2010年10月17日



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海の終焉: すべての海流が死につつある(1)



今回ご紹介するのは、かなりショッキングな記事です。

それは「世界の海流が止まりつつある」という内容のものです。

これがこの記事の筆者が言うように、原油分解剤コレキシットのせいなのかどうかはわからないですが、原因は考えなくとも、海流が止まってきていることは事実のようです。下の図は上が2004年のメキシコ湾の海流。下が今年の9月の海流。赤などの色は早さを示します。海流の勢いが小さくなっているのがわかります。同じ季節のものですので、季節的な原因ではないようです。

2004年9月5日のメキシコ湾の海流の状況
gulf_040905_vel_anot.jpg


2010年8月22日のメキシコ湾の海流の状況
gulf_100822_vel.jpg

海流が消滅していっているのがわかります。


なお、この記事には「境界層」とか「渦度」とか「熱塩循環」とか、日本語にしても意味のわからない専門語が多く出ます。ふだんは専門語はなるべくわかりやすい言い回しに変えて訳すのですが、しかし、今回は変えようがありませんでしたので、専門語もそのまま載せています。申し訳ないです。オリジナル記事は大変に長い論文ですので、何回かに分割します。

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The North Atlantic Current is Gone
Europe Busines 2010.10.05


北大西洋海流が消えた


最新の衛星からのデータによると、北大西洋海流はすでに存在しておらず、また、ノルウェー海流もすでに存在していない。

これら2つの暖流は、それぞれに名前がついているだけで、実際には同じ海流のシステムの一部になっている。

すべての海流は地球の熱調整システムの重要な位置を占める。北大西洋海流とノルウェー海流は、アイルランドと英国を凍結から守り、また、スカンジナビア半島の国々が異常に冷え込むことも防いでくれていた。そして、地球全体が再び氷河期に入ることをも防いでくれていたのだ。

下の図にある熱塩循環システム ( Thermohaline Circulation ) は、現時点ですでに死んでいる場所と、死につつある場所にわけられる。

大西洋を通って動く温水のこの 「 川」 は、南大西洋海流、北ブラジル海流、カリブ海流、ユカタン海流、ループカレント、フロリダ海流、メキシコ湾ストリーム、北大西洋海流、そして、ノルウェー海流などいろいろな名称で呼ばれる。


1-Thermohaline_Circulation_2.gif

・この熱塩循環は、海洋ベルトコンベアなどの名称で呼ばれる。


色をつけた暖かい水に冷たい水を噴射させる大学レベルの物理学の実験がある。これにより、温水流の境界層を見ることができる。もし、そこに油を加えたなら、それは温水流の境界層を分解して、効果的に渦度を破壊してしまう。

そして、これこそが今、メキシコ湾で、そして、大西洋で起こっていることだ。

カリブ海から西ヨーロッパの端に至るまで流れるすべての『温水の川』がすでに死んでおり、これは、オバマ政権が BP に使用を許可し、ディープウォーター・ホライズンからの原油流出の規模を隠すために使われた石油分解剤コレキシット( Corexit )が原因だと考えられる。

コレキシットはおよそ 200万ガロン( 750万リットル)使用され、また、他の種類の分解剤も数百万ガロン使用されたが、これら分解剤は、数ヶ月にわたって流出し続けた2億ガロン(7億5000万リットル)の原油を海底に沈める結果となった。

これら分解剤は、流出原油の規模を隠すことに多いに役立ったはずだ。

しかし、現在、メキシコ湾の海底を清掃する効果的な方法は存在しない。メキシコ湾の海底の半分程度は原油で覆われていると見られる。

その上、原油はアメリカ東海岸と北大西洋にまで流れた。これらの海底を清掃する効果的な方法もまた、まったく存在しないのだ。

また、様々な報告をまとめると、原油が海底の複数の地点で流れている可能性がある。これは、たとえどこかの場所の海底を清掃するテクノロジーがあったとしても、大西洋の熱塩循環のダメージを修復するための方法にはならないことを意味する。

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続きは 、 すべての海流が死につつある(2) です。

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