2010年11月15日
(訳者注) このアデン湾のあたりは、現在、米軍とフランス海軍の軍艦が大集結しているという情報がある場所で、地政学的にも興味深い場所ですが、地質学的にも今回の異変は極めて注目すべき現象だと思っています。また、今回の群発地震は、私が1年以上前にずいぶんと没頭して調べていた「深さ 10キロメートルの震源の地震」との関連として興味深いものですので、その過去記事もいくつかリンクしておきます。
今回のオリジナル記事の筆者は、深さ10キロの地震ばかりが続いていることに異常さを感じていますが、この「10キロ地震」は、2009年の3月くらいに地球全域で一斉に始まりました。私はその時を覚えています。その後は地球各所の特定地域では頻繁に見られました。その不思議さは、「大体10キロ」なのではなく、「完全に10.0キロ・ジャストの深さ」なのです。群発地震として発生することが多いです。原因はわからないですが、ずっと興味を持っていた現象です。
また、これと関係して思い出すことがあります。
近い将来、アフリカ大陸は「大地溝帯」という地溝を基点として東西に分断するという学説です。これに関しては、 In Deep で、
・近いうちにアフリカ大陸が2つに分断されるかもしれないとの研究
という記事を記したことがあります。
この地溝帯に関しては昨年ちょっと調べたことがあり、こちらに資料があります。ちなみに、今回の群発地震の場所はこの大地溝から近いですが、直接その上というわけではありません。
▲ 赤いラインの東リフトバレーという地溝帯からアフリカ大陸は将来的には分断するという学説が最近では一般的になっています。
インドネシアで島が隆起し、アラビア半島で異変が起きているという状況は、地球規模での地殻変動として見てみると、いろいろと考えることは確かにあります。とはいえ、やはり見守るしかないのが現状なのかもしれません。
Major Earthquake Swarm off Yemen – Trouble??
Modern Survival Blog 2010.11.14
イエメンで大規模な群発地震発生 - 何か起きている?
(※ 写真の日本語は訳者によります。また、写真の地震発生状況は 11月15日午前10時前後までのものです)
イエメンの沖合いで何かが起きているのだろうか?
11月14日の早くから、かなりの数の群発地震が発生しており、それは現在(11月14日の午後)も進行している。
イエメンの沖合のアデン湾と紅海が重なり合う海域で、マグニチュード 4.5から 5.4に渡る規模の自信が総計で 30回以上観測されているのだ。
震源の深さは多くが 10キロメートルだった。これは詳細に見てみると、実に何か異常な感じが見受けられる興味深い現象だ。なぜかというと、今回の群発地震のうちの 20の地震が正確に 10.0キロメートルちょうどの深さで発生しているのだ。
これらの群発地震は、石油と貨物輸送のルートでは世界でもっとも活発な航路の中央で現在も発生し続けている。
イエメン沖での地震発生場所のクローズアップ
群発地震が発生している場所は、アラビアプレート、ソマリアプレート、そして、ヌビアプレートが交わる地殻構造上の境界線地域にある。周囲には火山群がある。
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参考資料:ブログ「地球の記録」より
・世界の地震と震度10km地震の分布の比較 (2009年05月13日)
▲ 2009年3月から始まった深さ 10キロメートル地震の4月から5月の分布図。これはマグニチュード2.5より大きなものだけです。
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