2011年07月31日



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動物は首を切り落とされた後 50秒生きた後に「特別な脳の波動」を出してから死ぬ



今回ご紹介するのは「ギロチンで首を切り落とされた後、人間はどれくらい生きているのか」というタイトルの米国の科学系ブログからですが、もともとは同じブログの別タイトル記事の、


なぜ米国人は公共の場で「ファック」と言ってはいけないのか
 The F-word: Why can’t we just effing say it whenever we effing want?


が気になって読んでいました。

余談:言葉と人間形成についての関係がさらに明らかになる現代科学

英語圏での「 Fuck 」という接頭語は、私はそれが多用される米国と、あるいは多くの英語圏の「人類の宇宙の関係」を救った言葉だと考えているからです。

その理由は詳しくは書かないですが、以下の2つの理由にります。


・Fuck の母音は基本的に「ア」であり、この「ア(とオ)は人類が本来的に大きな対象を注視する本能的な母音」であることが最近の研究でわかったこと。

・Fuck は、ありとあらゆる単語につけることが可能で(名詞だけではなく動詞にも形容詞にもつけられます)、すべての言葉に「ア」の母音をつけられる。




という2つの理由です。

母音のほうの意味はよくわからないかもしれないですが、以前クレアに、米国の「科学的心理学会」が 7月11日に緊急リリースとして発表した内容の要約を訳してご紹介していますので、ご参考にしていただけば幸いです。

人間は生まれた時に「音」で世界の形を学習していた
 クレアなひととき 2011.07.12


「Fuck は、ありとあらゆる単語につけることが可能」に関しては、以前、私の別のホームページに記していた文章がありますので、あまり参考にはならないですが、このようにすべての言葉に「世界をあらわす母音」をつけることができます。



f-wd.gif




なお、数日前、ヨーロッパの CORDIS (欧州連合・研究開発技術革新情報サービス)から「言語と会話が脳神経系統を形成している可能性」について発表がありました。人間には、「 FOXP2 」という文法能力を含む言語発達との関連が示唆されている遺伝子があるのですが( Wikipedia )、これとの関係のようです。


もともとの私の考えは、「世界を形作っているのは言葉かもなあ」という曖昧でいい加減なものでしたが、最近の科学的研究と発表を見ると、それはもしかすると間違いなくて、その最初の一歩が「言葉による人間の形成」なのだということがわかってきた感じがします。

数年から数十年すれば、「人間は何か」ということがほとんどわかるのではないかという期待もあります。
(私は、多分、人間も宇宙も実際には存在していないと考えていますが)

この5000年くらいの疑問が一気に解けていく時代。
これはこれですごいと思います。


ところで、今回の本題も個人的には昔からずっと気になっていたものでした。

「首を撥ねられた後、その人はどんな体験をしているのか」

ということです。

一般的には「即死するのですぐに何も思わなくなる」という考えが今までの主流だったようようですが、脳神経自体の活動は続いていることはわかっていました。つまり、首を撥ねられた後も厳密には生きている。そして、最近になって、オランダの科学者がマウスでの実験で(マウスも災難ですが)、首を撥ねられた後の脳活動の様子をかなり突き止めたという話です。

結論としては、首を撥ねられてから約 1分後くらいに完全に絶命するようなのですが、その時には、「通常の脳活動では見られないような大きな脳活動が見られる」のだそう。その時に、特別な脳波が計測されるそうなのです。研究者たちはこれを「死の波」と呼び、これを境に「死ぬ」ということだと考えているようです。

首を撥ねられてから絶命するまでに、「それまで経験したことのないような光景や体験を脳活動から得ているのかもしれない」ということです。


日本でも、切腹の時代には「介錯」という首を刀で切り落とすことが同時に行われており、現実的には切腹とほぼ同時に首を切り落としてあげるのが人道的(苦しまないため)とされていたため、介錯人は一発で首を刎ねることができる刀の名人である必要がありました。
ここにも「首を落とす=即死=人道的」という図式はあったと思われます。

というわけで、ここからです。






How long can you live after your head is chopped off ?
Seattle pi 2011.07.27


首を切り落とされた後あなたはどれくらい生きていられると思う?

guillotine.jpg


ギロチンの刃先があなたの頭に向かってくる。
あなたの頭が真っ二つに切断される。

想像しても楽しい光景ではないが、しかし、もともとギロチンは、「人道的」な処刑道具として発明されたものだ。つまり、なるべく苦痛を与えないようにと発案された。

当時は一気に頭を切り落とすことで、対象者は即死すると考えられていた。

しかし、その後の研究では、脳への血液供給が突然停止した状態となっても、脳を作る細胞であるニューロンは活発に動いていることがわかっている。

そして、最近のサイエンスニュースの報道によると、ニューロンは血液の供給停止後、約1分間近く活動しているかもしれないということが示された。

さて、もう一度、あなた自身で想像してみよう。

ギロチンの刃があなたにせまってくる。
そして、あなたの頭が切断される。

その時から1分間もの間、あなたは体から切り離された頭で、何かすごい世界やその光景が広がっているのかもしれないのだ。


これを突き止めたのはオランダの研究者グループで、マウスでの実験で脳活動の計測を続けているチームだ。

彼らが発見したのは、断頭された後に脳活動が「すばやくフラッシュする」ように動き始めることだった。

そして、首が切り離されて、約 50秒後に「脳波の別の振動」が発生する。

以下は、サイエンスニュースからの抜粋だ。





1月に発行される PLoS ONE 紙で、オランダのラドバウド大学の脳神経学者アントン・コーネン博士は、断頭の 50秒後に発生したマウスの脳のこの電気的活性の波動について解説している。

この脳活動が生命と死の最終的な境界であるようだ、と博士は述べる。

(マウスに対しての断頭実験が研究対象の動物に人道的であるかどうかという議論はあるだろうが)

博士たちは、この脳活動の波動を「死の波」( Wave of Death )と呼ぶ。

エネルギーと酸素供給の突然の停止の後、脳の正常な機能も停止する。そして、細胞の外で正電荷の増強を引き起こす。シミュレーションをはじめて約1分後、この増強が電気的活性の大きな放出を促す。

これが「死の波」の正体だと思われる。





しかし、この意見には、別のオランダ人科学者は懐疑的だ。
その科学者は、この「死の波」は、完全に推論に過ぎないと言う。

彼も脳神経学者であり、神経細胞の研究をしており、酸素と電気信号が突然停止した時には、電気的な衝突が発生するという。


もちろん、これらを私たちが実際に体験した後に、その体験を語ることはできないわけで、首が体から切り離された後に、その本人がどのような体験をしているのかは、現実的にはわからない。

しかし、ニューロンが血液供給なしでは、正常に機能しないのならば、仮に首が切り落とされた後に、脳で波動が発生していても、それらの感覚の信号は目から脳に届くことはないと思われる。

つまり、死後、眼前に「特別な風景が広がる」というわけではないかもしれない。

それでも、やはり、首を撥ねられた後、少なくとも1分間近くは「あなたは生きている」可能性がある。