2012年05月30日



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マザー・シプトンの四行詩(後編)



前記事: マザー・シプトンの四行詩(前編)
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16世紀の女性予言者と言われたマザー・シプトンの四行詩の後半です。

今回のくだりは、いわゆる「怖ろしい描写」が多いんですが、しかし読んでみると、これまでの多くの「予言」といわれるものの中に出てくる描写と大変に内容が似ており、つまり、なんとなく「慣れた未来描写」だとはいえそうです。

火山噴火、大地震、海面の上昇、大戦争、飢餓、未曾有の伝染病、などのフレーズが次から次へと出てきますが、「それらはすでに知っております」と言いたくなるほど、他の様々な予言で繰り返し出てくるフレーズで、むしろ「やっと出てきた」という安堵感さえあります。


あんまり関係ない話ですが、最近の私は、実際にはこの世というのは、個人レベルでは「世界は常に終わり続けている」というように考えていて、あるいは「終わっていない人の世界も個人レベルではいつか終わる」というのも事実です。

これは「死ぬ」という意味とは関係ないことで、生きていようが死んでいようが、文字通り、「その人の世界が終わる」というような意味です。

ちょっとややこしい話になりそうですので、これ以上は書かないですが、予言で語られる「典型的な世界の終末」以上に、私たち個人個人の人間の「宇宙」は「多様な終末の様相」を持っているのかもしれなくて、そのあたり、人間の多様性に感心します。


関係ないですが一昨日(月曜日)の関東の悪天候はものすごかったです。

豪雨ではなく、「豪ひょう」。

マンションの廊下一面に氷が散らばるという光景は多分初めて見たと思います。ひょうの大きさは1センチ程度だと思うのですが、周囲全体が銃弾を撃ち込まれたような音が響き渡っていました。

試しに、

「このくらいの大きさのひょうって当たると痛いのかな?」

と、外で当たってみましたが(笑)、不思議と痛くはなかったです。
ひょうはそれほどの高度から降ってくるものではないのかもしれません。


では、ここから四行詩の後編です。

mothershipton.jpg

▲ マザー・シプトン(1488 - 1561年)。





Mother Shipton's Prophecies

マザーシプトンの予言


偽りの微笑みと偽りの威厳。
それは、神々の怒りを呼び起こすでしょう。


そして神々は龍を地上に送り返すことでしょう。
龍は夜空を照らし、そして、その尾はふたつに割れるでしょう。
龍は地球の上空に止まり、地球を引き裂きます。


逃げ惑う人々。
農民も王もみんな逃げ回ります。


しかし、次に人々は水源を探すために歩き回るでしょう。
そして、海面が崖の上に上る前に、
人々は渇水で死んでいきます。
大地はひび割れ、新たに引き裂かれます。


奇妙な話だと思うことでしょう。
でも、これは真実なのです。


遠い遠い大地で少しの人々が彼らの城を去るでしょう。
そのほんのわずかな人々が生き残り、
新たな地球の人類としてスタートするでしょう。


しかし、それはすでに大地の上ではありません。
海底の厳しく乾燥した土地です。

地球のすべての魂が
龍の尾で一掃されて滅びるわけではありません。

地球上のすべての大地が沈むわけではありません。
しかし、大地は悪臭で満ちあふれるでしょう。

獣の屍と人間の屍が腐っていくために。
そして、植物が大地の上でばりばりに砕け散るために。


海底から浮かび上がる大地があるでしょう。


そこは清潔で、とても自由です。
人類の新しい王国のもとで時間が記憶を消すことでしょう。


地球の人類が刷新される前に銀色のヘビがそれを見に訪れます。

そして、そのヘビは未知の人類を吐き出します。
成長する地球と共存させるために。


その未来の新しい人類に教えてあげてください。
地球の冷やし方を。
未来の人類の彼らにはそれができるのです。
生きるために、
愛するために、
与えるために、
その方法を彼らに教えてあげてください。


千里眼をもつ子どもたち。
彼らは自然とそのように育つことでしょう。

未来の子どもたちは上品に、控えめに振る舞います。
地球の新たな黄金時代の始まりです。


これら人類が終末に向かう徴候は
始まりの徴(しるし)は龍の尾です。


これらの預言は成就されることでしょう。






(訳者注) ここまでが四行詩ですが、マザーシプトンの四行詩は、彼女の死後(マザーシプトンは 1561年に死去)、100年以上経った1684年に出版されていて、その時に、上の四行詩とは別の容器に隠されていた四行詩があるそうです。

ここからはその四行詩です。





すべての予言のできごとには徴があるでしょう。
人が憎むべき行為をする時、
人はその優しい命を滅ぼしてしまいます。
殺人や残忍な行為。


人が強欲だけを考えるような時代、
人は眠っているかのように歩き回るでしょう。

その人たちは何も見ません。
何にも目をくれません。


そして、鉄の人間の尾が立つでしょう。
鉄のカゴと車両が動くでしょう。


時の王は偽りの約束をするでしょう。
口先だけの約束を。

国々は壮絶な戦争を計画します。
かつて見られなかったほどの壮絶な戦争。


税は上がり、生活の質は落ちます。
そして、国と国は長く続く対立を見せます。


この時に大きな徴が現れることになっています。


人々が終末に近づいた時、
3つの眠っていた山が活動を始めるでしょう。

その山は泥と氷と死を吐き出すでしょう。
そして、地震が町を飲み込むでしょう。


ひとりのキリスト教徒がふたりのキリスト教徒と戦うでしょう。
国は何もできません。


そして、黄色い人々が強大な力を得るでしょう。
それは横になった熊の形の場所から現れるでしょう。

これらの強力な専制君主は、
世界を割くことはできません。

しかし、彼らが産み落とした危険な行為から、
大きな病が発生し、多くの人々が死んでしまいます。

医学はその治療法を見つけられません。
これまでで最もタチの悪い病です。


ああ、なんてたくさんの徴候が見えるのでしょう。


この予言は真実なのです。