(※)へプライ語での太陽の綴りを と書きましたが、 の間違いでした。直しておきます。(2012.04.04)
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桜の季節を迎えて、くるってくる私
今日は午前中から久しぶりに具合が悪くて、「もうお酒だな」と、昼前からウイスキーをあおっていて、その後も買い物で外に出てみると、ものすごく暖かくて気持ちいい。
風が強かったんですが、この春の風がまさに、個人的には1年のうちでもほんの少ししかない「自分に最適の気温の風」だったんです。この最適の幅は結構わがままで、「気温と湿度と風力」が一致しないと、ここまで気持ちよくは感じないので、とてもラッキーでした。
「春かあ・・・」
と、ほぼ陶然とした面持ちでボーッとアル中さながらに歩き続けていたんですが、しかし、同時に薄々と思い出すのが、毎年いつも調子が最も悪くなるのが「桜の季節」なんです。
初めてパニック障害になった時も、桜が満開の時でした。
25年くらい前のことです。
当時住んでいた東京の久我山という町に中学校があって、そこに大きな桜の木があったです。
▲ Google のストリートビューで見ると、今もありました。この桜が満開の季節の、特に夜には周囲の灯によって、この木の桜の花だけがボワーッと浮き上がるようになるんです。この桜の木が私が23歳にして初めて「桜ってこんなに美しいのか」と感じさせてくれた桜です。
夜、その下を通ると、桜の花が現実じゃないみたいに夜空に浮かび上がっている。
美しい・・・と思うその一方で、その時に自分は突然、自分を襲った訳のわからない病でどうしていいかわからなくなっている。
桜を眺めて、
「ああ、桜ってこんなにきれいなんだ・・・と知って死ねるのは嬉しいかも」
と思った23歳の春でした。
それまで(十代とか)桜なんてどうでもよかったですから。
まともに見たこともなかったです。
自分の死(自殺)が近いと感じると、世の中にあるいろいろな美しいものに急に目がいくということはあるのかもしれません。まあ、なんだかんだと私は結局今も生きていますが、その後、25年以上経って、
「生きるとか死ぬとかの差は何なのか」
とも思うようになりました。
それでも、あれ以来、「桜」という時期は気にしています。私を狂わせるのも桜。
でも、「この世に美しさが存在すること」を確認させてくれたのも桜。
Fuck であり 超ビューティフルである存在が桜なのだと思います。
というわけで(どんなわけだよ)、今日は調子が今イチの上に、ほぼ一日酔っ払っていましたので、翻訳などはできなかったんですが、最近調べていたことがあって、それは、
・他の言語で「太陽」ってどんな発音なんだろう
ということでした。
どうしてそんなことに興味があるのかというのは一言では説明できないですが、過去記事の、
にありますように、現在の米国での心理学会での調査で、「人間は赤ちゃんの頃から」、
・母音の「ア」と「オ」で大きな対象を見る
・母音の「イ」と「エ」で小さな対象を見る
ことがほぼ確実にわかってきました。
「母」(ハハ)という「ア」で埋め尽くされた日本語、あるいは、海外での「ママ」。あるいは、それを意味する様々な言葉。日本語ならおかーさん、おっかあ・・・。この母音「ア」と「オ」で埋め尽くされたところから、ひとりの人間の人生が始まるという事実。
「女性である母が最初の人間の大きな存在」だということが、少なくとも日本語にはありそうな気がするのです。
なので、「母」ということで思い出す「太陽」について、他の言語でどのように発声しているのだろうかと、以前、いくつかの言葉を調べてみたことがあったのですが、なかなかご紹介する機会がなかったですので、今回アップすることにしました。
発音はそれなりに調べたとはいえ、日本語で正確に発音を表記するのは難しいですので、便宜的なものだとお考え下さると幸いです。
まず、日本人に馴染みの日本語と英語は、
日本語 太陽 (タイヨー)
英語 Sun (サン)
です。
以下は地域別で。
カッコの中が発音です。
アジア
中国語 太陽/太阳 (タイヤン)
韓国語 (テヤン)
インドネシア語 matahari (マタハリ)
タイ語 (アーティット)
ヒンディー語 (スーラチェッ)
マレー語 matahari (マタハリ)
ベトナム語 (マットロイ)
韓国語 (テヤン)
インドネシア語 matahari (マタハリ)
タイ語 (アーティット)
ヒンディー語 (スーラチェッ)
マレー語 matahari (マタハリ)
ベトナム語 (マットロイ)
中東・アフリカ
アラビア語 (シャムサ)
トルコ語 (ギネシュ)
アフリカーンス語 Sondag (ソンダッ)
スワヒリ語 jua (ジュア)
ヘブライ語 (シェメシュ)
トルコ語 (ギネシュ)
アフリカーンス語 Sondag (ソンダッ)
スワヒリ語 jua (ジュア)
ヘブライ語 (シェメシュ)
ヨーロッパ
アイスランド語 sun (スーン)
イタリア語 sole (ソーレ)
オランダ語 zon (ジョン)
ギリシャ語 (イリオス)
スペイン語 sol (ソル)
ドイツ語 Sonne (ゾネ)
ハンガリー語 nap (ナップ)
フィンランド語 aurinko (アウリンコ)
フランス語 soleil (ソレイ)
ポーランド niedz (ニージェーラ)
イタリア語 sole (ソーレ)
オランダ語 zon (ジョン)
ギリシャ語 (イリオス)
スペイン語 sol (ソル)
ドイツ語 Sonne (ゾネ)
ハンガリー語 nap (ナップ)
フィンランド語 aurinko (アウリンコ)
フランス語 soleil (ソレイ)
ポーランド niedz (ニージェーラ)
その他
ラテン語 sol (ソル)
ロシア語 (ソーンセ)
ロシア語 (ソーンセ)
この中で最も興味を持ったのが、フィンランド語の「アウリンコ」という発音でした。
他の言語との接点がほとんど見いだせません。
何となく、フィンランドは調べる意味がある国なのかもしれないですね。
ちなみに、北海道の先住民族のアイヌの人々のアイヌ語では、過去記事「梶井基次郎は「言語と宇宙の関係」に気づいていたのかもしれない」でご紹介させていただきましたが、アイヌ語は表記がなく発音だけですが、太陽は、
太陽 トーカム・チュッ・カムイ
月 クンネ・チュッ・カムイ
となります。
ただ、この「トーカム」と「クンネ」は、今でいう太陽と月という違いではなく、
・昼の太陽
・夜の太陽
という違いだったようです。
アイヌは、太陽も月も「どちらも太陽」と見なしていたと考えられます。
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