Africa 'witnessing birth of a new ocean'
BBCニュース 2010.06.25
今回は、上の英国 BBC の記事をご紹介したいと思います。
アフリカが将来的に「ふたつに分断する」ということが発表されたというものです。
ここからです。
アフリカ大陸に新しい海が誕生する

・2005年にエチオピアに60キロの長さに渡って開いた溝は、その後も拡大し続けている。
英国王立協会の科学者によると、アフリカに新しい海洋が誕生しつつあるという。
エチオピアのアファー三角帯で研究を続けている地質学者は、海がアフリカ大陸を2つに分断するだろうと言う。もっとも、普通ならこういう大陸の大きな変化には1000万年はかかるとは思われるのだが、しかし、王立協会の研究者ティム・ライトは、今起きている出来事を「本当に信じられない」と言う。
何百万年というような長い単位で地球の変化を理解してきたライト博士を含む研究チームにとって、エチオピアのアファー三角帯でのこの5年間での変化の規模とスピードは驚くべきものだった。そこでは、あっという間に大陸に断裂が走り、大地がこじ開けられたのだ。
2005年に、この地で、たった10日間の間に、60kmの長さに渡り、8メートルの幅の断裂が開いた。地球内部の奥からの溶融状態の岩石が表面に上がって、大陸の分断を促しているのだ。
地下での爆発は今も続いている。そして、結局アフリカ大陸のその部分は陥没すると思われる。そして、そこには新しい海洋が形成されるだろう。
アフリカ大陸は小さなものとなる
アファーで研究を続けているブリストル大学の地震学者ジェームズ・ハモンド博士は、一部の領域はすでに海面下にあると言う。そして、エリトリアで大陸は20メートルの幅で断ち切られているという。
「結局、ここは分断するだろう」と、彼は BBC に言った。 「そうして、ここには新しい海ができるだろう」。
「この地は2つに引き離され、そして、より深い場所に沈んでいく。南エチオピアの地域とソマリアの近辺に新しい島が形成されるだろう。そして、アフリカ大陸は小さくなり、別の大きな島がインド洋に浮かぶことになる。」
通常なら海の下で起きるこの「新しい海洋の誕生」を直接目撃できることは非常に幸運であると研究者たちは言う。
研究チームは、地球の表面がどのように形成されていくのかを知る手かがりを得る調査を行ないたいと考えている。
地球の形成を観測することにより、収集される情報が、地震や火山噴火などの天災に関しての理解を深めることにも関係するはずだと考えている。
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参考ページ:アフリカ大陸を貫く大地溝帯
アフリカ大陸を東西に貫く巨大な地溝帯

大地溝帯というのは、「数十万〜数百万年後に大地溝帯でアフリカ大陸は分裂する」と予想されている地溝で、特に東リフト・バレーという地溝帯は、ヨルダンから紅海を通って、エチオピア、ケニア、タンザニア、そして、マラウィ共和国までを貫いている総延長が7,000 キロもある巨大な地溝。
参考ページ:
アフリカの砂漠に新しい海が誕生しつつある