2011年10月12日



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「新しい宇宙は絶えず作られ続けている」: マサチューセッツ工科大学の発表



(訳者注)  数日前にクレアで「宇宙は毎日、彼女の中で無数に作られ続ける」というタイトルの記事を書いたんですが、今日、米国のマサチューセッツ工科大学(以下、 MIT)から、「彼女の」というフレーズを除けば、「新しい宇宙は絶えず作られ続けている」と、ほぼ同じような響きとなるニュースリリースがなされていて、なんとなくタイムリーかなあと思ったので翻訳することにしました。

もちろん、私のほうは「 DNA と共に新しい宇宙が広がっていく」という夢想にも近いオカルトで、MIT の発表は物理学者による理論的帰結の集大成。全然違うものではあります。


このリリースの中に「多元宇宙はお互いに見ることはできない」ということが書かれており、これはイメージとして私の描く「無数の宇宙」と似ているなあとも思いました。

大島弓子さんの 1980年代の漫画『ロングロングケーキ』では、その何十億、何十兆に及ぶ「違う無数の宇宙」は、夢(眠って見るほうの夢)の中でしか渡り歩くことができないという設定で描かれています。


・・・と、また逸脱していく前に本文に入ります。

その前に、本文中に最初に出てくる「多元宇宙」というものを、 Wikipedia の解説から抜粋しておきます。

多元宇宙は、仮説として可能性のある複数の宇宙の集合である。多元宇宙はすべての存在を含む。これは、われわれが一貫して経験している歴史的な宇宙に加え、空間、時間、物質、およびエネルギーの全体、そして、それらを記述する物理法則および物理定数なども含まれる。この語は 1895年にアメリカの哲学者で心理学者のウィリアム・ジェームスによって造られた。多元宇宙が含むそれぞれの宇宙は、平行宇宙 (パラレル・ユニバース))と呼ばれることもある。



ちなみに、今回のリリースの後半は素粒子に関しての話で、アップクオークとかダウンクオークとか、ストレンジクオークとか、あるいは「原子核と中性子とハイペロンとシグマ・マイナス」とか、もう出てくる単語自体が全然わからず、訳したあとにかなり短縮しました。なるべくわかりやすく書きたかったですが、それでもやはりわからない部分は多いです。


あと、ここにも「世界は4で出来ている」という表現が出ています。

知らなかったですが、自然界、あるいはこの宇宙は「4つの力」から成っているのだそうです。それは、「重力、電磁気力、強い力、弱い力」なのだそう。

この「4」に関しては、クレアの「「4」と同義語である「世界」」などの記事をご参照いただければ幸いです。

では、ここからです。







MIT: "New Universes are Being Constantly Created"
Daily Galaxy 2011.10.12


絶えず新しい宇宙が作られている: マサチューセッツ工科大学

現代の宇宙論には、私たちの住む世界とその宇宙は、多数の宇宙の中のひとつだという考えがある。これは、多元宇宙という言葉で知られている。

マサチューセッツ工科大学(以下、MIT)の物理学者 アラン・ガス博士は、「新しい宇宙は絶えることなく、瞬間瞬間に作られて続けている」と示唆する。この新しい宇宙は「ポケット宇宙」という言葉で示される。博士によると、この日々作られる新しい宇宙は、私たちからは見ることができないという。


new-universe-create.jpg


MIT の物理学者 ロバート・ジャッフェ博士は、このように語る。

「宇宙は多くのトライと、数限りない実験を繰り返している。その中には、我々の知る物理法則とはやや違うものも含まれるだろうし、あるいは、非常に違った物理法則さえ含まれる可能性もある」。

これらの宇宙の中には、形成された途端に崩壊するものもある。他の言い方では、あまりにも物質の粒子同士の力が弱いために、原子や分子を形成することができなかったとも言える。

しかし、状況が適すれば、物質は銀河、あるいは惑星へと繋がっていくだろう。そして、そこに存在する物質の要素によっては、そこに知的な生命が登場して進化する可能性を持つ。


物理学者たちの中には、「適切な物理法則を持つ世界」のみが生命をサポートすることができると考える人たちがいる。その考えでは、私たちの宇宙と違う物理条件を持つ世界では、生命の存在はあり得ないとされる。

MIT のロバート・ジャッフェ教授は、これらに関して、さらに慎重な調査を行う必要があるという提案を受け、「異なる物理法則に依る世界で生命の存在がサポートされるのだろうか」ということを探索することを決定した。

その結果、 MIT の物理学者たちは、我々の宇宙とまったく異なる宇宙でも、その宇宙は炭素や水素や酸素と類似している要素を持ち、また、クオークと呼ばれる素粒子の質量が劇的に変化しているそれらの宇宙でもなお、私たちの宇宙同様に、生命が形成されて進化していくということを示した。


私たちの宇宙でも、(地球の生命以外の)生命が他の領域に存在しているのかどうかは、科学の長年の謎となっている。

しかし、ある科学者がこのような非常に面白い質問をした。

「私たち自身はまったく違う宇宙で存在することができたのだろうか?」と。


MIT の学生だったアレハンドロ・ジェンキンスとイタマール・キムの二人は、最近、私たちの宇宙と、まったく違う宇宙であっても、炭素や水素、酸素と類似した組成によって、私たちとまったく同じような生命形態に進化させることが可能であることを示した。

素粒子の質量がまったく変わってしまっても、生命は「道」を見つけるのかもしれない。


私たちの宇宙は4つの基本的な力から成り立っている。

それは、「重力、電磁気力、強い力、弱い力」だが、この中のひとつが欠如している時に、生命に適した世界が発生する可能性があるかどうかについて、ローレンス・バークレー国立研究所の研究者たちが調査した。

その結果、弱い力(中性子を陽子に変える反応を可能とする)以外の3つの基本的な要素が弱い力を補償し、安定した要素を作ることができることを、研究者たちは示した。


(訳者注) 難しい表現ですが、要するに、私たちの宇宙にある基本的な4つの力のひとつが欠けても、宇宙は存在し得るということを意味しているようです。


結局、宇宙の向こうにどんな宇宙があるのかはわからないし、わかりようがない。そして、それらの宇宙がどんな形態の生命を持つのかもわかる方法はない。しかし、その可能性を探ることもまた、私たち自身の宇宙について多くを学ぶプロセスともなる。

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