2012年11月29日



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軍事兵器か未知の発光体か: 中国インド国境沿いに無数に出没する「肉眼で見えているのに識別できない飛行物体」




事態を重視したインド軍が、インドの各国家機関に調査を依頼

india-ufo-01.jpg

▲ インド・チベット国境警察 ( ITBP ) によって撮影された写真。インド軍の報告では、最近目撃された飛行物体は、すべて発光しているのだそう。


事態が拡大してきた「インド中国の国境でのミステリー」

インドのラダックという中国との国境に近い場所で、「おびただしい数の正体のわからない飛行物体が目撃されている」というニュースを最初に見たのは、11月のはじめ頃でした。

しかし、それを最初に伝えたインドの報道などを見た時には、興味はありながらも様子見をしていた感じではありました。

わりと日々、このニュース関連はチェックしたのですが、騒動は拡大の兆しを見せています。報道もインド国内にとどまらず、米国のハフィントン・ポストや、インターナショナル・ビジネス・タイムスなども取り上げていて、思ったよりも事態が拡大している感じが漂ってきています。

この事件がインドでどのくらい「オオゴト」になっているかというと、翻訳記事にもありますが、インド宇宙研究機関( ISRO )、インド国防研究開発機構(DRDO)、インド国立技術研究機構(NTRO)などが調査を行い、その結果「いかなる調査でも飛行体を識別(認識)できず」ということになり、ついにインド天文台の天文学者も招聘されて解明に当たっているという「国家的調査」となっています。

調査規模としては国家戦争と準じるくらいのオオゴトにも見えます。


多くの記事では、選択としては下の二つとなっていて、それは、


・中国の新型の無人偵察機

・宇宙からの、いわゆる UFO



というようになっています。

現時点では、自然現象である可能性は「ほぼゼロ」だそう。

また、「中国の無人偵察機」という可能性も現在までのインド軍の解析では否定されています。

今回は、インターナショナル・ビジネス・タイムスの記事をご紹介しますが、この目撃された発光体の数は 数ヶ月で100を越えているそうです。

また、大紀元の報道に以下のようにあることにも興味を持ちました。


地球の「経脈」と超常現象
大紀元 2012.11.29

インド・タイムズ紙11月6日の報道によると、中国とインド国境に駐留している第14軍団が過去3カ月間に100件以上の未確認飛行物体(UFO)を目撃したという。

部隊の報告によれば、中国とインド国境地域の中国側に、時々黄色の不明飛行物体が地平線から昇り、空中で3〜5時間ぐらい飛んでから消えていった。インド政府は、これらの不明飛行物体は中国の偵察機や衛星ではないと表明している。

しかし現在、軍隊を含めて国防機構及び民間研究機構の研究で、いずれもこれら発光する飛行物体の正体は確認できなかった。軍隊は、移動可能の地面レーダーシステムとスペクトル分析機器を使ってこれらの正体不明の飛行物体を観測したが、肉眼で見えているのに測定することができなかった。そこで、これらの飛行物体は金属製ではないと分かったという。



とあり、この中に

> 軍隊は、移動可能の地面レーダーシステムとスペクトル分析機器を使ってこれらの正体不明の飛行物体を観測したが、肉眼で見えているのに測定することができなかった


この「肉眼で見えているのに測定できない」というところに興味を持ったのです。

もっとも、軍事偵察マシンというのは「敵に感知されないように開発される」のが普通なので、そうそう簡単に敵のレーダーシステムで見つかるようではいけないものなので、認識されないこと自体は不思議なことではないのかもしれないですが、普通の偵察マシンの場合は、「見えないように飛びながら、感知もされない」のが普通なんです。

相手に見えるように飛んでいるのに、レーダーでは感知できない」というような偵察マシンは聞いたことがないです。

しかも、1度だけではなく何百回も

また、上の記事に「これらの飛行物体は金属製ではないと分かった」とありますが、金属を使わない偵察機というのも(多分ですが)存在しないと思います。

いっぽうで、米国のハフィントン・ポストでは、この出来事を紹介すると同時に、「最近 UFO 写真ではないかと報道されたものの写真」を数十枚掲載していました。違うとわかったものもありますし、今でも何かわからないものもあるようです。

それも多少面白かったですので、何枚かご紹介しておきます。

すべてご覧になりたい方は、

100 UFOs On India-China Border Cause Official Concern

にあります。

写真のキャプションはすべてそこにある翻訳で、私の感想ではありません。


・レンズフレア

flare.jpg

▲ グーグルマップに写った画像。2008年にアリゾナ州で撮影。レンズフレアと思われる。



・気象現象

phenomenon.jpg

▲ 2006年に撮影された「スプライト」という空の発光現象。かつては、よく UFO と間違われたが、現在は高層大気の現象として確認されている。


・南極の飛行物体

antarctic_ufo.jpg

▲ 2012年 8月に南極にあるドイツ観測基地の上空で撮影された飛行物体。観測気球ではないという。




などです。

最後の南極のエクストレム棚氷にあるドイツ基地の写真に関しては、他に下のような写真もあり、いろいろなものが写真に撮影されています。まあ、ドイツですしね(関係あるのか?)。

雲のようなものと、黒い球体

gearman-antarctic-01.jpg


黒い太陽?

gearman-antarctic-02.jpg

UFO Hovers Over Scientific Lab In Antartica Jan 31, 2012 Video. より。


それと、上の「気象現象」という中のキャプションにある「スプライト」という光の現象については、過去に取り上げたことがありました。本当に「一瞬」しか光らない現象なので、つい最近まで科学では「存在自体が科学的に否定されていたけれど、実際に存在した」という自然現象です。



▲ 高層大気で存在が確認されている様々な「光」の現象の想像図。東北大学の福西研究室による。


下のリンクに過去記事があります。

地球の上空では光のフラッシュが永遠に続いていて、私たちはその下にいる
 2012年07月15日

空の赤い妖精「スプライト」
 2011年08月29日


さて、そんなわけで地球の現象というものはいろいろなものがあるわけで、自然現象での発光現象も「現象」ですし。軍事兵器などでも現象は現象です。昨年あたりから、私は「何もかも現象だよなあ」というような想いもありまして、今ではオカルト的なことを特に強調して考えることもないですが、こういうものの出現比率も確かに多くなっているようです。

では、インターナショナル・ビジネス・タイムスより。




UFO Sightings At Indo-China Border Leave Indian Army Astounded
IBT 2012.11.07


インドと中国の国境付近で続発している UFO 目撃例がインド軍を驚かせている


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▲ 飛行物体が目撃され続けている地域。India Today より。


インドと中国の国境を警備するインド軍部隊が、ジャンムー・カシミール州のラダックで未確認飛行物体(UFO)の目撃情報を多数報告していることが最近判明した。

同州タクン( Thakung )に配備されたインド・チベット国境警察によると、ラダック地域のパンゴン湖周辺で今年 8月 1日から 10月 15日までに 100件以上の「不審な発光体」を確認したことを公式に報告した。

インドには宇宙開発を担当する国家機関「インド宇宙研究機関」( ISRO )があるが、そのインド宇宙研究機関でさえも、これらの未確認の発光体を識別することができなかった。同時にインド国防研究開発機構(DRDO)とインドの国立技術研究機構(NTRO)も同様に、この飛行体を識別することができなかった。

報告では、これらの発光体は、3時間から4時間黄色く発光しながら飛行し、その後に中国の地平線上に消えていくという。

インド軍では、インド・チベット国境警察が撮影した写真を分析したが、無人航空機(UAV)や、中国の無人偵察機、あるいは低軌道衛星ではないことが判明した。

今年9月には、インド陸軍第14部隊が、発光体の目撃情報により指揮系統が混乱するという事態に陥り、このため、陸軍は事態を重く見て、インド天文台の天文学者たちをラダックに招聘し調査を依頼した。

陸軍と天文学者たちの一致した意見としては「隕石や彗星などの天体を含め、自然現象ではない」ということだ。

インド軍の兵士たちのに中にはこの飛行体を怖れている者たちが多くいるという。

この国境沿いでの UFO の目撃例は、この10年のあいだに頻繁に発生していたが、かつてはインド軍の兵士たちが「馬鹿にされること」を避けるために、ほとんど報告されなかったという。

しかし、その後、 UFO の目撃情報を無視できなくなったインド軍は、2010年から正式に UFO の調査を始めている。

2004年には、サムドラタプバレーという人の住まない地で、地質学者たちの研究チームが1メートル20センチほどの高さのロボットのような形の飛行体と遭遇したことがある。その地質学者たちは空中から、そのヒューマノイド・オブジェクト(人間タイプの物体)を撮影した。

この国境地域は、中国との国境紛争の問題を抱える場所でもあり、そのことと関連する意見がたびたび出されてきたが、現在までに、これらの飛行体の正体はわかっていない。