2012年02月16日



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ロシアで発生した「謎の大爆発」は1908年のツングースカ大爆発の再来か?



[追記] この記事は、 2013年2月に起きたロシアの隕石の爆発のほぼ1年前に書いたものです。2012年2月にもロシアでは謎の大爆発が起きていました。読まれた方が紛らわしく思われるかもしれませんので、追記しておきました。 2013.02.20




explotion-r1.jpg


(訳者注) タイトルに入っている「1908年のツングースカの大爆発」というものについては、「そんなことを子どものころ何かで読んだような記憶もあるなあ」という程度の記憶しかなく、それについても下で少し書いておきますが、とりあえず、「2012年2月のロシアの大爆発」について。

これは実は先週、私もニュースで読んでいました。
その時は「事故」としてのニュースでした。

爆発の様子の動画も撮影されていて、 アップされています。

撮影された動画は、英国テレグラフ02月7日の報道「 'Apocalyptic' blast at Russian power plant stops motorists in their tracksロシアの電力施設での黙示録のような爆発)」という記事で見られます。

オリジナルは前後の時間が長い動画ですので、その「爆発の瞬間」だけを数秒間ピックアップしました。




確かにものすごい閃光で、テレグラフが「黙示録のような」と名付けたのもわかるのですが、しかし、上のテレグラフのタイトルにあるとおり、この原因は「ロシアの電力施設での事故」と書かれてあり、単なる事故なら、それほど気にするものではないなと思っていました。

その時には、ロシア政府の公式発表でも、ロシアのサンクトペテルブルクにある電力施設による爆発と発表されました。


ところが、今になって、「爆発の記録された場所が全然違う」ということが明らかになってきていて、つまり、「これは電力施設の事故なんかではない」ということのようです。


それがわかったのは、ロシア科学アカデミーのデータからでした。ロシア科学アカデミーというのは、ロシアの最高学術機関で、その中に地質研究を扱う、米国でいう地質研究所( USGS )のような、地震を含めた地質的に発生したイベントを研究する「地球物理学研究所」があります。

そこの施設で上の「大爆発」の振動を記録した場所が下の図です。


hainam-01.jpg


ロシア語なのでわかりにくいのですが、これは、シベリア地方にあるケメロヴォ州という場所で、地図で示すと、下の「A」の位置になります。


kero-01.png


一方、電力施設が爆発したとされるサンクトペテロブルグはそこから西に「日本列島3つ分くらい」離れたところにあります。つまり、爆発が目撃された地域から「爆心地」の距離から考えてみると、どうやら、とんでもなく「大きな爆発」がロシアで発生していたようなのです。

ちなみに、爆発は、ほぼ同じ場所で「2度」起きました。


ロシアの該当地域での現状が今日までまったくわからなかったのですが、やっと英語での報告が出ていましたので、それをご紹介します。現在、ケメロヴォ州の現地一帯は立ち入り禁止措置がとられており、モスクワから科学者たちが次々と現地入りしているそうです。


なお、今回の記事ではこの爆発を 1908年の「シベリアのツングースカ大爆発」と並べて表現していますが、今から 104年前に起きたシベリアのツングースカ大爆発について、簡単に説明しておきます。

内容は4年前の報道記事「シベリアの「ツングースカ大爆発」から100年、小惑星?彗星?深まる謎 (AFP 2008.07.01)」からです。



ツングースカ大爆発の概要

1908年6月30日、西シベリアの上空で大爆発が起こり、2000平方キロメートルにわたり樹木8000万本がなぎ倒された。爆発の規模が広島に投下された原子爆弾の1000倍にも匹敵する爆破力だった。


これまで考えられている原因

1. 小惑星か彗星の衝突(しかし、物体の破片は未だにひとつも見つかっていない)

2. 地球の内部にたまったメタンガスが地上に噴出して大爆発を起こした




という感じです。

長い間、小惑星などの衝突と考えられてきましたが、100年以上探し続けても「破片がひとつも見つからない」ということなどもあり、確定されてはいないですが、現在のとこは、「彗星」という説が主流のようです。いずれにしましても、地球の人類史の記録ではもっとも大きな爆発のひとつといわれているツングースカ大爆発の原因は正確にはわかっていません。


なお、104年前のツングースカ大爆発もそうでしたが、今回のロシアの大爆発でも、これだけの大きな現象にもかかわらず、「死者どころか、怪我人もいない」ということがあります。

それでは、ここから翻訳記事です。




An unusually powerful explosions in Siberia, Russia at February 2012 -are the repetition of the Tunguska explosion in 1908?
Hainan Wel (ロシア) 2012.02.15

2012年2月にロシアのシベリア地方で起きた異常なほどの大爆発は、ツングースカの大爆発の再来か?


ロシア科学アカデミーの地球物理学局シベリア支局からの報告によると、異常ともいえるほど強力な爆発が、西シベリアの南部で記録された。場所はケロヴォ州のベロヴォという町の付近とされる。

ac-02.jpg

▲ (訳者注) ロシア科学アカデミーの報告レポートで、時間や詳細な場所が書かれてあるようです。とりあえずそのまま載せておきました。


爆発は二度発生した。

最初の爆発は、2012年2月9日の午後8時30分(現地時間)に起きた。巨大な爆発により、周辺数十キロに住む住人たちはパニックに陥ったという。最初それは地震かと思われたが、ロシア科学アカデミーはただちに地震の可能性を否定。

その後、科学アカデミーのシベリア支局でのデータ分析により地球表面での爆発現象の発生を確認した。そのパワーはマグニチュードに換算すると 3.6に相当する爆発だったことが記録されている。

その数日後の 2012年2月12日にまた爆発が発生した。

今度の爆発は前回よりは規模の小さなものだったが、ロシア科学アカデミーは、爆発が起きた場所が同じ場所である点に注意を示した。

ケロヴォ州の地方新聞は、この謎の大爆発に関しての報道で埋め尽くされた。

科学者たちから様々な推測が出され、まず、地下の石油や鉱石などによっての爆発の可能性についての可能性が言われたが、その可能性はないという。

理由として、ロシアでは夜間の炭鉱等の掘削は厳しく禁じられていることと、何より、その爆発の規模がそれでは説明できないほど巨大だったからだ。今回の爆発の規模はマグニチュードのエネルギー換算では、爆薬数千トン以上と等しい。

この爆発が 1908年のツングースカの大爆発と似ているという点から、地殻構造上の脅威をさぐることもできるのかもしれない。

現在、住民たちのケメロヴォの爆発地付近へのアクセスは禁止されている。また、数日前より、ロシア科学アカデミー本部の科学者たちがモスクワから現地に入っている。


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