昨日、ロシアの「極東オルカプロジェクト」(オルカはシャチのこと)というシャチの生態調査と保護などをしている団体が、ニュースリリースを発表しまして、その内容は「カムチャッカ半島の白いシャチの姿が明らかに」と題されたものでした。
上の写真はリリースされたものの中のものですが、こちらにすべての写真があります。
この白いシャチというのがこのカムチャッカの周辺にいることは、以前から知られていて、2009年とか2011年などには写真撮影されていたそうですが、今回、今までで最も多くの撮影や観察ができたことが報告されています。
まあ・・・ニュースとしては、それだけの話なんですが(苦笑)、どうして、多くのニュースのタイトルの見出しの中から「シャチ」という言葉に反応したかというと、ちょうど、昨日、お酒を飲みながら何となく見ていたページが、
・Eskimo Woman Prophecies
(エスキモー女性の予言)
というページでした。
そのエスキモーの女性は下のイラストの女性のようです。
1877年11月5日に生まれたということが書かれてある以外は、名前も書いていないですし、予言といっても、いつ頃言ったものなのかもわからないのですが、その内容というより、彼女の予言が、
・シャチから教えてもらったもの
となっていることが印象的だったのです。
イメージとしては、下の写真のように彼女の夢(?)にシャチが現れて、語るのだそう。
上の英語ページでは、このエスキモーの女性は、
- 第一次世界大戦が始まる日付
- ケネディ大統領の暗殺
- ファティマの聖母マリアの外見
などを予測したとされていますが、まあ、予言の当たる当たらないは今の私にはあまり興味がなく、ただ、興味があるのは、「概念の横のつながり」なんです。
たとえば、古代神話というものが、どこの国のどんなものでも、似通ったものであるというような意味での「横のつながり」のことです。時間軸を外して考えると「これらの共通認識の中に世界が存在する可能性があるのかもしれない」ということに、なかなかエキサイティングな感覚を覚えたりする最近だったりします。
この「横のつながり」は各種の予言にも確かに言えるような気がして、たとえば「未来の病気」。
19世紀のセルビアの予言者だったミタール・タラビッチは、下のように言っています。訳は、ヤスの備忘録からのものです。
世界中で奇妙な伝染病が蔓延する。だれもその治療法は分からない。だが、みな「私は高い教育があり、頭がいいから治療法は分かっている」と言い張るが、だれもなにも知ってはいない。人々は考えるに考えるが、正しい治療法を見つけることはできない。だが、治療のカギとなるものは人間自身の中や周辺にあるのである。
▲ セルビアの観光ページにあった写真。多分、ミタール・タラビッチの生家で、この彫像のどちらかがタラビッチのようです。座ってる方ですかね。タラビッチの生家はセルビアで観光地になっている模様。
そして、16世紀のイギリスの女性予言者のマザー・シプトンという人。この方は 1561年に亡くなった後、1641年になってから、四行詩の形での彼女の予言が収められた本が発行されています。
▲ マザー・シプトン(1488 - 1561年)と思われる人物画。Mother Shipton's Propheciesより。
この人の四行詩はノストラダムスなどと違って、具体的に書かれていることと、あと、怖ろしいことを書いているわりには「あまり怖い感じがしない」という特徴がありそうです。機会があればご紹介したいですけれど。
そのマザー・シプトンの四行詩の中にこういうものがあります。
彼らの危険な行為から生まれた種が繁殖し
悪寒、そして数多くの死者をだす
科学者たちは治療法を見つけることができない
ハンセン病よりはるかに悪い病気
悪寒、そして数多くの死者をだす
科学者たちは治療法を見つけることができない
ハンセン病よりはるかに悪い病気
こういう、「将来、悪い病気が流行して多くの人が亡くなる」という予言はとても多いのですが、マザー・シプトンのものには、「彼らの危険な行為から生まれた種」と、やや人為的なニュアンスを感じるものがあります。
そしてここで、最初に書いたエスキモーの女性の「シャチから教えられた予言」なんですが、彼女は、タラビッチの言う、
「だが、治療のカギとなるものは人間自身の中や周辺にあるのである」
に呼応するようなニュアンスの言葉を残しています。
外国の名前をもつ医者が、多くの病気を治すことができる治療法を作り出すために、わすれな草のような植物を使います。
それから人はガンや風邪で死ぬことがなくなります。
また、男性を愛してしまう男性がかかり消耗して死んでしまう病気の治療法が開発されます。
それから人はガンや風邪で死ぬことがなくなります。
また、男性を愛してしまう男性がかかり消耗して死んでしまう病気の治療法が開発されます。
まあ、いずれにしても、このような「時代も地域も違う予言の横のつながり」ということには興味があって、最近たまにいろいろな人の予言を読んだりしています。
冒頭がシャチの話でしたので、そのエスキモーの女性の方の予言を翻訳して載せておきます。
言った年代はわかりません。
「ロシアが再び共産主義に戻る」と言っているので、ソ連が崩壊した 1991年以降かとも思いましたが、それだと、1877年生まれの彼女は、115歳とかの年齢になってしまうことになるので、どうも違うような気もしますが、年代は不明のままですが、とりあえず掲載しておきます。
Eskimo Woman Prophecies
エスキモー女性の予言
シャチが夢の中で私のもとにやってきました。
このシャチは私の兄弟なのです。
シャチは冬にやって来ました。
そして、救世主が来る日が近いと私に言ったのです。
マンモスと呼ばれる山が爆発する時、青い太平洋の海は冷たくなります。
シャチはこう言いました。
「太平洋の水が最も冷たくなった時、そして、太陽の輝きが氷のように冷たくなった時、人々がマンモスと呼ぶ巨大な山が噴火し、そして大量の煙と炎を空中にはき出すのだ。そして、山は火に包まれ、雪は溶ける」。
そう言ってシャチは去りました。
外国の名前をもつ医者が、多くの病気を治すことができる治療法を作り出すために、わすれな草のような植物を使います。
それから人はガンや風邪で死ぬことがなくなります。
また、男性を愛してしまう男性がかかり消耗して死んでしまう病気の治療法が開発されます。
株式市場は崩壊します。
それは、ある日、歴史上で最も大きな下落を見せます。
たった一日で何千ポンドも失う人が出ます。
ロシアは共産主義に戻ります。
民主主義は一掃されて、2000万人以上が強制収容所で亡くなります。
スターリンの像がロシアの国にもう一度建てられることでしょう。
核戦争の恐怖が地球をしばしば脅かします。
死海の近くでイスラエルが膨大な量の石油の油田を発見します。
そこには全世界に 500年間、石油を供給し続けることのできる量の石油が埋蔵されています。
それにより、イスラエルは世界で最も経済的な大国となります。
巨大な金色の十字架がエジプトのギザのピラミッドの頂点に現れ、それが7日間の昼と7日間の夜、そこに残ります。
軍隊へ象徴的存在として示されることにより、アルマゲドンの戦争が始まります。
キリストが地球に戻られる時には、全世界でバラの香りがします。
主がそうされるとシャチは言いました。
その日はまもなくです。
(訳者注) ちなみに、かんたん神話学というページによると、アイヌの神話にも、シャチが特別な存在として出てくる話があるのだそうです。
先住民族の中で海と関わりの深かった民族には「シャチ」というのは一種特別な存在なのかもしれません。
ところで、最近、北朝鮮の記事を書くことが多いのですが、上のほうに出てきたイギリスの女性予言者マザー・シプトンという人の16世紀に書かれた四行詩の中に次のようなものがあります。
ひとりのキリスト教徒がふたりのキリスト教徒と戦う
でも、国はため息をつくだけで何もできない
そして、大きな権力を持つ黄色い男性が専制君主となる
彼は横たわった熊の形から現れる
この強大な専制君主は失敗する
彼らは世界をふたつにわけることはできない
しかし、彼らが産み行った危険な行為から、
大きな病が発生し、多くの人々が死んでしまいます。
医学はその治療法を見つけられません。
これまでで最もタチの悪い病です。
熊の形の国の、「大きな権力を持つ黄色い男性」とはどんな人物なのか。
ちなみに、マザー・シプトンの予言はノストラダムスのような四行詩ですが、ノストラダムスと違って、起きることがわりと具体的に書かれています。戦争の下りも大変に多いですが、それとは別にそこにこのようなものがあります。年代はわからないですが、16世紀のものです。
新しい種族が作られる前に銀色のヘビが見にくる
ヘビは口から未知の男性を噴き出す
それは膨張する地球に混ぜるためなのだ
その熱とこれらの男性の放つ寒さによりそれは達成される
未来の人類の心に刻んであげてくださるように
地球との混じりかたを
生と愛と、そして与えることを
千里眼をもつ未来の子供たち
彼らは自然とそのようになっていく
品がよく控えめに彼らは育つ
そして、地球の新たな黄金時代は始まる
ここに「ヘビ」と出ますが、原語では「スネーク ( Snake )」ではなく、「サーペント ( Serpent )」となっていて、過去記事の
・ヘビとウロボロスとケツァルコアトルと月と太陽をめぐる旧約聖書『創世記』への疑問のようなもの
(2012年04月08日)
での「ヘビ」の意味のようで、つまり、旧約聖書の創世記 第3章 に出てくる意味での「ヘビ」、つまり悪魔としてのヘビのようです。
彼女の予言集は、怖いことを書いてあるのに、あまり怖く感じないというあたりが、読み物として面白いです。いつかご紹介したいですが、長いだけではなく、予言や、詩の翻訳は確かに難くて時間がかかります。西洋の「詩的表現」に関しての知識が必要そうな世界です。文学的教養のない私には相当難しいです。
上のそれぞれの翻訳も、あんなに短いものですが、今日ほとんど一日を費やしました。
なので、いつかご紹介できる機会があればと思います。