2012年10月27日



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親子で楽しむ『悪魔の聖書』: チェコとオーストリアでギガス写本が一般公開されている



(訳者注)

最近に限ったことではないかもしれないですが、「タイ」って変な事件が多いんですよ。

タイのバンコクにワットアルンという寺院があって、日本でも「暁の寺」の名称で観光地としても親しまれている寺院があるんですが、そこに「三体並ぶ鬼の像」というのが飾られているんです。先日、その中央の鬼の首が落雷で吹っ飛ばされる、という出来事がありました。

arn-01.jpg

▲ 吹き飛ばされた暁の寺の鬼の像の首。


吹き飛ばされた鬼の首は今は、神様の像の足下に転がっています。

arn-03.jpg

▲ 下の左側にあるのが落雷で切断した鬼の首。地元の人たちが、「鬼の怒りを静めよう」と、花などいろいろと添えています。


さらについ数日前には、タイ東部のラーチャカルン海岸というところに、大量のクラゲが押し寄せたのですが、それが「色さまざまなクラゲが一気に押し寄せてきた」ということで、今まで地元の人も誰も見たことがない光景が広がっているのだそうです。


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▲ タイ紙のタイラットより。クラゲの色は、白、青、茶色など。


そんなわけで、不思議な事件や出来事が多いタイでありまして、たまにタイのメディアを眺めたりします。タイ語が読めなくとも写真だけでも楽しめますので、写真中心に見るのですが、今日、下のようなページが。

giga-thai.jpg


上の写真を見た瞬間に「この表紙は・・・ギガス写本では?」と思い、過去記事を見直してみました。記事は、

「悪魔の聖書」ギガス写本の調査が本格化している
 2011年01月03日

という、もう2年近く前の記事です。これを見てみますと、まさに上の表紙はギガス写本。

ギガス写本というのは、「悪魔が修道士に書かせた聖書」というような伝説がある古い本のことで、どんなものなのかはよくわかっておらず、研究が続いています。

上の記事からの抜粋では、



悪魔のイメージと悪魔的な綴りに満ちている呪われたこのテキストは、伝説によれば、悲しい運命の修道士が悪魔と契約した中、悪魔の手助けで作成されたという。



というもので、ギガス写本には以下のような特徴があります。


・旧約聖書と新訳聖書を同時に扱う唯一の写本。

・この悪魔の聖書は非常に巨大で、運ぶのに最低でも2名の人物が必要。長さは 90センチ、重さが 80キログラムある。

・ギガス写本は、悪魔の肖像の反対側にそびえ立つ天国の存在の正当性を含んでいる。しかし、その望みと救済のシンボルである天国(それは、対立する悪魔との肖像とは正反対のもの)では誰とも会うことができない。誰もいない。

・ギガス写本には、病気の実際の治療法や、あるいは、泥棒を見つける方法といった、実際的な問題の解決方法の記述も含まれる。

・2008年に、この写本が1年がかりでプラハに移送された。移動の際には、写本に 12億円の保険がかけられている。

・悪魔の聖書は、600ページからなっており、それはすべてロバの皮からできている 310枚の革紙から作られている。


というようなものだそう。

そこには、こんな悪魔のイラストなんかも描かれてあるのです。

akuma-1.jpg

▲ ギガス写本にある悪魔の姿。

タイの上の記事そのものはギガス写本に関してのコラム的なものだったのですが、この記事のおかげで、久しぶりにギガス写本のことを思い出しました。そこで、英語の Codex Gigas という単語で最近のニュースを検索していました



タイからチェコへと続く「悪魔」ルートに巡り会い

Codex Gigas のキーワードでニュースを検索していると、今度は下のような写真の報道が。

gigas-02.jpg


この外国人の子どもたちと親らしき人々が見ているのは、まさに上の「悪魔の姿」が写っているページ。つまり、これはギガス写本だと思います。

「子どもたちがギガス写本を見ているって、どういうこった? 大体これは一般人が見られるものなの?」

と思って、この記事を読もうとして気づきましたが、このニュースの文字がわからない。

何語かわからない。

と、ここで、「インターネット上のページでそれが何語がわからない時の対応法」というのを書いておきます。私が実際に英語圏以外の国のニュースなどを読む時に使う方法です。Google 翻訳を使います。





何語かわからないページを読む方法

1. Google 翻訳に行きます。


2. 「元の言語」というところをクリックすると言語の一覧がでますので、その
先頭にある「言語を検出する」を選択します。

ggl-01.jpg

読みたいページの文章をコピーして、Google 翻訳の翻訳ウインドウにペースト(貼りつけ)して、「翻訳」ボタンを押す。

ggl-02.jpg


3. Google 翻訳が自動で、その言語を解析してくれます。下のは英語に変換したものです。

ggl-03.jpg




という手順で、「一応」、そのページの言語などがわかります。

「一応」と書いたのは、それでその文章の内容がわかるかどうかは何ともいえないからです。

機械やネットなどでの翻訳は、特に「日本語にする」ということにはあまり得意とはいえず、たとえば上の部分のチェコ語を直接、日本語に変換すると下の表現となります。

ggl-05.png


まあ、何となくわかるような、でもやっぱりわからないというような翻訳になることが多く、ネット翻訳は、実用的とはなかなか言い難い面もあります。ただ、ヨーロッパの言葉などは、英語に変換した場合はわりとわかりやすくなることが多いです。

また、Google 翻訳は英語ペースだと辞書としても使うこともできます。

翻訳した単語をクリックすると他の意味の候補が出ますので、前後の文脈から考えていくと、欧州語などに関してはわりと精度よく翻訳できるように思います。

ggl-06.jpg

▲ 今回の記事で、チェコ語でわからない部分を Google 翻訳で調べる作業。


いずれにしても、上の「親子で見ているギガス写本」のニュースがチェコ語だということがわかりましたので、翻訳をしてみました。やっぱり、「子どもたちがギガス写本を見ている」というのはどういうことなのかを知りたい気もしましたので。


そうしましたら、今、ギガス写本は、チェコ共和国からオーストリアなどを巡回していて、一般公開されているということのようです。

現在はギガス写本はプラハにあるものだと思いますので、周辺を周回しているというような感じのようです。

その記事をご紹介します。

ところで、このギガス写本を見ることのできた(10月18日まででしたので、もう終わっています)場所は、フランティシュコヴィ・ラーズニェという場所ですが、はじめて知った地名でしたので、チェコ共和国の公式ホームページを見てみましたら、日本語でも案内されていました。


チェコ共和国へようこそ」より。

FRANTIŠKOVY LÁZNĚ(フランティシュコヴィ・ラーズニェ)は西ボヘミアの温泉三角地帯の中でも一番小規模ではありますが1793年から現在に至るまで温泉保養地として知られております。統一されたクラシカルな建造物で人々に親しまれており、過ごしやすい気候、町を囲む森林と手入れの行き届いた公園や果樹園が、弱酸性水の効力の源であり、滞在客に気持ちよく過ごしてもらえるようにサポートしているのであります。



地図では、下の「A」の場所です。

citymap-02.jpg


ドイツとの国境に近い町のようですが、上の「チェコ共和国へようこそ」にあったその町のきれいなこと!

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▲ チェコ共和国のフランティシュコヴィ・ラーズニェ。


あからさまに素敵に見えるこの町にやってきたのは・・・天使ではなく、悪魔でした。

というわけで、ここから記事です。




crez-title-1.png
Denik.cz (チェコ共和国) 2012.10.11


フランティシュコヴィ・ラーズニェで展示されている『悪魔の聖書』写本


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「悪魔の聖書」あるいは「ギガス写本」として知られる古書は、世界で最も巨大なサイズの著作のひとつだ。

このギガス写本、あるいは悪魔の聖書と呼ばれる写本に描かれる重大な記述や、あるいは情報に興味があり、知りたいという方は、それが今、フランティシュコヴィ小学校に展示されていることをご存じだろうか。

世界で最も巨大な手書きのこの写本をチェコの方々が見られる最後のチャンスは 10月18日だ。

その後、この世界的に価値のある宝典はオーストリアのウィーンで展示される。

フランティシュコヴィで展示されたことにより、この悪魔の聖書は、チェコの人々にも広く知られることになった。見に訪れた訪問客たちは、ギガス写本についての多くの情報を学ぶ。

この悪魔の聖書には、いまだに多くの謎が残されている。

伝説によると、これはある夜に、悪魔がひとりの修道士を名指しして書かせたものだとされている。しかし、この巨大な著作はその伝説の通りに書かれるのは技術的に不可能だ。専門家たちは、数人の修道士たちによって数年の歳月がかけられ書かれたものだろうと考えている。

フランティシュコヴィ在住のハヴリナ・スコウパ氏は、「これは世界の七不思議の次に位置する不思議な書だと言われていて、私たちは長い間、見ることができませんでした」と述べた。

本の重さは、80キログラム近くあり、長さは89センチある。





(訳者注) そういえば、アイルワースのモナリザのことをご紹介した記事で取り上げたんですが、いわゆる「修復キリスト」の作者である女性は、『エクソシスト』という映画に出てくるメリン神父と、よく似ていることをその記事で書いたのですが、映画『エクソシスト』でメリン神父が対峙する「悪魔の姿」は、ギガス写本の悪魔の形と雰囲気が似ています。

下は、「修復キリスト」の作者ヒメネスさんとメリン神父を並べたものです。

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モナリザとマンモンとマタイ(とブラッド・ピッドも含む)に挟まれ、7つの大罪が心にしみる秋の朝より。


下は映画『エクソシスト』でイラクの悪魔の像(左)とメリン神父(右)が対峙するシーン。



▲ 過去記事「米国ボルチモアで聖職者相手に開始されたエクソシズム(悪魔払い)の儀式のレッスン」より。


いろんな個人的な体験や現実が次々とリンクしてくるのは「悪魔」に関しても同じようです。

悪魔と関係した過去記事をいくつかリンクしておきます。

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「悪魔」と関連した過去記事:

太平洋上に出現した3つの「渦」: アメリカ数州で非常事態宣言と大統領災害宣言が発令
2010年12月23日

spiral-patterns.jpg


「西側の大衆文化は悪魔に牛耳られており、米国はキリスト教を滅ぼそうとしている」: ロシアメディア
2012年09月06日

米国ボルチモアで聖職者相手に開始されたエクソシズム(悪魔払い)の儀式のレッスン
2011年01月11日

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[1年前の In Deep ]
2011年10月27日の記事

見上げてごらん夜の星を: 宇宙写真でいくらでも見つかる「異物」



▲ アンドロメダ星雲近くの凧みたいな青いもの。