2〜3年前まではポールシフトの関係の記事をよく書かせてもらっていました。

加速するポールシフト: この100年間での極の移動の距離はすでに1100キロに
 2010年10月09日

という記事には、


1831年から2001年の間に、極は驚くべきことに 1,100キロメートル移動している。特に、1970年以降は急速に早く移動しており、毎年10キロだったものが、1970年からは約4倍の毎年40キロずつの移動が確認されている。

polar-shift-pole-position-170.jpg



ということついて記したり、また、

アメリカ海洋大気庁( NOAA )が発表した「驚異的」な近年のポールシフトの加速
 2011年01月16日

という記事では、アメリカ海洋大気庁( NOAA )の地球物理学データセンターのデータから「過去 420年間の毎年のポールシフトの移動距離」をグラフ化した図を見ると、2000年を過ぎてから極の移動距離が急速に大きくなっていることがわかったことなどを記しています。

下のグラフです。

過去 420年間の毎年のポールシフトの移動距離のグラフ

420-year-magnetic-pole-shift.gif


1860年以降のポールシフトに関してのデータとしては下の3つの特徴が挙げられます。


・磁極のポールシフトの移動距離は 50年ごとに約2倍ずつ増えている。

・過去 150年の間、ポールシフトは同じ方向に動いている。

・北磁極のポールシフトは、過去 50年間で移動した距離のほぼ半分の距離をこの 10年間だけのあいだで移動した。




しかし・・・。

上にリンクした記事「加速するポールシフト」には下のような引用の翻訳を記してあります。


北の磁場の位置が最初に確認されたのは 1831年で、2001年の測定まで定期的におこなわれてきた。その後はおこなわれていない。

なぜ、2001年から極の位置の観測がおこなわれていないのか、その理由は不明だが、観測がおこなわれていないために、現在の極の位置は計算から予測するしかない。




1831年という、かなりの昔から測定し続けられていた「極の観測」が、公式には現在はおこなわれていないようなのです。あるいは、「おこなわれてはいるけれど、発表されてはいない」かのどちらかということになりそうですが、いずれにしても、私たち一般人に現在の極の位置を知る手段はありません。


そんな中、独自で「ポールシフトの進行状況を調査している」という人物による、その調査結果があるという記事を目にしました。

それによりますと、「この6ヶ月だけで 250キロも極が移動している」という独自調査の内容が示されているという YouTube を見てみようとしましたら・・・。

red-alert.gif

YouTube より。このように表示されて見ることはできませんでした。


なお、紹介記事でも「この動画はアメリカでは閲覧が禁止されている」とありましたが、日本も同じ対象国となっているようです。

その後、同じタイトルの動画がいくつかアップされているのですが、内容もバラバラで、どれがオリジナルやら判断がつかず、この件に関しては、何ともわからないままなのですが、しかし、上にリンクしました3年前の In Deep の記事では、


ポールシフトの速度が短期間で4倍にまで上がったということは、観測がおこなわれていない 2001年以降はさらに極の移動スピードがアップしている可能性は十分に考えられる。



ということもあり、現在かなりのスピードで極が移動し続けている可能性は高いと思っています。





北米大陸で感知されているという「磁場異常」は真実なのか

そんな中、「ロシア空軍がアメリカ大陸の磁場異常の報告書を提出した」という、これも真偽の確認のしようのない記事を目にしました。

それは、

Russia Issues Grim Report On North American Magnetic Anomaly

というタイトルで、「北米の磁気異常に関するぞっとするような報告書をロシアが発行」という内容のものです。

大変に長い記事の上に、内容が錯綜している記事でして、そのまま翻訳するとむしろわかりにくくなりそうですので、要点を記事の順に沿って簡単にまとめてみます。


・ ロシア空軍の戦略爆撃機 Tu-95 と、空中給油機イリューシン78 が「シベリアからカリフォルニアにかけての広い範囲が異常な磁気で覆われている」ことを確認し、これは「カタストロフ的な災害の発生」に繋がりかねないということを、ロシア空軍の司令官が報告した。

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▲ ロシア空軍司令官ヴィクトール・ボンダレフ( Viktor Bondarev )氏。ロシア国防省ウェブサイトより。


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▲ 記事にあった磁場のイラスト。実際に関係したものかどうかは不明です。




・ さらに報告書では、アメリカのイエローストーンに群発地震が発生した 6月3日に、ロシアの軍事衛星コスモス2473が「謎の激しい磁気異常」を感知したことにふれられている。

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▲ 6月3日のイエローストーンの群発地震の報道。最大でマグニチュード 3.2の群発地震が 30回程度連続して発生。 Helena Independent Record より。




・ そして、衛星がその「謎の激しい磁気異常」を感知した後の 6月6日にはアラスカのブルック山脈で群発地震が発生した。この山は火山ではなく、基本的に地震の起きる場所ではなかった。

broocks-2014-0606.gif

▲ アラスカのブルックス山脈( 6月6日に群発地震が発生)とイエローストーン( 6月3日に群発地震が発生)の位置。来たるべき地球のかたち「全世界の地震の連動:アラスカのブルックス山脈で極めて珍しい群発地震」より。




・ ブルックス山脈は、カナダのブリティッシュコロンビア州最北部から、アメリカのニューメキシコ州まで、4830キロ伸びているロッキー山脈のひとつであることに留意されたい。

Rocky-Mountains-Map.gif

▲ ロッキー山脈とイエローストーンの位置関係。




・ この期間、カリフォルニアでアメリカ空軍の軍用機が相次いで墜落した。一般の航空機ではそのような事故の発生はなかった。そして、最新の軍用機のナビゲートシステムは、一般の飛行機とは異なり、「地磁気」により地形をナビゲートしており、つまり、最新の軍用機のシステムの方が、一般の飛行機より「磁場の異常」に対して異常な反応を見せる可能性がある。

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▲ 6月4日のアメリカ空軍の軍用機の墜落の報道。2014年6月5日の USAトゥディより。




・ ロシアの「磁気異常」の懸念は、2005年以来、毎年 40キロの割合で北の磁極が、カナダからシベリアに向かって移動していることと関係している。独自調査によると、2013年から、そのポールシフトの速度がさらに加速していること示す研究がアップされている。

north-pole.gif

▲ 地理としての北極(北極点と書かれてある場所)と、磁極としての北極(北磁極と書かれてある場所)。2011年時点では、カナダのエルズミア島にありました。過去記事「米国フロリダのタンパ国際空港が磁極の移動(ポールシフト)の影響で滑走路の閉鎖へ」より。



などが書かれていて、その後に、地球の変動についての記事の著者の仮説や考えなどが述べられていますが、そのあたりの解釈は省きます。そして、そのロシアの報告書は以下のように締めくくられてあると記事には書かれてあります。


・ 報告書は以下のような、簡潔な言葉で締めくくられる。

「われわれは、北アメリカで発生する壊滅的な出来事の危機に瀕しているのかもしれない。その出来事はおそらく永遠に世界を変えてしまうだろう。我々はそのことについて準備する必要がある」。




というようなものなんですけれど、まあ、その「ロシア軍の報告書」そのものが手に入らないと、どうにも何ともいえないです。

また、「異常な磁場」と「地質イベント」の関係がどのようなものかというのが私にはわからないということもあります。

たとえば、高層上空にある電離層の状態と「地震」の関係としては、過去記事の、

3月11日の地震の前に観測された日本上空の赤外線と電子量の急激な変化
 2011年05月20日

の中で、2011年の震災の起きた3月11日の数日前から、

東アジアを中心に「異常な数の電子数」が計測されていた中で、震源となった場所の上空だけ電子数の数が奇妙になっていた

ということがありました。

3-11-01.gif


さらに、震災のあった3月11日の前日からに、

震源のまっすぐ上空を「極端に量が変化した赤外線エネルギーが通過していた」

ことがわかったことなどを取り上げたことがあります。

3-11-sek.jpg

▲ 2011年3月10日から3月11日までの赤外線のエネルギー量の変化。






これらの懸念は北米大陸だけではないかもしれない

今回の記事はどちらも真偽はどうにもわかりようがないのですが、ただ、上に抜粋した記事の中で、


ブルックス山脈は、カナダから米国ニューメキシコ州まで、4830キロ伸びているロッキー山脈のひとつであることに留意されたい。



というようなことが記されていたのですが、過去記事の、

イエローストーン国立公園から動物たちが逃げ出している
 2014年04月02日

では、そのロッキー山脈には含まれないとはいえ、太平洋側のオレゴン州からカリフォルニア州にかけて、今年になってから非常に数多くの群発地震が起きているということを記したことがありました。

or-map2.gif

▲ 2014年3月にオレゴン州のフッド山で、数日間に 100回以上の地震が発生するという出来事がありました。他にも、この地域ではわりと大きな地質的な出来事が発生しています。


しかし、5月のタイでの観測史上最大の地震だとか、あるいは日本でも、先日の記事で書きました、「大陸化していく兆しを見せる西之島」だとかもあります。その後の報道では、西之島に「4カ所目の火口」が確認されたそうで、さらに活動を大きくしているようです。

世界中でさまざまな地質的な出来事の進行が「予兆」というより、「すでに多彩に起きている事実」があるわけですので、今後、「何か」がどこで起きようとも、心の面での準備はいつもしておきたいような気はします。



  

2014年06月17日



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今日は本当は前回の記事、

ポールシフトに関する最近の緊迫(1) : 磁場の反転時には「地球から大量の酸素が消滅する」とする科学論文の発表。そして、日本で西之島が「新しいアトランティス」となる時
 2014年06月16日

の続きを書ければいいなと思っていたのですが、下のような理由で、体調・・・というか、いろいろと思わしくなく、結果として妙な雑談となってしまいました。






 


最悪のフィードバックの中で見つけたウィキペディアの項目

変な書き方で申し訳ないんですが、最近、自分の中の悪い感情や、あるいは自分から外に出た悪い表現が、少し後になってから「自分自身を体感的に襲う」ということがあるんです。

何だかどう書いてもうまく説明できないような気もしますが、少し以前から私は「自分の内部の世界と外に映る世界との関係」を実際的に結びつけて考えるという試みをたまにおこなっていまして、それ以来、どうも、「感情の現実的なフィードバック」のようなことが起こります。

まあ、その具体的なことはともかく、昨日、私は家で「怒りの感情」を表してしまったのですね。
最近の私では珍しいです。

「怒りの感情」というのは最近の自分の中では、最も戒めたい感情の一つなんですが、しかし、もともと怒りやすいわけでもなく、さほどこれを戒めるのは難しいことではないのですが、昨日はかなり強く「怒りの感情」が表に出てしまいました。

その怒りの感情の発露はほんの少しだったのですけど、そうしましたら、今朝は午前中から調子が悪く、「胸の奥底あたりからムカつきがくるような不快感のような吐き気のようなもの」というような胸の中心が重苦しい感覚にとりつかれてしまって、何もできずにボーッと座っていました。

「いろいろとだめだなあ、オレは・・・」

とつくづく情けなくなりましたが、ボーッとしたまま、ネットを見ていると、 ウィキペディアに、「ある項目」が存在していることに偶然気づきました。

その Wikipedia に存在していた「ある項目」とは・・・。

there.jpg


そうなのです。

なぜ何もないのではなく、何かがあるのか - Wikipediaという項目なのでした。

そして、これがとんでもなく長いページなんです。

多分、私がこれまで Wikipedia で訪れたページの中で、最も長く、文字量の多いものだと思います。ちょっと、文字数を調べてみましたら下の通り。

sou.jpg


総文字数が5万6000!

かつての「 400字詰め原稿用紙」換算だと 140枚あたりに相当するということになり、このページだけでそこそこの文字量の書籍一冊が出せるほどのものなのでありました。

このページのでだしは、下のようなものです。


「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか?」は哲学の一分野である形而上学の領域で議論される有名な問題の一つ。神学や宗教哲学、また宇宙論の領域などでも議論される。

なぜ「無」ではなく、「何かが存在する」のか、その理由、根拠を問う問題。




ここから、5万6000文字超の本稿が始まるのです。


そして、その「概要」には、この問題がいかに難解であるかを物語るかの例がいくつか述べられています。




・たとえば実在するものはすべて意識的なものだけであるとする観念論的な立場や、または世界は私の見ている夢のようなものであるとする独我論的な立場などを取ってみても、その意識や夢にあたる「何か」があることは依然として認めざるを得ない。


・映画「マトリックス」のように自分は水槽の中の脳である、とか、またこの世界の全ては未来のスーパーコンピュータの中で行われているシミュレーション結果に過ぎないというシミュレーション仮説のような極端な考え方をしてみても、そこには水槽や脳や何らかの計算機が在る。


・物理学の領域ではビッグバンにより宇宙が始まったという説明がなされることがあるが、こうした説明もまた答えとはならない。なぜなら問いの形が「なぜ何もなかったのでなく、ビッグバンがあったのか」に置き換わるだけだからである。


・ビッグバンが真空の量子揺らぎから発生したといった説明もまた同様である。「なぜ量子力学の法則などという自然法則があったのか」こうした形に問いが置き換わるだけである。


・何か超越的な存在、たとえば神様を持ち出し、それが世界を作った、と説明しても話は同じである。「なぜ何もなかったのではなく、神様がいたのか」、こう問いが置き換わる。





などが延々と書かれてあり、その後、歴史や様々な人の話や理論なども紹介されます。

前ローマ法王ベネディクト16世が 2010年に、イギリス・ロンドンでの講演で語った、有名な言葉も載せられています。


ベネディクト16世
ロンドン 2010年9月17日

pope-benedict.jpg

「人文科学と自然科学は、私たちの存在の諸相についての非常に貴重な理解を与えてくれます。また物理的宇宙の振る舞いについての理解を深め、人類に多大な恩恵をもたらすことに寄与してきました。

しかしこうした学問は、根源的な問いには答えてくれてませんし、答えられません。それはこれがまったく違う階層での営みだからです。こうした学問は人間の心のもっとも深い所にある願望を満たすことができません。我々の起源と運命を完全に説明することもできません。

人間はなぜ存在しているのか、そして、何のために存在するのかということに対しても説明することはできません。そして「なぜ何も無いのではなく、何かが在るのか?」 この問いへの完全な答えを与えることもできません」




さらに、注目したのは、「お釈迦様」のこの「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか」という問いに対しての対応でした。





お釈迦様の場合

ある仏弟子が、


「以下の問題について仏陀は教えてくれない、また分からないとも言ってくれない。このままなら弟子をやめて世俗に戻る」


と仏陀に問い詰めたということがあったそうです。
その弟子がお釈迦様にきいた質問は、以下の4つだったそう。




1. 世界は常住(永遠)であるか、無常であるか
 (時間は永遠に続くものか、または始まりや終わりがあるのか)

2. 世界は有限であるか、無限であるか
 (空間に果てはあるか)

3. 霊魂と身体は同一であるか、別異であるか
 (人間の魂と肉体はひとつのものか、あるいはそれぞれ別のものなのか)

4. 如来は死後に存在するのか、存在しないのか、存在しかつ非存在であるのか、存在もせず非存在でもないのか
 (死後の世界や、来世というのはあるのか)




という問いでした。

ブッダはこの問いにどう答えたか。

VajraMudra.JPG


Wikipedia には以下のように記されています。


答えないということをもって答えとした。



(笑)。


この「解答しないという立場」をとることは、仏教的には「無記」とか「捨置記(しゃちき)」と呼ばれているのだそう。

それにしても、この「答えないということをもって答えとする」というのは座右の銘にもなりそうな、とても気に入ったフレーズです。





20世紀以降、暴走してしまった「科学」では

ちなみに、この「なぜ何もないのではなく、何かがあるのか - Wikipedia 」では、どちらかというと、哲学や宗教の観点から述べているものが中心となっていますけれど、科学の「基本的絶対条件」をひとつ持ってくれば、さらに難しいことになります。

それは、「物質不滅の法則」というものです。

今では「質量保存の法則」と呼ばれますが、同じもので、


化学反応の際には反応する物質の全質量と生成する物質の全質量はまったく等しく、反応の前後において物質の全質量は変わらないという法則



という 1774年に発見された自然の法則です。

これはつまり、私たちのいるこの世界は、


「物質は無くならない」




つまり、「モノは消えない」という厳然たる自然法則に縛られていることを意味します。
モノは形を変えて輪廻しているだけであるということです。

消えないということは、普通に考えれば、「物質の出現を考える」ということも難しい話となるわけで、かつての優れた科学者たちは、「この物質世界が突然出来た」ということについて頑なに否定していた人たちも多かったのでした。

物理化学の創始者とも呼ばれるスヴァンテ・アレニウス(1859年 – 1927年)は、『宇宙の始まり―史的に見たる科学的宇宙観の変遷』という著作で以下のように書いています。

部分的な抜粋をつなげていますので、文脈的に違和感のある部分はご容赦下さい。
文中に出てくる「開闢(かいびゃく)」というのは、いわゆる「天地創造」的なことがらを現します。


スヴァンテ・アレニウス『宇宙の始まり』より

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物質界が不滅あるいは永遠であるという考えが、原始的民族の間にもおぼろ気ながら行われていたということは、彼らの神話の構成の中にうかがうことができる。

ところが、中世の間に、物質界はある創造所業によって虚無から成立したという形而上学的の考えが次第に勢力を得てきた。このような考え方は、デカルトにも、かの不朽のニュートンにも、またかの偉大な哲学者カントにもうかがわれる。

しかしともかく物質はその全量を不変に保存しながら徐々に進化を経たものであるという主導的観念はあらゆる開闢(かいびゃく)的叙説に共通である。

それが突然に存在を開始したという仮定には奇妙な矛盾が含まれている。

スペンサーもこの点については、はっきりしていて『この可視世界に始めがあり終わりがあるとはどうしても考えることはできない』と言っている。物質の創造を考えることが不可能なのと同様にまたエネルギー(力)の創造を考えることも不可能である。




また、今でもある『エコノミスト』誌の初期の副編集長であり、イギリスの哲学者ハーバート・スペンサー( 1820年 - 1903年)は、以下のように述べています。


ハーバート・スペンサー『生物学原理』より抜粋

spencer.jpg

恐らく多くの人々は虚無からある新しい有機物が創造されると信じているであろう。

もしそういうことがあるとすれば、それは物質の創造を仮定することで、これは全く考え難いことである。この仮定は結局、虚無とある実在物との間にある関係が考えられるということを前提するもので、関係を考えようというその二つの部分の一方が欠如しているのである。

エネルギーの創造ということも物質の創造と同様にまた全く考え難いことである。




そして、これらの、あるいは他の多くの優れた科学者や哲学者の亡き後に、この世に出てきたのがビッグバン理論という「無から存在が生まれた」という珍妙な理論であり、これは、上でアレニウスが、

「突然に存在を開始したという仮定には奇妙な矛盾が含まれている」

と言い、

ハーバード・スペンサーが、

「物質の創造を仮定することは、全く考え難いことである」

と言っていた言葉に対抗するような、「物質が突然、存在を始めた」ということをビッグバン理論は語っているのでした。

物質不滅の法則は、「法則」とついているように、この自然界にある「法」であることは厳然たる事実です。

「法」という言葉は自然や宇宙では重い響きです。

その「法」をおかしてまで「一般的認識」にまでひろまるほど喧伝が推進され続けてきたビッグバン理論は、ここまで書いてきた、哲学・宗教、そして科学の、どの考え方とも合わない「アウトロー」的なものであるということが何となくおわかりになるでしょうか。

そういえば、このことと関連して、宇宙のインフレーション理論(初期の宇宙が指数関数的な急膨張をしたとする理論)を最初に提案したことで知られている(つまり、ビッグバン理論の肯定者のひとりである)アメリカのアラン・グースという宇宙物理学者が 1997年に記した著作『なぜビッグバンは起こったのか』という本には、以下の印象深い1行があります。


宇宙の創造が量子過程で記述できれば、一つの深い謎が残る。何が物理法則を決定したのか。



この「一つの深い謎が残る。何が物理法則を決定したのか」という文脈から、このアラン・グースという人は心底では、ビッグバン理論の「奇妙さ」に疑念を抱いていた可能性を感じます。

何しろ、

「宇宙ができていく初期の過程で、すでに物理の法則が働いていた」

という「インド人もビックリ」的な事象と立ち向かわなければならないからです。

アレニウスは『宇宙の始まり』に、古代のインド哲学における「宇宙の状況」を記しています。アレニウスは長く書いていますが、その全体を非常に簡単にまとめると、


ブラーマ(主、神、梵天)は 86億 4000年間の半分は目覚めており(世界の創造)、半分は眠っている(世界の破壊)。

この創造作業と世界破壊作業との行われる回数は無限である。そうしてこの永遠の存在なる神はこれをほとんど遊び仕事でやってのける。




このように、86億 4000年間のサイクルを持つ「創造と破壊」が「無限に繰り返される」というのが、インド哲学の考え方だったようで、この世の創造も、この世の終わりも、その輪廻の中の「神の日々の生活」のひとつであり、そして、それは何度も何度も繰り返し起きていくことであって、完全な意味での「始まり」という概念も「終わり」という概念もないことが書かれてあります。

アレニウスは大変に理性的な科学者ですが、科学と自然の原則に忠実に考えれば考えるほど、物質不滅の法則などの「物質は消滅することも突然出現することもない」というように考えていく中で、このような「輪廻」という考え方を持つインド哲学や、様々な古代神話と「宇宙の真実の接点」を見出したいと考えていたようです。


なんだか訳も分からず熱く語ってしまいましたが、少し胸の重さが消えました。
自分でもどうしてこんなことを懸命に書いていたんだかよくわかりません。

明日は普通に更新できると思います。



  

2014年06月16日



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関係記事:
ポールシフトに関する最近の緊迫(2) : 北の「磁極」がシベリアにまで移動しつつあるという情報の真偽。そして、ロシア空軍から報告された「アメリカの磁場異常がカタストロフを引き起こす」という情報の真偽

 2014年06月18日


oxygen-escape-from-the-Earth.gif

▲ 2014年5月15日の科学誌「アース&プラネタリー・サイエンス・レターズ(Earth & Planetary Science Letters)」オンラインより。






 


最近、地球の磁場の反転、いわゆる「磁場のポールシフト」などとも言われる現象と関係している感じのある大変興味深い論文や報道をいくつか見かけました。

複数の異なった記事や報道などがあり、1度の記事にまとめるのは難しそうですが、おおまかにわけますと、今回の、

過去の地球の大量絶滅が地球の磁場の反転と関係していたとする論文

それと、もうひとつは、

ロシア空軍が「アメリカ大陸で磁場の異常」が発生しており、それが将来的な大惨事につながる可能性があるという報告書を作成しているという情報

です。

us-magnet-anormaly.gif
whatdoesitmean



「アメリカの磁場の異常」に関しては、基本的な真偽が未確認の記事なのですが、しかし、今年に入ってから報道されていた最近のアメリカ大陸のいくつかの地質報道と関係して書かれてあることが気になりました。

たとえば、過去記事の、

イエローストーンについての奇妙な報道、西之島を侵略する新島、そして異常な回数の地震・・・。あちこちから伝わってくる「カタストロフ的」な気配
 2014年03月27日

など、今年何度も記事にしました米国イエローストーンの群発地震や、あるいは、最近、ふだんはまったく地震の起きる場所ではないアラスカのブルック山脈という場所で群発地震が起きたりしていまして(参考記事:アラスカのブルックス山脈で極めて珍しい群発地震、この「アメリカの磁場の異常」のことについては、もう少しいろいろと調べて、明日以降、記事にしたいと思います。

なお、イエローストーンは、6月3日にも群発地震を起こしています。

yellowstone-20140603.gif

▲ 6月3日の Helena Independent Record より。記事によりますと、最高マグニチュード 3.2の群発地震が、30回ほど連続して発生したとのこと。


ところで、上のほうにリンクしました過去記事「イエローストーンについての奇妙な報道、西之島を侵略する新島… 」を読み返していましたら、記事の最初のセクションの小見出しが「大陸化へ邁進中の新しい島」となっていました。

ちょっとそのことを書かせていただきます。





本当に「大陸化」するかもしれない西之島

先ほどの過去記事を書いた時には、新島ができてから4ヶ月目だったのですが、その時で、下のような成長ぶりを見せていました。

70-land-02.gif


最近のことはよく知らなかったのですが、お知り合いの方が、「こんな報道がありましたよ」と、下の記事を教えてくださいまして、思わず苦笑した次第です。

独立行政法人 海洋研究開発機構( JAMSTEC )の少し前のニュースです。

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▲ 6月12日の JAMSTEC ニュース「西之島の不思議:大陸の出現か?」より。


なお、現在の状況としては、新島は西之島と完全にひとつとなり、新島を含めて「西之島」という名称で呼ばれているようです。5月の時点で面積は、南北、東西ともに幅 1250メートルほどにもなっているのだとか。

詳しいところは上のリンクからニュースをお読みになって下さるとよろしいかと思いますが、海洋研究開発機構の調査では、以下の点などから、「西之島が実際に大陸化していく可能性がある」と述べています。


・西之島から噴出している岩石はすべてSiO2(シリカ)量が60%前後の非常に均質な「安山岩」というもの。

・安山岩は大陸を形成する物質である。

・西之島の溶岩の組成は、通常の海底火山の組成と似ておらず、驚くほど大陸地殻と似ている。




というようなことなのですが、 SiO2(シリカ)というものはよくわからないですが、いずれにしても、

噴出している物質が大陸の地殻を形成するタイプのもの

ということになっているようなんですね。

そもそも記事によると、この「西之島」というのは、

水深 2000メートルの深さからそびえ立つ巨大な海底火山の山頂部にある。

ものなのだそうで、ものすごい質量の海底の大地のほんの少し上の部分だけが見えているというもののようです。

そのようなこともあり、この島に本格的に「何かの活動」が始まっているのだとすると、噴出している地質組成が大陸を形成する物質であるということから、本当に大陸化しても不思議ではないということになるようです。

そういや、上の過去記事の中に下のような「ジョーク・シミュレーション未来図」を載せたりしていましたが、それほどジョークでもないかもしれないですね。

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▲ 記事「イエローストーンについての奇妙な報道、西之島を侵略する新島...」より。

ただ、大陸化するといっても時間はかかるでしょうけれどね。4ヶ月で70倍ですから、オーストラリアくらいの面積になるには今年の秋くらいまではかかるかもしれません(早いじゃないか)。

ま・・・それは冗談としても、海洋研究開発機構の記事には以下のように書かれていて、「いろいろなことがわかっていないんだなあ」と改めて知ります。


地球は、太陽系で唯一海洋と大陸を持つ惑星である。

この大陸をつくる「大陸地殻」と海底をつくる「海洋地殻」は、岩石の組成が異なっており、海洋地殻を構成する玄武岩が他の地球型惑星にも普遍的に存在するのに対し、大陸地殻を構成する安山岩は、地球以外ではほとんど存在しない。

「なぜ地球に大陸地殻があるのか、またそれはどのような過程で形成されたのか?」ということが地球惑星科学の大きな謎とされてきた。





私は小さな声で、この「なぜ地球に大陸地殻があるのか?」という問いに答えるとすれば、

「それは奇跡なんですよ」

というのが最もしっくりいたします。





月と地球の「奇跡」の関係

ここで「奇跡」という言葉が出てきましたが、最近、「月が地球と巨大天体の衝突によって形成された証拠が出た」というような報道がありました。日本語でも記事になっています。


月の石の酸素から、巨大衝突説に新たな証拠
Astro Arts 2014.06.06

アポロ計画で持ち帰られた月の物質の分析から、地球と巨大天体との衝突により月が形成されたという有力説を裏付ける新たな証拠が出てきた。衝突天体についての情報を知る手がかりともなる成果だ。




今回のこの発表の主張するところは、要するに、下のようなことがかつてあって、つまり、偶然の衝突によって「月が作られた」と。

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別にこの研究発表を否定しようというわけではないです。

書きたいと思ったのは、「どう考えても結局は奇跡に辿り着く」という話なんです。

もし仮にこういうような「偶然や偶発的なことで月ができた」としましょう。
そのような場合、まあ、大きさとかは「デタラメな感じ」になるのが普通です。

それが実際には、月は、「地球上に完ぺきな日食と月食を作る大きさと距離で存在している。という事実があります。

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▲ 地球から月までの距離は約 38万キロメートル。地球から太陽までの距離は約 1億5000万キロメートル。その距離の差は 約400倍です。この「どちらも ちょうど400倍」という「完ぺきな数値の差」が存在するからこそ、皆既日食や金環日食のような現象を私たちは地球から見ることができるのです。


上の図は、2012年6月の記事、

2004年の金星に現れたアークは再び現れるのか。そして、私たちは太陽系システムの奇跡にそろそろ気づかなければならない
 2012年06月05日

を書いた時に作ったものです。

そして、


実は、月がどのようにして形成されたにしても、どんな考え方から見ても、そこには「奇跡」が内在している。



ことに気づきます。

たとえば、上の報道のように、

月は地球に巨大天体がぶつかって偶然にできた

とした場合、その偶然の中で、上のような日食現象や月食現象が発生する「完ぺきな月の大きさと距離という条件」が自然と生まれたとすれば、これはこれで奇跡です。

これは、「地球の無機物から生物が生まれた」というのと同じくらいの奇跡です。

しかし別の方向で、「月が作られた理由」を考えてみると、たとえば、

神が造った(創造論)

とか、

もともとあった(私の考え方)

とか、そのような考え方は、考え方自体がすでに「奇跡」の方向に向いているわけで、どの方向から考えても、結局、「月と地球の関係性は奇跡」という方向に行かざるを得ないと思います。もちろん、太陽との関係性も。

ちなみに、上に「地球の無機物から生物が生まれたというのと同じくらいの奇跡」という書き方をしていますが、過去記事に地球上で(独自で)生命が発生したとした場合、その確率について書いたことがあります。英国カーディフ大学のチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士の計算です。

それは、


1000000000000000000000000 (10の24乗)分の 1



となり、1000兆年とか 1000京年くらいの時間があってもまったく足りないほどの確率で、このあたりは、フレッド・ホイル博士に言わせると( Wikipedia より)、最も単純な単細胞生物がランダムな過程で発生する確率は、


「がらくた置き場の上を竜巻が通過し、その中の物質からボーイング747が組み立てられるのと同じくらいの確率」



という比喩となります。

Fred-Hoyle.jpg

▲ フレッド・ホイル博士(1915年 - 2001年)。


この「生命の発祥」についても、仮に上のような確率の中でそれが起こったとするならば、それはそれで奇跡。

そして、

「神が造った」

「もともと在った」


というような、どの考え方になっても、「奇跡」ということに帰結するのは、こちらも同じだと思います。


つまり、生命という存在自体がすでに奇跡そのもので、その周囲にある、自然の現象すべてが「奇跡」であるとは思います。

この世のすべてのことが、

・偶然だと考えても
・神が造られたと考えても
・もともと在ったと考えても
(あるいは、実際には今も昔もこの世には何も存在しないと考えても)


結局、何もかもは「奇跡」というひとつの点に集約されるということになるようです。

そういう意味では、「どんな考え方でも構わない」のだと思います。そして、それぞれの方の考え方に違いはあっても、自分たちがいるこの地球とか、あるいは人間を含めた生命のすべて奇跡なのだ、というふうに考えて生きれば、少しは世界を綺麗に見られるかもしれません。

そんなことを言いながらも、蚊に刺されれば、香取線香を焚いたりして、まぎれもない「奇跡の生命」の一員である蚊を殺したりしている私の日常だったりもするわけですけれど。

植物につくアブラムシなんかも日常的に殺していますし。
毎日毎日「奇跡を殺している」と。


さて、前書きが長くなりましたけれど、今回の話はそういう「奇跡の生命」の絶滅に関しての話です。

大量絶滅と関係するものですが、しかし、過去記事、

「地球の海が急速に酸性化している」という論文を6度目の大量絶滅の中にいるかもしれない今の時代に読む
 2014年06月03日

にも書きましたように、私にとっては、大量絶滅というのは、絶滅の方だけを見るものではないかもしれないというような考えもあります。

過去の大量絶滅は、

・オルドビス紀末 約4億4400万年前 すべての生物種の85%が絶滅
・デボン紀末   約3億7400万年前 すべての生物種の82%が絶滅
・ペルム紀末   約2億5100万年前 すべての生物種の90〜95%が絶滅
・三畳紀末    約1億9960万年前 すべての生物種の76%が絶滅
・白亜期末    約6550万年前  すべての生物種の70%が絶滅


のことですが、注目すべきは、それぞれの大量絶滅の後の地球では、「さらに進化した生命たちが登場」しているわけですので、これらの出来事は、「絶滅」というネガティブなキーワードよりは、「進化のための刷新」という前向きな意味を感じます。

というわけで、本題です。






磁場のポールシフトは「地球から酸素を宇宙空間へ流出させる」

欧州の科学誌アース&プラネタリー・サイエンス・レターズの 5月 15日号に、トップに貼りましたように、「地球の磁気の反転が起きる際に、地球から酸素が外へ流出して、大量絶滅の原因となった可能性について」についての論文が発表されました。

Oxygen escape from the Earth during geomagnetic reversals: Implications to mass extinction

論文自体は大変に長い上に、科学、物理用語満点で、理解は難しいですが、冒頭に「論文の概要」が箇条書きで、載せられていまして、内容としては以下のようなものです。


・地磁気の逆転は、実質的に地球の大気の保護を弱める。

・地球の磁場が弱くなる時、太陽風はより多くの脱出する酸素イオンを作る動力を与える。

・このシステムでの酸素の流出が、過去の大量絶滅時の大気レベルの低下を説明できる可能性がある。

・磁場の反転と大量絶滅との因果関係は「多対1」でなければならない。

・火星の知識に基づいてシミュレートされた酸素の流出率は、この仮説を支持している。




この中で、「磁場の反転と大量絶滅との因果関係は多対1でなければならない」は、どうも意味がわからないのですが、訳としてはおおむね合っていると思いますので、そのまま載せました。

ものすごく簡単に書くと、


磁極の反転、つまり、磁場のポールシフトが起こる際には、地球の酸素が少なくなって、たくさん生き物が死ぬ可能性がある。



というものだと思われます。

研究を率いたのは、中国科学院の地質地球物理学研究所や、ドイツのマックスプランク研究所の太陽系調査研究所などに所属している、ヨン・ウェイ( Yong Wei )博士という人です。

しかし、この太陽系研究の「ヨン様」の書く論文はあまりにも難解で、わかりやすくしたものを探してみましたら、この論文を簡単にまとめた海外の科学系サイトを見つけましたので、そちらをご紹介したいと思います。




More proof that magnetic reversals cause extinctions
Magnetic Reversals and Evolutionary Leaps 2014.06.15

磁気の反転が絶滅を引き起こすことに関してのより多くの証拠

sw-01.jpg

最近発表された新しい研究論文で、大量絶滅と磁気反転の関係が発表された。
研究者たちは、「生命の進化は、大気中の酸素レベルおよび地球磁場の強度の変動に影響される」と主張する。

論文のタイトルは「地磁気の反転時の地球からの酸素の流出:大量絶滅への示唆」で、この新しい研究では、地球磁場の反転の際に、実質的に地球の大気への保護を弱めることがわかった。

地球の磁場の極性が反転(磁場のポールシフト)の際、地磁場は弱まるわけだが、この時に、より多くの酸素イオンが地球から流出していくことを示し、それが地球の大量絶滅に繋がったことを述べている。

また、過去の大量絶滅時に、地球の大気レベルが下がったことについても、この磁場の反転での酸素流出と大量絶滅の関係と結びつけられる可能性についても記している。

著者は以下のように書いている。

「地球の強い双極子磁場が、酸素イオン流出率を低下させているが、地磁気の極性が反転する時には、地球の双極子磁場の働きが大幅に低下し、太陽風が勢いを増した後に、酸素がイオンとして惑星間の宇宙へ流出する可能性がある」

論文によれば、磁場の反転は、地球から宇宙空間への酸素流出を通常の3桁から4桁の単位で高めることが可能であり、磁場の反転と大量絶滅との関係性を指摘している。





ここまでです。

実際に、この研究のシミュレーションのように地球から酸素が消えていくのかどうかは私にはわからないですが、ただ、「磁場のポールシフト」そのものは、非常に急速に進んでいることを、明日以降の記事でご紹介したいと思います。



  

2014年06月13日



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▲ 2012年8月18日の記事より。


まだ、 Seesaa ブログのメンテナンスは続いておりまして、昨日は投稿ができない状態でした。しかし、表示の速度は改善されたようです。

今回は全体として余談めいたものとなっていますが、投稿できない2日間に内容が付け加えられていって、なんだか「秩序なく肥大した雑談記事」となってしまった感じがありますが、ご容赦下さい。






 


最近思う「健全に生きる」という意味

最近は以前にもまして、「人間の健康」ということについて、よく考えます。

健康というより、「健全」という意味かもしれません。

今年は、自分のことや、あるいは人の付き添いのようなもので行ったものもを含めまして何度か病院に行くことがあり、その度にその治療の方法や考え方に・・・まあ、疑問や批判的な考え、といったことではないのですけれど、「強烈な違和感」を感じ始めるようになりました。

それと共に、何科を問わず、そこで見る何時間も心療を待ち続ける「膨大な数のご老人たち」のお姿。いろいろな科がありますし、「高齢者」という年齢の区切りは難しいですけれど、眼科や整形外科などでは「ほぼ9割が高齢者」という例は私の住むあたりの地域では珍しくありません。

病院そのものの数はとても多いにも関わらずです。

ちなみに、私自身は現代の西洋医学を否定するつもりはまったくありませんが、現代の日本の社会と日本人が「人間としての体の健全を失いつつある集団」と化しているのではないかと感じることはあります。

このまま何の線引きもせずに「来る者は拒まず」の場あたり的な医療がずっと続いていくのなら、今後の高齢化の状況を考えると、早晩、医療そのものが崩壊、あるいは実質的に機能しなくなるとしても不思議ではないと、つくづく感じます。

今回の記事は単なる個人的な「健康余談」で、内容そのものは軽いものですけれど、無理なく「健全」を獲得するにはどうすればいいのかなあとか、そもそも、「人間の体と心の健全とは何なのか」というようなことは最近よく考えます。





磁気ネックレス

最近、朝起きた時など気持ち良く感じることも多いんですが、メンタルのほうの話は別として、「肩こりがあまりなくなった」というのがあるんです。自分は肩こりはない方だったのですが、よる年波というものなのか、冬頃から肩こりと頭痛の自覚が激しくなっていった時期がありました。

その頃、ふと、かつて、記事で何度かご紹介させていただいている京都大学の名誉教授だった前田坦(ひろし)さんが書かれた著作『生物は磁気を感じるか ― 磁気生物学への招待』の中に、「磁気バンド」の効果がはじめて見出された「実験」の時の状況が書かれてあることを思い出したのでした。

それは 1950年代後半(昭和 20年代後半)と、わりと昔のことです。

抜粋いたします。


『生物は磁気を感じるか』 4章「生物の機能は磁場で変わる」より抜粋


局所的な強い磁場が病人に及ぼす影響は、1950年代の終わり頃からわが国において熱心に研究されている。

1958年に、いすゞ病院の中川恭一博士らのグループは、数百ガウスの磁石(フェライト)六個をNS極が交互になるように配列した「磁気バンド」を作り、患者の上肢または下肢に常時つけさせて、種々の病気に対する効果を調べているうちに、肩こり症状がこのような磁気バンド着用によって軽快する傾向を見出した。

この場合、効果の有無は患者の自覚症状に頼るしかなく、心理的な暗示の影響もかなり大きいので、磁気バンドと同じ形をした磁気のないダミーバンド(にせのバンド)をつけた患者との比較によって、効果の有意性を認めている。その後も感心のある人々によって実験が繰り返され、肩こりの場合には、患者の数十パーセントが 7〜10日で効果を認めているようである。




とのことで、具体的な数値として、久留米大学の木村登さんという教授のグループの調査では、


・1809人を調査。1163人に磁気バンドを使用。646人にダミー(にせ)バンドを使用

・磁気バンドを着用した 1163人中、肩こりに有効だった人の数は 476人(約 41パーセント)

・ダミーバンド着用した 646人中、肩こりに有効だった人の数は 41人(約 6パーセント)


となったそうで、その有用性がかなり確かめれたようです。

そして、その後、1973年に、心理的な効果を除いても、「磁気バンドは肩こりに有効」と、正式に結論づけられたとのこと。

というわけで、私なんかは、これを読むまでは、磁気ネックレスだとか、ああいうものは、なんだか「いかがわしい系」の商品だと思いこんでいたのですが、50パーセント以下の人への効果とはいえ、肩こりに有効だという 1950年代の実験のことを思い出したのです。

とはいえ、『生物は磁気を感じるか』の中では、前田博士は続けて、ご自身の体験として次のように書かれています。


私もよく肩こりがおこるので、実験的に試してみたが、五ヵ月ほど着用しても効果が現れなかった。磁気バンドの効かない人は、いくら続けても効果はなさそうである。



とあり、効くかどうかは試してみないとわからないようなんですが、いずれにしても、この記述を思い出しまして、2ヶ月くらい前だったか、ネットで磁気ネックレスを購入してみたのです。

高価なものから安いものまでいろいろとありますけれど、つまりは、磁気バンドや磁気ネックレスとしての機能があればいいわけで、それだと安いものですと数百円からあります。

それで磁気ネックレスをひとつ買ってみましたら・・・どうもラッキーなことに、私は効果があるタイプだったようで、それ以来、肩こりを感じないのでした。以前は頭痛まで感じるような肩こりになることもあったのですが、着用して、わりとすぐ消えました。

1950年代の実験では、ネックレスではなく、「磁気バンド」とありまして、つまり、腕につけての実験でしたので、バンド(ブレスレット)でもネックレスでも同じようです。本には、1958年に、いすゞ病院の中川恭一博士が作成した磁気バンドの実物の写真も出ていまして、下のようなものだったそう。

mag-band.jpg

▲ 中川博士が作成した磁気バンド。時計のバンドに6つの磁石をつけたような感じの作りです。


私が購入したものは、全体がヘタマイトだとかいう磁石で作られていて、その間にパワーストーンみたいなものが入れられているものですが、全体が磁石なので、「腕にも巻ける」ということに気づきまして、次は「一気に3個買う」という大人買い(苦笑)を決行してしまいました。

それ以来、毎日、寝る時もずっとつけています。

まあ、肩こりのある人にはオススメしたいです・・・とはやはり言えない部分はあります。というのも、先の実験の通り、有効性がある人が約 40パーセントだという(有効な人のほうが少ない)ことで、上の前田博士のように、「五ヵ月ほど着用しても効果が現れなかった」というようなケースもありますので、オススメはしないですけれど、私のように効果のある場合もあるということでした。

磁気ネックレスはネットで探すと、いくらでもありますが、高いものを購入して効果がないともったいないですので、まず安いものでお試しになられるといいと思います。それで効くタイプだとわかったのなら、お洒落とか高価なものとかを購入されるのでもいいでしょうし。

ちなみに、私が大人買いしたのは、楽天のこちらのヘタマイト・ネックレスで、3本買うと1本あたり800円くらいでした。

下のような感じのものです。

mag-band-02.jpg


しかし、1950年代の実験などでも、結果として「磁気バンド」が、体のこりに有効であることはわかっても、その原理はわからないままで、現在にいたるまでも、それはよくわかっていないことだと思われます。

そこに、最近得た「人間のカラダは粒子」というひとつの考え方が関係してきたりするのでした。





人間のカラダは粒子の集合としての自然からの力の影響を常に受けている

最近、『三軸修正法 ― 自然法則が身体を変える』という本を読んでいたのですが、これが実に開眼させられるものがありました。

というのも、この本は「書かれてあることをちょっとやってみる」だけで、

「え?」

と「自分の体に対しての認識が瞬間的に変わる」ことが多いものだからなのでした。

たとえば、痛みのある場所が瞬間的に修正されたりするのが自分でわかるんです。
それも「ほとんど何もしていないのに」。

著者の方は、

私たちのカラダは小さな粒子の集合体であり、周囲の微粒子と相互に影響し合っている

というようなことを書いていますが、この「微粒子」というのは、原子とか素粒子とか、そういう現代物理で定義しているものを想定しているのではなく、昔の科学での言い方の「エーテル」とでもいう概念が近いように思います(そんなことが三軸修正法の本に書かれてあるわけではないです)。

そして、この本にいくつか載っていることをおこなってみると、「自分のカラダは、常に自分の周囲にあるエーテルを露骨に感じとっている」ことがわかるのです。

『三軸修正法』に関しては、ブログの Walk in the Spirits さんの記事にもよく出てきますが、たとえば、「体は粒子、鉛直ラインに反応する」という記事など読むと、「そんな馬鹿な」と思うかもしれないですが、どういうことかというと、からだにふれるでもなく、動くでもなく、

糸に重りをつけて鉛直にぶら下げる

あるいは、持って、

その近くにいるだけ

で、体の不調や痛みが、少なくともその時には「消えたりする」のです(決して治っているわけではないと思います)。

omoshi.gif


あるいは、


「カラダの近くでモノ(どんな物でもいい)が動くと、それにつれてカラダに規則的な変化(柔軟性など)が起きる」


というようなことも書かれているのですが、これも実験してすぐわかりました。

私は腰の1箇所に痛みがあるのですが、その近くで、「何でもいい」ので動かすだけで、瞬間的に痛みが引くことにも気づきました(永続的には消えない)。動かすものは何でもいいのです、そのへんにあるものを適当に掴んで動かすだけでいい。

ちなみに、腰の痛みはついに今日ほぼ完全に消えました。1日 10秒くらいの動作をおこなっていただけで。

それにしても、これらの現象を体感していることは事実であっても、


「なぜ?」


と思います。それに関して、著者の池上六朗さんは「あとがき」で、「なぜそうなるのかという質問が多く寄せられますが」として、次のように書かれています。


この質問に答えるのは、私にとって、いちばん厄介なコトなのです。

なんとかお茶を濁すことはできても、本当のところは、今の私には答えるコトはできません。今のところ、いままでにこの本で記したようなコトを、誰も研究した形跡は見当たりませんから、なぜ、カラダの近くでモノが動くと、それにつれてカラダに規則的な変化がもたらされるのか? という問いに対しては、後の研究者の研究結果に期待するしか仕方ありません。




と記してらっしゃいます。

ただ、科学的な意味ではなく、本文中で著者の池上さんが、「人間のカラダとはこのようなものではないか」と「仮説」として規定しているくだりが本文中に何度も出てきます。

ちなみに、それは、16世紀にジョルダーノ・ブルーノが『無限、宇宙および諸世界について』という著作の中で描いていた「人間」と「宇宙」の構図と、非常によく似たものであることに気づき、そこにも非常に興味があります。

『三軸修正法』から抜粋してみます。


・カラダは、小さな粒子がたくさん集まってできている。

・その粒子は、生物であるという秩序を保ちながらも、物理的な拘束も受けていて、その法則にも敏感に従うモノである。

・その粒子は、あるときは単体で、あるときは房や群れになって機能し、カラダの内外からの微弱な作用に対し、まず、物理的に順応して、その刺激を生理的な反応から緩和して、生理的な適応の先駆けとなる。




ここから、まだまだ延々と「人間のカラダとその反応」についての池上さんなりの「規定」の記述は続くのですが、要するに、私の解釈は違うかもしれないですが、

骨とか筋肉とか内臓とかの働きは、その働きとして持ちつつ

そのいっぽうで、

粒子の集合体としてのカラダは、重力などをはじめとした、すべての「力」に対して、粒子の集合としての物理的な影響を受け続けている

というようなことなのではないかと思います。

body-particles.jpg

▲ 関係のないですが、イメージとしてなんとなく適合する「人間の動きを粒子として抽出」した映像。adafruit Your body becomes a swarm of colorful particles より。





いろいろな「奇跡の連続」を知り続けたこの数年

粒子という言葉が出てきましたが、その「粒子」たちの中で最小に近いもののひとつは原子ということになるようで、子ども向けの科学サイト「原子とは?」というページには、


この宇宙にあるすべてのものは、原子という小さな粒からできています。全部で100種類ほどの原子がさまざまに組み合わされて、この宇宙のすべての物質がつくられています。



と書かれてあります。

この原子の中に、さらに小さな電子とか原子核とかがあるわけですが、そんな小さな「電子」のことで忘れられない過去記事として、

電子は「宇宙に存在するものの中でもっとも丸い存在」だった
 2011年05月27日

というものがあります。

2011年 5月に、英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者たちが、「 10年」にわたり、電子の形について、これまででもっとも正確な計測を施したことについての報道で、その結果、電子の球形に関して、


その粒子が 0.000000000000000000000000001センチメートル未満の、ほぼ完全な丸であることが確認された。



というものです。

これは、


> 電子を「太陽のサイズ」にまで拡大したとしても、その円形の誤差の範囲は髪の毛一本の中に収まる程度


という、電子は完ぺきな球形を持つ小さな粒子だったのです。

このことを知った時、「これが奇跡でなくて、何が奇跡か」と思ったものですが、その理由は、


「太陽もほぼ完ぺきな円形」


だからです。

これはトップに貼った記事、

私たちの太陽が宇宙の中で最も完全な球体であったことが判明してショックを受ける科学者たち
 2012年8月18日

に記したことがあります。

自分たちの周囲の最も大きなもの(太陽)と、最も小さなもののひとつ(電子)が共に「共に他にはあり得ないほどの完全な球体だった」というのを「偶然」と言える勇気は私にはなく、やはり、これは奇跡だと思います。

しかし、その後、たとえば、

2004年の金星に現れたアークは再び現れるのか。そして、私たちは太陽系システムの奇跡にそろそろ気づかなければならない
 2012年06月05日

というような記事の「日食という現象そのものが奇跡」であることに気づいたり、他にも、私たちは「常に日常的な奇跡に囲まれている」ことに気づいたりしていきました。

そして、そういう奇跡の多くを知っていく中で、

人間の健康や健全にも「奇跡が内在している」のではないのだろうか

という考え方が最近あります。


現在の西洋医学は、「解剖学的な見地」と「物質(クスリなど)で人間の体をコントロールする」ことが基本ですので、「人間そのもののにあるかもしれない奇跡」を排除してきたという歴史があります。しかし、三軸修正法の本などを読み、実際に自分の体でいろいろと試せることを確認すると、「地球の力と、宇宙の力と、粒子としての自分が影響し合っていることが否定しづらくなる」ことは事実です。


なお、くどいようですが、私は西洋医学をまったく否定しません。

「それ(西洋医学的見地)が優位にありすぎる」ということが問題のように思うだけです。

・人間自体の持つ奇跡(あるいは自己治癒力)
・西洋(東洋)医学


を適度に組み合わせれば、もっとよい治療環境ができるのではないかなと思うだけです。

いずれにしましても、ここに来て、「人間の健全、あるいは人間の命とは何か」ということの「掴み」のようなものが、このあたりからわかるのかもしれないというような感じもしないでもないです。





これらの考え方からのメンタルヘルスの治療的考察

そして、何よりも個人的には重大だったのが、最近確認しながら、独創的にいくつかのことをおこなっていて、ほぼ間違いないと考えているのですが、この『三軸修正法』にある「人間のカラダの規定」(人間のカラダは粒子の集まりであり、地球や宇宙の物理的法則に影響を受ける)を考えてみると、

神経や精神の問題にも適用できるはず

ということでした。

もちろん、そんなことは『三軸修正法』にはまったく書かれていませんが、過去にエーテルと言われていたような「微細な粒子から人間と、そして宇宙全体が構成されている」という考え方は、必ずメンタルヘルスに効果的に作用させる方法となりうるはずです。

もちろん、全部ではないでしょうけれど、精神や神経の病気の中でも、「神経などの中の器質的な、あるいは構造的な病変」がわかっているものには有効に違いないと私は思っています。たとえば、パニック障害などを含めた神経症の一種などには、かなりの効果がある可能性を感じます。

まあ、今、自分でいろいろと実験しているのですけど。

何かありましたら、書いてみたいとも思いますが、ただし、これらは結局は「それぞれの各自が自分なりの方法を創造していくもの」ではあります。そもそも、実は『三軸修正法』という本には、具体的な実践方法はあまり書かれていないわけで、著者の池上さん自身が、この本の中で「これらを、あなたの三軸修正法を創造するためのご参考にして下さい」と書いているくらいです。

そして、

「他人が他人を治すことはできない」

とも書かれています。

私も、「自分に対して奇跡をおこせるのは基本的には自分」だと考えます。

ただ、突然、西洋医学やクスリを全否定するとか、そういう方向は危険だと思います。どんなことでも、まずは「調和」とか、そのようなキーワードが当てはまるような、無理のない過程の中で考えを変更させていくことがよいはずです。

それでも、うまくいけば、この世の中の「病気」あるいは「いくつかの神経症などのメンタル系の疾患」は消滅させられる可能性があるかもしれないと、かなり真剣に考えるようになっています。

そして、それでも、肉体は最終的には滅びるわけで、そのこそを「悟る」ことが何よりも重要なことだとも思います。



  

2014年06月09日



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▲ 本文とは関係ないですが、 コンピュータ上の描画方法のモーフィングというもので、粒子から輪郭を造っていくという技術により顔が作られていく様子。 WebGL Demo より。






 



意識と外界に関しての「整体」と「薔薇十字」の共通点

最近は頻繁に適当に選んだ古本なんかを買ったりしているのですが、同じような時期に買った「それらの間に何の関連もないようなもの」同士の中にも次から次へと、似たような概念の表現が出てくることがあります。

たとえば、先日買った、まあ、一種の「整体」の関係の方の本で、池上六朗さんという方の『三軸修正法』という本の、ご本人の文章の冒頭の「はしがき」は、このように始まっていました。


『三軸修正法』( 2003年) 「はしがき」より


宇宙は何時から存在したのか? それはヒトが宇宙を意識して言葉にしたときから始まったという説があります。何かが存在するというコトは、人間の意識にとって存在するというコトです。

モノ・コトの存在の意味はヒトの意識が規定するのです。では意識があればモノ・コトがそこに在るというコトが分かるのかというと、もう一つ、自分の意識をそこに向けるという作業がなければモノ・コトの存在は分かりません。

意識はそのままでは何にも知覚することは出来ません。「志向性」を持ったとき、始めてモノ・コトが何処に、どのように在るのかということを意識の内側に取り込むことが出来るのです。




まあ、この本は「整体」の本とはいっても、その基本理念は、宇宙はその原初から、「粒子と粒子がお互いに引き寄せあって、集まり始めた」という「宇宙本来の性質」を人間の体質改善の方法として応用した、その具体的な方法を書いているもので、理屈は単純ではないですが、


人間の体を肉とか血液とか細胞とか、そういう解剖学や生物学的な観点から見るのではなく、「人間は全体が小さな粒子が集まってできている」という観点で体を整える



という視点のものだと思われます。

もちろん、そういう理論をごり押しするというものではなく、わかりやすくはなくとも、謙虚に書かれているもので、本文中にも、


「微粒子というと、常識的には、分子か? 原子か? 素粒子か? というような、いわゆる物理、科学でいう粒子を思い浮かべますが、ここでは少しの間、その科学的な見解からの呪縛を離れて、自由にイマジネーションを展開してみます」


と書かれてあります。

要するに、あまり小難しく考えるより、こういう実践の方法もありますよ、と。

いずれにしても、この本も、実際、私は腰痛の改善なんかによく効いていまして、概念も夢があって良いものですけれど、内容も現実として良いもので、そういう意味では「本当に手にして良かった」と思える1冊ではありました。

腰痛じゃなくてもいいですが、何かそういうのがあって、そして、先に書きましたような「人間の体は宇宙のシステムと同様に、粒子が集合してできている」というような考え方に違和感のない方は手にしてみられるといいと思います。
Amazon にもあります。


話は変わりまして、シュタイナーが、神秘学の訓練の具体的な方法を書いた『いかにして高次の世界を認識するか』という本のことをたまに取り上げることがありますが、この中で、シュタイナーは、神秘学というものに足を踏み入れる、すなわち高次を認識するための「準備」のひとつとして、まさに、最初に書きました、『三軸修正法』の「はしがき」に書かれてあること、すなわち、


意識はそのままでは何にも知覚することは出来ません。「志向性」を持ったとき、始めてモノ・コトが何処に、どのように在るのかということを意識の内側に取り込むことが出来るのです。



ということが重要であることを書いています。

それが古くから続く、神秘学や薔薇十字などが伝えてきた「ひとりの人間が高次の意識を持つ」ための最初のステップだと読める部分が多数出てきます。

たとえば、ひとつを抜粋します。


『いかにして高次の意識を認識するか』( 1909年) 秘儀参入の初段階「1 準備」 より

私たちはまず、まわりの世界で起こっている特定の事象に魂の注意を向けなくてはなりません。すなわちそれは芽を吹き、成長し、繁茂する生命と関わる事象と、しぼんだり、枯れたり、死滅したりすることと関わる事象の二つです。

私たちが周囲の世界に目を向けてみると、これらの事象は、いたるところに、同時に存在していることがわかります。そしてこのような事象をとおして、あらゆる場所で、ごく自然に、私たちのなかにさまざまな感情と思考が生み出されます。

ところが私たちが準備を始めるためには、日常的な状況のなかでこれらの感情と思考に身をゆだねているだけでは、まだ不十分です。私たちは日常生活においては、あまりにも早く、ある印象から別の印象に移行していきます。しかし準備を始めるためには、私たちは集中的に、完全に意識的に、これらの自称に注意を向けなくてはならないのです。




このあたりまでとしておきたいと思いますが、シュタイナーが言いたいのは、(私が理解しているわけではないですが)これらのことにより、「外の世界と内面」、あるいは「魂と外界(特に生命)のつながり」を日常的に持つことがとても大事な生き方のようです。





この世は「限りなく存在しない」かもしれない

また、話は変わりまして、谷口雅春の『生命の実相』。

ここにも、『三軸修正法』の基本理念の「人間の体は微粒子の集まり」という基本概念と似ていなくともないような記述が何度も出てきます。

ただ、谷口雅春の理論は、とにかく極端で、

「物質というものは無い」

と繰り返し記述しているという過激な思想を持っているわけですが、まあしかし・・・過激とか、、こうやって書いていますけれど、私自身も、わりとよくそんなようなことを書いちゃったりしているわけですけれど。



しかし、その「存在しない」という、ややこしい話はここでは置いておきまして、谷口雅春は、(今から50年くらい前の時点の)現代科学での「モノというものの実体」について著作に記しています。

その部分を抜粋してみたいと思います。


『生命の実相』(1962年)実相篇第一章からの抜粋

星や太陽などの物質分子間の距離が互いに隔たっていることは明瞭なことでありますが、われわれが住む地球上の物質分子間の距離も互いに離れていて、一つとして密着しているものはないのであります。

(ここから水の分子や液体の分子の説明が長く続きますが割愛します)

液体やガスの分子と分子との間が隔たっていることは解ったが、石や金のような固体はおさえてもなかなか小さくならないから、これらの物質分子相互間はそんなに隔たっていないだろうと言われる方があるかもしれません。

ところが、あにはからんや石や金属の分子などでも、その分子の大きさを比較していうならば、星と星の間に大きな距離があるほどに分子間の距離が互いに隔たっているのであります。(中略)

かくのごとく物質というものは、離ればなれの無数の分子という小粒から成り立っていて、その小粒と小粒とは非常な距離を隔てているのであります。




厳密な科学的での意味は別として、私たちの細胞なども分子などからできているわけで、「実際にはスカスカな感じもしないではない」ということは誰でも思うことのあることです。

近代科学はいろいろな概念を持ち込んできたりしますけれど、私たち科学の素人から見ると、やっぱり「全体としてスカスカが根本として私たちとかこの世界って成立してる?」とは思えてしまうわけです。

たとえば、原子。

これは現代での意味では、

元素の最小単位


というものであるのですが、 Wikipedia によりますと、


「物質」が、「極めて小さく不変の粒子」から成り立つという仮説・概念は紀元前400年ごろの古代ギリシアの哲学者、レウキッポスやデモクリトスの頃から存在していた。だが、この考えは当時あまり評価されたとは言えず、その後およそ2000年ほど間、大半の人々から忘れ去られていた。



とのことで、どうしてそれらの人がそんなような「変なこと」を思いついたのかはわからないですが、「モノというものは小さな粒子が集まってできている」という考え方は、2400年前くらい前にはすでにあり、そして、それは「事実だった」と

その原子。

下のようなものです。
直径はおよそ1億分の1センチくらいだそう。

atomic.gif

▲ 自然科学研究機構 核融合科学研究所「エネルギーの森」より。


上の図にありますように、原子には原子核というものが中心にありまして、つまりは、「原子核以外の部分はスカスカ」と言えるように見える構造をしているわけですけれど、この原子核の大きさは、下のようなものです。

atom-02.jpg

恋するカレンより。


原子全体の大きさを東京ドームとすると、その中心に一円玉を置いた程度、なのだそうです。楽しい高校化学「原子の構造」という教育ページにも、


原子核の大きさは、原子の2万分の1程度である。これは、東京ドームを原子の大きさとすると、原子核は、ちょうどピッチャーグランドにピンポン玉を置いたぐらいの大きさである。したがって、原子は、スカスカの構造をしていることになる。



と書かれてあります。

まあ・・・これが、つまり、「スカスカ」が、この世のほとんどのものの最小単位となっている。

スカスカがたくさん集まってできているこの世。

現在の科学的にいえば、この表現は厳密には正しくはないですけれど、でも、まあ、たとえば、「感覚」だとか「見た目」ではスカスカの状態がたくさん集まって、この世がある。

だからまあ・・・やっぱり、その方面から考えてみても、「この世って限りなく無に近い」というようなことも、どうしてもまた思ってしまうのですよねえ・・・。在ってほしいような気もするのですけれど。


グチャグチャとした展開となってしまいましたが、最近読んだ3冊(と言っても、まだどれも完読していませんが)の、そして、その間に何の関連もなさそうな本の中に流れるシンクロニシティーというようなものも味わい深く思いつつ、とりあえずは、最近ちょっと気になっていた腰痛が、『三軸修正法』を読んで少し良くなったということからいろいろと書いてしまいました。

今回はこんな雑談めいたもので終わってしまいそうですが、そういえば、以前、何度か取り上げたこともある、16世紀のイタリア出身の哲学者であり修道士で、異端の罪により、西暦 1600年に火刑に処されたジョルダーノ・ブルーノ「この世」に対しての考えはさらに過激です。

giordano-bruno.jpg

▲ ジョルダーノ・ブルーノ( 1548 - 1600年)が、異端判決によって火刑に処された際の状況を描いた画。 La Iluminacion より。


1583年頃にブルーノが、「対談形式」の書式で書いた『無限,宇宙および諸世界について』には以下のような記述があります。


『無限,宇宙および諸世界について』( 1583年)より

私が結論としたいのは、こういうことです。諸元素ならびに世界物体の秩序は、夢であり、架空の想像にすぎません。それは、自然によって真実を証されることもなければ、理性によって論証されることもなく、適切さからいっても妥当ではなく、可能性としてもそのようにはありえないからです。

そこで、知るべきことは、一つの無限な容積をもつ拡がり、ないし空間が存在し、それが万物を包み、万物に浸透しているということです。




今でも科学の世界、特に天文学の世界では名前が頻繁に出てくるジョルダーノ・ブルーノが出していた結論は、

世界の物体の秩序は、夢であり、架空の想像


というものだったのでした。

しかし、「夢であり、架空の想像」なのに、そこに「なぜ、あるいは、どのように秩序が生じたのか?」。ブルーノは、「理性によって論証されることはない」としているので、考えるだけ意味がないことかもしれないですが、ふと、新約聖書の「ヨハネによる福音書」の


「はじめに言葉ありき」


を思い出します。

この「言葉」というのは、ラテン語から英語に訳した際、「 Logos (ロゴス)」を「 Word (ワード)」にしてしまったという一種の誤訳ともとれる経緯があったようで、それがそのまま、日本語の聖書も含めて、全世界に広まったというのが真実のようです。

なので、実際には、

「はじめにロゴスがあった」


というのが、「ヨハネによる福音書」での「この世の創世」だったようです。

ただこの「ロゴス」という単語自体の意味は多分、永遠に私にはわからなさそうです。Wikipedia 的な、つまり、辞書的な意味はわからないではなくとも、その真意がわかる日はなさそうですし、ブルーノなども「いつまでもわからない」と言っているのですから、それでいいのかなと思います。

とりあえず、今回出てきたような一見複雑な概念には、何となくつながりがあり、それは高尚な学問の世界ではなく、たとえば、健康法への応用だとかも素晴らしいことだと思いますし、あるいは「高次の認識」という言葉に興味のある人などにも、実際的な響きとして届くものかもしれません。



  

2014年06月08日



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▲ 2014年6月4日の The New Yorker より。






 


冒頭の記事は、5月にボスニアやセルビア、クロアチアなどを襲った大洪水のその後についてのことについてふれていた記事でした。

約 100万人が被災し、約 10万棟の住宅が住居不可能となった未曾有の被害。

そして、現在でも電力は洪水前の 50パーセントしか復旧しておらず、この洪水での経済的な被害額は、日本円では何千億円以上ともいわれ、「ボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の被害を上回る」とされているのだそう。

しかも、洪水で流出したその戦争の際の「地雷」が、生活に影響を与える可能性などを書いています。

ちなみに、地雷に関してのことは、

歴史的に弱い活動のままピークを迎えた太陽活動サイクル24の中、大洪水がボスニア・ヘルツェゴビナ紛争の悪夢の記憶を呼び覚ます
 2014年05月21日

という記事に少し書いています。

それはともかく、上の「洪水の中で失ったもの」という記事には、それらの説明の後に、

「でも今、世界の誰がこのことを気にかけている?」

と書かれており、どんな大きな災害でも「世界は、そしてメディアはすぐにそのことを忘れていく」というようなことが書かれています。確かにどんな災害でも、起きた時には大きく報道されますが、時とともに報道もされなくなり、人々の記憶からも消えていきます。

しかし、当人たち、つまり被災者たちは違います。

かなり多くの国の自然災害において、被災者は住む場所などを失ったまま、何ヶ月も、あるいは何年も厳しい生活環境の中で暮らし続けざるを得ないということが多いです。アメリカの竜巻やハリケーン被害などでも、その後どうにもならない状況の人たちがどれだけ多いかはよく報道されます。

これは日本でも、どの災害という具体的な言い方はできないですが、ある程度は同じようなことが多々あると思います。被災者は一度の災害からの影響を長く受ける。

でも、他では忘れられていく。




毎年規模と頻度を拡大させ続ける「洪水」

最近は、毎年、夏から秋にかけては、世界中で洪水、しかも「過去になかったような大洪水」が起こり、特に 2011年頃からは加速度的に巨大な洪水が繰り返し発生していました。

洪水は何度も記事にしていまして、昨年 2013年は、

世界でさらに拡大し続ける黙示録的な洪水 : 今や「神話」を越えつつある現実の世界
 2013年09月15日

という記事など多数あり、2012年は、

洪水...洪水...洪水.. 世界中で異常な数と規模で発生し続ける洪水
 2012年08月26日

という記事などがありました。

そして、わりと最近では、

水は浄化なのか、それとも単なる害悪なのか : 2014年も世界各所で頻発が予測される黙示録的な洪水を前に
 2014年05月27日

という記事に、今年も昨年までと同様か、あるいはそれ以上の豪雨と洪水が予測されそうだというような記事を書きました。

ちなみに上のタイトルに「浄化」とあるのは、ルーマニアの宗教学者であるミルチャ・エリアーデの『世界宗教史』という本の中にある概念で、簡単にいうと、宗教学的には、


洪水は新しい宇宙の創造を可能にするために世界の終末と罪に汚れた人間の終末を宇宙規模で実現するものだ。



というようなことが書かれてありまして、そこからの連想です。

まあ、宗教的なことはともかく、今回は現実の話です。

やや羅列的になるかもしれないですが、ここ数日の全世界での豪雨と洪水についての報道をご紹介したいと思います。

まだ6月に入ったばかりだというのに、あまりにも豪雨と洪水の報道が多く、これはすでに「異常」といっていいと感じます。最近の豪雨による最も大きな被害はアフガニスタンの鉄砲水による洪水で、100名近くの方が死亡・行方不明となっています。

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▲ 2014年6月7日の BBC Afghanistan flash flood kills dozens in Baghlan province より。




世界もですが、日本の雨もすごい

ところで、上にリンクした「2014年も世界各所で頻発が予測される黙示録的な洪水を前に」という記事を書いた頃は日本全土でとても暑い日が続いていて、豪雨だとか洪水だとかは無縁な感じがしていましたが、数日後、日本の各地で梅雨開けすると同時に、ドドッと豪雨に突入しています。

西日本も、ものすごい雨だったようですけれど、関東も結構すごくて、 6月 8日のウェザーマップの「関東甲信 梅雨入り早々1か月雨量超え」という記事によりますと、


5日の降り始めから8日午前5時までの雨量は、神奈川県箱根で419.5ミリ、東京都青梅市で340ミリ、東京都心では209.5ミリなど。

いずれの地点も、梅雨入りしてたった3日ほどで、6月1か月分に匹敵する大雨となっており、平年の6月に降る雨量の2倍を超えている所もある。




とのことで、関東の多くでは、たった3日で、「6月の1ヶ月間の雨量を超えた」ということになっているようです。6月は大抵は多くの地域で梅雨入りする時期ですので、通常でも雨量が多い月のわけですから、この3日間の雨量はかなりのものだと言えそうです。

これは気象庁のデータにもよく出ています。

下は、気象庁の今日の全国観測値ランキングというページのうちの「現在までの 72時間の降水量の日最大値」というものです。

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6月の1位の値を更新」という文字が並び、観測史上の記録を次々と更新していっています。

ちなみに、私の住んでいる埼玉県の所沢という場所が8位にあり、すぐ近くの飯能という場所が6位に。そして、比較的近い場所の東京の八王子が7位にあり、どれも、この3日間は、6月としての観測史上の記録を更新した雨が降ったようで、この3日間、私は「豪雨の中で生活していた」ようです。

しかしまあ、その渦中にいると、「そういうことはあまり気づかないものなんだなあ」とも上のグラフを見て気づきます。

確かに思えば、ずっと大雨だったんですけれど、「梅雨だしねえ」くらいの感じで過ごしていました。しかし、その雨は、上のように記録的な大雨だったようです。

いずれにしても、まだまだ雨のシーズンは続きます。

日本のインフラは豪雨に対しては比較的強いものがありますが、それでも、「耐えられるレベルを超えてくる豪雨などの際に起きる災害」は、残念ながら、今の状況だと確実に起きてしまうと考えるのが妥当のような気がします。

今年、あるいは今年からは、特に天候には注意深くお過ごしいただきたいと思います。

とはいえ・・・ 2012年の、

私たちが経験している現在の気候変動は次の数万年の人類史への扉かもしれない
 2012年07月13日

という記事の中に、「人類は7万年前に全世界でわずか2000人にまで減少し、絶滅しかけていた」ことが DNA の研究からわかったことと絡めて、地球にはそのような循環のサイクルがあり、それは抗うことのできないものだとも思うことを書いています。

なので、個別の災害への対策はもちろんしておくとして、今がもし、地球全体として、何か「大きく変化して進むべく方向」にあるのだとしたら、そういう時代の流れの中にいるのだと考え、悲嘆や不安ばかりでなしに前を見て生きるのがいいと思います。

シュタイナーが、不安を前にした時に、「このように考えること」として語る下の言葉は、神秘学とは関係なく、人生の中で、特にこれからの世の中ではとても役に立つ言葉だと思います。


「あらゆる観点から見て、私が不安を抱いても、何の役にも立たない。私は一切不安を抱いてはいけない。私は、自分は何をするべきなのか、ということだけを考えなくてはならない」。



そんなわけで、ここ数日で起きている世界の洪水とその概略を掲載しておきます。





世界の洪水 2014年6月


中国

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▲ 2014年6月6日の sznews より。

中国では、南部などで5月の下旬から各地で豪雨が続いていますが、現在も地域的には収まっていないようで、6月2日以降、広西省、貴州省、重慶省、四川省、湖南省、福建省などの多くの川が氾濫が予測される水位を超えており、現在でも洪水が起きているこれらの場所は、今後も大雨が続いた場合、大洪水となる可能性が高いとのことです。

中国では、6月上旬までに貴州省で大洪水が長く続き、122万人が被災、9名の方が死亡しています。

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▲ 川と化した道路を自転車を押して歩く人。6月5日、広西チワン族自治区の柳州市。
sina より。



中国で5月下旬から豪雨と洪水の被害が続いているのは大まかに下のあたりです。

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ロシア

最近は毎年のように大きな洪水に見舞われるロシアですが、今年もアルタイ地方という地域で、大きな洪水が発生していて、これも終息の兆しは今のところは見えていません。

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▲ 2014年6月5日の Today.kz より。


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▲ 川が氾濫し、水没した家。アルタイ地方のバルナウル市。2014年6月3日の AIF.RU より。


ロシア緊急事態省は、現時点で、アルタイ地方で家が浸水した 4000棟の住人たち約 7000名に対しての大規模な避難活動を始めたとのこと。

なお、アルタイ地方は最近の洪水の頻発のために、多くの家で「避難用のボート」を用意しているそうで、そのため、自主的に避難する人も多いのだそう。アルタイ地方では今では地域の多くの人々が「常にノアの方舟を用意して生活している」状態の様相を呈しているようです。




英国

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▲ 2014年6月7日の Express より。

昨年の終わりから、気温は暖かいのですが、ずっと大雨と洪水が続いている英国。
現在また、激しい豪雨に見舞われているようです。

今回は英国の西部で過去最悪の豪雨が予測されていて、それによる洪水や鉄砲水、土砂崩れなどの発生が警報として出されています。




ニュージーランド

ニュージーランドでも、今週から豪雨と洪水が発生する予測が出ています。

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▲ 2014年6月8日の Radio New Zealand より。

記事によると、今日(6月 8日)あたりから、来週中旬まで非常に激しい雨が、ニュージーランドのクライストチャーチ市を含んで降ることが確定的になっていて、洪水が発生した後の、水の吸い上げについての市議会での決定に関しての報道でした。


他にもニュースを検索するといくらでも洪水の報道が出てきます。

北半球においては、2014年において、「過去最大の豪雨があった地域」や、「過去最悪レベルの洪水が起きた国」を色で示していくと、次第にすべて塗りつぶされつつあるような状況です。

昨年は、世界の洪水の報道が本格化したのは7月以降でしたので、今年もまた似たような天候状況なら、「まだ始まったばかり」と言えなくもないかもしれません。


宗教的に洪水が「浄化」なのだとしたら、こんなに何度も何度も浄化しなければならないほど、今のこの地球は穢れているのですかねえ・・・なんてことさえ思ってしまう次第です。


本当にまったく関係ないですけれど、この「穢れ」(汚れ / けがれ)というのは、もともとは、人の「気」が「涸れる」というところ、つまり「気涸れ」に由来していると聞いたことがあります。大地や、あるいは宇宙から人間に常に通じているとされている「気」が涸れてしまったと。

そういう状態が「けがれ」であり、だから人間も自然も病気になる、というような、おばあさんの話しそうな昔話風な説話もあながち疑いきれない部分もあるのかなと思うのは、たとえば、「ニュースアクセスランキング」なんて見ても下の状態だったり(・・・)。

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▲ 6月4日の Yahoo! ニュースの国内ニュースのアクセスランキング。


これらの事件の事実や善悪は、さすがにどの記事も読む気になれず、どれも読んでいない私にはまるで判断できないですが、「なるほど洪水も増えるわけだ」と妙に納得したりしたことも事実でした。



  

2014年06月06日



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「これは前例のない出来事です。私たちはこれまで、このような大規模で壊滅的な消耗性疾患の拡大を見たことがありません。」
− ブルース・メンゲ教授(オレゴン州立大学総合生物学科)


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▲ 2014年6月4日の米国オレゴン州立大学ニュースリリースより。






 


アメリカ西海岸のヒトデの大量死は重大局面に

数日前に、

海で何が起きているのか : 5月から始まった全世界での数百万匹規模の海洋生物の大量死の理由は誰にも説明できない
 2014年06月02日

という記事を書いて以来、その翌日、またその翌日というように、連続して、大学の研究機関から「海の崩壊」に関しての研究発表が続いています。

上の記事の翌日には、米国コロンビア大学の地球研究所から「海が急速に酸性化している」という研究発表のリリースがありました。

そのことは、

「地球の海が急速に酸性化している」という論文を6度目の大量絶滅の中にいるかもしれない今の時代に読む
 2014年06月03日

という記事に書きましたが、その中のコロンビア大学の論文には下のような記述がありました。


ワシントン州とオレゴン州、そして、カリフォルニア沖で、小さな浮遊性の巻き貝やプテロポッド(クリオネのような生き物)の半分以上が、極度に殻が溶解する症状を示していることを突き止めた。

また、海洋の酸性化は、ワシントン州とオレゴン州で 2005年から起きている広範囲でのカキの大量死と関係していると考えられている。




そして、昨日は、そのオレゴン州にあるオレゴン州立大学から、冒頭に貼りましたように、「オレゴン州では地域に一部の種類のヒトデが全滅されると予測される」というショッキングなニュース・リリースがありました。この2週間ほどで急速に事態が悪化したのだそうです。

このアメリカ西海岸のヒトデの「消滅」は、消耗性疾患というようにつけられていますけれど、要するに、

自切して溶けて消えていく

という、見た目もその状況も悲劇的なものです。

アメリカの海岸でのヒトデのことを最初に記事にしたのは、昨年 11月でした。

米国の海に広がる衝撃的な光景 : まるで絶滅に向かおうとしているような「ヒトデたちの自殺」
 2013年11月07日

というもので、この時には「溶ける」という概念は報道にはまだ登場していませんでした。

自切」(じせつ)という生物用語がありますが、これは簡単に書くと、

節足動物やトカゲなどに見られる、足や尾を自ら切り捨てる行動


ということになりまして、自らの体の器官を切り捨てる理由については、一般論としては、たとえば、「トカゲのしっぽ切り」で知られるように、本来は、生き物が自分自身を守るために、重要ではない自分の器官を自ら切り落とす機能を言います。

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トカゲのしっぽより。


しかし、アメリカのヒトデの場合は、そのような一般的な意味での自切ではなく、「自殺のための自切」という駄洒落にもできないような悲惨な行為をおこなっていたのです。

hitode-02.jpg

▲ 上の記事に載せたカリフォルニア州のロングマリン海洋研究所員のブログより。

この写真が添えられていたブログの文章は次のようなものでした。


研究室にいるすべてのマヒトデが死ぬまで、すなわち、最後のマヒトデが自分自身の体をバラバラにしていくまで、私は丸3日間、そこにいた。そしてこの写真が、今朝、私の飼育する生き物に起きた光景だった。

ヒトデの本体はまだ残っているのだが、彼らは気まぐれに自切していくので、私は切断された触手を検査しながら、さらに時間を過ごした。彼らは、自分が死んでいることを知らない。

私は、この、もともと美しく複雑な「海の星」の切断された腕を解剖スコープの下のボウルに入れて写真を撮った。この数週間で海で起きている様々なことは、もしかすると、何か本当に悪いことの始まりなのかもしれないとも思う。




この研究員の人が、上の時期、つまり、 2013年 9月 13日に書いた、

もしかすると、何か本当に悪いことの始まりなのかもしれない。


という予感は不幸にして的中したのでした。

それが冒頭にある「オレゴン州での全滅」であり、原因がわからずに、爆発的な拡大を続けているということは、これは次第に「アメリカ西海岸全域での(ある種の)ヒトデの全滅」という方向性に進む可能性はかなりあると思われます。

そして、今回のオレゴン州のヒトデの全滅は、この時のカリフォルニアの海洋研究所の研究員が見続けていた「自切」ではなく、もっと悲惨な状態、つまり、「溶けていく」というものでした。


この「ヒトデが溶けて消えていく」ということに関しては、昨年12月の記事、

「星が消えて海が壊れる」:アメリカ周辺のヒトデの大量死の状態は「分解して溶けて消えていく」という未知の奇妙なものだった
 2013年12月05日

の頃から明らかになってきたことでした。

そして、直接的に報道されるきっかけとなったのは 20年間のダイバー歴をもつローラ・ジェームス( Laura James )さんというシアトル在住の女性ダイバーが、「1年間のシアトルの海底の変化」を追っていた際に、

「ヒトデたちがドロドロに溶けていく光景」

を目撃し、長期間にわたり、シアトル沿岸の様子を米国の動画サイト Vimeo にアップし、それが各メディアで一斉に報じられたのでした。

vimeo-02.gif

▲ 2013年11月26日の米国 KUOW より。動画はこちらにあります。


この状態に陥ったヒトデが最終的にどのようになっていくかということに関しては、下の写真をご覧になれば、おわかりになるかもしれません。

seastar-death-03.gif


溶けて海底に落ちたヒトデは上の写真のように粘質の「物質」となり、海の底や岩に付着します。
その白い粘体がシアトルの海底中に広がっているのです。

上の記事では、オーストラリアのシドニー・モーニング・ヘラルドの「奇妙な病気がヒトデを粘体の物質にしてしまっている」というタイトルの記事を翻訳してご紹介したのですが、記事の中で、米国コーネル大学の生態学者のドリュー・ハーヴェル( Drew Harvell )教授は、以下のように語っていました。


「現在起きていることが極めて極端な出来事だということは科学者全員が考えていると思いますが、さらに重要なことは、これらの出来事が『変化の前哨であるにすぎないかもしれない』ということなのです」



そして、ハーヴェル教授は、


「最も恐ろしいことは、原因が何なのかまったく見当がつかないことです」



とも言っています。

今もなお原因がわからないままに、オレゴン州のヒトデたちは「溶けて消えて」いこうとしています。





ヒトデがこの世に存在する意味

ちょっと話がずれますけれど、ヒトデというのは、少なくとも積極的に食用にするものでも、何か人間の生活に盛んに使われるというものではないですけれど、海の生き物として、とてもメジャーな印象があると思います。

生態系の観点からいえば、ヒトデは食物連鎖上で重要な意味を持っているだろうことはあるのでしょうけれど、それ以上に、「印象が強い」というのは、やはり「形」だと思います。

星の形。

英語で「海の星( sea star )」と呼ばれ、種類によっては死ぬほど美しい。

hitode.jpg

drugata-v-men より。


唐突な展開に思われるかもしれないですが、シュタイナーは、神秘学の訓練のひとつとして、美しい花や植物を「はっきり認識できるまで」魂を込めて観察し、あるいは、その植物の「種」を目の前に置き、その種が、成長していき、美しい話を咲かせるまでの具体的なイメージを抱くというようなことを記しています。

これはつまり、「自分の想像力の中で美しい花の咲く植物を作り上げる」という「自然(あるいは、生命)と人工物」の違いを自分の内面に刻んでいくことによって、生物に含まれている「目にみえない何か」を感じていく・・・というような修行(?)をおこなうそうです。

そのような「目に見えない何か」の中から自然の外界世界に出現する色や形に対しての想像力を養っていく。

自己の内面と外面の結びつきを強化し、「自分はすべての生命の一部である」と認識していく・・・というあたりが重要なことらしいのですが、それにしても・・・・・いったい私が何を言いたいのだかよくわからないかもしれないですがつまり、自然学や生態学から離れて見てみれば、美しい花や、美しい色や形のヒトデなども、(事実関係は別として)「私たち人間を楽しませてくれるためにある」という側面があって存在しているのではないかと思うことは昔からあるということなのです。

これらは自然科学的には当然のように否定される概念ですけれど、あくまで、信仰や神秘学の観点からの話として見れば、「神は人間に必要なものはすべて造った(そして必要のないものは一切造らなかった)」という概念と似たような話です。

このように「神」というような言葉も入ってきますと、16世紀のデンマークの天文学者であるティコ・ブラーエという人などは、「星」について、下のように言っています。スヴァンテ・アレニウスの『宇宙の始まり』という著作に掲載されているものです。


星の影響を否定する者は、神の全知と摂理と、そして最も明白な経験を否認する者である。神がこの燦然たる星々に飾られた驚嘆すべき天界の精巧な仕掛けを全く何の役にも立てる目的もなしに造ったと考えるのは実に不条理なことである。



Tycho-Brahe.jpg

▲ ティコ・ブラーエ( 1546年 - 1601年)。


このティコ・ブラーエという人は、Wikipedia によりますと、

膨大な天体観測記録を残し、ケプラーの法則を生む基礎を作った。


という科学者なんですが、その彼さえも、「神がこの美しい星たちの精巧なシステムを何の目的もなしに造ったと考えるのは不条理だ」と言っていたようです。

さらには、もっと極端なことを言っていた人もいます。

18世紀のスウェーデンの科学者であり神秘主義思想家のエマヌエル・スヴェーデンボリなどは、著作『宇宙間の諸地球』の中で、


「すべての地球にとっては、人間が目的物であって、それぞれの地球はそのために存在する」



というようなことを記していたり。

要するに、月も太陽も火星も、そして地球自体も、

> 人間のために存在する(あるいは人間のために創造された)

と言っているのです。

ということは、そこに存在する自然、生物、鉱物など、つまり、花もヒトデも、

> 人間のために存在する(あるいは人間のために創造された)

ものかもしれません。くどいようですが、これは自然科学の面から考える話ではなく、宗教的、神秘学的な視点から見た話です。


いずれにしても、

きれいなヒトデが全滅していく

という出来事は、単なる自然科学的な側面以上に個人的には考えるところの多い出来事でした。

話が脱線しましたが、オレゴン州立大学のニュースリリースの概要を記しておきます。




Sea star disease epidemic surges in Oregon, local extinctions expected
米国オレゴン州立大学 ニュースリリース 2014.06.04

オレゴン州のヒトデの疾病の爆発的拡大に関して地域的には全滅が予想される


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このほんの2週間ほどの間に、オレゴン州沿岸のヒトデの消耗性疾患は、歴史的な範囲に拡大しており、ヒトデの種類の中には、全滅するものもあると予測されるという事態となっている。

消耗性疾患の発生を監視してきたオレゴン州立大学の研究者によると、オレゴン州沿岸では、局所的に一部の種類のヒトデが絶滅するかもしれないという。

この消耗性疾患は、アメリカ西海岸で広く知られていたが、今回のオレゴン州のように、急速に広範囲に拡大するのは異常としか言えないと研究者たちは語る。

推定では、現在、地域的に最高で 60パーセントのヒトデが消耗性疾患で死んだと考えられるが、じきに 100パーセントが死に絶える海域が出るだろうと予測されている。

オレゴン州立大学総合生物学科のブルース・メンゲ( Bruce Menge )教授は以下のように言う。

「これは前例のない出来事です。私たちはこれまで、このような大規模で壊滅的な消耗性疾患の拡大を見たことがありません。原因もまったくわからないのです。そして、これにより、どのような深刻なダメージがあるのか、あるいは、今後もこんな状態が持続していくのか、それもわからないのです」。

決定的な原因はまだ同定されていない。

細菌やウイルスなどの病原体などの可能性も含め、研究者たちはこの問題に取り組み続けている。