2011年01月10日



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英国でオーク突然死病により数百万本の木が突然死を続けている



強靱な裸子植物さえをも絶滅の方向に導く、治療法の存在しない「オーク突然死病」が急速に拡大しており、英国ではサッカー場 4000個以上の面積の森林の木が消失中

(訳者注) 記事下に、日本のナラ枯れのことと、あと何だか脱線して変な抜粋など、いろいろと本文以外のオマケが長い記事になってしまいました。個人的には結構ショッキングなニュースなんですよ。



Sudden death for thousands of trees
テレグラフ 2011.01.10

大量の樹木が突然死

木の「口蹄疫」とも言われる致命的な感染病がイギリス全土に蔓延し、たくさんの英国の森を消し去り続けている。

Sudden-oak-death.jpg

・英国の木々が真菌による病気の脅威にさらされている。この病気に現在のところ治療法は存在しない。


オークの木(ブナ科の木の総称)の突然死は、オークの大量枯死が起きていたアメリカから英国に輸入されたオークからもたらされた。それはこの10年間進行し続けており、拡大の速度を急速に上げている。

公式には、カシ突然枯死病菌( Phytophthora ramorum )によるオーク突然死病と呼ばれるこの病気は、オークの木への感染を経て、今はツツジとカラマツ( Japanese larch )にも大規模に広がっている。

昨年は、英国の西部地域に沿って突然死病が拡大していった。その中には、イギリス林業委員会が管轄する 120の森林地区も含まれる。また、英国の自然保護団体ナショナル・トラストの持つ 20の森林地区と、ウッド・トラストが保護する2つの森林地区にまで突然死病は拡大している。

これまでにすでに 400万本の木が切り倒されている。

気候変動により、予想されるより暖かく湿った気候状況が病気の蔓延を促す可能性もあり、近い年にさらに多くの木が切り倒されると予測される。


残す木と切り倒す木の選別作業は現在も続けられているが、最新の選定で、サマセットにあるクヮントック丘陵では、土地の管理者が 50,000本の木を切り倒さざるを得ない状況となった。この場所では、ナショナル・トラストが 10,000本の木を切り倒している。

森林の所有者たちは病気にかかった木を切り倒すためのコストに悩まされている。また、森林を散歩する人たちに対しては、靴の消毒を必ず行うように訴えている。この病気の原因は突然枯死病菌という真菌によるもので、靴に菌が付着することによって他の地域に広がっていくのだ。


サマセットの森林所有者であるフィリップ・チェンバーズさんは、現在は木材の供給過多の状態で、木材の価格や価値は非常に低いにも関わらず、病気のために木を切り倒さざるを得ない状況だと訴える。

彼は、この状況をかつてこの国(英国)に蔓延した口蹄疫パニックの際の牛の選別と比較する。その際には農家の人々は牛を選別して殺処分することを強制された。牛は殺処分だったが、木の場合は切り倒す。


イギリス森林委員会から派遣される専門家たちは英国の全域で点検を行っており、どこで病気が発生しても選別することを命じている。

病気は早い速度で進行する。成長障害があり、全体が黒ずんでくる。そして、葉が弱り、最後は枯死する。この病気は、ツツジやツバキなどの園芸用の樹木にも影響を及ぼすことがある。


森林委員会のチャールトン・クラーク氏はこう言う。

「英国では、サッカー場 4,400個分に相当する面積のカラマツ林がこの病気に感染していることがこれまでに確認されており、同時にその広さに相当する森林で、病気に感染した木が切り倒されたか、あるいは今後、切り倒される」。

この病気に対する治療法は今のところは存在しない。

クラーク氏は、英国南西部のカラマツは全滅する可能性があると語った。

この突然死病の発生は、英国に古来からある在来の樹木に対しての脅威ともなっている懸念材料のひとつだ。

すでに英国では、蛾によって媒介する感染症の蔓延によって、栗の木が英国全域で切り倒されているが、ここにオーク突然死病というもうひとつの病気が加わり、それは今、英国中の膨大な数の木を枯らせ続けている。




(訳者注) 英国もひどいことになっているようですが、日本もナラ枯れの進行が非常に激しいです。全国ナラ枯れ情報から最近のナラ枯れに関する報道です。

「ナラ枯れ」が4.6倍に急増 (中国新聞 2010年12月18日)
ナラ枯れ急拡大、昨年の2・7倍に 猛暑影響、横手、羽後でも確認 (さきがけ 2010年12月15日)
「ナラ枯れ」東北全体に 青森、岩手でも初めて確認 (河北新報 2010年12月11日)

これは英国や日本だけの問題ではなく、程度の差はあれ、どこの国でも同じように森林の消失は起きていて、根本的な対策は立てられていないようですので、数年、あるいは、数十年でこの世から森林は相当消えていくのは避けられないかもしれません。

最近、鳥や魚が死ぬニュースが話題でしたが、それ以上のペースで「植物の絶滅」というのは続いているようです。

ちなみに、きわめて個人的な話となりますが、今回のニュースがショックだったのは、この英国で突然死病で死んでいる植物の中にカラマツが含まれていたことです。

カラマツというのは裸子植物に該当します。

このあたりを書き始めると、止めどなく続くのでヤメますが、とにかく、私は裸子植物のファンなのです(何か変態っぽいな)。

人類が滅びても、被子植物が絶滅しても、裸子植物は結構生きていくのではないかと考えていただけに、今回の出来事を見ると、予想以上に地球の状態は厳しいと考えざるを得ません。

あまり関係のない参考資料ですが、以前、クレアなひとときというブログに書いた、私の「裸子植物への熱い思い」(笑)の記事を一部転載しておきます。
ここに被子植物と裸子植物の違いと、そして、「裸子植物がいかに頑健な生命であるか」が書かれてあります。

その裸子植物が絶滅し始めました。
人類が生存していることが不思議でなりません。



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人類の進化の可能性(2):裸子植物が行う暗黒での光合成 より抜粋
クレアなひととき 2010年05月28日(現在は非公開)

葉緑素はどうして緑色になるのか

さきほど夢に老婆が出てきて、「月の光でも植物は光合成を普通におこなえるぞよ」というようなことを言っていたのですね。語尾の「ぞよ」は適当ですが、夢の中で私は、「そりゃまあ、月の光も光だから弱い光合成くらいは多少はやってんだろうとは思うが・・・」と言うと、老婆は、「ふっふっふっ」とイヤな笑いを残して去っていったのでした。

ここでふと目が覚めたのですが、夢でなんか言うのはたいていは男性で、つまりジイサンが多く、バアサンは珍しい。そのあたり、やや気になって、夜中の1時頃だったのですが、起きまして「月の光 光合成」でググッてみました。

すると・・・いろいろと出てくるのですが、とりあえずひとつ意外なことがわかったのです。「葉緑素はどうして緑色になるのか」なんてことはもう何百年も前からわかっていたことだと思い込んでいたのですが、これが判明したのは、つい最近。しかも、最近も最近の先日2010年4月18日のことだったようです。

解明したのは、大阪大学、名古屋大、立命館大学などの教授からなる共同研究グループというかなりの大ごとだった模様。

植物や藻類の中で葉緑素が緑色になる反応のしくみを解明

実験の内容と概要は、こちら(PDF)にあります。この書類のこの部分にそのあたりがわかりやすく書かれています。
葉緑素を作るメカニズムに関してはこういうことだったようです。


ダイズを暗いところで芽生えさせると緑にならないで黄色い “もやし”になってしまいます。これはダイズなどの植物では、緑色のもとになる葉緑素を作るための最終段階ではたらく酵素が光を使ってはたらくためです。

これに対して、クロマツやドイツトウヒなどの裸子植物の芽生えは暗いところでも葉緑素を作り緑色になることができます。また、多くの藻類やラン藻、光合成細菌も暗所でも緑になる能力をもっています。植物の種類によって芽生えが緑化する能力に違いがあることは、一世紀以上前にドイツの植物生理学者によって報告されていましたが、それがどのような仕組みの違いによるのか長い間分かりませんでした。


へえ・・・。
一般的な「被子植物」というのは光がある状態でないと、緑色になることはできないようなのですが、裸子植物というものでは「光がなくても光合成ができる」と。要するに、「暗闇で光合成できる植物たちがいる」と。

この被子植物とか裸子植物とかの分類ですが、この地球上にあるほとんどの植物は被子植物となっているようで、被子植物の花の形態というサイトによると、

・被子植物 約 250,000種
・裸子植物 約 1,000種

という比率で、被子植物(光がないと光合成できない)の数が圧倒的のようです。

存在の数としてはマイナーな裸子植物ですが、その種類は、日本の裸子植物によると、ヒノキ、ソテツ、イチョウ、マツ、スギなどだそう。

rash.jpg

これらは「闇の中で光合成のできる」ということのようです。

この中の「ソテツ」という響きにソソられます。
どうにも古代の植物のイメージがある。

観葉植物の販売サイトのゆりどろのソテツの説明にはこうあります。

顕花植物として一番最初に現れたのがソテツの仲間です。化石の分類では古生代約2億年位前にシダ植物から進化し、胞子に代わり精子が卵子と受精するという完全な雌雄別のある植物が蘇鉄類となったようです。

中生代の恐竜が栄えた後期ジュラ紀から白亜紀(約1億5千年前)にかけての時代の最盛期を迎え、その時期には広く地球上を覆い、その頃の化石は日本の北海道や栃木、高知などで大量に発掘されています。その後より進化した植物に徐々に駆逐され、現在は他の植物と競合の少ない海岸、砂漠、岩磔地帯に生き残っている種が多くみられます。



2億年くらい前なら、もう地球には酸素も豊富だったとは思いますが、あるいはその頃、「太陽があまり当たらない暗い時代」があったりして。

太陽があまり当たらない環境だと被子植物の多くはうまく育てず、ものによっては全滅するはずですが、これらの裸子植物は、気温次第でしょうけれど、うまくいくと暗闇の中で生きていける

PDF書類には、「多くの藻類やラン藻、光合成細菌も暗所でも緑になる能力をもっています」とあり、被子植物以前の植物全般に暗闇でも光合成ができる能力があるということかもしれないです。そんなこんなで一晩調べていたら、夜があけてしまいました。


なんで、こんなに光合成にこだわってしまったかというと、以前、コメントで、「薔薇十字」の修行をされているオカルト関係の方がこう書かれていたからです。ちょっと長い引用になってしまいますが、その部分を引用させていただきます。


シュタイナーが言う体内における光合成の件、これは明らかにオカルトに聞こえますが、薔薇十字の伝統に生きる者は本気でこれを実践します。狂気の沙汰と言われようと、呼吸による身体内の炭素の把握はぼくらの最重要の関心事です。これは呼吸の行とよばれます。

ぼくら薔薇十字の徒は人間の本来のバランスを取り戻そうとします。呼吸の行というのは人間である自分と植物との共生の問題です。人間は生きているだけで大気中に二酸化炭素をばら撒きます。そして「どれだけ二酸化炭素を排出しないか」という冗談みたいなことが、ぼくら薔薇十字の修行者にとっては真面目な課題です。

古神道の大国隆正という人の『本学挙要』という本の中に人と稲が逆さに並べて描かれている図があります。これはフトマニの区象といって、人間は逆さまになった植物であり、互いに共生しているという旨を説明するものです。西洋でも東洋でも霊学ではこれは一般的な認識です。薔薇十字でもおなじです。植物というのは、体内に緑色の血が流れ、太陽に向かって真っすぐに成長する地上の存在としてはピュアなあり方のお手本みたいなものです。

ゲーテには「原植物」という理想的な植物の概念があります。つまりあれが人間として目指すべき理想であり、最高の元型です。鉱物の中にも例えば水晶のように炭素が純化された存在として理想的な存在たちが居ます。植物や鉱物というのは本来の意味において頭上の天体運動の鏡像みたいなものです。薔薇十字の理想は、赤い血の情熱を保ちつつ植物のように上へと向かうことです。そして太陽に向かうことです。これが重要な点です。

天体のなかで西洋神秘学でロゴス(言語)と呼ばれるものの象徴が「太陽」です。でも現在の宇宙で頭上に輝く太陽が人間にとっての「言語」の象徴に過ぎないとすれば、物理的に把握されるただの象徴である太陽より、植物のほうが先に創造されるというのは自然ですよね? その前に「言語」は既に存在している、というより、むしろこの宇宙の原初には「言語」が先にあったのですから。それ自体は植物の誕生よりずっと昔だというわけです。


私が理解できているかどうかはともかく、こういうような「植物と人間の関係」とか「人間の光合成」というような概念の可能性にはやはり興味があります。そして、もしかすると、日々いろいろと発見されていることの中に、何かそういうことと関係していることも「ある」可能性もないではないのかもしれないです。

最近、話題となっていた、インドのブリザリアン(不食みたいな概念)の人なんかもそうですが、まあ、いろんな人や、「可能性を持つ人」はいるのかもしれないですし。

まあ、少し飛躍した意味になるかもしれないですが、「進化」という意味も含んでの植物への興味が今の私には少しありそうです。


(訳者注) 私は実際にこのブログを書いた後から、植物にハマりにハマッてしまい、部屋がジャングル化したまま現在に至っています。「取り憑かれた」という言い方でもよさそうです。一日のうち、3時間くらいは植物の世話に明け暮れています。

最近は、チランジアという南米あたりの土の上を転がっている根のない「大気だけで生きている」植物にハマッていてます。

tirangia.jpg

いろんな種類がありますが、たとえば上のような植物たちで、根もなく、土も必要ありません。空気中の水分と風(大気)からの栄養だけで生きています。生命の進化の極地という感じがするし、形もとても美しい植物です。日本在来の植物ではないので、環境的に違和感があるはずで、世話は普通の植物より大変ですが。

このように根を必要としない植物種は非常に多く存在します。