2013年04月04日



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開戦前夜(2): 中国人民解放軍の機械化師団が北朝鮮との国境に向けて大規模な移動を開始



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▲ 北朝鮮との国境に向けて大規模な移動を続ける中国の人民解放軍の第百九十機械化師団と思われる軍隊。
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関連記事:
開戦前夜(1): 北朝鮮が米韓との戦争に勝つ可能性があるとすると? を考えてみる
開戦前夜(3): 米国当局はずっと EMP 兵器実験としての北朝鮮の実験の成否を監視していた
開戦前夜(4):「朝鮮半島からブラックスワンが現れた」と題する記事を書いた米国記者

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(※)これらの記事で使っている「開戦前夜」という言葉は、H・G・ウェルズの 1800年代の小説「宇宙戦争」の序章のタイトルということで使っているので、現実的な開戦前夜という意味とはやや違います。でも、現実的な意味もさすがに入っていますけれど。
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最初になんとなく聖書のワンフレーズでもはっておきます。

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聖書 マタイによる福音書 24章 6-8節


戦争の騒ぎや戦争のうわさを聞くだろうが、慌てないように気をつけなさい。そういうことは起こるに決まっているが、まだ世の終わりではない。

民は民に、国は国に敵対して立ち上がり、方々に飢饉や地震が起こる。

しかし、これらはすべて産みの苦しみの始まりである。






アイスランドについて


本記事の前にアイスランドの状況について書いておきます。

昨日、「アイスランドの群発地震に対して出された異常事態宣言」という記事に書いたのですが、またアイスランドで、激しい群発地震が発生しています。

ただ、これまでと違うのは、アイスランド政府から公式に「不確定状態宣言」という、あまり聞き慣れない状態が宣言されているところがこれまでとは違います。

そこで、しばらくのあいだ、あるいは群発地震が収まるまで、アイスランドの群発地震の状況を最初に表で示しておきたいと思います。下は今日(2013年04月04日)の状態です。

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リアルタイムでお知りになりたい場合は、アイスランド気象庁の地震情報サービスページにリアルタイムでの情報があります。

今回とほぼ同じ場所で群発地震が起きたのは昨年 2012の10月でした。

その時の記事は、


アイスランドで始まった「何か」
 2012年10月21日


これら一連の地震は場所からいって火山性の地震とは関係ないはずです。では、どうして気になるのかというと、プレート上の地震だからです。

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そして、日本も下のように複数のプレートの上にある国で、




もし、仮に地球全体のプレートで似たような動きがあった場合、複数のプレートの結合点には何らかの影響があると考えるからです。

ちなみに書いておきますが、これは「日本に地震が起きる」という意味ではなく、プレートの境界面に「これまでにない圧力が加わる」というようなことへの懸念というか、要するに何が起きるのかはわからないのですが、地質的に不安定になるのではないかというような意味でもあります。

まあしかし・・・もうすでに「大地は不安定」という部分はありまして、今から大地がひとつふたつ消えてもあんまり関係ないという意見もあるかもしれないですけれど、まあ気にはなりますので。

アメリカのシンクホール状況なんかもさらにムチャクチャなことになっているようで、地元のメディアではルイジアナ等を含むいくつかのシンクホールが「無制御に拡大している」ことが報じられています。

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Extinction Protocolより。


また、地球の大陸の分断に関して、ドイツで創立 460年を誇る名門大学、フリードリヒ・シラー大学イェーナが発表した論文で、「将来的に、オーストラリアは分断され、アフリカの大地は引き裂かれるだろう」というものがありました。

これも翻訳できる機会があれば、ご紹介したいと思います。

アフリカ大陸の将来的な分断に関しては過去記事の、

近いうちにアフリカ大陸が2つに分断されるかもしれないとの研究
 2010年06月26日

にあります。


しかし、今回は「戦争」の話題です。





大国がいっせいに動き始めた2013年04月02日


まあ、北朝鮮の話で、食傷気味の方もあるかと思いますが、戦争が起きると日本も地理的に近いこともあり、いろいろと影響もありますので、気になる時には書いておきます。

ちなみに、私の住んでいる近所にも米軍基地が多くありまして、通常ならこのあたり一帯も(北朝鮮の、という意味ではなく、日本を攻撃する際の国のすべての)攻撃目標エリアとなっているはずで、ミサイル攻撃などを受けた場合(私が生きていれば)その状況なども報告できるという環境に住んでいます。私の近所で最も近い米軍施設は、米軍所沢通信基地で、私の家から「徒歩10分」のところにあります。私の散歩コースです。

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▲ 埼玉県にある米軍所沢基地。春先にはこの道をよく散歩します。緑や畑の多い光景の中に送電タワーが建っています。このあたりで戦闘があった場合は、通信の司令中心基地となるので、敵対勢力から見れば、最初に叩いておきたい場所かと思います。



私は映画『地獄の黙示録』の中で、マッドなカメラマンを演じるデニス・ホッパーの下の台詞が大好きで、この数十年、よく口の中で「モゴモゴ」とこの言葉を発していたりしました。

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さて、今回のニュースメインタイトル通り、中国軍が 4月 2日から北朝鮮との国境沿いに大規模な軍の移動を開始させていることに関しての報道で、わかりやすいアメリカ軍の動きに比べると、中国軍は意図がよくわからないですので、迫力があります。

すぐ翻訳に入ります。

米国の「ワシントン・フリー・ビーコン」の「危険な仕事」というタイトルの記事です。ちなみに、原文の Risky Business は、1983年にトム・クルーズが初めて主演した映画『卒業白書』の原題でもありますけれど、関係ないでしょうね。

では、記事はここからです。




Risky Business
Washington Free Beacon (アメリカ) 2013.04.03

危険な仕事


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中国政府は今週、中国北東部の軍事力増員政策の一貫として、北朝鮮との国境周辺に戦車や装甲車、航空機を含む軍隊を移動させている。これは、北朝鮮との危機に関連して、米国が軍を動かしていることと関係している。

しかし、オバマ政権は、核兵器を楯に米国と韓国に対して前例のない威嚇と挑発をし続ける北朝鮮の紛争の危険が増しているにも関わらず、この「北朝鮮の兄弟」といえる中国軍の国境沿いの軍事力増強を軽視している。

機密情報へのアクセス権を持つ米国当局者の報告が、今回の「ささやかな」軍事的な動きを明らかにした。

報告によると中国の人民解放軍の部隊と、戦闘用車両の動きは、中国北東部の、遼寧省大慶と、国境沿いにある黒龍江省の瀋陽で見られている。

移動している軍は、中国の遼寧省に本部を置く第百九十機械化師団歩兵旅団であると報告は述べた。この大隊は、中国の国境沿いでの地域紛争や難民の流入に対処する、前線の戦闘部隊であると考えられている。

戦闘機は、遼寧省、河北省など広範囲を飛んでいることが確認された。

4月1日に、朝鮮半島の黄海の真向かいにある地域で、中国軍のロシア製戦闘機 Su-27 (スホーイ27)が墜落するという事故が起きているが、これは、軍の動員の増加に関係した出来事であったかもしれないと、当局者は述べた。

米国の当局者によると、今回の中国軍の動きは、おそらく2つの含みを持つだろうと述べる。

ひとつは朝鮮半島に有事が起きた場合に、北朝鮮から大量に中国に流入してくることが予測される難民に対しての国境警備。

もうひとつは、中国政府が、北朝鮮に対して「我々は防衛協定を守っている」ということを示すためのもの。中国は北朝鮮と相互防衛条約を結んでいる。朝鮮戦争の際にも中国軍はこの協定の上で北朝鮮を援護した。

また、米国当局者によると、北朝鮮内部の動きとして、陸地での移動型のミサイルシステムの具体的な動きの兆候を把握したという。また、ある関係者は、北朝鮮のトンチャリ(東倉里)にある長距離ミサイル発射場で動きが見られるという。


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我々は国境付近で、中国軍の軍事力増強についてコメントを求めたが、回答は拒否された。

また、 4月2日、中国北京で人民解放軍と中国国防省のスポークスマンは、中国東北部での軍事力の増強はしていないと語った。

国防省のスポークスマンは、「朝鮮半島の情勢は極めて複雑で敏感だ。とにかく今は緊張を緩和させ、地域の安定を維持することが重要だ」と述べた。

また、北朝鮮が国内の原子炉を再稼働すると発表したことに関しては、中国外務省のスポークスマンは「極めて遺憾だ」と述べている。

韓国も大きな動きを見せている。韓国国防省は、北朝鮮に対して、先制攻撃をおこなうことを許可する「能動的抑止」と呼ばれる新たな危機管理計画に移行したことを 4月2日に発表した。

しかし、この緊張の高まりにも関わらず、軍事境界線付近で韓国と北朝鮮が共同運営する経済特区として知られる開城(ケソン)工業団地は開かれたままという事実がある。






(訳者注) ここまでです。一番最後の、「開城工業団地が開かれたままとなっている」に関してですが、上の記事の出たすぐ後に、韓国人の立ち入りが禁止されました。事実上の閉鎖といってもよろしいかと思います。

CNNの記事を貼っておきます。


北朝鮮、開城工業団地への韓国側従業員の立ち入りを禁止
CNN 2013.04.03


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北朝鮮は3日朝、軍事境界線付近で韓国と共同運営する開城工業団地へ向かう韓国人従業員の通行を禁止すると、韓国側に通告した。

韓国側はこの決定に「深い遺憾」を表明。韓国統一省は「工場の安定操業の障壁になる」として、通行をただちに正常化するよう求める声明を出した。

統一省によれば、北朝鮮から通告があった時点で、工業団地には861人の韓国人従業員がいた。

従業員らは数日間連続で勤務してから交代するケースが多く、そのスケジュールに沿って毎日数百人が出入りしている。この日は484人が団地に入り、446人が出てくる予定だったが、正午過ぎまでに韓国側に戻った労働者は予定の人数よりはるかに少ない。

米韓などへの挑発姿勢を強めている北朝鮮は先月末、同工業団地を閉鎖することもあり得ると警告していた。専門家らはこれに対し、閉鎖によって韓国よりも北朝鮮側が大きな打撃を受けると予想されることから、実行の可能性は低いとの見方を示していた。

北朝鮮は2009年3月にも、開城工業団地につながる境界を閉鎖した。今回と同様、米韓合同軍事演習の期間中だった。工業団地にいた韓国人従業員数百人が足止め状態になったが、翌日には帰宅を許され、閉鎖も1週間後に解除された。




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