2012年04月10日



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「すべてのガンに効果のあるワクチン」が開発されたという英国での報道



自分のガンと戦う物質は「自分の体内にもともとある物質」だった


(訳者注) 現在、イギリスで販売部数第1位の新聞は、デイリー・テレグラフという新聞で、これは一応「高級紙」という分類にあたり、内容においてはそれなりの信憑性もあるとは言えるかもしれません。今回の記事はそのテレグラフ紙のオンライン版に掲載されていたものです。


その見出しはなんと「すべてのガンに作用するワクチン」。


見出しを見て、私など「ほんまかいな」と、やはり思うわけです。


読んで見ると、このワクチンで使っている主要な物質は、いわゆる化学薬品とかではなく、「もともと人間の体の中にあるもの」のようなんです。



それは MUC1 というもので、何のことだか全然わからなかったので少し調べてみました。Weblio のがん用語辞書にはこのように書かれてあります。



muc-1

特定の上皮細胞(臓器や腺を始めとする身体各部の表面を覆っている細胞)と母乳の生成に関与する乳房細胞に認められる物質。乳房、卵巣、肺、および前立腺に発生する腫瘍においても認められる。



要するに、ものすごく簡単にいうと、私たちの体の中に普通にある「身体各部の表面を覆っている細胞」のことのようです。


つまり、生まれてからずっと私たちの体のなかにある細胞。その MUC1 から「ガン細胞を探して破壊する」という作用のあるワクチンが開発されたという記事です。


これを読みまして、「ああ、ガンもかあ」と思いました。


昨年、「人間自らの力で歯を再生させる虫歯治療」が英国のリーズ大学で開発されたことを記事にしたことがあります。



 2011年08月24日


英国のリーズ大学で開発されたその方法は、「小さな虫歯ができたら歯の表面にペプチドの液体を塗るだけ」というものでした。


また、このペプチドは虫歯の原因であることがわかっている「ミュータンス連鎖球菌」の成長を確実に止めるという作用があることがわかり、ドイツの研究所では、「抗生物質のかわりの物質がもうすぐ開発される」という発表も昨年されました。


これも「ペプチド」でした。



 2011年06月09日


この「ペプチド」というのは要するにアミノ酸がつながってできたもので、人間の体の中にも、常にあるものだと思います。



どうやら、非常に多くの病気に対して、


人間は、自分の体内だけで細菌や症状に対抗できる、あるいは再生や治癒をできる能力を本来は持っている


ということが次第に明らかになってきました。



それを発見し続けているのは科学の力ですが、しかし、私たち一般人も「人間の体内には明らかに自己治癒能力がある」と「思ってみる」ということは大事なことのようにも思います。


ひとつの考え方が変われば、他の変わるような気がしたりもしますので。


拡大解釈していけば、もしかすると、人間はエネルギー(カロリーやビタミンなどの意味でのエネルギー)も自らの体内で産出できる能力があることがそのうち発見されるのかもれません。



最近の医学の発展を見ていて、19世紀にセルビアで有名だった予言者のミタール・タラビッチの言葉が思い出されます。


タラビッチは 1800年代の終わりに以下のような言葉を残しています。




世界中で奇妙な伝染病が蔓延する。だれもその治療法は分からない。人々は考えるに考えるが、正しい治療法を見つけることはできない。だが、治療のカギとなるものは人間自身の中や周辺にあるのである。




確かに「治療のカギとなるものは人間自身の中」にあるのかもしれません。

しかも、まだまだたくさん。



ところで、この MUC1 でのガン治療は、日本でも以前から行われていることを今回調べていて知りました。


免疫療法 - 進行膵がんのMUC1療法」という山口大学の腫瘍外科学教授の岡 正明さんの論文がありました。これが2006年のものですので、かなり以前から日本でも研究は進んでいるもののひとつのようです。


ここからテレグラフの記事の翻訳です。







テレグラフ (英国) 2012.04.08


「すべての」ガンへのワクチンが開発される


科学者たちによって新しいガン・ワクチンが開発された。


このワクチンは、ガン患者の体を、自らの体内の中で腫瘍細胞を探して破壊することをができる体にしていくことができるというものだ。


この治療では、すべてのガンのうちの90パーセントのガン分子をターゲットとしており、肺がんや前立腺ガンを含む通常のガンに対して患者が体内で対抗することのできる免疫系を獲得することのできるワクチンを提供できるという。


臨床試験では、ワクチンが患者の免疫反応を誘発し、ガンのレベルを縮小させるという予備成績を示した。



今後、このワクチンが、より広範囲のガンに対して効果的であることを証明するための大規模なガン患者での臨床試験の実施を科学者たちは望んでいる。


これらのワクチンは、小さなガンの処置に有効だと科学者たちは考えており、ガンの手術や治療歴のある患者に対しての再発に対抗するためにも有効だろうという。



今回の開発は、ガン細胞の表面に多く見られる MUC1 という分子が、免疫系によりガン腫瘍を発見する手助けをしていることを科学者たちが発見したことによる。


このワクチンは製薬会社ヴァキシル・バイオセラピュティクス社( Vaxil Biotherapeutics )とテルアビブ大学との共同開発によるもので、 MUC1 により免疫系の働きでガン細胞を特定して破壊することができるようにしたものだ。


臨床試験では、最高12回のワクチンの服用をおこなった患者すべてで特別な免疫反応が起きた。そして、何名かの患者では臨床の効果の予備徴候が観察された。



この臨床の成績は今後、正式に発表されることになるが、しかし、さらなる大規模な試験が必要で、このワクチンが実際に利用できるまでには6年程度かかると考えられる。


MUC1 はすべてのガンの90パーセントで見つかっており、この MUC1 はガンの増殖と拡大と戦うために用いることができると研究者は考えている。






  
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