2012年08月18日



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私たちの太陽が「宇宙の中で最も完全な球体」であったことが判明してショックを受ける科学者たち



perfect-sun.jpg

▲ ほぼ「完ぺきな球体」であることが計測された私たちの太陽。






 


私たちは「丸いものは丸い」と単純に思う部分がありますが、実際にはこの世には「完全な球体の物体」というものは、少なくとも自然のものではほとんどないようです。「完全な球体」というのは球体のどこから測っても、直径が均一ということです。

以前、

電子は「宇宙に存在するものの中でもっとも丸い存在」だった
 In Deep 2011年05月27日

という記事を書かせてもらったことがありました。

これは英国テレグラフの「電子がほぼ完全な丸に近いことが突き止められる」という2011年5月26日の記事を翻訳したものですが、この世の中にあるものの中で最も小さなもののひとつである「電子」こそがこの世の中で最も丸いものだったということが判明したというものでした。

それはこのような記事でした。


英国のインペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者たちは、電子の形について、これまででもっとも正確な計測を施した。そして、その結果、電子がほぼ完全な球形であることが判明した。

その亜原子粒子が 0.000000000000000000000000001センチメートル未満の、ほぼ完全な丸であることが確認されたのだ。

これは、言い方を変えれば、電子を「太陽のサイズ」にまで拡大したとしても、その円形の誤差の範囲は髪の毛一本の中に収まる程度の誤差となるほどの完ぺきな円であることを意味する。



この判明に英国の研究者たちは 10年の歳月をかけています。

ちなみに、上の記事を書く時、私は電子とか原子とかについての知識が全然なく、そもそも「原子と電子とどちらが大きいのか」さえ知らなかったですので、その際ほんの少し勉強してみましたら、電子というのは要するに「原子核のまわりを回っている存在」だそうで、下の図での「動いている青いもの」です。




そして、上の文章の中に「太陽のサイズにまで拡大したとしても」という表現が出てきますが、この世は本当に面白いと思いますが、その「太陽」もまた、「完ぺきな円」であることがつい最近わかったのです。

ちなみにタイトルに「ショックを受ける科学者たち」という文字がありますが、どうしてかというと、今回の計測までは、「太陽は赤道付近で少し膨らんでいるだろう」と考えられていたのだそうです。それが完全な球体だったということに関しての驚きだそうです。


今回はそのことにふれた記事をご紹介します。

ところで、毎回、記事の一番下に「1年前の In Deep 」というリンクがあります。
今回のを見てみますと、昨年の8月19日に、

[地球の内なる太陽] Vol.1 - その意味

という記事を書いていたのですが、そのほぼ1年前の記事の中に、今回の「太陽の円形」と、何となく関係のある内容のことを書いていたのですが、そこに「写真」を載せていました。

その部分をそのまま転載しておきます。

これは、

宇宙 > 銀河系 > 太陽系 > 地球 > 人間 > 細胞 > 遺伝子 > アミノ酸 > 分子

という流れを図で表したものです。


銀河系

1-mill.jpg



太陽系

2-sun.jpg



太陽

3-sun.jpeg



地球

4-earth.jpg



人間(卵子と精子)

5-human.jpg



細胞


6-meu.jpg Newtonより。



DNA 周辺(細胞核)

7-dna.jpg 遺伝子医学の基礎知識より。



原子


8-g.jpg



あるいは、これらの中にも「完全な円形」という概念と関係しているものが含まれているのかもしれません。

「月」もそんな感じがします。

それでは、ここから今回の本記事です。








 


Our Sun Is Almost A Perfect Sphere And The Most Round Object Known In The Universe!
MessageToEagle.com 2012.08.17


私たちの太陽は宇宙で知られている存在の中で最も丸い完全な球体だった


sun-perfect-shape.jpg


私たちの太陽がほぼ「完ぺきな円」だったということがわかり、その正確な数値を計測した科学者たちの間に少なからぬショックが走っている。

なぜなら、科学者たちは太陽は赤道付近でわずかに膨らんでいると考えていて、今回の「太陽は完全な球体」という測定結果に驚きを隠さない。

太陽は28日周期で回転し、また、堅い表面を持っているわけではないので、正確な測定は難しかったが、今回、ハワイ大学のジェフリー・クーン博士 ( Jeffrey Kuhn )は、 NASA の 太陽観測衛星ソーラー・ダイナミクス・オブザーバトリーに搭載されている太陽観測装置であるヘリオセイスミック・アンド・マグネティック・イメージャー( HMI / Helioseismic and Magnetic Imager )を使うことによって、太陽の円に関してのこの驚くべき発見をした。

HMI は太陽で起きる様々な変動を観測する。


太陽の赤道付近の膨らみの部分の正確な計測値が出た時、科学者たちは、その数値が自分たちの考えていた数値と違うことにすぐに気づいた。

クーン博士は「ショックを受けました」と言う。

太陽の直径は 140万キロメートル(1,400,000 km)だが、赤道付近の幅の違いは、たったの10キロメートル(10km)だったのだ。

これは、太陽を直径1メートルのボールと置き換えて考えると、赤道付近の東西と南北の直径の差が、1700万分の1メートルしかないということになる。


(訳者注)上の 1700万分の 1メートルという数値は、0.0005ミリ程度の差ということになると思いますが、違うかもしれません。


これは、私たちの太陽がこれまで計測されたあらゆるものの中で最も丸い物体だということがわかったことになり、そのことに天文学者たちは驚いている。

同時に、太陽の表面は考えられていた状態より驚くほど均一なものであることもわかった。


クーン博士はこのように言う。

「長い間、私たちは自分たちの変動している計測結果を信じていたが、しかし、今回の新しい結果は、それまでの考えとは違う何かを私たちに語っているのかもしれません」。