2010年09月27日



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NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が土星の周囲にある地球 10 億個分に相当する超巨大なリングを発見



Saturn's New Discovered Enormous Outer Ring -"It could hold one billion Earths"
Daily Galaxy 2010.09.27

土星の周囲に新しく発見された超巨大な外側のリング。「それは、10億個の地球を包み込むことのできる大きさだ」


NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が最近、土星の周囲に巨大なリングが存在していることを発見した。「このリングのボリュームは、その中に地球 10 億個がすっぽりと入るほどの大きさなのだ」と言うのは、ヴァージニア大学の宇宙物理学教室のアン・ヴァービッサー博士だ。彼は、この超巨大なリングの発見者のひとりだ。


「これをどう理解したらいいものか私にはわからないんだよ。これはとにかく巨大だ。しかし、仮にその中に立っていたとしても、その中にいることにすら気づかないだろう。何しろ、このリングは極度に薄くてほっそりとしており、1立方キロメートルの中に およそ20個程度の粒子があるだけというもので、それはほとんど存在さえしていないようなものだ。しかし、確かにそのリングは存在している」。

Ring.jpg


NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が発見した、この土星の巨大なベルトは、土星の周回システムから非常に遠い範囲に存在し、土星のメインのリングの水平面から 27度の角度の傾斜で広がっている。

リングは土星から約 600万キロ離れた所からおよそ 1200万キロメートルの外へと広がっている。

土星の衛星の中でもっとも土星から離れた場所にある衛星フェーベは、このリングの周回の範囲に入っており、多分、このリングの材料の源のひとつであると考えられる。

土星でもっとも新しく発見されたこのリングは、その円光も厚く、その垂直の高さは土星の直径の 20倍程度ある。このリングの中に地球を積み上げていくと、大体地球が 10億個ほど入る計算となる。


「これは驚くべきひとつの巨大なリングだ」とヴァービッサー博士は言う。

「もし、このリングを地球から見られるとしたら、土星の両側に満月が2つ並んだ程度の幅で見えるだろう」(実際には肉眼では見えない)。

リング自体はとても薄い。そして、これは細い多数の氷と塵から構成されていると思われる。スピッツァー宇宙望遠鏡にある赤外線の観測装置がこのベルトが放つ非常に低温の塵の輝きをキャッチしたことで、このベルトは発見された。

2003年に観測が始まったスピッツァー宇宙望遠鏡は現在、地球から 1億700万キロメートルの位置にあり、地球を追いかける形で太陽を回る軌道上にある。

今回の発見は、土星の衛星の1つに関しての長年の謎を解決する手助けとなるかもしれない。

土星の衛星イアペトゥスは、奇妙な姿を見せている。衛星の片方の再度は明るく、他のサイドは完全に暗いのだ。その様子はまるで、東洋の「陰陽」のシンボルマークのように見える。天文学者のジョヴァンニ・カッシーニが、1671年に初めてこのイアペトゥスを発見した。そして、後に、その衛星が暗い側面を持つことがわかった。これは彼にちなんでカッシーニ・レジオと名付けられた。

NASAのカッシーニ宇宙船が撮影した土星の衛星イアペトゥスの衝撃的な映像は、オンライン上で見ることができる。

Iapetus_PIA08384-260.jpg

・土星の衛星イアペトゥスの写真。


今回の土星の最新の発見は、カッシーニ・レジオの説明の手助けとなるかもしれないという。天文学者たちは、衛星フェーベと衛星イアペトゥスの間が物質で繋がっていると考えており、この新しいリングはその関係性の証拠となるようだ。

このリングの可視光望遠鏡での観測は難しい。

その小片は広がっており、特に土星の外側の太陽光が弱い位置ではリングを構成する物質のがあまり可視光を反射しないため、このリングを可視光望遠鏡で見ることは難しいのだ。

冷たい物質というのは、赤外線か熱放射で輝くのだが、その性質のお陰で、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡は、このリングの塵の冷たい輝きを感知した。その温度はマイナス 316度に達するという。


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