2011年05月30日



In Deep のトップページは http://indeep.jp に移転しました。よろしくお願いいたします。




太陽の150倍の質量を持つ「浮遊星」が天の川銀河で発見される



巨大な星の形成理論の根底からの変更


(訳者注) 米国ヤフーニュースに「太陽の150倍の質量の星が発見された」ニュースがありました。

大きな星そのものは地球から近いところにもわりとあって、超新星爆発が近いというようなことが言われることもあるベテルギウスの質量も太陽の何百倍もありますが、今回の太陽の150倍も大きいです。

星の大きさの比較についてですが、まず、これが太陽と比較した「近くにある大きな星」の比較図です。



太陽は左上の白い点です。

で、その太陽と地球の比較がこれです。
大きなオレンジ色のが太陽。
地球は下のごま粒のような点の右から三番目。

earth-size.gif


さらに、地球の中の日本とか、その中の東京とか、その中の吉祥寺・・・。まあ小さいです。しかし、この小さい部分もまた宇宙であって、どこの宇宙とも比較できない独自の宇宙のど真ん中であることには変わりないということなのかもしれないですが。


宇宙に大量に存在する浮遊する星たち

また、今回見つかった星の大きな特徴として、これだけ大きな星なのにも関わらず、「恒星システムを持っていない」孤立した星だということです。普通、こういう大きな星は、太陽系の太陽のように自分の恒星システムを持っているか、あるいはそういう星団の中心に存在するものなのですが、それがなく、ひとりで宇宙に浮いている(「浮いている」でいいのかな)。

このことに関しては、つい最近、日本とニュージーランドの共同研究グループが、浮遊惑星が宇宙に数多く存在していることを発見したというニュースがあり、「宇宙の常識」がこのあたりでも、突如として崩れ始めているようです。

そちらのニュースは、

MOAグループら、「浮遊惑星」が宇宙に数多く存在していることを発見 (マイコミジャーナル 2011.05.21)

などにあります。
そこからの抜粋です。

escape-star1.jpg

▲ 発見された木星質量の浮遊惑星のイメージ。主星からの光がないため、非常に暗い。この様な暗い惑星が恒星と同じくらい、宇宙空間を彷徨っている。背後は銀河系中心部


これらの発見の面白いところは、たとえば、記事の、

> 地球質量の浮遊惑星にも生物がいるかもしれないと予測する科学者もいるほか、もし、地球質量の浮遊惑星が水素の厚い大気を持っていれば、惑星中心部にある放射性物質からの熱や、惑星形成時の熱の残りが、温室効果で保たれて氷の殻の下に液体の水が存在するかもしれないと



というようなところにもあり、恒星系以外にも至る所に生命が存在している可能性を示唆するような部分もあるのかもしれません。

ここから翻訳記事です。





Massive star about 150 times the mass of Sun discovered near Milky Way
Yahoo! News (米国) 2011.05.25


太陽の質量の150倍の巨大な星が天の川銀河で発見される

vfts682.jpg

▲ 写真は、デイリー・ギャラクシーより。


我々のいる天の川銀河の近くで、非常に巨大で、そして「孤立して存在している」星が発見された。

今回、天文学者たちが発見したこの星は、巨大な大マゼラン雲にあり、この VFTS 682 と名付けられた星は、太陽の約 150倍もの質量を持つ巨大な星であることが確認された。

しかし、天文学者たちを驚かせたのは、この星の巨大さよりも、むしろ、この星が「星団のメンバーではない」星で、孤立して存在しているということだった。

今回の発見をした天文学者たちの国際的なチームは、大マゼラン雲のタランチュラ星雲の大規模な調査と関係している。タランチュラ星雲の内画との領域は、「星の保育所」として有名だ。

この VFTS 682 が最初に発見されたのは数年前のことだったが、その時にはこれほどまでに巨大な星だとはわからなかった。その後、光の吸収と拡散の状態から、この星が当初考えられていたよりもはるかに巨大な星であることが示された。

これまでの天文学では、非常に大きな星、たとえば太陽の300倍あるような星などの場合は、密集した星団の中心にだけ存在するとする理論が普通だった。

それだけに、今回、天文学者たちはこの VFTS 682 がどんな星団からの離れた孤立した状態であることに驚いている。しかし、 VFTS 682 は星の豊かな星団である R136 と近く、そこでは類似した巨大な星が観測されている。


これらの星の孤立を説明するひとつの仮説は、集団から放出されたかもしれないということだ。

これまでにもそのような「逃亡星」は観測されていた。しかし、それらの星はすべてが非常に小さなもので、今回のような巨大な逃亡星を説明するには、より強い重力の影響の説明がなされる必要がある。


しかし、一方で、このような巨大な星がどうしてその位置にあるのかということに関しては、現在の天文学ではまったく説明することはできないという。

いずれにしても、この VFTS 682 は、これまでの巨大な星の形成についての理論に疑問を呈する刺激的な星だといえる。





(訳者注) 「巨大な星の形成の理論」というものが根底から崩れると、私たちがいる太陽系など、いわゆる恒星系の形成自体への理論の変更にまで波及する可能性はあって、確かにいろいろな最近の発見はとても刺激的であります。

宇宙創造関係といえば、ちょうど、クレアの記事に、中国の古代神話の宇宙の創造神といわれる「盤古」(PANGU)についての翻訳記事を載せています。
タグ:VFTS 682