大変に興味深いタイトルの記事を発見しまして、それがタイトルにも書きましたが、2008年にノーベル賞を受賞した生物学者が、実験によって
「DNA が量子性により空間をテレポーテーションしている可能性がある」
という結果を発表したというものです。テレポーテーションは「空間の瞬間移動」というような意味でいいかと思いますが、このブログでも何度かご紹介している、量子テレポーテーションとの絡みもありそうなんですが、「それが生物学の範囲で発見されたかもしれない」という、ちょっと信じがたいニュースです。
一応ご紹介はしているのですが、基本的にタイトルには惹かれたものの、科学系の専門サイトに近いということもあり、内容の軸となっている「量子論」が私に理解できず、「何が科学者たちの争点となっているか」の部分が読みとれません。なので、中途半端なご紹介となり申し訳ないです。
試験の方法と結果を簡単に書くと、
2本の試験管を用意し、1本の試験管に DNA を入れて、もう1本にはただの水を入れる。十数時間後に調べると、水だけのほうの試験管からも DNA が検出された。
ということだと思います。
まあしかし・・・こんなことが本当なら、何だかよくわからないですが。
私たち生物の固体(人間とか)は基本的には瞬間移動などしていないし、できないと思うのですが、 DNA がそれをおこなっているというのであれば、基本的には DNA を持つ生き物すべては、「自らの力でテレポーテーションできる」可能性もあるということになるのでしょうか。
あるいは潜在的にその力を持っていると・・・?
もし本当ならすごい発見なのかもしれないけど、むしろ混乱いたします。
今後の研究に注視したいところです。
参考資料: リュック・モンタニエ - Wikipediaより。
▲ リュック・モンタニエ氏。
リュック・モンタニエ(1932年8月18日-)は、フランスのウイルス学者である。パスツール研究所に在籍した。
1983年、HIVを発見した
2008年、フランソワーズ・バレ=シヌシ及びハラルド・ツア・ハウゼンと共にノーベル生理学・医学賞を授与された。
DNA molecules can 'teleport', Nobel Prize winner claims
Tech-World 2011.01.11
DNA 分子が「テレポーテーションをしているかもしれない」とノーベル賞受賞学者が主張
2008年にノーベル賞を獲得した生物学者リュック・モンタニエ氏が、実験により、 DNA の断片が複数の試験管の間を「テレポート」したか、あるいはその痕跡が認められるという実験結果を発表し、科学界で大きな論争となっている。
今回のモンタニエ氏を中心とした研究チームは、かつて HIV とエイズの関係を突き止めたことで知られている。
研究チームの試験は以下のようなものだ。
2本の試験管のひとつに小さなバクテリアの DNA の断片を入れ、そして、もうひとつの試験管には真水を入れる。そして、この2本の試験管の周囲を 7Hz の弱い電磁界で囲む。
18時間後、ポリメラーゼ連鎖反応(※ DNA を増幅させるための方法のひとつ)を用いて DNA の遺伝子が増幅した後には、まるで手品でも行ったのように、最初に DNA を入れていない単なる真水が入れた試験管の中からも DNA が検出されたのだ。
奇妙なことに、元の DNA のサンプルは実験の作業の中で何倍にも薄まっていた。
この現象は、単に場所から場所へ DNA が単純移動していったというよりは、むしろ、空間を通って、自身を別の場所へ刻印を刻んだというニュアンスを感じさせ、その意味で、モンタニエ氏は「テレポーテーション」という表現を使ったのかもしれない。
生物学が、室温において自然界に内在する「量子性 ( quantumness ) 」を示しているかもしれないプロセスを明らかにしたことは、非常に驚くことだ。
このことを公式に疑っている科学者たちも多いが、モンタニエ氏の実験は、この問題が真面目に論じられるためにも、他者によってさらに何度も繰り返される必要があるだろう。
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