謎の“彗星”、ハッブルがとらえる
ナショナルジオグラフィックニュース 2010年02月03日
火星と木星の軌道の間にある主小惑星帯を横切る通常は見られないガスと塵の軌跡に「X」の文字が浮かび上がる。ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した最新画像。
この奇妙な形の天体P/2010 A2は、1月初旬に天体観測写真に写っているのが発見された。彗星のように見えるが、その尾は実は最近起きた小惑星の衝突で生じたちりと考えられている。
不思議なのはハッブル宇宙望遠鏡がとらえたX字型の形だけではない。この天体の核は、頭部のコマのすぐ外側にあるように見えるのだ。これもこの物体が彗星ではないことの論拠になっている。核がコマの外側にある彗星が観測されたことはないからだ。