2012年05月06日



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地球の気温の今後 (2): 暑い5月のはじまりに



前記事: 地球の気温の今後 (1): 寒冷化の予測と反して異常に上昇し続ける世界各国の気温
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(訳者注) 先日書きました上のリンクの記事では、世の中の気温が(全体ではないですが)大きな方向としては「高温化」に向かっているのではないかということを書きました。

今回はその続きですが、その理由的なことを書くのではなく、今の世界気温の現状のニュース記事をいくつかご紹介します。最近の、日本が連休の間くらいの間の、米国、ロシア、ヨーロッパ、タイ、UAE、ベトナムなどのニュースの主に見出しです。

私は正直、過去にも書いていますが、「世界は緩やかに低温化していくのではないか」と思っていました。しかし、将来的なことはともかく、現状では主要国の多くは、まだ春だというのに暑さにあえいでいます。


ちなみに、「高温化の何が問題なのか」ということ。

これは別に世界全体のことを心配しているわけではなく、単純に「今年の日本と、私を含めた日本人たちの生活」を心配しているという話となります。

なぜなら、私たちは今、電力供給が足りないという過去数十年で異例の状態の生活の中で生きているからです。


たとえば、4月24日の日本経済新聞の記事。


夏の電力不足、関電は最大19.3% 20%超の節電要請も
日本経済新聞 2012.04.24

関西電力は23日、全11基の原子力発電所が停止したままだと、様々な対策を講じても今年夏の電力供給が最大で19.3%不足するという見通しを発表した。(中略)大規模停電を回避するために、関電が昨夏比で20%超の節電要請を打ち出す可能性も出てきた。



もし、この状態で、仮に今年の日本がかつてないような高温にさらされたらどうなるのか。

要するに、このことを心配しているというような感じです。

ご存じのように、日本の原発は現在すべて稼働が止まっています。多分、ここまで大規模に稼働を停止させた場合、「暑いからといってすぐに再稼働すること」などはできないはずです。

仮に夏が極端に暑くなった場合は、生活上でなすすべがなくなる可能性はあるように思います。


もちろん、日本が暑くなっていくかどうかなどわかりませんし、私個人としても、暑いのが嫌いですので、何とかマウンダー極小期、および寒冷化の方向、あるいは一気に「氷河期」にまで進んでほしいですが、現状は何とも難しい感じです。

日本が寒冷化に向かう可能性としては、

・北朝鮮の白頭山が噴火する
・富士山が噴火する


など近隣の大きな火山の噴火によって「太陽放射が噴煙等により直接遮られる、ということによっての寒冷化はあるかもしれません。


「白頭山」といえば、昨日のコリアンタイムスという韓国の英字新聞に、「噴火の迫る白頭山」というような記事がアップされていました。

Mt. Baekdu eruption's impact on NE Asia
白頭山の噴火が東アジアに与えるインパクト
 Korean Times 2012.05.03

bekdu.jpg

▲ 白頭山。火山爆発指数(火山の爆発のレベル)は富士山よりも上です。

これはかなり長い記事ですが、興味のある部分もあるので、近いうちに翻訳してご紹介できるかもしれません。


しかし、今回は世界の気温の現状です。
ここからです。




世界各地で4月の記録を塗り替え続ける高温の状況


高温が最も大きく報道されているのは米国で、前回記事でご紹介した CNN の「米国の気温、3月は史上最高 異例の暖かさで異常気象も」というものの通り、高温化が進んでいて、今も連日いろいろな地域で暑いニュースが報じられています。

しかし、たとえば、ポーランドなどでは「212年ぶりに高温の記録を更新」というような、やはり尋常ともいえない部分の気候の進行状況はあります。

基本的には見出しをご紹介していますが、タイトルはすべてオリジナル記事にリンクされています。




タイ

最初は、またもタイから。
これは内容も記しておきます。

タイの専門家やメディアは、この異常高温や、あるいは昨年の洪水なども「無秩序な都市計画にも原因があるのではないか」と考えているようです。


Chaotic capital feels the heat
混沌化するタイの首都での熱波
Bangkok Post 2012.05.04

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▲ 暑さで氷のかたまりを食べるドゥシット動物園のゾウたち。

バンコクは、五ヶ月前に、数十年間で最悪の洪水に見舞われたが、それでも、今でもアジアで最も人気のある大都市の一つであり、しばしば都市計画は混沌とした状態になる。そんな中で今、バンコクはこの30年で最も高い気温を記録する熱波に見舞われている。

4月のバンコクの平均最高気温は 40.1度にも上った。タイ気象局は熱波関連の病気に対しての警告を当局から発令するように要請した。

都市の専門家たちは、この急成長を遂げているバンコクでのずさんな都市計画が、気象を悪化させている可能性があると言う。都市では電力線を収容するために樹木を間伐し、また、熱を屋外に放出するタイプのデザインの建造物が多いという。

昨年は、タイの 77の県のうち 50県が過去最悪の洪水被害に遭い、そして、その後は、干ばつも増え、自然災害の数は増加している。







アメリカ

Denver sets new record high of 88 degrees
デンバーで過去のすべての高温記録を破る 31度を記録
 9 News (米国) 2012.05.04


Temperatures soar to 89, break record
デトロイト: 1955年の高温の記録を上回る 32度を計測
 Freep (米国) 2012.05.04

アメリカは他にもたくさん報道があるのですが、地域が違っても、大体、上のものと同じような見出しです。





ロシア

Moscow swelters in record heat
4月のモスクワで130年の記録を塗り替える高温: 29度
 AFP 2012.05.01





アラブ首長国連邦

Unusually high temperatures are expected across the UAE
季節としては異常な高温がUAEを襲う。今週は45度にまで気温が上昇する予測
 The National (アラブ首長国連邦) 2012.05.05





東ヨーロッパ

Central, eastern Europe swelter in record heat
東欧と中央ヨーロッパで記録的高温が続く。ポーランドでは212年ぶりの高温
 AFP 2012.04.29

これはヨーロッパの数カ国にわたる記事ですので、内容を記しておきます。


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▲ 記録的に早い夏が訪れた中央と東ヨーロッパ。

季節外れの高温が、ドイツ、オーストリア、チェコ共和国で地域的に記録された。

オーストリア気象センターは、オーストリア北部の気温が、同国の4月としては記録を破る 32度を報告したと述べた。気象センターによると、この夏のような天候はアフリカのサハラ砂漠からの強い南風が原因だという。

ドイツでも、地域により4月28日には 30度を記録。プラハでも非常に高い気温となり、またポーランドとスロバキアでも 27.7度を記録した。これは同国の4月としては、212年ぶりの高温だ。







ベトナム

ベトナム北部で43度の猛暑
 newsclip.b2012.05.04

Heat wave creates threat of forest fires across Vietnam
熱波による森林火災の拡大が懸念されるベトナム
 Saigon (ベトナム) 2012.05.04

vietnam-fire-2012-05.jpg

▲ 燃え上がるナム・ハイ・ヴァン森林。5月2日。ベトナムでは記録的猛暑で森林火災が多発している。


とこんな感じでしょうか。

もちろん、この先、突然、寒冷化に転換する可能性もないではないでしょうが、とりあえずのところは、私たち日本人も「高温」に注意して生活したほうがいいのかもしれないと思います。

場合によっては、昨年以上の「電気生活の正念場」となる可能性もあります。


下に昨年以前の高温に関しての過去記事をリンクしておきます。

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[太陽系の新たな発見]に関係する過去記事:

熱波が深刻な中国で広がる干ばつ、虫害、そして発電能力の限界
 2010年07月28日

モスクワの記録的熱波:週末には36.7度を記録
 2010年07月25日

ロシア南部各地で続く異常高温での干ばつにより非常事態宣言
 2010年07月20日

フランスで112年ぶりの高温に対して最高レベル警報
 2011年06月02日

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[1年前の In Deep ]

2011年05月06日の記事

最も驚くべき存在である有機物