2011年08月11日



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中国の安物の箸の代名詞は「メイド・イン・USA」



(訳者注) 朝鮮日報のハングル版にちょっとおもしろい記事が出ていたので、翻訳して載せておきます。特に解説や説明は書きません。

米国、日本、中国、韓国の間の「割り箸」をめぐる奇妙な関係です。

なお、これはコラム的な連載記事みたいなんですが、多分、アメリカに在住している韓国人の人が現地のこととして書いているものだと思います。なので、冒頭の台詞は誰の言葉だかわからないのですが、多分、書いている人の周囲などの米国人か、在米韓国人か、どちらかだと思います。

朝鮮日報からです。
ちなみに、記事中に投げやりな感じのイラストが載せられいて、まるで私が書いたみたいですが(笑)、オリジナルのままです。




c-usa.png
朝鮮日報 2011.08.10


中国に輸出されるメイド・イン・USAの割り箸


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▲ 米国製の割り箸。


出勤する車の中で、ちょっと自虐的にも見える苦笑を浮かべながら、彼は言う。

「いや実は、私の乗っているこの車も、そこに見える電光掲示板も、うちにあるテレビも冷蔵庫も、オフィスのパソコンもプリンタも全部、日本製なんですよ。それで、使い捨てのガラクタはすべて中国製というのが現状です」。

米国でも、中国産の製品は安い輸入品の代名詞となっている。

ところが最近、米国は「安物の中の安物」を中国に輸出し始めた。

それは、ペアで1セント(1円前後)にもならない割り箸だ。


米国ジョージア州にある「ジョージア・チョップスティックス」社は、韓国系アメリカ人のジャー・リーさんが経営する会社だ。リーさんの会社では、一日に約 200万本(膳)の割り箸を生産し、そのほとんどを中国に輸出している。

包装紙には、米国製( MADE IN USA ) という商標が大きく記されている。

中国では年間 630億本の割り箸を生産している。そして、その多くを消費する日本だけでも、毎年約 230億本の使い捨ての割り箸が消費されている。

しかし問題は、その割り箸の生産に必要な木材が不足してきていることだ。

このことに関して、米国のジョージア州には、割り箸の材料となるポプラが多くの場所に散在している。この木は真っ直ぐで、柔らかい。その上、材質の色もとても明るいために化学薬品や漂白剤で色を明るくする必要もないということで、割り箸に非常に適している木材だという。



2011081002366_1.jpg



ジョージア州のジョージア・チョップスティックス社のある町は、米国での景気の低迷により失業率が 12パーセントにも達しており、人件費が安いということも関係している。

チョップスティックス社は、現在 57人の従業員を雇用しているが、同社は今年末までに、あと 100人程度を追加採用して、生産体制を増強し、生産量を大幅に増やす予定だ。

リー社長が昨年、この(安い割り箸を生産して米国から中国に輸出する、という)目的の会社を設立した時には、周囲から、「あいつはどうにかしたんじゃないのか?」と言われたこともあったという。しかし、リー社長は、「世界の3分の1の人たちが箸を使っているんだぞ」と返したという。


まだ会社は大きな利益は出してはいない。
利益を出すためには、一日に 400万本(膳)以上を生産しなければならないが、そのための機械が来月導入される。

今年の年末までには、一日 1000万本(膳)の「メイド・イン・USA」の割り箸を中国に輸出することを目指している。





(訳者注) 上の記事の中での数字などについて、図説など少し追記しておきたいと思います。

まず、日本で消費されている割り箸の数ですが、2006年のデータですと 260億本ということです。

日本のわりばし年間消費量の推移より。

chopstick-2010.jpg


あと、世界で、「箸を使っている人口」。

米国 Yahoo! の Yahoo! Answers (日本の Yahoo!知恵袋 みたいなもの)に「世界でどれだけの人が箸を使っているの?」という質問がありました。

結局は推測しかできないのですが、いくつかの答えを総合しますとこのような感じになるようです。




世界で箸を使っている人々の数

・箸を使う国は基本的には、中国、日本、韓国、ベトナム

・その4カ国の人口の総計が約 15億9000万人で、世界人口の約 23パーセント

・その他に海外に住む上記4カ国の人々。

・その内訳は、海外に住む中国人(華僑)1300万人、在外日本人 290万人、在外韓国人 220万人、在外ベトナム人 220万人。

・つまり、16億人前後+海外に住む箸を使う人たち2000万人前後が箸を使う主な人たち。

・もちろん他にもいる。





ということになるようです。

ただ、割り箸を使うとなると、この中のほぼ日本だけで、韓国やベトナムでは基本的に見ることがないです。

とはいえ、環境とかの問題と絡めて、それだけを見るとまた間違えることも多いかと思います。

たとえば、韓国にしろ中国にしろアジアの多くの国では、「食べ物を意図的に残す」という習慣があって、これはもちろん食べ物がたくさんある状況での話ですが、最初は、私には奇異に映ったものです。タイなどではわりと貧困層の人たちでも食べ物を皿に残します。
日本でいう「完食」はむしろ下品にとらえられることさえあります。

私から見れば、食べ物を(まだ食べられるのに)残すことはいいとも思えないですが、でもそれも文化。そして、割り箸も生活での行動ではいくらでも減らせるとは思うのですが・・・しかし、このあたりは難しそうな話です。


それでも、文化や習慣は一方向からだけ見ると、方向の是非は見えにくいことも多いように思います。

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