前回の記事の中で、4月28日の米国のニュース投稿サイトのトップニュースを書いたのですが、その中に
・6つの惑星が夜明けの空に一直線に並ぶ
というものがありました。
これについて、モダンサバイバルブログに書かれてありましたので、ご紹介します。
ご紹介する理由は、こういう現象を不安に思う方もいらっしゃるかもしれないと思うからです。
そして、基本的にその不安はあるいは単に杞憂かもしれないということも書いておきたいと思います。
短い記事ですので全文訳します。
図には日本語の注釈を添えました。
惑星直列 2011年5月
モダンサバイバルブログ 2011.05.04
興味深い惑星の直列現象が、現在2011年5月に発生している。
太陽系にある天王星、土星、木星、火星、そして、地球、金星、水星の各惑星が、ほぼ水平に並んでいる。この中で土星だけがやや直列から外れているが、それでもかなり水平と近い。
この現象によって、地球に様々な影響を与えるのではないかという人々もいる。たとえば、地震や火山活動などを誘発するのではないかということに関しての懸念を持つ人が多い。注意して見ていきたいと思う。
ここまでです。
惑星直列と地球の関係については昔からオカルト的によくいわれていたことです。
私が小学生の時に大流行した「ノストラダムスの大予言」の時も、1999年には惑星がグランドクロスだったか名称は忘れましたが、何らかの並びの形になるから、地球は災害で滅びるという話は普通に「ノストラダムスの大予言」シリーズなどで書かれていたと記憶していますし、他にも様々な惑星配列と地球の関係は今までも言われてきました。
これらに関しては、それらの地球への影響を肯定する材料も否定する材料もないわけですが、ただ、「肯定できない材料」として、昨年、このブログで紹介した時に私も初めて知った惑星の持つ力の事実があります。
惑星の持つ引力圏の巨大さ
もう半年以上前の記事ですが、この記事を訳してご紹介したことがあります。
・NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が土星の周囲にある地球 10 億個分に相当する超巨大なリングを発見 (2010年09月28日)
というもので、デイリーギャラクシーという宇宙関係の権威筋のサイトからの記事でした。

土星自体の位置は画面中央の小さな点ですが、土星の持つリングがそこから 1200万キロメートルくらいの彼方へと広がっていることが、NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡の観測で、昨年初めてわかったというものです。
ちなみに、太陽の直径は約 140万キロメートルだそうですから、上の新しく発見された土星のリングと比較すると、太陽はこのくらいの大きさになります。

見だし部分を抜粋します。
NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が最近、土星の周囲に巨大なリングが存在していることを発見した。「このリングのボリュームは、その中に地球 10 億個がすっぽりと入るほどの大きさなのだ」と言うのは、ヴァージニア大学の宇宙物理学教室のアン・ヴァービッサー博士だ。彼は、この超巨大なリングの発見者のひとりだ。
土星は確かに大きな惑星ですが、それでも太陽よりははるかに小さな大きさです。
こどもinc.ブログに太陽系の惑星のサイズの比較としてわかりやすい図が載っています。

昨年初めて発見されたこの土星の持つリングというものは、つまり、「土星独自で影響を与えているかもしれない範囲」ということになると思われますが、それが少なくとも太陽の何倍もの広さにわたって及んでいることがわかったわけです。あるいは、まだ観測されていないというだけで、実際にはさらに巨大な影響圏を持っている可能性だってあるのかもしれません。
そして、土星がそうならば、通常に考えれば(どの惑星も宇宙に成立した経緯や成り立ちはほとんど同じと考えられるため)、どの惑星も同じように広大な影響圏を持っていると考えるのが妥当だと思います。
巨大な天体である木星などから、そして、地球を含めた他の様々な太陽系の小さな惑星たち。
太陽系から見れば、サイズ的には地球や水星などは非常に小さな惑星ですが、しかし、それでも上の土星の例から見れば、その小さな惑星たちでさえ、どれくらい巨大な影響の範囲を持っているのかは実はまだわかっていないわけです。
仮にこれら(太陽系のすべての惑星)がそれぞれに巨大な影響圏を常に持っていると考えると、上のモダンサバイバルブログで問題視していたような「惑星直列」という懸念自体にあまり意味がないことになりそうな気がするのです。
要するに、「影響のある方向と範囲が巨大すぎて地球に限定した話をすることは不可能」だと思われるからです。
地球ひとつに対しての影響に絞ってみても、太陽系内だけの惑星の直列でその影響を語ることは難しいのではないかと。
もっと大きな範囲で惑星は影響を共有している。
身近な太陽系の中でのリングや影響圏の存在さえ、上の記事のように、最近になって初めてわかってきているのですから、あるいは、地球自体の持つ影響圏さえわかっていない可能性はあるわけで、太陽系の惑星のそれぞれの惑星が「超巨大な影響の範囲をシェアしている可能性」を考えると、表面的に見える直列などの現象はあまり関係しないように思います。
もちろん、以前から何度も何度も書いていますが、だから地震が起こらないということでもないでしょうし、噴火が起きないというわけでもないでしょう。地震も噴火もそりゃ日本では起きるでしょう(毎日起きていることです)。単に「その場所も規模もわからない」ということだと思います。
なお、こちらによると、過去に発生したことが確認されている惑星直列の代表的なものは、
・ 949年01月22日
・1524年02月05日
・1962年02月02日
・1982年03月10日
などのようです。
それぞれに何か大きな災害等が起きたかどうかは調べていないですが、とりあえず、どの年も人類は滅亡していないように思われます。
キムさんの最期
ところで、上の記事とは全然関係ないのですが、昨日、個人的に感慨深いニュースがありました。
韓国で、十字架に張り付けされて自殺(か他殺かは不明ながら)をした人がいたニュースがありまして、それはこんなニュースです。
キリスト模してはりつけで死亡=自殺かそれとも他殺?−韓国
時事通信 2011年05月04日
聞慶市で58歳のタクシー運転手がキリストの死を模して十字架にかかって死んでいるのが発見された。男性は狂信的なキリスト教信者だったというが、警察は自殺、他殺の両面で捜査を進めている。
男性は、同市の使用されなくなった採石場で木製の十字架にかかって死んでいるのが見つかった。
パンツだけを身に付け、頭にはイバラの冠。右わき腹に刺し傷があり、身体にむちで打たれた跡が残り、手足からは釘が突き出ており、明らかにキリストの死を再現したとみられる。
男の前には十字架にかけられた自身が見えるように鏡が置かれ、周辺には金づちやハンドドリル、ナイフなどが散らばっていた。また、十字架の作り方や磔刑のやり方を記した紙が残されていたが、男自身が書いたものかどうかは分かっていない。
男の両手にはドリルで穴が開けられており、警察は出血多量で死んだ可能性もあるとみている。近所の人たちによると、狂信的なキリスト教信者だった。
これの何が感慨深かったかというと、私が 24歳の時でしたから、二十年以上前ですが、「このシーンとほぼ同じ状況描写を脚本に書いた」ことがあるのです。
それは舞台の脚本で、舞台でも上演されたのですが、その十字架に手足を打ち付けて死んだ男の役を演じた人こそ、ちょっと前に、グレア( glare )なひとときというタイトルの記事の「ジローさんの見た悪魔」というところに書いたジローさんその人でした(笑)。
上のニュースを見た後、ジローさんに「こういうニュースがあったよ」と伝えると、「ああ、あれが出たのか」と言っていました。
「自殺だとすると、自分で手に釘を打ち付けられないから、電気ドリルで手に穴を開けてからその穴に釘を通したんだろうね。一歩間違うと、十字架に行く前に絶命する可能性があるから、手伝った人がいたのかも」とジローさんは分析していました。
少なくともこの 2011年というキリストが亡くなってからずいぶんと経った時代に、キリスト教のお膝元の国々ではなく、韓国で起きたということが何とも興味深いというのか、意味深いものを感じないではないです。
ちなみに、韓国の宗教分布は、日本よりキリスト教の率が多いですが、その中に「カルト」が数多く存在します。
ところで、その二十数年前の舞台は「聖者の異常な愛情」というタイトルでしたが、そのストーリーは、幼い頃から敬虔なクリスチャンだった日本人の老人が主人公で、彼は若い時から「日本がキリスト教の支配下にないのはおかしい」と感じており、日本から天皇制と民主主義を排斥して、キリスト教原理主義国家にするため、日本に暴力革命を起こすために奔走するその主人公の姿を描いたものでした。
主人公のその老人は、約 30年間かけて革命のための軍隊を横浜の寿町の中に作り上げ、「血のキリスト革命」の実行を夢見ますが、失敗し、傷心の中で自害する・・・というストーリーでした。その老人が死の際に選んだ方法が上の「十字架に張り付けられて死ぬ」という方法でした。確か当時の何かの新聞だったか雑誌かでムチャクチャな劇評を書かれた記憶があります(笑)。劇場も血みどろになりすぎて、現状復帰が難しく損害賠償寸前でした。青春の一コマです(どんな青春だ)。
韓国で死んだ 58歳のタクシー運転手はキムさんという名前だそうですが、傷心しての死だったかどうかはわかりません。