2011年06月27日



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北朝鮮はスーパーEMP兵器を完成させたのか?



In Deep では以前から、現在の文明生活上で使用された場合に、もっとも厄介な武器として、「EMP爆弾」のことを何度か取り上げていました。


これは平たく言うと、高高度で核爆弾を爆発させて、対象地域のインフラ(電気・通信など)を全滅させる武器で、「超巨大な太陽フレアやCME=コロナ質量放出」とほぼ同じ効果を武器で達成することができるものです。

これはもう使われてしまった場合はほとんどその国はどうにもならず、対策の取られていない国では一時的に(数十年)文明がストップする可能性さえあります。そして、これを防衛する手段は現在まったくありません。そして、どうやら北朝鮮はもしかしたら、「ついにその完成」を成し遂げている可能性が出て来ました。

6月25日に、産経ニュースの日本語記事に「北朝鮮の小型核、電磁パルス兵器用か? 元CIA専門家が「ロシアから技術流出」」というものがあり、そこには、

北朝鮮が、核爆発による強力電磁波で通信や兵器運用コンピューター網を破壊する電磁パルス(EMP)爆弾の開発に成功した可能性が浮上してきた。米中央情報局で核問題の専門家として勤務したピーター・フライ氏が24日、米ラジオ「ボイス・オブ・アメリカ」に明らかにした。


とありました。

この場合、とりあえずもっとも脅威を抱くと思われる韓国ではどのように報道されているのか興味を持って、韓国語の記事を探してみましたところ、今朝の韓国統一ニュースというところに、統一学研究所所長のハンホソクさんという人が、見解を述べていました。

それをご紹介します。

論文は大変長いもので、前半は南北朝鮮と米国の間の軍事的関係の一般論でしたので、後半の「米国を青銅器時代に戻す巨大な電子雲」という部分をご紹介します。


タイトルにありますように、 EMP 爆弾の特徴は、北朝鮮のような小さな国家でも米国を相手に対等に戦える武器である点があります。

この文章では、EMP爆弾が「米国に使用された場合」を非常に細かく書いていて、その被害想定を、「回復に約 160兆円の費用がかかり、送電網の回復だけでも最短 3年から最長 10年かかる」としています。大げさに聞こえますが、これは米国政府自らの試算からのもののようです。

また、「日本が攻撃された場合」の想定も書かれています。
日本は国土面積が狭いですので、名古屋上空が狙われた場合、ほぼ全土のインフラが麻痺します。ちなみに、その場合は、攻撃開始から爆発までは4分間です。戦争としてもっとも短い時間で終結するもののひとつと言えます。

対処できる時間はありません。そして、その方法もありませんし、そもそも攻撃後にはすべての日本の軍事力が消えています(現代の兵器はほとんどが電気と電子部品と通信が必要。それが破壊される)。

こういうようなことが使われる戦争になった場合、私たち民間人にはほとんど対処の仕様がありませんので、CME の直撃を受けた場合や、停電時、通信停止時の基本的に対処法に従って乗り切っていくということになりそうです。


参考記事: 太陽フレア等による電磁パルス(EMP)に見舞われた際の通信手段 (2010年12月13日)

基本的には、
・電磁パルスのループを断つ。
・簡易ファラデーケージを用意しておく。
・食糧と飲料水を確保しておく。
などです。



通常の核兵器と違い、EMP 攻撃は、攻撃自体で人が死ぬわけではありませんが、国家のダメージは通常の核兵器よりかなり大きいように思われます。

何しろ、太陽黒点最大期ではあるわけで、どんなに世の中が全体的には良いほうに進んでいったとしても、戦争を止められるわけでも、この世から武器が消えるわけでもないですので、「攻撃は多分ある」と思って生活していたほうが気楽なような気がします。

なお、この EMP 武器の最大の特徴である「インフラの完全破壊」は、3月の日本震災と発電施設等の関連のことを考えいただくと、それがどれだけの大惨事を招きかねないことかは容易に想定できるかと思います。

ここから翻訳です。




emp-korea.png
韓国統一ニュース 2011.06.27

北米大陸を覆う巨大な電子雲


米国を青銅器時代に戻す巨大な電子雲


北朝鮮の核兵器と大陸間弾道ミサイル等の実験に対しての米国の高官や米国の軍事専門家たちは常にそれを過小評価していた。

しかし、この過小評価を打ち消す評価が最近出てきた。北朝鮮が2年前に実施した地下核実験を、最近、新たな視点で眺めたのだ。 そして、それは単なる地下核実験ではない可能性が浮上している。


2009年6月15日、アメリカ政府の中の16個の情報機関を総括するホワイトハウスの国家情報局長室( ODNI )は、3つの章からなる短い声明を発表した。声明は、北朝鮮側の地下核実験を続けて分析するという言葉で締めくくられていたが、その後、米国は北朝鮮の地下核実験の分析結果をついに公開しなかった。

なぜ公開しないのだろうか?

北朝鮮の地下核実験に対する米国の分析結果が公開されていない理由を明らかにする手がかりは、アメリカ中央情報局( CIA )の核兵器分析の分析官を務めたピーター・プライ博士が、つい最近の 2011年6月23日、米国のボイス・オブ・アメリカの記者と行った対談の中に見つけることができる。

プライ博士の言葉によると、北朝鮮側が 2009年5月25日に実施した地下核実験は、3キロトン級の核爆発実験だった。 当時、米国は、北朝鮮側が 10〜12キロトン級の核爆発実験を実施すると予想したが、北朝鮮側はそのような予想を覆し、 3キロトン級の核弾頭の地下核実験を実施した。

上記で引用した軍事専門家の発言に出てくる「初歩的なレベルの核弾頭」というものは、当時のアメリカが予想していた 10〜12キロトン級の核弾頭だったが、北朝鮮側は、初歩的なレベルではなく、最先端の 3キロトン級の小型核弾頭での地下核実験を実施した。 それでも、米国の軍事専門家たちは、北朝鮮の核弾頭は初歩的なレベルだと過小評価する発言を続けている。


10〜12キロトン級の核弾頭と 3キロトン級の核弾頭は、どのように違うのか。

小型の核兵器よりも中型の核兵器の破壊力のほうがより強く、そして、中型の核兵器よりも大型の核兵器の破壊力が強いという認識があるために、「核兵器は爆発力が大きければ大きいほど威力的だ」と見るのが一般的だ。

核兵器の威力を、従来の核攻撃の形だけで判断すると、そのような一般認識も正しいと思われるが、しかし、核兵器の威力を「従来の核攻撃とは異なる新たな核攻撃の側面」から判断すると、そのような常識はもはや適合しないのである。

ここでいう「新たな核攻撃」とは、通常の核兵器との比較がされたことがなく、また、破壊力がより強い高高度電磁波兵器(high - altitude electromagnetic pulse weapon =通称 EMP )を使用した核攻撃を意味する。

まず、高高度電磁波兵器についての情報から調べる必要がある。

波長が非常に短い電子ガンマ線は、酸素原子や窒素原子などと衝突すると原子の外殻にある電子が分離される電離現象が起きる。

大気中で電離現象が起これば、電が巨大な電子雲を形成していく上で、電子雲が地球の磁場に引きつけられて、らせん運動をしながら超強力な電磁波を放出する。

また、電子が大気中の酸素分子と結合するとマイナスイオンを生じ、この時にマイナスイオンが陽イオンと混合され、プラズマを生成し、そして、プラズマは電磁波を放出する。 このように電磁界から放射される電磁波とプラズマが放出した電磁波が地上に影響を与えてしまうことが高高度電磁波兵器の動作原理だ。


電子雲を引き起こすその先端武器を「高々度電磁兵器」( EMP )と呼ぶ理由は、高高度で爆発させるものではない非核電磁波兵器と区別するためだ。

高高度電磁波兵器は、400km以上の高高度で核爆発を起こす第2世代の核兵器だ。


その効果については、たとえば、もし、アメリカ大陸の中央部にあるネブラスカ州オマハの上空 400kmの高さから高高度電磁波兵器が爆発させると、その爆発と放射能は地上に達しない。

その代わりに、巨大な電子雲が空中に形成され、その電子雲から強力な電磁波が放出されるのだ。

1997年7月16日、米連邦下院国家安全委員会の公聴会に提出された資料によれば、電磁波兵器が、北米大陸の中央部上空 50kmの高さで爆発した場合、半径 770kmに及ぶ地域が破壊され、上空 200kmの高さで爆発すれば半径 1,600 kmに至る地域が破壊され、上空 480kmの高さで爆発すれば半径 2,360 kmに及ぶ地域が破壊されることが示された。

emp_map_graphic.jpg


ニューヨークからサンフランシスコまでの直線距離は 4,140 kmであり、北米大陸中央部の上空 480kmの高さから高高度電磁波兵器が爆発すれば、北米大陸は巨大な電子雲に完全に覆われるのだ。

北米大陸を覆う巨大な電子雲は、アメリカ全土に点在する約 5,000カ所に及ぶ変電所から同時に電気スパークを起こし、発電所と変電施設を破壊し、アメリカ全土にクモの巣のように広がっているいる送電網を破壊する。

そうなれば、アメリカは破壊された変電所と送電網を回復するためだけに最初の年は2兆ドル(約 160兆円)を費やす必要があり、回復期間は最短 3年から最長 10年かかる。

また、送電網に接続されたあらゆるネットワークと交通網も破壊され、半導体電子部品が組み込まれたあらゆる種類のミサイルや戦闘機や空母や戦艦も破壊され、机の上に置かれたコンピュータと携帯電話もすべて破壊される。

これは、米国の軍事力と産業システム、そして、都市空間が全面的に破壊されることを意味する。

送電網の回復だけでも最長10年かかると試算されているので、軍事力や産業システムと都市空間の両方を回復するには、50年は優にかかるだろう。

そうなれば、ハワイとアラスカを除く米国全土では50年の間、青銅器時代に戻される。 回復期間を50年と推定しているのは、数字上の計算なので、米国が50年間の修復事業を行い、21世紀のコンピュータ時代に戻れるかどうかは懐疑的だ。

回復の可能性よりも、そのまま米国が滅びる可能性が大きいのかもしれない。



日本への攻撃

国土面積が狭い日本には大陸間弾道ミサイルは必要なく、中距離ミサイルに高高度電磁波兵器を乗せて日本列島中央部にある名古屋上空 45kmの高さで爆発させることで、九州西端の長崎から、青森まで、日本列島が電子雲に完全に覆われる。

北朝鮮の西海にある衛星発射場を距離測定の基準点にするとそこから北米大陸中央部までの距離は 9,800 kmで、名古屋までの距離は 1,200 km 。

発射された高高度電磁波兵器が北米大陸中央部上空に達するまでの時間は 30分、名古屋上空に達する時間は、発射からたった 4分だ。

北朝鮮と敵対関係に固執してきた日本の運命は、その4分にかかっている。


そして、日本と米国にとって困ったことには、高高度電磁波兵器を開発する技術は難しいものではないという点だ。 小型核弾頭の製造技術と大陸間弾道ミサイルの製造技術があれば、高高度電磁波兵器を作り出すのは簡単だ。

高高度電磁波兵器は、韓国軍が開発中の非核低高度電磁波兵器とは比較などできないほど破壊力が強く、軍事戦略の拠点に設置された電磁波防護施設まで破壊してしまう恐るべき威力を発揮する。



高高度電磁波兵器からの防御手段は存在しない

高高度電磁波兵器から守る防御手段が事実上存在しないという点で、これは「絶対兵器」と言える。

通常だと、敵国が米国を核兵器で攻撃した場合には、米国は直ちにその国に対して、核兵器で反撃するだろうが、しかし、高高度電磁波兵器で米国を攻撃した時には、米国はすでに完全に麻痺状態に陥っており、反撃能力が喪失しているため、反撃することができないのだ。


上記のプライ博士の指摘によると、北朝鮮が 2009年5月25日に地下核実験で決めた 3キロトン級の小型核兵器は、 25メガトン級水素爆弾よりもはるかに多くのガンマ線を放出する超強力な電磁波兵器( スーパー EMP 兵器 )だったということだ。

この話を聞いて、米国が北朝鮮の地下核実験についての分析結果をついに公開しなかったことに関しての疑問が解ける。

米国は3年前、北朝鮮側が 3キロトン級の小型核兵器で実施した地下核実験を精密分析した結果、北朝鮮側が高高度電磁波兵器を保有したことを知って、その衝撃と恐怖の結果として、北朝鮮の地下核実験について分析の結果をついに公開しなかったのだ。

注目するのは、北朝鮮が 2009年5月25日、地下核実験を実施する 30日前の 2009年4月5日に、人工衛星「光明星2号」を搭載したロケット銀河2号を打ち上げたという事実だ。

2go.jpg


北朝鮮側がこのように宇宙発射体の発射や地下核実験を一ヶ月の間隔をおいて連続で行ったことは、 3キロトン級の小型核弾頭を改良した第2世代の高高度電磁波兵器を大陸間弾道ミサイルに乗せて、北米大陸の上空高くを持つものとして打ち上げる能力を実際に立証したものと思われる。



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