2010年11月27日



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「何度でも起こるビッグバン」の記事の追記: Aoen について



(訳者注) 本日、「宇宙物理学の第一人者ロジャー・ペンローズが発表した「何度でも起こるビッグバン」」という記事をアップした際に、元記事に何度も出てくる「 Aeon 」という単語の適切な訳が見いだせずに、そのまま原語で書かせていただいたことを記したのですが、この記事をアップした後、メールをいただきました。

私が不明だった「 Aeon 」という単語についてです。これはアレイスター・クロウリーのタロット(トート・カード)にある名前だと知りました。

調べてみると、この「Aeon」という単語はオカルティズム方面でも大変頻繁に出てくる有名な概念のようです。上のビックバンの記事は科学記事ですが、その主役である宇宙物理学の第一人者ロジャー・ペンローズ博士が、そのような、もしかすると、曖昧にも捕らえかねない単語を、宇宙の歴史理論で使っているということを興味深く感じましたので、外殻だけですが、ご紹介します。

なお、訳語に関してですが、アレイスター・クロウリー版のタロットの日本語訳では「永劫」となっています。未来永劫の永劫です。
そこで本然と悟ったのですが、 Aeon の訳は、

・分割された永劫

でいいのではないかという気がしてきました。
無限の中に存在する分割です。

前記事に合わせますと、「ビックバンは無限に続く宇宙の歴史の区切り」という感じになりそうな感じです。


アレイスター・クロウリーのトート・タロットに描かれた「 Aoen 」

アレイスター・クロウリーについては、述べる知識を私は持ちません。簡単な歴史等は、こちらなどにあります。

そのクロウリーはトート・タロットという自らの解釈でのタロット・カードをリリースしており、そこに古来からのタロットにはない「The Aeon (永劫)」があります。

ずいぶん昔ですが、十代の頃、私は何となく暇な時に趣味でタロットをやっていて、これが特に恋愛占いなどで強烈に当たるのが学校などで評判となり、「見てくれ見てくれ」と言われて(他の高校から来た人までいた)、何だかイヤになって封印して、そのまま何十年もやっていませんが、私の知っているタロットは古代エジプト解釈のもので、このクロウリー版は知りませんでした。

あまり詳しく書いても仕方ないですが、タロットカードは全部で 78枚からなっていて、そのうち1枚1枚個別に名前がついているカード 22枚を大アルカナといい、こちらが重視されることが多いです。(もっとも私が子どもの頃に覚えた「ケルト十字法」という占いの方法は、大アルカナと小アルカナ 78枚を全部使う方式でした)

その大アルカナ 22枚で、古来からのものとアレイスター・クロウリー版タロットでは「 5枚」だけ違うものがあります。その中のひとつが、今回のテーマである「 Aoen (永劫)」です。

これは、大アルカナ番号 20「 XX 」に位置しており、古代タロットでは、「 JUDGEMENT (審判)」に相当するものです。つまり、トート・タロットでは、「審判」カードはないということです。

この「XX Aoen」カードの意味を探ることで、元の単語の意味も少しはわかるのではないかと思って調べてみました。

XX Aoen の図柄

nkcrowleytarotaeon.jpg


なお、タロットカードには、一般的に正位置と逆位置という概念があり、置かれたカードが「正面に向かって上下どちらに置かれているか」で意味が大きく異なる場合があります。


light-shadow.jpg

▲ 左が正位置、右が逆位置。いい悪いの問題ではありません。違う意味になる場合もあるということです。そのあたりは解釈者の判断。

corax.comという海外サイトによりますと、 Aoen の意味は以下のようになります。


以下は抄訳です。

XX - The Aeon


解放と贖罪の象徴としての水瓶座の木星と土星

元素:火

生命の樹:マルクト(王国)からホド(栄光)まで

要素:火

ナンバー:20 あるいは XX


Aeon は、時代に影響される時間と変化。それは、解放と希望と贖罪と同様に、最終性と破壊を意味する。

Aeon は、伝説の不死鳥フェニックスを象徴する。
成長と衰退の生命の環を本当に理解するための時間の洞察を表す。

このカードは、物事を、より高いレベルから見なければならないことを私たちに語っている。時間が新しい方向に向かい、そして、私たちが新しい「ユートピア」をつくるためには、より良い総合的な視点を持つことが必要となる。


意味の傾向:出生、再生、変容、ユートピアの実現

正位置:統一された知識、隠れた能力の解放

逆位置:誤った認識、自己欺瞞



なお、上の解説ではこの絵柄が、伝説の不死鳥フェニックスを表すとありますが、日本の Wikipedia では、 中央に描かれているのは、エジプト神話の神「ホルス」だと書かれています。

horus.gif

▲ エジプト神話の神、ホルス。

ホルス

ホルスは、エジプトの神々の中で最も古く、最も偉大で、最も多様化した神である。通常は隼の頭をした男性として表現される。

ホルスは、ホルミオスの名ではライオンの外観をとり、ハルマキスの名ではスフィンクスになる。時代とともに、その姿は隼から人間の姿をとるようになる。ホルス信仰が発展するにつれて、ホルスは幼児神とも考えられるようになった。母神イシスの膝に乗った幼児(ホルサイセ・ハルポクラテス)として表現されるものもあり、これはキリスト教における聖母子像の原型とも考えられている。

ローマ時代には、ホルスは兵士に姿を変え、これは聖ゲオルギウスの原型となる。ホルスの元素は、大気と火。その色は、一般には黒、赤、白である。


ホルスより。


なお、タロットには上の「正位置:統一された知識、隠れた能力の解放」や「逆位置:誤った認識、自己欺瞞」など書かれてありますが、あくまで便宜上のものと考えたほうがいいように思います。

基本的に、占う問題により答えの方向性は違い(恋愛と仕事では違う方向性になるなど)、実際の解釈は「無限」だと思います。