(参考資料1) 厚生労働省プレスリリースより。
ギラン・バレー症候群
両側の手や足の力が入らなくなり、しびれ感が出た後、急速に全身に広がり進行するギラン・バレー症候群は、医薬品によっても引き起こされることがあります。主に、インフルエンザやポリオなどのワクチン、インターフェロン製剤、ペニシラミン、ニューキノロン系抗菌薬、抗ウイルス薬、抗がん剤などでみられることがあるので、何らかのお薬を使用していて、次のような症状がみられた場合には、放置せずに医師・薬剤師に連絡してください。
「両側の手や足に力が入らない」
「歩行時につまずく」
「階段を昇れない」
「物がつかみづらい」
「手や足の感覚が鈍くなる」
「顔の筋肉がまひする」
「食べ物が飲み込みにくい」
「呼吸が苦しい」
(参考資料2) 1976年の米国での集団発生・ギランバレー症候群より。
米国では、1976年に豚インフルエンザが発生した際に製薬会社などの圧力を受け、米国政府が米国民4000万人にワクチンを接種したが、このワクチンはギラン・バレー症候群という末梢神経障害の副作用を起こし、全米で約50万人がこの副作用に苦しみ、数十人が死亡する結果となった。
Confirman en México brote de Guillaín Barré
Prensa Latina 2010.12.13
メキシコでギラン・バレー症候群の発生を確認
12月13日、メキシコのベラクルス州の保健当局は 30例のギラン・バレー症候群の発生を確認したと発表した。
そのうちの 2名の患者は死亡した。
州保健局の秘書官パブロ・アナヤ・リヴェラ氏は、患者から採取されたサンプルは、世界保健機構( WHO )の米国アトランタにある研究分析施設で調査されると述べた。
秘書官によると、死亡した 2名には共に既往症があったという。他の患者は、何名かは自宅で回復に向かっており、その他は、ベラクルスとリオ・ブランコの病院で治療を受けている。
「原因は今のところ特定されていない。しかし、これは多分、気温が平年より低いために呼吸器疾患が増えており、その影響も考えられるのではないか。少なくとも、ワクチン接種の後遺症ではないはずだ」と秘書官は述べた。
また、患者は4ヵ月の幼児から 70歳の高齢者までの多岐に渡っていることを明らかにした。
ギラン・バレー症候群は、急性のミエリン機能障害(注/ ミエリン=神経シグナルの伝達機能をもつ)であるので、主に筋肉を動かす運動神経が障害され、四肢に力が入らなくなる症状を持つ。
ギラン・バレー症候群を引き起こす正確な原因はわかっておらず、自己免疫によるものであるとする考えが一般的だ。およそ半数の例では、前駆症状として、咽頭発赤、扁桃炎など喉の症状や、急性胃腸炎、または咽頭痛や微熱など風邪と似た症状が現れる。
スペインに拠点を置くギラン・バレー症候群のサポートグループによると、手術の後に発症した例などもあるという。
同グループでは、稀なケースではあるが、他のリスク要因として、狂犬病の予防ワクチンとインフルエンザの予防接種の後に発症した例が見られることを注意した。
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