
▲ 2013年1月27日に米国アリゾナの砂漠で見つかった紫の球。正体はわからないままです。記事「米国アリゾナの砂漠で見つかった紫の玉の正体は?」より。
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「太陽もジョークを演じているのだろう」: NOAA の予測官
昨日(4月1日)の米国スペースウェザーを見ましたら、最初の記事の見だしが「太陽活動最大期がついに来たる!」でした。

上の記事です。
しかし、このタイトルは実は「エイプリールフール」に合わせた記事だったようです。
実際のとろは「来るはずのものが来ていない」のです。
記事の中には、「太陽もエイプリールフールなのでジョークを演じているのだろう」という NOAA の予測官の言葉と共に、上に赤線を引いたように「太陽は一体どうなってしまっているのだ?」というようなことがかかれていまして、記事は 2009年5月8日に NASA が発表した今後の太陽活動の推移のページにリンクされていました。
それは下のようなページです。
Solar Cycle 24 Prediction Update released May 8, 2009
NOAA/Space Weather Prediction Center 2009.05.08
2009年5月8日に発表されたサイクル24の今後の予測
NOAA (アメリカ海洋大気庁)は、第24太陽活動(サイクル24)が 2008年 12月に最小の活動だったことを確認し、今後そこから反転し、太陽活動最大期に向けて黒点活動は大きくなると予測されるという意見で一致した。最大期の黒点数の平均数は 90と予測され、過去の太陽活動最大期と比較すると低いと予測される。
会議では太陽活動最大期は 2013年 5月に訪れるとの予測を発表した。これは NOAA の予測として正式な決定事項だが、統一見解ではない。この予測に同意しないメンバーもいた。

というものでした。
上のグラフの日本語はこちらで加えました。
そして、「一体どうなってるんだ?」というのは、太陽は上の予測とはまったく違った動きをしているからです。
昨年12月の記事、
・「太陽の休止」の現実化: 2013年に最大を迎えると予測されていた太陽活動のピークがすでに終わった可能性を NOAA が示唆
2012年11月06日
では、 NASA もほぼ同じことを発表していたことをご紹介したことがあります。

▲ 太陽活動の予測と実際の太陽活動を示したグラフ。上記の記事より。
現実として、ずっと太陽フレア活動も静かで、下はこの数日間のNOAAの太陽フレアの推移のグラフのに注釈を加えたものです。

Bクラスの弱い太陽フレアがたまに発生するくらいで、昨年などより弱い太陽活動と言えます。
それでは、「黒点そのもの」は全然出ていないのかというと、そんなことはないのです。下の図は4月1日の黒点群の状況です。

「1711」などの番号がふられているのは、それぞれが「黒点が集まっている」黒点群で、 黒点全体の数は、上の日で 83個と発表されています。
これは、記事の最初に書いた 2009年の予測にある
大期の黒点数の平均数は 90と予測
のあたりの数となっていて、決して少ない黒点数とはいえないです。
しかも、2012年と2013年は毎日黒点は出現しており、「黒点が出なかった日は1日もなかった」のです。

▲ 太陽に黒点が観測されなかった日。2012年と2013年では1日もありません。
毎日黒点そのものはあるのです。
そこに関しては、 NOAA も NASA も予測は正しかったといえるのですが、黒点がいくら出ても「死んだかのように」何の活動もしないということになっていて、それが最初の「太陽もジョークを演じているのだろう」という NOAA の予測官の言葉につながっているようです。
しかしまあ、こちらのクレアの記事のタイトルのように、
「これはゲームじゃないんだ」
という言葉もこの世にはありますし、どうなりますかね。
これからの太陽活動ばかりは、とにかく時間の経過の中で見ていくしかないようにも思います。
世界中の専門家たちの予測が外れ続けているのですから、これからも「外れる」という可能性も確かに高いわけで、まして私のような素人に何かが予測できるはずもありません。
宇宙ゼリーと呼ばれる物質が以前にも増して多く見つかっている
太陽とは関係ないものですが、中国の新聞で興味深いものを見つけましたので、それをご紹介しておきます。

▲ 新四川という新聞より。「空から降って来た黄色の物体」という記事が出ています。
これらは、昔から「隕石の通過する後に降るもの」というように言われていたりもするようで、名称についても、スターゼリー(星のゼリー)とか、アストラルゼリー(宇宙のゼリー)というように呼ばれていることを最近知りました。かなり昔から観測されているもののようです。
そういえば、今年2月のことでしたが、英国で下のような報道がありました。「緑の " 宇宙のスライム " が専門家たちを困惑させている」というタイトルの記事です。

▲ 2013年2月18日の英国 SkyNews より。
英国サマセット州のハムウォール自然保護区( Ham Wall Nature Reserve )という場所で見つかったものだそうですが、その時間がちょうど、ロシアの上空で爆発した隕石が地球上空を通過していった時と同じ頃だったために、話題となっていたようです。
隕石が通った後に、地上に「様々な色のゼリー状の物質」が残ることは古くから知られていることを最近の出来事で知ったという次第ですが、だとすると、 In Deep で過去ご紹介したうちのいくつかもそれと関係したものが含まれている可能性もありますね。
過去記事には、
英国で空から降って来た青いゼリー状物質( 2012年 1月)

・カナダのテレビニュースでの謎の音についての報道
2012年01月29日
米国ニューヨーク州で降って来た黄色の物質( 2011年 1月)

・ニューヨーク州で空から広範囲に降り注いだ「ネバネバとした」緑と黄色の謎の物質
2011年01月21日
アラスカで空から降って来たオレンジ色の物質( 2011年 8月)
・アラスカの空から降り注ぐ正体不明のオレンジ色の物質
2011年08月07日
などの「空から降ってきた正体不明の物質」に関しての記事がありました。
今回ご紹介するものは、中国の四川省に降ったもので、隕石のような「火球」が目撃された翌朝に発見されたもののようです。この形状はこれまで見たことのないものなので、ご紹介しておきたいと思いました。
地球の「アストラルゼリー・コレクション」は増え続けているようです。
記事はここからです。

華西都市報 (中国) 2013.03.25
夜の空が光った翌日に発見された黄金色に変色する物質

3月23日の午前8時、松樹梁村の警察署に、この村の住民である鵬さんから不審物を見つけたという報告があった。
現場に出向いた警官たちが見たものは、上の写真の黄色の物体で、ケーキのようにも見える正体不明の物質だった。大きさは子どもの手のこぶしくらいの大きさだ。
村人たちによると、前日の夜の3月22日、この付近では数百メートルに及ぶ光の尾を持つ流れ星のような光が目撃されていた。また、爆発の光を見た村人たちもいた。
翌朝、鵬さんの家の庭にこの物質が、1メートル間隔で4つ並んで落ちていたのだ。
表面は柔らかく、ゼリーや茶碗蒸しのような質感だ。
隕石の専門家によると、隕石などの天体は大気圏に突入する際に、摩擦により数千度の高熱を発するという。そのため、隕石そのものからこのような水分を多く含むゼリーのような物質が組成されて地上に落ちてくるとは考えにくいと語る。
しかし、海外でも隕石や流星の後にこのような「ゼリーのようなもの」が発見される事例はとても多いといい、天体と物質の関係を巡るひとつの謎となっている。