2015年10月07日



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【お知らせ】よろしくお願いいたします



みなさま、こんにちは。

In Deep のオカです。

本日の新しい記事から、新しい URL (ブログのアドレス)において書かせていただこうと思います。

新しい URL のドメインは indeep.jp で、アクセス先は、


http://indeep.jp


となります。




  

2015年10月02日



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▲ ピンク・フロイドの「アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール (1979年)」プロモーションビデオより。仮面をつけられ、均一の表情にされた子どもたちがベルトコンベアで運ばれていく様子。






 

ランキングが重要なのではなくとも、そこは「若者」がいる場所だから

昨日、世界大学ランキングというものの報道をやっていて、日本の順位の急落ぶりが報じられていました。



世界大学ランキング 東大 アジア首位から転落
NHK 2015.10.01

イギリスの教育専門誌がことしの世界の大学ランキングを発表し、日本の大学は、東京大学がシンガポールと中国の大学に抜かれて5年ぶりにアジアの首位から転落し、ほかの上位4校も順位を大きく下げました。

アジアで見ますと、東京大学が去年の23位から43位と大きく順位を下げて、5年ぶりにアジアの首位から転落し、シンガポール国立大学と中国の北京大学に抜かれました。

また、去年59位だった京都大学が、ことしは88位となったほか、去年、上位200校に入っていた東京工業大学や大阪大学、それに東北大学は、圏外に姿を消し、日本の大学にとっては厳しい結果となりました。




ということで、記事のタイトルは「アジア首位から転落」ということになっていますが、それよりも、多くの日本の大学がランキングから姿を消し、そして、なんだかんだと日本のトップの大学である東京大学のランキングが、「世界全体の中で」相当な急落をしたということが目立ちます。

世界大学ランキングというのは、いろいろな国のいろいろな機関によって発表されますが、この世界大学ランキングは、タイム誌の、タイムズ・ハイアー・エデュケーション( Times Higher Education )というところが発表した世界大学ランキングです。

下のリンクがそのページです。


World University Rankings 2015-16


見ますと、43位の東京大学の上は、中国の北京大学になっていました。


beijing-tokyo.gif
The Times Higher Education World University Rankings


このタイムズ・ハイアー・エデュケーションでのランキングの直近 10年の東大の推移は、以下のようになっています。


東京大学の世界ランキング

2005年 16位
2006年 19位
2007年 17位
2008年 19位
2009年 22位
2010年 26位
2011年 30位
2012年 27位
2013年 23位
2014年 23位
2015年 43位


ちなみに、京都大学は 10年前の 2015年が 31位で、今年は「 88位」です。

大学ランキングに特に興味があるわけではないですが、100位以内に入った日本の大学が2つだけというのは、何だかあまりにもあれですので、500位までの日本の大学を見てみました。

なお、このランキングは、200位を超えると「201-250位」というような大ざっぱな括り方となります。

500位までですと、ほとんどの主要国の大学がランクアップされてきますが、日本の大学の結果は、


東北大学 201-250位
東京工科大学 201-250位
大阪大学 251-300位
名古屋大学 301-350位
北海道大学 401-500位
九州大学 401-500位
東京医科歯科大学 401-500位
筑波大学 401-500位



だけでした。


ちなみに、日本の大学の数は文部科学省によれば、775校とのこと。

そのうちで、世界ランキングで 10位以内に入ったのは2校、500位以内でも、たった 10校というのは、関係者には厳しい感じかもしれません。

ちなみに、安倍総理大臣は、2012年の「成長戦略第2弾スピーチ」というもので、以下のように述べていました。


abe-speech.png

「今後10年で、世界大学ランキングトップ100に10校ランクインを目指します。同時に、グローバルリーダーを育成できる高等学校も、作ってまいります」

首相官邸ホームページより


途中経過はなかなか厳しいことになっていますが、それにしても、どうして、この 10年間で、日本のランキングは、ほぼ一貫して落ち続けて、そして今年になって特に激しい急落をしたのか・・・とは思います。

上の NHK の報道では「東大がアジア首位転落」とありますが、ここだけを読みますと、「アジアの周辺国の大学が軒並みランキングを上げているから、相対的に、日本が落ちた」ような印象もありますが、そうでもないようです。

たとえば、韓国の大学もランキングが急落しています。


世界大学ランキング、韓日の主要大学がともに急落
中央日報 2015.10.02

『THE世界大学ランキング』で、ソウル大学など韓国の主要大学のランクが大きく落ちたことが分かった。

THEが公開したことしの世界大学ランキングによると、ソウル大学は86位を記録して昨年50位から大きく下落した。POSTEC(浦項工科大学)も昨年66位から116位に落ちたほか、52位だったKAIST(韓国科学技術院)は148位と大きく順位を下げた。


あるいは、台湾も過去10年最低レベルにまで落ちています。


世界大学ランキング 台湾大が12年来で最低水準の167位
フォーカス台湾 2015.10.01

英国の教育専門誌、タイムズ・ハイヤー・エデュケーション(THE)は9月30日、2015〜2016年版の世界大学ランキングを発表した。台湾大学は前年の155位から大幅に順位を落とし167位。12年来で最低水準となった。


まあ、他の国のことはともかく、なぜ、日本はこのように、どんどんとランキングが下がっているのか。

ちなみに、これは「大学のランキング」というものに価値があると思ってのことではないです。

問題は、大学というところにいるのは「その国の若者」であるということなんです。日本の大学すべてにおいてランキングが下がっていることを見ても(そして、それが中途半端ではなく、激しく下がっている)ここに見られるような「若者の変化」は、これはおそらく確実に、大学という範囲を超えて、

日本の若者全体の問題かもしれない

とも思うのです。





余裕がない上に自発的にも生きられない子どもたちの環境

結論的なことから言えば、このあたりのこともまた、過去記事の、


シュタイナーが「子どもへの詰め込み教育は絶望的な社会を作る」といった100年後に、完全なるその社会ができあがった日本
 2015年04月16日


などに書いたことのある「詰め込み教育の極限」が進んでいることが、多少なりとも関係あるとは思います。

「通塾率」という、どのくらいの子どもたちが塾に通っているかの推移を示したグラフを見ますと、特に「小学生」の通塾率が飛躍的に上がり始めたのは 1990年代からで、2000年代に高止まりします。


tujuk-2002.gif


大学に入る年齢の人たちが小学校に入った頃の年代を考えますと、日本の大学の世界ランクがどんどん下がってきたこの 10年間と、その時代の大学生たちが小学生時代に塾に入った時代と合致していることもわかります。

言い換えれば、「塾に通う小学生の増加と、日本の大学の世界ランキングが落ち始めることに相関性がある」ということが何となくわかります。


塾が頭を悪くする?

・・・とまあ、私はそう思っていますが、それはそれとして、私たちの小学生の頃の田舎では、「小学生が塾に通う」なんてのは狂気の沙汰以外のなにものでもなかったわけですが、今では小学生でも、地域によって半数などが通っている。

私は今でも、小学生を塾に通わすなどは狂気だと思っていますし、あるいは、小学校の授業なんて午前中だけで十分だと思っています。(先生の方にも時間的余裕ができますし)。

私は、子どもというのは遊べば遊ぶほど、その遊びの中で脳も鍛えられるし、感性も鍛えられると信じていますので、これだけで、みんなが飛躍的に頭が良くなるはずです(「成績が良くなる」のではなく、文字通り「頭が良くなる」という意味です)


それなのに、たとえば、私の住んでいる地域の小学校ですと、小学2年生からは1週間のほとんどが6時間授業で、家に戻るのは夕方の4時頃です。

もう今の季節ですと、午後5時近くになると暗くなり始めるので、外で遊ぶこともなかなかできず、それに、まあ、こんなご時世ですと、「暗い中でも子どもに外で遊んでほしい」と思う親もあまりいないでしょうし、必然、帰ってくると、部屋でひとりで遊ぶしかない子がほとんどだと思います。

実際、夕方の町に出ても、歩いている子どもはあまり見かけません。

それに加えて、結構な量の宿題が出され(学校で授業があるのに、どうして宿題が必要なのか昔から不思議です)、ここに塾やら習い事をしている子どもとなりますと、朝起きてから夕飯までが「ほとんど勉強だけ」の毎日


人類史の十数万年の中で、こんな暮らしをしていた日本人は今の数十年間だけだと思います。


異常な光景だとも思います。

そして、何より、そんな環境で毎日を過ごして、勉強を好きになるわけがないです。

あるいは、「考えること」が嫌いになる

人間で最も大事な「考えること」を嫌いになるというのは、人類文明にとっても結構こわいことです。

子どもの頃の詰め込みは、多くの人たちが考えている以上に、社会を荒廃させていると思います。





子どもは何をするべきか

少し前に読んだ中で「切ない気分」になったニュースとして、以下のものがありました。



「友達とあそぶ」に飢える子供たち
産経ニュース 2015.08.31

子供たちの願いは「何をしたいか」ではなく「誰としたいか」−。


全国の小学生に、放課後や夏休みに「何をしたいか」と聞いたところ、4人に1人が「友達と」「みんなで」という言葉を最も多く回答していたことがNPO法人の調査でわかった。

調査は子供たちの放課後の活動を支援する「放課後NPOアフタースクール」が昨年6月〜今年5月、全国の児童約1000人を対象に実施。計1029人が回答した。

「放課後などにやりたいこと」として、最も人気があったのはサッカーで86人。2位ドッジボール(65人)、3位鬼ごっこ(50人)など4位まで外遊びが占め、「やりたいことがない」が5位、ゲームは6位で、塾は一票もなかった。

一方、質問にはあげていなかったものの、回答中で目立ったのは「何を」するかではなく「誰と」するかという希望。4人に1人が「『友達と』海に行きたい」「『クラスみんなで』思い切り遊びたい」など、「誰」の部分を明確に回答し、中でも「友達と」が圧倒的に多かったという。

調査結果の背景について、同法人の平岩国泰代表理事は、「子供は友達と想定外の約束をせず、親が子供の予定を作る傾向にある。いまの子供は(習い事などで)月曜〜金曜まで予定がびっしりだ」と、子供の「多忙」を指摘。

これに伴い、子供同士で遊びを生み出す創造性や喧嘩を解決する人間関係調整力といった「コミュニケーション能力も低下してきているのではないか」と警告する。




私の小学校時代を思い出しますと、ここに書いてある通り、子どもの時は、「何がしたいか」ではなく、「友だちとしたい」と思って行動していたことが思い出されます。特に男の子にその傾向が強かったのかもしれないですが。

学校から帰ったら、すぐ外に出てウロウロして、近所の友だちの家に行って、遊べたらそのまま遊ぶ。

あるいは、数人で虫取り(という名の「虫の大虐殺」)をしたり、草原を歩いたり(という名の「自然の大破壊」)、やることはもう何でもよいのですよ。「誰かとしたい」と。

そして、こういう「誰かと何かをしたい」というのは、遠い古来からの人間の子どもたちに共通した気持ちだったのではないでしょうか。

今の世の中は、その「昔からの気持ち」が最も削がれた時代となっていると思います。別の言い方をすれば、「本来の人間の子どもの生き方ではない時代」といっていもいいかと思います。

子どもたちの健全性が失われやすい原因もこのあたりにあるような気もします。

昔はどこもかしこも、子どもたちがウロウロと歩き回って、「遊ぶ相手」を探していました。

でも、今は表をウロウロとすることも時間的にできない、あるいは、そういうのも何だか危うい世の中になってしまっていますが、やっぱり良くないと思います。

上の記事で、NPO の代表の人が、

> 子供同士で遊びを生み出す創造性や喧嘩を解決する人間関係調整力といった「コミュニケーション能力も低下してきているのではないか」

と「創造性」とか「コミュニケーション能力」などに関して言及していますが、そういうものが低下した人々の社会といいうのも、少し先の日本にとって良くはない思うのです。


ここで大学ランキングに話を戻せば、日本人の学力がどんどん低下し続けているのは、詰め込み教育から始まって、


子どもたちが本来の人間の生き方をしていないので、体も頭も含めて何もかもおかしな状態


となっていることが関係していることは、おそらく間違いないと思います。

遊びの中からの発想「こそ」が、人に想像力を与え、あらゆる発想の根幹となるはずです。

縄文時代の日本人から戦前頃までの日本人の子どもたちは、みーんな、ムチャクチャ遊び続けていたであろうことが想像できます。「素晴らしい日本の文明や発想」は、そこから生まれてきたはずです。

昔からある名だたる大企業などにしても、それを興した人たちにガリ勉の人など聞いたことがありません。宿題を真面目にやって塾に通っていた偉人など聞いたこともありません。

日本の小学生が「学校+宿題+塾」スタイルの子どもたちの急増という「超詰め込み時代」に入ったのは 1990年代のことで、たった 20年間ですが、そのたった 20年で、日本の国力がどのくらい落ちたか

国力なんてものはどうでもいいですが、日本人そのものの質と気力がどれくらい落ちたか。

シュタイナーは、詰め込み教育は、その社会を破壊するほどの害悪を持っていると講演で強く述べていました。





戦後の方式の教育なんて必要ない

今回のことを書いていて、ふと思い出すことがありました。

私が北海道から東京に出てきたのは 1982年頃ですが、東京で喫茶店か何かに入った時に、そこにあるモニターで流れていたのは、英国のロックバンド、ピンクフロイドの大ヒット曲『アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール』という曲のプロモーションビデオでした。

学校システムそのものを否定した歌で、この歌の入ったアルバムは、世界で 3000万枚以上売れて、2枚組のアルバムとしては、いまだに世界一の売り上げを誇っています。

そのプロモでは、子どもたちは、国家のために生産を続ける部品としての理由でのみ社会のシステムに組み込まれる様子が描かれます。


『アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール』プロモより

wall-kids.jpg



そして、教師に従順に従うように調教された子どもたちは、最後は「挽肉となって、食料となるために自分で挽肉マシンに飛び込む」という内容のプロモでした。

この歌の歌詞は、一部ですが、こんな内容です。


アナザー・ブリック・イン・ザ・ウォール(1981年)

教育なんて必要ない
思想管理なんて必要ない
教室で陰湿な説教なんて聞きたくないんだ
教師よ、子どもたちを放っておいてくれ

聞いてるか、教師たちよ!
お前たちの生徒を放っておけと言っているのだ!
所詮、すべては壁の中のレンガに過ぎない
お前たち教師もそのレンガに過ぎない


https://youtu.be/Fa2AhZdjuUc



プロモは、最後に「突然、真実に目覚めた子どもたち」が、学校を破壊し、社会を破壊する光景で終わります。


riot-wall.jpg



この歌は今から 36年も前のものですが、その後も同じような状態で主要国の教育は続いているのかもしれないですが、他の国はともかく、日本人の本質は詰め込みや管理教育のようなところにはないと確信しています。


日本人は本来もっと自由だし、放っておいても十分に賢明で頭のいい人たちで、必要なものはいつでも自分たち自身で学んでいける大変に優秀な民族だと思います。


日本は、不必要な勉強で、自分の国の運命の首を絞めていると本当に思います。


ピンク・フロイドのプロモのように破壊はしなくてもいいですが、日本の子どもたちが、


ある日、突然、真理に目覚める時


を私は待っています。

そして、それは誰に導かれるのでもなく、子どもたちが自身で気づかなければならないはずです。



  

2015年10月01日



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▲ 2015年09月30日のBreaking Israel Newsより。記事後半に翻訳記事を載せました。






 

やはりよくわからない中国という国

昨日( 9月30日)、中国で連続爆破事件が起きました。

しかし、報道を読んでも、どうも何だかわからないことが多い感じもします。


中国南西部で連続爆発、7人死亡 警察は33歳男を容疑者と特定
ロイター 2015.10.01

中国南西部の広西チワン族自治区柳州で30日、小包爆弾が相次いで爆発し、少なくとも7人が死亡、51人が負傷した。さらに2人が行方不明になっているという。国営メディアが伝えた。

新華社によると、警察は地元の33歳の男を容疑者と特定し捜査を続けている。

報道によると、爆弾は病院やショッピングモール、刑務所、政府施設など13カ所で爆発。当局はテロの可能性はないとしているという。




> 当局はテロの可能性はないとしている

と最初からしていて、しかも、事件直後から中国当局は、その 33歳の男性だとかいう人の「個人の犯罪」(?)だと断定していたようなんですが、「なぜ、そんなにすぐ犯人の見当がつく?」というのはともかくとしても、14カ所ほどを爆破した上に、中国版ツイッターのウェイボーに投稿された写真を見ると、個人の犯罪というにはあまりにも爆発規模が大きいように見えます。


中国広西チワン族自治区の爆発後の様子(ウェイボーより)

china-chiwan-001.jpg


china-chiwan-002.jpg
Weibo


ビルが倒壊し、車が吹き飛ばされるようなこの爆発を 14カ所連続で1人で?

それにしても、仮にこの事件が個人的な犯罪だったとしても、このレベルの出来事には「テロ」という言葉を当てはめてもいいとも思いますが、語義というものは難しいですね。


そして、少しだけ驚いたのは、翌日の市場の反応でした。

これがテロであるにしても、そうではないにしても、中国の社会不安を露呈するような出来事のような気はして、たとえば、株式市場が動揺するとか、そのようなことになっているかと思いきや、日本、韓国、香港など、アジア市場は大幅高(中国は祝日のため、10月7日まで市場はお休みです)。


10月1日のアジアの各市場の株価
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w-index.com



何が何だかあれですが、それにしても、中国当局が、この連続爆発事件に神経質になっていることは、中国版ツイッターのウェイボーでにおいて、多くの投稿が削除されていることからもわかります。

今朝もまた同じ地域で連続爆発があったのですが、その様子がウェイボーに投稿された時には見ることができていたものが、少し後には下のように「ご指定のページは存在しません」というページになっていて、投稿そのものが消えていました。


ch-ewibo-01.gif
・Weibo



ウェイボーの投稿の削除は、以前の天津の爆発の後に起きた中国各地の爆発の際の投稿でも見られたことで、おそらくは、当局に都合の悪いものは速効で消されるようです。

そんなこともあり、実際に何が起きているのかはよくわからないことが多くなっていまして、1ヶ月以上前の、


何が起こっているのかわからない : 「江沢民逮捕」報道やら、関東では「原子炉の500メートル先で大火災」。そして、市場はパニック一歩手前
 2015年08月24日


などで書いていました、


・各国で相次ぐ爆発事件
・市場のパニック



は継続中であります。

そのような「カオス気味の状態」が継続している中、新約聖書「マタイによる福音書」のフレーズをまたも思い出させてくれる2つの報道を見ました。

今回はそれをご紹介します。


新約聖書「マタイによる福音書」 24章 6-8節

戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。
民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。
しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。



ひとつは、


テトラッドの4回目の「赤い月」は、33年ぶりの「スーパームーンと皆既月食が重なる日」だった。そして、その直前のイスラム教の「犠牲祭」の日に起きた大巡礼の悲劇
 2015年09月25日


という記事で書きました、サウジアラビアの大巡礼での大事故に関してのニュースで、


事故にはイスラエルとサウジアラビアの諜報機関が関与していた


というイスラエルの報道。

もうひとつは、


シリアで空爆を始めたロシア軍が、アメリカ CIA の関連施設を空爆した


というアメリカのウォール・ストリート・ジャーナルの報道です。






 


ロシアとアメリカが出会ったシリア

「2015年9月」30日より、ロシア軍が、シリアで空爆を開始しました。



ロシア、シリア空爆開始…「対テロ」で政権支援
読売新聞 20105.10.01

ロシア軍は30日、シリアでイスラム過激派組織「イスラム国」と戦うアサド政権を支援するため、空爆を開始した。

プーチン大統領は同日、アサド政権からの要請を受けてシリアへの軍事介入を決断し、上院が全会一致で承認した。

シリアでは、米国が昨年9月以降、「イスラム国」への空爆を行っている。ロシアによる軍事介入で、米露が偶発的に衝突する危険も排除できない。




というように、

> 米露が偶発的に衝突する危険も排除できない。


というようなことが囁かれていたりする中、今朝のウォール・ストリート・ジャーナルに下のような記事が掲載されていました。


wsj-russia-usa.gif

▲ 2015年09月30日のウォール・ストリート・ジャーナルより。



「シリアのロシア軍空爆機が、アメリカの CIA が資金提供や武器供給を行い援助しているシリア政府への反乱軍に攻撃を加えたとアメリカ当局は公式に述べた」というものでですが、これは「有料記事」でして、会員ではない人は、タイトルと見出しだけしか読めませんので、私も会員ではないですので、それだけしかわかりませんが、タイトルに続く見出しは、


ロシア軍によって空爆された場所のひとつは、アメリカ CIA と同盟国から資金と武器の提供と、訓練を受けている反政府シリア勢力だった。


ということで、もし、これが本当ならば、


> 米露が偶発的に衝突する危険


という懸念が初日から当たった・・・というより、これが「偶発」ではないというほうが懸念と言えそうですが。

このことに関しては、こういう報道タイトルを見たというだけですので、それ以上は何もわからないですが、「シリア発のいろいろ」というようなこともあるのかもしれません。

シリアという国は、古代より長い動乱の歴史を持つ国で、その度に世界地図が書き換えられるような大きな出来事と共に今に至っています。

そして、サウジアラビアの大巡礼ハッジでの先日の大きな事故についても、「あれは偶発的な事故ではない」という方面からの報道が出ています。





サウジアラビアの大量転倒死は事故「意図されて起きた」という主張

さきほどリンクしました記事でもふれました、サウジアラビアの大巡礼の事故は、その時点でも死者 717名という大変なものでしたが、その後の報道の数を見てみますと、

・死者 769人
・負傷 934人


とい、本当に壮絶な事故となってしまったようです。


この事故は、巡礼の中での「悪魔に石を投げる儀式」というものの中で起きたもので、後述しますが、もともと、この悪魔に石を投げる儀式では歴史的に事故が起こりやすいという背景があったようなのですが、ここに来て、この事故は、


事故ではなく、イスラエルの諜報当局により計画され実行されたものだ


というようなイランの通信社の主張を紹介しているイスラエルの報道を目にしました。

ちなみに、このサウジアラビアの事故では、イラン人が最も多く犠牲となっていて、時事通信の報道によりますと、イラン人の死者は 464人とされています。

そんなイランから出てきた「イスラエルが行った」というこの報道の真偽の判断のしようがないものではありますので、その報道内容を翻訳して載せておきたいと思います。

ここからです。




Iranian News Agency Accuses Israel of Causing Hajj Stampede
Breaking Israel News 2015.09.30


イランの通信社は、大巡礼の転倒死はイスラエルが引き起こしたと非難


イランの報道機関タスニーム( Tasneem )は、 9月24日にサウジアラビアのミナで、殺到する人々が将棋倒しとなり、769人が死亡、1184人が負傷した転倒事故に関して「新しいシナリオ」を報道した。

この事故がイスラエルとサウジアラビアの諜報機関による「仕業」であったとするものだ。その目的は、イラン革命防衛隊のメンバーや、外交官や上級職員を含むイラン当局者を狙ったものだという。

このイランの報道機関は、これらの話は欧州連合( EU )の職員から伝わった情報を引用していると述べ、「サウジアラビアで起きた恐ろしい出来事ついて、ブリュッセルにいるヨーロッパの外交官たちが噂にしていた」と記した。

それによれば、この「事故」は、悪魔への投石の儀式中に、イスラエルのモサド(諜報機関)によって、組織的に準備され、実行されたものだという。

タスニームによると、これらのヨーロッパの外交官たちは、悪魔への投石儀式の際に、人々に殺到を開始させるための可能性について、モサドとサウジアラビアの諜報共同作業の予備的なレポートを見たという。

レポートには、その後、イラン革命防衛隊当局者や、イラン最高指導者アリー・ハーメネイー師事務所の当局者やスタッフたちの誘拐についても記されていたとタスニームは述べる。

また、イラン革命防衛隊の戦略研究室長アリ・アスガール・フラジ博士( Dr. Ali Asghar Fulladgr )や、イラン巡礼団事務所の職員などが行方不明となっているという。

ヨーロッパの外交官たちが見たという、その「予備」レポートの存在確認の信頼性についての外交筋の指摘をイラン当局は認めた。

しかし、イラン当局は、それは可能性のひとつであることを強調、それが、ヨーロッパの諜報機関や、あるいは、ロシアの諜報機関の可能性についても真剣に模索しているという。





ここまでです。

主張はともかくとしても、具体的に、そんなことが計画的に行えるのかどうか。

この「悪魔への投石」は、悪魔に見たてた「ジャラマート」と呼ばれる石柱に対して行うそうなのですが、その場所で意図的に人々を殺到させることで事故を誘発させるということが記事には書かれてあるようですが、そんなことが具体的にどのようにできるのか・・・。


まあ・・・このことは真偽を含めて、よくわからないですが、同じイスラエル・ブレーキング・ニュースの少し前の記事では、イスラム教徒にとっての「悪魔への投石の意味」と、これまでこの悪魔への儀式時に惨事が起き続けていたことが書かれていました。

これも、それまで知らなかった「悪魔への投石」の意味などを知ることにもなりましたので、資料としてご紹介しておきたいと思います。

ここからです。



メッカでの悪魔への投石の儀式で700人以上が圧死
Breaking Israel News

9月24日、サウジアラビアのメッカで、殺到した人々が将棋倒しになり、少なくとも 717人が死亡し、850人以上が負傷した事故があった。

この日は、イスラム教の犠牲祭の祝日であり、200万人以上の巡礼者がつめかけている中、悪魔を象徴している石柱にイスラム教徒たちが石を投げるという「悪魔への投石」の儀式の中で発生した。

メッカへの巡礼ハッジは、イスラム教徒に重要なもので、その中でも「悪魔への投石」の儀式は、すべてのイスラム教徒が行うことのひとつだ。

イスラム教によると、アブラハムは、彼の息子イシュマエルを犠牲に捧げるように神から促された。イシュマエルを説得するために悪魔が3度登場し、そのたびに、アブラハムは悪魔を追いかけ、悪魔に7つの石を投げたとされる。

イスラム教徒たちは、この時の悪魔を表現しているジャラマート( jamarat )と呼ばれる石柱に石を投げる。

しかし、メッカへの巡礼者たちは、その巡礼の際に、過去何度も悲劇に見舞われている。

9月11日のアメリカ同時多発テロのモニュメントの日にも、ビン・ラディン一族の会社が所有するクレーンが強風により倒壊し、107人の巡礼者が死亡した。

1990年には、トンネルが崩壊して、1426人が死亡した。

しかし、今回事故のあった「悪魔への投石」の儀式は、際だって事故の多い儀式とされている。

たとえば、最近の例でも、悪魔への投石の際には、

1994年 270人が死亡
1998年 118人が死亡
2001年 35人が死亡
2003年 14人が死亡
2004年 251人が死亡
2006年 346人が死亡

というように、惨事が続いている。

悪魔の投石で 346人が死亡した 2006年の事故の後、石柱を交換し、巡礼者の数に対応できるように改築したが、今回の事故は起きてしまった。

このメッカへの大巡礼では、その他にも、火災、暴動、ホテルの崩壊、伝染病の大流行など起きている。

サウジアラビア当局は、特定の期間に膨大な数の巡礼者たちが殺到する問題に直面しており、2011年に始まった 2000億円規模の聖地の拡張プロジェクトが完了するまでは、ビザの発行を制限している。





ここまでです。

何だかニュースの羅列のようになってしまいましたが、9月を過ぎても、なお、社会の不安定さは増し続けているような感じは若干します。