2011年01月23日



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[資料3点]聖書外典「ヨハネ行伝」・マタイによる福音書24章・ガンマ線バーストの解説



(管理人注) タイトルの3つには全然関連性はないですが、それぞれ、 In Deep の最近の記事を補足する資料として記しておきます。

聖書外典「ヨハネ行伝」は、

ペアである自分(資料編2)「死霊」 よりイエスと釈迦の弾劾 (2011年01月21日)

の資料として。




ナショナルジオグラフィックの「ガンマ線バースト」の解説は、

「2012年ベテルギウス超新星爆発の予測」に関しての大騒動 (2011年01月22日)

の補足資料です。




また、「マタイによる福音書 24章」は、最近起きている災害において、「 In Deep で取り上げるものとの関連性を感じる」と教えていただきまして、読むと、なんとなくそんな感じもいたしましたので、記しておきました。

マタイによる福音書は部分的には有名なフレーズも多いですが、ひとつの章を全部通して読んだのは初めてかも。


上記の資料については、どれもメールでお教えいただいたものですが、私など聖書外典「ヨハネ行伝」にある外典(がいてん)というものを知らなかったのですが、外典とは「ユダヤ教・キリスト教関係の文書の中で、聖書の正典に加えられなかった文書のこと」なのだそうです。

Wikipedia を見ても、大変な数の聖書外典があるようで・・・いやあ、どうにもすごいな、聖書の世界。


この中の「ヨハネ行伝」というものの中に、先日の埴谷雄高さんの「死霊」で、イエスが「自分で食べた魚から指弾される」場面について、「イエスはこのことを知っていた可能性がある」というご指摘でした。

いろいろな方にいろいろとお教えいただいていることを、この場をお借りしてお礼させていただきます。
どうしても返信させていただくのが遅れがちになりまして申し訳ないです。

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[資料1]聖書外典「ヨハネ行伝」に見るイエスが感じていた食物連鎖への懸念

ヨハネ行伝 第95章より

(注)講談社文芸文庫の「新約聖書 外典」から抜粋したもののようで、全部ではないようです。

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私は救われたい  そして救いたい

私は傷つけられたい  そして傷つけたい

私は生まれたい  そして生みたい

私は食べたい  そして食べられたい

私は笛を吹こう  君たち全ては踊れ

私には家がない  そして私には家々がある




そして、ここにはないですが、30節に、「そしてわたしの行うことを見終えたならわたしの秘儀については黙しなさい
という部分があるようです。

この悩みは、埴谷雄高さんの悩みであった「同一律の不快(AがAであることがイヤだ)」にも似た感じを受けます。「死霊」ではガラリヤ湖の魚に弾劾されたイエスですが、「その魚にイエスが食べられる」というひとつの概念も存在していたのかもしれないと感じたりいたします。

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[資料2]ガンマ線バーストと地球の関係

(注) この2009年4月6日のナショナルジオグラフィックの記事の

新しいコンピューターモデルでシミュレーションしたところ、6500光年以内で発生したガンマ線バーストが地球に届けば、オゾン層を破壊して酸性雨を降らせ、地球寒冷化を引き起こす恐れがあることが示された。


を読んで軽くショックを受けたので、抜粋して転載することにしました。

昨日ご紹介したベテルギウスは、地球から 640光年程度の距離しかありません。HR8210 に至っては 150光年・・・。

ただ、ガンマ線バーストは、その発生原因もよくわかっておらず、超新星で生まれるガンマ線との関係も確定しているようなことはあまりないように思います。なので、過度に気にしても仕方ない思いますが、「全然気にしない」というのも個人的には無理っぽいです。


大量絶滅の原因はガンマ線バーストか
ナショナルジオグラフィック 2009.04.06

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 最新の研究によると、まぶしい光を放つガンマ線バーストは4億4000万年前に地球で起きた大量絶滅の原因だった可能性があり、同様の天災に再び見舞われることもあり得るという。

 ガンマ線バーストのほとんどは、非常に質量が大きい星の核が崩壊したときに発生する高エネルギーの放射線と考えられている。

 新しいコンピューターモデルでシミュレーションしたところ、6500光年以内で発生したガンマ線バーストが地球に届けば、オゾン層を破壊して酸性雨を降らせ、地球寒冷化を引き起こす恐れがあることが示された。

 オルドビス紀(4億8800万〜4億4300万年前)の終盤、繁栄していた海洋生物の70%が大量絶滅したのはこういった天災が原因だったかもしれない。

「現在、いて座方向に8000光年の距離にある大質量星WR104が潜在的な脅威だ」とトーマス氏は指摘する。しかし、他の天体物理学者たちにこれといった動揺はない。「この研究は、近距離でガンマ線バーストが起きたらどうなるかを示しているわけだが、科学者はよくそのような考え方をするものだ」と、 NASAの天体物理学者デイビッド・トンプソン氏は言う。同氏はフェルミ・ガンマ線天文衛星のプロジェクト副責任者でもある。

 また同氏は、将来ガンマ線バーストが地球にもたらす危険を次のように例えている。「自宅の物置きでホッキョクグマと出くわすようなものだ。可能性がないわけではないが、限りなく小さいので心配しても意味がない」。


(略)




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[資料3]マタイによる福音書 / 24章

日本聖書教会 聖書検索 新共同訳より。



1:イエスが神殿の境内を出て行かれると、弟子たちが近寄って来て、イエスに神殿の建物を指さした。

2:そこで、イエスは言われた。「これらすべての物を見ないのか。はっきり言っておく。一つの石もここで崩されずに他の石の上に残ることはない。」


◆終末の徴

3:イエスがオリーブ山で座っておられると、弟子たちがやって来て、ひそかに言った。「おっしゃってください。そのことはいつ起こるのですか。また、あなたが来られて世の終わるときには、どんな徴があるのですか。」

4:イエスはお答えになった。「人に惑わされないように気をつけなさい。

5:わたしの名を名乗る者が大勢現れ、『わたしがメシアだ』と言って、多くの人を惑わすだろう。

6:戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

7:民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。

8:しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。

9:そのとき、あなたがたは苦しみを受け、殺される。また、わたしの名のために、あなたがたはあらゆる民に憎まれる。

10:そのとき、多くの人がつまずき、互いに裏切り、憎み合うようになる。

11:偽預言者も大勢現れ、多くの人を惑わす。

12:不法がはびこるので、多くの人の愛が冷える。

13:しかし、最後まで耐え忍ぶ者は救われる。

14:そして、御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る。」


◆大きな苦難を予告する

15:「預言者ダニエルの言った憎むべき破壊者が、聖なる場所に立つのを見たら――読者は悟れ――

16:そのとき、ユダヤにいる人々は山に逃げなさい。

17:屋上にいる者は、家にある物を取り出そうとして下に降りてはならない。

18:畑にいる者は、上着を取りに帰ってはならない。

19:それらの日には、身重の女と乳飲み子を持つ女は不幸だ。

20:逃げるのが冬や安息日にならないように、祈りなさい。

21:そのときには、世界の初めから今までなく、今後も決してないほどの大きな苦難が来るからである。

22:神がその期間を縮めてくださらなければ、だれ一人救われない。しかし、神は選ばれた人たちのために、その期間を縮めてくださるであろう。

23:そのとき、『見よ、ここにメシアがいる』『いや、ここだ』と言う者がいても、信じてはならない。

24:偽メシアや偽預言者が現れて、大きなしるしや不思議な業を行い、できれば、選ばれた人たちをも惑わそうとするからである。

25:あなたがたには前もって言っておく。

26:だから、人が『見よ、メシアは荒れ野にいる』と言っても、行ってはならない。また、『見よ、奥の部屋にいる』と言っても、信じてはならない。

27:稲妻が東から西へひらめき渡るように、人の子も来るからである。

28:死体のある所には、はげ鷹が集まるものだ。」


◆人の子が来る

29:「その苦難の日々の後、たちまち/太陽は暗くなり、/月は光を放たず、/星は空から落ち、/天体は揺り動かされる。

30:そのとき、人の子の徴が天に現れる。そして、そのとき、地上のすべての民族は悲しみ、人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。

31:人の子は、大きなラッパの音を合図にその天使たちを遣わす。天使たちは、天の果てから果てまで、彼によって選ばれた人たちを四方から呼び集める。」


◆いちじくの木の教え

32:「いちじくの木から教えを学びなさい。枝が柔らかくなり、葉が伸びると、夏の近づいたことが分かる。

33:それと同じように、あなたがたは、これらすべてのことを見たなら、人の子が戸口に近づいていると悟りなさい。

34:はっきり言っておく。これらのことがみな起こるまでは、この時代は決して滅びない。

35:天地は滅びるが、わたしの言葉は決して滅びない。」


◆目を覚ましていなさい

36:「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子も知らない。ただ、父だけがご存じである。

37:人の子が来るのは、ノアの時と同じだからである。

38:洪水になる前は、ノアが箱舟に入るその日まで、人々は食べたり飲んだり、めとったり嫁いだりしていた。

39:そして、洪水が襲って来て一人残らずさらうまで、何も気がつかなかった。人の子が来る場合も、このようである。

40:そのとき、畑に二人の男がいれば

41:二人の女が臼をひいていれば、一人は連れて行かれ、もう一人は残される。

42:だから、目を覚ましていなさい。いつの日、自分の主が帰って来られるのか、あなたがたには分からないからである。

43:このことをわきまえていなさい。家の主人は、泥棒が夜のいつごろやって来るかを知っていたら、目を覚ましていて、みすみす自分の家に押し入らせはしないだろう。

44:だから、あなたがたも用意していなさい。人の子は思いがけない時に来るからである。」


◆忠実な僕と悪い僕

45:「主人がその家の使用人たちの上に立てて、時間どおり彼らに食事を与えさせることにした忠実で賢い僕は、いったいだれであろうか。

46:主人が帰って来たとき、言われたとおりにしているのを見られる僕は幸いである。

47:はっきり言っておくが、主人は彼に全財産を管理させるにちがいない。

48:しかし、それが悪い僕で、主人は遅いと思い、

49:仲間を殴り始め、酒飲みどもと一緒に食べたり飲んだりしているとする。

50:もしそうなら、その僕の主人は予想しない日、思いがけない時に帰って来て、

51:彼を厳しく罰し、偽善者たちと同じ目に遭わせる。そこで泣きわめいて歯ぎしりするだろう。」