2010年12月01日



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米国北部で異常な割合で増え続ける「鳥類のくちばしの変形」。原因もわからず



Record Rate of Beak Abnormalities in Alaskan Birds
The Epoch Times 2010.11.30

アラスカの鳥に記録的な割合で増え続ける鳥のくちばしの異常

アラスカの多くの鳥類で発生している、くちばしの変形を伴う異常成長の現象は、深刻な環境問題を示唆している可能性がある。

鳥のくちばしの奇形は、これまで記録された中でもっとも高い割合となり、アラスカだけではなく、ブリティッシュコロンビア州やワシントン州など、米国北西部の他の地域でも、鳥類の成長に影響を与えている。

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・くちばしが変形したコガラ。


米国北西部で、コガラとカラス類の鳥類の間に広く、専門的に「鳥ケラチン(角質)障害( avian keratin disorder )と呼ばれる症候群が発生している。これは、鳥のくちばしのケラチン(角質)が過度に成長していしまう症状だ。これは、皮膚、足、爪、さらに羽の外観を損なう傷となって現れることもある。

鳥のくちばしは、鳥の食事、自らの体の清掃などに重要な役割を持っているため、鳥類にとってくちびるの異常は深刻な問題だ(食べたり清掃したり、ヒナにエサを与えることができなくなる)。

「現在広がっているこれらの奇妙なくちばしの変形の流行は、割合から言えば、通常の野生の鳥で考えられる 10倍以上の率に達しています。何より懸念されるのが、我々がいくら原因を調査してもわからないのです。つまり、いまだに原因不明なのです」と、アメリカ地質調査所( USGS )の生物学者、コリーン・ヘンデル氏は言う。


コガラのくちばしの変形が最初に見られたのは 1990年代の初めだった。その後、毎年、奇形のコガラの数は増え続け、成鳥の個体のうちの 6.5パーセントに変形が見られるようになった。2,100羽のコガラが外観に何らかの異状が見られる。

コガラ以外でも、くちばしに変形を持った鳥類は増え続けており、カラスは、成鳥の 17パーセントが変形を持っている。

角質障害の原因は、今のところ生物学者にとっても謎だ。 生物学者たちは、環境汚染、栄養不足、ウイルス、真菌、または寄生虫の感染が原因ではないかと推測している。

もっとも考えられる原因は環境汚染物質ではないかと考える科学者たちは多い。過去には、類似した鳥類の変形が、カリフォルニア州五大湖の汚染物質の有機塩素系化合物や、セレンの流出のような環境汚染の結果であったことがあった。

今、鳥の変形は、米国北西部の全域で多くの異なる鳥の種の間に渡って広がり続けている。


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参考資料1:他の写真

GIGAZINE の「汚染が原因か?アラスカで急増する鳥のくちばしの奇形の謎」より。

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▲ 健康なくちばしの状態のコガラ。


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▲ 上下ともくちばしが異常に伸びてしまったコガラ。


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▲ エサをうまく食べられなくなる。


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参考資料2:アラスカの実情

汚染された海洋(ナショナルジオグラフィック)より。

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▲ アラスカ州バローのサファイヤ色をした海岸域がゴミ捨て場と化している。海に捨てられたゴミはなかなか分解しないため、ゴミが散乱し、地下水も汚染され、さらにゴミをエサと間違えた海洋生物に危害が及ぶこともある。


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▲ エクソン・バルディーズ号から流出した石油がアラスカ州の海岸線に広がる