先日の「廃虚に浮かぶ五芒星」の記事は、私自身もいろいろ考えましたが、いくつかメールなどもいただきました。文化とか宗教とかとは関係なく、象徴として意味を大きく考えている方も多いようです。
まあ、意味はともかくとして、その中でとても興味深いことを教えていただいて知ったのですが、この「五芒星」を国旗のデザインとしている国がある。角が六つならイラエルなど思い浮かぶのですが、五芒星となると考えたことがなかったでした。

▲ イスラエルの国旗。こちらは六芒星。
まあ、星のデザインとも共通しそうで、そう考えるといろいろとありそうですが、しかし、明確に五芒星を国旗のデザインとしている国があると教えていただいたのです。
それはエチオピアです。これです。

星ではなく、線で五芒星を描いています。
エチオピアが示す世界の行方
さて、これを知った私は実は個人的に軽くショックを受けたのですが、それはどうしてかというと、エチオピアは「地殻変動最前線」の場所だからです。
ここ数年の科学者たちの研究で、
・アフリカ大陸は将来、二つに分断される
という話と、
・それはもしかすると、一晩(短期間ということ)で起きてしまうかもしれない
ということがわかりつつあるということと関係します。In Deep の 2010年06月26日の
・近いうちにアフリカ大陸が2つに分断されるかもしれないとの研究
は、BBC の紹介記事ですが、ここに、
>普通ならこういう大陸の大きな変化には1000万年はかかるとは思われるのだが
とあり、こういう考え方がこれまで地質変化に対しての基本的な考え方だったわけです。つまり、私などもそうですが、子どもの頃、「地球は何千万年も何億年もかかって、今の地形になったのですよ」と教えられてきて、そう思い込んでいました。
しかし、2005年にエチオピアに開いたこの写真の断裂。

これは、
> この地で、たった10日間の間に、60kmの長さに渡り、8メートルの幅の断裂が開いた。
という写真なのです。(写真を見る限り、8メートルどころではない幅に見えます)
つまり、これだけ大規模な地質変動が、「何千万年」どころか、数日で起きたわけです。
アフリカ大陸の分断は大地溝帯というプレートの境界に沿って起きると考えられていて、それは下の地図の特に赤い線の部分で分断すると考えられています。

そして、2005年のエチオピアでの変動はその最初ではないかと考えられているのです。もっといえば、将来的には、「(今回の)地球の地殻変動はエチオピアからすべてが始まった」ということになるのではないかと。
そういう意味で、今回、「エチオピア」という国名が出たのは軽くショックだったのですよ。具志堅的にいえば、「ちょっちショックね」という感じでしょうか(おいおい)。
ちょっと話はそれますが、これらの研究発表がなされる以前、ウェブボットにこのような下りがありました。
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ウェブボット「来るべき未来の形」0巻1号
2009年07月20日
2013年以降になると、アフリカ大陸が2つに分裂する。これはアメリカ大陸が南北に分離する前兆となる。しかし、今の段階ではこのデータの信頼性は乏しい。もう少し時間が立つとより具体的なデータが明らかになると思われる。
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アフリカの大地溝帯はアラビアプレートとアフリカプレートの境界ですが、上でいう「赤い線」の東リフトバレーと、そして、今回、「廃虚に浮かぶ五芒星」の現場であったコロンビアの町は、下の図を見ると、「不明なプレート境界」というような位置に近いように思います(


▲ 世界のプレート。

▲ 地殻変動で廃虚と化したコロンビアのグラマロテの場所。
今後、何を見ていけばいいのか
これは「地殻変動に関してだけ」の話としてですが、これだけ、プレート周辺での地殻変動の問題が明らかになっているということは、上の世界のプレートで見られる境界、つまり、「プレートとプレートの境目にある場所や国」というものに何が起きるか注視してもいいのかもしれません。
なぜなら・・・(苦笑)。
日本、特に関東は世界の主要都市部でもっとも多くのプレートに囲まれた地域だからです。
関東は、
・北アメリカプレート
・太平洋プレート
・フィリピン海プレート
・ユーラシアプレート
にガッチリと囲まれています。
というか、その中心にあります。

世界のプレート境界に異変が起きた時に、まったく影響がないままに済むのは難しそうです。こんなところに住んでいるというのはもうスゴイことで、これは悲劇というのではなく、もう、立派だと思います(笑)。
地球になんかあったら、真っ先に影響を受ける。プレートの中心で愛を叫ぶ(もう何が何やら)。
私も東京に住んでいますが、このプレート図を何年か前に見て以来、「いやあ、オレはすごい」と感心しました。
ギュッと押しつぶされそうな感じもあるし、ポンッと上に飛び出しそうな感じもあります。
そんなわけで、ずいぶんと飛躍してしまいましたが、キーワードとしての、
・五芒星
・エチオピア
・プレートの変動
が自分たちに直接、結びついてきた感覚を書いてみたかった次第です。
しかし、まだあります。
エチオピアというのはスゴイのです。
小惑星エチオピア
「将来の地球がどうだこうだ」という話には、最近では必ず「小惑星が地球に激突してどうだこうだ」というような話も出て来ます。
そんなわけで、「小惑星」というキーワードでいきますと、これが、私も教えていただくまで知らなかったんですけど、「エチオピア」という小惑星があるのですよ。
エチオピア (小惑星) - Wikipedia
エチオピア (1432 Ethiopia) は小惑星帯に位置する小惑星である。南アフリカのヨハネスブルグでシリル・ジャクソンによって発見された。
アフリカ大陸北部のエチオピアに因んで命名された。
これ以上の詳細はよくわかりません。
しかし、軌道はわかります。
NASA では、軌道の判明している小惑星の位置をウェブサイト上で検索できるようにしてくれておりまして、この「小惑星エチオピア」の現在の軌道も見ることができます。
NASA の JPL という小惑星の軌道のリアルタイム情報サイトより。
(日本語はこちらで入れています)

今日(2011年01月24日)の軌道です。
火星の外側を回っていることがわかります。
これが地球から近いのか遠いのか、私にはよくわからないですが、まあ、「エチオピアは宇宙にもある」と。ペアのエチオピア。
いずれにしましても、
・地殻大変動
・小惑星の激突
このどちらにも顔を出すエチオピアはすごい。
五芒星もすごい。
普通に読めば「ごぼうの星」ですからね。
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参考資料:ごぼう
野菜図鑑「ごぼう」より。
ごぼうを栽培し、食用にしているのは世界中で日本だけのようです。
ワカメなんかも日本だけじゃないですかね。ナメコとかトロロとか(全部大好きなんですよ)。