昨日の In Deep の記事、
・大阪湾の異常? を注視する世界中のネットユーザーたち
の内容は、真偽はわからないままですが、大阪湾の海の色が黄色く変色していたというような話などが広まっていたことが海外などで紹介されていたということをご紹介したものでした。
その前提として、千葉県の漁港であまりにも多い数のイワシの大量死が発生していたということがあり、少し太平洋に対しての懸念というような感じのものがあったという部分はあります。
そんな中、今朝、ニュースの見出しを見ていましたら、「神奈川県で魚の大量死」というものがありました。NHK のサイトでしたので、テレビニュースでも放映されていたのだと思います。
テレビ系の報道サイトはすぐにウェブ上の記事が削除されますので、抜粋しておきます。
神奈川 海岸でイワシ大量死
NHK 2012年06月15日
14日午後、神奈川県三浦市の入り江でカタクチイワシとみられるおよそ1万匹のイワシが死んでいるのが見つかり、神奈川県は、一度に大量の魚が入り込み、酸欠を起こしたとみて原因を調べています。
14日午後、三浦市南下浦町松輪の入り江で大量のイワシが死んでいるのを、清掃に当たっていた財団法人の職員が見つけました。三浦市と神奈川県の職員が調べたところ、カタクチイワシとみられるおよそ1万匹のイワシが、縦およそ25メートル、横およそ8メートルにわたって岩場に打ち上げられて死んでいました。
イワシは死後数日ほどたっていて、現場の状況などから、小さい入り江に大量のイワシが一度に入り込んだため、酸欠を起こしたとみられるということです。神奈川県はイワシが死んだ詳しい原因を調べるとともに、15日以降、回収作業を行うことにしています。
昨日の記事と合わせて、最近、太平洋側で起きている(かもしれない)ことを地図でまとめてみました。

大阪湾の場合は「太平洋」といっていいのかどうかよくわからないのですが、まあ、便宜上、入れてみました。
太平洋は広いですので、日本だけ眺めていてもよくわからないところもありますので、この1ヶ月程度の間に太平洋全体ではどんなことが起きていたのかの地図も作ってみました。
下の図が個人的に印象に残った、この1ヶ月程度の間の報道を地図に書き出してみたものです。

日本では報道されていないものも多いですので、いちおう、報道をひとつずつ左上のほうからご紹介しておきます。ここからです。
太平洋をめぐるいろいろな現象
ハワイ島の群発地震
これは、ハワイのニュースメディア「ビッグアイランド」で6月5日に報道されたものです。オリジナル記事は、ハワイの火山周辺で群発地震が激増(英語)というものでした。
下の図は、6月1日から6月5日までの USGS (アメリカ地質調査所)の地震データです。

確かに多いと思いますが、ただ、最大でマグニチュード3.6程度ですので、地震そのものとしては大したものではないのですが、火山と関係しているのなら、懸念もあるというようなことになりそうです。
ハワイは「太平洋の中心」であるので、その動きはわりと大事だと個人的には思っています。
クリル島の群発地震
クリル諸島というのは、いわゆる北方領土の先あたりの一体を言いますが、ロシア非常事態省極東地域センターが6月14日に伝えたところでは、サハリン州沿岸とカムチャツカにかけて、連続して地震が発生したそうで、やや群発の様相を呈しているようです。ロシアの声で報道されています。
異変が続くチリとペルーの海岸
ペルーのイルカとペリカンの大量死については、過去記事で何度か取り上げましたので、ご参照ください。
・800頭以上の死亡したイルカが漂着したペルー北部で、今度は推計1,500羽以上のペリカンの大量死
In Deep 2012年05月01日
・ペルー続報: 政府により立ち入り禁止となったペルーのイルカ大量死現場周辺の海岸
In Deep 2012年05月09日
その周辺での異変がその後も続いていることが頻繁に報じられています。
ペルーのリマ市周辺の沿岸には、5月25日に無数の甲殻類の死骸が漂着しました。
甲殻類というのは、エビ、カニ、オキアミ、フジツボ、ミジンコなどを含む海洋生物のグループのことで、それらが大量に海岸に打ち寄せられ、リマの海岸がカニやエビの死体で真っ赤に染まりました。

▲ 5月26日の米国 Yahoo! ニュースの Thousands of crustaceans wash up dead off the coast of Lima(リマ市の海岸に大量の甲殻類の死骸が打ち上げられる) より。
同じ南米のチリの海岸では、2000羽を越える鳥が死んでいるのが発見されました。
・Thousands of birds found dead on Chile beaches
(チリの海岸で鳥の大量死)
AFP 2012.05.12

あと、パプアニューギニアのマナム火山という火山や、マリアナ諸島のパガン火山が噴火したり、その兆しを見せたりしています。
海流と地球。そして、地球と宇宙
さて、地震や火山はともかくとして(太平洋沿岸ではもともと多い)、「日本とペルー(あるいはチリ)」という、太平洋をはさんで、ほぼ対岸にある場所で、かつて見られなかったほどの大規模な大量死が起きているという現実があります。
私は今回の日本の魚の大量死を直近の地震などと関連して考えることはありません。大阪湾の色などは少し不気味な感じはしますが、大量死に関しては太平洋、あるいは「海」全体の問題とも関係あるように感ています(だからといって、「大きな地震が起きない」という話でもないです。そんなことは誰にもわかりません)。
かつて私は、海流のことをずっと調べていたことがありました。
結局、私には何もわかりませんでしたが、ただ、ひとつわかったことといえば、「世界の海はすべてがつながっている」ということでした。
下の図は、地球の海の主な海流です。

ここに、さらにそれぞれの沿岸などの海域の小さな海流が存在するわけですが、上の海流だけ見ていると、海流はそれぞれの場所だけで回っているように見えるかもしれないですが、地球の海には最も大きな「海の循環サイクル」が存在します。
その地球規模の海の循環を「熱塩循環」とか、あるいは「海洋大循環」とか呼びますが、呼び方はともかく、海流は地球の海のすべてをまわって、地球の気候や海の生態系の存在に寄与していると考えられます。
下の図がその大まかな循環の概念の図ですが、不明な部分も多いです。

太平洋では、ハワイ島のところでグルッと回っています。
いずれにしても、こういう循環が存在するために、地球で「人間が住める気候」が存在すると考えられています。この循環がなければ、たとえば、北欧やイギリスなどのヨーロッパは寒くて人間の住める場所ではなくなるはずですし、そもそも、魚の回遊や生態系というものが今とは違うものになるように思います。
日本が、肉食がなかった古来から豊かな魚介類の食生活に恵まれたのも、このことと関係があります。
そして、海洋生物の大規模な大量死の原因にはこのような海の循環が「乱れる」というようなこともあるのではないかと昔から考えています。プランクトンなどから始まる海の食物連鎖は、どこかが崩れると全体が崩れる可能性が大きいからです。
一方で、過去には宏観現象として、魚の大量死などが地震などに結びついた例も数多くあります。
この「宏観現象」の具体例としては、日本大学文理学部と静岡県地震対策課がまとめた「安政東海地震の前兆現象」という論文があります。
上記リンクでダウンロードできますが、あるいは今度ご紹介しようかとも思います。
とても興味深いものです。
しかし、それはともかく、よく考えてみれば、地震が起きるシステムと魚の泳いでいる海の状態とは関係ないはずなのに、どうしてそういうこと(関連した宏観現象)が起きるのかということが、昔からの疑問でしたが、ここに答えというか、そのキッカケを与える概念のひとつが、私が以前から考えていて、たまに書くこともある、
・地球の現象をつかさどっているほぼすべての原因は宇宙からのもの(あるいは宇宙線)にあるからではないか
ということがあります。
宇宙線の仕組みが解明していない以上、これ以上どこまで書いても単なるオカルトですので、今回はここまでにしておきますが、
・地震や噴火のトリガーは何なのか
・雲ができるシステムは何か
・海流はどうして存在するのか?
・雲ができるシステムは何か
・海流はどうして存在するのか?
といった既知、あるいは現在解明が進んでいる科学から始まって、その先の、
・宇宙線と人間の感情には関係があるのか
・宇宙線と生命に関係はあるのか
・宇宙線と生命に関係はあるのか
といったようなことを考えみると、「関係はあるかもなあ」とも思います。
生物の死なども含めて関係あるというような意味ですが、しかし、パンスペルミア説を含めて、この宇宙線の問題も、強く主張すればするほど空しい気分になるのが今の世の中であるようにも思いますので、最近の私は、特別に何かのニュースなどがある時以外はあまりふれなくなっていますが、しかし、私自身の考え方は、この3年くらいまったく変わっていないどころか、最近はさらに強くそのことを思います。
さらに最近は、「地球=人類=太陽」という関係性の中で、「一方的な存在というものはない」とも考えていて、その三者はお互いに影響して存在している。
その影響の循環の中で、たとえば、地球の中では「海流」といったような熱循環システムにより、人間は多様な「地域」を持つことができ、宇宙レベルから見れば、その地球の循環の基となる作用は、太陽と宇宙線のコンビネーションによってなされている。
しかし、その宇宙と太陽は何によって成立しているかというと、それは「人間の存在に依存している」と思っています。事象を認識する能力を持つ人類がいない場合、太陽の作用、宇宙の作用も存在しません。目で見て、耳で聞いて、鼻で匂って、肌で感じて、舌で味わうことで宇宙は存在しています。
つまり、「地球=人類=太陽」は共に同じ・・・というか、上も下もない関係であると思います。
これはエメラルド・タブレットの「上なるものは下なるもののごとし」という概念とまったく同じ意味となることですが、このあたりは面倒な話ですので、また別の機会に改めて最近思うことを書いてみたいと思います。
上に書いた、
・地震や噴火のトリガーは何なのか
・雲ができるシステムは何か
・海流はどうして存在するのか?>
のあたりのことを書いた過去記事をリンクして今回はここまでとさせていただきます。
新しい太平洋の状況につきましては、また何か新しい報告を目にしましたらお知らせしたいと思います。
確かに異変は異変ですので、気にならないといえばウソになります。