2012年03月27日



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金星と月が木星が並んだ翌日に再び現れた120年前の日本人



「日本人自らが描いた120年前の日本の光景」が美術書として出版されることに

英国のマンチェスターにジョン・ライランズ図書館という歴史ある図書館があり、その図書館のサイト「CHICC Manchester」というものがあります。

昨年から今年にかけて、このイギリスの図書館が全力を傾けて編纂した一冊の本がありました。

それは昨年9月に In Deep の、

日本人自らが撮影した 120年前の日本の光景
2011年09月17日

という記事で紹介したものです。

1800年代の終わり頃、日本人自らが日本の風景を撮影し、そして日本人自らが写真に彩色した絵が250枚以上残っており、そのイギリスのジョン・ライランズ図書館に所蔵されていました。バラバラだったそれらを一冊の書にするため長い期間をかけて編纂していたのです。




▲ 上記の過去記事より、1897年の京都の嵐山




▲ 上記の過去記事より、牡丹園。




▲ 上記の過去記事より、京都の茶屋でくつろぐ女性たち。


私は当時、それらの写真を見ていて、理由はわからないのですが涙が止まらなくなり、それで記事にしたのですが、ジョン・ライランズ図書館のブログの最近の記事で「ついにその編集作業が終わった」ことが書かれており、そして何と、一般向けに発売されるのだそうです。予約受付が始まったことが書かれていました。

JAPAN, DESCRIBED AND ILLUSTRATED BY THE JAPANESE. OUT NOW!
「日本人により描かれた日本の風景」が完成


japan.jpg

上のが表紙のようです。
ここに収められている絵と写真の数々は日本にも現存していないと思われる記録ですので、かなり貴重なものだとは思います。

サイトには紹介文が下のように書かれていました。



これは今まで出版された本のなかでも、最も貴重で美しい豪奢な出版物のひとつになるだろう。ここには、今の日本から失われてしまった昔の日本の美しい光景の彩色写真 259枚が収められている。すべて当時の日本人により描かれたものだ。

美術的にも極めて貴重な絵と写真が完ぺきな複写技術で蘇った。




今は先行予約で、まだ発売ページはないですが、発売される頃にまたアナウンスがあると思いますので、ご紹介しますね。発売するのは歴史的美術関係の専門出版社と思われる フォリオ・ソサイエティ という歴史のある出版社のようです。

サイトはすべて英語ですし、イギリスからの発送ですが、サイトを読む限り、基本的には全世界どこへでも発送するのだそう。ただし、EU以外の国には、到着まで数ヶ月かかるようですが。

ただ、フォリオ・ソサイエティの本の価格を見てみますと、安いものでも20ポンド代(3000円くらい)から、写真中心の高いものだと2万円くらいするものもあります。今回の「日本写真集」は労力もかかっている上に資料的価値も非常に高く、また写真が多いので、値段も高そう。その場合は私には買えなそうなので、買われたどなたかが見飽きたら私に下さい(笑)。

そんなわけで、これに関しては発売しましたらまた書きますね。



金星と月と木星が並んだ夜

そういえば、昨日の夜歩いていて、ふと空を見上げると、「3つの光」が縦に一直線に並んでいました。

moon-0326.jpg


真ん中が三日月の月であることはわかるのですが、上と下の星が何だかわからなかったですが、とても珍しい感じの光景でしばらく眺めていました。

今朝になってニュースを見ると、上が金星で下が木星だとわかりました。
今日の毎日新聞の記事によると、この現象が起きたのは、前回が 2004年の11月だそう。


その即日の空の光景を思い出していたら「あっ」と、あることに気づきました。

昨日の夜はエメラルドタブレットの右側だ」と。

em-c.jpg


エメラルドタブレットの上の部分の右は下のような感じです。

em-0326.png


左は、上から、太陽、火星、土星です。


そういえば、少し前の記事「水星の真実: 探査機メッセンジャーの撮影で水星の「何か」がわかるかもしれない(1)」の中に書いた 1785年の「薔薇十字の秘密のシンボル」という本の中で「水星まのシンボル」が出ているイラストのうちの下のこの図、

mercury-003.jpg

の説明が間違っていることを教えていただきましたので書いておきます。上とか最後のが数字の「4」とか「5」に見えたので、そう書いたのですが、冷静にみれば、これは全部、惑星のシンボルですね。

六芒星の中央にあるのが「水星」で、それを囲んでいるのが、上から右回りで、「土星」、「火星」、「金星」、「月」、「太陽」、「木星」となるのが正しい解釈のようです。ちなみに、この図は、中心は太陽ではなく水星である部分の概念もあるということを示した珍しいものだと思います。もちろん、「薔薇十字の秘密のシンボル」の中には太陽を中心とした図もあります。


ちなみに、金星と月が木星が並んだのは違う形ではあっても、世界の様々なところで見られたようです。スペースウェザーに世界中の写真家からの写真が掲載されてます。そこから3枚ほどご紹介します。


・ポーランドのトラン

Poland.jpg



・スウェーデンのワルデマルス・ケープ

Sweden.jpg



・スイスのブルック

Switzerland.jpg




[直線に並ぶ惑星]に関係する過去記事:

6つの惑星が夜明けの空に一直線に並ぶ
2011年05月05日

2011年の年末の「空」にまつわるシンクロニシティ
2011年12月30日

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[1年前の In Deep ]

2011年03月26日の記事

右脳の中の風景