宇宙塵に生命を作るための有機物構造が存在することが確認される。
(訳者注) 思えば、1年半くらい前に、クレアに「宇宙はすべて生き物からできている」という記事を書いた頃から、「宇宙塵そのものが生命なのかもしれないなあ」とは思っていたのですが、このあたりに関しては、発表なり、観測結果なりの「確定待ち」という部分はありました。
現在の宇宙観測技術は、どれだけ遠い場所であっても、組成の観測は相当正確にできます。
宇宙塵というのは文字通り、宇宙に漂うチリ(微粒子)のことで、基本的に宇宙全体に広がっていると思われる宇宙の物質です。
上のクレアの記事から抜粋しますと、私の気持ちはここあたりに現れています。
(宇宙はすべて生き物からできているより)
塵、雲、ガスなどが「全部生物」だと考えることが、今回の私の書きたかった論旨ということになります。
そして、「惑星進化」の実際の過程の詳細はともかくとして、「惑星進化の過程は微生物がコントロールしている」ということになると思っています。
地球などの惑星もこういう恒星ができるコントロールの直接の支配下にあるわけで、地球そのものも微生物のコントロールで成り立ったとは思うのですが、その「地球そのものは何からできているか」というと、やはり塵や雲やガスなどの微生物の「亡骸」、つまり死体。
それが固まっていると。
地球(およびすべての惑星)は微生物の死体の固まりだと考えます。
今回ご紹介する記事は、この「宇宙が有機物を生産している」という証拠が見つかったという記事です。このニュースは、さりげなく、私の「今年の十大ニュース」のベスト2くらいになります。
もともと、天文学者たちの間では、「宇宙を満たしているけれど、どこから出ているのかわからない赤外線」の存在は有名でした。この「赤外線」は、宇宙全域を満たしています。でも「どこから出ているのかわからない」ものでした。
古来から天文学者はこの赤外線を利用して、「宇宙の物質の性質」を見つけていました。つまり、「物質を透過した赤外線の観測」でその物質の特徴がわかるのです。
パンスペルミア学説のフレッド・ホイル博士などは、この赤外線を利用して、1980年代から、英国カーディフ大学などで、赤外線を通して分析する方法(赤外線透過スペクトル)で、宇宙塵の組成の目星をつけようとしていました。そして、「宇宙に散らばる物質の多くは生命(微生物)である」か、あるいは少なくとも有機物であることがわかった理由は、この赤外線の存在にありました。
実際、30年くらい前から「宇宙が生命を生産している」ことは、ほぼ否定できない感じになっていたのですが、しかし、当時の科学界の風潮では、
「宇宙全体に生命が存在する」
とする見方が支持を得られることはなく、異端扱いされることで終わりました。
上のグラフは、1986年に英国カーディフ大学のチャンドラ・ウィクラマシンゲ博士が観測したハレー彗星の組成です。
この 1986年のハレー彗星の観測結果として、「ハレー彗星の組成と地球の大腸菌の組成が一致した」という発表を、同大学の名誉教授であるフレッド・ホイル博士と共に行いますが、センセーショナルになるどころか、学会からは基本的に無視されました。
まあ、それでも時代は少しずつ進み、特に昨年末あたりからは、特に権威筋の最高峰であるべきの NASA あたりも「変貌」してきました。昨年から今年にかけて、NASA からなされた発表そのものが「人類の覚醒」と言える内容のものです。
参考記事: 昨年来の NASA からの発表関係の記事の一部
・私たちの銀河系の中心から噴出する「強大なエネルギー」の存在を NASA が発表
・DNA が宇宙で生産されている証拠を発見: NASA が発表
・NASAのスピッツァー宇宙望遠鏡が土星の周囲にある地球 10 億個分に相当する超巨大なリングを発見
しかし、それでも教科書は書き換えられないし、現在の宇宙と生命に関しての固定観念は何年も続くのでしょうが(新しい概念を容認してしまうと、「科学教育のシステム」が崩壊するため)、それはどうでもいい感じがします。
それは、昨日、うちの子どもの言うことを聞いて気づいた次第です。
子どもたちの頭の中の「宇宙の姿」はまだ書き込まれていない
昨日妙な記事をアップしました。
・見上げてごらん夜の星を
という記事です。
要するに、宇宙の写真に「非常に多くの得体の知れないもの」が映っていることに初めて気づいたと。
そのこと自体は、見つけた以上もうどうでもいいのですが(「そういうものだったんだ」と知ったので、それでいいという意味)、昨日、その後も、パソコンで sky-map.org で宇宙写真を見ていました。
そうしたら、気づくと、子どもが後ろから見ていたんですね。
子ども 「何見てんの?」
わたし 「宇宙」
子ども 「ああ、それ宇宙なの」
ちょうどその時、宇宙写真を拡大させたパソコンの画面に映っていたのは、下の写真のものでした。よくわかんないですが、小さな星雲とかかもしれないですが、とにかくオレンジ色のこれら。
いわゆる UFO っぽく見えるかもしれないですが、大きさ自体が太陽とか、あるいはそれ以上の大きさのレベルのものですので、まあ、とにかく不明です。
座標は 02 38 56.76 +49 03 44.8 です。
この sky-map は本当に親切にできていて、「今自分は宇宙のどのあたりにいるか」ということも教えてくれます。このあたりはベルセウス座という星座の中のようです。
そのベルセウス座の中で見つけた「巨大なオレンジ色のドーナツ」を私は見ていました。
子どもも見ていました。
このオレンジ色のドーナツを見ながら子どもが言います。
子ども 「それ何なの?」
わたし 「わかんない」
子ども 「ふーん」
わたし 「宇宙にはいろいろなものがあるから」
子ども 「それは知ってる」
と、何を知っているのかよくわからないですが、いずれにしても、ふと気づくのは、6歳の彼はすくなともまだ学校で「宇宙とはこういうものですという断定」を、先生から教わっていないわけです。
だから、その彼にとっての宇宙というのは、「自分の頭の中でどのようにでもなる宇宙」であるということは言えます。
まあ、これが小学校などに行くと、「宇宙はこのようなものである」という偉い先生の教えにより、子どもたちの頭の中の宇宙は「死んでいく」わけですが、しかし、一方で、私などもその「教育の過程のサバイバル」をくぐりぬけながらも、今こうして、わりと素直に宇宙の写真を見ているのですから、まあ、学校に行くことをそんなに悲観的に考えなくともいいのかなとも思っています。
▲ これからうちの子どもが小学校などで体験するであろう「サバイバル」。
私は小さな頃から教師の教えることをほぼ100パーセント聞きませんでした。
それが一般的にいいか悪いかはわからないですが、私にとってはよかったです。
本当は早く義務教育や学校制度など崩壊してほしいですが、それも今すぐには無理なようで、うちの子どもの「頭の中の宇宙」も一時的にはもうじき消滅して「教科書の中の宇宙」に書き換えられる時が来るのかもしれません。
それをサバイバルできるかどうかは本人の問題です。
そういえば、記事のはじめに抜粋したクレアの記事の最後の部分はこのようになっていました。
しかし、(宇宙が)「どうやってできたのか」はわかっても、「なぜ必要か」はまだ全然わからないですね。
つまり、本来的に宇宙なんてものは必要なものだったのか、ということがどうもわかりません。
この、「どうして宇宙は出現する必要があったのか」という問いは実は、「どうして人間は認識の機能を持つようになったか」と同じ問題ですので、これは「男女」という問題とこれからも考えることのひとつかもしれません。
さて、前置きが長くなってしまいましたが、ここから、デイリーギャラクシーの記事です。
ちなみに、「宇宙塵」に関して、Wikipedia の説明を抜粋しておきます。
宇宙塵(うちゅうじん)は、星間物質の一種で、宇宙空間に分布する固体の微粒子のことである。主に水素からなる星間ガスとともに、主要な星間物質である。
その密度は極めて低く、実体としては、1立方mの空間に塵の一粒があるかどうかという超高度真空状態である。しかし、宇宙はあまりにも広大なため、これほどの希薄な密度でさえ、何光年、何十光年とわたれば十分な質量を持った天体となる。
"Cosmic Life Engines" --Organic Building Blocks for Life Confirmed in Intersellar Dust
Daily Galaxy 2011.10.27
宇宙の生命の源: 惑星間にある宇宙塵に、生命を作るための有機物構造が存在することが確認される
香港大学の研究者たちによる最新の発表によると、宇宙に広大に広がっている恒星間にある宇宙塵と星間雲が、星を作り出すための有機物質を持つことに関しての新しい可能性が示された。
研究グループは、異なる進化の段階にある星を観測する中で、それらが有機化合物を作り出して宇宙に放出していることを発見した。そして、その有機物が星間の空間を満たしていることがわかった。
グループの代表である香港大学のスン・クウォク博士によると、合成物の組成は大変に複雑で、石炭や石油の構造と似ているという。
クウォク博士と同僚たちは、欧州宇宙機関( ESO )の赤外線宇宙天文台と、 NASA のシュピッツァー宇宙望遠鏡を用いて、星間データを分析し続けた。
もともと、クウォク博士たちのグループは、星間空間と銀河の中で見つかる赤外線について研究し続けていた。この赤外線の存在は宇宙研究者たちの間では 30年以上前から知られているものだが、しかし、その赤外線がどこから放射されているかはわかっておらず、不可解な存在とされていた。
そして、このような化学的に複雑な存在は、「生きているものからだけ生じる」と考えられてきていたが、今回の研究では、これらの有機化合物が、「生物形態がない場合でも宇宙で作られている」ことを示した初めてのケースとなる。
そして、この研究結果は、化学的に複雑な有機物が星によって作り出されているという可能性を示すものでもある。
クウォク博士はこのように述べる。
「自然というものは、私たちが想像していたよりはるかに賢くて優れている。あれだけ複雑な化学組成を持つ有機合成物が、星によって簡単に作られているということがわかった時、私たちはただ感銘する他ありませんでした。これらのことはも私たちの銀河で実際に起きていることで、そして、他の銀河でも起きていることだと思われます」。
(訳者注) オリジナル記事では、途中から化学的組成の説明などになっていきますので、そのあたりは割愛いたしました。組成物質などに興味のある方はオリジナルのほうをご覧下さい。
ちなみに、今回の発見のニュアンスとしては、中央集権的な宇宙の姿(「宇宙の中心がある」的な概念の姿)ではなく、「宇宙が全体として生きている」という感じがします。
つまり、ありとあらゆる星間で生命が作り続けられている。
まあ、「宇宙全体がひとつの体」という考え方もあながち間違っていないのかもしれません。ただし、それは「女性」でしょうけれど。
では、男性はどこに?
実はこの「では、男性はどこに?」という答えが最近少しわかってきたのです。
まあ、このあたりはまたいずれ書くかもしれません。
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