2012年06月25日



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海外メディアで相次ぐ「超巨大火山の噴火からのサバイバル」に関する記事



(訳者注) この週末、突然の来訪者が続いたりして、どうしても更新できませんでした。

おもしろかったのは、今回のそれぞれの訪問者とは事前に「夢の中で」会っていたということがあります。夢を見た翌日に電話があったりしました。

まあ、それとは関係ないですが、最近は毎日、見る夢の量が半端ではなくて、これも周期的にそういう時はあるのですが(最近だと 2008年頃)、その頃よりも多い感じで、とにかく、目を閉じた瞬間から夢が始まる感じで、内容によってはグッタリしますが、基本的に夢を見ることが嫌いなわけではないので、これはこれで面白いです。

いわゆる予知夢みたいなものもたくさん見るんですが、それを書き出すと「オヤジの夢日記」と化す危険性がありますのでやめときます(苦笑)。


世界中の人が毎日いろいろな夢を見ていて、そこにはいろいろな世界があるはずです。

そこには実現する現実と「実現しない現実」があって、「実現しない現実」は、イコール「存在しない現実」なわけですが、でも、夢を見た人の夢の中には存在しているので、やはり存在していて、すでに実現しているというう、ややこしい話でもあります。

あるいは、夢を見ようが見まいが、世の中はいつでもいろいろなことが起きます。


そんなわけで、ちょっと日が開いたこともあり、今回は前回の記事の続きではないです(宇宙線の関係の話はいったんその話題に対しての集中が途切れると、うまく書けないです)。



富士山の地震から思う雲と地震の関係


ところで、先日の記事、

北京の空に現れた「終末の雲」や富士山のレンズ雲から思う世界の7つの「聖なる山」

で、台風明けの朝、自宅のベランダから見た「富士山の横の雲」なんですが、その日の夜の NHK ニュースで放映していたようで、かなり多くの人たちが見たもののようです。下の写真がアメリカのニュースサイトで紹介されていました。

fuji-nhk.jpg


ニュースのタイトルでは「珍しい雲が日本の富士山の頂上に現れる」というものでしたが、上記記事でご紹介しましたように、特に珍しいわけではない雲です。それでも、確かに、富士山やシャスタ山などのような、いわゆる「聖なる山」と呼ばれるような山に出やすいということも確かにあるようです。

ところで、その富士山、昨日、震度を伴う地震があったようです。

fuji-2012-06-23.jpg


富士山やその周囲の震源の地震というのは、ここ数年、発生のたびに一応、個人的に記録しています。

最近では、今年1月28日から翌日までの間に起きた「富士山の群発地震」が思い出されます。

バルト海のミレニアム・ファルコン
 In Deep 2012年01月30日

という過去記事に、その時の記録を書きましたが、以下のような感じでした。

fuji-2012-01-28.png


この時は最大マグニチュード 5.5 で震度5弱という地震を記録しています。


ところで、上の記事を読み直してみましたら、その時にも「同じような雲」が出ていたことをこの記事で思い出しました。



▲ 富士山の群発地震が始まる1週間前の 1月23日の富士山。


やっばりこの雲と地質的な動きって関係あるのですかねえ・・・。

雲は宇宙線が作っている。
そして、(私の中では)地震のトリガーも宇宙線によるものだと考えますが、しかし・・・。


ちなみに、富士山だけではないですが、火山の地震でどこに注意を払うか(その地震が火山噴火と関係する可能性があるのか)ということについては、「震源の深さ」だと言われます。

火山噴火全体にあてはまるものではないでしょうけれど、一般的には火山性地震というのは、

火山の近くで発生する、震源の深さが10km以浅の地震

ということになっています。

今回の富士山の地震はどちらも震源の深さは 20kmという比較的深い地下で発生している地震ですので、基本的には噴火とは関係ないというのが基本的な解釈です。

もちろん例外はいつでもありますけれど、逆にいうと、富士山で、前震も余震もなく、いきなり10キロ以下の浅い地震が発生したり、浅い地震が続くようなら、あるいはそれは噴火と関係する地震である可能性もあるのかもしません。


ちなみに、火山というと、最近またイエローストーンの話題がいくつか報道されていて、ひとつは、「休眠していたイエローストーンの間欠泉の噴出が 20年ぶりに始まった」というもの。

これは、過去記事「米国イエローストーンに鳴り響く「謎の音楽」の正体」という記事でご紹介した記事元であるイエローストーンの観光メディア的なサイト「イエローストーンゲート」が数日前に報じたものです。

yellowstone-gate-2012-06.jpg

▲ 活動を再開したイエローストーンの間欠泉の噴出。


あと、最近、海外の複数のメディアで「イエローストーン噴火からのサバイバル」という記事が掲載されました。何だか唐突な感じもしたのですが、しかし、自分でも過去記事の、


「鎖国」と「富士山大噴火」を生み出した前回マウンダー極小期
 In Deep 2011年11月09日

で記しましたように、もし現在、本当に太陽活動が弱くなっていっているというのならば、過去の例では噴火などが多くなったというような歴史もあった「かもしれない」ですので、巨大火山の噴火ということにはずっと興味はあります。


この報道、米国やカナダなど複数のメディアで引用されていて、どのメディアが最初に報道したのかが今ひとつハッキリしないのですが、英国の IFPress というところの記事をご紹介します。

ちなみに、記事の冒頭が「 For preppers 」(プレッパーたちにとって)となっていまして、「なんだ、プレッパーって?」と調べてみましたら、米国などで「世の混乱や自然災害による経済やシステムのなどのために準備している人々」のことをそう呼ぶのだそう。

「プリペア(準備する/ prepare)する人」という意味のようで、今はアメリカ国内だけでも数百万人のプレッパーがいるとのことです。

なお、記事には解釈を加えておきたい部分もあれますので、記事下に注釈を添えてあります。

ご参考いただければ幸いです。




Surviving Yellowstone's super volcano
IFPress (英国) 2012.06.23


スーパー火山イエローストーンからのサバイバル


米国のプレッパーたちにとって、最後の試練となるかもしれないことのひとつが、イエローストーンの噴火を耐え抜くことなのかもしれない。

6500万年に恐竜を絶滅させたのは小惑星の地球への直撃かもしれないという説が有力である中、北米大陸で起こりうる別の「絶滅シナリオ」が存在する。それがイエローストーンの大噴火だ。


yellowstone-ifpress.jpeg


米国ブリティッシュ・コロンビア大学の火山学の専門家であるケリー・ラッセル教授は以下のように述べる。

「(イエローストーンが噴火した場合は)火山周辺の地域は、すべてが一掃されるでしょう。そして、遠方の地域まで火山灰が高く積もり、また、河川なども火山灰によってせき止められることも考えられます。そして、大気中の火山灰により気候も一変し、元の状態に回復するまでには何十年もかかるでしょう。もちろん、イエローストーンのそのような噴火は歴史的にも大変に希なことで、最後に噴火したのは、現在の人類文明が始まるよりもはるかに以前でした」。

イエローストーンが最後に噴火したのは 64万年前だ。


ラッセル教授は、イエローストーンの噴火を、1980年に噴火したアメリカのセントヘレンズ火山と比較する。

「1980年のセントヘレンズ火山の噴火では最終的に 1立方キロメートルのマグマを噴出しましたが、イエローストーンが噴火した場合は、その 1000倍のマグマが噴出すると予測されます。火山灰もひどい状態で降ると思われます。人体にも直接的な害がありますし、また、米国は食物、農産物の輸出国であるわけですが、それが火山灰で汚染されるために輸入国は米国からの輸入を停止すると思われます」。


科学者たちはイエローストーンの噴火の周期を60万年から70万年と見積もる。そして、一部の科学者たちの中には、その噴火が迫っているのではないかという人々もいる。

最近、イエローストーンを訪れた人々の多くが震動を感じていて、また、以前より強い硫黄臭があるという。


911の救護隊員でもあったニューヨーク市の消防士ジェイソン・チャールズ氏は、その 911の際に有毒なガスで苦しむ多くの人を目撃した。チャールズ氏は、現在、それらに対応できる特別なガスマスクを持っている。

また、チャールズ氏は、自分と家族4人分の食糧を約1年分、保存している。多くが、缶詰などで、それは彼の家の貯蔵庫に備蓄されている。

チャールズ氏はこのように言う。

「周囲には、食糧危機に備えて、巨大な LED (屋内で植物を育てるための照明器具)を購入した人もいますが、しかし、その人たちは送電網が使えなくなるという事態を想定していないと思われます。また、食糧の他に飲料水や医薬品、空気浄化フィルターなども必要です」。


また、チャールズ氏は米国政府の危機の際の対応をあまり信用していないという。

「カトリーナ(2005年に米国を襲った巨大ハリケーン)への政府の対応を思い出せば、それはわかります」と氏は言う。



他の過去の超巨大噴火

考古学者たちは、過去において人類が巨大火山の噴火からかろうじて生き残った例として 7万4000年前に噴火したインドネシアのトバ火山を例にする。

その噴火の噴煙と火山灰はほぼ地球全体を多い、そして、気温が 20度下がり、地球の多くが一年中、雪に包まれる状態となったと推測する考古学者もいる。巨大な飢餓が地球上を覆い尽くし、遺伝子学者たちによると、その際に地球の人口は 1,000人にまで減った可能性があるという。

また、考古学者デイヴィット・キーズは、西暦 535年に起きたインドネシアのクラカタウ火山の噴火についてもふれる。その噴火は広島型原爆「 20億」個分の破壊力の噴火で、世界中の多くの地域で干ばつを引き起こしたという。

1815年にインドネシアのタンボラ山が噴火した際には、世界中の気温が下がり、ヨーロッパと北米では「夏のない年」として記録されている。
この年、ニューヨークでは、6月に雪が降った。

南欧では、飢餓とチフスの流行で 20万人が死亡した。

1783年のアイスランドのラキ火山の噴火では、世界中で飢饉、不作による飢餓と病気により多くの人々が亡くなった。気温は13度下がったとされる。

1991年のフィリピンのピナツボ火山の噴火の際にも、世界の気温は平均で2度下がった。





(訳者注) この記事ではいくつか注釈を加えておきたいと思います。

トバ火山の噴火の後に、「地球の人口が 1,000人まで減った」というくだりに関しては、「トバ・カタストロフ理論」というもので、Wikipedia からその部分を抜粋しますと、このような感じとなります。


人類の進化におけるトバ事変

現在、人類の総人口は70億人にも達するが、遺伝学的に見て、現世人類の個体数のわりに遺伝的特徴が均質であるのはトバ事変のボトルネック効果による影響であるという。

遺伝子の解析によれば、現世人類は極めて少ない人口(1000組-1万組ほどの夫婦)から進化したことが想定されている。遺伝子変化の平均速度から推定された人口の極小時期はトバ事変の時期と一致する。

この学説は6万年前に生きていた“Y染色体アダム”や14万年前に生きていた“ミトコンドリア・イヴ”を想定した学説とは矛盾しない。



となり、このあたりは昨年あたりよく調べていた「現在の人類のはじまり」ということと関係するあたりなんですが、そのことで脱線すると長くなりますので、今回はその紹介まで。


また、535年のインドネシアのクラタカウ火山の噴火は Wikipedia にこのような記述があります。


クラタカウ火山 - 535年の大噴火

535年の大規模な噴火はインドネシアの文明に歴史的な断絶を引き起こし、世界各地に異常気象をもたらした。

日本においても天候不順による飢饉の発生(天慶の乱 (出羽国))についての言及が見られ、同時期に朝鮮半島からの渡来人の流入、馬具の発達、中国から流入した仏教の興隆などが起きており、古代日本の国家形成に与えた影響は小さくはないとする見方もある。



クラタカウ火山つにいては過去記事でふれたことがあります。

大噴火で古代アジア文明に壊滅的な影響を与えたクラカタウ火山から噴煙
 2012年01月27日


火山の噴火は大災害を伴うことは事実ですが、噴火を契機として、人類の文明が先に進んできたということも否めません。

もちろん、これはあらゆる自然災害に言えることだとは思いますが、日本のように、地震、火山、台風、津波、雪害など、想定しうるあらゆる自然災害を経験していいる国家というのは、それほど多いわけではありません。

それは確かに悲劇を伴いますが、しかし、現在の日本の文明のいくつかはそれら自然災害により先に進んだということもまた言えるとは思います。

過去に書いた「歴史上の火山噴火」の記事をリンクしておきます。

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6月27日に地球のすぐ上を通過していく小惑星 2011MD


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