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2015年01月15日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




コマではなかったエリートたち : フランスのデモ行進で、各国首脳は市民とは交わらず「安全な別の場所で映像を撮影して編集」していたことが露呈



テレビ報道映像用の撮影風景での「指導者たちの演技」

world-leader-top.gif

▲ 2015年1月12日の Twitter より。場所はパリ11区のヴォルテール駅近く。一般道を閉鎖して、警護した上で撮影した模様。今回ご紹介するドイツの DWN によりますと、多くのメディアがライブ中継を許可されなかったのだそう。




史上最大のデモ行進で、史上最大の「演出」が発覚

シャルリー・エブド事件の話が続いてしまいますが、パリの襲撃事件の後、1月11日には、フランスで 370万人が参加した史上最大のデモ行進が催されました。

その際「市民たちの先頭を切って、世界 50カ国の首脳たちがデモ行進に参加した」というような感じで報じられました。

それは、たとえば、下のように報道などを見まして、

marcher-001.jpg
AFP

その後に、下のような写真を見たりしますと、

mainichi-march-002.jpg
毎日新聞

これらの写真の流れなどから、何となく、

「 370万人の集団の先頭に立ち、民衆を率いる世界の首脳たち」

という勇ましい構図が「勝手に見ている私たちの頭の中で構築されていく」という部分があります。


……ところが。


実は、「民衆を率いてはいなかった」ということが、その後、わかってしまいました。
行進の先頭に、世界の指導者はいなかったのです。

それどころか、デモ行進そのものに参加していたかどうか自体も怪しい流れとなっています(というか、参加していなかったようです)。

どういうことかというと、

各国首脳たちは、閉鎖された別の道路で警備兵に囲まれながら行進に参加している「演技」をした映像を撮影し、それが後に編集されて映像メディアで報道された。

ことが、英国のインディペンデントや、ファイナンシャル・タイムズなど様々なメディアによって暴露されてしまったのです。

今回は、ドイツの Deutsche Wirtschafts Nachrichten (ドイツ経済ニュース)というメディアが、その顛末をまとめていましたので、それをご紹介します。

下がその記事です。

staged-on-street.gif

▲ 2015年1月13日のドイツ Deutsche Wirtschafts Nachrichten より。


上の報道では、Twitter 上に投稿された「各国首脳がデモ行進が行われているのとは違う場所に集って撮影している様子」を数多く掲載しています。

world-leader-fake.gif
Twitter

この場所について、フランスのル・モンド紙は、周囲の風景から「パリの地下鉄駅ヴォルテール近く」だと断定しています。

周囲には一般人の姿があまり見えないですが、事前に交通封鎖がなされたようです。
警護兵たち、あるいは警察官たちの姿が確認できます。

sec-march.gif


それにしても、今回あとでご紹介するこのドイツのメディアの記事は、まだ発表されてから、実質1日なんですが、Facebook の日本語で「いいね」に相当する「 Empfehlen 」の数が、2万以上となっています。

empfehlen.jpg


英語のメディアならともかく、ドイツ語のニュースですので、読んでいるのは、そのほとんどがドイツ人だと考えると、なかなかすごい数だと思います。

いずれにしましても、フランスのデモ行進では、各国首脳たちは、決して「感情に流されてデモに参加したりはせず」に、きちんと身の安全を守りつつ、民衆へのアピールのための映像編集も忘れない、という「まさに現代社会のエリート指導者」そのものといってもいいような部分を見せてくれたのでした。

私は、少し前の記事の「満開する軍事カオス…」という記事で、

パリのデモに参加した 50カ国にも及ぶ各国の首脳たちも、すでに扇動者でも何でもないコマにしか見えないわけですが

というように書きましたが、これは完全に私の考え違いでありました。

50カ国の首脳たちは「決してコマではなかった」ということになりそうです。

むしろ、「熱狂とは関係のない冷静の中にいた」と言えそうです。

あるいは、前回記事の、

「第三次世界大戦が侮辱画から始まるとは誰が想像しえたか」
 2015年01月14日

の中に書きました、「南北戦争時の南部連合将軍アルバート・パイクが 1871年8月15日に書いたとされる手紙」の中にあります、

そこら中にいる市民たちに、世界の少数派の革命家たちから市民各々が自らで守ることを義務づけることによって、市民たちは文明の破壊者たちを駆逐するだろう。

という扇動、あるいは、先導の役割を見事に果たした、あるいは「演じ」たのでありました。

albert-pike-05.jpg
・フリーメーソン33階級「最高大総監」アルバート・パイク氏。Wikipedia より。




すぐに現実化した懸念と予測

ちなみに、今回のフランスの襲撃事件の後に最初に書きました、

シャルリー・エブドは最初の聖戦:1000人の「フランス人イスラム国戦闘員」が過激思想と戦闘スキルを携えて母国に帰還する時
 2015年01月10日

という記事に、米国ノースイースタン大学のテロ専門家マックス・エイブラハム氏の予測として、

エイブラハム氏は、フランスの 600万人のイスラム教徒に対するフランス政府の過激な反動が起きる可能性を予測している。

というものとか、

ジハード主義者の暴力の増加が、フランスの極右過激派たちによるヨーロッパのイスラム教徒たちへの報復攻撃や追放行動につながっていく可能性

を懸念したりしていたわけですが、まったく、その通りの動きになっています。

2015年1月13日のテレ朝newsの記事によれば、

過激派のイスラム教徒によるパリのテロ事件以降、ヨーロッパでは反イスラム感情の高まりが懸念されていて、フランスでは事件後にモスクなどイスラム教の施設を狙った事件が50件以上、発生しています。

とあり、

「テロとの戦い」

という大義名分は瞬間的に消え去っていて、

「反イスラム」

という、過激主義だとかジハード主義だとかは関係なく、「イスラムそのもの」に対しての動きとなっていたりするわけです。

あと、下のニュースなんかも結構ムチャクチャな感じがします。
これは、本題のニュースよりも、後にくっついている方のニュースがかなりのものです。

仏コメディアン逮捕、表現の自由めぐり問題も
TBS News i 2014.01.15

フランスでは、襲撃された新聞社『シャルリエブド』が最新号を出版し、表現の自由を貫く姿勢を明らかにしましたが、一方で、容疑者の名前をもじった文章をソーシャルメディアに投稿したコメディアンが逮捕されるなど、表現の自由をめぐって問題も起きています。

(略)

フランスでは、この他にも12日、飲酒運転で逮捕された男が新聞社を襲撃した兄弟の名前を出し、「クアシ兄弟がもっといればいい」と言ったとして、すぐに裁判が開かれ、この男には本来よりも加算された懲役4年の判決が言い渡されました。

この記事にある、

> 「クアシ兄弟がもっといればいい」と言ったとして、すぐに裁判が開かれ、この男には本来よりも加算された懲役4年の判決が言い渡され

うーん。

1月12日に逮捕されて、1月14日に「懲役4年」。

これは何という罪状での判決なのかわからないですが、普通に読めば、「酔っぱらって暴言を吐いて、懲役4年」というようにも受け取れないでもない感じで……というより、いくら何でも、フランスって、起訴から判決までこんなに早いわけなんですかね。

何だかヨーロッパ社会の一部が均衡を失った状態に陥っている感じもします。


精神の均衡を保つ……といえば、先日の記事でも少し抜粋しましたけれど、クレアなひとときに書きました「2015年からの未来を考えるために知っておきたい 「アメリカ先住民の倫理の智恵」」というアメリカ先住民の倫理規定 20ヶ条の中から最後の5つを抜粋したいと思います。

16. あなたがどのように在るか、あるいはどのように反応するかの意志決定を意識的に行いなさい。あなたの行動のすべてにあなたが責任を持ちなさい。

17. 他の人々のプライバシーと個人的な空間を尊重しなさい。他の人々の財産には決して触れてはいけない。特に、神聖で宗教的なものに関しては。他人のそのようなものに触れることは禁止されている。

18. まず最初に自分自身に対して真実でありなさい。あなた自身があなたを育み、助けられなければ、あなたが他人を育み、助けることはできないのだ。

19. 他の人々の宗教的な信念を尊重しなさい。あなたの信念を他の人々に押しつけてはならない。

20. あなたの幸運を他の人々と共有しなさい。慈愛と関わりなさい。

こういう「自分の心の規律」が、頭のどこかの隅に、ほんの少しでもあって、そして、ほんの少しでも、それに従って行動したりするようになれば、「扇動」や「心の混乱(社会が混乱しても)」から少しは解放されるような気もします。

そんなわけで、いろいろなことが露呈しつつも、世界は何かに向かって着実に進んでいる、あるいは、進まされているのかもしれない空気を感じます。

それでは、最初に書きましたドイツの報道の概要をご紹介します。



Trauermarsch der Staatschefs in Paris war Inszenierung auf Nebenstraße
DWN 2015.01.15


世界の首脳たちのパリでの追悼行進は、他の路上で演じられた


パリでおこなわれた大規模な追悼デモ行進で、世界の指導者たちは人々の先頭に立って歩いてはいなかった。その時、彼らは、閉鎖された道路で治安部隊に守られていた。

この「演劇」は、政治エリートたちと市民たちの間のギャップを示している。

しかし、現代の政治政策者は、自分たちの信頼性を危うくさせないための、このような茶番イベントを行うべきではないと我々は考える。

パリでテロ犠牲者たちの追悼のための壮大な連携が見られた 1月11日の行進の後、これらの首脳たちの写真は、世界中に広まった。


paris-art-event.jpg


この日、すべてのテレビチャンネルには、世界の指導者たちが映され続けた。
それは、世界の指導者たちが市民たちと団結して、追悼行進に参加する構図だった。

しかし、この日、世界中で報道された「市民たちのトップに立って行進する指導者たち」の錯覚は、写真によって、すぐに、それが幻想だと判明した。

指導者たちは、市民たちの先頭にはおらず、実際には、レオン・ブルム通りの閉鎖された道路にいた。そして、指導者たちの後ろにいるのは「市民」ではなく「治安部隊」だった。

これらが撮影された場所は、地下鉄駅のヴォルテール近くだと、ル・モンド氏は確認した。

この日のデモ行進をフルで報道したメディアは、皮肉なことにロシア国営のロシア・トゥディで、この日のデモを5時間の長さで動画報道した。

その動画を、フランスの編集手腕の中を進みながら見ると、キーとなる場面が 2:00:00 から、2:33:05 のシーンにある。政治家たちが手順に従って準備していることがわかるかと思われる。

政治家たちが行進をやめる。
その道路にはなぜか異様な静寂が漂う。
フランスのオランド大統領が仲間たちと場所に向かい、握手をする。

それらの映像は、まるで市民たちと共に行動しているように見えるが、デモに参加した市民たちの中に、指導者たちと握手した者はいないし、ふれあった者も1人もいない。

多分、指導者たちは、撮影現場からリムジンで帰宅したのだろう。

これを最初に報じたのは英国インディペンデントで、英国ミラーも報道した。
ファイナンシャル・タイムズ紙の記者は、ツイッターに以下のように投稿した。

このような”演出”にはいくつかの問題がある。それは、世界のすべての政治社会は誤魔化しであるという真実の陰謀論の意見が育ってしまうということだ。実際、今回のことで、トップのエリート政治家たちは一般大衆の波の中に入ることは決してしないということがわかってしまった。

また、メディアが「真実」を報道していないこともわかってしまった。

しかし、あなたがたは、このことを読者や視聴者たちに伝える必要がある。

そして、第2の問題がある。それは、われわれ DWN を含む報道メディアの多くが、ライブでの取材ができなかったことだ。

したがって、私たちは映像や写真を DPA (ドイツ通信社)から得なければならなかった。
DPA は、非常に慎重に映像・画像を操作する。

ともあれ、「パリの路上で各国の政治指導者たちが、フランスの一般市民たちと共に記念行進をした」ということについては、それはまったく実現していない「幻想」であった。

そして、最も重要なことは「政治とドラマの境界線は一体何なのか?」ということだ。

今回の件が示すことは、政策にも儀式が必要だということだが、問題は、メディアと市民たちが、これらの儀式を広めるもととなってしまったことだ。

今後、市民たちも、あるいは多くのメディアも、政治家のどんな声明をも疑うようになるだろう。

それは、政策が絶望的なピエロとして進むことを示している。

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2015年01月14日



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タイトルの「第三次世界大戦が侮辱画から始まるとは誰が想像しえたか」というフレーズは、最近、ネット上の掲示板で見かけた日本語の書き込みです。

世界中で似たような想いを持つ人たちは多いらしく、どちらかというと陰謀系の英語サイトでそのような主張のサイトを数多く見かけます。

ww3-top.gif
Story Leak


私は、上の記事を少し読んで、下のような手紙が存在している(と言われている)ことを知りました。内容が私にはなかなか難解でして、正確ではないでしょうが、おおよその内容ということでお読み下されば幸いです。



Albert Pike and Three World Wars
Three World Wars ThreeWorldWars

南北戦争時の南部連合将軍アルバート・パイクが 1871年8月15日に書いたとされる手紙の「第三次世界大戦」に関しての記述


Albert-Pike-33.jpg第三次世界大戦は、政治的シオニストとイスラム世界の指導者たちとの間で、「エージェント」と「イルミナティ」によって引き起こされる両者の意見の相違を利用することによって助長されなければならない。

戦争はイスラム(アラビア世界のムスリム)と、政治的シオニズム(イスラエル)が相互に破壊し合うような方法で行われなければならない。

一方、他の国家においては、この問題に関しての分割は、完全に物質的で、道徳的で精神的で、そして経済的な疲弊などを焦点として戦うことに制約される……。私たちは、無神論者と無政府主義者(アナーキスト)たちを解放してやる。

そして、私たちは、無神論が野蛮と最たる流血の混乱の起源であり、明らかに国家に恐ろしい社会的大変動を引き起こすものだと人々を扇動しなければならない。

次に、そこら中にいる市民たちに、世界の少数派の革命家たちから市民各々が自らで守ることを義務づけることによって、市民たちは文明の破壊者たちを駆逐するだろう。

そして、群衆はその時に、何の指示も方向性も示さず、観念的な心配をするだけの理神論のキリスト教に幻滅を感じるだろう。しかし、崇拝を描き出す場所を知らなくとも、教義の普遍的顕現を通じて、ルシファーの真の光を受け取ることが、公共の視点にもたらされるだろう。

この徴候は一般市民たちの反動的な動きの結果として現れる。

そして、キリスト教と無神論の両方を破壊する動きに続くだろう。共に征服され、この世から消滅するのだ。




ここまでです。

上の写真のアルバート・パイクという人は、Wikipedia によりますと、

アルバート・パイク( 1809年 - 1891年)は、南北戦争時の南部連合の将軍。

秘密結社フリーメイソンに所属していたと言われている。「メイソンの黒い教皇」とも呼ばれている。古代や東洋の神秘主義を研究して、構成員を増やした。

また1871年、イタリアのフリーメイソンのジュゼッペ・マッツィーニ(イタリア建国の父)に送った手紙には、第一次世界大戦と第二次世界大戦、更に第三次世界大戦についての計画が記されていたという説が陰謀論者の間で広がっている。

という人だとのこと。

冒頭に記しましたのは、Wikipedia の記述にもあります 1871年に、イタリアの建国の父と呼ばれる人に書いた手紙の内容とされているものの中での「第三次世界大戦」の部分です。

上の Wikipedia に、

> 計画が記されていたという説が陰謀論者の間で広がっている。

とありますように、この手紙の内容が正しいものかどうかは多分誰にもわかりません。というか、手紙の存在自体の真偽がまずわかりません。

ただ、このアルバート・パイクという人が、フリーメーソンであることは、上に載せました写真で、フリーメーソンの正装をしていますので、そうだったのだと思われます。

というか、この人は、「トップか、それに準じた地位の人」だったのでは?

フリーメーソンは 33階級となっていて、そのトップが「最高大総監」という名の役職だったと記憶していますが、写真では、胸に「 33 」の数

そして、フリーメーソン - Wikipedia で、「最終階級の最も偉大な監察官」の装飾品だという、双頭の鷲のシンボルをいくつか付けています。

pike-03.gif

なお、Wikipedia によれば、 33階級(最高大総監)は功労者に与えられる名誉階級だそうですので、トップかどうかはわからなくても、かなりの高位にいたと考えられます。

それにしても、フリーメーソンの教義はよく知らないですけれど、

「無神論者とキリスト教の双方を消滅させる」

というようなことを書いているというのは、残るは「あちら」ですかね。




誰が扇動し、誰が何に向かって扇動されているのか

真偽はわからないながらも、この人が書いたとされるこの手紙の内容には、たとえば、

戦争はイスラムと、政治的シオニズムが相互に破壊し合うような方法で行われなければならない。

とか、

そこら中にいる市民たちに、世界の少数派の革命家たちから市民おのおのが自らで守ることを義務づけることによって、市民たちは、文明の破壊者たちを駆逐するだろう。

というのは、先日のパリの襲撃事件と、それ以降の「数百万人の」フランス国民と世界の動きを思い出させるところです。

もちろん、先日のパリの事件の本当の実行者の背景はわからないままですが、911と同様に、形としては「イスラム 対 西洋社会」というようなことになっているように見えます。

そして、その後がまた……。

銃撃された仏紙、最新号表紙にムハンマド風刺画
AFP 2015.01.13

先週、仏パリにある本社がイスラム過激派の男らに銃撃された仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)が、14日に発行予定の銃撃後初となる最新号の表紙で、「すべては許される」とのメッセージの下で「私はシャルリー」と書かれたカードを掲げながら涙を流すイスラム教の預言者ムハンマドを描いた風刺画を掲載することが分かった。

同紙は、発行に先立ち表紙をメディアに公開。

「生存者号」と銘打ったこの特別号の発行部数は300万部で、諸外国から引き合いがあったことから16言語に翻訳され、25か国で発売される予定。


と、またも、ムハンマドの風刺画を載せて発行するようなのです。

それにしても、「発行部数 300万部」に対して、どう言えばいいのか。

たとえば、世界で最も売れている雑誌は、アメリカの英字ビジネス誌フォーチューンですが、これの発行部数が 100万部。

フランス人はデモ行進に 370万人参加していたわけですから、300万部は、さばける部数なのでしょうけれど、通常のシャルリー・エブドの発行数は、 Wikipedia によれば、4万5000部とのこと。

それが今回は 300万部と、数十倍近い増刷となるようです。

しかも、上に「 16言語に翻訳され、25か国で発売される」とありますが、時事通信によりますと、

> アラビア語とトルコ語版も作成すると発表した。

ときたものです。

挑発してどうする・・・。

「追悼」は(彼らにとっては)必要かもしれなくとも、「挑発」が必要とは思えません。
別の形の風刺画で十分に追悼の気持ちは表現できるはず。

パリの襲撃事件のことは、先日の、

満開する軍事カオス:サウジアラビアの大雪報道から辿り着いたタイ軍による「子どもたちへの武器開放日」。そして世界的「扇動」の始まりの予兆
 2015年01月12日

でも少し書きましたけれど、フランス側がさらに強い対応をとると、相手(基本的には相手は不明ですが、一応、「イスラム教のジハード主義関係者」と、バーチャルな仮定をしておきます)もさらに強い対応をとってくることは明らかなはずです。

上の記事に、作家の山本七平さんの 1974年の著作『ある異常体験者の偏見』から、「扇動の方法」について、

原則は非常に簡単で、まず一種の集団ヒステリーを起こさせ、そのヒステリーで人びとを盲目にさせ、同時にそのヒステリーから生ずるエネルギーが、ある対象に向かうように誘導するのである。

という部分を抜粋していますが、今、フランス国民(の一部)や、ある種の人々がこの状態( 911の後のアメリカ国民の一部とある種の人々もそうでした)の中にあることは間違いなく、そこに、フリーメーソン最高位くらいだったアルバート・パイクが書いたとされる、

そして、私たちは、無神論が野蛮と最たる流血の混乱の起源であり、明らかに国家に恐ろしい社会的大変動を引き起こすものだと人々を扇動しなければならない。

の「無神論」を「イスラム教過激派」などに置き換えれば、そういう状態にさえ入りつつあるかのようにも見えます。

そもそも、フランスの首相自身が、国会で下のようなことを述べています。

fr-war.jpg

▲ 2015年1月14日の毎日新聞 仏首相:「テロとの戦争に入った」…治安強化を表明 より。


今、全世界で起きている「女性や子どもを人間爆弾にしての自爆テロを強要していること」だとか、あるいは、フランスでは、昨年以来、「原子力発電所に『正体不明の無人機』が飛来し続ける」というようなことも起きていて、いろいろと不穏で不安な要素だらけの時に、こういうことを言ったり、風刺画を再度発表したり……。

fr-drone-black5.gif

▲ 2014年11月10日の記事「フランスの原子力発電所に「正体不明の謎の無人機」が飛来し続ける中、メキシコの原発上空にも謎の無人飛行体が出現」より。


もちろん、今回のような「挑発」とか「扇動」が、そのまま大きな戦争につながるというものではないでしょうけれども、フランス側の挑発的な態度と、そして、「必ず」報復に出るであろう正体のわからない敵との泥沼が、そう簡単に収まるとも思えないのも事実です。

サイバーの世界では「聖戦」が始まってますしね。

フランスでは、数百件のウェブサイトがイスラム主義者を名乗るハッカーたちに乗っ取られ、アメリカ中央軍のツイッターと YouTube のアカウントが「イスラム国」を名乗る組織に乗っ取られたりしています。

cyber-war-france.jpg

▲ 2015年1月13日の AFP 仏で「サイバー聖戦」相次ぐ、サイト数百件が乗っ取り被害 より。


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▲ 2015年1月13日の NHK 米中央軍に「イスラム国」がハッキング より。


ああ……ダメだ。

この記事を書いていて、さきほどからずっとなんですが、実は今日、「めまい」がひどいのです。




「表現の自由」と「異論を許さない空気」の中で

本当は書きたかったことはもうひとつあって、フランスが口にする「表現の自由」という概念についてなのです。しかし、今はめまいでどうもフラフラでして、書きたいことを全部書くのは無理そうです。

1月13日の THE PAGE の「イスラムを侮蔑する風刺画、どこまで許される?」徳山喜雄という記事の「異論を許さない空気が蔓延」という見出しのセクションに、フランスの歴史人類学者のエマニュエル・トッド氏という方の以下の言葉が載せられています。

「私も言論の自由が民主主義の柱だと考える。だが、ムハンマドやイエスを愚弄し続ける『シャルリー・エブド』のあり方は、不信の時代では、有効ではないと思う。移民の若者がかろうじて手にしたささやかなものに唾を吐きかけるような行為だ。ところがフランスは今、誰もが『私はシャルリーだ』と名乗り、犠牲者たちと共にある」

「私は感情に流されて理性を失いたくない。今、フランスで発言すれば、『テロリストに、くみする』と受けとめられ、袋だたきに遭うだろう。だからフランスでは取材に応じていない。独りぼっちの気分だ」

扇動に巻き込まれない人は、この方のように「独りぽっち」になってしまうわけですが、それでも、これからの時代というか、特に今年と来年は、この方の言う、感情に流されて理性を失いたくない」という考えを保つことは、とても大事なことだと思います


そんなわけで、どうもめまいがひどくて、座って書き続けるのもきつい感じですので、中途半端ですけれど、ここまでとさせていただきます。めまいも数十年の長い付き合いなんですが、時期的に波があるんですよ。

めまいとは関係ないでしょうが、昨日( 1月13日)、Mクラスの太陽フレアが発生して、スペースウェザーの記事によりますと、下の範囲で、ラジオやアマチュア無線の通信が途絶したそうです。

色の付いた部分が影響があった場所で、赤が最も強く影響を受けた地域です。

2015年1月13日の太陽フレアでラジオ電波が途絶えた範囲
flare-0113.gif


日本もそれなりの影響を受けていたみたいで、もちろん、この太陽フレアとめまいに直接の関係はないでしょうけれど、なにがしかの体調の変化とかは少し関係したかもしれません。

昨日は、うちの奥さまの職場の女性が「今日は、めまいがひどい」と嘆いていたそうですが、そういうような時期なんですかね。

ポールシフトでも起ころうとしているんじゃ(妄想しすぎ)。

皆様も体調のほうお大事にして下さい。
これからの世の中、少しは体力的にも強くないと厳しいかもしれませんですしね。

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2015年01月13日



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philae-missing-top.gif

▲ 2015年1月6日の UPI より。



「忽然と消息を絶った」着陸機フィラエ

アメリカの科学誌サイエンスは、毎年、前年の科学ニュースのベスト 10を選びますが、「 2014年の科学的10大ニュース」のトップは下のように、チュ(略)彗星への着陸成功が輝いています。

breakthrough-2014.gif
Science


サイエンスの10大ニュースは1位だけが順位付けされ、他は順不同ですので、グリグリの1位だったことになります。

ところが、今年になって、冒頭の記事にありますように、彗星探査機ロゼッタの着陸機(ランダー)であるフィラエが「行方不明」となっていることが ESA (欧州宇宙機関)の発表によって明らかになりました。

正確に書けば、発表は「接近写真でフィラエの痕跡を確認できなかった」とのことです。

フィラエは、着陸時に書きました記事、

彗星の正体の判明はどうなる?:彗星に着陸した探査機ロゼッタの着陸機フィラエが電力不足により稼働できなくなる可能性
 2014年11月14日


などに書いていますが、フィラエは、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星への着陸に成功はしたものの、当初の着陸予定ポイントからずれてしまい、太陽光のあたり当たらない場所に着陸してしまいました。

フィラエの「着陸予定地点」と「実際の着陸地点」

Rosetta-Philae-LandingSite2.jpg
Earthfiles

そのため、太陽電池の充電がうまくいかず、フィラエはその後に、「休眠」に入ります。

しかし、着陸地点は特定しているために、「そのままの状態」であれば、フィラエの位置は、その後にロゼッタから送信される写真からでも特定できるはずですが、2015年になってから送信されてきた写真には、「フィラエが写っていなかった」のでした。

探査機ロゼッタが送信してきた最新の彗星のクローズアップ写真

Philae-lander-still-missing-comet.jpg
UPI/ESA/ROSETTA


もしかすると、フィラエに「何か」が起きたかもしれません。


着陸機フィラエは、大きさが「家庭用の食器洗い機くらい」のサイズの小さな探査マシンです。下の GIF 動画は、ロゼッタから切り離されたフィラエが、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に向かう時の様子です。

チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に着陸に向かうフィラエ
Philae lander
Daily Mail


それにしても、ほとんど重力のない彗星の上に、特に完全に地表と固定しているわけでもないのに、このくらいの小さなものが、「秒速」10キロメートル程度の超高速で飛行していて、しかも真空の彗星表面に居続けられるのか、私は着陸時より疑問ではありました。

この環境だと、宇宙空間を飛んでいる何か非常に小さなもの、たとえば、2〜3センチくらいの小さな隕石がぶつかるだけで吹っ飛んでしまうのでは? とは思います。

ちなみに、欧州宇宙機関( ESA )は、この「フィラエの行方不明発表」の少し前に、下のように希望を持たせる発表をしていました。

欧州の彗星探査、休眠中の実験機「フィラエ」は3月復活か
AFP 2015.01.06

世界初の彗星着陸に成功したものの電池切れで休眠状態にある欧州宇宙機関の実験機「フィラエ」が、3月にも十分な日照を得て復活しそうだという。

フランス国立宇宙センターのジャンイブ・ルガル所長は5日、パリで記者会見し、彗星周回探査機「ロゼッタ」の実験用着陸機について、「フィラエの冒険物語は終わらない」と述べた。

このフランス国立宇宙センターの所長は、「フィラエの冒険物語は終わらない」と、は述べていますけれど、この 1月5日には、実はすでに、フィラエが行方不明となっていることはわかっていた時で、なかなか心苦しいものはあったと思います。

あるいは、フィラエの冒険物語が終わってしまった可能性が少し浮上したともいえます。

とはいっても、単に画像上で発見できないだけで、チュ彗星の上の存在している可能性はもちろんあります。通信が再開した場合、自ら居所を伝えてくる可能性は残されています(機体が存在するならば、ですが)。

冒頭の UPI の記事をご紹介しておきます。



Philae lander still missing on comet
UPI 2015.01.06


着陸機フィラエはいまだに彗星上の行方がわからず


科学者たちは新しく送信された写真にフィラエの位置を把握できない状況のままとなっている。

科学者たちは、彗星探査機ロゼッタが撮影して送信してきた新たなクローズアップ画像に、着陸船フィラエの存在を確かめることができなかった。

ロゼッタよる最近の偵察活動では、現在休眠中の着陸船フィラエの所在についての新しい情報を得ることはできなかった。食器洗い機ほどの大きさの小型のローダーが、現在、67P- チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星の上のどこにあるのか、その行方がわからなくなっている。

今月はじめ、欧州宇宙機関( ESA )のロゼッタ・ミッションの科学者たちは、ロゼッタに、彗星上のフィラエの位置情報を掴むための調査を指示した。ロゼッタは、彗星上空約 20キロメートルの高さから、指示された地域のクローズアップ画像の撮影に成功した。

しかし、この努力は実らなかった。

その新しい画像にフィラエの痕跡を確認することができなかったのだ。

それでも、ESA のスタッフたちは、フィラエが休眠から目覚めた時に、自らの存在を信号として伝えてくると確信している。科学者たちは、フィラエが、早ければ、2月にも休眠から目覚めて再稼働を始める可能性があると述べる。




記事はここまでです。

最も遅い場合でも、3月の終わりくらいまでにフィラエから信号、あるいは再稼働した証拠の画像が得られなければ、理由はともかく「フィラエは消滅した」ということになるのかもしれません。

先にリンクした過去記事「彗星の正体の判明はどうなる?…」の最後は、

人類という存在は、「自然摂理の真実」を知らずに生きていたほうがいいと考える「見えざる力」が、フィラエにかかったりしたのかもしれませんけれど。

というような文章で締めくくったのですが、やや皮肉な感じもいたします。

この「消える」という同じキーワードで、火星探査機オポチュニティが「記憶喪失」に陥りつつあるというニュースも報道されていました。




火星で過ごした「 11年間の記憶」が消えていく

oppotunity-amnesia.gif

▲ 2014年12月31日の BBC NASA to hack Mars rover Opportunity to fix 'amnesia' fault より。


火星探査機については、キュリオシティと共に、よく記事で取り上げさせていただいて、オポチュニティも何度か取り上げたことがあります。

最近で驚かせてくれたこととしては、過去記事の、

最近の火星では何かが起きている:火星の環境が激変しているかもしれない証拠になり得るかも知れないさまざまなこと
 2014年05月25日

でご紹介しました、「オポチュニティの自己クリーニング」のことでした。

砂の嵐が吹き荒れる火星では、探査の期間が長くなればなるほど、機体は砂まみれとなっていきます。

火星探査機オポチュニティが火星に到着したのは、2004年1月のことですが、下の写真は、左が 2005年 8月にオポチュニティを上から撮影した写真で、右は9年後の 2014年 1月の写真です。

oppotunity-2005-2014b.jpg
・NASA

砂まみれになってしまったオポチュニティの姿が写っていますが、ところが、それから3ヶ月後の 2014年4月に、オポチュニティは、少しではありますが、「きれいになっていた」のです。

oppotunity-before2.jpg


どんどん汚れていくのは理解できますが、少しではあっても「突然きれいになったのはなぜ?」と話題になりましたが、 NASA 発表では「風によるもの」と明確な答えでした。

しかし、これまでこんなに唐突に機体が清掃されたことはなかったわけで、これが風だとした場合、火星でも「この 10年間になかったような突風が吹き荒れた」という可能性を考えたりもして、火星でも環境の激変が起きているのかもしれないとは思います。

そんな火星で 11年間探査活動をおこなってきたオポチュニティが、 BBC の報道のタイトルのまま書きますと「記憶喪失」となりつつあります。

これは、ちょっと面倒くさい単語かもしれないですが、

「不揮発性メモリが故障した」

ということで、不揮発性メモリというのは、パソコンになどでは ROM とかフラッシュメモリとかにあたるものようですが、これが完全にダメになると、家庭のパソコンであっても火星探査機であっても、「データの保存は不可能」という状態なるだけではなく、これまでのデータも消えてしまうことになりそうです。

こうなりますと、オポチュニティは、その後も火星上を走り続けたとしても、自身のデータ保存能力がなくなった場合は、探査機としての使命は基本的に終わることになるのかもしれません。

現在は、 NASA が、地球上からオポチュニティの再プログラミングの試行をおこなっているようです。

しかし、BBC の記事によれば、オポチュニティは、すでに当初の予想した耐用年数を越えて働き続けていて、これも一種の「寿命」だと NASA のプロジェクトマネージャーは述べています。

宇宙のいろいろなものが消えていきそうな 2015年ですが、それこそ、「見えざる力」の、何かの示唆なのかもしれません。


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2015年01月12日



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▲ 2015年1月11日のサウジアラビア mz-mz.net より。


この報道は、タイに関するものですが、アラビア語なんですね。

偶然見つけたもので、

「サウジアラビアで大雪が降ったらしい」

という天の声(苦笑)で、ネットでいろいろと検索していましたら、確かに、1月10日頃、サウジアラビアで雪が降っていたのでした。

それも結構な量です。

普通、あまり雪が降らない場所で雪となりますと、子どもたちが大喜びで雪だるまを作ったり雪合戦をするわけですが、サウジアラビアでは主役はオジサンたち……。

サウジの中年紳士が雪と戯れる様子をご覧下さい。

saudi-arabia-snow1.gif

▲ 2015年1月10日の mz-mz.net より。


上の写真のうち、下の雪だるまなどは、他の地域では、なかなか作られない雪だるまでしょうね。

hussein-snow-ball.jpg


論評できないものではありますが、ところで、このサウジアラビアといえば、国王の「ご本名」もなかなかでありまして、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星同様に、多分、日本人でソラで完全に言える人はあまりいないのではないかと思います。

そのご本名。

saudi-oh.jpg
Google

しかし、これでも、まだ略していまして、全名は、アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ・アール・サウード国王となるようです。

外交などで失念した際にはどうするのか? と心配になりますが、アブドゥッラー・ビン・アブドゥルアズィーズ - Wikipedia によりますと、

日本では「アブドラ国王」と表記されることが多い。

という姿勢で対処しているようです。

アブドラ国王には5人の奥様がいらっしゃるのですが、第二夫人までのお名前は、それぞれ、ハサ・ビント・アブドゥッラー・ビン・アブドゥッラフマーン・アール・サウードさんと、ハサ・ビント・トラード・アッ=シャアラーンさんという方で、アブドラ国王のお母様は、ファハダ・ビント・アル=アースィー・アッ=シュライムさんという…(もうええわ)。

まあ、このように、国によっては、完全な敬意を表したくとも難しいこともあります。

えーと……話がよくわからなくなっていますが、ああ、そうです、最初はこのアブドラ国王のいらっしゃる「サウジアラビアの雪」の報道を見たことから始まったのでした。

サウジアラビアの雪のニュースを見ていましたら、その横にある「今日のニュース一覧」みたいな欄に、子どもたちが実物らしき武器を構えている写真がありまして、それで、「これは何か」と開いて、訳してみましたら、冒頭の、「タイ軍は子どもたちに武器や軍備装備の使用を許可した」というページに行き着いたわけで、そこには以下のような写真が出ていたのでありました。


thai-army-001.jpg


thai-army-002.jpg
mz-mz.net


他にも、たくさんの写真が掲載されています。

小学生くらいから、下は、どう見ても幼稚園児くらいの男の子や女の子が、実物の対戦車砲や重機関銃とふれている姿は確かにある種の感情を誘います。

「スターシップ・トゥルーパーズの世界かよ」

などとも思いますが、サウジの報道の本文は大体以下のようなものでした。

タイ軍は子どもたちに武器や軍備装備の使用を許可した

これらの画像は一見奇妙で、非倫理的に見えるかもしれないが、現在のタイは、明らかに「何でもあり」の状態になっている。

これらの写真は、タイの「子どもの日」のイベントの写真だ。バンコク南部にあるタイ王国海軍アカデミーで、子どもたち、場合によっては幼稚園児にも機関銃や自動小銃を触れさせ、武器と親しませていると指摘されている。英国デイリーメールが報じた。

タイの子どもの日は毎年恒例の大きなイベントで、議会や軍事機関を含む多くの機関が参加し、国家を維持することの重要性を子どもたちに認識させるイベントとして知られる。

とのことで、どうやらタイの「こどもの日」というのは、愛国主義的な意味合いを持つ祭日のようで、毎年ここまで武器とふれさせているのかどうかはわからないですが、ある程度の恒例行事のようでもあります。

実際、タイでも普通に報道されていました。

thai-children-day1.gif


thai-children-day2.jpg

▲ 2015年1月10日のタイ字メディア「タイラット」より。


北朝鮮などでも、小学校や幼稚園の運動会の時などに「軍事要素が折り込まれた競技」がおこなわれることはあるようですが、上のように、どう見ても幼稚園児みたいな子にまで「本物の武器」をさわらせるというのは、アフリカの内戦国などを別にすれば、あまり見たことがない気がします。

北朝鮮の幼稚園の運動会の風景

north-korea-kids1.jpg
Daily Mail

何だかんだ言っても、今のタイは軍事政権であることは事実ですしね。




スターシップ・トゥルーパーズのような世の中へ?

上のほうで「スターシップ・トゥルーパーズかよ」と書きましたが、これは 1959年に書かれた同名小説が、1997年に映画化されもので、私の好きな映画のひとつです(おすすめはしません)。

内容は、スターシップ・トゥルーパーズ - Wikipedia の説明をお借りすれば、

民主主義崩壊後の新政府、地球連邦では軍部を中心とした「ユートピア社会」が築かれていた。社会は清廉で、人種・男女の差別なくまったく平等に活躍しているが、軍歴の有無のみにより峻別され、兵役を経た「市民」は市民権を有し、兵役につかなかった「一般人」にはそれがない。

という社会の中で、別の銀河系の昆虫型宇宙生物の侵略を受け、「虫と人類」との全面戦争が始まるという内容です。

この社会は、軍歴がなければ、どれだけのエリートでも、参政権、出産権などの「市民」としての権利を有さない社会で、そのシステムが地球全体を支配している時代を描いたものでした。

starship-troopers.jpg

▲ 映画『スターシップ・トゥルーパーズ』より、地球連邦軍のテレビCMが流れる場面。


映画そのものは「全体主義の賞賛」的な扱いを受け、酷評が多かったのですが、そのような映画にしたことには理由があって、監督のポール・バーホーベンが、幼少時にオランダでナチスの侵略下での生活を経験していて、 Wikipedia によれば、

幼少期を第二次世界大戦下のオランダのハーグで過ごした。その中で、自分達オランダ人の味方であるはずの連合軍がナチスの軍事基地があるハーグを空爆し、死体が道端に転がっているという日常を過ごしている。

ということもあり、全体として「ナチスに対してのパロディ映画」として作られ(具体的には、ナチ党の全国党大会を記録したレニ・リーフェンシュタール監督の 1934年のドキュメンタリー映画「意志の勝利」のパロディ)、そのために、「全体主義の賞賛」的な出来となり、それが批判されたのだとすれば、監督にとっては成功だったのかもしれません。

描写が残酷な映画ですが、それでも、私はこの映画『スターシップ・トゥルーパーズ』は「戦争とそれに関わる社会の本質」を理解するためにはいい映画だと思っています。でも、おすすめはしません。




そして世界はどちらに向かう?

それはともかく、今のご時世・・・。

前回の記事、

シャルリー・エブドは最初の聖戦:1000人の「フランス人イスラム国戦闘員」が過激思想と戦闘スキルを携えて母国に帰還する時
 2015年01月10日

では、アメリカの2人のテロ専門家の言葉を記事にしたニュースをご紹介したのですが、その中に、テロ専門の言葉として、

「テロリズムに対しての国際社会がおこなう独特な行動は、襲われた国だけではなく、民主主義国家が合同して、テロに対して攻勢に出る可能性があることです」

というような部分がありますが、今朝のニュースを見ましたら、まさに「すぐに」その通りの展開となっていることを知ります。

フランス銃撃事件 大規模追悼デモに50カ国首脳が参加へ
FNN 2015.01.11

フランスで起きた新聞社銃撃など、一連の事件。
パリ市内では11日、市民や各国首脳が参加する、大規模な追悼デモ行進が行われる。

日本時間11日夜、大通りをメーンに行進が行われ、17人の犠牲者を追悼し、テロに屈しない姿勢を示す。

50カ国!

そして、テロ専門家は下のような発言もしていました。

「テロリストたちは、フランス政府のイスラム教徒たちへの過剰な反応を望んでいます。フランス国民によるイスラム教徒への排斥運動が起きてほしいとさえ考えています。そうなる方が、フランスのイスラム教徒たちのコミュニティが過激化しやすいからです」

とも述べていました。

そして、昨日のパリは…。

フランス全土で反テロ集会、史上最多の370万人参加
AFP 2015.01.12

フランス各地で11日、テロに反対するデモ行進や集会が行われ、仏国務省によると同国全土で史上最多の370万人が参加した。首都パリ(Paris)では、世界各国の首脳ら数十人が率いるデモ行進などに、約160万人が参加。「自由」や「シャルリー」などと叫びながら街を練り歩いた。

370万人!

これらが過剰な反応なのかどうかということは何も言えないですけれど、記事には、

パリの行進では、フランソワ・オランド仏大統領がイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相やパレスチナ自治政府のマフムード・アッバス議長を含めた世界の指導者らと腕を組み、歴史的な団結の決意を示した。

とありまして、さながら、スターシップ・トゥルーパーズの「地球連合国家」的なパレードだったのかもしれません。

しかし結局は、これらのことが示すことは、単に、

フランス(あるいはヨーロッパ主要国)で何か起こせば、こんなに全世界で大騒ぎになり、そして、全世界で報道される。

という事実でしかないように思います。


「扇動」・・・という言葉が、ふと頭をよぎります。


ずいぶんと以前ですが、「殺され続ける詩人シナ」という記事の中に、作家の山本七平さんが、自らの太平洋戦争時の軍隊経験などを記した 1974年の著作『ある異常体験者の偏見』から抜粋したことがあります。

そこには、現実の戦争や戦争裁判で繰り広げられた「扇動の方法」が記されています。

その原則について以下のように山本さんは記しています。

原則は非常に簡単で、まず一種の集団ヒステリーを起こさせ、そのヒステリーで人びとを盲目にさせ、同時にそのヒステリーから生ずるエネルギーが、ある対象に向かうように誘導するのである。

これは 9.11 のひとつの例を思い出すだけでもご理解いただけるかと思います。

そして、山本さんは、「 扇動者自身は決して姿を現さない」とした上で、

扇動された者は騒々しいが、扇動の実体とはこれと全く逆で、実に静なる理論なのである。

と記します。

この意味から見れば、パリのデモに参加した 50カ国にも及ぶ各国の首脳たちも、すでに扇動者でも何でもないコマにしか見えないわけですが、上の記事で私は、

確かに扇動された者の騒がしいこと!
扇動する側の見えないこと!

のように書いていまして、今でもそれは思います。

デモにしても、何にしても、その行為そのものはお祭りのように騒がしいですが、その「本当の原因」が何かはまるでわからないし、見えもしない。


何となく「扇動と無縁でいるためには」・・・と考えていまして、ふと、昨日、クレアの、

2015年からの未来を考えるために知っておきたいアメリカ先住民の倫理の智恵
 クレアなひととき 2015年01月11日

に書きました「アメリカ先住民の智恵(資料によっては「アメリカ先住民の倫理規定」)」というものを思い出しました。

作者・時期不明ですが、アメリカでは広く知られているものです。

全部で 20条の「規律」がありまして、すべてに関しては、上のリンクからお読みいただければと思いますが、その中で下のようなものの大切さを思います。



「アメリカ先住民の智恵」より

2. 行き先を見失った人々への寛容さが必要だ。魂を失ってしまった彼らの無知、うぬぼれ、怒り、嫉妬と強欲。あなたは、彼らが道を見いだせるように祈りなさい。

3. 自分自身で自分を探しなさい。他の人々にあなたの行き先を作ることを許してはならない。その道はあなたの道であり、あなたひとりの道だ。他の人々があなたと一緒にその道を歩くことはできても、誰もその道をあなたのために歩くことはできない。

7. 他の人たちの考え、希望、言葉を尊重しなさい。決して、その言葉を遮ったり、笑ったり、無礼な態度で接してはいけない。ひとりひとりのすべての人間が、その人自身の表現を持つ権利がある。

13. 他の人の心を傷つけることを避けなさい。その痛みの毒はあなたにかえってくる。

16. あなたがどのように在るか、あるいはどのように反応するかの意志決定を意識的に行いなさい。あなたの行動のすべてにあなたが責任を持ちなさい。




今は何ひとつ達成されていない・・・未熟というよりは、むしろ「退化した」世の中だと思えて仕方ないですが、ただし、これは、「アメリカ先住民の理想」であり、現在の白人西洋社会には「ずいぶん昔からなかったかもしれない」理想でもあります。

たとえば、シェイクスピアの 1599年の戯曲『ジュリアス・シーザー』には、すでに、「アントニーの詐術」という扇動の方法論が書かれており、西洋社会においては、随分以前から、「行き先を見失った人々への寛容さ」はなかったどころか、「人々に行き先を見失わせる方法論さえ確立していた」ことが漠然とですが、わかります。

それが実践できていたかどうかというのはともかくとして、素晴らしい理念を持っていたアメリカ先住民たちですが、しかし、たとえば、1492年のコロンブスの侵略以降は、急激に彼らも西洋人同様の「争いでの獲得」や「自己主張と自己所有の世界」へと転落していくわけで、現在も世界の多くの国でその価値観の時代が居座っています。

アメリカ先住民の智恵の中に、

ネガティブなエネルギーは、宇宙で増殖して、自分たちにかえってくる

という記述があります。

この数百年間の、あるいは数千年間の「地球社会のネガティブ」が宇宙からかえってくる時には、それはものすごい「巨大な憎悪」としてバックラッシュしてきそうな感じです。

そして、おそらく 2015年から 2016年に、私たちはその「宇宙から返された巨大な憎悪の嵐」の中に立ち尽くさなければならないのかもしれないと覚悟しています。

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2015年01月10日



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▲ 2014年8月26日の米国ニューズウィークより。調査をおこなったのは、ロシアの国際情報通信社ロシーヤ・ゼヴォードニャ社。この時の世論調査で、フランスのオランド大統領の支持率は 18%でした。



英国保安部長官が国にする「今後起きる避けることのできない大量の犠牲」

フランスのバリで、シャルリー・エブド襲撃事件というものが起きましたが、これが実際にはどういう事件で、その背景や、あるいは、その犯人たちの実像についても、よくわからないまま終わっていきそうであることは、最近の多くの「大量死」事件と同じような運命となりそうですが、下の図は、昨年7月の、

黒点は完全に消えたけれど、イスラエルの「666戦争」とマレーシア機の既視感の中で予測されてしまうかもしれない今後の世界
 2014年07月18日

という記事に載せました、ユダヤ教の重要祭事と4回続く皆既月食(テトラッド)の関係と、その記事を書いた頃に起きていた数々の大量死事件のうちでも、特に大きなものを書いたものに、1月7日のフランスの事件を書き足したものです。

2014-passover-777.gif


パリのシャルリー・エブドの事件は、イスラム教徒の犯行という雰囲気の報道で進んでいますが、最近では、誰も大量死事件の際のメディア報道をあまり信じる雰囲気でもなく、実際には「真実は何もかもわからない」としか言えない部分はあるかと思います。

しかし、事件の真相はどうであろうと「大量死を伴っている」ことは事実です。

上にリンクしました「黒点は完全に消えたけれども…」の過去記事の前には、

神の意志、あるいは悪魔の輪郭
 2014年04月18日

という記事で、私は、

まさかとは思いますけれど、私の中では、

「大規模な犠牲」を捧げ続けようとしているのでは?

という概念に結びついてしまうような強迫観念的な思いが芽生えてしまった部分があるのです。

そして、それは特に、赤い月と黒い太陽と、ユダヤ教の宗教的行事がシンクロして連続する 2014年 4月から 2015年 9月までの時期に。

まさかとは思いながらも、それでも「次に何が?」と考えてしまうのです。

というようなことを書いていますけれど、フランスの襲撃事件が起きた翌日の、1月8日に、イギリスの情報局保安部の長官が「大量の犠牲」という言葉を使った以下のような警告をおこなったことが報道されていました。

「欧米狙った大量犠牲攻撃」計画、MI5長官が警告
 AFP 2015.01.09

英情報局保安部(MI5)のアンドルー・パーカー( Andrew Parker )長官は8日、シリアのイスラム過激派組織が、欧米で「大量の犠牲者を出す攻撃」を計画しており、情報機関にも阻止できない恐れがあると警告した。

パーカー長官は、ロンドンで記者団に対し「シリアの国際テロ組織アルカイダの中心的グループが、欧米を標的に、大量の犠牲者を出す攻撃を計画していることをわれわれは把握している」と述べ、次のように付け加えた。

「各国と協力して最大限の努力をしているが、全てを阻止する望みはないことが分かっている」

こういう場合、普通であれば、

「各国と協力して最大限の努力をしている」

と発言するまでの部分は穏当な感じだと思いますが、続けて、

> 全てを阻止する望みはないことが分かっている。

と言っています。

これは言いますかね、普通。
というか、言う必要がないと思うのですが。

もう一度書きますけけれど、

全てを阻止する望みは「ない」

と、その国の保安機関のトップがわざわざ記者会見を開いて述べる。

この十数年、いろいろな国で起きたいろいろなテロ的な事態の「起きる前」の発言としては異例な気がします。

しかも、この発言は、前日にフランスで「大量の犠牲」が起きた翌日に言っている。




「イスラム国」に参加しているヨーロッパ人は数千名。そのうち、フランス人は約1千人

今回のタイトルにつけた「フランス人イスラム国戦闘員が母国に帰還する時」というのは、下の記事を読み、イスラム国( ISIS )に戦闘員として参加しているフランス人が約 1,000人いるということを知ったことによるものです。

french-jihadist-return.gif

▲ 2015年1月8日の Sputnik News より。


この記事のタイトルにある「ジハード主義者」というのは、ジハードということについて、コーランには、イスラム教徒においての「異教徒との戦い」と記されているそうですので、いわゆる「聖戦的な行動を行う意志」を持つ「主義者」ということになります。

今回は、上の記事の概要をご紹介したいと思います。

ところで、冒頭に載せました「世論調査では、フランス人の 16%がイスラム国を支持している」という記事ですが、これは最近のものではなく、昨年8月のものです。しかし、今回のフランスの事件の記事の関連で、ふと検索の中に出てきて、この率の高さが気になったのでした。

記事の中の数字を並べますと、

・フランス国民の 16%がイスラム国を支持
・オランド大統領を支持するフランス人は 18%
・イギリスでは 7%がイスラム国を支持


とあります。

フランスでイスラム教徒が多いのは、1950年代以降の、旧植民地だった北アフリカの移民の増加と、1970年代に始まった「家族呼び寄せ」( regroupement familiale )という制度などのためで、現在のフランスには、約 500万人から 600万人のイスラム教徒がいるのだそう。

フランスの現在の人口は、約 6600万人ですので、約1割程度がイスラム教徒、だというあたりから見ると、世論調査の「イスラム国」支持率の 16%は妥当……いや、ちょっと多いですね。

それに、そもそもイスラム教徒の多くが「イスラム国」に好感を持っているわけではないわけで、昨年夏の時点とはいえ、16%はやはり多いです。




ババ・バンガの語る2015年を思い出す

昨年11月の、

ブルガリア政府が国家機密を解除した「ババ・バンガの2015年の予言」の内容と公開の背景
 2014年11月24日

という記事で、「ブルガリア政府が機密指定を解除した予言」ではなく、それまでにすでに知られている予言について、ロシアのアルタ・プレスという報道メディアの記事にあったものの概要を記したことがあります。

alta-02.gif
Alta Press

そこには、ババ・バンガの言葉として、以下のようなことが記されていました。

ババ・バンガの2015年の予言

ババ・バンガの予言は、起きる年月に関して正確ではないが、しかし、その後に実際に起きた事件や出来事と、バンガの予言は驚くべき類似を示している。

バンガによれば、2015年は、世界的なカタストロフを巻き起こす出来事がある。しかし、それは地球のすべての人類文明を脅かすものではないという。

(略)

バンガは現在の世界の2つの終焉について語る。
ひとつは、最後の氷河期以前の区切りだ。

もうひとつの時代の終焉は、2015年の中盤にやってくるという。
それがどのような悲劇なのかは謎のままだが、多くの犠牲者が出る。

また、バンガは、2015年に世界は深刻な経済危機に陥るだろうとしている。これは2つの大国間の緊張の原因となる。世界的な利害関係での紛争と、人が作り出した戦争に起因される大きな地球の変化がある。

このことが地球規模での破壊につながり、世界地図は書き換えられるだろう。

というように、彼女は、

> 2015年は、世界的なカタストロフを巻き起こす出来事がある。

と言っていたようですが、同時に、

> ババ・バンガの予言は、起きる年月に関して正確ではない

ということが書かれてあります。

この「起きる年月に関して正確ではない」ということを強調しつつ、ババ・バンガが述べた、以下の予言を思い出します。

2010年
第三次世界大戦が始まる。戦争は2010年11月に始まり、2014年10月に終わるが、核兵器と化学兵器が使われる。

2011年
イスラム教徒はヨーロッパでまだ生き残っている人々にたいして化学兵器で戦争を仕掛ける。

2014年
ヨーロッパはほとんど無人地帯と化す。


(2008年8月26日のヤスの備忘録より)

というくだりがあります。

すべて終わった年代ですが、ババ・バンガを含む何人かの人々は、このような「イスラム教徒がヨーロッパに攻め込む」というような予言を残していたことなどを思い出した次第です。

baba-vanga-3.jpg

▲ ブルガリアのペトリチ( Petrich )という村にあるババ・バンガの彫像。Trip Advisor より。


まあ、予言はともかくとして、「現実」のほうの話として、現在、イスラム国に、1,000人以上のフランス人が戦闘員として存在していて、彼ら彼女たちもいつか、母国に「凱旋」するかもしれません。

今回ご紹介する記事では、

その時に起きることが予想されること

などが、テロ専門家たちの発言として書かれてあり、今回のシャルリー・エブド事件は、「その最初の出来事」であったかもしれないことなどが記されています。

フランスだけではなく、世界中の各国から多くの人びとが「イスラム国」に戦闘員として出向いているわけで、その母国への帰還の懸念については、どこの国でも同じなのかもしれません。

そして、そういう中で、英国の保安部のトップは「大量の犠牲が起きることは避けられない」とか言っているのであります。

さて…。

2015年は、何だか1月のはじめからいろいろと波乱を予感させる雰囲気ですが、母国に戻るイスラム国戦闘員たちに対しての懸念についてのテロ専門家たちの話を掲載していたスプートニクの記事をご紹介します。



Attack in France Sparks Concern of Jihadists Returning to Europe: Expert
Sputnik News 2015.01.08

フランスでの攻撃事件は、ジハード主義者たちのヨーロッパの帰還への懸念を増大させている


米国ノースイースタン大学のテロ専門家は、フランスの風刺雑誌「シャルリー・エブド( Charlie Hebdo )」への攻撃は、よく組織され計画された犯行だとし、シリアとイラクの紛争によるジハード主義者たちのヨーロッパへの帰還の可能性についての懸念を表明した。

ノースイースタン大学のテロ専門家であるマックス・エイブラハム( Max Abrahms )氏は、シャルリー・エブドの襲撃事件について以下のように語る。

「今回のパリでの襲撃事件は考えている以上に深刻なものです。複数の犯行実行者がいる上に、攻撃方法だけではなく、脱出計画も立てているなど、彼らは非常にプロ的に見えるのです。この犯人たちのような者たちの大部分はシリアで過ごしている。これは国際的に大変懸念とされる問題です」

そして、こう語る。

「ヨーロッパからは、数千人が『イスラム国』に参加しています。その中にフランス人も、少なくとも 1,000人はいるのです。彼らは外国の紛争で戦闘員として戦っていますが、『イスラム国』に加入すると同時に彼らは過激主義となり、実戦の中で戦闘スキルを磨きます。…そして、彼らはそれらを身につけ、人間をターゲットにし、祈るために母国に戻ってくるのです」

「今回、私たちがパリで見たものが、その行為そのものなのかもしれないのです。もしそうだった場合、これは、紛争地域から戻ったジハード主義者たちによる『初めての大規模攻撃』となります」

エイブラハム氏は、今回のフランスでの襲撃事件の動機は不明だとしながらも、それがフランス政府の外交政策への報復攻撃である可能性が示唆されるという。

「フランスは、世界的な対テロ活動のミッションを続けており、それはシリアとイラクだけではなく、西アフリカでも介入しています。テロリズムに対しての国際社会の独特な行動は、襲われた国だけではなく、民主主義国家たちが合同して、テロに対して攻勢に出る可能性があることです」

また、エイブラハム氏は、フランスの 600万人のイスラム教徒に対するフランス政府の過激な反動が起きる可能性を予測している。

「テロリストたちは、フランス政府のイスラム教徒たちへの過剰な反応を望んでいます。そして、フランス国民によるイスラム教徒の排斥運動が起きてほしいとさえ考えています。なぜなら、そうなる方が、フランスのイスラム教徒たちのコミュニティが過激化しやすいからです」

米国アメリカン大学のテロ専門家ジョセフ・ヤング( Joseph Young )氏は、ヨーロッパは、アメリカと比べると、テロ攻撃に対して脆いという。

「アメリカでは、シリアやイラクに渡った数は 200人程度なのに対し、ヨーロッパでは、数千人に上ります。そして、これらの数字が、ヨーロッパでの暴力に結びついていくような可能性があるのです」

ヤング氏は、テロリストたちが何か特定のイベントを狙うことはないが、イスラム国に参加している数の多さがすなわち暴力の増加に比例する、という可能性に言及する。

そして、ヤング氏は以下のように述べた。

「ヨーロッパでは、米国以上に、このタイプ(パリでの襲撃事件)の出来事が懸念されます」

ヤング氏は、ヨーロッパに対するジハード主義者によるテロと同時に、ヨーロッパ内での極右過激派の攻撃の台頭にも懸念を示すエイブラハム氏に同意している。

これ(ジハード主義者の暴力の増加)が、フランスの極右過激派たちによるヨーロッパのイスラム教徒たちへの報復攻撃や追放行動につながっていく可能性があると両氏は考えている。

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2015年01月09日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。






・写真クリックで Amazon の
該当ページに行きます。


お知らせといいますか、このたび、In Deep の本が出版される運びとなりました。

「このたび」と書きましたけれど、編集者の方からお話をいただきましたのが1年以上も前のことで、私のほうのいろいろなどもあり、紆余曲折ありましたが、1月23日に発売されるとご連絡をいただきました。出版社は、中矢伸一さんの『日月神示』などを出版されている「ヒカルランド」さんです。


最初は、「ブログの書籍化」ということでお話をいただきました。
自分で気に入っている記事をいくつか選んで、テーマごとにそのまま書籍化する、という感じでした。

しかし、ブログというのは、特に私のブログがそうなのですが、たとえば、強調したい内容などを、

文字を大きくして強調する

とか

このように色や太さなどで強調する

とか、

写真で文字を表現する


などによって自分の意向を読者の方に伝えていく、という部分が大きいです。

このように、感情の強弱や重要部分の表現を「文字と共に、視覚的にもおこなっている」ということが強いこともあり、そのままプレーンな文字にして読みますと、強調や主張が伝わらない部分が多いことに気づきました。

あるいは、私のブログの問題として「余談が多すぎる」(苦笑)ということがあり、これがまた、プレーンなテキストにすると、内容が混乱する混乱する。

実際、普通のテキストにして読んでみますと、

「このままではだめだ」

と思いまして、ブログの書籍化といいながら、結局、翻訳部分以外はすべて書き直しました。
どうしても書き残したい余談は前書きとか後ろ書きに飛ばしたりしています。

ただし、写真はモノクロにはなりますが、載せられるものは、ほぼすべて載せています。

その上で、各章の前に説明を書き加えていまして、記事そのものも書き直した部分が多いことを考えますと、何だかんだと、翻訳部分以外は、ほぼ書き下ろしといっていいかと思います。

選んだ記事としては、時が経てば忘れてしまうような時事的な記事は入れずに、ある程度、今後も継続して話題として出てくるような記事、あるいは、これからも考え続けたいと思われるテーマの記事を選んでいます。なので、かなり古い記事なども抜粋しています。

ちなみに、書籍のタイトルは、

『科学・生命・歴史の [In Deep] 99%隠されている【この世の正体】 今の文明が遺跡となってしまう前に 『これだけは知っておきたい』』

というもので、とても長いですが、私が妙なタイトルをつけようとする中、出版社の方々のご尽力の中で決まったものです。

内容は、

第一章 - 真実の暴露の時代
第二章 - 人類は、そして地球の生命はどこから来たのか
第三章 - 地球で起こっている大異変
第四章 - 人類と太陽の真実の関係
第五章 - 宇宙、そして地球をめぐる天体
第六章 - 未来の人類へのメッセージ


他に前後に、

前書き - 夢と現実のシンクロニシティの中で
後書き - 十数年ぶりの目覚め


となっています。

第二章の「人類は、そして地球の生命はどこから来たのか」というのは、パンスペルミア説についての記事のことです。

また、第六章の「未来の人類へのメッセージ」は、うお座の「階級的社会」から、みずがめ座の「女性性の覚醒の時代」へと向かうというようなことなどを含めて書いた記事をいくつか書き直しています。

後書きでは、セルフ23の演劇時代からの自分の人生とのシンクロニシティなどを漠然と書きました。

なんだかんだと 300ページほどもある結構な量となってしまい、途中で読み飽きる危険性もありますが、この本の中に、少しでも読まれる方々にとって、そして自分にとっても、資料的な意味で後々参考などになる部分があればいいなとは思うのですが。

いずれにしましても、私の本が出るなどというようなことも最初で最後だと思いますし、モニュメント的なものとしましても、出版できたことは嬉しく思います。

お声をかけてくださった編集者の方と、そして、何よりいつもブログ In Deep を読んでくださっている皆様に感謝したいと思います。

それと、アイルランドのジェシーにも感謝したいです(誰だ?)。

まあ、そのことはおいおい記すとして(そういう余談ばかり書くから無駄な部分が多くなるのです)、次の記事からしばらくの間、 In Deep の記事の左上に書籍のお知らせをさせていただきますね。

発売は1月23日からで、Amazonに、予約ページがあります。

よろしくお願いいたします。

そして、重ね重ね、読者の皆さんには感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。
ありがとうございます。

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2015年01月08日



2015年10月7日に In Deep は http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。





ハワイ・ホノルルでは最低気温の新記録

hawaii-122-breaks.gif

▲ 2015年1月7日の sott.net より。今年 1月7日、ホノルル空港の朝の最低気温が、122年前に記録された 15.6度を下回る 13.9度を記録したそうです。




私が馬小屋で生まれた(後に否定)生誕地にて

テレビに関して、最近は、NHK の夜の天気予報だけは毎日見ます。

その時間(午後6時50分頃)にテレビのある部屋に行き、つけるのですが、時間が少し早いと、

「ストップ詐欺被害! 私はだまされない」

という暗いコーナーを見るはめになったりします。

これは、NHK 首都圏ニュースで、平日の毎日、天気予報の前に出てくるコーナーなんですが、アナウンサーの方の、「〇〇だと語る場合はすべて詐欺だと思って下さい」という言葉に暗い気持ちになったりするので、テレビをつけるタイミングも重要です。

よほど被害が多いのだろうとは思いますが、そういえば、先日、うちの奥さんのお知り合いのご老人(男性)と会った時に、何だか不機嫌だったそうです。

奥さん「何かあったんですか?」

と訊きますと、

ご老人「親戚にお金を渡すために銀行の窓口で 300万下ろしたらさ、銀行員が、何に使うのか、だとか、どういう理由で下ろしたのか、誰に渡すのか、とかを延々と聞いてくるんだよ。そんなもん、自分のお金の使い道なんてこっちの勝手だろうと行こうとしたらさ、いつの間にか警察まで来てるんだよ。そして…」

というような展開となり、理由を話しても「その親戚には確認しましたか?」などの質問攻めとなり、いろいろと大変だったそうです。最近は、普通の理由でお金を下ろしただけでも、銀行員は、特に老人の大金の引き下ろしには目を光らせているようです。


さて、それはともかく、昨日(1月8日)、天気予報を見た後にそのままにしていましたら、午後7時の NHK ニュースが始まったんですね。

そうしましたら、トップニュースの映像が、

「北海道 岩見沢市からの中継です」

というナレーションと共に吹雪く北海道 岩見沢市の駅前の映像が流れました。

私の実家のある場所です。
今も両親と妹夫婦が住んでいます。

  「お、岩見沢がトップニュースだぞ」
奥さん「なんかあったの?」
  「雪だよ、雪。岩見沢が全国ニュースのトップに出るのは大雪の時だけだから」


とはいったものの、何だかすごそうでしたので、実家に電話してみましたら、確かに、ここ数日はものすごかったそうです。少し前の新年過ぎくらいまでは暖かかったそうで、

「今年の冬は雪も少なくて暖かいねえ」

とか言っていた直後、一転して、正月過ぎから「雪のカオス」状態に突入して、それがまた、これまで、あまり経験したことのないような壮絶な吹雪だったそうです。

読売新聞の記事に下の部分がありました。

石狩・空知で大雪…岩見沢の積雪、平年の倍
読売新聞 2015.01.04

3日の道内は強い冬型の気圧配置の影響で、石狩北部や空知地方を中心に大雪となった。

積雪の深さは新篠津村で平年の約2・7倍の137センチ、岩見沢市で平年の約2倍の110センチだった。

どうして、ここを抜粋したのかといいますと、ここにある「新篠津(しんしのつ)村」というのは私が生まれた場所なんですよ。生誕地というのか。確か私は馬小屋で生まれたはずです(ウソつけ)。

まあ、生まれたのは病院ですが、このあたりは、私が生まれた 50年ほど前には、冬の移動手段が基本的に徒歩か「馬」しかなく、病弱な私はよく馬車で病院に連れていかれたそうです。




岩見沢に勝っているインドの積雪

そんなわけで、北海道や、日本海側の東北は大変な感じとなっているのですが、ざっと世界を見回してみまして、「現時点で、岩見沢に勝てる豪雪の場所はどこか」ということで、いろいろ見てみたんですけど、こちらですね。

rhotang-snow.gif

▲ 2015年1月4日の News 24 Online より。


これは、車の高さから考えても、積雪が岩見沢の1メートルとかの比ではないことがわかります。

ここはどこかと申しますと、見出しにも書きましたが、インドなのですね。インドのヒマーチャル・プラデーシュ州にある、ロータン道路(あるいは、ロタン・ラ)の写真なのです。

rhotang-pass-map.gif


もちろん、平地ではなく、標高の高い場所ですが、インド国内ではあります。

上の記事によりますと、この道路は、中国とパキスタンの国境沿いを通っていて、インド軍の物資の輸送に大変に重要な道路だとのことで、インド軍の軍事上の重要道路であるようです。

そのようなこともあり、懸命な除雪作業をし続けたけれども、あまりの大雪で道路の閉鎖を余儀なくされたようです。


ところで、大雪とは全然関係ないことですけれど、このあたりの場所は、ずいぶんと以前の記事ですが、インド中国の国境沿いでインド国軍による UFO 目撃が相次ぎ、その場所が「北緯 33度線」だったということを書きました記事、

インド軍が対峙するものは何か?: 印中国境の UFO 目撃地帯は「北緯 33度線上」だった
 2012年12月01日

で取り上げた場所と近いですね。

この付近は全体的に、インド軍と中国軍が非常に接近している緊張感のある場所でもあります。

india-china-border2.jpg
▲ インド中国の国境地点。左の制服の男性は中国の国境警備兵で、右の華やかな衣装の人は、インド・チベット国境警察隊( Indo-Tibetan Border Police )の兵士です。


この 33度線のあたりにも大雪が降っているのかもしれません。

何しろ、今年のインド北部の寒波はわりと異常なんですよ。

インド北部で続く異常な寒波で50名以上が死亡
 来たるべき地球のかたち 2014年12月26日

という記事などでご紹介したことがありますが、インド北部のいくつかの州では 11月下旬くらいから、ずっと寒波に見舞われ続けています。

india-cold-2014.gif
▲ 2014年12月24日のインドの英字メディア THE HINDU より。


上の記事では、「多数死亡」とありますが、気温そのものは、たとえば、日本などよりはるかに暖かいのです。

しかし、暖房器具を持たない人が多いそうで、路上で薪などを焚いて暖をとる人が多く、そのために、理由はいろいろでしょうが、多くの凍死者が出てしまっているようです。


いつの間にか、また寒波の話になっていますが、先日の、

NASA の科学者が発表が示唆する「2015年はミニ氷河期への入口」 : しかし、どのみち、私たちは氷河期の中で生まれて、氷河期の中で死んでいく
 2015年01月03日

という記事でも、雪の話を書いたばかりですけど、本当に雪のニュースは多いですし、まあ、私の実家が「雪のカオス」に襲われているということもあり、雪ネタを少し続けさせていただきます。




ヘルモン山の雪

アメリカやカナダのムチャクチャな寒波は、ある程度、報道されているようにも思いますが、1月7日の BBC によりますと、

・ミネソタ州で氷点下 45度
・サウスダコタ州のファーゴで氷点下 42度
・シカゴで氷点下 33度


などまで下がると見られています。

アメリカの寒波は常態化していく感じもありまして、特筆するようなことがあれば、またご紹介したいですが、その他で印象深い地域としましては、最近のイスラエルの雪があります。

jerusalem-snow-2015.gif

▲ 2015年1月7日のイスラエル ynet より。


イスラエルは、中心都市のエルサレムでも、上の写真で見る限りでは結構な雪が降っているようなんですが、エルサレムでまとまった雪が降るのが珍しいことかどうかわからないですので、今、結構降っていると。

そして、さらにイスラエル関係で興味を引いたのは、下の報道です。

helmon-snow-2015.gif

▲ 2015年1月3日の ynet より。


どうでもいいですが、上のニュースは動画報道だったのですが、バックに流れていた BGM が、12月に書きました、

スノーマゲドン2014年 : 異常な量と早い時期の大雪に世界が見舞われている理由スノーマゲドン2014年 : 異常な量と早い時期の大雪に世界が見舞われている理由
 2014年12月16日

で書きました、1988年のアメリカ映画『ダイハード』のエンディングロールの曲として名高い、ヴォーン・モンローさんというアメリカの歌手による 1946年の「レット・イット・スノー」でした。

Vaughn-Monroe2.jpg
・「雪のA級戦犯」ヴォーン・モンロー氏(1911-1973年)


それはともかく、ヘルモン山とは?

これは調べてみますと、「世界宗教用語辞書」なんてところに出てきます。

ヘルモン山

レバノンとシリアの国境にある山。標高二八一四メートルで頂には年中雪があり、その壮麗さから聖なる山とされた。イエス伝説に、彼が高い山で弟子ペテロ・ヨハネ・ヤコブの三人をつれて祈っていた時、その体が変貌して太陽のように輝き、モーセやエリヤが現れてイエスと語らったとの話があり、その山を「変貌の山」とするが、ヘルモン山だとの説がある。

とのことで、よくはわからないですが、雪に関しては、

> 年中雪があり、

というようなことが書かれていて、それなら何もメディアで報道するようことではないわなあと思ったと共に、

>レバノンとシリアの国境にある山

がどうして、イスラエルのメディア報道からヘブライ語で報道されている?・・・と思い、ヘルモン山 - Wikipedia を読むと、また違った側面が見えてきたりします。

歴史
最高点はシリアが支配しているが、南部の稜線にあたるゴラン高原は1967年の第3次中東戦争以降イスラエルの支配下にある。

地理
冬から春にかけては降雪があり、3つのピークは一年の大部分は雪で覆われている。(略)この豊富な湧き水と山は、水を求める国家間の争いの対象となってきた。

ヘルモン山は、「白髪の山」「雪の山」と呼ばれる。イスラエルでは、その山頂にレーダー基地があることから、「国家の眼」とも呼ばれる。

聖書地名としてのヘルモン山
新約聖書では、イエス・キリストが弟子を伴いガリラヤ湖畔のベトサイダからヘルモン山南麓のフィリポ・カイサリアの町へ旅したことを伝える。この地でイエスは自分の教会を建てることと、エルサレムに行き、死んで復活することを弟子たちに予告した

エノク書では、ヘルモン山はグリゴリ(見張り)と呼ばれる堕天使の一団が地上に降り立った場所である。

なるほど。

このヘルモン山というのは、宗教的、政治的にいろいろと重要な場所であり、特にこの山の雪から作られる「水」が、周辺の国の争いの元ともなっている。

ということは、ここに雪が降る時には、イスラエルでは毎年のように報道されるものなのかもしれないですね。

先日の雪の記事でも書きましたけれど、イスラエルの周辺の中東地域は、お正月以来、かなりの範囲で雪の直撃を受けてます。

storm-palestine.gif

▲ 2015年1月3日の el-balad より。


もちろん、寒くないところもあります。




南半球のオーストラリアは異常な猛暑だけれど、南極の海氷面積は日々、観測史上最大面積を更新中

たとえば、南半球のオーストラリアでは、地域的に「とんでもない高温」で大変なことになっていたりする地域もあります。パースでは、最高気温が「 44.4度」まで上がり、データセンターの記録用サーバが高温で故障したそう。

au-444.gif

▲ 2015年1月6日のオーストラリア Datacenter Dynamics より。


南半球が暑いというなら、その南半球の頂点である「南極」の海氷量はどうなっているのかといいますと、これが相変わらず「観測史上最大面積で拡大中」となっています。

2014年1月6日の南極の海氷面積の年毎の比較
antartic-2015-01.gif
Sea Ice Extent – Day 6 – Antarctic/Global Sea Ice Extent Set Another Daily Record


何ともいろいろカオスな状況ですが、ただ、寒波にしても、あるいは猛暑にしても、度が過ぎますと、農作から「食糧」という実際の問題に直直結しないとも限らないわけで、その中で原油価格だとか穀物価格の市場価格の乱高下(主に下がっていますが)も見られていて、2015年から 2016年はどんなことが起きるのか、そして、実際の生活にどのような影響が出るのか。それは今はよくわかりません。

曖昧な部分では何となく予想もできないではないですが・・・。

またも気候の話となりましたが、この冬はこちらの方にも注意したいです。

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2015年01月07日



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galaxy-explode-top.gif

▲ 2015年1月6日のデイリーメールより。



この数年、銀河系の中心部で観測されるいろいろなこと

今回は私たちの銀河系の中心でX線フレアと呼ばれる爆発現象、しかも観測された中では最も巨大なX線フレアが起きたことを NASA が発表したことを、英国デイリーメールの記事からご紹介したいと思います。

その現象について科学者たちが困惑しているという内容ですが、そもそもが、私たちの「天の川銀河」というものについては、実際にはほとんどわかってはいないというのが現状です。

何しろ、「銀河系全体の形状」について、下のようなものであるとわかったのが、ほんの4年ほど前のことなんです。

10galaxy-article2.jpg
New York Times

上の写真は、

銀河系の中心で巨大なことが進行していることに天文学者たちが気づき始めた
 2010年11月11日

という記事で、2010年11月10日のニューヨーク・タイムズに掲載されていた報道をご紹介したものですが、その記事の最初は以下のようなものです。

銀河系の中心部で何か巨大なことが進行している。
天文学者たちはそれが何であるのかわからないと言う。


NASA フェルミガンマ線宇宙望遠鏡からのデータを調査している科学者チームは、2010年11月9日に、銀河系の中心部から噴出している2つのエネルギーの泡を発見したと発表した。

11月10日にリリースされた学術雑誌アストロフィジカルジャーナルによると、NASA の調査チームは記者会見を行い、 この泡が、銀河系の両サイドから各方向に 25,000光年の距離で広がっており、これは超新星 100,000個分にも相当するものだと語ったと記した。

「これは非常に巨大だ」と、今回の現象を発見したハーバード・スミソニアン天体物理学センターの研究チームのダグフィンク・ベイナー氏は言った。

どこからその泡が来ているのかはわかっていない。

というもので、私たちの銀河系というのは、その中心部から想像もできないほどの強大なエネルギーを噴出しているということが最近になって少しずつわかり始めています。

なお、上の写真は、天の川銀河を「横」(横というのは便宜上です)から見たものですが、今回の記事にも登場します NASA のX線観測衛星チャンドラの観測データから構成した「上」から見た天の川銀河の全景を 2009年に NASA が発表していまして、それは下のようなものです。

銀河の中心から私たちの太陽までの距離は約 26,000光年から 35,000光年です。

X線観測衛星チャンドラのデータから構成した天の川銀河
milkyway-galaxy.gif


それで、この天の川銀河の中心付近に「いて座A*」という「存在」があるのです。

Sgr-blue.gif
Wikipedia


超巨大なX線フレアはこの「銀河の中心」で発生した現象であるわけですが、この「いて座A*」というものが何なのかは、どうもよくわかっていないようなのです。

今回ご紹介するデイリーメールの記事では、「超特大ブラックホール」というようにされていますが、いて座A*- Wikipedia を見てみますと、

いて座A*は、我々銀河系の中心にある明るくコンパクトな天文電波源。より広い範囲に広がるいて座Aの一部分であり、仮説によると多くの渦巻銀河や楕円銀河の中心にあるとされる超大質量ブラックホールが、いて座A*にもあるとされる。

と、そこに特大ブラックホールがあることに関しては、「あくまで仮説」であることを記しており、さらに、

結局見ているものはブラックホール自体ではなく、いて座A*の近くにブラックホールが存在するという仮定でのみ観測されるものである。

とあり、あくまでも「ここがエネルギー源ではあるが、それが何かはわかっていない」と、理解して構わないようです。

何かはわからないながらも、「渦」である銀河系の「天体の中心」の意味は大きなものであるはずです。

たとえば、太陽系も「渦」であり、その中心は太陽ですが、「太陽なんか大した意味がない」と考える人は、悪魔的な存在以外ではいないと思います。太陽は私たち人間にとっても何よりも大きな存在です。

太陽系の渦の中心の「太陽」はあまりにも存在としての意味が大きい。
このことは宇宙の他の「渦」にも当てはまることだと思われます。

そして、宇宙の存在は、そのほとんどが「渦」と「円」に支配されています。




「法」に支配され、「奇跡」が具現化しているこの宇宙

下の図は、過去記事の、

NASA の星間境界観測機が初めて「太陽系外の物質の成分」を検知
 2012年02月01日

に載せたもので、2012年1月に、 NASA の探査機ケプラーが新たに特定した 26個の「他の太陽系」です。

ケプラーが特定した26個の「他の太陽系」の形

altenative-sun.gif
Astrobiology Magazine


大きさや惑星の数に違いがあるだけで、基本的にすべてがまったく同じタイプの形をしているといっていいかと思います。宇宙の形式がいかにグリグリの「法」によって支配されているかがわかります。

「法」

これがすべてを貫いています。

そして、たとえば、太陽系の中心にある「太陽」。

この完ぺき性は、過去記事の、

私たちの太陽が「宇宙の中で最も完全な球体」であったことが判明してショックを受ける科学者たち
 2012年08月18日

でご紹介したことがありますが、科学者たちの計測によって、

太陽は、この世にあるものの中で最も完ぺきな球状をしているものだった。

ことがわかったのです。

perfect-sun7.jpg


そして、さらに驚くのは、太陽系で最も大きなものが太陽だとすれば、「最も小さなもののひとつ」といえる「電子」も「完全な球体」だったのです。

電子は「宇宙に存在するものの中でもっとも丸い存在」だった : 英国の研究者たちの10年間に渡る執念の研究が突き止めた「宇宙の奇蹟」
 2011年05月27日

という記事で、そのことを書いたことがあります。

atom-electrons.gif

上の原子の中で回っている、この世で最も小さなもののうちのひとつである電子も太陽と同様に、「最も完ぺきな丸を持つ形状」だったのです。

これらのことに「奇跡」を感じないでしょうか。

もちろん、様々なことについて、奇跡を感じるか感じないかは人それぞれではあるのですけれど、宇宙の存在とこの現実の世の中について、上のような事実を知ることは、私たちが、

宇宙を貫く「法」の中に生きていて

そして、

そこには多くの「奇跡」を見ることができる

こととつながっているように思うのです。

「法」と「奇跡」のふたつが、この宇宙存在の基本だと私は考えていて、それはすべてを貫くものなのだと思っています。


話が逸れたかもしれないですが、天の川銀河の中心に何が「存在」していて、「何をおこなおうとしている」のかはわかりません。しかし、今後の宇宙に変化があるとしても、その「法」の中で進行していくはずです。

そして、天の川銀河ほど巨大な存在の中心、マヤ族が「フナブ・クー」と呼び、そこには「巨大な意志が存在している」と考えたような場所には確かに何か「巨大な存在」があるのかもしれません。

それは物理的な意味でのエネルギー源の意味もあるでしょうし、「精神的な意味でのエネルギー源」という意味も含まれる可能性もあるとも思います。

そして、この数年、次々と観測される銀河中心での変化は、銀河すべてを巻き込んだ巨大な変化の予兆でもあるのかもしれません。

なお、私たちの近隣銀河の「うお座極環状銀河 NGC660 」は、2012年に、

銀河の中心部が爆発的崩壊を起こした

ことが観測されています。

これについては、

[重要] 私たちの銀河系の近隣銀河の中心が突然の爆発的崩壊! この事態に困惑する天文学者たち
 2013年01月09日

という記事に書いていますが、最近、他にも銀河の形状が変化する事象が相次いでいて、広い範囲で何かが同時に進行しているのかもしれません。

ここからデイリーメールの記事です。

記事には、天文学者たちがフレアの原因として考える「2つの説」が記されていますが、どちらでもないように思います。

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What is happening at the heart of our galaxy? Largest X-ray flare ever detected explodes from supermassive black hole at the centre of the Milky Way - and scientists are baffled by it
Daily Mail 2015.01.05

私たちの銀河の中心部で何が起きているのか? 天の川銀河中央付近にある超巨大ブラックホールから過去最大のX線の爆発が観測され、科学者たちは困惑している


SgrA-01.gif


天文学者たちは、天の川銀河の中心にある、太陽の 450万倍の質量を持つ超大質量ブラックホールから、過去に検出されたどの爆発よりも規模の大きなX線フレア(爆発現象)を観測した。

NASA のX線観測人工衛星チャンドラによって検出されたこの出来事は、私たちの銀河系がどのように働いているのかについての疑問を提示する。

この超巨大ブラックホールは、「いて座A*」あるいは、略号の「 Sgr A* 」と呼ばれており、このブラックホールは私たちの太陽の 450万倍の質量を持つと推定されている。

この銀河系の中心部に存在する超大質量ブラックホールの周辺には、「 G2 」と呼ばれる公転するガス(星雲)が存在するが、天文家たちは、この G2星雲の動きを観測している時に、大爆発という予想外の発見をした。





今回の研究のリーダーである米国マサチューセッツ州にあるアマースト大学のダリル・ハガード( Daryl Haggard )教授は、

「自然現象はしばしば私たちを驚かせます。そして、今回、私たちが目撃したものは、何か非常に興奮を呼ぶものなのです」

と言う。

2013年9月14日に、ハガード教授と研究チームは、「いて座A*」から、通常での静謐な状態の 400倍もの強さのX線フレアを検出した。この「超特大フレア( megaflare )」は、それまで最も明るかった 2012年に観測されたフレアより3倍も明るかった。

その後、2014年10月20日にも、チャンドラ衛星は、通常よりも 200倍明るい別の巨大なX線フレアを観測した。

天文学者たちは、2014年の春、G2星雲がブラックホールから最も近かった時で、その距離は 240億キロメートルあったと考えている。チャンドラは、2013年9月にもフレアを観測しているが、その際には G2星雲はブラックホールまで、その何百倍も近い場所にあった。なので、フレアと G2星雲との関係はあまりないように考えられる。

研究者たちは、「いて座A*」からこのような激しいフレアが発生した原因について、2つの説を持っている。

第1の説は、小惑星が超巨大ブラックホールに接近しすぎて、ブラックホールの重力によって引き裂かれたという説だ。

このように破壊された場合、その破片はブラックホールの中に永遠に消滅していく前に極端な高温となり、X線を放出する。

この説が正しい場合、天文学者たちは「いて座A*」によって引き裂かれた中で最大のX線の放出をおこなった小惑星を目撃したという証拠となる。

第2の説は、「いて座A*」に向かって流れるガスの中の磁力線が、固く密封され、絡まったことにより起きたとするものだ。これらの磁力線は、時折、自分自身を再構成し、明るいX線の爆発を作り出すことができる。

これと同じタイプの磁気フレアは、私たちの太陽でも見られる。「いて座A*」のフレアは同じようなパターンを持っていた。

しかし、この現象の原因は今でも根本は理解されていない。

今回の論文の共同執筆者でもある、ドイツのマックス・プランク天文学研究所のガブリエル・ポンティ( Gabriele Ponti )博士は以下のように述べる。

「このような珍しくて極端な現象は、ブラックホールへと流れて落ちていく物質の観測により、私たちの銀河系で実際に起きている最も奇妙な現象の物理学的な理解への良い機会となると思います」。

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2015年01月06日



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年明けの 1月2日くらいから、頭痛やら、ものすごい肩こりやら、めまい的なものとか、あまり体調的には良くなかったんですね。今日の午後はそのピークな感じでして、ボーッとしたまま、ほとんど何もできずに終わってしまいました。

思い出しますと、私は「地球の地磁気が乱れた時に、全体的に体調バランスが崩れやすい」という傾向がありまして、太陽の写真を見ましたら、昨日くらいまで、わりと巨大な「コロナホール」が発生していました。

下のは一昨日の太陽の写真です。

coronalhole-sdo.jpg
Spaceweather


太陽に巨大なコロナホールが発生すると、「太陽風」が発生しやすくなることが知られていて、つまり、地球の地磁気が乱れやすくなるのですね。

このコロナホールは、12月の末くらいから拡大し始めていましたので、暮れから昨日くらいまで地球の地磁気はわりと乱れて続けていたのだと思います。

今日はもう地磁気嵐みたいのは収まっているはずですが、何だかどう表現していいのだかわからないのですが、めまい的なものと体がビリビリするような感覚が続いています。

お昼過ぎに「来たるべき地球のかたち」に、

北極からの旋風「極渦」が氷点下50℃超えとなる前代未聞の寒波をアメリカにもたらす見込み
 2015年01月06日

という記事を書いたのですが、その後、 In Deep で書こうとしていた記事を翻訳を始めたのですが、どうも、それ以上作業するのは無理そうでしたので、途中までにして休みました。

今日はこのまま休ませていただこうと思います。

それにしても、上のアメリカの大寒波ですけど、全土ではないですが、氷点下 30℃とか、氷点下 50℃だとか、冗談にならないレベルまで気温が下がるみたいですので、アメリカの該当地域にお住まいの方はお気をつけ下さいね。「わりとすぐに凍傷に陥るような気温」だとのこと。

us-chaos-cold7.gif
Daily Mail


そんな感じで、何となく、体調的にパッとしない最近ですけど、そういう時はそれはそれで仕方ないですしね。精神的にも「不安」な感じを残したまま 2015年に入ったということもありますし、いろいろとバランスが崩れているのかもしれません。

いずれにしても、皆様もくれぐれもご自愛下さい。

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2015年01月05日



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noah-moscow-top.gif

▲ 2014年12月26日のロシア 3dnews より。



連鎖する世界の大噴火

今年の最初の日に書きました、

全宇宙を崩壊させたテュポンの封印が解かれる日:トンガの海底火山フンガ・ハーパイと、イタリアのエトナ島の大噴火で終えた2014年
 2015年01月01日

という記事で、トンガの海底火山「フンガ・トンガ=フンガ・ハーパイ」と、イタリアのエトナ火山が年末に大噴火を起こしたことを書きました。

そして、2015年に入り、すぐの 1月3日に、インドネシアのシナブン山が、近年最大クラスの噴火を起こし、現在の警戒レベルが最高の「コードレッド」となっています。

sinabung-01.jpg
The Watchers


sinabung-02.jpg
Twitter


下のほうの写真で、地面のほうにある煙は火砕流が発生していることを示していると思います。

何かこう、わりと人々が携帯で写真撮ったりして、のんびりと眺めているんですけど、火砕流は時に、かなりの距離をものすごいスピードで進みますから、ちょっと危うい感じがしないでもないですね。

年末から年始は、大規模な噴火が相次いでいます。

なお、トンガの海底火山フンガ・トンガ=フンガ・ハーパイの噴火ですけど、昨年の3月にも噴火を起こしていたようで、その時の動画を見つけました。音は本当の音声ではないです。




そして、最近知ったのですけれど、このあたりの海域には、このフンガ・ハーパイのような海底火山が 36 もあるのだとか。

ひとつの噴火だけで上の状態ですからね。

複数、あるいは全部噴火したらどんな状態になるのか。

海底火山の噴火が増えると、どうしても海水温は局地的で、なおかつ一時的であっても上がると思われるのですけれど、最近、

北半球の雪で覆われた面積が観測史上最高を記録。なのに、気温と海水表面温度は観測史上で最も高いという異常な矛盾…
 2014年12月06日

などの記事で書いていますように、ただでさえ、現在は世界中の海水温度が上昇しているというのに、海底火山の噴火も相次いだ場合、さらに海水温度が上昇していくようなことも考えられないわけでもなさそうで、そうなった場合は、世界の天候はさらに荒れることになるような気もします。

西之島などを含めて、最近は海底の地質的な変化がはっきりとわかる形で現れることも多く、今年あたりは、もっと大きな「大陸の浮上」なんかも起きても不思議ではなさそうです。

それでは、ここから「終末」と関係する本題です。




ロシアで始まる「すべての生物種の生体バンク」構築計画

よく「世界の終末に備えた種子貯蔵庫」( 2011年10月14日の Wired )というような呼ばれ方をされることが多い、地球上の種子を冷凍保存している巨大施設である「スヴァールバル世界種子貯蔵庫」というものがあります。

これは、

スヴァールバル世界種子貯蔵庫 - Wikipedia

スヴァールバル世界種子貯蔵庫は、ノルウェー領スヴァールバル諸島最大の島であるスピッツベルゲン島に位置する種子銀行である。

2008年2月26日、ビル・ゲイツ主導のもと、地球上の種子を冷凍保存する世界最大の施設がスピッツベルゲン島の中心地・ロングイェールビーン近郊にて操業開始した。

施設は、今後さまざまに予想される大規模で深刻な気候変動や自然災害、(植物の)病気の蔓延、核戦争等に備えて農作物種の絶滅を防ぐとともに、世界各地での地域的絶滅があった際には栽培再開の機会を提供することを目的としている。

という施設で、最大 300万種の種子の保存が可能な地下貯蔵庫を持ちます。

スヴァールバル諸島が選ばれたのは「寒い場所だから」で、

地下貯蔵庫の温度はマイナス18〜20°Cに保たれ、万が一、冷却装置が故障した場合にも永久凍土層によってマイナス4 °Cを維持できる環境に置かれている。

というものです。

場所は、ノルウェー北部の海域にあるスヴァールバル諸島の下の星印の位置にあります。

svalbard-map.gif


内部は下のような感じで、現在は、50万種以上の植物の種子が収められているそうです。

svalbard-1.jpg
Glamox Svalbard Global Seed Vault

このスヴァールバル世界種子貯蔵庫は「植物だけの種子バンク」ということになりますが、これに対して、ロシアのモスクワ大学は、冒頭にありますように、

地球の数百万種の生体組織バンクを構築する計画を今年 2015年から開始する

ということが、ロシアの各メディアで伝えられていました。

植物から哺乳類まで、入手可能な限りの生物種のマテリアルバンクを作る試みということなのだと思います。報道では、絶滅危惧種をはじめとして、その目標数が「 430万種」と書かれています。

どのような保存形態となるのかはわからないですが、下のようなイメージもありましたので、このような感じの保存になるのかもしれません。

bio-bank.jpg
REGNEWS


スヴァールバルでの植物の種子保存に低温環境が必要なのと同様に、他の生物マテリアルも「細胞などが生きたままの状態」で保存するのであれば、かなりの低温を必要とするはずです。

通常は電気で保冷しても、「停電などにより電気が使えない状態になっても保存できる場所」というのが必要だと思われますが、極寒の場所なら豊富なロシアだからこその計画かもしれません。

そして、このプロジェクトにつけられた名称が「ノアの方舟」なんですね。

アメリカ主導のスヴァールバルの種子貯蔵庫も「終末の日に備えたプロジェクト」だと言われることが多い中、ロシアの計画も自ら「ノアの方舟」とつけるあたり、終末準備プロジェクトの香りがします。

ところで、「ノアの方舟」とはどんなお話だったのか、念のために記しておきます。ノアの方舟 - Wikipedia には、

・シュメルの洪水神話における記述
・ギルガメシュ叙事詩における記述
・旧約聖書『創世記』における記述


が記されていますが、ここでは旧約聖書のものを載せます。

旧約聖書『創世記』による「ノアの方舟」の記述の概要

神は地上に増えた人々が悪を行っているのを見て、これを洪水で滅ぼすと「神と共に歩んだ正しい人」であったノア(当時500〜600歳)に告げ、ノアに箱舟の建設を命じた。

箱舟はゴフェルの木でつくられ、三階建てで内部に小部屋が多く設けられていた。箱舟の内と外は木のタールで塗られた。ノアは箱舟を完成させると、妻と、三人の息子とそれぞれの妻、そしてすべての動物のつがいを箱舟に乗せた。

洪水は40日40夜続き、地上に生きていたものを滅ぼしつくした。水は150日の間、地上で勢いを失わなかった。その後、箱舟はアララト山の上にとまった。

この中に、

> 地上に生きていたものを滅ぼしつくした。

とありますように、やはり「全滅の神話」のわけです。

(ところで、40日間、動物たちのエサをどのように調達?)

まあ、細かいところはともかく、ノアの方舟の時には、実際の動物の雄雌を連れていかなければなりませんでしたが、モスクワ大学の「ノアの方舟」は、助けたい生物に用意するものは、ひとつの種の生物に対して小さな試験管2本で済むのですから、便利になったものです。


ところで、実は最近の生物科学関係のニュースの中では、こロシアの「生物種保存計画」よりもさらに驚いた「終末的な報道」がありました。

それは、「人工の精子」と「人工の卵子」の作成に成功したというニュースでした。




人の手で作り出された精子と卵子

artificial-sperm-eggs.gif

▲ 2014年12月24日のガーディアンより。


これは、ケンブリッジ大学の研究者たちが、ヒトの胚性幹細胞を培養し、成人の皮膚細胞を使用することで、「人工的に作られた精子」と、初期段階ながらも「人工的に作られた卵子」を作り出すことに成功したというものです。

ここに出てくる「胚性幹細胞」というのは、いわゆる ES細胞と呼ばれるものです。

こういう「何とか細胞」の報道は最近よく目にするのですが、私がほとんど理解していないのと同時に、「そこまで人体の細部まで人の手が入り込むってのもどうなのかね」と思う部分もないではないということで、「何とか細胞」という名前のつくニュースは一切見てきませんでした。

何とか細胞でノーベル賞を受賞された方の報道も一切目にしませんでしたし、久保さんだったか何だったか女性のニュースも、ウェブでは見出しも見ないし、テレビのニュースなら、その報道が出た途端に消していました。

ということで、これまでは興味がなかったのですが、

「人工の精子と卵子を作り始めた(しかも人間の)」

というところまで来たとなると、話も違ってきます。

ES 細胞の説明で最もわかりやすかったものとなると、やはり少年少女向けサイトで、「生物史から、自然の摂理を読み解く」というサイトの、ES細胞って何?(基礎編)に説明があります。

ES細胞は人体を形づくるあらゆる細胞にへと変ぼうすることのできるおおもとの細胞であるとともに、変ぼうする前の状態のまま自らをいくらでも分裂させて増やすことができる特性を持っています。

そのようなES細胞を手に入れることができるようになったということは同時に、ES細胞を上手に誘導してやれば目的とする必要な細胞、組織、器官を意図的に作り出し、さまざまな治療に生かせる可能性が大いに広がったということを意味します。

おぼろげでしか理解できないですが、要するに、

様々な状態に変貌して増殖することのできる ES細胞を使って、人間の体内の組織や臓器などを新たに作り、「細胞レベル」で医療に応用する。

という試みのようです。

この「大義名分」がどうもアレなんですよ。
上でいえば、「さまざまな治療に生かせる可能性」の部分。

これは、今回の「人工の精子と人工の卵子」についても、「不妊治療への応用」という大義名分が述べられています。また、これは確かに不妊に悩む方々には朗報であることも事実だと思います。

しかし、この研究がさらに進めば、

親がいなくとも、人間を作ることができてしまう。

ということが現実となるわけで、男女が子どもを作り出す、という構図は不要となってしまうばかりか、まず、

人を増やすために男性は完全に不要になる

ことは確定するわけですが、同時に、

施設が進化すれば、母体そのものも不要になる

という可能性もありそうです。

そりゃまあ、実際そんなようなことを試みた場合、倫理的にいろいろと問題を指摘されるのでしょうけれど、「発表しないで研究を続ける分には誰もわからない」ということがあります。

このガーディアンの記事の内容に対しての反響はコメント数の多さでも理解できます。

comment-648.gif

12月24日の記事で、今日 1月5日までに 648件と、かなりの数です。

それぞれの内容や賛否の比率まではわからないですけれど、どうにも、生体科学は「ある線を越えつつある」というような感じもしないでもないです。

そんなわけで、植物や生物の生体バンクの構築が進められる一方で、「人工物だけによる人間の誕生」に近づきつつあるという方向に科学は向かっているようです。

これを「科学の進歩」と感じるか、「終末感漂う時代」と感じるかは人それぞれなのでしょう。

それでは、ここから、ロシアの生物バンクのニュースの翻訳です。
記事そのものは短いものです。



ru-bio-bank.gif
3dnews.ru 2014.12.26

モスクワ大学が 10億ルーブルをかけ「ノアの方舟」を創造する


モスクワ国立大学に世界初の生体材料貯蔵庫(バイオマテリアル・バンク)が作られる計画が、サドヴニチイ学長によって明らかにされた。

このプロジェクトは「ノアの方舟」と命名された。

学長によれば、長期的な保管の後でも再生できる形での細胞材料の低温保存をおこない、さらに、蓄積した材料の分析のための最新のコンピュータ・ブラットフォームの設置もおこなわれるという。

この特別なコンピュータ・システムは、ロシアの他の研究拠点と、また、海外の生体バンクともネットワークを持つ予定だ。世界には、今のところ、このような形式での生体材料の統一した低温貯蔵システムは存在しない。

費用は 10億ルーブル(約 20億円)で、2018年の稼働を目指す。

完成したバイオバンクには、世界中の絶滅危惧種と共に、全世界の 430万種類の生物種の生体材料が貯蔵される予定だ。


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