(訳者注) メキシコで、巨大な地割れが突然発生したというニュースがあり、そして、南米のグアテマラでは、「部屋にまん丸のシンクホール(穴)が開いた」という報道がありました。
それぞれのニュースをご紹介しますが、それぞれの町の位置を見て、ちょっと思うところがありますので、 In Deep の過去記事をご紹介しつつ、そのことを記します。
まず、この地図を作成しました。
・A「地割れ/メキシコ」
・B「穴/グアテマラ」
が今回ご紹介するものですが、CとDを続けて記しました。それぞれ、過去記事にしたものです。
・C「突然の川の消滅/コスタリカ」は、
» 世界各地で大地の中に消えていく「川の水」
(2011年07月14日)
・D「地殻変動で町が消滅/コロンビア」は、
» 原因不明の地割れと地滑りで破壊され「7日間で地図から消えた」コロンビアの町
(2011年01月19日)
» 災害現場の空に浮かび上がる「欠けた五芒星」と、完全に廃虚と化したコロンビアの町
(2011年01月23日)
です。
コロンビアのニュースのほうは、災害現場に浮かび上がる「五芒星」などもあり、何度か記事にいたしました。
上の地図の出来事の時系列なんですが、それが始まった日としては、
A 2011年07月13日
B 2011年07月19日
C 2011年07月13日
D 2010年12月14日
となっています。
また、「B」のグアテマラシティには、昨年6月にも巨大な穴が開いており、昨年、「アガサが残したグアテマラの巨大な穴」という記事でご紹介していますが、今回ご紹介する07月19日にできた「グアテマラのシンクホール」は規模が違うだけで形状が昨年のものとそっくりなのです。つまり、まん丸なんです。
今回のものと昨年の写真を並べてみました。
▲ 7月19日にグアテマラシティの住宅の室内に突然開いたシンクホール。幅は1メートル程度で、深さは12メートル。地殻変動だとしても、床のフロアの素材までもが、「きれいに丸く」穴の形となっているのが不思議です。
▲ 2010年06月01日にグアテマラシティの街中に開いた巨大なシンクホール。こちらは巨大なもので、幅 30メートルで、深さ60メートル。上の小さなものと形状がそっくりに見えます。
この南米の4つの出来事に時系列のラインを引きますと、このようになります。
中南米をわりと直線上的に時系列で起きているという感じがします。
さらに、ラインを先に延ばすと、米国の西海岸、ロサンゼルス周辺に抜ける方向となります。
これらのイベントの特徴は、「よくわからない地殻変動を伴っている」ということで、原因などもほとんどわかっていません。この直線上のラインで起きているような地質イベントが、今後このライン上で拡大していくのか、あるいはラインとは関係なく発生するのか、あるいは、もう今後こういうことはあまり起きないのか、というような懸念なのだと思います。
地球内部の構造に科学の目を向け始めた日本とオランダの地質学研究チーム
先日の記事で、地球空洞説というようなものにふれましたが、現在、日本の地質学研究者たちを中心とする国際研究チームが、「なぜ、地球の内部からは膨大な熱が放出されているのか?」ということの調査を始めています。
私は知らなかったのですが、地球の内部からは「40テラワット」以上という信じられない熱が放出され続けているのだそうです。
これはオカルトではなく、事実です。ただ、その理由はわからないままだったそうで、現在、調査と研究が進められています。
40テラワットというのは、およそですが、原子力発電所 3000基くらいの発電量に相当するのではないかという感じの莫大なエネルギー量です。
これは「地球内部に何があるのか?」という話にも似た非常に興味深くもあり、また緊迫する調査研究ではありますが、海外の報道では結構大きく報道されていますので、明日くらいにでも翻訳できたらしてみます。インターナショナル・ビジネス・タイムスなどに短い要約記事があります。
というわけで、
・A「地割れ/メキシコ」
・B「穴/グアテマラ」
の記事をそれぞれご紹介します。
メキシコの地割れは現在の進行しているということで、町が消滅したグアテマラの地殻変動のことを思い浮かべる部分もあります。
メキシコの地割れは、YouTbe に動画もありました。
あと、グアテマラの穴の原因は昨年の時もそうでしたが、「熱帯暴風雨が原因」とされていることが多いのですが、その原理が私にはどうしてもよくわからないのと、仮にそうだとしても、ではどうして「まん丸」に? しかも、いつも非常にきれいな円形になります。
この「まん丸」というのがわからないです。
・A「地割れ/メキシコ」
Gigantic Crack Opens Up In Mexico
Before It's News 2011.07.21
メキシコに開いた巨大な地割れ
7月13日に、メキシコのチャルコ市郊外で、幅 500メートル以上の巨大な地割れが発生した。現在は、地割れは4キロに渡って広がりつつある。
この地割れの下には断層が存在しており、メキシコの谷や地下水面での過剰な地下開発と、住宅の激増が今回の件と関係しているのではないかという専門家もいる。2009年頃から兆しはあったが、今回このように大きな地割れに発展している。
また、この地割れがチャルコ市の東部全域に広がるのではないかという懸念を抱く人々もいる。
・B「穴/グアテマラ」
That sinking feeling: Woman finds giant sinkhole under her bed
米国 Yahoo! ニュース 2011.07.20
ある朝、ベッドの下に大きな穴が開いているのを発見した女性
グアテマラシティに住む 65歳の女性エルナンデスさんが、「家の中から何か大きな音がする!」と、家の外に飛び出したのは 7月19日のことだった。
音がやんだ後に自分の家に戻ったエルナンデスさんが見たものは、ベッドルームの床に開いた巨大な穴だった。穴は幅 90センチ、深さは 12メートルのものだ。
最近のグアテマラシティでは、各地で巨大な穴が開くという現象が起きており、昨年も30メートル以上の幅の穴が町中に開いたこともある。それらの原因は熱帯暴風雨ではないかと見られており、調査が進められている。
なお、米国テキサスのダイセッタでは、200メートル近くのり幅のシンクホールが開いて、電柱や油田装置などを地下に飲み込んだ。