2010年11月17日
複数の女生徒が突然、未知の言語を話し、地面の上をのたうち回った
数日前に、テレグラフの「悪魔払いの秘密を公開するポーランドのカトリック教会」という記事を紹介しましたが、今回のトリニダード・トバゴの事件も、記事の後半にカトリック教会の聖職者が出てくるので、まあ、そういう系統の事件なのかもしれません。私は詳しくないですが、この中米カリブ海の諸国では様々な宗教が入り交じっていて、ディープなものも多いですので、「悪魔」という概念も多方面から出やすいのかもしれません。
精神的な意味合いも含めて(あるいは悪魔がいたとしても)、不安定な時代には世界中で「憑きもの事件」がとても多くなりますので、いろいろなことと平行して「悪魔憑きの時代」も始まったりするのかもしれないです。
Panic after ‘Devil attack’ at school
ガーディアン 2010.11.11
「悪魔の攻撃」によってパニックに陥った学校
▲ トリニダード・トバゴのモルーガにある学校の外の地区で搬送を待つ学生。
11月10日、トリニダード・トバゴのモルーガにある複合学校で、17人の女生徒が奇妙な症状に陥ったことにより学校はパニックに陥った。女生徒たちは、最初に吐き気と頭痛の発作に見舞われた後に、地上を転げ回り、お互いに喧嘩を始め、そして、奇妙な言語でお喋りを始めたのだ。
女生徒の中の2人は、建物の手すりから外へ身を投げ出そうとし続けた。もし、周囲の人たちに制止されなければ、飛び降りているところだったという。
他の学生たちは、これを「悪魔の攻撃」と思い込み、その後、学校は大パニックに陥った。
この出来事は、学校の第1校舎で昼食の時間に突如始まり、そしてまたたく間に他の場所へと広がっていった。
その光景を目撃した第5校舎にいた学生ケルン・モリヌー君は、「女の子たちの目玉がグルグルと回り出して、視線が上に飛んでしまったんだ。それで、これはおかしいなと思っていたら、その後、突然、女の子たちは地面の上でのたうち回り出したんだよ」と語った。
その後、数人の生徒たちや教師が協力して、女生徒たちを多目的ホールへと運んだ。女生徒たちの多くはすでに意識が朦朧としていたという。
モリヌー君はその状況を思い出す。
「女の子のひとりが聞いたことのない変な言葉で話し出したんだよ。何を言っているのか全然わからなかったよ。感じとしては・・・そうだなあ、シェブバベベブ・シェヘヘヘヘヘー(原文: shebbaberbebeb shhhhee )というような感じで聞こえたね。そして、彼女たちは異常に力があったんだ。彼女たちを抑えるのに、僕たちのほうが怪我をしそうなほど、その時の彼女たちには腕力があった。彼女たちの多くにはアザができていた」。
モリヌー君は、彼女たちに乗り移った悪魔がコミュニケーションをしてきたと主張している。
「僕はその悪魔に、女の子たちの何を求めているのかを尋ねたんだ。そうしたら、悪魔は、彼女たちの命が欲しいと言った」。
事件後、ローマカトリック教会の聖職者(ジョセフィーン・チャールズ師、デボラ・チャールズ師、パストル・ゴードン師の三名)が、学校を訪問し、学生たちに聖水と祈りを授けた。
学校には6台の救急車と警察隊が到着した。
プリンセスタウン行政区の消防署は、問題の原因を探るためのいくつかの環境テストなどをおこなった。その結果、環境的には特に吐き気や頭痛などを誘発する原因物質は見つからなかったという。
匿名を希望するある教師は、2週間前にこの学校にきたオリシャ( Orisha =キューバなど中南米で崇拝されている宗教)の女性について言及した。そのオリシャ女性は学校のスタッフと口論になり、女性は、学校当局を脅迫する言葉を残したという。
もうひとりの教師は、「この学校は墓地の上に建てられているのだ」と言った。しかし、近隣住人はここが墓地だったということに関しては否定している。
謎の状態に陥った 17人の女生徒は、検査のためにプリンセスタウンの病院に搬送された。
トリニダード・トバゴの文部省長官クリフトン・デ・コテウ氏は、その生徒たちには医学的な治療が必要だと認識していると述べた。また、他の生徒たちもカウンセリングを受ける必要があるとした。
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悪魔の輪郭