(訳者注) 少し前に「宇宙の色と形: 様々な星雲や銀河」という記事で、色や形が印象的な宇宙の銀河や星雲などをご紹介したことがあります。
それらの写真が掲載されていたサイトを見ていましたら、ニュースの見出しに「世界中で報告される空からの異常な音の原因は何なのか?」というタイトルのものがありました。ニュースの文字列の中に「エルチン・カリロフ博士( Dr.Prof. Elchin Khalilov )」という記述があることに気づきました。
このカリロフ博士というのは、先週ご紹介しました、
・地球の中心部から異常なエネルギーが噴出している
(2012年02月02日)
という記事に出てきたアゼルバイジャン出身の科学者で、ジオダイナミック・モニタリング・システム( GNFE )という地球エネルギー測定をしている科学者グループの代表人物のようです。上の記事では、博士は「地球のコアに何か起きている」というような感じのことを言っていました。
そのカリロフ博士が、最近の「異常な音」についての意見を述べているということで、訳してみることにしました。
異常な音に関しての最近の記事は、
などです。
なお、前回のカリロフ博士の記事の内容もそうでしたが、この GNFE という国際科学研究団体は、一般の科学認識とはやや違う感じの方向性の人たちの研究グループっぽいですので、そのあたりをご認識下されば幸いです。
今回の記事では、カリロフ博士は、音の原因として、
・地震や火山噴火など一般的に考えられる原因としての音
・太陽活動による磁場が高層大気に影響して発生する「音の重力波」
・地球内部のエネルギー活動が新しい局面に入った
・太陽活動による磁場が高層大気に影響して発生する「音の重力波」
・地球内部のエネルギー活動が新しい局面に入った
という3つを挙げているようです。
Unusual Sounds From Space Reported Worldwide - What Are They?
MessageToEagle 2012.02.01
世界中で報告される空からの不可解な音 - これらは何なのか?
この1年間ほど、世界の異なる国や地域から「空からの奇妙な音」についての報告がなされている。
科学者たちによれば、報告された音のうち、実際にそれが奇妙な音だと認定されるようなものはごくわずかだというが、しかし、その中には確かに説明がつかない音が含まれており、それらは、米国、英国、コスタリカ、ロシア、チェコ、オーストラリア等、位置の異なるさまざまな国々から報告されている。
これらは一体何なのか?
何が原因で起きているのか?
地球物理学と地球の地質学を専門としているエルチン・カリロフ博士によると、音が聞こえる原因と理由はいくつかあり、その中には、たとえば、地震や火山噴火、ハリケーン、嵐、津波などによって引き起こされる音も含まれるだろうという。
一方で、カリロフ博士は、これらの奇妙な音を分析する中で、これらの音の大部分が「超低周波」の不可聴音(人間が聴くことができない低い音)のスペクトルの中にあることがわかったという。
それは 0.1 Hz から 15 Hz までの超低周波によって調整される 20 Hz から 100Hz の範囲の低周波の音響だ。地球物理学において、それらは「音の重力波」と呼ばれる。
これらは、高層大気の電離層の境界で作られるという。
音が太陽活動と関係する?
カリロフ博士は、「このような非常に強力で巨大な音響の重力波を作り出すためには、極めて大規模なエネルギー・プロセスがなければならない」と述べる。
そして、その巨大なエネルギーは、太陽面爆発(太陽フレア)を含む太陽表面で発生する巨大なエネルギーの流れと関係していると博士は言う。
太陽活動のエネルギーが地球に急速に進んだ際には、地球の磁気圏や電離層、そして、高層大気に影響することが知られている。
そして、博士は、「強力な太陽フレアなどの影響が太陽風の衝撃や流れによって、連続する電磁の放射の影響を地球に与え、それが音の重力波の生成の主要な要因だと思われる」と述べる。
カリロフ博士は、「音」の原因のひとつに太陽活動が関係していると考えているようだ。
同時に、カリロフ博士はもうひとつの可能性としての要因を考えている。
それは、私たちの地球の内部からの要因だ。
音は地球のコア(中心部)で作られている?
博士はこのように言う。
「これらの不可解な音のソースの可能性として考えられるもうひとつの要因は、地球のコアにあるかもしれない。地球の磁場を作っている内側と外側の殻の移動のプロセスは、実は 1998年から 2003年の間に5倍に増加している。現在、地球の北の磁極(磁場としての北極)の移動が加速しているが、これは地球の中心のエネルギー・プロセスの増大を示していると思われる」。
地震と地球の重力を記録するための世界的ネットワークであるアトロパテネ・ステーション( Atropatena stations )は、2011年11月に、強力な重力の衝撃を世界で同時に記録した。
このように、地球の各地で一斉に重力の衝撃を「同時に」記録することができる可能性としては、地球の中心にその源があると考えるしかないという。
博士は下のように語った。
「2011年の年末に地球のコアで起きた大きなエネルギーの解放は、地球の内部エネルギーが新しい活発な活動段階に入ったか、あるいはエネルギーの移行の開始を示す何らかの信号なのかもしれない」。
カリロフ博士の仮定が正しいとすれば、これらの流れは理解できる地球物理学的な性質といえそうだが、しかし、現時点では、様々な科学者たちがこの「音」の現象を多方面から説明しようとして、まだ解決には至っていない。今後もこの「音」の現象には注目していきたい。
(訳者注) 記事に出てきたカリロフ博士の言葉、「地球の北磁極の移動が加速している」は、ポールシフトが加速していることをさしていると思います。
このことは過去記事で何度かふれていますので、リンクしておきます。
・加速するポールシフト: この100年間での極の移動の距離はすでに1100キロに
(2010年10月09日)
・米国フロリダのタンパ国際空港が磁極の移動(ポールシフト)の影響で滑走路の閉鎖へ
(2011年01月08日)
(2010年10月09日)
・米国フロリダのタンパ国際空港が磁極の移動(ポールシフト)の影響で滑走路の閉鎖へ
(2011年01月08日)
キーワード[視覚]関連の In Deep 過去記事
・地球からのニュートリノと地球内部からの膨大な熱の源は何か
2011年08月27日
・[地球の内なる太陽] Vol.1 - その意味
2011年08月19日